JP2003165784A - 炭素質多孔体およびその製造方法 - Google Patents

炭素質多孔体およびその製造方法

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JP2003165784A JP2001363008A JP2001363008A JP2003165784A JP 2003165784 A JP2003165784 A JP 2003165784A JP 2001363008 A JP2001363008 A JP 2001363008A JP 2001363008 A JP2001363008 A JP 2001363008A JP 2003165784 A JP2003165784 A JP 2003165784A
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porous body
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Atsunori Satake
厚則 佐竹
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的強度に優れた炭素質多孔体。 【解決手段】 アモルファス炭素の出発原料となり得る
樹脂に有機溶剤、炭素粉末および残炭率0〜5質量%の
有機物質を均一に混合し、任意の形状に加圧成形後、5
00℃以上の温度で焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、骨格原料にアモル
ファス炭素を含み、かさ密度が0.3〜1.0g/cm3
であることを特徴とする低密度炭素質多孔体とその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に炭素材料は耐熱性・耐食性・耐薬
品性に優れるものであり、ヒーター材や電極材、また耐
熱性や耐薬品性を要する様々な治具等、多岐にわたる用
途に用いられている。そのなかでも多孔質化した炭素材
料は燃料電池用電極剤や、断熱材、各種フィルターに用
いられている。しかしながら、それらは多孔質であるが
故に一般の炭素材料に比べて機械的強度が著しく低下
し、低密度になるほどに形状を保つことが困難になると
いう欠点がある。また、形状を維持出来ていても、表面
からの炭素の欠落が著しく、多量の粉塵を発生させると
いう欠点もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、機械的強度に優れ、炭素の欠落による粉塵の発生
の非常に少ない炭素質多孔体とその製造方法を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、骨格材料とし
てアモルファス炭素を用い、その一部を成形体の外殻と
して配することによって、アモルファス炭素の性質であ
るガス不透過性、耐薬品性、機械的強度に優れており、
さらには炭素の欠落による粉塵の発生を抑えた低密度炭
素質多孔体を提供するものである。
【0005】本発明の炭素質多孔体は、骨格材料として
アモルファス炭素を含み、かさ密度が0.3〜1.0g
/cm3 であり、その表面部における空隙の割合が中心部
よりも小さいものである。
【0006】この炭素質多孔体は、アモルファス炭素の
出発原料100部に対して、少なくともアモルファス炭
素の出発原料を十分に融解させうる有機溶剤2〜50部
と炭素系粉末0〜100部及び残炭率0〜5質量%の有
機物質10〜300部を均一に混合し、0.1MPa 以上
の圧力で任意の形状に加圧成形後、500℃以上の温度
で焼成することにより製造される。
【0007】有機溶剤に溶融したアモルファス炭素源を
気孔形成剤としての有機物質と混合して加圧成形後に焼
成することにより、表面部における空隙の割合が中心部
よりも小さい、すなわち、アモルファス炭素の外殻で覆
われた炭素質多孔体が得られる。
【0008】アモルファス炭素の炭素源としては、不活
性雰囲気中、非酸化性雰囲気中または真空中にて焼成す
ることにより、混合する炭素系粉末と複合一体化するこ
との可能なものであり、好ましくは焼成により5%以上
の炭化収率を示す高分子物質が使用される。具体的に
は、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリビニ
ルアルコール、ポリ塩化ビニル−ポリ酢酸ビニル共重合
体、ポリアミ等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、フラ
ン樹脂、イミド樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂等の熱硬化性樹脂、リグニン、セルロース、トラ
ントガム、アラビアガム、糖類等の縮合多環芳香族を分
子の基本構造内に持つ天然高分子物質、および前記には
含まれないナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、
コプナ樹脂等の縮合多環芳香族を分子の基本構造内に持
つ合成高分子物質等が挙げられる。使用する組成物の種
類と量は、目的とする炭素質多孔体の特性、強度、形状
により適宜選択され、単独でも2種類以上の混合体でも
使用することが出来るが、少なくとも1種類以上は良溶
媒に対して十分に溶融できるものでなくてはならない。
【0009】なお本発明においては、骨格原料のアモル
ファス炭素とともに必要に応じて炭素系粉体を混合す
る。これは、成形性を向上することに有効であり、ま
た、抵抗値や熱膨張係数の調整に効果がある。この炭素
系粉末においても目的とする炭素質多孔体の特性、強
度、形状により適宜選択され、単独でも2種類以上の混
合体でも使用することが出来る。
【0010】次に残炭率0〜5%の有機物質であるが、
これは焼成時にガス化して炭素成形体に空洞を設けるた
めの気孔形成剤として機能するものであれば特に制限さ
れるものではない。例えば、アクリル樹脂、スチレン樹
脂、エポキシ樹脂、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリウ
レタン、ポリアセタール等が挙げられる。その使用形態
も、粒状のまま原材料中に混合し成形後に焼成すること
も可能であるし、良溶媒に溶解させたものを混合して用
いることも可能である。また、単独でも2種以上の混合
体でも使用することが出来る。
【0011】アモルファス炭素の炭素源を溶融させる有
機溶媒としては、例えば、エタノールやブタノール等の
低級アルコール類、ヘプタンやヘキサン等の炭化水素を
用いることが可能であるが、使用する炭素源によって適
宜選択されるものであり、また気孔形成剤である有機物
質に対しては、貧溶媒でなければならない。
【0012】
【実施例】以下に、実施例によって炭素質多孔体の製造
の過程を説明する。 (実施例1)アモルファス炭素源としてのフラン樹脂
(日立化成社製 ヒタフランVF−303)90質量部
と天然鱗状黒鉛(日本黒鉛社製)10質量部、ポリメチ
ルメタクリレート(積水化学社製 テクポリマーMBX
−30)100質量部、エタノール10質量部から成る
組成物をミキシング用ポニーミキサーを用いて十分混合
撹拌した後に、硬化促進剤としてp−トルエンスルホン
酸を1.5質量部加え十分に混合撹拌した。得られた組
成物を金型に詰め込み0.5MPa で圧縮し、その型を9
0℃に加熱して固化処理後、これを型から外し、真空焼
成炉を用いて1000℃で3時間の加熱処理を行い、炭
素質多孔体を得た。
【0013】得られた炭素質多孔体は、ρ=0.6g/
cm3 であり、曲げ強度において15MPa の値を示した。 (実施例2)アモルファス炭素源としてのフェノール樹
脂(群栄化学製 PG−4323)10質量部とフラン
樹脂(日立化成社製 ヒタフランVF−303)40質
量部の混合樹脂に、ポリメチルメタクリレート(積水化
学社製 テクポリマーBM−50)100質量部、エタ
ノール20質量部から成る組成物をミキシング用ポニー
ミキサーで十分混練した後に、硬化促進剤としてp−ト
ルエンスルホン酸を1.0質量部加え粉状になるまで十
分に混練した。得られた粉体を型に詰め込み10MPa で
加圧し、150℃で1時間加熱硬化させた。この硬化物
を窒素ガス雰囲気下で1000℃で3時間加熱処理を行
い低密度炭素質多孔体を得た。
【0014】得られた炭素質多孔体は、ρ=0.4g/
cm3 であり、曲げ強度は、10MPaの値を示した。
【0015】
【発明の効果】本発明の炭素質多孔体は、外殻にアモル
ファス炭素を配しているために、その性質を併せ持って
おり、通常の炭素質多孔体に比べ曲げ強度や曲げ弾性率
などの機械的特性が非常に優れている上、多孔体に限ら
ず既存の炭素材料では問題となる粉塵の発生がほとんど
無いといった優れた特性を有している。また既存のプラ
スチックの成形方法に準じた製法をも用いているため
に、本発明では焼成後に加工することなく任意の形状体
を得ることが可能であり、従来の炭素材料と比べて、簡
便な工程で、安価に製品を提供することが可能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 骨格材料としてアモルファス炭素を含
    み、かさ密度が0.3〜1.0g/cm3 であり、且つ、
    その表面部における空隙の割合が中心部よりも小さいこ
    とを特徴とする炭素質多孔体。
  2. 【請求項2】 アモルファス炭素の出発原料100部に
    対して、少なくともアモルファス炭素の出発原料を十分
    に融解させうる有機溶剤2〜50部と炭素系粉末0〜1
    00部及び残炭率0〜5質量%の有機物質10〜300
    部を均一に混合し、0.1MPa 以上の圧力で任意の形状
    に加圧成形後、500℃以上の温度で焼成する炭素質多
    孔体の製造方法。
JP2001363008A 2001-11-28 2001-11-28 炭素質多孔体およびその製造方法 Withdrawn JP2003165784A (ja)

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