JP2004183296A - 揚水・保水性舗装の施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】地球温暖化防止の対策としての保水性舗装を安価、簡単に提供する。
【解決手段】透水性又は非透水性舗装上に、樹脂モルタルを厚さ3〜30mmで塗布する方法であって、該樹脂モルタルは樹脂結合材と下記粒度分布の骨材を空隙率5%〜40%になるよう混合したものであり、且つ給水設備を設けて自動で又は手動で給水する揚水・保水性舗装の施工方法。
(1) 粒径が、1.5 〜0.4mm の骨材が60〜90重量%、
(2) 粒径が、0.4mm 以下の骨材が10〜40重量%。
【選択図】 図1
【解決手段】透水性又は非透水性舗装上に、樹脂モルタルを厚さ3〜30mmで塗布する方法であって、該樹脂モルタルは樹脂結合材と下記粒度分布の骨材を空隙率5%〜40%になるよう混合したものであり、且つ給水設備を設けて自動で又は手動で給水する揚水・保水性舗装の施工方法。
(1) 粒径が、1.5 〜0.4mm の骨材が60〜90重量%、
(2) 粒径が、0.4mm 以下の骨材が10〜40重量%。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、揚水・保水性舗装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
道路は、従来地道であり、吸水性があった。しかし、そのほとんどが舗装され吸水性を失ってきた。道路に吸水性がなくなると、路面に雨水が溜まり自動車のスリップの原因になる。
そこで舗装道路にも透水性を持たせ、路面の溜水をできるだけ軽減し、ハイドロプレーニング現象を抑え、スリップ事故を防止しようとしている。
【0003】
この透水性舗装は、アスファルトと骨材の比率、及び骨材のサイズや粒度分布が従来のものと異なる。それによって、連続空隙を形成し、路面水を下方に浸透させるのである。実際この舗装により、路面水は激減し、国も今後はこの舗装に順次切り替えるとの政策を打ち出している。
【0004】
また、これとは別に現在、世界的な問題として地球温暖化の問題がある。これは、二酸化炭素等の温暖化ガスの増加も原因の1つであるが、局部的には道路が水を有しないことも一因である。従来の地道では雨が降ればその水を土壌中に保持し、地面が加熱された時に水分が蒸発する。そのとき、加熱のエネルギーが蒸発に使用されるため温度上昇が抑えられる。
【0005】
これに対して、現在の舗装路では水は吸収されず側溝から流れるため上記のような機能はない。また、このことは上記した透水性の舗装であっても同様である。即ち、透水性があるため路面上から側溝に行くのではなく、一旦路面下に入るのであるが、そこに滞留する分は非常に少ない。
【0006】
また、多孔性のブロックを敷設して、その空隙に水を保持し、その気化熱で温度上昇を抑える方法も考えられている。このブロック舗装の場合、施工に時間がかかるばかりか材料費、施工費ともに向上しどうしても割高になる。更に、ブロック間の微妙な段差が生じやすく、自動車運行時車両の乗り心地が悪くなり、且つ歩行の場合には身障者の歩行に悪影響を与える場合があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本業界では、道路自体の機能を損なわず、道路にできるだけ水を保持させ、その蒸発によって舗装路面の温度上昇、更にはその付近の気温上昇を抑制するよう望まれてきている。
【0008】
このため、水分を多量に保持できる吸水性ポリマーを舗装に充填する方法や、吸水しやすいシルト分やスラグを充填して含水させる方式等も考えられたが、いずれの方法も降雨(散水)後、2日間程度しか効果が持続しない。また、散水する場合、路面への散水が飛散し、自動車や歩行者に悪影響を与えるといった問題が出る。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上のような状況に鑑み、本発明者は鋭意研究の結果本発明施工方法を完成したものであり、その特徴とするところは、透水性又は非透水性舗装上に、樹脂モルタルを厚さ3〜30mmで塗布する方法であって、該樹脂モルタルは樹脂結合材と下記粒度分布の骨材を空隙率5%〜40%になるよう混合したものであり、且つ給水設備を設けて自動で又は手動で給水するものであることを特徴とする揚水・保水性舗装の施工方法。
(1) 粒径が、1.5 〜0.4mm の骨材が60〜90重量%、
(2) 粒径が、0.4mm 以下の骨材が10〜40重量%。
【0010】
透水性又は非透水性舗装とは、通常の舗装路全般を指すもので、アスファルト舗装であっても、コンクリート舗装であってもよい。
【0011】
樹脂モルタルは、樹脂結合材と骨材の混合物であり、樹脂結合材は基本的にはどのような樹脂でもよい。例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等である。
使用する骨材は、石、セラミックその他どのようなものでもよい。その粒度分布が次のようなものである。これが、本発明の第1の特徴である。これらの値にしている理由は、水を十分に貯蔵でき、且つ空隙詰まり防止のためである。このサイズが空隙詰まりし難いということは、一般道路上での空隙詰りの原因になるゴミや砂等のサイズ、その粒度分布から、出願人の実験で判明したものである。
(1) 粒径が、1.5 〜0.4mm の骨材が60〜90重量%、
(2) 粒径が、0.4mm 以下の骨材が10〜40重量%。
【0012】
即ち、本発明者は、0.4mm 以上の大きな骨材を60〜90%、0.4mm 以下の小さな骨材を10〜40%混合すると、揚水・保水機能と空隙づまり防止機能のバランスがよく、透水性も確保され、空隙づまりし難いことを見い出したのである。
大きな骨材が90%以上ならば、揚水性(毛管現象)・保水性が悪くなり、また、小さな骨材が40%以上ならば、空隙詰まりしやすくなる。
【0013】
この樹脂結合材と骨材の混合比率は、骨材の粒度によっても異なるが、その空隙率が5%〜40%になるような比率である。これは、計算によっても可能であるが試行錯誤でも可能である。空隙率が小さすぎると、揚水・保水量が小さく、大きすぎると舗装自体の強度の問題がある。なかでも、12%〜30%が好適であった。
通常の混合比率は、骨材:樹脂の重量比で、95:5〜65:35程度であり、なかでも90:10〜75:25が好適である。
【0014】
樹脂には、骨材以外に通常混合されるべきものを混合してもよいことは言うまでもない。例えば、着色剤、香料、薬剤(抗菌剤、抗黴剤等)、多孔質材(パーライト等)である。
【0015】
更に、本発明方法では、給水設備を設けている。給水設備は樹脂モルタル層に水を供給できればどのようなものでもよい。吐出水圧が一定となる構造のパイプで多数の孔を設けたものを舗装端部に水平方向に設置し、その孔から樹脂層や目地部に水を供給するのが簡単である。勿論、垂直にパイプを目地ごとに設置してもよい。供給時期は地表や地中の水分濃度を測定して自動的に行なっても手動で行なってもよい。
【0016】
毛管現象によって、地下水や人工的水路と連通させて常に樹脂モルタル層に毛管水が供給されるようにしてもよい。このようにすれば自動的に給水される。本発明方法では、空隙部が揚水・保水性をもたらすので、底部や側部から給水しても拡散し、均一に湿潤され、供給水が飛散し、自動車や歩行者に悪影響を及ぼすこともない。
【0017】
目地はあってもなくてもよいが、水の通路用に設けることが望ましい。通路であるため樹脂モルタルなしで、非常に通水性のよいものとすることが望ましい。目地は縦横に入れ、間隔は自由であるが1m間隔、2m間隔等である。
【0018】
また、樹脂モルタル層に毛管水以上に水を保持させたい場合には、水が樹脂モルタル層から出ないように枠を設けてもよい。この枠はアスファルトやコンクリートで構築しても金属やプラスチックで作製してもよい。高さは樹脂モルタル層と同じ程度でよい。
しかし、樹脂モルタル層の周囲が比較的水を通し難く、また大きな傾斜もない場合には、このような枠はなくとも十分である。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明舗装1の1例を示す断面図である。非透水性アスファルト舗装2の上面に目地部3を設けて樹脂モルタル4(厚み、約5mm)を塗布したところである。端部には、給水設備5が設けられている。
アスファルト舗装2は通常のものである。樹脂モルタル4は、樹脂がエポキシで空隙率が約20%である。給水設備5は、吐出水圧が一定となる構造のパイプで地下水又は上水道と接続されている。この例では、樹脂モルタル層の周囲には特別な枠は設けていないが、容器構造となるようにしてもよい。
目地部3は、どのようなものでもよいが、ここでは連続気泡の連通硬質スポンジを使用している。
【0020】
この状態に雨が降ると、水は透水性(保水性)を有する樹脂モルタル層で保水される。これはそのほとんどが毛管水である。そして、雨が止み日照により地面が昇温されると、内部の水分が徐々に蒸発していく。このとき、蒸発潜熱を奪うため温度上昇がおさえられる。
【0021】
また、水分がなくなれば給水設備から水を供給し、常に樹脂モルタル層には水が存在するようにする。当然これは温度上昇が問題になる場合であって、冬期や寒冷地では別である。
【0022】
図2は、多数の貫通孔5を有するパイプ6を目地部に合わせて設けたところである。比較的上流部に設けることが望ましい。この貫通孔5から水が供給される。供給は毛管現象によっても重力によってもよい。また、強制供給してもよい。
毛管現象による時には、目地部にもそれを助ける部材を入れる。
【0023】
【発明の効果】
本発明揚水・保水性舗装には次のような大きな利点がある。
(1) 舗装自体に保水性があるため、その水によって道路の過度な温度上昇を防止する。
(2) 道路の温度上昇を軽減し、結果としてその付近の気温上昇も軽減できる。
(3) 既設の舗装路に簡単に施工できる。
(4) 給水設備を設けているため、連続的に樹脂モルタル層に給水できる。よって、常時、気化熱によって温度が下がる効果を期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明揚水・保水性舗装の1例を示す断面図である。
【図2】本発明揚水・保水性舗装の他の例を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1 揚水・保水性舗装
2 非透水性アスファルト舗装
3 目地部
4 樹脂モルタル
5 貫通孔
6 パイプ
【産業上の利用分野】
本発明は、揚水・保水性舗装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
道路は、従来地道であり、吸水性があった。しかし、そのほとんどが舗装され吸水性を失ってきた。道路に吸水性がなくなると、路面に雨水が溜まり自動車のスリップの原因になる。
そこで舗装道路にも透水性を持たせ、路面の溜水をできるだけ軽減し、ハイドロプレーニング現象を抑え、スリップ事故を防止しようとしている。
【0003】
この透水性舗装は、アスファルトと骨材の比率、及び骨材のサイズや粒度分布が従来のものと異なる。それによって、連続空隙を形成し、路面水を下方に浸透させるのである。実際この舗装により、路面水は激減し、国も今後はこの舗装に順次切り替えるとの政策を打ち出している。
【0004】
また、これとは別に現在、世界的な問題として地球温暖化の問題がある。これは、二酸化炭素等の温暖化ガスの増加も原因の1つであるが、局部的には道路が水を有しないことも一因である。従来の地道では雨が降ればその水を土壌中に保持し、地面が加熱された時に水分が蒸発する。そのとき、加熱のエネルギーが蒸発に使用されるため温度上昇が抑えられる。
【0005】
これに対して、現在の舗装路では水は吸収されず側溝から流れるため上記のような機能はない。また、このことは上記した透水性の舗装であっても同様である。即ち、透水性があるため路面上から側溝に行くのではなく、一旦路面下に入るのであるが、そこに滞留する分は非常に少ない。
【0006】
また、多孔性のブロックを敷設して、その空隙に水を保持し、その気化熱で温度上昇を抑える方法も考えられている。このブロック舗装の場合、施工に時間がかかるばかりか材料費、施工費ともに向上しどうしても割高になる。更に、ブロック間の微妙な段差が生じやすく、自動車運行時車両の乗り心地が悪くなり、且つ歩行の場合には身障者の歩行に悪影響を与える場合があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本業界では、道路自体の機能を損なわず、道路にできるだけ水を保持させ、その蒸発によって舗装路面の温度上昇、更にはその付近の気温上昇を抑制するよう望まれてきている。
【0008】
このため、水分を多量に保持できる吸水性ポリマーを舗装に充填する方法や、吸水しやすいシルト分やスラグを充填して含水させる方式等も考えられたが、いずれの方法も降雨(散水)後、2日間程度しか効果が持続しない。また、散水する場合、路面への散水が飛散し、自動車や歩行者に悪影響を与えるといった問題が出る。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上のような状況に鑑み、本発明者は鋭意研究の結果本発明施工方法を完成したものであり、その特徴とするところは、透水性又は非透水性舗装上に、樹脂モルタルを厚さ3〜30mmで塗布する方法であって、該樹脂モルタルは樹脂結合材と下記粒度分布の骨材を空隙率5%〜40%になるよう混合したものであり、且つ給水設備を設けて自動で又は手動で給水するものであることを特徴とする揚水・保水性舗装の施工方法。
(1) 粒径が、1.5 〜0.4mm の骨材が60〜90重量%、
(2) 粒径が、0.4mm 以下の骨材が10〜40重量%。
【0010】
透水性又は非透水性舗装とは、通常の舗装路全般を指すもので、アスファルト舗装であっても、コンクリート舗装であってもよい。
【0011】
樹脂モルタルは、樹脂結合材と骨材の混合物であり、樹脂結合材は基本的にはどのような樹脂でもよい。例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等である。
使用する骨材は、石、セラミックその他どのようなものでもよい。その粒度分布が次のようなものである。これが、本発明の第1の特徴である。これらの値にしている理由は、水を十分に貯蔵でき、且つ空隙詰まり防止のためである。このサイズが空隙詰まりし難いということは、一般道路上での空隙詰りの原因になるゴミや砂等のサイズ、その粒度分布から、出願人の実験で判明したものである。
(1) 粒径が、1.5 〜0.4mm の骨材が60〜90重量%、
(2) 粒径が、0.4mm 以下の骨材が10〜40重量%。
【0012】
即ち、本発明者は、0.4mm 以上の大きな骨材を60〜90%、0.4mm 以下の小さな骨材を10〜40%混合すると、揚水・保水機能と空隙づまり防止機能のバランスがよく、透水性も確保され、空隙づまりし難いことを見い出したのである。
大きな骨材が90%以上ならば、揚水性(毛管現象)・保水性が悪くなり、また、小さな骨材が40%以上ならば、空隙詰まりしやすくなる。
【0013】
この樹脂結合材と骨材の混合比率は、骨材の粒度によっても異なるが、その空隙率が5%〜40%になるような比率である。これは、計算によっても可能であるが試行錯誤でも可能である。空隙率が小さすぎると、揚水・保水量が小さく、大きすぎると舗装自体の強度の問題がある。なかでも、12%〜30%が好適であった。
通常の混合比率は、骨材:樹脂の重量比で、95:5〜65:35程度であり、なかでも90:10〜75:25が好適である。
【0014】
樹脂には、骨材以外に通常混合されるべきものを混合してもよいことは言うまでもない。例えば、着色剤、香料、薬剤(抗菌剤、抗黴剤等)、多孔質材(パーライト等)である。
【0015】
更に、本発明方法では、給水設備を設けている。給水設備は樹脂モルタル層に水を供給できればどのようなものでもよい。吐出水圧が一定となる構造のパイプで多数の孔を設けたものを舗装端部に水平方向に設置し、その孔から樹脂層や目地部に水を供給するのが簡単である。勿論、垂直にパイプを目地ごとに設置してもよい。供給時期は地表や地中の水分濃度を測定して自動的に行なっても手動で行なってもよい。
【0016】
毛管現象によって、地下水や人工的水路と連通させて常に樹脂モルタル層に毛管水が供給されるようにしてもよい。このようにすれば自動的に給水される。本発明方法では、空隙部が揚水・保水性をもたらすので、底部や側部から給水しても拡散し、均一に湿潤され、供給水が飛散し、自動車や歩行者に悪影響を及ぼすこともない。
【0017】
目地はあってもなくてもよいが、水の通路用に設けることが望ましい。通路であるため樹脂モルタルなしで、非常に通水性のよいものとすることが望ましい。目地は縦横に入れ、間隔は自由であるが1m間隔、2m間隔等である。
【0018】
また、樹脂モルタル層に毛管水以上に水を保持させたい場合には、水が樹脂モルタル層から出ないように枠を設けてもよい。この枠はアスファルトやコンクリートで構築しても金属やプラスチックで作製してもよい。高さは樹脂モルタル層と同じ程度でよい。
しかし、樹脂モルタル層の周囲が比較的水を通し難く、また大きな傾斜もない場合には、このような枠はなくとも十分である。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明舗装1の1例を示す断面図である。非透水性アスファルト舗装2の上面に目地部3を設けて樹脂モルタル4(厚み、約5mm)を塗布したところである。端部には、給水設備5が設けられている。
アスファルト舗装2は通常のものである。樹脂モルタル4は、樹脂がエポキシで空隙率が約20%である。給水設備5は、吐出水圧が一定となる構造のパイプで地下水又は上水道と接続されている。この例では、樹脂モルタル層の周囲には特別な枠は設けていないが、容器構造となるようにしてもよい。
目地部3は、どのようなものでもよいが、ここでは連続気泡の連通硬質スポンジを使用している。
【0020】
この状態に雨が降ると、水は透水性(保水性)を有する樹脂モルタル層で保水される。これはそのほとんどが毛管水である。そして、雨が止み日照により地面が昇温されると、内部の水分が徐々に蒸発していく。このとき、蒸発潜熱を奪うため温度上昇がおさえられる。
【0021】
また、水分がなくなれば給水設備から水を供給し、常に樹脂モルタル層には水が存在するようにする。当然これは温度上昇が問題になる場合であって、冬期や寒冷地では別である。
【0022】
図2は、多数の貫通孔5を有するパイプ6を目地部に合わせて設けたところである。比較的上流部に設けることが望ましい。この貫通孔5から水が供給される。供給は毛管現象によっても重力によってもよい。また、強制供給してもよい。
毛管現象による時には、目地部にもそれを助ける部材を入れる。
【0023】
【発明の効果】
本発明揚水・保水性舗装には次のような大きな利点がある。
(1) 舗装自体に保水性があるため、その水によって道路の過度な温度上昇を防止する。
(2) 道路の温度上昇を軽減し、結果としてその付近の気温上昇も軽減できる。
(3) 既設の舗装路に簡単に施工できる。
(4) 給水設備を設けているため、連続的に樹脂モルタル層に給水できる。よって、常時、気化熱によって温度が下がる効果を期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明揚水・保水性舗装の1例を示す断面図である。
【図2】本発明揚水・保水性舗装の他の例を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1 揚水・保水性舗装
2 非透水性アスファルト舗装
3 目地部
4 樹脂モルタル
5 貫通孔
6 パイプ
Claims (4)
- 透水性又は非透水性舗装上に、樹脂モルタルを厚さ3〜30mmで塗布する方法であって、該樹脂モルタルは樹脂結合材と下記粒度分布の骨材を空隙率5%〜40%になるよう混合したものであり、且つ給水設備を設けて自動で又は手動で給水するものであることを特徴とする揚水・保水性舗装の施工方法。
(1) 粒径が、1.5 〜0.4mm の骨材が60〜90重量%、
(2) 粒径が、0.4mm 以下の骨材が10〜40重量%。 - 該給水設備は、毛管現象によって水を樹脂モルタル層に供給するものである請求項1記載の揚水・保水性舗装の施工方法。
- 通水性が樹脂モルタル部より大きな目地部を設けて、該目地部から給水を行なうものである請求項1又は2記載の揚水・保水性舗装の施工方法。
- 樹脂モルタルの周囲を堰止めるよう枠を設けるものである請求項3記載の揚水・保水性舗装の施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002350585A JP2004183296A (ja) | 2002-12-03 | 2002-12-03 | 揚水・保水性舗装の施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002350585A JP2004183296A (ja) | 2002-12-03 | 2002-12-03 | 揚水・保水性舗装の施工方法 |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010001480A1 (ja) * | 2008-07-04 | 2010-01-07 | 大成ロテック株式会社 | 舗装構造 |
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JP2012117236A (ja) * | 2010-11-30 | 2012-06-21 | Takenaka Komuten Co Ltd | 保水性舗装及びその製造方法 |
JP2012117254A (ja) * | 2010-11-30 | 2012-06-21 | Takenaka Komuten Co Ltd | 保水性舗装及びその製造方法 |
JP2013028958A (ja) * | 2011-07-28 | 2013-02-07 | Takenaka Komuten Co Ltd | 保水性舗装及びその製造方法 |
JP2014510859A (ja) * | 2011-04-14 | 2014-05-01 | 陳瑞文 | 舗装面 |
-
2002
- 2002-12-03 JP JP2002350585A patent/JP2004183296A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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