JP2003165886A - 酸−エポキシ架橋エマルション組成物 - Google Patents

酸−エポキシ架橋エマルション組成物

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JP2003165886A JP2001368218A JP2001368218A JP2003165886A JP 2003165886 A JP2003165886 A JP 2003165886A JP 2001368218 A JP2001368218 A JP 2001368218A JP 2001368218 A JP2001368218 A JP 2001368218A JP 2003165886 A JP2003165886 A JP 2003165886A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】硬化塗膜の強度と共に風合いも発現することが
でき、しかも、ノンホルマリンの用途も含めて様々な用
途に対応することができるエマルション組成物を提供す
る。 【解決手段】ガラス転移温度が−20〜10℃であるエ
マルションと沸点300℃以上の可塑剤とを含有する酸
−エポキシ架橋エマルション組成物であって、該酸−エ
ポキシ架橋エマルション組成物の硬化塗膜物性は、該エ
マルションが硬化した後に、伸びが1000〜1500
%であり、強度が2.0×105 〜4.9×105 N/
2 であり、100%モジュラスが0.98×104
2.0×104 N/m2 となる酸−エポキシ架橋エマル
ション組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エマルション組成
物に関する。更に詳しくは、酸−エポキシ架橋エマルシ
ョンを含有するエマルション組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エマルション組成物は、例えば、カーペ
ット、カーテン等の繊維処理剤等として用いることがで
きるが、架橋性モノマーを使用して成膜した塗膜の強度
等の物性が優れるていることから、これらの製品に強度
等の物性を付与するために用いることができる。このよ
うなエマルション組成物としては、酸−エポキシ架橋エ
マルションや、単量体成分としてN−メチロールアクリ
ルアミドを用いて乳化重合してなる架橋エマルションを
含む組成物が挙げられる。
【0003】しかしながら、酸−エポキシ架橋エマルシ
ョンを用いる場合、硬化塗膜の強度は発現するものの、
繊維処理剤の用途で要求されるような風合いが発現しな
かった。この場合、環境対応を考慮したノンホルマリン
の用途で有望であることから、硬化塗膜の強度と共に風
合いも発現することができるように研究する余地があっ
た。一方、N−メチロールアクリルアミドによる架橋エ
マルションを用いる場合、硬化塗膜の強度と共に風合い
も発現することができるが、ホルマリンを発生するた
め、ノンホルマリンの用途には適用できないという問題
があった。
【0004】ところで、エマルション組成物の中でも難
燃剤を含有する場合には、難燃性を付与する繊維処理剤
等として用いることが可能となるが、このようなエマル
ション組成物としては、燃焼時の酸化反応を抑制する効
果が高いハロゲン化合物を難燃剤として含有するものが
広く用いられている。
【0005】このように、ハロゲン化合物を難燃剤とし
て含有するエマルション組成物に関する技術として、特
開平2−265973号公報には、不飽和単量体100
重量部に対し難燃剤の有機ハロゲン化物を0.3〜10
0重量部添加して乳化重合させて得られた樹脂水性エマ
ルジョンが開示されている。また、特開平5−2544
7号公報にも、難燃化成分としてハロゲン原子を含有す
る樹脂水性エマルジョンが開示されている。更に、特開
平8−34893号公報には、特定組成の樹脂水性エマ
ルジョン混合液に、難燃剤を該混合液の全樹脂固形分量
100重量部に対し1〜20重量部の割合で配合してな
る難燃性樹脂水性エマルジョン組成物に関し、難燃剤と
して、ハロゲン化合物や三酸化アンチモン、五酸化アン
チモンを用いた実施例が開示されている。
【0006】しかしながら、このようにハロゲン化合物
を含有するエマルション組成物では、優れた難燃性は獲
得できるものの、環境を汚染してしまうおそれがあるた
め、昨今の環境問題への意識の高まりから、ハロゲン化
合物を実質的に含有しないものが求められている。一
方、非ハロゲン化合物を難燃剤とする場合、通常ではハ
ロゲン化合物を含有する場合と同等の難燃性を付与する
ことができない。従って、エマルション組成物において
は、非ハロゲン化合物を難燃剤とし、しかもハロゲン化
合物を含有する場合と同等の難燃性を付与することがで
きるように研究する余地もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑みてなされたものであり、硬化塗膜の強度と共に風合
いも発現することができ、しかも、ノンホルマリンの用
途も含めて様々な用途に対応することができるエマルシ
ョン組成物を提供することを目的とする。また、本発明
の第2の目的は、更に、難燃性があるエマルション組成
物を提供することである。具体的には、非ハロゲン系の
難燃性エマルション組成物を提供することである。具体
的には、エマルション組成物の形成時に酸基とエポキシ
基が反応して架橋する形態の酸−エポキシ架橋エマルシ
ョン組成物である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、硬化塗膜
の強度と共に風合いも発現することができるエマルショ
ン組成物について種々検討するうちに、ガラス転移温度
−20〜10℃を示す酸−エポキシ架橋エマルションを
用いると、通常では繊維処理剤等とする場合に硬化塗膜
の強度は充分であるが風合いが発現しないことになる
が、沸点300℃以上の可塑剤を含有させることによ
り、風合いも発現することに着目し、酸−エポキシ架橋
エマルション組成物の硬化塗膜物性を適切な範囲に調整
することにより、繊維処理剤等として適切に使用するこ
とが可能となり、上記課題をみごとに解決することがで
きることに想到した。また、可塑剤としてリン系可塑剤
を用い、リン系可塑剤の存在下で乳化重合してなる酸−
エポキシ架橋エマルションを用いると、難燃性を付与す
ることができるうえに、リン系可塑剤が均一に分散しや
すくなって難燃剤に起因するベタツキや難燃性のムラを
解消することができることも見いだした。更に、酸−エ
ポキシ架橋エマルション組成物の硬化塗膜物性のうち、
タック値を適切な範囲に調整することにより、沸点30
0℃以上の可塑剤を含有させることに起因する硬化塗膜
のベタツキが繊維処理剤等としてより適切に使用するこ
とができる範囲となることや、この場合に通常では後添
加することのない界面活性剤を用いると好適であること
も見いだし、本発明に到達したものである。
【0009】すなわち本発明は、ガラス転移温度が−2
0〜10℃であるエマルションと沸点300℃以上の可
塑剤とを含有する酸−エポキシ架橋エマルション組成物
であって、上記酸−エポキシ架橋エマルション組成物の
硬化塗膜物性は、上記エマルションが硬化した後に、伸
びが1000〜1500%であり、強度が2.0×10
5 〜4.9×105 N/m2 であり、100%モジュラ
スが0.98×104 〜2.0×104 N/m2 となる
酸−エポキシ架橋エマルション組成物である。以下に、
本発明を詳述する。
【0010】本発明のエマルション組成物は、ガラス転
移温度が−20〜10℃であるエマルションと沸点30
0℃以上の可塑剤とを含有する酸−エポキシ架橋エマル
ション組成物である。本発明においては、エマルション
が示すガラス転移温度を特定範囲に設定することで硬化
塗膜に強度をもたせ、更に高い沸点の可塑剤を配合する
ことで硬化塗膜に柔軟性を付与する。これらの作用が相
まって硬化塗膜が適度な伸び、強度及びヤング率を示
し、これらの物性値を特定の範囲とすることにより硬化
塗膜の強度と風合いとを両立することが可能となる。こ
のように硬化塗膜の強度と風合いとを両立することは、
ノンホルマリンを実現することができる酸−エポキシ架
橋エマルション組成物では従来できないことであった。
本発明の作用効果をより発揮させるためには、エマルシ
ョンが示すガラス転移温度は、−15〜10℃とするこ
とが好ましい。より好ましくは、−10〜10℃であ
る。また、可塑剤の沸点は、300〜400℃とするこ
とが好ましい。より好ましくは、310〜380℃であ
る。なお、エマルションが示すガラス転移温度とは、乳
化重合することによってエマルションを形成する単量体
成分に含まれる単量体の種類や使用量から算出すること
ができる。具体的には、上記の、本発明の酸−エポキシ
架橋エマルション組成物が示すガラス転移温度である
が、本発明の酸−エポキシ架橋エマルション組成物を形
成する単量体成分が有する物性である、単量体成分のホ
モポリマーとしてのガラス転移温度と、各単量体成分の
使用量から計算して求めることもできるし、また可塑剤
等が含まれないエマルション組成物の重合体固形分を分
離し、示唆熱分析(DTAやDSC)等により算出する
こともできる。本発明における、ガラス転移温度が−2
0〜10℃であるエマルションとは、具体的には、エマ
ルション形成用各単量体成分から、Foxの式に従って
算出したエマルションに含まれる重合体成分の計算上の
ガラス転移温度が−20〜10℃であるエマルションで
ある。Foxの式とは以下に示す式である。 Foxの式:1/(Tg+273)=Σ〔Wi/Tgi
+273)〕 Tg(℃):ガラス転移点 Wi:各モノマー成分の重量分率 Tgi:各モノマー成分の単独重合体のガラス転移点
【0011】本発明では、酸−エポキシ架橋エマルショ
ン組成物がハロゲン化合物を実質的に含有しない形態と
することが、すなわち、ハロゲン化合物を意図的に含有
しないようにすることが好ましい。このような形態のエ
マルション組成物では、例えば、ハロゲン化合物の含有
量を1000ppm以下とすることが好ましい。より好
ましくは、800ppm以下であり、更に好ましくは、
600ppm以下であり、特に好ましくは、400pp
m以下であり、最も好ましくは、200ppm以下であ
る。
【0012】上記沸点300℃以上の可塑剤としては特
に限定されず、1種又は2種以上を用いることができる
が、例えば、難燃剤としても作用することから、リン系
可塑剤等が好適である。また、リン系可塑剤としては、
リン酸エステル類や有機フォスフィン類等の非ハロゲン
リン系可塑剤が好適であり、このような化合物を用いる
ことによりハロゲン化合物を配合しなくても酸−エポキ
シ架橋エマルション組成物に難燃性を付与することが可
能となる。本発明では、可塑剤としてリン系可塑剤を用
いる場合、酸−エポキシ架橋エマルション組成物が水酸
基を有することが好ましい。これにより、リン系可塑剤
と水酸基とが存在することによる相乗作用によって優れ
た難燃性を付与することができる。このような形態は、
本発明の好ましい実施形態の1つである。なお、酸−エ
ポキシ架橋エマルション組成物が水酸基を有するために
は、水酸基を有する重合体や水酸基を有する化合物を含
有すればよい。
【0013】上記非ハロゲン系リン系可塑剤としては、
例えば、トリアリールフォスフェート、トリクレンジル
フォスフェート、トリキシレニルフォスフェート、トリ
エチルフォスフェート、キシレニルジフェニルフォスフ
ェート、クレンジルビス(ジ−2,6−キシレニル)フ
ォスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルフォスフ
ェート、ジメチルメチルフォスフェート等の非ハロゲン
リン酸エステル単量体;レゾルシノールビス(ジフェニ
ル)フォスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニ
ル)フォスフェート、ビスフェノールAビス(ジクレジ
ル)フォスフェート、レゾルシノールビス(ジ−2,6
−キシレニル)フォスフェート等の非ハロゲンリン酸エ
ステル縮合体;ジエチル−N,N−ビス(2−ヒドロキ
シエチル)アミノメチルフォスフェート等のフォスフォ
ネード;トリフェニルフォスフィン、トリブチルフォス
フィン等の有機フォスフィン類等が挙げられる。これら
の中でも、トリアリールフォスフェートを用いることが
好ましい。
【0014】本発明の酸−エポキシ架橋エマルション組
成物中の沸点300℃以上の可塑剤の存在量としては特
に限定されず、エマルション組成物の硬化塗膜物性が後
述する範囲となるように可塑剤の種類等に応じて適宜設
定すればよい。例えば、リン系可塑剤を用いる場合であ
れば、エマルションを形成することになる単量体成分及
びリン系可塑剤の合計重量100重量%に対して、3〜
30重量%とすることが好ましい。より好ましくは、5
〜20重量%であり、更に好ましくは、5〜10重量%
である。
【0015】本発明におけるエマルションとは、酸基を
有する単量体及びエポキシ基を有する単量体から形成さ
れるエマルションである。つまり、エマルション形成時
に酸基とエポキシ基が反応して架橋するような重合形態
をとるエマルションであれば特に限定されない。例え
ば、カルボキシル基を有する重合性単量体、及びグリシ
ジル基を有する不飽和単量体を必須とする単量体成分
を、界面活性剤の存在下で乳化重合する方法等により製
造することができる。本発明の酸−エポキシ架橋エマル
ション組成物は、より具体的には上述の重合形態をとる
ことによって得られたエマルション粒子が有する酸基と
エポキシ基とが、重合中に部分的に架橋反応を起こし、
結果として架橋構造をもつエマルション粒子を含んでい
る形態になる。また、エマルションを形成することにな
る単量体成分中の単量体の種類や使用量等は、使用する
可塑剤の種類等やエマルション組成物の硬化塗膜物性等
を考慮して適宜設定することになる。例えば、リン系可
塑剤を用いる場合では、単量体成分及び可塑剤の合計1
00重量%に対して、カルボキシル基を有する重合性単
量体を0.3〜3.0重量%及びグリシジル基を有する
不飽和単量体を0.5〜5.0重量%とすることが好ま
しい。より好ましくは、カルボキシル基を有する重合性
単量体を0.5〜2.0重量%及びグリシジル基を有す
る不飽和単量体を0.7〜3.0重量%とすることであ
る。また、カルボキシル基とグリシジル基との存在割合
を、グリシジル基1モルに対して、カルボキシル基のモ
ル比率が0.5〜1.5モルとなるようにすることが好
ましい。より好ましくは、カルボキシル基のモル比率が
0.7〜1.2モルとなるようにすることである。
【0016】また、本発明における酸−エポキシ架橋エ
マルションの好ましい製造形態としては、上記のうち、
カルボキシル基を有する重合性単量体及びグリシジル基
を有する重合性単量体を必須とする単量体成分を使用し
て乳化重合して得る方法である。この製造方法を採用す
ることによって、乳化重合中に、酸基とエポキシ基の間
で架橋反応が一部進行し、エマルションが形成されると
共にそのエマルションがもつ酸基とエポキシ基との間
で、部分架橋構造が形成され、物性が良好な架橋エマル
ションが形成される。その結果より物性を向上させるこ
とができる。具体的には、本発明のエマルションの好ま
しい形態は、酸−エポキシ架橋エマルションであって、
エマルションがもつ酸基とエポキシ基との間で部分架橋
構造を有するエマルションである。
【0017】上記酸−エポキシ架橋エマルションを形成
する単量体成分において、カルボキシル基を有する重合
性単量体としては特に限定されず、例えば、(メタ)ア
クリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイ
ン酸、モノメチルフマレート、モノエチルフマレート、
モノメチルマイエート及びモノエチルマイエート等の不
飽和カルボン酸類又はその誘導体等が挙げられる。グリ
シジル基を有する不飽和単量体としては特に限定され
ず、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート等の不飽
和脂肪族グリシジルエステル、アクリルグリシジルエー
テル等が挙げられ、不飽和脂肪族グリシジルエステルを
用いることが好ましい。これらの単量体は、それぞれ単
独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0018】上記単量体成分として用いることができる
その他の重合性単量体としては特に限定されず、1種又
は2種以上を用いることができ、例えば、ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート等の水酸基を有する重合性単量体;メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート等の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン等
の芳香族不飽和単量体;ジビニルベンゼン、エチレング
リコールジ(メタ)アクリレート等の多官能性不飽和単
量体類が挙げられる。これらの中でも、可塑剤としてリ
ン系可塑剤を用いる場合には、上述したようにエマルシ
ョン組成物の難燃性をより向上することができることか
ら、水酸基を有する重合性単量体を用いることが好まし
い。本発明のエマルション組成物において、アクリルア
ミド系モノマーの使用量は、特に限定されないが、ノン
ホルマリン形態と硬化塗膜物性の両立を考慮した場合、
使用する単量体成分を100%として、アクリルアミド
系モノマーの使用量は0〜15%の範囲、より好ましく
は、0〜10%、更に好ましくは0〜5%の範囲、更に
好ましくは、0〜3%の範囲である。
【0019】本発明のエマルションを乳化重合により製
造する際には、例えば、先ず、水、界面活性剤及び単量
体成分等を含むプレエマルション(単量体乳化物)を調
製し、次いで、プレエマルションを重合槽中に滴下して
ミセルを形成させ、重合開始剤を作用させることにより
乳化重合を行う方法が好適である。この方法では、プレ
エマルションを滴下する重合槽には、水を仕込んでおく
ことが好ましいが、必要により水に加えて界面活性剤や
単量体成分等を仕込んでおいてもよい。重合条件は適宜
設定すればよく、特に限定されるものではないが、例え
ば、重合温度は、40〜100℃とすることが好まし
い。より好ましくは、50〜80℃である。また、本発
明のエマルションの好ましい製造形態であるが、必要な
単量体成分をプレエマルションとして1段重合で製造し
てもかまわないし、任意の単量体成分を後段で滴下する
多段重合を採用してもかまわない。多段重合の場合、例
えば、第1段目に、酸基を有する単量体成分を必須に含
む単量体成分から形成されるプレエマルションを滴下
し、第2段目に、エポキシ基を有する単量体を含む単量
体成分から形成されるプレエマルションを滴下してもよ
い。また、必要に応じて、多官能性不飽和単量体つまり
架橋性単量体を、第1段目に使用してもよいし、第2段
目以降の重合工程で使用してもかまわない。
【0020】上記乳化重合において使用する界面活性剤
としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム等のアニオ
ン性活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル等の
ノニオン性活性剤や;エチレン系不飽和界面活性剤等の
反応性界面活性剤が挙げられ、1種又は2種以上を用い
ることができる。これらの中でも、アニオン性活性剤を
用いることが好ましい。また、重合開始剤としては、例
えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水
素、ブチルハイドロパーオキサイド等の公知の水溶性又
は油溶性開始剤が挙げられ、1種又は2種以上を用いる
ことができる。更に、乳化重合を促進させるため、還元
剤として、亜硫酸水素ナトリウム、L−アスコルビン酸
等を用いてレドックス系開始剤として併用することがで
きる。
【0021】本発明の酸−エポキシ架橋エマルション組
成物において、沸点が300℃以上の可塑剤を含有させ
る方法としては、例えば、エマルションと共に配合して
もよいが、単量体成分を重合する際に可塑剤の存在下で
重合して可塑剤が含有された形態となった酸−エポキシ
架橋エマルションを製造し、この酸−エポキシ架橋エマ
ルションをエマルション組成物に配合することにより、
可塑剤を含有させることが好ましい。すなわち本発明に
おいて用いるエマルションは、沸点が300℃以上の可
塑剤の存在下で乳化重合してなることが好ましい。ま
た、本発明では、可塑剤としてリン系可塑剤を用いるこ
とが好適であることから、上記エマルションが、リン系
可塑剤の存在下で乳化重合してなることが本発明の酸−
エポキシ架橋エマルション組成物のより好ましい実施形
態となる。この場合、エマルションを製造する際のプレ
エマルションにリン系可塑剤を含有させることが更に好
ましい。これらの好ましい形態により、可塑剤がエマル
ション中に均一に含有されてエマルション組成物中に均
一に分散されることになり、可塑剤に起因するベタツキ
を解消して本発明の作用効果を充分に発揮することが可
能となる。また、可塑剤としてリン系可塑剤を用いる場
合には、難燃性のムラも解消することができる。なお、
可塑剤をプレエマルション等に含有させるには、水溶液
の形態として添加することが好ましい。
【0022】本発明の酸−エポキシ架橋エマルション組
成物には、必要に応じて種々の添加剤を含有させること
ができる。このような添加剤としては、例えば、難燃
剤、消泡剤、沈降防止剤、増粘剤、凍結防止剤、低級ア
ルコール、顔料、染料、充填剤、湿潤剤、風合調節剤、
架橋剤、帯電防止剤、撥水剤、pH調整剤等が挙げられ
る。
【0023】本発明の酸−エポキシ架橋エマルション組
成物の硬化塗膜物性は、上記エマルションが硬化した後
に、伸びが1000〜1500%であり、強度が2.0
×10 5 〜4.9×105 N/m2 であり、100%モ
ジュラスが0.98×104 〜2.0×104 N/m2
となる。このように酸−エポキシ架橋エマルション組成
物の硬化塗膜物性を調整することにより、強度と共に風
合いも発現させることができ、エマルション組成物を繊
維処理剤等の様々な用途に適切に使用することが可能と
なる。このような硬化塗膜物性の好ましい形態として
は、伸びが1000〜1400%、強度が2.0×10
5 〜4.5×105 N/m2 、100%モジュラスが
1.2×104 〜1.8×104 N/m2 である。より
好ましくは、伸びが1000〜1300%、強度が2.
0×105 〜4.0×105 N/m2 、100%モジュ
ラスが1.5×104 〜1.7×104 N/m2 であ
る。
【0024】上記酸−エポキシ架橋エマルション組成物
の硬化塗膜物性は、上記エマルションが硬化した後の物
性であるが、エマルションの硬化を下記の条件で行うこ
とにより酸−エポキシ架橋エマルション組成物の硬化塗
膜物性を特定することになる。すなわち上記酸−エポキ
シ架橋エマルション組成物の硬化塗膜物性は、酸−エポ
キシ架橋エマルション組成物を用いて下記の条件で作製
した塗膜が示す物性を意味するものであり、硬化塗膜の
伸び、強度及び100%モジュラスの値は、下記の方法
で引っ張り試験を行うことにより測定される値である。
【0025】物性評価に用いる硬化塗膜の作製条件 酸−エポキシ架橋エマルション組成物を用いて、離型紙
上3mmの厚みでフィルムを作製する。このフィルム
を、23℃×65%RH中の標準状態で7日間乾燥した
ものを試験片として物性評価を行う。
【0026】引っ張り試験 上記の方法により作製した試験片を用い、25℃、65
%RHにて引っ張り試験機を用いて下記の条件で試験を
行う。 チャック間距離:50mm 引っ張りスピード:50mm/min 試験片の形状:ダンベル2号
【0027】本発明はまた、ガラス転移温度が−20〜
10℃であるエマルションと沸点300℃以上の可塑剤
とを含有する酸−エポキシ架橋エマルション組成物であ
って、上記酸−エポキシ架橋エマルション組成物の硬化
塗膜物性は、上記エマルションが硬化した後の塗膜表面
の、タック値が10〜100g/直径5mmである酸−
エポキシ架橋エマルション組成物でもある。この物性を
達成することで、エマルションが示すガラス転移温度を
特定範囲に設定することで硬化塗膜に強度をもたせ、高
い沸点の可塑剤で軟らかくする場合に、高い沸点の可塑
剤を含有させることに起因する硬化塗膜のベタツキが解
消され、エマルション組成物を繊維処理剤等の様々な用
途により適切に用いることが可能となる。タック値が1
0g/直径5mm未満であると、硬化塗膜物性のバラン
スが充分でなくなり、100g/直径5mmを超える
と、硬化後の塗膜のベタツキが大きくなるため、エマル
ション組成物を繊維処理剤等として使用することが困難
となる。このようなエマルション組成物の好ましい実施
形態としては、上記タック値が15〜90g/直径5m
mである形態である。より好ましくは、20〜80g/
直径5mmである。上記指標は、本発明の酸−エポキシ
架橋エマルション組成物の硬化塗膜が示す、好ましい特
性のひとつである。
【0028】本発明の酸−エポキシ架橋エマルションに
おいて、ガラス転移温度が−20〜10℃であるエマル
ションと沸点300℃以上の可塑剤、エマルションの製
造方法やその好ましい形態としては、上述したのと同様
である。例えば、上記可塑剤は、リン系可塑剤であり、
上記エマルションは、上記リン系可塑剤の存在下で乳化
重合してなることが好ましい。また、必要に応じて上述
したような添加剤1種又は2種以上を含有させることが
できる。
【0029】上記酸−エポキシ架橋エマルション組成物
の硬化塗膜物性は、上述したように酸−エポキシ架橋エ
マルション組成物を用いて上記の条件で作製した硬化塗
膜が示す物性を意味するものであり、タック値は、下記
の試験方法により測定される値である。タック値の測定方法(エマルションの硬化塗膜表面のネ
バツキ性確認試験方法) 酸−エポキシ架橋エマルション組成物を、縦70mm×
横150mm×厚み3mmの型枠の中に流し込み、45
℃で3日、更に150℃で3分乾燥させたものを試料と
する。得られた試料をプローブタック試験機(商品名、
ニチバン社製)で、試料フィルムの表面ネバツキ性を評
価する。タック値のデータは、直径5mmフィルム表面
のネバツキ強さを重量で表す。
【0030】本発明では、タック値を上記の範囲内とす
るためには、酸−エポキシ架橋エマルション組成物に界
面活性剤を含有させることが好ましい。この場合、エマ
ルションを製造する際に用いる界面活性剤とは別に含有
させることが好ましく、このような界面活性剤としては
上述したもの等が挙げられるが、アニオン性活性剤を用
いることが好ましく、例えば、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸等が好適である。このような界面活性剤の使用量と
しては、硬化塗膜の耐水性等を考慮して、酸−エポキシ
架橋エマルション組成物100重量%に対して、1〜1
0重量%とすることが好ましい。より好ましくは、2〜
6重量%である。
【0031】本発明では、酸−エポキシ架橋エマルショ
ン組成物の硬化塗膜物性が、エマルションが硬化した後
に、伸び、強度及び100%モジュラスが上記の範囲内
となり、かつタック値も上記の範囲内となることが特に
好ましい実施形態の1つである。これにより、硬化塗膜
の強度と共に風合いも発現することができ、かつ硬化塗
膜のベタツキが繊維処理剤等としてより適切に使用する
ことができる範囲となり、しかも、ノンホルマリンの用
途も含めて様々な用途に対応することが可能となる。よ
って、本発明のエマルションの好ましい実施形態は、ノ
ンホルマリン用エマルションである。更に具体的には、
実質的にホルマリンを含有しないエマルションである。
【0032】本発明の酸−エポキシ架橋エマルション組
成物は、上記の作用効果を有すると共に、ハロゲン化合
物を実質的に含有しないで優れた難燃性を付与すること
ができることから、環境を汚染することなく、難燃性が
要求される様々な分野において用いることができる。こ
のようなエマルション組成物の適用用途や使用方法とし
ては特に限定されず、例えば、カーペット、カーテン等
の繊維処理剤等として、これらの繊維製品に塗工するこ
とにより好適に用いることができる。
【0033】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、「部」は、「重量部」を示し、「%」
は、「重量%」を示す。
【0034】実施例1 撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロー
トを取り付けたセパラブルフラスコに脱イオン水40
9.5部を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌し
ながら内温を67℃まで昇温した。一方上記滴下ロート
にブチルアクリレート550部、メチルメタクリレート
380部、グリシジルメタクリレート10部、アクリル
酸10部、トリアリールフォスフェート50部、予め2
0%水溶液に調整したハイテノール18E(商品名、第
一工業製薬社製、ポリオキシエチレン硫酸アンモニウ
ム)を150部及び20%水溶液に調整したナロアクテ
ィ200(商品名、三洋化成工業社製、高級アルコール
系アルキレンオキシド付加物)を40部、脱イオン水2
00部からなる単量体乳化物を仕込んだ。次にセパラブ
ルフラスコの内温を67℃に維持しながら上記単量体乳
化物を3時間かけて均一に滴下した。このとき同時に5
%過硫酸カリウム水溶液50部、2%亜硫酸水素ナトリ
ウム水溶液40部を3時間かけて均一に滴下した。滴下
終了後、67℃で1時間熟成後、冷却して25%のアン
モニア水を3.8部添加した。その後、乳化物を冷却後
100メッシュのステンレス金網によりろ過を行い取り
出した。これにより難燃性水性樹脂(水性樹脂エマルシ
ョン)を得た。得られた難燃性水性樹脂の不揮発分は5
5%、pHは7.1、粘度は650mPa・sであっ
た。上記単量体組成物の組成をまとめて表1に示した。
【0035】実施例2 撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロー
トを取り付けたセパラブルフラスコに脱イオン水40
9.5部を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌し
ながら内温を67℃まで昇温した。一方上記滴下ロート
にブチルアクリレート510部、メチルメタクリレート
220部、グリシジルメタクリレート10部、ヒドロキ
シメチルメタクリレート200部、アクリル酸10部、
トリアリールフォスフェート50部、予め20%水溶液
に調整したハイテノール18E(商品名、第一工業製薬
社製、ポリオキシエチレン硫酸アンモニウム)を150
部及び20%水溶液に調整したナロアクティ200(商
品名、三洋化成工業社製、高級アルコール系アルキレン
オキシド付加物)を40部、脱イオン水200部からな
る単量体乳化物を仕込んだ。次にセパラブルフラスコの
内温を67℃に維持しながら上記単量体乳化物を3時間
かけて均一に滴下した。このとき同時に5%過硫酸カリ
ウム水溶液50部、2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液4
0部を3時間かけて均一に滴下した。滴下終了後、67
℃で1時間熟成後、冷却して25%のアンモニア水を
3.8部添加した。その後、乳化物を冷却後100メッ
シュのステンレス金網によりろ過を行い取り出した。こ
れにより難燃性水性樹脂を得た。得られた難燃性水性樹
脂の不揮発分は55%、pHは7.3、粘度は850m
Pa・sであった。上記単量体組成物の組成をまとめて
表1に示した。
【0036】比較例1 撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロー
トを取り付けたセパラブルフラスコに脱イオン水40
9.5gを仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌し
ながら内温を67℃まで昇温した。一方上記滴下ロート
にブチルアクリレート590部、メチルメタクリレート
390部、グリシジルメタクリレート10部、アクリル
酸10部、予め20%水溶液に調整したハイテノール1
8E(商品名、第一工業製薬社製、ポリオキシエチレン
硫酸アンモニウム)を150部及び20%水溶液に調整
したナロアクティ200(商品名、三洋化成工業社製、
高級アルコール系アルキレンオキシド付加物)を40
部、脱イオン水200部からなる単量体乳化物を仕込ん
だ。次にセパラブルフラスコの内温を67℃に維持しな
がら上記単量体乳化物を3時間かけて均一に滴下した。
このとき同時に5%過硫酸カリウム水溶液55部、2%
亜硫酸水素ナトリウム水溶液44部を3時間かけて均一
に滴下した。滴下終了後、67℃で1時間熟成後、冷却
して25%のアンモニア水を3.8部添加した。その
後、乳化物を冷却後100メッシュのステンレス金網に
よりろ過を行い取り出した。これにより難燃性水性樹脂
を得た。得られた難燃性水性樹脂の不揮発分は55%、
pHは7.7、粘度は310mPa・sであった。上記
単量体組成物の組成をまとめて表1に示した。
【0037】比較例2 撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロー
トを取り付けたセパラブルフラスコに脱イオン水40
9.5部を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌し
ながら内温を67℃まで昇温した。一方上記滴下ロート
にブチルアクリレート550部、メチルメタクリレート
230部、グリシジルメタクリレート10部、ヒドロキ
シメチルメタクリレート200部、アクリル酸10部、
予め20%水溶液に調整したハイテノール18E(商品
名、第一工業製薬社製、ポリオキシエチレン硫酸アンモ
ニウム)を150部及び20%水溶液に調整したナロア
クティ200(商品名、三洋化成工業社製、高級アルコ
ール系アルキレンオキシド付加物)を40部、脱イオン
水200部からなる単量体乳化物を仕込んだ。次にセパ
ラブルフラスコの内温を67℃に維持しながら上記単量
体乳化物を3時間かけて均一に滴下した。このとき同時
に5%過硫酸カリウム水溶液50部、2%亜硫酸水素ナ
トリウム水溶液40部を3時間かけて均一に滴下した。
滴下終了後、67℃で1時間熟成後、冷却して25%の
アンモニア水を3.8部添加した。その後、乳化物を冷
却後100メッシュのステンレス金網によりろ過を行い
取り出した。これにより難燃性水性樹脂を得た。得られ
た難燃性水性樹脂の不揮発分は55%、pHは7.4、
粘度は640mPa・sであった。上記単量体組成物の
組成をまとめて表1に示した。
【0038】比較例3 撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロー
トを取り付けたセパラブルフラスコに脱イオン水40
9.5gを仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌し
ながら内温を67℃まで昇温した。一方上記滴下ロート
にブチルアクリレート740部、メチルメタクリレート
240部、グリシジルメタクリレート10部、アクリル
酸10部、予め20%水溶液に調整したハイテノール1
8E(商品名、第一工業製薬社製、ポリオキシエチレン
硫酸アンモニウム)を150部及び20%水溶液に調整
したナロアクティ200(商品名、三洋化成工業社製、
高級アルコール系アルキレンオキシド付加物)を40
部、脱イオン水200部からなる単量体乳化物を仕込ん
だ。次にセパラブルフラスコの内温を67℃に維持しな
がら上記単量体乳化物を3時間かけて均一に滴下した。
このとき同時に5%過硫酸カリウム水溶液55部、2%
亜硫酸水素ナトリウム水溶液44部を3時間かけて均一
に滴下した。滴下終了後、67℃で1時間熟成後、冷却
して25%のアンモニア水を3.8部添加した。その
後、乳化物を冷却後100メッシュのステンレス金網に
よりろ過を行い取り出した。これにより難燃性水性樹脂
を得た。得られた難燃性水性樹脂の不揮発分は55%、
pHは7.6、粘度は440mPa・sであった。上記
単量体組成物の組成をまとめて表1に示した。
【0039】比較例4 撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロー
トを取り付けたセパラブルフラスコに脱イオン水40
9.5部を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌し
ながら内温を67℃まで昇温した。一方上記滴下ロート
にブチルアクリレート700部、メチルメタクリレート
80部、グリシジルメタクリレート10部、ヒドロキシ
メチルメタクリレート200部、アクリル酸10部、予
め20%水溶液に調整したハイテノール18E(商品
名、第一工業製薬社製、ポリオキシエチレン硫酸アンモ
ニウム)を150部及び20%水溶液に調整したナロア
クティ200(商品名、三洋化成工業社製、高級アルコ
ール系アルキレンオキシド付加物)を40部、脱イオン
水200部からなる単量体乳化物を仕込んだ。次にセパ
ラブルフラスコの内温を67℃に維持しながら上記単量
体乳化物を3時間かけて均一に滴下した。このとき同時
に5%過硫酸カリウム水溶液50部、2%亜硫酸水素ナ
トリウム水溶液40部を3時間かけて均一に滴下した。
滴下終了後、67℃で1時間熟成後、冷却して25%の
アンモニア水を3.8部添加した。その後、乳化物を冷
却後100メッシュのステンレス金網によりろ過を行い
取り出した。これにより難燃性水性樹脂を得た。得られ
た難燃性水性樹脂の不揮発分は55%、pHは7.8、
粘度は940mPa・sであった。上記単量体組成物の
組成をまとめて表1に示した。
【0040】比較例5 撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロー
トを取り付けたセパラブルフラスコに脱イオン水39
9.5部を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌し
ながら内温を67℃まで昇温した。一方上記滴下ロート
にブチルアクリレート540部、メチルメタクリレート
240部、グリシジルメタクリレート10部、ヒドロキ
シメチルメタクリレート200部、アクリル酸10部、
予め20%水溶液に調整したハイテノール18E(商品
名、第一工業製薬社製、ポリオキシエチレン硫酸アンモ
ニウム)を150部及び20%水溶液に調整したナロア
クティ200(商品名、三洋化成工業社製、高級アルコ
ール系アルキレンオキシド付加物)を40部、脱イオン
水200部からなる単量体乳化物を仕込んだ。次にセパ
ラブルフラスコの内温を67℃に維持しながら上記単量
体乳化物を3時間かけて均一に滴下した。このとき同時
に5%過硫酸カリウム水溶液50部、2%亜硫酸水素ナ
トリウム水溶液40部を3時間かけて均一に滴下した。
滴下終了後、67℃で1時間熟成後、冷却して25%の
アンモニア水を3.8部添加した。続いて、ブチルセロ
ソルブ(エチレングリコールモノブチルエーテル)50
部と脱イオン水20部を予め混合したものを添加した。
その後、乳化物を冷却後100メッシュのステンレス金
網によりろ過を行い取り出した。これにより難燃性水性
樹脂を得た。得られた難燃性水性樹脂の不揮発分は53
%、pHは7.3、粘度は850mPa・sであった。
上記単量体組成物の組成をまとめて表1に示した。
【0041】実施例1〜2及び比較例1〜5において得
られたエマルション組成物の硬化塗膜について、下記の
物性評価を行った。その結果は、表1にそれぞれ示すと
おりであった。フィルム引っ張り物性 試験体作製:水性樹脂エマルションを、離型紙上3mm
の厚みでフィルムを作製し、23℃×65%RH中の標
準状態で7日間乾燥後、引っ張り試験機を用いて下記の
条件で試験を行い、伸び、強度、100%モジュラスを
算出した。 (1)チャック間距離:50mm (2)引っ張りスピード:50mm/min (3)試験片の形状:ダンベル2号
【0042】難燃性試験 試験体作製:水性樹脂エマルションを、離型紙上3mm
の厚みでフィルムを作製し、23℃×65%RH中の標
準状態で7日間以上乾燥したものを試験体とした。 試験方法:JIS A1322 建築用薄物材料の難燃
性試験方法 (1)試験体の形状:30×20cm (2)試験バーナー:メッケルバーナー(高さ160m
m、内径20mm) (3)加熱試験:過熱時間(10秒) (4)評価項目:残炎、残じん、炭化長 (5)評価結果:防炎1級、2級、3級 (6)難燃性の種類を表2に示した。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】実施例3 撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロー
トを取り付けたセパラブルフラスコに脱イオン水31
8.6部を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌し
ながら内温を67℃まで昇温した。一方上記滴下ロート
にブチルアクリレート520部、メチルメタクリレート
210部、グリシジルメタクリレート10部、ヒドロキ
シメチルメタクリレート200部、アクリル酸10部、
トリアリールフォスフェート50部、予め20%水溶液
に調整したハイテノール18E(商品名、第一工業製薬
社製、ポリオキシエチレン硫酸アンモニウム)を150
部及び20%水溶液に調整したナロアクティ200(商
品名、三洋化成工業社製、高級アルコール系アルキレン
オキシド付加物)を40部、脱イオン水200部からな
る単量体乳化物を仕込んだ。次にセパラブルフラスコの
内温を67℃に維持しながら上記単量体乳化物を3時間
かけて均一に滴下した。このとき同時に5%過硫酸カリ
ウム水溶液50部、2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液4
0部を3時間かけて均一に滴下した。滴下終了後、67
℃で1時間熟成後、冷却して25%のアンモニア水を
3.8部と予め30%水溶液に調整したエマールO(商
品名、花王社製、ラウリル硫酸ナトリウム)を315.
6部添加した。その後、乳化物を冷却後100メッシュ
のステンレス金網によりろ過を行い取り出した。これに
より難燃性水性樹脂(水性樹脂エマルション)を得た。
得られた難燃性水性樹脂の不揮発分は52.7%、pH
は7.0、粘度は900mPa・sであった。上記単量
体組成物の組成をまとめて表3に示した。
【0046】比較例6 撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロー
トを取り付けたセパラブルフラスコに脱イオン水31
8.6部を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌し
ながら内温を67℃まで昇温した。一方上記滴下ロート
にブチルアクリレート520部、メチルメタクリレート
210部、グリシジルメタクリレート10部、ヒドロキ
シメチルメタクリレート200部、アクリル酸10部、
トリアリールフォスフェート50部、予め20%水溶液
に調整したハイテノール18E(商品名、第一工業製薬
社製、ポリオキシエチレン硫酸アンモニウム)を150
部及び20%水溶液に調整したナロアクティ200(商
品名、三洋化成工業社製、高級アルコール系アルキレン
オキシド付加物)を40部、脱イオン水200部からな
る単量体乳化物を仕込んだ。次にセパラブルフラスコの
内温を67℃に維持しながら上記単量体乳化物を3時間
かけて均一に滴下した。このとき同時に5%過硫酸カリ
ウム水溶液50部、2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液4
0部を3時間かけて均一に滴下した。滴下終了後、67
℃で1時間熟成後、冷却して25%のアンモニア水を
3.8部を添加した。その後、乳化物を冷却後100メ
ッシュのステンレス金網によりろ過を行い取り出した。
これにより難燃性水性樹脂を得た。得られた難燃性水性
樹脂の不揮発分は55.1%、pHは7.1、粘度は7
80mPa・sであった。上記単量体組成物の組成をま
とめて表3に示した。
【0047】実施例3及び比較例6において得られた水
性樹脂エマルションについて、下記の物性評価を行っ
た。その結果は、表3にそれぞれ示すとおりであった。表面のネバツキ性確認試験方法(タック値) 水性樹脂エマルションを、縦70mm×横150mm×
厚み3mmの型枠の中に流し込み、45℃で3日、更に
150℃で3分乾燥させたものを試料とした。得られた
試料をプローブタック試験機(商品名、ニチバン社製)
で、試料フィルムの表面ネバツキ性を評価した。タック
値のデーターは、直径5mmフィルム表面のネバツキ強
さを重量で表した。単位はg/直径5mmで表した。
【0048】指触ネバツキ感の評価 表面のネバツキ性確認試験方法で作製した試料の表面の
ネバツキ感を、指触により評価した。 評価基準 ○:ネバツキほとんど認められない。 △:ネバツキ僅かに認められる。 ×:ネバツキかなり認められる。
【0049】
【表3】
【0050】表3について、以下に説明する。エマール
Oとは、商品名であり、花王社製のラウリル硫酸ナトリ
ウムである。
【0051】
【発明の効果】本発明の酸−エポキシ架橋エマルション
組成物は、上述の構成よりなるので、硬化塗膜の強度と
共に風合いも発現することができ、しかも、ノンホルマ
リンの用途も含めて様々な用途に対応することができる
と共に、ハロゲン化合物を実質的に含有しないで優れた
難燃性を付与することができることから、カーペット、
カーテン等の繊維処理剤等として好適に適用することが
できる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BG011 BG021 BG041 BG051 BG071 EW016 EW046 FD31 GK00 GK02 HA07 4J011 AA05 PA46 PB23 PC06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス転移温度が−20〜10℃である
    エマルションと沸点300℃以上の可塑剤とを含有する
    酸−エポキシ架橋エマルション組成物であって、該酸−
    エポキシ架橋エマルション組成物の硬化塗膜物性は、該
    エマルションが硬化した後に、伸びが1000〜150
    0%であり、強度が2.0×105 〜4.9×105
    /m2 であり、100%モジュラスが0.98×104
    〜2.0×104 N/m2 となることを特徴とする酸−
    エポキシ架橋エマルション組成物。
  2. 【請求項2】 ガラス転移温度が−20〜10℃である
    エマルションと沸点300℃以上の可塑剤とを含有する
    酸−エポキシ架橋エマルション組成物であって、該酸−
    エポキシ架橋エマルション組成物の硬化塗膜物性は、該
    エマルションが硬化した後の塗膜表面の、タック値が1
    0〜100g/直径5mmであることを特徴とする酸−
    エポキシ架橋エマルション組成物。
  3. 【請求項3】 前記可塑剤は、リン系可塑剤であり、前
    記エマルションは、該リン系可塑剤の存在下で乳化重合
    してなることを特徴とする請求項1又は2記載の酸−エ
    ポキシ架橋エマルション組成物。
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