JP2003168206A - 磁気記録媒体及びその製造方法ならびにこれを用いた磁気記憶装置 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法ならびにこれを用いた磁気記憶装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い保磁力を有し、高密度で記録再生を行うこ
とのできる磁気記録媒体、及びこれを備えた磁気記録装
置、及び磁気記録媒体の製造方法を提供する。 【解決手段】基板上に、軟磁性層、非磁性中間層、磁性
層、保護層、潤滑層を有し、磁性層の積層欠陥密度と粒
径分散の積を0.02以下とする。さらに望ましくは、
積層欠陥密度を0.05以下とし、かつ粒径分散を0.
4以下とする。 【効果】4000エルステッド以上の保磁力が得られ、
熱ゆらぎに対して高い安定性を有し、1平方インチあた
り50ギガビット以上の記録密度を有する磁気記録媒
体、及び磁気記憶装置が実現可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Coを主成分とす
る柱状の磁性結晶粒から構成される磁性層を有し、かつ
熱揺らぎが抑制された垂直磁気記録媒体およびその製造
方法、並びに本垂直記録媒体を用いて実現される、少な
くとも1平方インチあたり50ギガビット以上の記録密
度を有する磁気記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記憶装置に対する高密度化の要求
は、大容量化、装置小型化、部品点数削減などの観点か
らますます高まっている。現行の磁気記憶装置に用いら
れている記録方式は、面内記録方式であり、基板面内に
記録磁化方向を配し、これを互いに対向するように向け
た領域(記録ビット)を形成することで記録を行ってい
る。面内磁気記録媒体において高密度記録を実現するた
めには、媒体ノイズを低減する必要がある。媒体ノイズ
を低減するためは、結晶粒径を微細化し、粒径を均一
化、即ち粒径分散を低減することが有効である。例え
ば、特開平10−269548には、媒体ノイズを低減
するために最適な結晶粒径と粒径分散を規定した面内記
録媒体に関する発明が開示されている。しかしながら、
面内記録方式で高密度化を進めると、更なる結晶粒の微
細化が必要となり、結晶粒の微細化の程度は記録磁化が
室温程度の熱エネルギーで減衰するといういわゆる熱ゆ
らぎの課題が解決できないレベルにまで進み、高密度化
に限界が来ると考えられている。そのため、結晶粒径の
微細化に伴う熱揺らぎの限界を超える技術として、垂直
記録方式が提案され多くの検討が行われている。垂直記
録の場合、記録磁化の熱安定性は記録密度が高くなるほ
ど安定になるため、垂直記録は本質的に高記録密度に適
した記録方式と考えられている。垂直記録方式で用いら
れる記録媒体としては、磁性層を構成する略柱状結晶粒
の(00.1)面を基板面に略平行に配向させ、基板垂
直方向に磁気異方性を持たせた構成のものが多く検討さ
れている。最も普通に検討されているCoCr系の合金
磁性膜を用いた記録媒体では、媒体の保磁力は、現状、
3000エルステッド程度である。ここで、1エルステ
ッドは、SI単位系で約79.7A/mに相当する。本
願の発明者らは、Coを主成分とした磁気記録媒体の実
用化を進めるため、鋭意研究を行った結果、c軸(0
0.1方向)が基板面に対して垂直に配向したCo合金
磁性膜は、面内配向したCo合金磁性膜に比べ積層欠陥
密度が2〜3倍ほど高くなるという重大な事実を見出し
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】垂直記録方式において
も、低ノイズかつ熱安定性の高い磁気記録媒体が必要と
される。面内記録媒体にせよ垂直記録媒体にせよ、磁性
層の材料積層欠陥が多いと磁性膜の磁気異方性は低下
し、保磁力の低下、および記録磁化の熱安定性の低下を
招く。したがって、高い熱安定性を実現するためには、
磁性膜の積層欠陥密度を低減すればよい。積層欠陥は、
hcp構造中に面心立方(fcc)構造相当の面が混入
することが主な原因であり、hcp構造が安定な低温で
磁性膜を成膜すると積層欠陥は低減すると考えられる。
しかし本願の発明者らが明らかにしたところによれば、
磁性膜成膜時の温度を低減すると、積層欠陥密度は低減
するが、磁性膜を構成する結晶粒径分布の分散が広がる
ため保磁力の増大が起こらない。また、粒径分散を低減
するために磁性膜成膜温度を上げると積層欠陥が増大
し、やはり保磁力の増大は起こらない。面内記録媒体の
場合は、磁性層を構成する結晶粒子を配向制御用下地層
上にエピタキシャル成長させることにより磁性層のc軸
を面内配向させているため、そもそも積層欠陥が発生し
にくい。エピタキシャル成長はエネルギー的に最も安定
な方向に発生するものであり、エピタキシャル成長の過
程では(fcc)構造等の異なる結晶相が混入するとい
うエネルギー的に不安定な状態は起こりにくいためであ
る。発明者らの研究によれば、250℃程度の温度で成
膜した面内媒体の積層欠陥密度は、垂直媒体の積層欠陥
密度の1/2から1/3であった。また、面内媒体におい
ては、粒径分散もCr合金下地膜の粒径分散によりほぼ
決定されており、0.3から0.4程度で一定であっ
た。また、成膜温度依存性は見られなかった。図1,図
2を用いて、積層欠陥と保磁力、および粒径分散と保磁
力との関係について説明する。図1には積層欠陥密度の
成膜温度依存性を表す図を、図2には粒径分散の成膜温
度依存性を表す図を示した。図1には、成膜温度を低下
させると積層欠陥密度が低下することが示されており、
図2には、成膜温度を低下させると粒径分散は広がって
しまうことが示されている。したがって、低い積層欠陥
密度と小さい粒径分散を同時に得ることは難しい。この
ような、積層欠陥密度と粒径分散の成膜温度に対する二
律背反的な関係は面内記録媒体ではまったく想定されて
いなかったことである。そこで本願は、積層欠陥密度と
粒径分散の値を適切な範囲内に制御することにより、従
来使用されてきたCoCr合金を磁性材料として用いつ
つ熱安定性に関して十分な性能を有する磁気記録媒体を
提供することを第1の目的とする。従来使用されてきた
磁性材料を用いて垂直媒体を製造できれば、製造コスト
の面からも有利である。また、本発明の第2の目的は、
積層欠陥密度と粒径分散の値を適切な範囲内に制御する
方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的は、Coを主成
分とする磁性結晶で構成される磁性膜の積層欠陥密度R
と粒径分布の粒径分散の値ΔD/<D>との積ΔD/<D>×Rを
0.02以下とすることで達成される。図3に積層欠陥
密度と保磁力の関係を示す。図中の点線は保磁力と積層
欠陥密度をパラメータとした場合の粒径分散の等高線で
ある。積層欠陥密度が高い領域では、積層欠陥密度が低
減すると一旦保磁力は増大する傾向が見られるが、積層
欠陥密度が小さい領域では、粒径分散が増大するため、
保磁力の増大は押さえられ、逆に低下することが分か
る。図4に積層欠陥密度と粒径分散とをパラメータとし
た場合の保磁力の等高線を示した。4000エルステッ
ド以上の保磁力は積層欠陥密度と粒径分散の積が0.0
2以下の領域(太線の下の領域)で得られることがわか
る。ここで、保磁力4000とは熱揺らぎを抑制するた
めに必要な値であり、保磁力が4000エルステッド以
上であれば、熱揺らぎ耐性をしめすパラメータであるK
u・V/k・Tを、記録磁化の熱安定性を確保するために
必要とされている値である60以上にすることができ
る。ここで、Ku・V/k・Tは、結晶粒子の持つ磁気異
方性エネルギーKuと結晶粒体積Vとの積Ku・Vをボル
ツマン定数kと絶対温度Tの積k・Tで除したパラメー
タである。Co系の磁性材料においては、飽和磁化はお
およそ0.38T(テスラ)であり、現在の媒体製造プ
ロセスにおいては、記録媒体の磁性層の膜厚は18n
m、磁性結晶粒の平均粒径は12nm程度である。この
値から計算される量Ku・V/k・Tの値を60以上にす
るためには、保磁力としては4000エルステッド以上
の値が必要となる。Ku・V/k・Tの値が60以下にな
ると、記録磁化量の減衰が顕著になり、媒体として実用
上使用できなくなる。積層欠陥密度と粒径分散とを同時
に低減する手法としては、250℃程度以上の成膜温度
で磁性膜を成膜し、磁性膜の再加熱(アニール)を行
う。成膜温度を高くすると積層欠陥密度は増大するが、
磁性膜を再加熱することにより積層欠陥密度は低下す
る。再加熱によって積層欠陥密度が低下する原因として
は、以下のように考えられている。磁性膜の成膜は一般
にスパッタリング法が用いられるが、スパッタリング法
は非平衡過程であるため、磁性膜を構成する元素が成膜
中に十分な拡散をせず、エネルギー的に十分安定な位置
(hcp格子位置)に配置されず、積層欠陥が形成され
る。したがって、磁性膜成膜後に、再加熱を行い、元素
の移動を促すことによって、hcp格子位置に元素を移
動させることができるためと考えられる。上記の磁気記
録媒体と、これを記録方向に駆動する駆動部と、記録の
書きこみと読み出しを行う磁気ヘッドを有する磁気記憶
再生装置において、磁気ヘッドの記録を読み出す部分を
高い磁気抵抗効果を有する素子で構成することにより、
高い記録密度で十分な信号強度をえることができ、1平
方インチあたり50ギガビットを超える記録密度をもっ
た磁気記憶装置を実現することができる。前記、高い磁
気抵抗効果を有する素子は、巨大磁気抵抗効果、あるい
はスピンバルブ効果を利用したもの、もしくはトンネル
磁気抵抗効果を利用したものであることが望ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を図面を
用いて説明する。まず初めに、積層欠陥密度と粒径分散
を以下のように定義する。本実施例における積層欠陥密
度は、透過電子顕微鏡により得られた磁性膜の基板面に
垂直な断面構造像から得られる。透過電子顕微鏡観察時
は、対物絞り径、焦点外れ量を調整し、結晶構造像が得
られるようにする。得られた断面構造像から(11.
0)面があらわに観察されている粒子を抽出する。抽出
された粒子の(00.2)面の積層を基板面側から順次
評価し、hcp積層ではない積層面の数を計数する。h
cp積層ではない面とは図5に示されるように定義す
る。hcp積層ではc軸方向に沿って等価な2面(A、
Bとする)が順次、A、B、A、B、A、Bのように積
層されている。しかし、積層欠陥があると第3の等価な
面(Cとする)が、たとえばA、B、A、C、A、Cの
ように積層する。途中のB、A、Cの部分が積層欠陥で
あり、hcp積層ではない積層面である。この部分を積
層欠陥面数1と計数する。後半のC、A、Cの部分はh
cp積層であり積層欠陥ではない。得られた積層欠陥の
面数を磁性膜の(00.2)面の全積層面数で除す。複
数の粒子について同様の測定を行い、これらを平均して
磁性膜の積層欠陥密度とする。本実施例における粒径分
散も透過電子顕微鏡像により得られる。まず、基板面に
平行な方向の磁性膜結晶粒像を透過電子顕微鏡により撮
影する。図6には透過電子顕微鏡により得られる格子像
の模式図を示した。次に得られた格子像写真をスキャナ
で取り込み、1つの結晶粒界内に存在するピクセル数を
計算する。ピクセル数とスケールとの換算から1つの結
晶粒界内の面積が求まるので、得られた各結晶粒の面積
と同じ面積の真円の直径として結晶粒径を定義し、個々
の結晶粒の粒径を求める。この計算を300個程度の結
晶粒について行ない、得られた粒子径の平均を平均粒径
<D>とする。また、個々の粒子径の平均粒径の周りの標
準偏差ΔDを求める。この標準偏差を平均粒径で除した
量ΔD/<D>を粒径分散と定義する。 <実施例1>図8に実施例1の垂直磁気記録媒体の断面
模型図を示す。図8の垂直磁気記録媒体は、基板6上
に、軟磁性層5、非磁性中間層4、Co合金磁性層3、
保護層2、および潤滑層1を順次積層して構成されてい
る。なお、本実施例では、基板との密着性向上のため、
基板と軟磁性層5との間にNiTaZr膜が形成されて
いる。基板6としては、化学強化ガラス基板、結晶化ガ
ラス基板、非晶質カーボン基板、NiP鍍金したAl−
Mg基板などを用いることができる。各層は、マグネト
ロンスパッタ法により、結晶化ガラス基板6上に成膜し
た。まず基板上にNiTa37.5Zr10膜を30n
m成膜した。ここでNiTa37.5Zr10における
Ta後の数字37.5とZrの後の数字10は、それぞ
れ膜中に含まれるTaとZrの濃度を原子百分率で表し
たものである。すなわち、NiTa37.5Zr10と
は、52.5at.%Ni−37.5at.%Ta−10at.
%Zrの略記表示である。次に、FeTa10C16軟
磁性層5を400nm成膜した。軟磁性層の材料として
は、FeTaC,FeTaN,CoTaZr等が使用で
きる。また、軟磁性層の磁化方向を固定したり、結晶性
を制御する複数の層を付加して構成される場合もある。
軟磁性層の形成後、基板加熱(成膜温度を上げる)のた
め、赤外線ランプを用いて軟磁性層5表面を約330℃
に加熱し、非磁性中間層4、磁性層3、保護層2を順次
成膜した。基板加熱温度が250℃以下の場合は、図2
に示すように粒径分散の値が0.4より大きくなるため
好ましくない。非磁性中間層4としてはNiTa37.
5Zr10膜とCoCr40膜とを積層して用いた。N
iTa37.5Zr10膜の膜厚は4nm、CoCr4
0膜の膜厚は1nmである。NiTa37.5Zr10
膜は、CoCr40膜のc軸が垂直配向しやすく、Co
Cr40膜の結晶粒径を微細とすることができる。よっ
てCoCr40膜上に形成される磁性膜の結晶粒径も微
細にすることができる。本実施例では、非磁性中間層と
してNiTa37.5Zr10膜とCoCr40膜とを
積層して用いたが、非磁性中間層4としては、NiT
a,NiTaZr、CoCr、CoCrB、CoB、C
oRu、TiCrなどの非磁性膜を用いても良い。磁性
膜としてはCoCr19Pt14を用いて、CoCr4
0膜上に成膜した。磁性膜の膜厚は18nmである。磁
性膜スパッタ時のAr圧は0.5Paとし、成膜速度は
7.8nm、スパッタチェンバの到達真空度は5μPa
であった。保護層2厚は5nmとし、記録再生特性評価
用の試料には、潤滑層1を塗布した。磁性層の材料とし
ては、CoCr19Pt14以外のCoCrPt合金、
もしくはCoCrPt合金にTa、B、Nb、Cuなど
の元素を添加した添加した合金、例えば、CoCr19
Pt14、CoCr22Pt14、CoCr17Pt1
4B4などを用いてもよい。添加元素は1種類であって
も複数元素を添加しても良い。磁性膜中のCrは結晶粒
内にくらべ結晶粒界に多く偏析するため粒子間の磁気的
結合を低減するために用いられる。Ptは結晶粒の異方
性磁界を大きくするために用いられる。CoCrPtに
添加する第4の元素は、結晶粒径の微細化や隣接粒子間
の磁気的結合力の低減などのために用いられる。磁性膜
の成膜後、赤外線ランプ加熱を12秒間行い、磁性膜を
370℃まで加熱した。その後、120秒間真空チェン
バ内に放置した後、保護膜のカーボンを5nm成膜し
た。磁性膜の形成後、カーボンからなる保護層2を形成
した。保護層2としては、カーボンの他、カーボンを主
成分としHやNなどを混合した材料が用いられる。保護
層の膜厚は通常2nmから5nmである。さらに、吸着
性のパーフルオロアルキルポリエーテルなどの潤滑層1
を2nmから10nm設けることにより信頼性の高い磁
気記録媒体が得られる。比較例として、構成が全く同じ
で、赤外線ランプによる再加熱を行なわない媒体を製造
し磁気特性を比較した。なお比較例の媒体としては、積
層欠陥密度を変えたものを数種類ほど作成して磁気特性
の比較を行なった。この場合、積層欠陥密度は成膜温度
を変えることにより変えた。図9に実施例1で作成した
媒体と比較例の媒体との比較を示す。「課題を解決する
手段」段落で述べた手法により磁性膜の積層欠陥密度お
よび粒径分散を求めたところ、積層欠陥密度は0.04
8、粒径分散は0.40であり、比較例1、比較例2の
媒体と比べて積層欠陥密度が顕著に低下していた。ま
た、振動試料型磁力計を用いて本実施例の媒体の静磁気
特性を測定したところ、保磁力は4300エルステッド
であり、角形比は0.97と、保磁力、角形比とも非常
に良好な値が得られた。本実施例により、積層欠陥を
0.05以下とし、粒径分散を0.4以下とすることが
できたため、4000エルステッド以上の高い保磁力を
得られることが確認できた。この媒体を、図11に示す
磁気記憶装置に組み込み、記録再生特性の評価を行っ
た。この装置は、磁気記録媒体111と、これを回転駆
動する駆動部112と、磁気ヘッド113およびその駆
動手段114と、前記磁気ヘッドの記録再生信号処理手
段115を有す周知の構成を持った磁気記憶装置であ
る。また、磁気ヘッドは、図12に示すように主磁極1
01、記録コイル102、補助磁極兼上部シールド10
3、巨大磁気抵抗効果素子104および下部シールド1
05を有す周知の構成を持ったものである。磁気ヘッド
113は磁気ヘッドスライダの上に形成された記録再生
分離型の磁気ヘッドであり、記録書きこみ部である単磁
極ヘッドのトラック幅は170nm、読み出し部は実効
トラック幅124nm、シールド間隔60nmである。
線記録密度769kFCI(キロ フラックス チェン
ジ パー インチ)、トラックピッチ195nm、磁気
ヘッドと磁気記録媒体の相対距離15nmの条件で記録
再生を行ったところ、22.0dBの信号雑音比が得ら
れ、1平方インチあたり50ギガビット以上の記録再生
を行うに十分な特性が得られることが確認できた。
【0006】次に高密度化のための課題である熱安定性
の検討を行うため、再生出力の時間に対する減衰率の測
定を行った。ここで再生出力の減衰率とは、記録を行っ
た直後の再生出力と、室温で一定時間放置し測定した後
の再生出力と差を、記録直後の再生出力で除した量とし
て定義される。線記録密度100kFCIでの記録を1
00時間後に測定した再生出力から得た減衰率は2%で
あった。この値は、長期間の記録保持に十分適している
と考えられる。また、記録媒体の残留保磁力の磁界印加
時間依存性を振動試料形磁力計によって測定して求めた
Ku・V/k・Tの値も60以上であることが確認さ
れ、熱安定性は十分であると確認された。 <実施例2>実施例2では、再加熱温度を実施例1より
低くした代わりに、アニール時間を長くした媒体を製造
して磁気特性の比較試験を行なった。記録媒体を実際に
製造する際には、製造ラインのレイアウト上、多数の媒
体にまとめて再加熱プロセスを施す場合もあり得る。し
かし、実際の媒体製造プロセスでは用いられる成膜装置
(スパッタリング装置)は真空装置であり、真空チェン
バーの大きさの制約から、真空容器内には多数の媒体を
保持できない。従って、多数の媒体に対して再加熱プロ
セスを施すためには、媒体を一度真空チェンバーの外に
取り出す必要があり、磁性膜の酸化防止上、保護膜が必
要となる。実施例1で述べたように、保護膜材料として
はカーボン系の材料が用いられているが、媒体の再加熱
温度度を250℃以上とすると、保護膜のカーボンが磁
性膜中に拡散するので好ましくない。本実施例の磁気記
録媒体の構造は、実施例1の媒体と概ね同じである。中
間膜としてNiTa37.5Zr10膜を2nm、Co
Cr40膜を3nm積層した。次に、CoCr17Pt
14B4磁性膜を20nm成膜し、保護膜のカーボンを
5nm成膜した。成膜装置から取り出した磁気記録媒体
を220℃に保った恒温層の中に8時間放置し、自然冷
却後取り出した。実施例1と同様、構造が同じで再加熱
を行なわない媒体を比較例として作成した。
【0007】図10に本実施例で作成した媒体と比較例
の媒体との比較を示す。「課題を解決する手段」で述べ
た手法により磁性膜の積層欠陥密度および粒径分散を求
めたところ、積層欠陥密度は0.050、粒径分散は
0.39であり、比較例の媒体と比べて積層欠陥密度が
顕著に低下していた。また、振動試料型磁力計を用いて
本実施例の媒体の静磁気特性を測定したところ、保磁力
は4000エルステッドであり、角形比は0.90と、
保磁力、角形比とも非常に良好な値が得られた。なお、
恒温漕で8時間アニールする前の磁気記録媒体を透過電
子顕微鏡で評価したところ、積層欠陥は0.15、粒径
分散は0.39であった。つまり比較的低温で長時間ア
ニールを行なっても、粒径分散は変化しないが、積層欠
陥を大幅に低減することが確認できた。本実施例におい
ても、積層欠陥を0.05以下とし、粒径分散を0.4
以下とすることができたため、4000エルステッド以
上の高い保磁力が得られることが確認できた。
【0008】この媒体を、図11に示す磁気記憶装置に
組み込み、記録再生特性の評価を行った。記録書きこみ
部である単磁極ヘッドのトラック幅は170nmであ
る。また、読み出し部は実効トラック幅124nm、シ
ールド間隔60nmである。読み出し部には、巨大磁気
抵抗効果素子を使った。線記録密度769kFCI、ト
ラックピッチ195nm、磁気ヘッドと磁気記録媒体の
相対距離15nmの条件で記録再生を行ったところ、2
0.3dBの信号雑音比が得られ、1平方インチあたり
50ギガビット以上の記録再生を行うに十分な特性が得
られることが確認できた。
【0009】次に再生出力の時間に対する減衰率の測定
を行った。線記録密度100kFCIでの記録を100
時間後に測定した再生出力から得た減衰率は2%であ
り、長期間の記録保持に十分適していることが確認され
た。 <実施例3>実施例3では、c軸分散度の制御の効果に
ついて述べる。粒径分散を低減する手段としては、磁性
膜を構成する柱状結晶粒のc軸分散度を大きくすること
も有効である。c軸分散度とは(00.1)面が基板面
となす角度分散の半値幅として定義する。磁性膜を構成
する結晶粒はスパッタ成膜中に無秩序に生成した核を中
心に成長し、柱状の結晶粒になると考えられる。もし、
それぞれの核から成長した粒子が独立した粒子となるな
らば、粒径分散は約0.28になることがボロノイ図を
使ったシミュレーションから導かれている。しかし、実
際の結晶粒は成長する過程で隣接する粒子と結晶的に合
体し、1つの粒子となってしまうものがある。特に、c
軸分散度が小さい結晶粒が成長する場合、膜面垂直方向
から見た結晶の対称性は6回であるため、隣接する結晶
粒どうしの結晶面の方位が一致する確率が非常に高く、
合体して肥大化した粒子が形成されやすい。このため、
図3に示すように基板温度を高くしても粒径分散の値は
小さくならない。ちなみに、c軸が面内配向した面内磁
気記録媒体の場合は、隣接する粒子の合体する確率が小
さく、0.3程度の粒径分散の値が得られている。とこ
ろが、c軸が垂直配向した磁気記録媒体において、表面
凹凸が大きい場合は、膜平行方向から見たc面の方位が
隣接する粒子で異なり一致しにくくなる。すなわち、隣
接する粒子が結晶的に合体しにくくなる。つまり、肥大
な粒子の生成を抑制することができ粒径分散の値を0.
28に近づけることができる。図7に従来技術によるc
軸分散度と保磁力の関係を表す図を示す。c軸分散度が
6度より小さい場合は、保磁力は3000エルステッド
以下しか得られていない。c軸分散度は以下のように測
定できる。まず、X線回折装置において、θ―2θ法に
より、X線の入射角度θを変化させ、(00.2)面の
回折ピークを検出する。X線の入射角度を(00.2)
面のピーク位置に固定した後、試料自身を傾斜させ、試
料傾斜角度に対するX線の検出強度をプロットする。こ
のようにして得られたピーク強度分布(ロッキング曲
線)の半値幅をc軸の分散度とした。本実施例3の磁気
記録媒体では、FeTa10C6軟磁性膜を成膜後、赤
外線ランプ加熱により250℃に加熱し、非磁性中間層
としてNiTa37.5Zr10膜を2nm、CoCr
40膜を3nm積層した。このとき、NiTa37.5
Zr10膜をマグネトロンスパッタ装置で成膜するとき
のAr圧を3.5Paとした。次に、CoCr19Pt
14磁性膜を18nm成膜し、保護膜のカーボンを5n
m成膜した。NiTa37.5Zr10膜を成膜すると
きにArガス圧を高くしたのは、NiTa37.5Zr
10膜表面の凹凸が大きくなることを狙ったものであ
り、その理由を以下に説明する。磁性膜結晶粒は、Co
Cr40膜にエピタキシャル成長することが断面TEM
観察から確認されている。したがって、磁性膜のc軸分
散度は、CoCr40膜で決定されると考えられる。従
来の技術により形成したCoCr40の分散度は図5に
示したとおり5度程度と小さいが、NiTa37.5Z
r10膜の表面凹凸を大きくした場合には、5度より大
きくすることができる。c軸分散度を大きくすると隣接
する粒子が結晶的に合体する確率が低下し、粒径分散は
小さくできる。
【0010】X線回折装置を用いたロッキング曲線によ
る評価から、本実施例の磁気記録媒体のc軸分散度は8
度であることが確認された。また、保磁力として410
0エルステッドが得られ、角形比は0.90であった。
【0011】静磁気特性の評価後、透過電子顕微鏡で磁
性膜の平面、および断面方向の結晶構造像を得て、評価
した結果、積層欠陥密度は0.070、粒径分散は0.
28であった。積層欠陥密度が0.05よりも大きいの
は、成膜後の再加熱を行わなかったためと考えられる。
しかし、図1に示した積層欠陥密度の成膜温度依存性か
ら得られる値、約0.11よりも小さくなっている。こ
れは中間層にCoCr40を用いたことにより磁性膜成
長初期部での結晶構造が安定化し、積層欠陥ができにく
くなったためであると考えられる。本実施例に示す磁気
記録媒体では、積層欠陥と粒径分散の積を0.02以下
とすることができ、4000エルステッド以上の高い保
磁力を得らることが確認できた。ちなみに、CoCr4
0中間層を用い、再加熱を行わず、粒径分散の低減を行
わなかった場合は、保磁力は3500エルステッドであ
り、保磁力向上の効果は得られたが、4000エルステ
ッド以上の十分な保磁力は得られなかった。
【0012】この媒体を、図11に示す磁気記憶装置に
組み込み、記録再生特性の評価を行った。記録書きこみ
部である単磁極ヘッドのトラック幅は170nmであ
る。また、読み出し部は実効トラック幅124nm、シ
ールド間隔60nmである。読み出し部には、巨大磁気
抵抗効果素子を使った。線記録密度769kFCI、ト
ラックピッチ195nm、磁気ヘッドと磁気記録媒体の
相対距離15nmの条件で記録再生を行ったところ、2
1.4dBの信号雑音比が得られ、1平方インチあたり
50ギガビット以上の記録再生を行うに十分な特性が得
られることが確認できた。
【0013】次に再生出力の時間に対する減衰率の測定
を行った。線記録密度100kFCIでの記録を100
時間後に測定した再生出力から得た減衰率は2%であ
り、長期間の記録保持に十分適していることが確認され
た。 <実施例4>実施例4では、Pt添加量の低減の効果に
ついて述べる。本実施例に係わる磁気記録媒体では、F
eTa10C6軟磁性膜を成膜後、赤外線ランプ加熱に
より250℃に加熱し、中間膜としてNiTa37.5
Zr10膜5nmを成膜した。非磁性中間層には、Ni
Ta37.5Zr10膜を5nm成膜し、その直上に、
第1の磁性層としてCoCr17Pt8膜6nm、つぎ
に第2の磁性層としてCoCr19Pt16膜12nm
を成膜した。全磁性膜厚は18nmである。その後、保
護層のカーボンを成膜した。
【0014】この媒体の静磁気特性を振動試料型磁力計
を用いて測定したところ、保磁力は4000エルステッ
ドであり、角形比は1.0であった。静磁気特性の評価
後、透過電子顕微鏡で積層欠陥密度および粒径分散を評
価したところ、積層欠陥密度は0.050、粒径分散は
0.40であった。すなわち、第1層の磁性膜のPt量
を低減したことにより積層欠陥が低減したと考えられ
る。これは以下の理由による。図11に成膜温度214
℃と330℃の場合に測定した断面方向の積層欠陥の分
布ヒストグラムを表す図を示す。縦軸は膜厚方向を示
し、横軸は積層欠陥の個数である。成膜温度を変化させ
ると積層欠陥の数が変化するが、どの成膜温度に対して
も磁性膜初期成長部分近くで積層欠陥密度が高くなって
いる。これは、磁性膜と中間膜との界面で発生する応力
などが原因と考えられる。一方、Journal of Magnetism
and Magnetic Materials vol.152 (1996) P.265-p273.
には、基板上にCoPt合金の面内磁化膜を形成し、磁
気異方性を測定したデータが記載されている。これによ
れば、CoPt合金中のPt量が12at%以上になると
磁気異方性は急激に低下し、磁性層中の積層欠陥密度が
急激に増大していることが示唆されている。したがっ
て、磁性膜に添加するPt量の上限は12at%であると
考えられ、従って、磁性膜を2層にした場合、下側磁性
膜のPt濃度を12at%以下にすれば、結晶の初期成長
段階での積層欠陥密度を十分低減できると考えられる。
つまり、本実施例では、Pt量を減らし積層欠陥の発生
を抑制した第1の磁性層と、中間膜界面の応力の影響か
ら十分離れた第2の磁性層を積層することにより、磁性
膜の積層欠陥密度を抑制することができたと考えられ
る。
【0015】この媒体を、図11に示す磁気記憶装置に
組み込み、記録再生特性の評価を行った。用いた磁気ヘ
ッドの記録書きこみ部である単磁極ヘッドのトラック幅
は170nm、読み出し部は実効トラック幅124n
m、シールド間隔60nmである。読み出し部には、巨
大磁気抵抗効果素子を使った。線記録密度769kFC
I、トラックピッチ195nm、磁気ヘッドと磁気記録
媒体の相対距離15nmの条件で記録再生を行ったとこ
ろ、20.5dBの信号雑音比が得られ、1平方インチ
あたり50ギガビット以上の記録再生を行うに十分な特
性が得られることが確認できた。
【0016】次に再生出力の時間に対する減衰率の測定
を行った。線記録密度100kFCIでの記録を100
時間後に測定した再生出力から得た減衰率は2%であっ
た。この値は、長期間の記録保持に十分適していると、
熱安定性は十分であると確認された。
【0017】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、高い保磁力を
有し、熱ゆらぎに対して十分に安定となる効果をもつ。
また、本発明の磁気記録媒体を、高い磁気抵抗効果を持
つ磁気ヘッドとともに用いることにより、1平方インチ
あたり50ギガビット以上の記録密度を有す磁気記憶装
置が実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術において、積層欠陥密度と成膜温度
の関係を示す図。
【図2】従来の技術において、粒径分散と成膜温度の関
係を示す図。
【図3】従来技術において、積層欠陥密度と粒径分散に
対する保持力の関係を示す図。
【図4】従来技術において、積層欠陥密度と粒径分散に
対する保持力の関係を示す図。
【図5】積層欠陥密度の計数方法を示した模式図。
【図6】粒径分散の計数方法を示した模式図。
【図7】従来の技術において、c軸の分散度と保磁力の
関係を示す図。
【図8】本発明における、磁気記録媒体の断面模型を示
す図。
【図9】本発明の実施例1に関わる、積層欠陥密度と粒
径分散に対する保持力の関係を示す図。
【図10】本発明の実施例2に関わる、積層欠陥密度と
粒径分散に対する保持力の関係を示す図。
【図11】(a)および(b)はそれぞれ本発明の実施例
の磁気記憶装置の平面模型を示す図およびそのA-A'縦断
面を示す図。
【図12】記録再生分離型ヘッドの断面模型を示す図。
【図13】磁性膜膜厚方向の積層欠陥分布を示すヒスト
グラム。(a)は成膜温度214℃の場合を示す図。
(b)は成膜温度330℃の場合を示す図。
【符号の説明】
1潤滑層、2保護層,3Co合金磁性層、4非磁性中間
層、5軟磁性層、6基板、101主磁極、102記録コ
イル、103補助磁極兼上部シールド、104巨大磁気
抵抗素子、105下部シールド、111磁気記録媒体、
112磁気記録媒体駆動部、113磁気ヘッド、114
磁気ヘッド駆動部、115記録再生処理系。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 5/851 G11B 5/851 H01F 10/16 H01F 10/16 (72)発明者 細江 譲 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 玉井 一郎 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 5D006 BB01 BB07 CA05 DA03 DA08 EA03 FA09 5D112 AA03 AA04 AA05 AA24 BB05 BB06 BD03 FB26 5E049 AA04 BA08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】六方稠密構造のCoを含有する磁性結晶粒
    により構成される磁性層を有し、前記磁性結晶粒の結晶
    粒径の平均値<D>と該結晶粒径の分布の標準偏差ΔDとで
    定義される粒径分散ΔD/<D>と、前記磁性層の積層欠陥
    密度Rとの積ΔD/<D>×Rが0.02以下であることを
    特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の垂直磁気記録媒体におい
    て、前記粒径分散ΔD/<D>が0.4以下であることを特
    徴とする垂直磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の垂直磁気記録媒体におい
    て、前記積層欠陥密度Rは0.05以下であることを特
    徴とする垂直磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の垂直磁気記録媒体におい
    て、前記磁性層の下部に設けられたhcp構造を有する
    非磁性の下地層を備えたことを特徴とする垂直磁気記録
    媒体。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の垂直磁気記録媒体におい
    て、前記磁性層は、少なくともCoとPtとを含有する
    第1の磁性層と該第1の磁性層の上部に形成される第2
    の磁性層とを含み、前記第1の磁性層のPt濃度は12
    at.%以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記磁性結晶粒の(00.1)面が基板面となす角度の
    分布の半値幅が8度以上であることを特徴とする垂直磁
    気記録媒体。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の垂直磁気記録媒体におい
    て、垂直方向の保磁力が4000エルステッド以上であ
    ることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】基板上に直接または下地層を介してCoを
    含有する磁性膜を形成する工程と、該磁性膜を加熱する
    工程とを含むことを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造
    方法。
  9. 【請求項9】真空プロセスを用いて基板上に直接又は下
    地層を介して磁性層を形成する工程と、該磁性層上に保
    護層を形成する工程と、該保護膜の形成後に大気圧下で
    加熱する工程とを有し、前記加熱する工程の加熱温度は
    250℃以下であることを特徴とする請求項8記載の磁
    気記録媒体の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項8に記載の垂直磁気記録媒体の製
    造方法において、前記磁性膜の形成前に六方稠密構造の
    非磁性膜を形成する工程を含むことを特徴とする垂直磁
    気記録媒体の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項1に記載の垂直磁気記録媒体を搭
    載したことを特徴とする磁気記憶装置。
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