JP2003170003A - フッ素含有流体の処理方法及びフッ素含有流体の処理装置 - Google Patents

フッ素含有流体の処理方法及びフッ素含有流体の処理装置

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JP2003170003A JP2002056165A JP2002056165A JP2003170003A JP 2003170003 A JP2003170003 A JP 2003170003A JP 2002056165 A JP2002056165 A JP 2002056165A JP 2002056165 A JP2002056165 A JP 2002056165A JP 2003170003 A JP2003170003 A JP 2003170003A
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Jae Jong Kim
載宗 金
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フッ素含有廃水や排ガス等のフッ素含有流体
中のフッ素成分を除去するに優秀な効果を示す吸着材を
用い、しかも、使用された吸着材を再利用する事が出来
るようにし、高い効果を持つそして環境的に無汚染の両
面を持つ高除去効率の処理方法及び処理装置を提供す
る。 【解決手段】 フッ素含有流体を吸着材に接触させてフ
ッ素含有流体からフッ素を吸着除去するもので、吸着材
として、カルシウム塩と燐酸または燐酸塩とを反応した
後にアルカリにより中和して製造され、一般式、Ca5
(PO43 OH・nH 2OとCa3 (PO42 Ca
(OH)2 ・nH2 Oを含むCa 10-X (HPO4X
(PO46-X (OH)2-X ・nH2 Oで示されるハイ
ドロキシアパタイトと、一般式、Ca 8(HPO42
(PO44 ・nH2 Oで示される燐酸カルシウム塩
(「燐酸八カルシウム」という)を含有した吸着材を用
いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素含有流体の
処理方法及びフッ素含有流体の処理装置に係り、特に、
ハイドロキシアパタイトを含有した吸着材を利用したフ
ッ素含有廃水と排ガスの高度処理方法及びその処理装置
に関するものである。
【0002】より詳しく示すとフッ素成分を吸着する事
が出来るハイドロキシアパタイトを含有する吸着材を製
造し、その処理装置に充填して高濃度ばかりではなく低
濃度のフッ素廃水またはフッ素ガス中のフッ素成分を効
率的に吸着処理してフッ素含有廃水または排ガス中のフ
ッ素含有量を人体に無害な濃度、即ち1mg/l以下に
処理するフッ素含有流体の処理方法及びフッ素含有流体
の処理装置に関するものである。
【0003】
【従来の技術】最近、半導体産業と電子産業の発達によ
りエッチング工程及び樹脂洗い工程でフッ化水素または
フッ素化合物が大量に使用されている。それらの工程に
より発生するフッ素含有廃水またはフッ素含有ガスを処
理する方法が大変な関心を持たれている。
【0004】フッ素含有廃水中のフッ素成分はフッ素イ
オン、フッ素化合物またはフッ素着化合物の形態として
存在し、世界各国ではそれぞれの環境基準値の廃水や排
ガス中のフッ素濃度を1mg/lから15mg/lに定
め、フッ素含有量を人体に対する影響を最小化する1m
g/l以下に処理するための努力を続けている。特に、
精油工場、肥料工場、アルミニウム工場及び製鉄工場な
どで気体状として排出されるフッ素成分は有毒で有害な
悪臭を発生し、また水と反応して大量の廃水を発生する
2次汚染の問題を共に起こしている。
【0005】このようなガス状のフッ素成分を除去する
ため従来の方法は排出される気体を大量の空気を供給す
ることにより薄めて空中に流す方法以外には他の方法が
現在までに報告されていない。フッ素の排ガスを薄めて
空中に流す方法は排ガスを処理する方法として、あまり
意味がない方法である。結局、上記の各産業が活性化す
るほど工場から発生されるフッ素の排ガスを人体に無害
な基準値までに除去する方法の開発が極めて要求されて
いる。
【0006】また、フッ素含有廃水を処理する際、従来
は低濃度(約1から200ppm程)のフッ素含有廃水
を処理する方法と、高濃度(約200ppm以上)のフ
ッ素含有廃水を処理する方法とはかなり差が有ったの
で、5mg/l以下にフッ素含有量を減らすために、1
段階で高濃度のフッ素含有量を持つ廃水を低濃度に減ら
した後に、2段階でその処理方法を変えて低濃度のフッ
素含有量を持つ廃水を処理する方法を利用してきた。従
来の技術では氷晶石(Na3 AlF6 )を添加して10
0mg/lまで処理し、Ca+2またはNa+ イオンを反
応させCaF2 またはNaFとして沈殿させ処理水のフ
ッ素濃度を約10〜30mg/lまで処理する方法が報
告されている。
【0007】また、値段が安い石灰石と高分子凝集剤を
10倍から多いときには70倍まで同時に投入してフッ
素含有廃水を処理する方法では、約8mg/lまで処理
することが出来た。またこれより低い基準値である5m
g/lまで処理する場合には処理効率を向上させるため
に2段階処理方法として活性アルミナなどを投入して処
理する方法が使用されている。韓国特許公告第1995
−5911号では1段階に石灰石と硫酸を投入して処理
した後、2段階ではアルミナ(Alum)を処理し、そ
の後3段階としてポリアクリルアミドを凝集剤として用
いフッ素を処理する方法が掲載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の韓国特許公告第1995−5911号に掲載されて
いる処理方法は廃水処理後廃棄物が大量に発生するため
2次的汚染の問題が起きる虞がある。ここで、より安定
的で2次的な汚染の危険を減らした方法としてCa+2
オンとPO4 -3を添加しフルオロアパタイト(Ca5
(PO43 F)に作り上げ、イオン交換樹脂に通過さ
せることで廃水中のフッ素含量を約3mg/lまで処理
するイオン交換樹脂法がある。
【0009】しかし、この方法でもフッ素の除去率はか
なり向上するが、フッ素イオンまたはフッ素化合物の選
択分離性が低く、特に、低濃度のフッ素含有廃水を処理
する場合には大量の水酸化カルシウム(Ca(OH)
2 ),酸化カルシウム(CaO),炭酸カルシウム(C
aCO3 )などのカルシウム塩を利用することにより使
用されるカルシウム塩の量とともに比率的に大量の廃棄
物が発生され2次環境汚染が発生し、その廃棄物を処理
するにもたくさんの費用が掛かる。しかも、それだけは
なく処理方法も複雑で短い時間で大量の廃水を除去する
には処理費が高価で、処理効率が低いという問題点があ
った。
【0010】ここで、本出願人の韓国特許出願2000
−65832号「フッ素含有廃水の高度処理方法とその
装置」で焼成した吸着材を用いフッ素イオンまたはフッ
素化合物を吸着処理することにより発生する廃棄物によ
る2次汚染の問題を解決したが、吸着材であるフルオロ
アパタイトを約1200℃以上の高温で約10時間以上
焼成処理するため焼成処理する費用と焼成時間が比較的
かなり掛かることが問題となっている。また、焼成した
吸着材を燐酸緩衝溶液で処理するのでフッ素イオンが吸
着される燐酸基の数で決められるため、フッ素吸着率が
低いのが大変問題が有った。
【0011】本発明は、以上のような問題点を解決する
ため案出されたもので、本発明の目的はフッ素含有廃水
と排ガス中のフッ素成分を除去するに優秀な効果を示す
吸着材を製造し、しかも、使用された吸着材を再利用す
る事が出来るようにして、高い処理効率を有しそして環
境的に無汚染の両面を持つフッ素含有廃水と排ガスの高
度処理方法及びその処理装置を提供するものである。本
発明の目的は従来の技術に比べ安定的で高いフッ素の除
去率を示し、高濃度のフッ素含有廃水と排ガスばかりで
はなく低濃度のフッ素含有廃水とフッ素含有排ガスでも
高いフッ素の除去率を持つフッ素含有廃水と排ガスの高
度処理方法及びその処理装置を提供する事である。ま
た、本発明の目的は高い効果のため少量の薬品を使用
し、それでも廃棄物による汚染がないフッ素含有廃水と
排ガスの高度処理方法及びその装置を提供する事であ
る。また、本発明の目的は吸着材の充填を良くするため
のフッ素含有排ガスの処理装置を提供する事である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、本出願人の特
許出願である韓国特許第2000−65832号「フッ
素含有廃水の高度処理方法及びその装置」より改良され
た発明に関するもので、焼成方法により製造される吸着
材より比較的簡単に製造できる。また、比較的高いフッ
素除去率を持つ吸着材を提供したフッ素含有廃水または
排ガスの処理方法を示し、そして使用された吸着材を簡
単に化学的な処理により再生させ再利用することが出来
るし、またフッ素含有廃水や排ガス中のフッ素濃度に関
係なく吸着処理可能であるなどを特徴としたものであ
る。
【0013】即ち、上記の問題点を解決するため、本発
明のフッ素含有流体の処理方法は、フッ素含有流体を吸
着材に接触させて該フッ素含有流体からフッ素を吸着除
去するフッ素含有流体の処理方法において、上記吸着材
として、カルシウム塩と燐酸または燐酸塩とを反応させ
た後にアルカリにより中和して製造したものを用いた構
成としている。これにより、従来の技術に比べ安定的で
高いフッ素の除去率を示し、高濃度のフッ素含有廃水と
排ガスばかりではなく低濃度のフッ素含有廃水とフッ素
含有排ガスでも高いフッ素の除去率を達成できるように
なる。
【0014】そして、必要に応じ、上記吸着材を、カル
シウム塩と燐酸または燐酸塩とを0〜100℃、好まし
くは室温(25℃程度)で、pH0〜7、好ましくはp
H2〜3になるように混合して反応させた後、溶液にア
ルカリを用いてpH4〜14、好ましくはpH7までに
調節し沈殿物を発生させ、その中和反応により得た沈殿
物を濾過して水洗い・乾燥し、その後に粉砕して製造す
る構成としている。この場合、上記混合反応させた後の
溶液は、pH2〜3であり、上記中和反応により発生し
た沈殿物はpH7〜8であることが有効である。また、
必要に応じ、上記吸着材は、粉末または一定の大きさに
成形されたペレット状である構成としている。
【0015】また、必要に応じ、上記カルシウム塩は、
上記カルシウム塩は、CaCl2 ,Ca(OH)2 ,C
aO2 ,CaSO4 ・2H2 O,CaCl2 ・XH2
(X=0〜517),CaSO3 ・1/2H2 O,Ca
(H2 PO22 ,CaO,CaCO3 ,(Ca8 NO
32 ・4H2 Oになったグループから選択されるカル
シウム塩であり、上記燐酸または燐酸塩は、H3 PO
4 ,NaHPO4 ・12H2 O,NaH227 ,N
5310,Na6413,(NaPO3n ,K
2 PO4,K2 HPO4 ,K3 PO4 ・(0〜3H2
O),K427 ,Kn+2n 3n+1(n〜3),(KP
3n ,NH42 PO4 ,(NH42 HPO4
Ca(H2 PO42 ・H2 O,CaHPO4 ・2H2
O及びCa3 (PO42 になるグループから選択され
る燐酸または燐酸塩である構成としている。
【0016】更に、必要に応じ、上記吸着材は、一般
式、Ca5 (PO43 OH・nH 2OとCa3 (PO
42 Ca(OH)2 ・nH2 Oを含むCa 10-X (H
PO4X (PO46-X (OH)2-X ・nH2 Oで示
されるハイドロキシアパタイトと、一般式、Ca 8(H
PO42 (PO44 ・nH2 Oで示される燐酸カル
シウム塩(「燐酸八カルシウム」という)を含有してい
る構成としている。ここで、x=0〜1,n=0〜20
である。本発明より製造された吸着剤は、Ca10-X(H
PO4X (PO46-X (OH)2-X ・nH2 Oで示
されるハイドロキシアパタイトと、一般式、Ca 8(H
PO42 (PO44 ・nH2 Oで示される燐酸カル
シウム塩が共に含まれて生成されるが、自体の水溶液又
はガス状にある他のイオンたとえばフッ素イオン、燐酸
イオンなどが共存するとCa8 (HPO42 (PO
44 ・nH2 Oで示される全燐酸カルシウム塩がハイ
ドロキシアパタイト、即ち一般式、「Ca5(PO43
OH・nH 2OとCa3 (PO42 Ca(OH)2
・nH2 Oを含む」Ca 10-X (HPO4X (PO
46-X (OH)2-X ・nH2 Oで示されるハイドロキ
シアパタイトに転化して結局アパタイトに変わる。即
ち、カルシウム塩と燐酸または燐酸塩との反応から得ら
れる生成物は上記に示した「Ca5 (PO43 OH・
nH 2OとCa3 (PO42 Ca(OH) 2 ・nH2
Oを含むCa 10-X (HPO4X (PO46-X (O
H)2-X ・nH2 Oで示されるハイドロキシアパタイト
系」と「Ca 8(HPO42 (PO 44 ・nH2
で示される燐酸カルシウム塩」がそれぞれ反応条件(p
H,温度)により含有比率が異なって生成される。上記
の反応としては、例えば、下記の反応式に示される反応
が行なわれる。
【0017】CaCl2 +H3 PO4 +NaOH
【0018】→Ca10-X(HPO4X (PO46-X
(OH)2-X ・nH2 O[Ca5 (PO43 OH・n
2OとCa3 (PO42 Ca(OH)2 ・nH2
を含んだアパタイト]+Ca8 (HPO42 (PO
44 ・nH2 O+NaCl
【0019】ここで、x=0〜1,n=0〜20
【0020】即ち、燐酸八カルシウムの分子構造はCa
8 (HPO42 (PO44 ・nH2 O、ハイドロキ
シアパタイトの分子構造は「Ca5 (PO43 OH・
nH2OとCa3 (PO42 Ca(OH)2 ・nH2
Oを含む」Ca 10-X (HPO4X (PO46-X
(OH)2-X ・nH2 Oであり、ここでx=0〜1,n
=0〜20である。ここで、燐酸八カルシウムは燐酸カ
ルシウム塩として表現する。以上の製造反応中の燐酸カ
ルシウム塩とハイドロキシアパタイトの生成比率は反応
中反応温度やpHの条件、そして原料濃度などの条件に
より異なるが、例えば、生成比率は燐酸カルシウム塩:
ハイドロキシアパタイト=約70:約30の比率であ
る。
【0021】即ち、吸着材は、上記の2つの、即ち、燐
酸カルシウム塩とハイドロキシアパタイト系化合物の分
子構造を複合した複合分子構造として現せば、CaX
(HPO4y (PO4z (OH)m ・nH2 O(こ
こでx=3〜10,y=0〜2,z=1〜6,m=0〜
2,n=0〜20)となる化合物を含有することにな
る。
【0022】また、必要に応じ、上記フッ素含有流体が
フッ素含有廃水であるとき、上記吸着材をカラム型反応
槽に入れ、該カラム型反応槽にフッ素含有廃水を通過さ
せて吸着処理する構成としている。更に、必要に応じ、
上記フッ素含有流体がフッ素含有廃水であるとき、上記
吸着材を廃水処理槽に投入して攪拌してフッ素含有廃水
を処理する構成としている。更にまた、必要に応じ、上
記フッ素含有流体がフッ素含有ガスであるとき、上記吸
着材を脱着式吸着管に入れ、該脱着式吸着管にフッ素含
有ガスを通過させて吸着処理する構成としている。この
場合、必要に応じ、上記処理後の流体のフッ素濃度が希
望処理基準値以上になったとき、吸着材を交換する構成
としている。
【0023】また、必要に応じ、使用された吸着材を再
生する再生工程を備えた構成としている。この場合、上
記再生工程は、処理後に流体のフッ素濃度が希望処理基
準値以上のときに上記使用した吸着材を再生するものと
し、フッ素の吸着除去は上記再生した吸着材を用いるこ
とが有効である。そしてまた、必要に応じ、上記再生工
程は、上記使用された吸着材を500〜1600℃、好
ましくは1100〜1200℃、20分からそれ以上の
温度で焼成する第1段階と、上記焼成された吸着材を約
5〜35%、好ましくは15〜20%の塩酸溶液により
室温またはそれ以上の温度で20分以上の時間をかけて
攪拌・濾過する第2段階と、上記第2段階から濾過され
た固体に5〜30%燐酸溶液をpH2〜3になるように
投入して、50〜80℃、好ましくは60〜70℃で、
20分以上時間をかけて攪拌した後5〜100%、好ま
しくは30〜40%の水酸化ナトリウムにより中和・沈
殿させるとともに、上記第2段階から発生した濾液は5
〜100%、好ましくは30〜40%の水酸化ナトリウ
ムにより中和沈殿する第3段階と、上記第3段階で沈殿
された沈殿物を濾過・水洗い・乾燥する第4段階とから
構成されている。
【0024】また、上記の問題点を解決するため、本発
明のフッ素含有流体の処理装置は、フッ素含有流体がフ
ッ素含有廃水であるとき該フッ素含有廃水を吸着材に接
触させてフッ素を吸着除去するフッ素含有流体の処理装
置において、カラム型反応槽(1)を備え、カラム型反
応槽(1)の廃水の入口と出口はガラスフィルタ(2
a,2b)により閉まっていてその内部に吸着材(1
0)が充填され、上記の反応槽(1)の下段は加圧ポン
プ(4)が付着された廃水供給管(5)を通じて廃水処
理槽(3)と連結され、上記反応槽(1)の上段は排水
管(8)が連結されたカバー(9)と連結され、上記カ
ラム型反応槽(1)に、カルシウム塩と燐酸または燐酸
塩とを反応させた後にアルカリにより中和して製造さ
れ、ハイドロキシアパタイト及び燐酸カルシウム塩を含
有した構成の粉末またはペレット状の吸着材(10)を
収納した構成としている。
【0025】そしてまた、上記の問題点を解決するた
め、本発明のフッ素含有流体の処理装置は、フッ素含有
流体がフッ素含有ガスであるとき該フッ素含有ガスを吸
着材に接触させてフッ素を吸着除去するフッ素含有流体
の処理装置において、排ガス中のフッ素成分を吸着する
ため、カルシウム塩と燐酸または燐酸塩とを反応させた
後にアルカリにより中和して製造され、ハイドロキシア
パタイト及び燐酸カルシウム塩を含有した構成の粉末ま
たはペレット状の吸着材(17)を充填した脱着式吸着
管(16)と、上記脱着式吸着管(16)が脱着可能に
なるように連結された上・下部ガス処理管(20,2
1)と、上記フッ素含有ガスを上記下部ガス処理管(2
0)を通じて上記脱着式吸着管(16)へ移送し、フッ
素成分が吸着処理された排ガスを上記ガス処理管(2
1)を通じて外部に移送するための移送手段とを備え、
上記脱着式吸着管(16)上部にはネジ式充填口(1
4)が形成され、上記脱着式吸着管(16)内部の上,
下部には濾過布(15)が具備されている構成としてい
る。
【0026】この処理装置において、必要に応じ、上記
移送手段は、送風機(18)または真空吸引機(19)
で構成されている。また、必要に応じ、上記脱着式吸着
管の上・下部は、マイナス(−)式クリップ(13)に
形成され、これと結合される上・下部ガス処理管(2
0,21)の末段は、合わせる穴(11)に連結された
プラス(+)式クリップ(12)に形成されている。
【0027】そして、必要に応じ、上記吸着材が空密度
2〜2.3g/cm3 ,真密度2.5〜2.8g/cm
3 ,気空率21.5〜23.0%,強度21.0〜2
3.5Kg/cm2 の条件で充填されている構成として
いる。また、必要に応じ、上記吸着材を、カルシウム塩
と燐酸または燐酸塩とを0〜100℃でpH0〜7にな
るように混合して反応させた後、溶液にアルカリを用い
てpH4〜14までに調節し沈殿物を発生させ、その中
和反応により得た沈殿物を濾過して水洗い・乾燥し、そ
の後に粉砕して製造する構成としている。更に、必要に
応じ、上記混合反応させた後の溶液は、pH2〜3であ
り、上記中和反応により発生した沈殿物はpH7〜8で
ある構成としている。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の形態に係るフッ素含有流体の処理方法及びフッ
素含有流体の処理装置について説明する。本発明の実施
の形態に係るフッ素含有流体の処理方法は、フッ素含有
廃水やフッ素含有ガス等のフッ素含有流体を吸着材に接
触させてフッ素含有流体からフッ素を吸着除去するもの
であり、実施の形態に係るフッ素含有流体の処理装置に
より実現される。吸着材として、カルシウム塩と燐酸ま
たは燐酸塩とを反応させた後にアルカリにより中和して
製造したものを用いる。具体的には、吸着材は、ハイド
ロキシアパタイトと燐酸カルシウム塩とを含有した吸着
セラミックスとして構成されている。
【0029】実施の形態に係る吸着材は、以下のように
して製造される。図1には本発明の実施の形態に係りフ
ッ素含有流体の処理方法に用いられる吸着材を製造する
製造工程を示す。先ず、pHが約0から7までになるよ
うに同一モル数(単に、塩化カルシウムの使用量を同一
モル数の塩化カルシウムの量より約1〜5重量%をもっ
と投入してもよい。)のカルシウム塩と燐酸又は燐酸塩
を室温で混合・反応する。正しくするにはカルシウム塩
と燐酸または燐酸塩との反応は溶液のpH2〜3になる
ように維持するようにする。pHがそれ以下(pH0〜
2)の場合にはNaOHなどのアルカリを用い中和沈殿
するときに副産物として塩化カルシウムが大量に発生
し、pHがそれ以上(pH3〜7)になる場合にはハイ
ドロキシアパタイトの粒子が小さくなるか半分以上の量
が溶解したエマルジョン(emulsion)状態にな
るため濾過が難しくなるし、フッ素含有廃水または排ガ
スを処理した吸着材を再生するときに過量に入った水酸
化ナトリウムの為にフッ化ナトリウム(NaF)として
沈殿されるので2次汚染が発生する可能性が有るのであ
る。
【0030】このようにして反応された溶液に、アルカ
リである水酸化ナトリウムを、沈殿されたハイドロキシ
アパタイト及び燐酸カルシウム塩等の物質のpHを5〜
14に合わせる量を投入する。正しくはハイドロキシア
パタイト及び燐酸カルシウム塩等の物質のpHを7〜8
にするのが良いが、pH7以下にすると収率が低くな
り、それ以上になると吸着材を取り引きするときに人体
に有害になる虞がある。少しアルカリにするのが良いの
は廃水と排ガスのほとんどが酸性なので少しアルカリで
あるのが反応性が早くなる効果がある。また、pH8以
上になる場合にはフッ素含有廃水または排ガス処理する
ときに多量のNaOH中Naイオンと廃水または排ガス
中のフッ素イオンとが結合してNaFが生成されるので
再生工程から吸着材とNaFを分離するため多量の水を
使用することでNaFが多量に含有された廃水が発生さ
れ2次汚染を起こす危険がある。反応に投入される薬品
の量は下の反応式に現すようにモル比量に投入して反応
を行い99.9%近い収率を得ることが出来、ハイドロ
キシアパタイト及び燐酸カルシウム塩等の物質を沈殿す
るための水酸化ナトリウム(NaOH)の外に水酸化カ
ルシウム(Ca(OH)2 ),酸化カルシウム(Ca
O),炭酸ナトリウム(CaCO3 ),水酸化カリウム
(KOH),硫化カリウム(K2XX ,X =1〜10)
等のアルカリを使用しても良い。本実施例ではカルシウ
ム塩及び燐酸または燐酸塩として塩化カルシウム,Ca
Cl2 ・2H2 Oと燐酸,H3 PO4 を使用し、中和す
るにはアルカリとして、水酸化ナトリウムを用いて反応
を行った。
【0031】その結果、吸着材は、一般式、「Ca5
(PO43 OH・nH 2OとCa3(PO42 Ca
(OH)2 ・nH2 Oを含む」Ca 10-X (HPO4
X (PO46-X (OH)2-X ・nH2 Oで示されるハ
イドロキシアパタイトと、一般式、Ca 8(HPO4
2 (PO44 ・nH2 Oで示される燐酸カルシウム塩
(「燐酸八カルシウム」という)を含有して構成され
る。その反応式は以下のようになる。
【0032】CaCl2 +H3 PO4 +NaOH
【0033】→Ca10-X(HPO4X (PO46-X
(OH)2-X ・nH2 O[Ca5 (PO43 OH・n
2OとCa3 (PO42 Ca(OH)2 ・nH2
を含んだアパタイト]+Ca8 (HPO42 (PO
44 ・nH2 O+NaCl
【0034】ここで、x=0〜1,n=0〜20
【0035】即ち、燐酸八カルシウムの分子構造はCa
8 (HPO42 (PO44 ・nH2 O、ハイドロキ
シアパタイトの分子構造は「Ca5 (PO43 OH・
nH2OとCa3 (PO42 Ca(OH)2 ・nH2
Oを含む」Ca 10-X (HPO4X (PO46-X
(OH)2-X ・nH2 Oであり、ここでx=0〜1,n
=0〜20である。ここで、燐酸八カルシウムは燐酸カ
ルシウム塩として表現する。以上の製造反応中の燐酸カ
ルシウム塩とハイドロキシアパタイトの生成比率は反応
中反応温度やpHの条件、そして原料濃度などの条件に
より異なるが、例えば、生成比率は燐酸カルシウム塩:
ハイドロキシアパタイト=約70:約30の比率であ
る。
【0036】即ち、吸着材は、上記の2つの、即ち、燐
酸カルシウム塩とハイドロキシアパタイト系化合物の分
子構造を複合した複合分子構造として現せば、CaX
(HPO4y (PO4z (OH)m ・nH2 O(こ
こでx=3〜10,y=0〜2,z=1〜6,m=0〜
2,n=0〜20)となる化合物を含有することにな
る。
【0037】吸着材は、製造反応中反応温度、原料濃度
などの条件によりその含量が違うだけで全体的には上記
に示した一般式の分子構造を持つ種に含めている。アル
カリ添加により沈殿したハイドロキシアパタイト及び燐
酸カルシウム塩等の物質を濾過する。その後、得た吸着
材を水洗いして乾燥する。水洗いはイオン交換水かまた
は水道水でも良いし、乾燥は温風を用い行っても良い
し、ジャケット(Jacket)式の真空乾燥でも良い
ものである。上記の工程での水洗いは必ずしも行われな
くても良い。このように製造された吸着材はボールミー
ルにより1〜2mmの大きさに粉砕して使用しても良い
し、一定な大きさのペレット状などに成形して、図2の
カラム型反応槽または脱着式吸着管に充填して使用して
も良い。
【0038】次に、実施の形態に係るフッ素含有流体の
処理装置について説明する。図2はフッ素含有流体とし
てフッ素含有廃水を処理する処理装置の概略図である。
この処理装置において、カラム型反応槽(1)の入口と
出口はガラスフィルタ(2a,2b)に閉められ吸着材
(10)を充填するときにセラミックスが濡れないよう
に濾過布を付けている。カラム型反応槽(1)の下段は
加圧ポンプ(4)を付けた廃水供給管(5)を通じて廃
水処理槽(3)に連結され、カラム型反応槽(1)の上
段は排水管(8)が連結されるカバー(9)に連結され
ている。反応槽(1)に吸着材(10)を充填するとき
にはカバー(9)とフィルタ(2b)を抜けた後に水と
吸着材を混ぜたスラーリを入れる。そのときに、水は下
段のフィルタ(2a)とバルブ(6)を通じて排出され
て、吸着材(10)のみがカラム型反応槽(1)に残り
吸着材(10)を反応槽(1)に入れることが出来る。
ここで、符号7は配水管バルブである。
【0039】上述したように製造された吸着材の粉末ま
たはペレットを、吸着材の重量の1倍または3倍に対す
る水と混合して、図2に示すカラム型反応槽(1)に入
れた後に廃水を通過させ処理する。吸着材をカラム型の
反応槽に入れる正しい条件としては空密度2〜2.3g
/cm3 ,真密度2.5〜2.8g/cm3 ,気空率2
1.5〜23.0%,強度21.0〜23.5Kg/c
2 が吸着材とフッ素成分が圧力損失を最小化した一番
よい条件である。
【0040】このように構成された本発明の実施の形態
に係る処理装置の作用について説明すると、廃水処理槽
(3)から出た廃水を加圧ポンプ(4)により強制的に
移送させ廃水供給管(5)を通じカラム型反応槽(1)
の中に移送させ、カラム型反応槽(1)で廃水に含まれ
ているフリー(free)フッ素イオンまたはフッ素化
合物のフッ素成分は吸着材(10)と反応・吸着してフ
ッ素が除去される。処理後の廃水は排水管(8)を通じ
て放流システムにより放出する。
【0041】処理後廃水のフッ素濃度が希望する基準値
(0〜15mg/l)になるようにカラム型反応槽
(1)に供給される廃水の供給速度を調節する。カラム
型反応槽(1)に入っている吸着材(10)の入れ替え
時期は処理した廃水のpHをチェックするか処理した廃
水のフッ素含有量をイオンクロマトグラム分析法により
分析して決める。環境法上放出できる廃水中のフッ素量
の基準値は地域により15mg/l,8mg/l,5m
g/l,そして1mg/lにそれぞれ決めている。その
中で清浄地域は人体に有害がない1mg/l以下に決め
られ、これらの基準値の調整が要求される。吸着材にフ
ッ素または隣のイオンが吸着されることにより吸着材の
pHが中性から酸性の方に変化しそれと同時に処理した
処理後の廃水のpHも酸性の方に変わってくる。そのp
Hが酸性に変化が始まるとカラムの中に入っている吸着
材を入れ替えなければならない(旦、廃水中のpHがフ
ッ素イオンまたはフッ素化合物による酸性度を現すと処
理水のpHは約7になる)。
【0042】吸着材の入れ替えは運営者の希望する処理
水のpHから、即ち、希望する処理後の廃水の含まれて
いるフッ素の量を測定して行われる。特に処理後の廃水
の希望処理基準は処理後廃水のpHをチェックする事に
よりコントロール可能であり、自動的にpHチェックを
行い、処理後の廃水が放出される排水管に連結し、吸着
材の入れ替え時期を自動コントロールすることができ
る。または、フッ素含有廃水や排ガスが一定量、または
一定濃度に図2のカラム型反応槽(1)と図3の脱着式
吸着管(16)に供給する場合、処理する予想時間、即
ち決められた時間に吸着材を入れ替えする方法でもよ
い。このようなカラム型反応槽(1)または脱着式吸着
管(16)にフッ素含有廃水や排ガスを通過するとフッ
素含有廃水や排ガスのフッ素成分が吸着材(10)に吸
着されて、カラム型反応槽(1)または脱着式吸着管
(16)を出た廃水または排ガスはフッ素成分が除去さ
れた処理後の廃水になる。
【0043】図3はフッ素含有流体としてフッ素含有ガ
スを処理する処理装置の概略図である。この処理装置
は、フッ素含有排ガス中のフッ素成分を吸着するため上
記と同様の吸着材(17)を充填した脱着式吸着管(1
6)を備え、脱着式吸着管(16)に連結された上・下
部ガス処理管(20,21)を通じフッ素含有ガスを上
記に示した脱着式吸着管(16)の方に移送してフッ素
成分を吸着させる。この装置にはフッ素成分が吸着され
た処理後排ガスを外部に移送するため移送手段を備えて
いる。
【0044】上記に示した吸着材(17)はフッ素含有
廃水の処理装置のカラム型反応槽(1)に充填されてい
る吸着材と同様の粉末または一定の大きさのペレットを
使える。吸着材(17)は水と混合して脱着式吸着管
(16)に入れることによりフッ素成分を除去する吸着
材として使用することが出来る。正しくは空密度2〜
2.3g/cm3 ,真密度2.5〜2.8g/cm3
気空率21.5〜23.0%,強度21.0〜23.5
Kg/cm2 の条件で吸着材を入れるのがフッ素ガスと
吸着材の接触効率を一番大きくすることが出来る。フッ
素含有廃水処理装置に充填される吸着材(17)は上記
に示したように水と混合して吸着管に入れることが出来
る。これは圧力損失が大きく発生するので吸着材(1
7)はフッ素成分、即ちフッ素(F2 )またはフッ化水
素(HF)等の形態でも、そしてミスト形態になった成
分でも高い吸着力を持つことがわかる(後述の表1から
4まで参照)。
【0045】上記の脱着式吸着管(16)は吸着材(1
7)の入れ替えを良くするため脱着式として構成され、
上記に示している脱着式吸着管(16)の上・下部末段
はマイナス(−)クリップ(clip,13)になり、
これと結んでいる上・下部ガス処理管(20,21)の
末段はクリップ(clip)形式により合わせ穴(1
1)にプラス(+)式クリップ(12)が連結されてい
て脱着がし易くなっている。また、脱着式吸着管(1
6)上部のマイナス(−)クリップ(clip,13)
にはネジ式充填口(14)を付けて吸着材(17)を充
填するか、入れ替えた場合にネジ式充填口(14)を回
り開放させた後に充填でき、入れ替えする事が出来るよ
うに構成されている。上記に示した脱着式吸着管(1
6)内部の上・下部には吸着材(17)を止める止め濾
過布(15)が具備されている。止め濾過布(15)の
材質はポリプロピレン、ポリエチレンまたはポリビルク
ロリドなどが使用されてこの粒径は約100〜200メ
ッシュ(mesh)のものが使用される。
【0046】排ガスの移送手段は、送風機(18)また
は真空吸引機(19)により構成されている。移送手段
として送風機(18)が使用される場合に処理後排ガス
は上部ガス処理管(21)の出口側(23)の方に放出
されるように構成されている。そして、真空吸引機(1
9)が使用される場合には処理後排ガスを上部ガス処理
管(21)の出口側(24)を通じて真空吸引機(1
9)を通って外部に放出されるように構成されている。
図3の装置では上部ガス処理管(21)が二つに図示さ
れている。これは図一つで説明をし易くするため移送手
段として送風機(18)を使用した場合と真空吸引機
(19)を使用した場合を同時に現した。
【0047】上記に示したようにフッ素含有廃水または
排ガス中のフッ素成分を吸着するため使用された吸着材
は、再生して使用することが出来る。図4に示すよう
に、先ず、使用された吸着材を灰火炉で500〜160
0℃の温度(正しくは約800〜1000℃の温度)で
20分からそれ以上焼成させた後焼成した吸着材を約5
〜35%の塩酸溶液と混合して約40〜60℃の温度で
30分またはそれ以上(例えば1〜3時間)攪拌させな
がら反応させる。
【0048】その後上記に示したように溶液を濾過し、
濾過された固体(Ca(OH)2 またはCaOなどの溶
解度が低いカルシウム塩と予想される)は約5〜85%
の燐酸溶液を投入してpH2〜3に調節させた後約50
〜80℃で20分またはそれ以上(例えば1〜3時間)
攪拌して5〜100%NaOHを用い中和・沈殿させ
る。ここで沈殿した沈殿物を濾過して、水洗いするかま
たはそのまま乾燥することにより得たものを再生セラミ
ックスとする。また、塩酸溶液を入れ攪拌させた後に濾
過した次に発生した濾液を約1〜100%の水酸化ナト
リウム(NaOH)を用い中和(pH7〜8)すると白
い粉末の吸着材が生成し、その後生成した沈殿物を濾過
し水洗いと乾燥の工程を行い得たものを再生された吸着
材にする。このように再生した吸着材をボールミールを
使用して粉砕するかペレット状にするかして得てフッ素
含有廃水またはフッ素含有排ガス中のフッ素成分を吸着
させるために使用する。
【0049】
【実施例】次に、本発明の実施例について比較例ととも
に具体的に説明する。 [実施例1]吸着材は、pHが約2〜3になるように5
gの塩化カルシウムと2gの燐酸を室温で混合・反応さ
せて作成した。反応した溶液に水酸化ナトリウムにより
中和処理してハイドロキシアパタイト及び燐酸カルシウ
ム塩等の物質を沈殿させる。このときに使用された水酸
化ナトリウムの量は沈殿されたハイドロキシアパタイト
及び燐酸カルシウム塩等の物質が含まれている溶液をp
H7〜8になるようにした。使用されたアルカリは水酸
化ナトリウム以外に水酸化カルシウム(Ca(OH)
2 ),酸化カルシウム(CaO),炭酸カルシウム(N
2 CO3 ),水酸化カリウム(KOH),硫化カリウ
ム(K2XX ,x=1〜10)などが使用可能であるこ
とは上記に示した。このようにして製造されたハイドロ
キシアパタイト及び燐酸カルシウム塩等の物質を濾過
し、その後、水洗い・乾燥工程を行い、その後、ボール
ミールにより1〜2mmほどの大きさに均一に粉末化
し、吸着材を製造した。
【0050】粉末化した吸着材を重量の約1倍から3倍
の水と混合して空密度2〜2.3g/cm3 ,真密度
2.5〜2.8g/cm3 ,気空率21.5〜23.0
%,強度21.0〜23.5Kg/cm2 になるように
カラム型反応槽に入れ、その後に廃水のフッ素濃度が1
mg/l以下になるように供給される廃水の供給速度を
調節しながらフッ素含有量が25mg/lで、温度40
℃,pH6.8であるフッ素含有廃水をポンプを使用し
てカラムの吸着材に加圧移送させ廃水中のフッ素成分を
吸着した。吸着材がフッ素成分を飽和以上の濃度に吸着
され、その吸着効率が望めるほどまで得られないときに
は吸着材を取り出して図4に示した方法により再生し、
再生吸着材の能力を検討するために繰り返し試験を行っ
た。
【0051】[実施例2]実施例1の結果を比較するた
めに吸着材の製造に165gの塩化カルシウムと76g
の燐酸を使用して、フッ素含有量が200mg/lであ
るフッ素含有廃水を使用したこと以外には実施例1と同
一方法により行った。
【0052】[実施例3]本実施例には上記実施例1及
び2とは違う方法(既存廃水処理設備に対応する方法)
により廃水処理する方法として実施例1での同一方法に
より製造された吸着材を粉末化し、この吸着材をフッ素
含有量が25mg/lで温度40℃,pH6.8のフッ
素含有廃水が入っている廃水処理槽に投入し、20分間
攪拌させた後に廃水を処理した。
【0053】[実施例4]本実施例は実施例3と同一方
法で、実施例2と同一方法で製造された吸着材を粉末化
し、この吸着材をフッ素含有量が200mg/lで、温
度40℃,pH6.8のフッ素含有廃水が入っている廃
水処理槽に投入して20分間かそれ以上攪拌して廃水を
処理した。
【0054】[実施例5]本実施例はフッ素含有排ガス
を処理した例である。この例では、実施例1で製造され
たと同一のハイドロキシアパタイト及び燐酸カルシウム
塩等の物質を製造して、ボールミールにより粉末化し
て、同一の吸着材を製造した。その後、図3の脱着式吸
着管(16)のネジ式充填口(14)を開けた状態で粉
末化された吸着材(17)を充填し、吸着材を充填させ
た後にネジ式充填口(14)をしめた状態で+,−クリ
ップ(12,13)を使用して吸着材が充填されている
脱着式吸着管(16)を上,下部ガス処理管(20,2
1)に連結させた後に下部ガス処理管(20)の入口側
(22)にある送風機(18)を利用してフッ素含有量
が25mg/lのフッ素含有排ガスを脱着式吸着管(1
6)を通じ上部ガス処理管(21)の出口側(23)の
方に強制移送させて吸着実験を行なった。処理前排ガス
のフッ素含有量及び処理後排ガスのフッ素含有量は処理
前排ガス及び処理後排ガスを純粋の水に飽和させた後に
イオンクロマトグラム分析法により測定した。
【0055】[実施例6]本実施例では100gの塩化
カルシウムと45gの燐酸を使用して実施例1での同一
方法により吸着材を製造させた後にフッ素含有量が20
0mg/lであるフッ素含有排ガスを使用したこと以外
には実施例5と同一方法により行った。
【0056】[比較例1]比較例1は従来方法であるフ
ッ素含有量が50mg/lのフッ素含有廃水が入ってい
る2200gの石灰石(Ca(OH)2 )を添加し、攪
拌させた後に凝集剤としてポリアクリルアミドを投入し
て沈殿する通常の浄化方法を使用して試験を行った。
【0057】[比較例2]比較例1と同一の方法でフッ
素含有量が200mg/lであるフッ素含有廃水が入っ
ている精化槽に3300gの石灰石(Ca(OH)2
を添加して攪拌させた後に凝集剤としてポリアクリルア
ミドを入れ沈殿する通常の方法を使用して試験を行っ
た。
【0058】[比較例3]比較例3には従来の他の方法
であるフッ素含有量が50mg/lであるフッ素含有量
廃水が入っている精化槽に950gの石灰石(Ca(O
H)2 )と700gの硫酸(H2 SO4 )、そして小量
の硫酸カルシウムを入れ攪拌・反応してその後に凝集剤
としてポリアクリルアミドを投入して沈殿除去する方法
を使用して試験を行った。
【0059】[比較例4]比較例3と同一方法としてフ
ッ素含有量が200mg/lであるフッ素含有廃水が入
っている精化槽に1150gの石灰石(Ca(OH)
2 )と700gの硫酸(H2 SO4 )、そして少量の硫
酸カルシウムを入れた後に攪拌・反応し、その後に凝集
剤としてポリアクリルアミドを投入して沈殿除去する方
法を使用して試験を行った。
【0060】以上のように各実施例及び比較例につい
て、処理された廃水及び排ガスに残っているフッ素含有
量を検出・分析をイオンクロマトグラム分析法により以
下の条件で測定した。
【0061】使用機器;IC20(DINONEX I
C 20,SHIMAZU IN JAPAN) カラム;Ion pac ASRA 溶離液;2.7mmol/l, NaCO3 ,0.3mm
ol/l, NaHCO3 流量;1.5ml/min 試料流入量;10μl
【0062】本発明の吸着材を用いたフッ素含有廃水の
高度処理方法及びその処理装置を使用して、フッ素含有
廃水を処理した実施例の試験結果と従来薬品を投入して
フッ素含有廃水を処理する比較例の試験結果を、図5
(表1)に示した。表1で示したように、比較例1及び
2では71.0%及び95.0%のフッ素除去率を持
ち、比較例3及び4では71.6%及び95.4%のフ
ッ素除去率を持つことに比べ本発明の実施例1から4ま
での結果はほとんど100%近いフッ素成分の除去率を
示した。
【0063】また、本発明による実施例では比較例に対
して薬品の量が比較的に少ないし、これらの少ない薬品
の量でも高い除去率を示す。特に、従来の方法での低濃
度のフッ素含有廃水を処理した試験結果を示す比較例1
及び3でのフッ素除去率は同じ方法により行った高濃度
のフッ素含有廃水を処理した試験結果である比較例2及
び4に比べ低い除去率である71.95%及び71.6
%の除去率を示すことに比べ、本発明による高濃度のフ
ッ素含有廃水を処理した結果である実施例2と実施例4
及び低濃度のフッ素含有廃水を処理した結果である実施
例1及び実施例3での除去率は表1に示したように全実
施例の結果が高いフッ素除去率を示していることがわか
る。その他、実施例では吸着材を再生して使用すること
で2次汚染問題が全く発生しないことに比べて、比較例
1から4までの結果を見るとフッ素含有廃水を処理させ
た後に廃棄物が大量発生してその処理も一緒に行われな
ければいけない2次汚染の問題を起こした。
【0064】また、本発明の吸着材を利用したフッ素含
有排ガスの処理方法及びその装置を使用してフッ素含有
排ガスを処理する試験結果を、図6(表2)に示した。
表2に示したように本発明で製造した吸着材を用いたフ
ッ素含有排ガスの高度処理方法及びその装置によると高
濃度ばかりではなく低濃度のフッ素含有ガスでもほとん
ど100%近いフッ素除去率を示した。また、使用した
吸着材は再生して使用することで2次汚染問題が起こら
ない効果がある。
【0065】一方、フッ素含有廃水の温度による吸着材
のフッ素吸着力を確認するために上記のフッ素含有廃水
の処理装置を用いてフッ素含有廃水を処理した場合の実
施例1と実施例2及び廃水処理槽に入れ攪拌する事でフ
ッ素含有廃水を処理する場合の実施例3と実施例4と同
一方法で、20℃から80℃以上の温度でフッ素含有廃
水を使用して実験を行った。
【0066】また、フッ素含有廃水のpHによる吸着材
のフッ素吸着力を確認するため上記した実施例1と実施
例2、そして廃水処理槽に入れて攪拌してフッ素含有廃
水を処理する場合の実施例3と実施例4と同一方法によ
りpH3から14までのフッ素含有廃水を使用して実験
を行った。上記に示した実施例は比較例及びその他のフ
ッ素含有廃水の温度またはpHによるハイドロキシアパ
タイト及び燐酸カルシウム塩等の物質の吸着力を確認す
るため実験の結果は以下のようにフッ素除去率を次の式
により求めた。
【0067】(処理する前のフッ素含有量−処理させた
後のフッ素含有量)÷(処理する前のフッ素含有量)×
100=フッ素除去率(%)
【0068】廃水の温度による吸着材のフッ素吸着力を
確認するため20℃から80℃以上の温度で廃水を用い
実施例1から実施例4の方法と同一方法により実験を行
った結果を、図7(表3)に示した。
【0069】また、廃水のpHによる吸着材のフッ素吸
着力を確認するためにpH3〜14の廃水を用いて実施
例1から実施例4までの方法と同一の方法により行われ
た結果を、図8(表4)に示した。
【0070】表3及び4からよく分かるように実施例1
から実施例4までに40℃以上の温度、pH7以上のフ
ッ素含有廃水のフッ素除去率はほとんど100%近い高
い除去率を示した。そこで、フッ素含有廃水を処理する
場合にはフッ素含有廃水の温度及びpHを以上で示した
温度範囲及びpH範囲に合わせる必要がある。従って、
上記に示した温度範囲及びpH範囲外に有るフッ素含有
廃水は一般的に使用される加熱方法によりその温度範囲
に合わせる方法が使用されることが出来、アルカリを添
加してpH範囲を調節する方法などが利用できる。以上
の本発明は上記した実施例により限定されない。同業者
達による多様な変形及び変更は、本発明の目的と範囲に
含まれる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように本発明のフッ素含有
流体の処理方法及びフッ素含有流体の処理装置によれ
ば、従来のフッ素含有廃水でのフッ素除去率に比べてか
なり高い除去率を達成する事が出来、人体に無害な環境
基準値である1mg/l以下まで安定的に処理できる。
特に、低濃度のフッ素含有廃水でも高いフッ素除去率を
持ち、低量の薬品を使用する為に薬品の消費量が少なく
なり、そしてそのために発生する廃棄物の量も少なくな
り、また、少ない廃棄物を100%再生して使用するこ
とにより2次汚染がない。設備及び処理工程が簡単で運
営費用も節減及び新規の固定的カラムを利用することで
安定的に廃水を高効率に浄化する効果がある。
【0072】また、本発明はこれまでに報告されていな
い技術でフッ素含有排ガス処理でも高い効率を現して上
記のフッ素含有排ガスの効果と同一な効果を持ち脱着式
吸着管を使用することから吸着材の入れ替えを容易にす
る効果を持つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るフッ素含有流体の処
理方法及びフッ素含有流体の処理装置に用いられる吸着
材の製造工程を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るフッ素含有廃水処理
装置の概略を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るフッ素含有ガス処理
装置の概略を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るフッ素含有流体の処
理方法及びフッ素含有流体の処理装置に用いられる使用
された吸着材の再生工程を示す図である。
【図5】本発明の実施例の試験結果と従来薬品を投入し
てフッ素含有廃水を処理する比較例の試験結果を示す表
図である。
【図6】本発明の実施例の試験結果を示す表図である。
【図7】本発明の実施例において廃水の温度による吸着
力を確認する試験結果を示す表図である。
【図8】本発明の実施例において廃水のpHによる吸着
力を確認する試験結果を示す表図である。
【符号の説明】
1 カラム型反応槽 2a,2b ガラスフィルタ 3 廃水処理槽 4 加圧ポンプ 5 廃水供給管 6 バルブ 7 配水管、バルブ 8 配水管 9 カバー 10 吸着材 11 合わせる穴 12 プラスクリップ 13 マイナスクリップ 14 ネジ式充填口 15 濾過布 16 脱着式吸着管 17 吸着材 18 送風機 19 真空吸入器 20 下部ガス処理管 21 上部ガス処理管 22 入口 23 出口(送風機使用の時) 24 出口(真空吸入機使用の時)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/28 B01D 53/34 134C Fターム(参考) 4D002 AA22 AC07 BA04 CA07 DA05 DA18 FA02 HA10 4D017 AA01 BA11 CA04 CB01 DA01 DB03 DB10 EA05 EB10 4D024 AA04 AB11 BA11 BB01 BB05 BC01 CA01 DA07 4G066 AA17A AA17B AA32A AA35A AA43A AA47A AA50A AA50B AA51A BA09 BA25 BA35 CA32 DA02 DA08 FA03 FA05 FA14 FA21 FA25 FA34 FA36 GA01 GA11 GA31 GA32 GA34 GA37

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素含有流体を吸着材に接触させて該
    フッ素含有流体からフッ素を吸着除去するフッ素含有流
    体の処理方法において、 上記吸着材として、カルシウム塩と燐酸または燐酸塩と
    を反応させた後にアルカリにより中和して製造したもの
    を用いたことを特徴とする請求項1記載のフッ素含有流
    体の処理方法。
  2. 【請求項2】 上記吸着材を、カルシウム塩と燐酸また
    は燐酸塩とを0〜100℃でpH0〜7になるように混
    合して反応させた後、溶液にアルカリを用いてpH4〜
    14までに調節し沈殿物を発生させ、その中和反応によ
    り得た沈殿物を濾過して水洗い・乾燥し、その後に粉砕
    して製造することを特徴とする請求項1記載のフッ素含
    有流体の処理方法。
  3. 【請求項3】 上記混合反応した後の溶液は、pH2〜
    3であり、上記中和反応により発生した沈殿物はpH7
    〜8であることを特徴とする請求項2記載のフッ素含有
    流体の処理方法。
  4. 【請求項4】 上記吸着材は、粉末または一定の大きさ
    に成形されたペレット状であることを特徴とする請求項
    2または3記載のフッ素含有流体の処理方法。
  5. 【請求項5】 上記カルシウム塩は、CaCl2 ,Ca
    (OH)2 ,CaO 2 ,CaSO4 ・2H2 O,CaC
    2 ・XH2 O(X=0〜517),CaSO3 ・1/
    2H2 O,Ca(H2 PO22 ,CaO,CaCO
    3 ,(Ca8 NO32 ・4H2 Oになったグループか
    ら選択されるカルシウム塩であり、 上記燐酸または燐酸塩は、H3 PO4 ,NaHPO4
    12H2 O,NaH227 ,Na5310,Na6
    413,(NaPO3n ,KH2 PO4,K2 HP
    4 ,K3 PO4 ・(0〜3H2 O),K427
    n+2n 3n+1(n〜3),(KPO3n ,NH42
    PO4 ,(NH42 HPO4 ,Ca(H2 PO42
    ・H2 O,CaHPO4 ・2H2 O及びCa3 (PO
    42 になるグループから選択される燐酸または燐酸塩
    であること特徴とする請求項1,2,3または4記載の
    フッ素含有流体の処理方法。
  6. 【請求項6】 上記吸着材は、一般式、Ca5 (PO
    43 OH・nH 2OとCa3 (PO42 Ca(O
    H)2 ・nH2 Oを含むCa 10-X (HPO4 X (P
    46-X (OH)2-X ・nH2 Oで示されるハイドロ
    キシアパタイトと、一般式、Ca 8(HPO42 (P
    44 ・nH2 Oで示される燐酸カルシウム塩(「燐
    酸八カルシウム」という)を含有していることを特徴と
    する請求項1,2,3,4または5記載のフッ素含有流
    体の処理方法。ここで、x=0〜1,n=0〜20であ
    る。
  7. 【請求項7】 上記フッ素含有流体がフッ素含有廃水で
    あるとき、上記吸着材をカラム型反応槽に入れ、該カラ
    ム型反応槽にフッ素含有廃水を通過させて吸着処理する
    ことを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6記
    載のフッ素含有流体の処理方法。
  8. 【請求項8】 上記フッ素含有流体がフッ素含有廃水で
    あるとき、上記吸着材を廃水処理槽に投入して攪拌して
    フッ素含有廃水を処理することを特徴とする請求項1,
    2,3,4,5または6記載のフッ素含有流体の処理方
    法。
  9. 【請求項9】 上記フッ素含有流体がフッ素含有ガスで
    あるとき、上記吸着材を脱着式吸着管に入れ、該脱着式
    吸着管にフッ素含有ガスを通過させて吸着処理すること
    を特徴とする請求項1,2,3,4,5または6記載の
    フッ素含有流体の処理方法。
  10. 【請求項10】 上記処理後の流体のフッ素濃度が希望
    処理基準値以上になったとき、吸着材を交換することを
    特徴とする請求項7,8または9記載のフッ素含有流体
    の処理方法。
  11. 【請求項11】 使用された吸着材を再生する再生工程
    を備えたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,
    6,7,8,9または10記載のフッ素含有流体の処理
    方法。
  12. 【請求項12】 上記再生工程は、処理後に流体のフッ
    素濃度が希望処理基準値以上のときに上記使用した吸着
    材を再生するものとし、フッ素の吸着除去は上記再生し
    た吸着材を用いることを特徴とする請求項11記載のフ
    ッ素含有流体の処理方法。
  13. 【請求項13】 上記再生工程は、 上記使用された吸着材を500〜1600℃、20分か
    らそれ以上の温度で焼成する第1段階と、 上記焼成された吸着材を約5〜35%の塩酸溶液により
    室温またはそれ以上の温度で20分以上の時間をかけて
    攪拌・濾過する第2段階と、 上記第2段階から濾過された固体に5〜30%燐酸溶液
    をpH2〜3になるように投入して、50〜80℃で、
    20分以上時間をかけて攪拌した後5〜100%の水酸
    化ナトリウムにより中和・沈殿させるとともに、上記第
    2段階から発生した濾液は5〜100%の水酸化ナトリ
    ウムにより中和沈殿する第3段階と、 上記第3段階で沈殿された沈殿物を濾過・水洗い・乾燥
    する第4段階とから構成されていることを特徴とする請
    求項11または12記載のフッ素含有流体の処理方法。
  14. 【請求項14】 フッ素含有流体がフッ素含有廃水であ
    るとき該フッ素含有廃水を吸着材に接触させてフッ素を
    吸着除去するフッ素含有流体の処理装置において、 カラム型反応槽(1)を備え、カラム型反応槽(1)の
    廃水の入口と出口はガラスフィルタ(2a,2b)によ
    り閉まっていてその内部には吸着材(10)が充填さ
    れ、上記の反応槽(1)の下段は加圧ポンプ(4)が付
    着された廃水供給管(5)を通じて廃水処理槽(3)と
    連結され、上記反応槽(1)の上段は排水管(8)が連
    結されたカバー(9)と連結され、 上記カラム型反応槽(1)に、カルシウム塩と燐酸また
    は燐酸塩とを反応させた後にアルカリにより中和して製
    造され、ハイドロキシアパタイト及び燐酸カルシウム塩
    を含有した構成の粉末またはペレット状の吸着材(1
    0)を収納したことを特徴とするフッ素含有流体の処理
    装置。
  15. 【請求項15】 フッ素含有流体がフッ素含有ガスであ
    るとき該フッ素含有ガスを吸着材に接触させてフッ素を
    吸着除去するフッ素含有流体の処理装置において、 排ガス中のフッ素成分を吸着するため、カルシウム塩と
    燐酸または燐酸塩とを反応させた後にアルカリにより中
    和して製造され、ハイドロキシアパタイト及び燐酸カル
    シウム塩を含有した構成の粉末またはペレット状の吸着
    材(17)を充填した脱着式吸着管(16)と、 上記脱着式吸着管(16)が脱着可能になるように連結
    された上・下部ガス処理管(20,21)と、 上記フッ素含有ガスを上記下部ガス処理管(20)を通
    じて上記脱着式吸着管(16)へ移送し、フッ素成分が
    吸着処理された排ガスを上記ガス処理管(21)を通じ
    て外部に移送するための移送手段とを備え、 上記脱着式吸着管(16)上部にはネジ式充填口(1
    4)が形成され、上記脱着式吸着管(16)内部の上,
    下部には濾過布(15)が具備されていることを特徴と
    するフッ素含有流体の処理装置。
  16. 【請求項16】 上記移送手段は、送風機(18)また
    は真空吸引機(19)で構成されていることを特徴とす
    る請求項15記載のフッ素含有流体の処理装置。
  17. 【請求項17】 上記脱着式吸着管の上・下部は、マイ
    ナス(−)式クリップ(13)に形成され、これと結合
    される上・下部ガス処理管(20,21)の末段は、合
    わせる穴(11)に連結されたプラス(+)式クリップ
    (12)に形成されていることを特徴とする請求項15
    または16記載のフッ素含有流体の処理装置。
  18. 【請求項18】 上記吸着材が空密度2〜2.3g/c
    3 ,真密度2.5〜2.8g/cm3 ,気空率21.
    5〜23.0%,強度21.0〜23.5Kg/cm2
    の条件で充填されていることを特徴とする請求項14,
    15,16または17記載のフッ素含有流体の処理装
    置。
  19. 【請求項19】 上記吸着材を、カルシウム塩と燐酸ま
    たは燐酸塩とを0〜100℃でpH0〜7になるように
    混合して反応させた後、溶液にアルカリを用いてpH4
    〜14までに調節し沈殿物を発生させ、その中和反応に
    より得た沈殿物を濾過して水洗い・乾燥し、その後に粉
    砕して製造することを特徴とする請求項14,15,1
    6,17または18記載のフッ素含有流体の処理装置。
  20. 【請求項20】 上記混合反応させた後の溶液は、pH
    2〜3であり、上記中和反応により発生した沈殿物はp
    H7〜8であることを特徴とする請求項19記載のフッ
    素含有流体の処理装置。
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