JP2003165461A - 車両用操舵制御装置 - Google Patents

車両用操舵制御装置

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JP2003165461A
JP2003165461A JP2001368420A JP2001368420A JP2003165461A JP 2003165461 A JP2003165461 A JP 2003165461A JP 2001368420 A JP2001368420 A JP 2001368420A JP 2001368420 A JP2001368420 A JP 2001368420A JP 2003165461 A JP2003165461 A JP 2003165461A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操舵開始時の衝突余裕時間が小さい緊急操作
の場合、ステアリング操作の安定性を向上させることが
できる車両用操舵制御装置を提供すること。 【解決手段】 ステアリングホイール1と前輪9,10
との間に設けられ、前輪舵角に対するステアリング舵角
の伝達比である操舵ギヤ比Gを任意に変更可能な操舵ギ
ヤ比可変手段15と、所定の入力情報に基づき、操舵ギ
ヤ比可変手段15に対し操舵ギヤ比Gを変化させる制御
指令を出力する操舵ギヤ比制御手段14と、を備えた車
両用操舵制御装置において、前方障害物との距離を計測
する前方障害物距離検出手段13を設け、操舵ギヤ比制
御手段14を、前方障害物との距離から自車が障害物へ
衝突する時間である衝突余裕時間を予測し、操舵開始時
の衝突余裕時間が所定値以内の場合、操舵ギヤ比Gを高
くする制御を行う手段とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前輪舵角に対する
ステアリング舵角の伝達比である操舵ギヤ比を任意に変
更可能な車両用操舵制御装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両状態に応じて舵角比(前輪舵
角/ステアリング舵角)を変化させる車両用操舵制御装
置としては、例えば、特開平9−58507号号公報に
記載のものが知られている。
【0003】この従来公報には、図10に示すように、
舵角比は車速に対して変化し、低車速時は舵角比が高
く、車速が上がるにつれて徐々に舵角比が低くなる特性
としている。この特性は、高車速域T1の範囲では、車
速に対しヨーレートが一定となる舵角比とし、車速がそ
れよりも低い低車速域T2に範囲では、車速に対しヨー
レートが一定となる舵角比よりも低い舵角比としてい
る。
【0004】なお、以下、本文は舵角比の代わりに、そ
の逆数である操舵ギヤ比(ステアリング舵角/前輪舵
角)を用いるものとし、図10の特性を言い換えると、
「操舵ギヤ比は車速に対して変化し、低車速時は操舵ギ
ヤ比が低く、車速が上がるにつれて徐々に操舵ギヤ比が
高くなる特性としている。」となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
車両用操舵制御装置にあっては、低車速域では操舵ギヤ
比が低いため、例えば、咄嗟時の緊急操舵においては、
切り過ぎが起こり、車両が不安定になる可能性がある。
【0006】すなわち、前方障害物や前方車両との余裕
代を表す値として、衝突予測時間であるTTC(Time T
o Collision)があるが、TTCが大きい場合は、操舵
ギヤ比が低くても操舵ギヤ比が高い場合と同じ車両軌跡
を通ることができるが、TTCが小さくなる(緊急度が
高くなる)につれ操作が咄嗟的・条件反射的になり、操
舵ギヤ比に関係なく速い操作となってしまう可能性があ
る。そのため、低い車速域といえども常に小さい操舵ギ
ヤ比では、TTCが小さい場合は運転者の予想以上に切
り過ぎ、その結果として、車両が膨らみすぎる、また
は、その後の操作が不安定になる等の問題点が考えられ
る。また、操舵が速い場合で操舵ギヤ比が低い場合は、
パワーステアリングの補助が追いつかない場合が発生す
ることも考えられる。この場合、操舵力が急に重くな
り、フィーリングが悪くなると共に、ステアリング操作
に悪影響を及ぼすことが考えられる。
【0007】本発明は、上記問題点に着目してなされた
もので、その目的とするところは、操舵開始時の衝突余
裕時間が小さい緊急操作の場合、ステアリング操作の安
定性を向上させることができる車両用操舵制御装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明では、ステアリングホイールと
前輪との間に設けられ、前輪舵角に対するステアリング
舵角の伝達比である操舵ギヤ比を任意に変更可能な操舵
ギヤ比可変手段と、所定の入力情報に基づき、前記操舵
ギヤ比可変手段に対し操舵ギヤ比を変化させる制御指令
を出力する操舵ギヤ比制御手段と、を備えた車両用操舵
制御装置において、前方障害物との距離を計測する前方
障害物距離検出手段を設け、前記操舵ギヤ比制御手段
は、前方障害物との距離から自車が障害物へ衝突する時
間である衝突余裕時間を予測し、操舵開始時の衝突余裕
時間が所定値以内の場合、操舵ギヤ比を高くする制御を
行うことを特徴とする。
【0009】請求項2に係る発明では、請求項1に記載
の車両用操舵制御装置において、前記操舵ギヤ比制御手
段は、操舵開始時の衝突余裕時間が所定値以内の場合、
衝突余裕時間が小さい値であるほど操舵ギヤ比を高く
し、操舵開始時の衝突余裕時間がさらに小さい別の所定
値以内の場合、操舵ギヤ比を一定にする制御を行うこと
を特徴とする。
【0010】請求項3に係る発明では、請求項2に記載
の車両用操舵制御装置において、運転者操作状態を検出
する運転者操作状態検出手段を設け、前記操舵ギヤ比制
御手段は、操舵開始時の衝突余裕時間が所定値以内の場
合に変化させる操舵ギヤ比を運転者操作状態に応じて変
化させ、その上限値は、請求項2で定める特性により規
定し、その下限値は、衝突余裕時間が十分大きい場合の
操舵ギヤ比以上で、かつ、ある所定の操舵速度で操作し
た場合に車両ヨーレートが一定値以内である操舵ギヤ比
以上である特性により規定することを特徴とする。
【0011】請求項4に係る発明では、請求項3に記載
の車両用操舵制御装置において、前記運転者操作状態検
出手段は、操舵開始から極めて短い一定時間後における
操舵角速度を検出する手段であることを特徴とする。
【0012】請求項5に係る発明では、請求項1に記載
の車両用操舵制御装置において、車速を検出する車速検
出手段を設け、前記操舵ギヤ比制御手段は、ギヤ比を変
化させる衝突余裕時間の所定値を、車速が高車速になる
ほど小さな値となるように変化させることを特徴とす
る。
【0013】
【発明の作用および効果】請求項1に係る発明にあって
は、走行時、操舵ギヤ比制御手段において、前方障害物
距離検出手段にて計測された前方障害物との距離から自
車が障害物へ衝突する時間である衝突余裕時間が予測さ
れ、操舵開始時の衝突余裕時間が所定値以内の場合、操
舵ギヤ比を高くする制御が行われる。
【0014】すなわち、操舵開始時の衝突余裕時間が所
定値以内である緊急操作の場合、操舵ギヤ比(ステアリ
ング舵角/前輪舵角)が高くされる。つまり、同じ前輪
舵角を得る場合にそれまでのステアリング操作量より大
きな操作量が必要となり、これによって、運転者による
ステアリング操作が、咄嗟的・条件反射的な緊急操作と
なることで、ステアリング操作速度が速くなっても前輪
の切れ角が小さく抑えられる。
【0015】よって、操舵開始時の衝突余裕時間が小さ
い緊急操作の場合、ステアリング操作の安定性を向上さ
せることができる。
【0016】請求項2に係る発明にあっては、操舵ギヤ
比制御手段において、操舵開始時の衝突余裕時間が所定
値以内の場合、衝突余裕時間が小さい値であるほど操舵
ギヤ比を高くする制御が行われ、操舵開始時の衝突余裕
時間がさらに小さい別の所定値以内の場合、操舵ギヤ比
を一定にする制御が行われる。
【0017】よって、より緊急度が高まるほど、ステア
リング操作量を大きくしても前輪の切れ角が小さく抑え
られ、ステアリング操作の安定性を衝突余裕時間に応じ
て向上させることができる。加えて、緊急度が高い場合
には、操舵ギヤ比を一定にして操舵応答性を変えないよ
うにすることで、良好なステアリング操作性を確保する
ことができる(ステップS31及び図6参照)。
【0018】請求項3に係る発明にあっては、操舵ギヤ
比制御手段において、操舵開始時の衝突余裕時間が所定
値以内の場合に変化させる操舵ギヤ比が、運転者操作状
態検出手段により検出された運転者操作状態に応じて変
化させられ、その上限値は、請求項2で定める特性によ
り規定され、その下限値は、衝突余裕時間が十分大きい
場合の操舵ギヤ比以上で、かつ、ある所定の操舵速度で
操作した場合に車両ヨーレートが一定値以内である操舵
ギヤ比以上である特性により規定される。
【0019】よって、一般的な操作行動を行う運転者が
運転した場合に車両挙動が急になり過ぎることがなく、
安定した車両の旋回挙動により障害物を回避することが
できる(ステップS31〜ステップS34及び図5、図
6参照)。
【0020】請求項4に係る発明にあっては、運転者操
作状態検出手段において、操舵開始から極めて短い一定
時間後における操舵角速度が検出されるため、運転者の
回避操作パターンを精度良く把握することができる(ス
テップS22〜ステップS26及び図9参照)。
【0021】請求項5に係る発明にあっては、操舵ギヤ
比制御手段において、ギヤ比を変化させる衝突余裕時間
の所定値が、車速検出手段にて検出される車速が高車速
になるほど小さな値となるように変化させられる。
【0022】すなわち、回避すべき障害物の大きさが同
じであれば車速の大きい方が操舵角が少なくて済み、同
じ衝突余裕時間では余裕を持って回避できる。
【0023】よって、車速の大きさにかかわらず、適切
な衝突余裕時間が確保される操舵ギヤ比制御を行うこと
ができる(ステップS5及び図3参照)。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の車両用操舵制御装
置を実現する実施の形態を、請求項1ないし請求項5に
係る発明に対応する第1実施例に基づいて説明する。
【0025】(第1実施例)まず、構成を説明する。図
1は第1実施例の車両用操舵制御装置を示す全体システ
ム図であり、図1において、1はステアリングホイー
ル、2は第1ステアリングシャフト、3は第2ステアリ
ングシャフト、4はステアリングギヤ機構、5,6はタ
イロッド、7,8はナックル、9は右前輪、10は左前
輪、11は操舵角検出手段、12は車速検出手段、13
は前方障害物距離検出手段、14は操舵ギヤ比制御手
段、15は操舵ギヤ比可変手段である。
【0026】前記ステアリングホイール1は、これを操
作することにより、その回転が第1ステアリングシャフ
ト2→操舵ギヤ比可変手段15→第2ステアリングシャ
フト3へと伝達され、ステアリングギヤ機構4におい
て、回転運動が車幅方向のストローク運動に置き換えら
れ、タイロッド5及びナックル7を介して右前輪9が転
舵され、タイロッド6及びナックル8を介して左前輪1
0が転舵される。
【0027】前記操舵角検出手段11は、ドライバー操
作によるステアリングホイール1の回転角である操舵角
θ(=ステアリング舵角)を検出し、操舵角信号を操舵
ギヤ比制御手段14に出力する。
【0028】前記車速検出手段12は、車速Vを検出
し、車速信号を操舵ギヤ比制御手段14に出力する。
【0029】前記前方障害物距離検出手段13は、車両
前部に設けられたレーザーやミリ波等のレーダーによる
手段であり、前方障害物との距離Lを検出し、前方障害
物との距離信号を操舵ギヤ比制御手段14に出力する。
【0030】前記操舵ギヤ比制御手段14は、操舵角θ
と、車速Vと、前方障害物との距離Lとを入力し、所定
の制御則を用いた演算処理により操舵ギヤ比G(=ステ
アリング舵角/前輪舵角)を求め、求められた操舵ギヤ
比Gを得る制御指令が操舵ギヤ比可変手段15に出力さ
れる。
【0031】前記操舵ギヤ比可変手段15は、ステアリ
ングホイール1と共に回転する第1ステアリングシャフ
ト2と、前輪舵角を得る入力回転となる第2ステアリン
グシャフト3との間に介装され、ステアリングホイール
1の回転を変速して第2ステアリングシャフト3へ伝達
することにより、操舵ギヤ比Gを可変とするアクチュエ
ータである。
【0032】次に、作用を説明する。
【0033】[操舵ギヤ比制御処理]図2は操舵ギヤ比
制御手段14で実行される操舵ギヤ比制御処理の流れを
示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明
する。
【0034】ステップS1では、サンプリング時間△t
の初期値設定、操舵開始時間t=0、操舵ギヤ比モード
mode=0、操舵ギヤ比補正係数Ks=0とするイニシャラ
イズ処理(初期化処理)を行う。ここで、操舵ギヤ比モ
ード"mode"は、衝突予測時間TTCが衝突予測時間最大
値TTCh以下の場合、操舵ギヤ比Gの算出の仕方によ
り4つのモードに分けるための変数である。
【0035】ステップS2では、操舵角検出手段11か
らの操舵角θと、車速検出手段12からの車速Vを読み
込む。
【0036】ステップS3では、前方障害物距離検出手
段13からの前方障害物との距離Lを読み込む。
【0037】ステップS4では、読み込まれた前方障害
物との距離Lに基づいて、この瞬時における衝突予測時
間算出値ttcを下記の式、 ttc=−L/(Lの微分値) により求める。
【0038】ステップS5では、車速Vと図3に示す特
性により、衝突予測時間最大値TTChと衝突予測時間
最小値TTClを算出する。
【0039】すなわち、衝突予測時間最大値TTCh
は、図3に示すように、車速VがVl以下の領域では一
定値で、車速VがVlを超えVhとなるまでの領域では
ゼロまで徐々に低下する勾配で、車速VがVh以上の領
域ではゼロで与えられる。同様に、衝突予測時間最小値
TTClは、図3に示すように、車速VがVl以下の領
域では一定値で、車速VがVlを超える領域ではゼロま
で徐々に低下する勾配で、TTClがゼロとなる車速以
上の領域ではゼロで与えられる。
【0040】ステップS6では、車速Vと図4に示す特
性により、操舵ギヤ比Gの基本ギヤ比GNを算出する。
【0041】すなわち、基本ギヤ比GNは、図4に示す
ように、車速VがVl以下の領域では一定値で、車速V
がVlを超えVhとなるまでの領域では操舵ギヤ比最大
値Gmaxまで徐々に上昇する勾配で、車速VがVh以上
の領域では操舵ギヤ比最大値Gmaxを保つ一定値で与え
られる。
【0042】ステップS7では、衝突予測時間算出値tt
cが、衝突予測時間最大値TTCh以下か否かを判断
し、ttc>TTChの場合にはステップS8へ移行し操
舵ギヤ比Gの調整は行わず、ttc≦TTChの場合には
ステップS10へ移行し操舵ギヤ比Gの調整を行う。
【0043】ステップS8及びステップS9では、各パ
ラメータをリセットする。つまり、ステップS8では、
操舵ギヤ比モードmodeをmode=0とし、操舵ギヤ比補正
係数KsをKs=1.0とし、操舵開始時間tをt=0とし、
次のステップS9では、操舵ギヤ比Gの算出に用いる衝
突予測時間TTCを衝突予測時間算出値ttcとする。
【0044】ステップS10では、ステップS7でttc
≦TTChと判断された場合、操舵ギヤ比モードmodeの
値により分岐判断を行う。最初はmode=0であるため、
ステップS11へ進み、mode=1になるとステップS1
6へ進み、mode=2になるとステップS21へ進み、mo
de=3になるとステップS30へ進む。
【0045】最初はmode=0であるためステップS11
〜ステップS15へ移行し、ステップS11〜ステップ
S15では、直進中か操舵中か否かを判断し、直進中は
操舵ギヤ比モードmodeを1にし衝突予測時間TTCに衝
突予測時間算出値ttcを代入し、操舵中は操舵ギヤ比G
の調整を行わないので、衝突予測時間TTCに衝突予測
時間最大値TTChを代入する。
【0046】すなわち、ステップS11では、操舵角θ
がほぼゼロかどうかにより直進中か操舵中か否かを判断
し、直進の場合はステップS12へ移行し、操舵ギヤ比
モードmodeを1にし、次のステップS13では、衝突予
測時間TTCとして衝突予測時間算出値ttcを代入す
る。一方、操舵中の場合はステップS14へ移行し、衝
突予測時間TTCに衝突予測時間最大値TTChを代入
しておく。ステップS13またはステップS14から移
行するステップS15では、操舵ギヤ比補正係数KsをKs
=1.0とし、操舵開始時間tをt=0とする。
【0047】ステップS12でmode=1とされた場合、
次回のサンプルではステップS16〜ステップS20へ
移行し、ステップS16〜ステップS20では、直進中
か操舵中か否かを判断し、直進中は操舵ギヤ比モードmo
deを1にし、操舵中は操舵ギヤ比モードmodeを2にし、
何れの場合も衝突予測時間TTCに衝突予測時間算出値
ttcを代入する。
【0048】すなわち、ステップS16では、操舵角θ
がほぼゼロかどうかにより直進中か操舵中か否かを判断
し、直進中の場合はステップS17へ移行し、操舵ギヤ
比モードmodeを1にし、操舵中の場合はステップS18
へ移行し、操舵ギヤ比モードmodeを2にする。ステップ
S17またはステップS18から移行するステップS1
9では、衝突予測時間TTCとして衝突予測時間算出値
ttcを代入し、次のステップS20では、操舵ギヤ比補
正係数KsをKs=1.0とし、操舵開始時間tをt=0とす
る。
【0049】ステップS18でmode=2とされた場合、
次回のサンプルではステップS21〜ステップS29へ
移行し、ステップS21〜ステップS29では、操舵開
始からの時間が設定時間Tsの場合は初期操舵角速度θds
による補正(Ksの計算)を行い操舵ギヤ比モードmodeを
3にし、操舵開始からの時間が設定時間Tsでない場合は
操舵中のためmodeが1の場合の衝突予測時間TTCを保
持する。
【0050】すなわち、ステップS21では、操舵開始
からの時間tがt=t+△tにより算出され、ステップ
S22では、操舵開始からの時間tが設定時間Tsか否か
を判断する。そして、t=Tsの場合は、ステップS23
へ移行し、操舵ギヤ比モードmodeを3とし、ステップS
24へ移行し、衝突予測時間TTCを保持し、ステップ
S25へ移行し、操舵角θにより操舵角速度θdを算出
し、ステップS26へ移行し、算出した操舵角速度θd
を初期操舵角速度θdsとし、ステップS27へ移行し、
初期操舵角速度θdsと図5に示す特性により操舵ギヤ比
補正係数Ksを算出する。一方、t≠Tsの場合は、ステッ
プS28へ移行し、衝突予測時間TTCを保持し、ステ
ップS29へ移行し、操舵ギヤ比補正係数KsをKs=1.0
とする。
【0051】ここで、操舵ギヤ比補正係数Ksは、図5に
示すように。初期操舵角速度θdsが0〜θds1までの領
域では、0.3程度から1.0まで徐々に上昇するに特性で与
え、初期操舵角速度θdsがθds1を超える領域では、Ks
=1.0という一定値により与える。
【0052】ステップS23でmode=3とされた場合、
次回のサンプルではmode=3が補正後で、かつ、操舵中
を表すため、ステップS30へ移行し、衝突予測時間T
TCと操舵ギヤ比補正係数Ksとが保持される。
【0053】そして、ステップS31〜ステップS34
では、各操舵ギヤ比モードmode=0〜mode=3で算出し
た衝突予測時間TTCと操舵ギヤ比補正係数Ksから操舵
ギヤ比Gが計算される。
【0054】すなわち、ステップS31では、衝突予測
時間TTCと図6に示す特性から操舵ギヤ比上限値GTN
(TTC)と操舵ギヤ比下限値GTL(TTC)が算出される。
【0055】ここで、操舵ギヤ比上限値GTN(TTC)は、
図6に示すように、衝突予測時間TTCがTTCl以下
の領域では操舵ギヤ比最大値Gmaxで、衝突予測時間T
TCがTTClを超えTTChとなるまでの領域では基
本ギヤ比GN(V)まで徐々に低下する勾配で、衝突予測時
間TTCがTTCh以上の領域では基本ギヤ比GN(V)の
一定値で与えられる。同様に、操舵ギヤ比下限値GTL(T
TC)は、図6に示すように、衝突予測時間TTCがTT
Cl以下の領域では操舵ギヤ比最大値Gmaxと基本ギヤ
比GN(V)との中間値で、衝突予測時間TTCがTTCl
を超える領域では基本ギヤ比GN(V)まで徐々に低下する
勾配で、操舵ギヤ比下限値GTL(TTC)が基本ギヤ比GN
(V)となる衝突予測時間TTC以上の領域では基本ギヤ
比GN(V)の一定値で与えられる。
【0056】次のステップS32では、操舵ギヤ比G
が、操舵ギヤ比上限値GTN(TTC)と操舵ギヤ比補正係数K
sとを掛け合わせた下記の式、 G=GTN(TTC)×Ks により算出される。
【0057】ステップS33では、ステップS32で算
出された操舵ギヤ比Gが、操舵ギヤ比下限値GTL(TTC)
を超えているか否かが判断され、G>GTL(TTC)の場合
はそのままステップS35へ移行し、G≦GTL(TTC)の
場合はステップS34へ移行し、操舵ギヤ比Gが操舵ギ
ヤ比下限値GTL(TTC)とされる。すなわち、図6のハッ
チングに示す領域が操舵ギヤ比Gの補正範囲とされる。
【0058】次のステップS35では、ステップS32
またはステップS34で算出された操舵ギヤ比Gとなる
ように、操舵ギヤ比可変手段15を駆動する制御指令が
出力される。
【0059】ステップS36では、イグニッションキー
がOFFか否か判断され、イグニッションキーがONである
場合はステップS2へ戻り、上記操舵ギヤ比制御処理が
繰り返され、また、イグニッションキーがOFFになると
操舵ギヤ比制御処理を終了する。
【0060】[操舵ギヤ比制御ロジック]まず、操舵ギ
ヤ比の基本特性(障害物が無い、または、衝突予測時間
TTCが大きい場合の特性)を図4に示す。この基本ギ
ヤ比特性は、従来例と同様に、車速Vにより変化させ
る。車速VがVl以下及びVh以上の領域では操舵ギヤ
比が固定であり、その間が車速Vにほぼ比例的に変化す
るものである。この操舵ギヤ比を基本ギヤ比GNとす
る。この特性の目的は、低車速での取り回し性の良さと
高車速での操作の安定性の良さとの両立を狙ったもので
ある。
【0061】本実施例はこの特性を基本として、衝突予
測時間TTCが小さい場合に操舵ギヤ比の調節を行うも
のである。そこで、衝突予測時間TTCが小さい緊急回
避時に予測される運転者の操作パターンについて、図7
及び図8に基づいて説明する。
【0062】図7は衝突予測時間TTCと操舵角速度の
最大値θdpの関係を、操舵ギヤ比が高い場合と操舵ギヤ
比が低い場合について説明したものである。衝突予測時
間TTCが大きく十分に余裕がある状態(衝突予測時間
TTCがTTC2より高い場合)では、操舵ギヤ比に応
じた操舵角速度で操作できる(つまり、同じ走行軌道を
通る)が、TTC2から衝突予測時間TTCが小さくな
るにつれて両者の差は少なくなり、TTC1より小さい
領域では条件反射的な操作となり、両者共に同じ操舵角
速度となることが予想される。
【0063】図8は衝突予測時間TTCと操舵角度の最
大値θpの関係を示したものである。操舵角速度の場合
と同様、TTC2から衝突予測時間TTCが小さくなる
につれて両者の差は少なくなり、TTC1より小さい領
域ではほぼ同じとなる。
【0064】本発明は、この運転者特性に着目し、衝突
予測時間TTCがある値より小さい場合は、操舵ギヤ比
を基本ギヤ比に対して高くするものである。
【0065】操舵ギヤ比制御手段14のロジックの考え
方を説明する。図6に操舵開始前の衝突予測時間TTC
と操舵ギヤ比Gとの関係を示す。基本的な特性は図6中
のGTNである。衝突予測時間TTCの値がTTChより
大きい場合は、通常の操舵ギヤ比である基本ギヤ比GN
(車速依存)であるが、衝突予測時間TTCの値がTT
ClからTTChの間は負の勾配を持ち、TTClより
小さい場合は操舵ギヤ比最大値Gmaxで一定値とする。
この操舵ギヤ比最大値Gmaxは、図4に示すGmaxと同じ
であり、基本ギヤ比特性の変化幅の中で最も高い操舵ギ
ヤ比とする。また、この変化点の衝突予測時間TTCの
値である衝突予測時間最大値TTChと衝突予測時間最
小値TTClは、車速Vにより異なる設定とする。これ
は、回避すべき障害物の大きさが同じであれば車速Vが
大きい方が、操舵角が少なくて済み、同じ衝突予測時間
TTCでは余裕を持って回避できるためである。そのた
め、車速Vと衝突予測時間最大値TTChと衝突予測時
間最小値TTClとの関係は、図3に示すものとなる。
また、図6において、衝突予測時間TTCと操舵ギヤ比
Gとの関係は、基本的な特性はGTNであるが、運転者に
よって回避操作が異なるため、図6中のハッチング範囲
内で補正を行う。
【0066】補正範囲を規定する操舵ギヤ比上限値GTN
と操舵ギヤ比下限値GTLとは、次に述べる考え方とし
た。 衝突予測時間TTCが大きい場合の基本ギヤ比GNよ
り大きいこと 図7及び図8で示した一般的な操作行動を行う運転者
が運転した場合に車両挙動が急になり過ぎないこと を条件とした。については、車両挙動の代表値として
車両ヨーレートを考え、一定の上限ヨーレートを設定し
て、図7及び図8の操作をした場合にこのヨーレートと
なる操舵ギヤ比の特性を操舵ギヤ比下限値GTLとしたも
のである(ただし、操舵ギヤ比下限値GTLは基本ギヤ比
GN以上である制限を設けた)。
【0067】この操舵ギヤ比上限値GTNと操舵ギヤ比下
限値GTLの範囲内において、運転者の特徴パラメータと
して初期操舵速度を検出して補正を行う。図9には運転
者の回避操作パターンの例を示す。操舵開始点の時間を
0とした場合、それから設定時間Ts後の操舵速度を検出
し、これを初期操舵速度θdsとする。図5に初期操舵速
度θdsと操舵ギヤ比補正係数Ksの関係を示す。操舵ギヤ
比補正係数Ksは、基本的に操舵ギヤ比上限値GTNに掛け
る係数である(操舵ギヤ比G=GTN×Ks)。初期操舵速
度θdsが所定値θds1以上の場合(操舵速度が速い場
合)は1であるが、それより操舵速度が小さい場合は初
期操舵速度θdsに比例して1より小さくなる値とする。
【0068】図2のフローチャートは以上説明した制御
ロジックを入れて操舵ギヤ比制御手段14で実行される
ものである。
【0069】[操舵ギヤ比制御作用]障害物が無い、ま
たは、衝突予測時間算出値ttcが大きい走行時には、図
2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップ
S2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ス
テップS6→ステップS7→ステップS8→ステップS
9→ステップS31→ステップS32→ステップS33
→ステップS35へと進む流れとなる。
【0070】すなわち、ステップS6において、車速V
により変化する基本ギヤ比特性(図4)により基本ギヤ
比GNが算出され、ステップS8において、操舵ギヤ比
補正係数Ksが1.0に設定され、ステップS31におい
て、操舵ギヤ比上限値GTNと操舵ギヤ比下限値GTLが、
操舵開始前の衝突予測時間TTC(=ttc)が大きいこ
とで基本ギヤ比GNとされ(図6)、ステップS32に
おいて、操舵ギヤ比Gが、 G=GTN(TTC)×Ks=GN×1.0=GN の式により算出され、ステップS35において、操舵ギ
ヤ比G(=基本ギヤ比GN)となるように、操舵ギヤ比
可変手段15が駆動制御される。よって、図6の基本ギ
ヤ比特性に示す車速Vに対応した基本ギヤ比GNを得る
操舵ギヤ比制御が行われることになり、低車速域では操
舵ギヤ比Gが小さく、小さなステアリング操作量で大き
な前輪舵角変化量が得られる操舵性能により、取り回し
性の良さが確保され、また、高車速域では操舵ギヤ比G
が大きく、大きなステアリング操作量で小さな前輪舵角
変化量が得られる操舵性能により、操作の安定性の良さ
が確保される。
【0071】自車の前方に障害物が存在し、衝突予測時
間算出値ttcが小さい直進走行時には、図2のフローチ
ャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステッ
プS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→
ステップS7→ステップS10→ステップS11→ステ
ップS12→ステップS13→ステップS15→ステッ
プS31→ステップS32→ステップS33→ステップ
S35へと進む流れとなる。
【0072】すなわち、ステップS6において、車速V
により変化する基本ギヤ比特性(図4)により基本ギヤ
比GNが算出され、ステップS13において、衝突予測
時間TTCがttcとされ、ステップS15において、操
舵ギヤ比補正係数Ksが1.0に設定され、ステップS31
において、衝突予測時間最大値TTCh以下であること
で、操舵ギヤ比上限値GTNと操舵ギヤ比下限値GTLが、
基本ギヤ比GNより大きい値とされ(図6)、ステップ
S32において、操舵ギヤ比Gが、 G=GTN(TTC) の式により算出され、ステップS35において、操舵ギ
ヤ比G(=操舵ギヤ比上限値GTN)となるように、操舵
ギヤ比可変手段15が駆動制御される。
【0073】このttc≦TTChという条件が成立する
と、上記のように、最初はmode=0であるため、ステッ
プS10からステップS11〜ステップS15へ移行
し、直進中であればステップS12において操舵ギヤ比
モードmodeが1にされるため、次回のサンプルではステ
ップS10からステップS16〜ステップS20へ移行
し、操舵を開始すると操舵ギヤ比モードmodeを2にされ
る。そして、ステップS18でmode=2とされた場合、
次回のサンプルではステップS10からステップS21
〜ステップS29へ移行し、操舵開始からの時間が設定
時間Tsに達しない間は、ステップS21→ステップS2
2→ステップS28→ステップS29へと進む流れとな
り、上記同様に、ステップS35において、操舵ギヤ比
G(=操舵ギヤ比上限値GTN)となるように、操舵ギヤ
比可変手段15が駆動制御される。
【0074】そして、操舵開始からの時間が設定時間Ts
に達すると、ステップS22→ステップS23→ステッ
プS24→ステップS25→ステップS26→ステップ
S27へと進む流れとなり、衝突予測時間TTCを保持
すると共に、その時点の初期操舵角速度θdsにより操舵
ギヤ比補正係数Ksが算出され、図5の操舵ギヤ比補正係
数特性に示すように、初期操舵角速度θdsが小さいほど
操舵ギヤ比補正係数Ksが小さな値とされ、図6に示すハ
ッチング領域の範囲内で操舵ギヤ比Gが補正され、ステ
ップS35において、この補正された操舵ギヤ比G(操
舵ギヤ比下限値GTL以上で、操舵ギヤ比上限値GTN以
下)となるように、操舵ギヤ比可変手段15が駆動制御
される。
【0075】そして、ステップS23でmode=3とされ
た場合、次回のサンプル以降は、ステップS10からス
テップS30へと進む流れとなり、衝突予測時間TTC
と操舵ギヤ比補正係数Ksとを保持したままの補正された
操舵ギヤ比Gが維持される。
【0076】以上説明したように、操舵開始時の衝突余
裕時間(衝突予測時間算出値ttc)が衝突予測時間最大
値TTCh以内である緊急操作の場合、図6に示すよう
に、操舵ギヤ比G(ステアリング舵角/前輪舵角)が基
本ギヤ比GNより高くされることになる。つまり、同じ
前輪舵角を得る場合にそれまでのステアリング操作量よ
り大きな操作量が必要となり、これによって、運転者に
よるステアリング操作が、咄嗟的・条件反射的な緊急操
作となることで、ステアリング操作速度が速くなっても
前輪の切れ角が小さく抑えられ、ステアリング操作の安
定性を向上させることができる。
【0077】次に、効果を説明する。
【0078】(1) 前方障害物距離検出手段13にて計測
された前方障害物との距離Lから自車が障害物へ衝突す
る時間である衝突予測時間算出値ttcが求められ、操舵
開始時の衝突予測時間算出値ttcが衝突予測時間最大値
TTCh以内の場合、操舵ギヤ比Gを高くする制御を行
うようにしたため、操舵開始時の衝突余裕時間が小さい
緊急操作の場合、ステアリング操作の安定性を向上させ
ることができる。
【0079】(2) 操舵開始時の衝突予測時間算出値ttc
が衝突予測時間最大値TTCh以内の場合、衝突予測時
間算出値ttcが小さい値であるほど操舵ギヤ比Gを高く
する制御を行い、操舵開始時の衝突予測時間算出値ttc
がさらに小さい別の衝突予測時間最小値TTCl以内の
場合、操舵ギヤ比Gを一定にする制御を行うようにした
ため、ステアリング操作の安定性を衝突予測時間算出値
ttcに応じて向上させることができると共に、緊急度が
高い場合に一定の操舵応答による良好なステアリング操
作性を確保することができる。
【0080】(3) 操舵開始時の衝突予測時間算出値ttc
が衝突予測時間最大値TTCh以内の場合に変化させる
操舵ギヤ比Gが、ステップS26により算出された初期
操舵角速度θdsに応じて変化させられ、その上限値は、
図6で定める操舵ギヤ比上限値GTN特性により規定し、
その下限値は、基本ギヤ比GN以上で、かつ、ある所定
の操舵速度で操作した場合に車両ヨーレートが一定値以
内である操舵ギヤ比以上である操舵ギヤ比下限値GTL特
性により規定するようにしたため、一般的な操作行動を
行う運転者が運転した場合に車両挙動が急になり過ぎる
ことがなく、安定した車両の旋回挙動により障害物を回
避することができる。
【0081】(4) 運転者操作状態として、ステップS2
6により操舵開始から極めて短い一定時間Ts後における
初期操舵角速度θdsを求めるようにしたため、運転者の
回避操作パターンを精度良く把握することができる。
【0082】(5) 操舵ギヤ比Gを変化させる衝突予測時
間TTCの上限値TTChと下限値TTClが、車速検
出手段12にて検出される車速Vが高車速になるほど小
さな値となるように変化させるため、車速Vの大きさに
かかわらず、適切な衝突余裕時間が確保される操舵ギヤ
比制御を行うことができる。
【0083】(他の実施例)以上、本発明の車両用操舵
制御装置を第1実施例に基づき説明してきたが、具体的
な構成については、この第1実施例に限られるものでは
なく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸
脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0084】例えば、第1実施例では、車速対応の基本
ギヤ比をベースとして操舵ギヤ比を制御する例を示した
が、基本となる操舵ギヤ比制御としては、図4に示す基
本ギヤ比特性以外の特性を持つものでも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の車両用操舵制御装置を示す全体シ
ステム図である。
【図2】第1実施例の車両用操舵制御装置の操舵ギヤ比
制御手段で実行される操舵ギヤ比制御処理の流れを示す
フローチャートである。
【図3】車速Vに対する衝突予測時間最大値TTChと
車速Vに対する衝突予測時間最小値TTClとの関係を
示す特性図である。
【図4】車速Vに依存する基本ギヤ比GNの特性図であ
る。
【図5】初期操舵角速度θdsに対する操舵ギヤ比補正係
数Ksの特性図である。
【図6】操舵開始前の衝突予測時間TTCに対する操舵
ギヤ比上限値GTNと操舵ギヤ比下限値GTLの特性図であ
る。
【図7】操舵開始前の衝突予測時間TTCに対する操舵
角速度の最大値θdpを操舵ギヤ比が高い場合と操舵ギヤ
比が低い場合をパラメータとして表した特性図である。
【図8】操舵開始前の衝突予測時間TTCに対する操舵
角度の最大値θpを操舵ギヤ比が高い場合と操舵ギヤ比
が低い場合をパラメータとして表した特性図である。
【図9】緊急回避パターンでの操舵角速度の変化を示す
タイムチャートである。
【図10】従来の車速に対応する舵角比特性図である。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール 2 第1ステアリングシャフト 3 第2ステアリングシャフト 4 ステアリングギヤ機構 5,6 タイロッド 7,8はナックル 9 右前輪 10 左前輪 11 操舵角検出手段 12 車速検出手段 13 前方障害物距離検出手段 14 操舵ギヤ比制御手段 15 操舵ギヤ比可変手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B62D 101:00 B62D 101:00 113:00 113:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイールと前輪との間に設
    けられ、前輪舵角に対するステアリング舵角の伝達比で
    ある操舵ギヤ比を任意に変更可能な操舵ギヤ比可変手段
    と、所定の入力情報に基づき、前記操舵ギヤ比可変手段
    に対し操舵ギヤ比を変化させる制御指令を出力する操舵
    ギヤ比制御手段と、を備えた車両用操舵制御装置におい
    て、 前方障害物との距離を計測する前方障害物距離検出手段
    を設け、 前記操舵ギヤ比制御手段は、前方障害物との距離から自
    車が障害物へ衝突する時間である衝突余裕時間を予測
    し、操舵開始時の衝突余裕時間が所定値以内の場合、操
    舵ギヤ比を高くする制御を行うことを特徴とする車両用
    操舵制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用操舵制御装置に
    おいて、 前記操舵ギヤ比制御手段は、操舵開始時の衝突余裕時間
    が所定値以内の場合、衝突余裕時間が小さい値であるほ
    ど操舵ギヤ比を高くし、操舵開始時の衝突余裕時間がさ
    らに小さい別の所定値以内の場合、操舵ギヤ比を一定に
    する制御を行うことを特徴とする車両用操舵制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の車両用操舵制御装置に
    おいて、 運転者操作状態を検出する運転者操作状態検出手段を設
    け、 前記操舵ギヤ比制御手段は、操舵開始時の衝突余裕時間
    が所定値以内の場合に変化させる操舵ギヤ比を運転者操
    作状態に応じて変化させ、その上限値は、請求項2で定
    める特性により規定し、その下限値は、衝突余裕時間が
    十分大きい場合の操舵ギヤ比以上で、かつ、ある所定の
    操舵速度で操作した場合に車両ヨーレートが一定値以内
    である操舵ギヤ比以上である特性により規定することを
    特徴とする車両用操舵制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の車両用操舵制御装置に
    おいて、 前記運転者操作状態検出手段は、操舵開始から極めて短
    い一定時間後における操舵角速度を検出する手段である
    ことを特徴とする車両用操舵制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の車両用操舵制御装置に
    おいて、 車速を検出する車速検出手段を設け、 前記操舵ギヤ比制御手段は、ギヤ比を変化させる衝突余
    裕時間の所定値を、車速が高車速になるほど小さな値と
    なるように変化させることを特徴とする車両用操舵制御
    装置。
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