JP2003166210A - 保水性舗装構造および保水機構 - Google Patents

保水性舗装構造および保水機構

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JP2003166210A JP2002060528A JP2002060528A JP2003166210A JP 2003166210 A JP2003166210 A JP 2003166210A JP 2002060528 A JP2002060528 A JP 2002060528A JP 2002060528 A JP2002060528 A JP 2002060528A JP 2003166210 A JP2003166210 A JP 2003166210A
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Kenichi Haniyu
賢一 羽生
Koichi Matsumoto
公一 松本
Tetsuo Kobayashi
哲夫 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 舗装表面の排水性を確保するとともに、ヒー
トアイランド現象の抑制に寄与する保水性舗装構造を提
供することを課題とする。 【解決手段】 舗装本体が透水性コンクリートによって
構成された保水性舗装構造であって、舗装本体の底面お
よび側面下部が不透水層によって覆われたことにより該
舗装本体の下部が貯水可能に構成されたことを特徴とす
る保水性舗装構造を解決手段とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は舗装構造に関し、と
りわけ、排水性と保水性とを兼ね備えた保水性舗装構造
および保水機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】降雨
時における街路の水はけを確保することは、都市型洪水
の防止や地下水の確保という観点から、近年、極めて重
要な課題となっている。そして、このような水はけの良
い舗装構造として、従来より透水性舗装構造および排水
性舗装構造が用いられている。
【0003】透水性舗装構造は、透水機能を有する舗装
のみによって構成されたものであり、降雨時における雨
水を舗装表面から路盤、路床へと浸透させることによっ
て街路の水はけを確保し、都市型洪水を防止するととも
に地下水を確保するものである。一方、排水性舗装構造
は、非透水機能を有する基層の上に透水機能を有する表
層が設けられてなり、舗装面上に降った雨水を表層で吸
収するとともに、基層(即ち、路盤)には浸透させるこ
となく、端部に設けた排水溝より完全に排水させるもの
である。
【0004】しかしながら、該透水性舗装構造や排水性
舗装構造によれば、降雨時の雨水は路床に浸透してしま
うか、あるいは舗装体表層および排水溝を介して速やか
に且つ略完全に流出されてしまうこととなる。そうする
と、舗装体の温度は降雨時に低下するだけであり、その
後の日照時には輻射熱を吸収して温度が上昇することと
なる。即ち、該透水性舗装構造や排水性舗装構造では、
近年深刻化する都市のヒートアイランド現象を多少抑制
することはできるが、その効果は十分であるとは言えな
い。
【0005】一方、該ヒートアイランド現象をより効果
的に抑制する方法として、保水性舗装構造が注目されて
いる。従来の保水性舗装構造は、開粒度アスファルト混
合物の空隙部に、珪砂や珪藻土セラミックス等を充填さ
せ、水分保持能力を高めたものである。かかる保水性舗
装構造によれば、降雨時の雨水が該舗装体に吸収、保持
されることとなるため、その後の日照時においても、保
持された雨水が蒸発する際の潜熱によって舗装体の温度
上昇が抑制され、ヒートアイランド現象をより効果的に
抑制することができる。
【0006】しかしながら、かかる従来の保水性舗装構
造は、吸水速度が遅いために降雨時に路面に水が溜まる
という問題がある。路面の水溜まりは、ハイドロプレー
ニング現象、すべり抵抗の低下、および水はねの原因と
なり、交通の安全性確保という観点からは好ましくな
い。逆に、吸水速度を上げるように構成すると保水性が
損なわれてしまう為、温度上昇抑制効果が低下してしま
うこととなる。さらに、該保水性舗装は、透水性舗装の
ような乾燥時における騒音低減効果も認められない。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、舗装表面の排水性を確保す
るとともに、ヒートアイランド現象の抑制に寄与するこ
と、及び、斯かる効果を長期に亘って維持させることを
課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題を解決するためになされたものであり、その解決手段
は、舗装本体が透水性コンクリートによって構成された
保水性舗装構造であって、舗装本体の底面および側面下
部が不透水層によって覆われたことにより該舗装本体の
下部が貯水可能に構成されたことを特徴とする保水性舗
装構造にある。また、好ましくは前記舗装本体が、空隙
率10〜30%、曲げ強度2.5〜6N/mm2である
保水性舗装構造にある。
【0009】斯かる構成の保水性舗装構造によれば、舗
装本体が透水性コンクリートによって構成されているた
め、上面の雨水等は舗装本体へ速やかに浸透される。そ
して、該舗装本体の下部は、該雨水等を溜める貯水層と
して機能するため、浸透した雨水等を長期間保持するこ
とが可能となる。従って、降雨の後の日照時において
も、該貯水層に保持された雨水が長期間に亘って徐々に
蒸発することとなり、舗装本体の温度上昇が抑制され、
ひいてはヒートアイランド現象をより効果的に抑制する
ことが可能となる。
【0010】また、本発明の他の解決手段は、前記舗装
本体の側面上部に隣接して排水溝が設けられ、且つ該排
水溝のうち前記舗装本体の側面上部と隣接する側壁が、
透水性コンクリートによって構成されたことを特徴とす
る前記保水性舗装構造にある。
【0011】かかる保水性舗装構造によれば、側面上部
に隣接して排水溝を備えた為、貯水層より溢れた余剰の
雨水等が該排水溝へ流出し、また雨水等の少ない領域に
おいて逆に該排水溝から舗装本体へと該雨水等を流入さ
せることが可能となるため、局地的に集中した雨水等を
広範囲の舗装面に亘って確保でき、より効果的にヒート
アイランド現象を抑制することが可能となる。
【0012】また、本発明の他の解決手段は、前記いず
れかの保水性舗装構造に加え、さらに、該保水性舗装構
造より溢れた雨水等を貯留し且つ貯留した雨水等を該保
水性舗装構造へ給水しうるように構成された貯水設備が
備えられてなることを特徴とする保水機構にある。
【0013】斯かる保水機構によれば、降雨時に舗装本
体より溢れた雨水等が該貯水設備に一次的に貯留される
こととなる。そして、その後晴天が続いて舗装本体に保
持された水分が蒸発し、乾燥しそうな場合などに、必要
に応じて該貯水設備に貯留した雨水等を供給すること
で、より長期間にわたり舗装本体に水分を保持させ続け
ることができ、一層ヒートアイランド現象を抑制しうる
ものとなる。
【0014】また、本発明の他の解決手段は、前記保水
機構において、さらに前記貯水設備より供給される雨水
等を前記舗装本体の内部より噴出させる給水管が備えら
れてなることを特徴とする。
【0015】斯かる保水機構によれば、舗装本体の空隙
部に堆積した砂や塵埃などを、舗装本体の内部に配され
た給水管より噴出させた水流によって強制的に浮揚ある
いは流動させ、この水流とともに排水溝へと除去するこ
とができる。これにより、透水性コンクリートの空隙部
の目詰まりを防止し、舗装表面の排水性確保とヒートア
イランド現象の抑制という機能を、長期間にわたって恒
常的に発揮することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る保水性舗装構
造について、より詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明に係る保水性舗装構造の一
実施形態の断面図を示したものである。本実施形態に係
る保水性舗装構造1は、従来の道路構造と同様にして、
路床51および路盤52上に構成されたものであり、路
盤52の表面52a上に設けられた不透水層4と、該不
透水層4の上に設けられた舗装本体2とを備えて構成さ
れる。また、該舗装本体2の側面下部にも、同じく不透
水層5が具備されてなる。
【0018】前記舗装本体2は、厚み10〜50cmの
透水性コンクリートからなり、好ましくは空隙率10〜
30%、曲げ強度2.5〜6.0N/mm2であるよう
に構成される。該透水性コンクリートは、例えば下記表
1に示した配合で調製したポーラスコンクリートを使用
でき、セメントとしては普通ポルトランドセメント、早
強、低熱等の各種ポルトランドセメントを使用すること
ができる。そして、水結合材比(W/B)を変化させる
ことによって、強度を調整することができる。
【0019】
【表1】
【0020】また、透水性コンクリートとしては、前記
ポーラスコンクリート以外にも、アスファルトを混合し
たアスファルトコンクリートを用いてもよい。
【0021】また、不透水層4,5としては、透水性の
低いものであればよく、通常のコンクリート、アスファ
ルト、樹脂コーティング層等を使用することができる。
【0022】そして、前記舗装本体2の底面および側面
下部が前記不透水層4、5によって囲まれることによ
り、該舗装本体の下部2aは、貯水層として機能するよ
うに構成される。より具体的には、雨水等の保持量とし
て舗装面1m2当たり、5〜145kgの水を保持でき
るように、10〜50cm程度の厚みをもって構成され
ることが好ましい。
【0023】一方、該舗装本体2の上部2bは、降雨時
の雨水等を舗装本体表面2cから前記貯水層2aへと速
やかに透過させるような、表面層として機能するもので
ある。より具体的には、該表面層2bは、排水性舗装技
術指針(案)に規定された透水係数が1×10-2[cm/s]
以上のものであることが好ましい。さらに、該表面層2
bは、雨水等が舗装本体表面2cに溜まることがないよ
う、5cm以上の厚みをもって構成されることが好まし
い。
【0024】また、該舗装本体の上部2b、即ち表面層
の側端には、該舗装本体2に隣接した状態で排水溝6が
設けられてなる。そして、該排水溝6は、図2に示した
ように、舗装本体2に接する側壁部6aが、例えば前記
ポーラスコンクリートのような透水性コンクリートによ
って構成され、その他の部分5bが透水性を有しない通
常のコンクリートで構成されてなる。
【0025】次に、上記構成による保水性舗装構造の降
雨時の作用について説明する。降雨時に舗装本体2の表
面2cに降った雨水は、まず表面層2bに速やかに浸透
し、さらには、該表面層2bを透過して貯水層2aへと
到達する。貯水層2aは、その下面および側面が不透水
層4、5に接しているため、該貯水層2aに浸透した雨
水は、該貯水層2aの中に保持されることとなる。
【0026】降雨量が多い場合や周辺から水が流れ込ん
だ場合においては、表面層2bを介して貯水層2aに到
達する水量が多くなることがあり、該貯水層2aの許容
貯水量を上回ることとなる。そのような場合には、貯水
層2aより溢れた雨水は表面層2bに隣接して設けられ
た排水溝6の透水性の側壁6aを介して排水溝6内へ排
出されることとなる。
【0027】こうして、降雨時の雨水は、舗装体表面2
cより速やかに排除され、そのうち、貯水層2aの許容
貯水量に相当する雨水は貯水層2aに保持されることと
なり、また該許容貯水量を越える雨水については、該舗
装本体2より排出されることとなる。
【0028】その後、雨が止み舗装本体2が乾燥し始め
るにつれ、前記貯水層2aに保持された雨水は表面層2
bを介して大気中へ徐々に蒸発する。その際、該雨水は
周囲より潜熱を奪いつつ蒸発するため、舗装本体2や大
気を冷却する効果を奏する。また、本発明に係る保水性
構造によれば、貯水層2aが表面層2bによって覆われ
ているため、貯水層2aへの直射日光が遮断され且つ雨
水蒸発時の拡散速度が制限されることとなるため、雨水
の蒸発による上記冷却効果が長時間に亘って奏されるこ
ととなる。従って、本発明に係る保水性構造による温度
調節作用は、従来の保水性舗装と比較してより優れたも
のとなる。
【0029】また、地形の影響や降雨量の相違により、
区域ごとに雨水の量が大きく異なり舗装本体2に浸透す
る雨水の量も、区域毎に均一でない場合が多い。しかし
ながら、本実施形態に係る保水性舗装構造によれば、水
量の多い区域においては貯水層2aより溢れた雨水が排
水溝6へ流れ出し、一方、水量の少ない区域においては
排水溝6から表面層2bを介して貯水層2aへと雨水が
流れ込むこととなるため、上述したような区域毎の保水
量の均一化を図ることが可能となる。
【0030】また、貯水層2aと表面層2bとは、一体
的に打接された透水性コンクリートによって構成するこ
とが可能であるため、層間の剥離や摩耗が生じることな
く、耐久性にも優れた舗装構造となる。
【0031】さらに、舗装本体2の表面2cは、空隙を
有する透水性コンクリートによって構成されているた
め、騒音防止効果をも奏するものとなる。また、雨水等
を速やかに舗装本体へ浸透させることにより、降雨時の
水はね防止や、ハイドロプレーニング現象の防止、すべ
り抵抗性の改善が図られるものとなる。
【0032】次に、前記保水性舗装構造に加え、さらに
雨水等の貯水設備を備えて構成された保水機構に係る発
明の一実施形態について、図4および5を用いて説明す
る。
【0033】図4に示したように、本実施形態の保水機
構10は、上述したような構成よりなる保水性舗装構造
1と、該保水性舗装構造1より溢れた雨水等を貯留する
貯留タンク11と、該保水性舗装構造1と該貯留タンク
11とを双方向に給排水可能な配管12とを備えてな
る。また、配管12の舗装本体側の先端部分は、該舗装
本体2の表面層2b中に埋設されてなる。さらに、図に
は示していないが、必要に応じてバルブやポンプ、その
他制御装置等が備えられてなる。
【0034】斯かる構成の保水機構10によれば、舗装
本体2に降った雨のうち、貯水層2aに保持されうる量
を超えた雨水については、排水溝6へ排出されるか、あ
るいは前記配管12へと排出されることとなる。こうし
て、該配管12を介して保水性舗装構造1より排出され
た雨水は、貯水タンク11に貯留されることとなる。
【0035】その後、上述したような作用によって該保
水性舗装構造1が冷却効果を発揮するにつれ、貯水層2
aに保持された降雨の量は減少し、最終的には乾燥する
こととなる。そこで、前記保水機構10においては、貯
水層2aに保持された雨水の量が所定量を下回った場
合、あるいは乾燥した場合などに、前記貯水タンク11
に貯留された雨水を、逆に舗装本体2に供給することに
より、該保水性舗装構造1による冷却効果、即ちヒート
アイランド現象の抑制効果を発揮し続けることができ
る。
【0036】また、前記保水機構10によれば、配管1
2の舗装本体側の先端部分が表面層2b中に埋設されて
なるため、該表面層2bを通過した雨水のみが排出され
ることとなる。よって、該配管12には土砂やゴミ等が
混入しにくく、清浄な雨水のみを貯留することができ
る。
【0037】さらに、他の実施形態に係る保水機構にお
いては、前記実施形態の構成に加え、貯水タンク11よ
り供給される雨水等を舗装本体2の内部より噴出させる
給水管が備えられる。該給水管15は、例えば図5に示
すように、配管12を介して供給される雨水等を舗装本
体2の内部より噴出させるべく、舗装本体2と略平行に
備えられた管体に噴出孔15aが形成されてなるもので
ある。
【0038】斯かる構成の保水機構10によれば、配管
12より雨水等を舗装本体2へ戻す際、該給水管15の
噴出孔15aより雨水等を噴出させることにより、舗装
本体2の空隙部分に堆積した砂や塵埃を浮揚又は流動化
させ、溢れた雨水とともに排出させることができる。こ
れにより、前記保水性舗装構造の機能が砂や塵埃等によ
って阻害されにくく、水はけの確保と温度上昇抑制効果
とが長期間維持されることとなる。
【0039】尚、給水の時期や量、その他の条件につい
ては、該保水性舗装構造が使用される環境に応じて適宜
設定することができる。また、給水管や配管の位置、あ
るいは給水管に設ける噴出孔の位置や数についても、本
発明の範囲内に於いて適宜設計変更することが可能であ
る。
【0040】以下、本発明の実施例と従来の舗装とを比
較することにより、本発明について更に詳細に説明す
る。
【0041】(実施例)前記表1と同一の配合によって
ポーラスコンクリートを調製し、アスファルト混合物か
らなる厚み6cmの不透水層(基層)の上に、厚み10
cm空隙率15%となるような透水性コンクリートを敷
設した。そして、該透水性コンクリートの周囲に高さ5
cmのアスファルト混合物からなる不透水層を形成する
ことにより、厚み5cmの貯水層と厚み5cmの表面層
とを形成し、本発明に係る保水性舗装構造の実施例1と
した。
【0042】(従来型の保水性舗装)アスファルト混合
物からなる厚み6cmの基層の上に、保水材として砂を
含有した開粒度アスファルトを厚み5cmとなるように
敷設し、従来型の保水性舗装を作製した。
【0043】(密粒度アスファルト舗装)アスファルト
混合物からなる厚み6cmの基層の上に、密粒度アスフ
ァルトを厚み5cmとなるように敷設し、通常のアスフ
ァルト舗装を作製した。
【0044】(試験方法)このようにして作製した3種
類の舗装構造について、各路面温度が降雨の後どのよう
に変化するかを実際に測定した。図3は、1日目が雨天
であり、2〜5日目が晴天である場合の各舗装構造の路
面温度の示したものである。また、実線は外気温を示し
たものである。
【0045】図3に示すように、1日目のような降雨の
際には、舗装体全体が雨で冷やされる為、いずれの路面
温度もほぼ同程度の値を示している。そして、2日目以
降の晴天時においては、舗装の種類によってそれぞれ異
なる温度変化を示している。即ち、通常の舗装である密
粒度アスファルト舗装では、晴天となった2日目から直
ちに高い温度にまで上昇しており、雨水による温度上昇
抑制効果は全く見られない。また、従来の保水性舗装で
は、2日目、3日目までは比較的温度上昇が抑えられて
いるが、4日目になるとそのような効果も徐々になくな
り、5日目には前記密粒度アスファルトと同程度にまで
温度が上昇していることが判る。
【0046】これに対して本発明の実施例では、5日目
になっても温度上昇が抑制されており、貯水層に蓄えら
れた多量の雨水による長期的な効果が現れていることが
判る。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る保水性舗装
構造によれば、表面層によって従来の排水性舗装と同様
の排水効果および騒音防止効果を有するとともに、貯水
層によって、雨水による冷却効果が比較的長期間に亘っ
て持続させることができるため、ヒートアイランド現象
を効果的に抑制することが可能となる。
【0048】また、本発明に係る保水機構によれば、前
記保水性舗装構造による効果が、より一層長期間に亘っ
て得られることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る保水性舗装構造の一実施形態を示
した断面図。
【図2】図1のX部拡大図。
【図3】雨天後、各舗装構造の路面温度の変化を示した
グラフ。
【図4】本発明に係る保水機構の一実施形態を示した概
念図。
【図5】保水機構に給水管を設ける場合の一例を示した
概念図。
【符号の説明】
1…保水性舗装構造、2…舗装本体、2a…舗装本体下
部(貯水層)、2b…舗装本体上部(表面層)、2c…
舗装本体表面、4、5…不透水層、6…排水溝、10…
保水機構、11…貯水タンク、12…配管、15…給水
管、15a…噴出孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 哲夫 東京都千代田区六番町6番地28 住友大阪 セメント株式会社内 Fターム(参考) 2D051 AA01 AA02 AA03 AA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 舗装本体が透水性コンクリートによって
    構成された保水性舗装構造であって、舗装本体の底面お
    よび側面下部が不透水層によって覆われたことにより該
    舗装本体の下部が貯水可能に構成されたことを特徴とす
    る保水性舗装構造。
  2. 【請求項2】 前記舗装本体が、空隙率10〜30%、
    曲げ強度2.5〜6N/mm2であることを特徴とする
    請求項1記載の保水性舗装構造。
  3. 【請求項3】 前記舗装本体の側面上部に隣接して排水
    溝が設けられ、且つ該排水溝のうち前記舗装本体の側面
    上部と隣接する側壁が、透水性コンクリートによって構
    成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の保水性
    舗装構造。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の保水性
    舗装構造と、該保水性舗装構造より溢れた雨水等を貯留
    し且つ貯留した雨水等を前記保水性舗装構造へ供給しう
    るように構成された貯水設備とが備えられてなることを
    特徴とする保水機構。
  5. 【請求項5】 前記貯水設備より供給される雨水等を前
    記舗装本体の内部より噴出させる給水管が備えられてな
    ることを特徴とする請求項4記載の保水機構。
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