JP2003165268A - キャストインクジェット記録用紙 - Google Patents

キャストインクジェット記録用紙

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JP2003165268A
JP2003165268A JP2001365476A JP2001365476A JP2003165268A JP 2003165268 A JP2003165268 A JP 2003165268A JP 2001365476 A JP2001365476 A JP 2001365476A JP 2001365476 A JP2001365476 A JP 2001365476A JP 2003165268 A JP2003165268 A JP 2003165268A
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cast
recording paper
ink jet
jet recording
inkjet recording
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JP2001365476A
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Mitsuru Kobayashi
満 小林
Shinichi Asano
晋一 浅野
Noriko Hiraki
紀子 平木
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水性インクを用いて記録画像を形成する白紙部
および印字部の光沢に優れ、特に、フルカラーで印字さ
れた画像の印字濃度が高く、耐熱性や耐オゾン性に優
れ、連続操業性にも優れたキャストインクジェット記録
用紙を提供する。 【解決手段】基材上に、顔料と、ジアリルアミンと(メ
タ)アクリルアミドとの共重合体、ジアリルアミンと
(メタ)アクリルアミドとこれらに共重合可能な他のビ
ニル系モノマーであって実質的にカルボキシル基を含有
しないものとの共重合体、又はこれらのいずれかの塩か
ら成る群より選ばれる少なくとも一種であるカチオン性
化合物、及び接着剤を含有する下塗り層を設け、前記下
塗り層上に、接着剤、平均二次粒子径が1μm未満の微
細顔料及び離型剤として、炭素数が12〜18の脂肪酸
及びその水溶性塩から成る群より選ばれる少なくとも一
種を含有するキャスト層を設けたキャストインクジェッ
ト記録用紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性インクを用い
て記録画像を形成する白紙部および印字部の光沢に優れ
た写真調インクジェット記録用紙に関するものであり、
特に、インクジェット記録用紙上にフルカラーで印字さ
れた画像の印字濃度が高く、インク吸収性を維持し、耐
熱性や耐オゾン性に優れ、かつ連続操業性にも優れたキ
ャストインクジェット記録用紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水性インクを微細なノズルからインクジ
ェット記録用紙に噴出して画像を形成させるインクジェ
ット記録方式は、騒音が少なく、高速記録が可能であ
り、かつ、カラー化が容易であり、さらに他の印刷装置
より安価なために、端末用プリンター、ファクシミリ、
プロッター、あるいは帳票印刷など多方面で利用されて
いる。インクジェット記録用紙としては、インク吸収性
に富むように工夫された上質紙や、表面に多孔性顔料を
塗工した塗工紙等が適用されている。しかし、これらの
インクジェット記録用紙は、すべて表面光沢の低い、い
わゆるマット調のインクジェット記録用紙が主体である
ため、 表面光沢の高い、優れた外観を持つ写真調イン
クジェット記録用紙が要望されている。近年のプリンタ
ー技術の高精細化、高速化や、デジタルカメラの高画質
化に伴い、インクジェット記録用紙としても光沢の高い
インクジェット記録用紙が好まれている。同時に、イン
クジェット記録用紙としての高度な特性が要求されてお
り、白紙及び印字光沢度、インク吸収性、画像の記録濃
度、耐水性、耐光性、耐オゾン性及び耐熱性等の各種保
存性に優れた、銀塩方式に匹敵するインクジェット記録
用紙が強く要望されている。
【0003】ところで、一般的に、表面光沢の高い記録
用紙としては、表面に板状顔料を塗工し、さらに必要に
応じてキャレンダー処理を施した高光沢を有する塗工
紙、あるいは湿潤塗工層を、鏡面を有する加熱ドラム面
に圧着・乾燥することにより、その鏡面を写し取ること
によって得られる、いわゆるキャスト塗工紙が知られて
おり、各種の印刷用紙として幅広く使用されている。前
記キャスト塗工紙は、スーパーキャレンダー仕上げされ
た通常の塗工紙に比較して、高い表面光沢と、より優れ
た表面平滑性を有し、優れた印刷効果が得られることか
ら、高級印刷物等の用途に専ら利用され、インクジェッ
ト記録用紙に利用した場合にも同様な光沢感を有し、写
真調インクジェット記録用紙の中では、比較的安価な記
録メディアとして注目されている。上記特性を満たした
高画質の光沢インクジェット記録用紙をキャストコーテ
ィング法により製造する方法は、これまでにも数多く提
案されている。特開昭62−95285号公報では、イ
ンク吸収性が速く、乾燥性に優れ、記録時や保存時の吸
湿及び脱湿による寸法変化が起こりにくく、ドット周辺
がシャープで解像度が高く、しかも塗工面の平滑性及び
光沢が高いキャストインクジェット記録用紙が開示され
ており、特開昭63−264391号公報では、インク
吸収性が良好であると共に光沢性、記録画像の耐水性、
寸法安定性を併せ持つキャストインクジェット記録用紙
が開示されており、特開平2−274587号公報で
は、水性インクを用いた多色インクジェット記録に適し
たキャストインクジェット記録用紙が、特開平5−59
694号公報では、インク吸収性、記録紙表面の平滑性
や光沢性及び記録紙の耐水性に優れる上、ドットの濃
度、シャープネス及び真円性に優れ、高画質かつ高階調
性のあるフルカラーの画像を記録することのできるキャ
ストインクジェット記録用紙が、特開平8−33277
1号公報では、インク吸収性と生産性の両方に優れたキ
ャストインクジェット記録用紙が、特開2000−21
1248号公報では、記録面に高い光沢度、写真に近い
光沢平滑感、高い印字濃度、優れた印字耐水性及び優れ
たインクジェットインクの定着性、吸収性等を保持した
キャストインクジェット記録用紙の製造方法が、それぞ
れ開示されている。
【0004】これらの製造方法の特徴は、いずれの場合
も合成シリカを主成分とする顔料、及び接着剤を主成分
とした記録層塗工液を、塗工して得られる層が湿潤状態
にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥して仕
上げたことにより、高光沢のキャストインクジェット記
録用紙を得るものであるが、これらのキャストインクジ
ェット記録用紙における記録層の塗工量は、いずれの場
合も15〜30g/m 2と高く、湿潤塗工層中の多量の
水分を通常のキャスト塗工紙製造の場合と同様に、塗工
層側から紙基材を通して非塗工面側で蒸発乾燥させるこ
とは容易でないため、生産性が極めて低いという欠点が
あった。
【0005】更に、上記方法により得られたキャストイ
ンクジェット記録用紙の製造方法では、キャストインク
ジェット記録用紙と、鏡面仕上げ面を有するドラムの金
属面との剥離性が十分でなく、連続操業性に劣るという
欠点があった。例えば、このようなキャストインクジェ
ット記録用紙は、一般的に嵩高い塗工層構造を有してい
るので、印刷用紙として使用するキャスト塗工紙に比べ
て、塗工層の表面強度が低い。従って、加熱された鏡面
ドラムに塗工層が、圧接され、乾燥する過程で、塗工層
の一部が鏡面ドラムに残り、操業時間に比例して鏡面ド
ラム表面が曇るという問題が発生すると同時に、キャス
トインクジェット記録用紙と鏡面ドラム面との剥離がし
づらくなり、結果的にはキャストインクジェット記録用
紙の光沢度が低下するという問題が発生する。そのた
め、一旦、操業を停止して、鏡面ドラムの金属面の汚れ
を除去しなければならず、操業面での課題となってい
た。
【0006】この問題を解決するため、前記キャスト層
塗工液中に、離型剤を配合させて操業性を改善すること
が、一般的に行われている。操業性を改善するための離
型剤としては、通常の印刷用塗工紙や印刷用キャスト塗
工紙製造の際に用いられる離型剤が使用できるが、近年
注目されている耐熱性や耐オゾン性の改善のため、これ
らの品質要望に耐え得るような優れた離型剤を選択する
必要がある。
【0007】また、近年インクジェット記録用紙の保存
性の向上が強く望まれており、特に耐水性や耐光性を向
上させた例としては、特開平1−77572号公報があ
る。これは特定の構造を有するカチオン性化合物を含有
することにより、保存性が向上することを開示してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水性インク
を用いて記録画像を形成する白紙部および印字部の光沢
に優れた写真調インクジェット記録用紙に関するもので
あり、特に、インクジェット記録用紙上に、フルカラー
で印字された画像の印字濃度が高く、耐熱性や耐オゾン
性に優れ、連続操業性にも優れたキャストインクジェッ
ト記録用紙を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、下記の構成を採用する。即ち、本発明は、 [1]基材上に、顔料、カチオン性化合物及び接着剤を
含有する下塗り層を設け、前記下塗り層上に、接着剤、
平均二次粒子径が1μm未満の微細顔料及び離型剤を含
有するキャスト層を設けたキャストインクジェット記録
用紙において、前記カチオン性化合物が、ジアリルアミ
ンと(メタ)アクリルアミドとの共重合体、ジアリルア
ミンと(メタ)アクリルアミドとこれらに共重合可能な
他のビニル系モノマーであって実質的にカルボキシル基
を含有しないものとの共重合体、又はこれらのいずれか
の塩から成る群より選ばれる少なくとも一種であり、か
つ前記離型剤として、炭素数が12〜18の脂肪酸及び
その水溶性塩から成る群より選ばれる少なくとも一種を
含有することを特徴とするキャストインクジェット記録
用紙。
【0010】本発明は以下の態様を含む。 [2]前記離型剤が、ステアリン酸、オレイン酸、ステ
アリン酸の水溶性塩、およびオレイン酸の水溶性塩から
成る群より選ばれる少なくとも一種である[1]記載の
キャストインクジェット記録用紙。 [3]前記カチオン性化合物を、前記顔料100質量部
に対し、1〜100質量部含有する[1]または[2]
記載のキャストインクジェット記録用紙。 [4]前記離型剤を、前記微細顔料100質量部に対
し、0.1〜10質量部含有する[1]〜[3]のいず
れかに記載のキャストインクジェット記録用紙。 [5]前記下塗り層及び前記キャスト層の少なくとも1
層中に、1,2−ビス(2−ヒドロキシエチルチオ)エ
タンを含有する[1]〜[4]のいずれかに記載のキャ
ストインクジェット記録用紙。 [6]キャスト層表面の75°表面光沢度(JIS−Z
8741に基づく光沢度)が、50%以上である[1]
〜[5]のいずれかに記載のキャストインクジェット記
録用紙。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明者等は、基材上に、顔料、
カチオン性化合物及び接着剤を含有する下塗り層を設
け、前記下塗り層上に、接着剤、平均二次粒子径が1μ
m未満の微細顔料及び離型剤を含有するキャスト層を設
けたインクジェット記録用紙において、前記カチオン性
化合物が、ジアリルアミンと(メタ)アクリルアミドと
の共重合体、ジアリルアミンと(メタ)アクリルアミド
とこれらに共重合可能な他のビニル系モノマーであって
実質的にカルボキシル基を含有しないものとの共重合
体、又はこれらのいずれかの塩から成る群より選ばれる
少なくとも一種を使用し、かつキャスト層の離型剤とし
て、炭素数12〜18の脂肪酸及びその水溶性塩から成
る群より選ばれる少なくとも一種を使用することによ
り、画像の印字濃度が高く、インク吸収性を維持しなが
ら耐熱性や耐オゾン性に優れ、更に連続操業性にも優れ
たキャストインクジェット記録用紙が得られることを見
出した。なお、ここでいう連続操業性とは、キャストイ
ンクジェット記録用紙の表面にピック状の塗工欠陥がな
く、かつ操業を中断せざるを得ないほど鏡面ドラムが汚
れたりしないことである。
【0012】(基材)本発明で用いる基材としては、特
に限定されるものではなく、一般の塗工紙に使用される
酸性紙、あるいは中性紙等の紙基材、または透気性を有
する樹脂フィルムシート類を用いることができる。
【0013】紙基材は、木材パルプと必要に応じ顔料を
主成分として構成される。木材パルプは、各種化学パル
プ、機械パルプ、再生パルプ等を使用することができ、
これらのパルプは、紙力、抄紙適性等を調整するため
に、叩解機により叩解度を調整できる。パルプの叩解度
(フリーネス)は特に限定しないが、一般に250〜5
50ml(CSF:JIS−P−8121)程度であ
る。またいわゆるECF、TCFパルプ等の塩素フリー
パルプも好ましく使用できる。また、必要に応じて、顔
料は、不透明性等を付与したり、インク吸収性を調整す
る目的で配合し、炭酸カルシウム、焼成カオリン、シリ
カ、酸化チタン等が使用できる。この場合、配合量は1
〜20質量%程度が好ましく、20質量%より多いと紙
力が低下するおそれがある。助剤としてサイズ剤、定着
剤、紙力増強剤、カチオン化剤、歩留り向上剤、染料、
蛍光増白剤等を添加することができる。さらに、抄紙機
のサイズプレス工程において、デンプン、ポリビニルア
ルコール、カチオン性化合物等を塗布・含浸させ、表面
強度、ステキヒトサイズ度等を調整できる。特に、高い
光沢度を得るためには、カチオン性化合物をサイズプレ
スすることが好ましい。ステキヒトサイズ度は、1〜2
00秒程度が好ましい。ステキヒトサイズ度が1秒より
低いと、塗工時に皺が発生する等の操業上問題となる場
合があり、200秒より高いと、インク吸収性が低下し
たり、インクの裏抜けが発生したり、印字後のカールや
コックリングが著しくなる場合がある。基材の坪量は、
特に限定されないが、20〜400g/m2程度であ
る。
【0014】(下塗り層)本発明においては、基材上
に、顔料、カチオン性化合物および接着剤を含有する下
塗り層を設ける。下塗り層に含まれるカチオン性化合物
としては、ジアリルアミンと(メタ)アクリルアミドと
の共重合体、ジアリルアミンと(メタ)アクリルアミド
とこれらに共重合可能な他のビニル系モノマーであって
実質的にカルボキシル基を含有しないものとの共重合
体、又はこれらのいずれかの塩から成る群より選ばれる
少なくとも一種のカチオン性化合物を含有することで、
耐ガス性などの保存性をより一層向上させることが可能
である。共重合体を構成するモノマー単位中、ジアリル
アミンのモル分率は0.1〜0.99の範囲、好ましく
は0.15〜0.95の範囲であり、(メタ)アクリル
アミドのモル分率は0.01〜0.9の範囲、好ましく
は0.05〜0.85の範囲であり、またこれらと共重
合可能な他のビニル系モノマーであって、実質的にカル
ボキシル基を含有しないもののモル分率は0〜0.3の
範囲である。ジアリルアミンをモノマーの一部とする共
重合体の塩も含まれ、無機酸塩または有機酸塩のいずれ
でもよい。ジアリルアミンを塩の形で用いれば、塩の形
になった重合体が得られる。
【0015】前記カチオン性化合物の下塗り層における
含有量としては、顔料100質量部に対し、好ましくは
1〜100質量部、より好ましくは5〜50質量部の範
囲で使用することができる。1質量部より少ないと、所
望の印字濃度、耐熱性や耐オゾン性の効果が得られない
だけでなく、印字の耐水性までもが損なわれる場合があ
り、100質量部を超えると、逆に印字濃度が低下する
だけでなく、画像のニジミが発生するおそれがある。
【0016】また、下塗り層には、前記のカチオン性化
合物の他に、従来インクジェット記録用紙に使用されて
いるポリエチレンポリアミンやポリプロピレンポリアミ
ンなどのポリアルキレンポリアミン類、またはその誘導
体、第3級アミノ基や第4級アンモニウム基を有するア
クリル樹脂、ジアクリルアミン等のカチオン性化合物
を、印字画像の耐水性を向上させる目的で、耐熱性や耐
オゾン性等の品質を損なわない範囲で使用することがで
きる。
【0017】前記カチオン性化合物の重量平均分子量
が、数万程度以下の場合は、一般的に水に溶出され易
く、混色黒等のインク量の多い印字部分の印字耐水性が
劣る。また、重量平均分子量が10万以上のカチオン性
化合物は、一般的に水に溶出され難く、例えばポリビニ
ルアルコール等と同様にインクの浸透を阻害するため、
インク吸収性が低下するおそれがある。カチオン性化合
物の重量平均分子量が10万以上では、シアン、マゼン
タ、イエローなどのカラーの印字濃度が高くなり、重量
平均分子量5万以下では、ブラックの印字濃度が高くな
る傾向がある。
【0018】下塗り層中の顔料は、カオリン、クレー、
焼成クレー、非晶質シリカ(無定形シリカともいう)、
酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭
酸カルシウム、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ア
ルミナ、コロイダルシリカ、ゼオライト、合成ゼオライ
ト、セピオライト、スメクタイト、合成スメクタイト、
珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウ
ム、珪藻土、スチレン系プラスチックピグメント、ハイ
ドロタルサイト、尿素樹脂系プラスチックピグメント、
ベンゾグアナミン系プラスチックピグメント等、一般塗
工紙製造分野で公知公用の各種顔料が単独、あるいは併
用することが出来る。これらの中でも、インク吸収性の
高い非晶質シリカ、アルミナ、ゼオライトを主成分とし
て使用するのが好ましい。
【0019】下塗り層の接着剤としては、カゼイン、大
豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類、澱粉や酸化澱粉等の各
種澱粉類、ポリビニルアルコール、カチオン性ポリビニ
ルアルコール、シリル変性ポリビニルアルコール等のポ
リビニルアルコール類、カルボキシメチルセルロースや
メチルセルロース等のセルロース誘導体、スチレン−ブ
タジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン
共重合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系
重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の
ビニル系重合体ラテックス等、一般に塗工紙用として用
いられている従来公知の接着剤が単独、あるいは併用し
て用いられる。その中でも、ポリビニルアルコール、カ
チオン性ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニル
アルコール等のポリビニルアルコール類は下塗り層の表
面強度を向上させるため、好ましく用いられる。
【0020】前記下塗り層中の顔料と接着剤の配合割合
は、その種類にもよるが、一般に顔料100質量部に対
し、接着剤1〜100質量部、好ましくは2〜50質量
部の範囲で調節される。
【0021】その他、下塗り層中には一般塗工紙の製造
において使用される分散剤、増粘剤、消泡剤、帯電防止
剤、防腐剤、蛍光染料、着色剤等の各種助剤が適宜添加
される。
【0022】上記材料をもって構成される下塗り層用塗
料は、一般に、固形分濃度を5〜50質量%程度に調整
し、紙基材上に乾燥質量で2〜100g/m2、好まし
くは5〜50g/m2程度、更に好ましくは5〜20g
/m2程度になるように塗工する。塗工量が少ない場合
は、インク吸収性が劣り、記録画像のニジミや、キャス
ト層塗工後の光沢が低下したりする場合がある。また、
紙基材の場合、前記紙基材に吸収されるインクが多くな
るために、記録後の用紙が波打ったり(コックリン
グ)、プリンターの拍車(記録後の用紙抑えロールや歯
車)による押さえ跡(拍車跡)が目立つことがある。塗
工量が多い場合は、インクが浸透し易くなり、キャスト
層側ばかりでなく基材側にも分布するようになるため
に、印字濃度が低下する場合がある。また、下塗り層の
強度が低下し、粉落ちや表面に傷が付き易くなる場合が
ある。
【0023】下塗り層用塗料は、ブレードコーター、エ
アーナイフコーター、ロールコーター、ブラシコータ
ー、チャンプレックスコーター、バーコーター、リップ
コーター、グラビアコーター、カーテンコーター等の各
種公知公用の塗工装置により塗工、乾燥される。さら
に、必要に応じて記録層の乾燥後にスーパーキャレンダ
ー、ブラシ掛け等の平滑化処理を施すこともできる。
【0024】(キャスト層)本発明のキャスト層は、接
着剤、平均二次粒子径が1μm以下の微細顔料および離
型剤からなる。キャスト層中の接着剤は、例えば、ポリ
ビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコー
ル、シリル変性ポリビニルアルコール等のポリビニルア
ルコール類、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白質類、澱粉
類、カルボキシルメチルセルロースやメチルセルロース
等のセルロース誘導体、酢酸ビニル系重合体エマルジョ
ン、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン、エチ
レン酢酸ビニル共重合体エマルジョン、アクリル系共重
合体エマルジョン、スチレン−アクリル系共重合体エマ
ルジョン、水性アクリル樹脂、水性ポリウレタン樹脂お
よび水性ポリエステル樹脂等、その他一般に塗工紙分野
で従来公知の各種接着剤が単独、あるいは併用して使用
できる。
【0025】前記エマルジョンの中でも特に、記録画像
の鮮明性と光沢感の点から、スチレン−アクリル系共重
合体エマルジョンが好ましい。
【0026】前記キャスト層に接着剤として用いるエマ
ルジョンの重量平均分子量は、1000〜1000万が
好ましく、より好ましくは、5000〜500万であ
る。分子量が1000より低いと、塗工膜の強度が不十
分となりやすく、分子量が1000万より高いと、エマ
ルジョンの安定性が不十分となりやすい。
【0027】前記エマルジョン平均粒子径は、0.02
〜0.15μmの範囲が好ましい。エマルジョン平均粒
子径が、0.02μm未満であると、インクの吸収性が
低下し、一方0.15μmを超えると、表面光沢および
記録画像の発色の鮮明性が低下する。
【0028】前記共重合体のガラス転移温度が、50〜
150℃の範囲にある共重合体エマルジョンが好まし
い。前記共重合体のガラス転移点が50℃より低いと、
乾燥の際にキャスト層の成膜が進みすぎ、表面の多孔性
が低下するために、インクの吸収速度が低下する場合が
ある。逆に前記共重合体のガラス転移点が150℃より
高いと、乾燥の際に成膜が不十分となり、光沢が不足す
る場合がある。また、乾燥温度が高すぎると、成膜が進
みすぎ、表面の多孔性が低下するために、インクの吸収
速度が低下し、逆に乾燥温度が低すぎると、光沢が低下
する傾向が有る。
【0029】前記キャスト層中の平均二次粒子径が1μ
m以下の微細顔料としては、例えば、カオリン、クレ
ー、焼成クレー、非晶質シリカ(無定形シリカともい
う)、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウ
ム、炭酸カルシウム、サチンホワイト、珪酸アルミニウ
ム、アルミナ、コロイダルシリカ、ゼオライト、合成ゼ
オライト、セピオライト、スメクタイト、合成スメクタ
イト、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグ
ネシウム、珪藻土、スチレン系プラスチックピグメン
ト、ハイドロタルサイト、尿素樹脂系プラスチックピグ
メント、ベンゾグアナミン系プラスチックピグメント
等、一般塗工紙製造分野で公知公用の各種顔料が単独、
あるいは併用して使用できる。
【0030】これらの中でも、インク吸収性の高い非晶
質シリカ、アルミナ、コロイダルシリカ、ゼオライトを
主成分として使用するのが好ましい。より好ましくは、
コロイダルシリカであり、さらに好ましくは、アニオン
性コロイダルシリカである。
【0031】前記アニオン性コロイダルシリカの平均粒
子径は、0.01〜0.15μmであり、好ましくは、
0.015〜0.12μmであり、さらに好ましくは、
0.02〜0.10μmである。平均粒子径が、0.0
1μm未満の場合は、インク吸収性が低下することがあ
り、また、0.15μmを超える場合は、光沢および記
録画像の発色の鮮明性が低下することがある。
【0032】キャスト層の接着剤と微細顔料との組成比
(固形分質量比)は、好ましくは、60/40〜3/9
7の範囲であり、より好ましくは、50/50〜5/9
5の範囲であり、さらに好ましくは、40/60〜7/
93の範囲である。接着剤の比率が60質量%を超える
と、記録画像の発色の鮮明性が低下する傾向にあり、3
質量%未満では光沢が低下する傾向にある。
【0033】前記キャスト層に用いる離型剤としては、
炭素数12〜18の脂肪酸及びその水溶性塩から成る群
より選ばれる少なくとも一種が、本発明の効果を得るた
めに好ましく用いられる。炭素数が19以上の場合は、
分散性が劣る場合があり、炭素数が12未満の場合は、
充分な離型性を有さない場合がある。炭素数12〜18
の脂肪酸の具体例としては、ラウリン酸(炭素数1
2)、ミリスチン酸(炭素数13)、パルミチン酸(炭
素数15)、ステアリン酸(炭素数18)、オレイン酸
(炭素数18)、リノール酸(炭素数18)、リノレン
酸(炭素数18)、アラキドン酸(炭素数18)等が挙
げられ、またこれらの水溶性塩としては、前記脂肪酸の
ナトリウム塩、カリウム塩、及びアンモニウム塩等が挙
げられる。これらの脂肪酸及びその水溶性塩の内、ステ
アリン酸またはその水溶性塩、オレイン酸またはその水
溶性塩が、記録用紙の耐熱性と離型性の点で好ましく、
この中でもさらにステアリン酸、オレイン酸、ステアリ
ン酸アンモニウム、およびオレイン酸アンモニウムが特
に優れる。耐熱性及び離型性が良好な理由としては、前
記離型剤が化学構造の点で酸化されにくく、かつ鏡面ド
ラムからの剥離性が良好であるからであると考えられ
る。
【0034】また、前記離型剤の他に、通常の印刷用塗
工紙や印刷用キャスト紙製造の際に用いられる離型剤
を、本発明の効果を損なわない範囲で使用することが可
能である。具体的には、ポリエチレンワックス、ポリプ
ロピレンワックス等のポリオレフィンワックス類、レシ
チン、シリコーンオイル、シリコーンワックス等のシリ
コーン化合物、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素
化合物等が挙げられる。
【0035】前記離型剤は、微細顔料100質量部に対
して0.1質量部〜10質量部、好ましくは0.2質量
部〜8質量部添加するのが良い。添加量が0.1質量部
未満では連続操業性が劣る場合があり、10質量部を超
えると印字濃度が低下し、画質が低下する場合がある。
【0036】また、本発明のキャストインクジェット記
録用紙において、下塗り層、またはキャスト層の少なく
とも1層中に、1,2−ビス(2−ヒドロキシエチルチ
オ)エタンを含有させることにより、画像の耐オゾン性
が向上したキャストインクジェット記録用紙が得られ
る。特に、シアン染料としてフタロシアニン系染料を用
いたインクに対し、極めて優れた保存性を有する。ま
た、前記化合物が酸化されて生じる化合物は無色のた
め、キャストインクジェット記録用紙が黄変する等の問
題点を生じないことも大きな特徴である。
【0037】前記化合物のキャストインクジェット記録
用紙中の含有量としては、0.1〜4g/m2程度、好
ましくは0.2〜2g/m2程度である。因みに、0.
1g/m2より少ないと、耐オゾン性等の保存性改善効
果が不十分となり、また4g/m2より多いと、画質の
低下を招くため好ましくない。前記化合物は、下塗り
層、キャスト層のいずれに含有しても効果を発揮する。
【0038】前記キャスト層用塗工液には、白色度、粘
度、流動性等を調節するために、一般の印刷用塗工紙や
インクジェット記録用紙に使用されている消泡剤、着色
剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、防腐剤及び分散剤、増粘
剤等の各種助剤が適宜添加される。また、カチオン性化
合物を配合し、インク染料定着性を付与させることも可
能である。
【0039】本発明におけるキャスト層を設ける方法
は、キャスト層用塗工液層を、平滑性を有する鏡面ドラ
ム(鏡面仕上げした金属、プラスチック、ガラス等のド
ラム)、鏡面仕上げした金属板、プラスチックシートや
フィルム、ガラス板等の上で乾燥し、平滑面を塗工層上
に写し取ることであり、この方法により平滑で光沢のあ
るキャスト塗工層表面を得る。キャスト層を設ける方法
としては、上記のキャスト層用塗工液を下塗り層上に塗
工して、前記塗工層が湿潤状態にある間に加熱された鏡
面ドラムに圧接、乾燥して仕上げる方法(ウェットキャ
スト法)、あるいは一旦乾燥後、再湿潤した後、加熱さ
れた鏡面ドラムに圧接、乾燥して仕上げる方法(リウェ
ットキャスト法)等が例示できる。また加熱された鏡面
ドラムに直接キャスト層用塗工液を塗工した後、下塗り
層を設けた基材の下塗り層面に圧接、乾燥して仕上げる
方法(プレキャスト法)も採用することができる。
【0040】加熱された鏡面ドラムの温度の好ましい範
囲は,50〜150℃、より好ましくは70〜120℃
である。
【0041】キャスト層用塗工液を塗工する場合、ブレ
ードコーター、エアーナイフコーター、ロールコータ
ー、ブラシコーター、チャンプレックスコーター、バー
コーター、グラビアコーター等の各種公知の塗工装置が
使用できる。
【0042】キャスト層の塗工量は、好ましくは乾燥質
量で1〜30g/m2、より好ましくは2〜20g/
2、さらに好ましくは、3〜15g/m2である。ここ
で、1g/m2未満では、印字濃度や光沢が十分でない
場合があり、30g/m2を超えると効果は飽和し、乾
燥に負担がかかり操業性が低下するおそれがある。
【0043】前記キャスト層を設けた後、必要に応じて
さらにスーパーキャレンダー等により平滑化処理を行う
こともできる。また、この時にキャレンダーを加熱する
ことも可能である。
【0044】キャストインクジェット記録用紙の記録す
る面の75°表面光沢度(JIS−Z8741)は、優
れた画質および写真調の高品位の記録を得るために、好
ましくは50%以上、より好ましくは60%以上であ
る。
【0045】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
また、例中の部および%は特に断らない限り、それぞれ
質量部および質量%を示す。
【0046】実施例1 顔料として非晶質シリカ(トクヤマ社製、商品名:ファ
インシールX−45、平均一次粒子径10nm、平均二
次粒子径4.5μm)50部、ゼオライト(東ソー社
製、商品名:トヨビルダー、平均粒子径1.5μm)5
0部、接着剤として珪素変性ポリビニルアルコール(ク
ラレ社製、商品名:PVA R−1130)30部、カチ
オン性化合物としてジアリルアミン塩酸塩・アクリルア
ミド共重合体樹脂(住友化学社製、商品名:スミレーズ
レジン 1001)25部、分散剤として、ポリ燐酸ソー
ダ0.5部を添加し、固形分濃度18%の下塗り層用塗
工液を調製した。この下塗り層用塗工液を、米坪100
g/m2の紙基材の片面に、乾燥質量で10g/m2にな
るように、エアーナイフコーターで塗工、乾燥した。次
に、平均粒子径が0.05μmのアニオン性コロイダル
シリカ80部とスチレン・アクリル共重合体エマルジョ
ン20部の混合物(ライオン社製、商品名:エルサード
740)、増粘・分散剤としてアルキルビニルエーテル
・マレイン酸誘導体樹脂5部、離型剤としてステアリン
酸の水分散物3部(固形分比)よりなる固形分濃度が3
0%のキャスト層用塗工液を調製した。このキャスト層
用塗工液を、上記の下塗り層上に、ロールコーターを用
いて塗工した後、ただちに表面温度が80℃の鏡面ドラ
ムに圧接し、乾燥後、離型させ、キャストインクジェッ
ト記録用紙を得た。このときのキャスト層の塗工量は、
固形分質量で、12g/m2であった。
【0047】実施例2 実施例1において、離型剤としてステアリン酸の水分散
物3部の代わりに、ステアリン酸アンモニウム3部を添
加した以外は、実施例1と同様にしてキャストインクジ
ェット記録用紙を得た。
【0048】実施例3 実施例1において、離型剤としてステアリン酸の水分散
物3部の代わりに、オレイン酸アンモニウム3部を添加
した以外は、実施例1と同様にしてキャストインクジェ
ット記録用紙を得た。
【0049】実施例4 実施例1において、カチオン性化合物25部を、50部
とした以外は、実施例1と同様にしてキャストインクジ
ェット記録用紙を得た。
【0050】実施例5 実施例1において、カチオン性化合物25部を、5部と
した以外は、実施例1と同様にしてキャストインクジェ
ット記録用紙を得た。
【0051】実施例6 実施例1において、キャスト層の微細顔料をアニオン性
コロイダルシリカの代わりに、下記微細シリカ80部を
使用した以外は、実施例1と同様にしてキャストインク
ジェット記録用紙を得た。 [微細シリカ]平均二次粒子径4.5μmの非晶質シリ
カ(トクヤマ社製、商品名:ファインシールX−45、
平均一次粒子径10nm)の水分散液を、圧力式ホモジ
ナイザー(SMT社製、商品名:超高圧ホモジナイザー
GM−1型)にて、加圧条件200kg/mで粉砕処
理を繰り返し、平均二次粒子径0.8μmの微細シリカ
を得た。
【0052】実施例7 実施例1において、下塗り層用塗工液中に1,2−ビス
(2−ヒドロキシエチルチオ)エタン10部を添加した
以外は、実施例1と同様にしてキャストインクジェット
記録用紙を得た。
【0053】比較例1 実施例1において、カチオン性化合物としてジアリルア
ミン塩酸塩・アクリルアミド共重合体樹脂25部の代わ
りに、ジシアンジアミド系樹脂(日華化学社製、商品
名:ネオフィックス E−117)25部を使用した以
外は、実施例1と同様にしてキャストインクジェット記
録用紙を得た。
【0054】比較例2 実施例1において、離型剤としてステアリン酸の水分散
物3部の代わりに、レシチンの水分散物3部を用いた以
外は、実施例1と同様にしてキャストインクジェット記
録用紙を得た。
【0055】実施例および比較例で得たキャストインク
ジェット記録用紙について、エプソン社製インクジェッ
トプリンターPM−800Cを用いて、印字を行い、評
価した結果を表1に示した。
【0056】[印字濃度]印字後24時間経過したブラ
ックのベタ印字部の印字濃度をマクベス濃度計(マクベ
ス社製、商品名:RD−914)を用いて測定した。
【0057】[インク吸収性]混色黒(80%)の印字
部分の境界から、インク吸収性を目視で評価した。 ○:境界が明瞭で、ニジミがない。 ×:境界が明瞭でなく、ニジミがある。
【0058】[耐熱性]各実施例及び各比較例で作成し
たキャストインクジェット記録用紙を、印字せずに80
℃の恒温槽に7日間保存し、記録用紙の黄変の度合を目
視評価した。 (評価基準) ◎:耐熱性に優れる。 ○:記録用紙がわずかに黄変するが、実用上問題ない。 ×:記録用紙が黄変し、改善が必要。
【0059】[耐オゾン性]長期保存性との相関の高い
耐オゾン性を評価した。シアン、マゼンタ、イエロー混
色によるミックスブラックおよびシアンインクのベタ印
字およびISO−400の印字した画像を、オゾン濃度
10ppmの容器に12時間放置した。ベタ印字の場合
には、試験後の印字濃度を測定した。一方、画像の場合
には目視により変色の度合いを観察し、評価した。印字
濃度の低下と目視の結果を総合して下記評価基準により
評価した。 (評価基準) ◎:変褪色がみられない。 ○:変褪色がややみられるが、実用上問題なし。 ×:変褪色が著しく、実用上問題あり。
【0060】[連続操業性]各実施例及び各比較例のキ
ャスト層の塗工に際し、操業時に鏡面ドラム上の汚れの
程度を目視評価した。 (評価基準) ◎:鏡面ドラムの曇りが発生せず、連続操業性が良好で
ある。 ○:鏡面ドラムの曇りがわずかに発生するが、実用上、
連続操業性に問題はない。 ×:鏡面ドラムの汚れがあり、記録用紙の光沢度が低下
して実用上問題あり。
【0061】[75度表面光沢度]得られたキャストイ
ンクジェット記録用紙のJIS−Z8741記載の75
度光沢度を光沢度計(村上色彩研究所社製、商品名:G
M−26D)を用いて測定した。
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明のキャ
ストインクジェット記録用紙は、画像の印字濃度が高
く、インク吸収性が良好なだけでなく、耐熱性や耐オゾ
ン性に優れ、しかも連続操業性に優れ、かつ光沢度の高
いキャストインクジェット記録用紙であり、きわめて実
用性の高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA04 EA05 EA13 FB02 FC06 2H086 BA12 BA15 BA16 BA31 BA33 BA35 BA37 BA41 BA44 BA46

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に、顔料、カチオン性化合物及び接
    着剤を含有する下塗り層を設け、前記下塗り層上に、接
    着剤、平均二次粒子径が1μm未満の微細顔料及び離型
    剤を含有するキャスト層を設けたキャストインクジェッ
    ト記録用紙において、前記カチオン性化合物が、ジアリ
    ルアミンと(メタ)アクリルアミドとの共重合体、ジア
    リルアミンと(メタ)アクリルアミドとこれらに共重合
    可能な他のビニル系モノマーであって実質的にカルボキ
    シル基を含有しないものとの共重合体、又はこれらのい
    ずれかの塩から成る群より選ばれる少なくとも一種であ
    り、かつ前記離型剤として、炭素数が12〜18の脂肪
    酸及びその水溶性塩から成る群より選ばれる少なくとも
    一種を含有することを特徴とするキャストインクジェッ
    ト記録用紙。
  2. 【請求項2】前記離型剤が、ステアリン酸、オレイン
    酸、ステアリン酸の水溶性塩、およびオレイン酸の水溶
    性塩から成る群より選ばれる少なくとも一種である請求
    項1記載のキャストインクジェット記録用紙。
  3. 【請求項3】前記カチオン性化合物を、前記顔料100
    質量部に対し、1〜100質量部含有する請求項1また
    は2記載のキャストインクジェット記録用紙。
  4. 【請求項4】前記離型剤を、前記微細顔料100質量部
    に対し、0.1〜10質量部含有する請求項1〜3のい
    ずれかに記載のキャストインクジェット記録用紙。
  5. 【請求項5】前記下塗り層及び前記キャスト層の少なく
    とも1層中に、1,2−ビス(2−ヒドロキシエチルチ
    オ)エタンを含有する請求項1〜4のいずれかに記載の
    キャストインクジェット記録用紙。
  6. 【請求項6】キャスト層表面の75°表面光沢度(JI
    S−Z8741に基づく光沢度)が、50%以上である
    請求項1〜5のいずれかに記載のキャストインクジェッ
    ト記録用紙。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004106080A1 (ja) * 2003-05-28 2004-12-09 Oji Paper Co., Ltd. キャストインクジェット記録用紙

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004106080A1 (ja) * 2003-05-28 2004-12-09 Oji Paper Co., Ltd. キャストインクジェット記録用紙

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