JP2003164749A - 処理物の供給装置及び方法 - Google Patents

処理物の供給装置及び方法

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JP2003164749A
JP2003164749A JP2001365304A JP2001365304A JP2003164749A JP 2003164749 A JP2003164749 A JP 2003164749A JP 2001365304 A JP2001365304 A JP 2001365304A JP 2001365304 A JP2001365304 A JP 2001365304A JP 2003164749 A JP2003164749 A JP 2003164749A
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Masaru Komiyama
賢 小宮山
Tsutomu Higo
勉 肥後
Takahiro Oshita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高圧で運転される加圧熱反応器に粒状物を安
定して供給することができるとともに、反応器内のガス
が外部に漏洩することを防止することができる処理物の
供給装置及び方法を提供する。 【解決手段】 粒状物aを加圧下で熱反応させて処理す
る加圧熱反応器10に、粒状物aを供給する供給装置に
おいて、頂部にボールバルブ1,2を有する中継圧力容
器4,5を上下に連結し、上側の中継圧力容器4の上方
に、粒状物aを供給するための供給ホッパ8を設け、加
圧熱反応器10に供給する粒状物aを下側の中継圧力容
器5から払い出す払出し機構6を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加圧熱反応器に粒
状物等の処理物を供給するための処理物の供給装置及び
方法に関する。本発明は、特に、加圧流動層ボイラをは
じめとする加圧燃焼ボイラ火炉、二段熱分解ガス化炉を
はじめとする熱分解ガス化炉等の圧力の高い条件下にて
熱反応を行わせる加圧熱反応器へ粒状物等の処理物を供
給するための処理物の供給装置及び方法に関する。ここ
で、処理物は粒状物が好ましく、処理される粒状物に
は、石炭、オイルコークス、オイルシェルなどの化石燃
料、またはそれに起源を有する炭素含有物、木や草や農
業廃棄物や食品廃棄物などのバイオマス、都市ゴミ、廃
容器、廃包装物、廃プラスチック、有機汚泥、有機性の
各種産業廃棄物、その他の炭素及び/又は有機物含有物
等が含まれる。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の加圧熱反応器に処理物で
ある粒状物を供給するための装置を示す概略図である。
図7に示すように、加圧熱反応器100への粒状物の供
給は、粒状物流路である上から下へのシュートの末端に
ダブルダンパと称されるシール機構と、スクリューフィ
ーダを設けることによって行われている。ダブルダンパ
は、二つのスイングダンパ101,102からなり、ス
イングダンパ101,102は、通過する粒状物の流路
から離間した位置に水平の回転軸103a,104aを
有し、回転軸103a,104aを中心として回転する
ことで粒状物の流路を開閉する弁体103,104と、
これら弁体103,104を収納するケーシング10
5,106と、弁体103,104を回転して開閉させ
るためのエアシリンダなどのアクチュエータ107,1
08から構成されている。弁体103,104は、水平
もしくは若干先端が下がった状態で弁体の上下の流路を
遮断した閉の状態と、下側に回転してスイングする形で
開くことによりダンパ上の粒状物を落下させるのと同時
に弁体103,104の上下の流路を連通させた開の状
態とをとることができる。
【0003】上述の構成を有したダブルダンパにおい
て、上のダンパ101が開閉し、次に下のダンパ102
が開閉し、また上のダンパ101が開閉し、次に下のダ
ンパ102が開閉するという動作を繰り返し、常にいず
れか片方のダンパを閉じた状態として加圧熱反応器10
0の内外をシールしつつ、ダンパ101,102が開い
た際に粒状物を各ダンパ101,102の上から下へと
順次間欠的に移動させて粒状物aをスクリューフィーダ
110上に落とす。
【0004】スクリューフィーダ110は、スクリュー
111と、このスクリュー111を収納するケーシング
112とから構成されている。スクリューフィーダ11
0では、間欠的に受けた粒状物をスクリュー111の回
転による搬送でケーシング112内をほぼ水平方向に移
動させ、スクリューフィーダ先端の壁面開口より粒状物
を加圧熱反応器100内に供給する。なお、ここにおい
て、スクリュー搬送能力を、ダブルダンパによる間欠投
入サイクルに合わせて、ダブルダンパによる1サイクル
あたりの投入量を1サイクルあたりの所要時間で割った
時間あたりの投入量と一致させてやれば、ほぼ連続的に
かつ供給量をあまり変化させずにスクリューフィーダ1
10より粒状物を加圧熱反応器100に供給しつづける
ことができる。
【0005】ここにおいて、スイングダンパ弁体10
3,104には、閉の際には加圧熱反応器110の内外
の圧力差がかかるため、弁体の開動作にはそのままでは
大きなトルクが必要になる。これを回避するため、遮断
弁113を備えた均圧管114でスイングダンパ弁体1
03,104の上下の空間を接続し、弁体を閉から開に
切り換える前に、遮断弁113を開いてスイングダンパ
弁体の上下の圧力差をなくす均圧操作を行う場合もあ
る。なお、上のダンパの上下の均圧は、ダンパの上が大
気圧である場合、必ずしもダンパの上下を連通させる必
要はなく、加圧熱反応器からの漏れたガスが無害化でき
るように燃焼炉内や酸化脱臭炉などの大気圧に近いガス
処理可能な所に排気してやるのが良い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たスイングダンパの場合、単に弁体をアクチュエータの
力でシール面であるシュート下端の開放端に押しつける
構造であり、かつ、高温のガスがシール部に到達する可
能性があるため、このシール部に有機材料のガスケット
を使うと焼損する可能性があって、好ましくないことか
らメタルタッチとするのが普通である。このため、スイ
ングダンパ弁体103,104の上下の圧力差が大きく
なると、若干のリークは避けられない。従って、圧力差
の大きいものには適用できず、せいぜい100kPa程
度以下の圧力で運転される加圧熱反応器でしかこの技術
を使うことができなかった。
【0007】即ち、従来にあっては、100kPaを超
える高圧の加圧熱反応器においては、燃料や原料を供給
するには粒状物の確実な供給手段がなかった。そのた
め、供給物は、通常、石油のような液体、または微粉炭
水混合物(CWM)や微粉炭油混合物(COM)のよう
な固形分を微細化して液体中に分散スラリー化したもの
に限られ、ポンプにより昇圧をして供給することが普通
であった。
【0008】ダブルダンパを用いた方式では、ダンパの
開閉や均圧操作により、加圧熱反応器側からガスが粒状
物に対して逆流することになる。このため、可燃性ガス
が外部に漏れることになり、有害物質漏洩や爆発の危険
性、タール状物質の粒状物流路への付着による汚損、加
圧熱反応器側からのガス中に含まれる塩化水素、硫化水
素、酸化硫黄などの酸性ガスによる腐食などが問題とな
る。
【0009】また、通常、加圧熱反応器においては、反
応器内の温度が500〜600℃以上であるため、漏洩
ガスやその同伴物、例えば流動層を用いた技術にあって
は流動媒体が粒状物供給側へと逆流することで、粒状物
が加圧熱反応器に至る前に着火したり、溶融したり、熱
分解したりする可能性が高く危険であった。また熱は、
シール材を損傷したり、熱膨張によるシール性劣化やカ
ジリなどの機械的トラブルなども引き起こす。
【0010】これに対し、スクリューフィーダやダブル
ダンパに空気や窒素、まれには水蒸気などのパージガス
を流し込んで、逆流するガスをパージガスに置き換えて
やる対策を講じるのが普通であるが、完全なものとは言
えずどうしても反応器内のガスが漏れ出すことを完全に
防ぐことができなかった。また、パージガスが加圧熱反
応器に流入するため、この流入したパージガスが加圧熱
反応器の反応や熱収支や物質収支に影響を与え、処理能
力の小さな反応器においては無視できないものとなって
いた。
【0011】このため、圧力が100kPa前後を超え
る加圧熱反応器においても粒状物の供給を可能とするこ
と、パージガスを最小限に抑えながら加圧熱反応器側か
らの反応器内ガスの漏洩を完全に抑えることが課題とな
っていた。本発明は、上述の事情に鑑みなされたもの
で、高圧で運転される加圧熱反応器に粒状物を安定して
供給することができるとともに、反応器内のガスが外部
に漏洩することを防止することができる処理物の供給装
置及び方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術の課題
を解決するため、本発明の処理物の供給装置は、処理物
を加圧下で熱反応させて処理する加圧熱反応器に、処理
物を供給する供給装置において、頂部に遮断弁を有する
中継圧力容器を上下に連結し、上側の中継圧力容器の上
方に、処理物を供給するための供給機構を設け、前記加
圧熱反応器に供給する処理物を下側の中継圧力容器から
払い出す払出し機構を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0013】本発明の1態様によれば、前記上側の中継
圧力容器に、前記加圧熱反応器の内圧よりも高い圧力の
気体供給源から該上側の中継圧力容器に気体を供給する
ための調節弁を有した配管と、前記貯留供給装置と同等
または同等以下の圧力の領域に連通するとともに遮断弁
を有した気体放出配管とを設けたことを特徴とする。本
発明の1態様によれば、前記下側の中継圧力容器にレベ
ルセンサを設けたことを特徴とする。
【0014】本発明の1態様によれば、前記加圧熱反応
器が加圧ガス化炉であり、処理物が廃棄物を主体とした
成形物であり、下側の中継圧力容器からの払出し機構と
加圧熱反応器中に処理物を供給する機構とが独立してい
ることを特徴とする。本発明の1態様によれば、前記下
側の中継圧力容器は底部に払出し機構であるスクリュー
を有し、該下側の中継圧力容器は垂直直胴または下方が
広がる形状の容器壁部分と、前記スクリューに向かって
緩い角度で下方に傾斜した底面とを有することを特徴と
する。
【0015】本発明の1態様によれば、前記上側の中継
圧力容器と、前記下側の中継圧力容器の間にガスを遮断
するための弁を設けるとともに、該遮断弁の上部に処理
物を遮断するための弁を設けたことを特徴とする。本発
明の1態様によれば、前記処理物は粒状物であることを
特徴とする。
【0016】本発明の処理物の供給方法は、下側の遮断
弁の閉まった状態で開いた上側の遮断弁から上側の中継
圧力容器に貯留供給装置より処理物を受け入れ、次に上
側の遮断弁を閉めるとともに上側の中継圧力容器に加圧
熱反応器内の圧力よりも高い圧力の気体の供給を受け入
れて下側の中継圧力容器と等圧にした後に、下側の遮断
弁を開けて下側の中継圧力容器に処理物を払い出し、次
に下側の遮断弁を閉めてから上側の中継圧力容器内の気
体を放出して上側の中継圧力容器内の圧力を加圧熱反応
器外と等圧にしてから上側の遮断弁を開き、再び処理物
を受け入れることを繰り返し、下側の中継圧力容器内に
は処理物を切らすことなく加圧熱反応器中に払出し機構
により処理物を払い出すことを特徴とするものである。
【0017】上述した構成の本発明によれば、圧力が1
00kPa前後を超える加圧熱反応器においても、粒状
物等の処理物を供給することができるとともに、パージ
ガスを最小限に抑えながら加圧熱反応器側からの反応器
内のガスの漏洩を完全に抑えることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る処理物の供給
装置及び方法の実施形態を図面を参照して説明する。本
発明は、処理物としては、粒状物が好適である。即ち、
本発明は、1MPa前後の運転圧力の加圧熱反応器に粒
状物を供給することを可能にするものである。図1は、
本発明の処理物の供給装置を示す概略図である。図1に
示すように、100kPa前後を越えるような運転圧力
の加圧熱反応器においては、スイングダンパは使わず、
口径と弁体の開口径がほぼ同一サイズの、いわゆるフル
ボアの上下2つのボールバルブ1,2を用いたダブルボ
ールバルブとし、これら2つのボールバルブ1,2の途
中及びスクリューフィーダ3と下ボールバルブ2の間に
中継圧力容器4,5を設けている。ボールバルブ1,2
は遮断弁を構成している。中継圧力容器4,5は、ダブ
ルボールバルブの開閉1サイクル分の時間で供給する粒
状物のための容量を持っている。
【0019】スクリューフィーダ3には、下側の中継圧
力容器5の底部に設けたスクリュー式払出し機構6によ
り粒状物aが連続的に定量的に供給されるようになって
いる。そして、スクリューフィーダ3では、スクリュー
式払出し機構6により供給された粒状物aを速やかに加
圧熱反応器10に搬送して投入するようにしている。ス
クリュー式払出し機構6とスクリューフィーダ3の接続
部には、エキスパンション7aを有したシュート7が設
置されている。ボールバルブ1の上流には、供給ホッパ
8および回転レーキ式払出機9が設置されている。図1
において、モータM0は回転レーキ式払出機9を駆動す
るモータであり、モータM2はスクリュー式払出し機構
6を駆動するモータであり、モータM3はスクリューフ
ィーダ3を駆動するモータである。図1に示すボールバ
ルブ1,2によれば、スイングダンパと異なり、完全に
上下を遮断することができる。
【0020】なお、この場合でも、ボールバルブ1,2
の前後に大きな差圧があるまま閉から開に切り換える
と、開き始めに差圧によって加圧熱反応器10側からガ
スが強い勢いで噴出する。このため、ボールバルブ1,
2の前後を遮断弁付き配管で接続し、ボールバルブ1,
2を閉から開に切り換える前にその遮断弁を開いてボー
ルバルブ前後の圧力差をなくす均圧操作が必要である。
このため、図1では省略しているが、図6に示す均圧管
114を用いてもよいが、この均圧操作では、加圧熱反
応器10からのガスの漏洩が避けられない。このため、
あとで詳細に説明するが、図2に示す均圧操作を図1の
構造に適用し、わずかのパージガスの使用により加圧熱
反応器10からのガスの漏洩を完全に抑えられるように
することが好ましい。
【0021】ここにおいて、バルブは必ずしもボールバ
ルブである必要はなく、口径と弁体の開口径がほぼ同一
サイズの弁であれば良く、仕切弁であっても良い。対象
となる粒状物あるいはその粉塵等がボールバルブのシー
ト面に噛み込み、ボールバルブのシール性を保つことが
できない場合は、ボールバルブの上に仕切弁を設置して
粒状物を仕切弁で遮断できる構造とすると、ボール弁の
シール性が向上する。この方法は、加圧熱反応器中のガ
スをリークすることなく、加圧熱反応器にけい砂や触媒
等の粉体を供給あるいは排出する極めて有効な手段であ
る。また、フィーダは、必ずしもスクリューである必要
はなく、加圧熱反応器において支障のないタイムスケー
ルで連続的に粒状物を供給できるものであれば良く、テ
ーブルフィーダやプッシャーフィーダであっても良い。
【0022】また、ダブルボールバルブにおいては、ど
うしても開閉や均圧操作に時間を要するため、ダブルボ
ールバルブの開閉1サイクル分の容量を持たせた中継容
器は大きなものとなる。しかしながら、ボールバルブは
径が大きくなると急激に価格が上昇し、しかも市販品の
最大サイズは限度があり、せいぜい直径500mm程度
である。このため、中継圧力容器の径はボールバルブの
口径よりも大きなものとならざるを得なかった。これに
より、中継圧力容器からの粒状物の排出が粒状物の性状
によってはうまくいかず、供給が乱れたり、甚だしい場
合にはブリッジを頻発するケースがあった。処理物であ
る粒状物の供給量が乱れると、加圧熱反応器10の運転
が不安定になる。特に、加圧熱反応器がガス化炉である
場合においては、処理物である粒状物の供給量変動で、
生成ガス組成が大きく変化して後段のプロセスに重大な
影響を引き起こす。勿論、ブリッジなどで粒状物の供給
が中断すると、運転を中断せざるを得ない。従って、粒
状物の供給量の変動は看過しえない重大問題であった。
【0023】これに対し、熱反応器に供給される粒状物
の成形を均一に行い、粒状物を長さが短くかつばらつき
が少ない硬いものとするとか、中継圧力容器にプッシャ
ー式ブリッジブレーカを設ける、中継圧力容器のサイズ
を抑えるなどの対策を行った。これにより、加圧熱反応
器を用いたプロセスは、供給粒状物の成形に設備費や運
転費を多く必要とするようになっていた。また、1つの
ダブルボールバルブからスクリューフィーダに至る供給
系から供給できる粒状物の時間あたりの投入量には、重
力による落下を中心とする投入では限度がある。特に、
粒状物が細長いもの、軽いもの、フィルムを多く残すも
のなどでは、一系あたりの供給量が少ない。そのため、
処理能力が大きいと複数の供給系が必要で、設備費が上
がり、メンテナンス負担が大きく、スペースも必要とす
るなど、問題であった。
【0024】このため、更に進んで、本発明の1実施形
態では、粒状物の性状にかかわらず安定して粒状物を供
給できるようにすべく、かつボールバルブから極力多量
の粒状物を円滑に供給可能にすべく、ダブルボールバル
ブの途中の中継圧力容器にもスクリュー式払出し機構を
設け、頂部投入口から断面積を絞ることなく底部払出し
機構に至るような構成を採用している。なお、中継圧力
容器4,5に設置される払出し機構はテーブルフィーダ
でも良い。
【0025】次に、上述した本発明の実施の形態を図2
を参照して説明する。図2は、本発明の1実施形態にお
ける処理物の供給装置を示す概略図である。粒状物aは
供給ホッパ8に一旦貯留される。供給ホッパ8に貯留さ
れた粒状物aは、底部のモータM0で駆動する回転レー
キ式払出機9により定量的に払出されて、上側の口径と
弁体開口径がほぼ等しいフルボアのボールバルブ1中を
落下して上側の中継圧力容器4に入る。粒状物aは、上
側の中継圧力容器4から、中継圧力容器4に設置されモ
ータM1で駆動される排出スクリュー11で強制的に払
出され、上側と同様のフルボアのボールバルブ2中を落
下して下側の中継圧力容器5に入る。更に、粒状物a
は、下側の中継圧力容器5に設置されモータM2で駆動
される排出スクリュー12で強制的に払出され、エキス
パンション7aを有したシュート7を経てほぼ水平に配
備されたスクリューフィーダ3に供給される。なお、エ
キスパンション7aは加圧熱反応器10のケーシング温
度変化による熱膨張を吸収するために設置されている。
その後、粒状物aは、片持ち構造のモータM3で駆動さ
れるスクリューフィーダ3により水平に搬送されて、ス
クリューフィーダ3の端部の炉壁の開口よりガス化炉等
の加圧熱反応器10内に投入される。
【0026】上側の中継圧力容器4には、加圧熱反応器
内部よりも高い圧力の窒素ガス等のパージガスが流量調
節弁Vc、遮断弁Vs、逆止弁Vgを介して供給される
ようにパージガス用配管14を設けている。また、排気
遮断弁Vr、逆止弁Vgを介して上側の中継圧力容器4
内のガスを大気圧にほぼ近い運転圧力の酸化脱臭炉ある
いは大気中へと排気できるように排気用配管15を設け
ている。ここで、パージガス用配管14と排気用配管1
5が中継圧力容器4に接続するノズルを共通化し、1箇
処とすることで、ノズル及び配管内のガスの流れ方向に
変化をもたせ、粒状物やその粉塵が堆積するのを防止し
ている。さらに、パージガス用配管14から分岐して均
圧遮断弁Vp、逆止弁Vgを介して下側の中継圧力容器
5に接続される配管16を設け、上側の中継圧力容器4
に過剰に入ったパージガスを放出できるようにしてい
る。
【0027】上側の中継圧力容器4には、L(低レベ
ル)、H(高レベル)、HH(超高レベル)の3点のレ
ベルにおける内容物の有無を発信するレベルセンサLS
A1が設置されている。また下側の中継圧力容器5に
は、LL(超低レベル)、L(低レベル)、H(高レベ
ル)の3点のレベルにおける内容物の有無を発信するレ
ベルセンサLSA2を設けている。上側の中継圧力容器
4には、圧力指示調節計PIS1が取り付けられ、また
中継圧力容器4と中継圧力容器5との差圧を検出する差
圧指示調節計PDIC1が取り付けられている。
【0028】上述した各機器の動作状態を表1に示す。
【表1】 表1において、状態は→→→→と進行し、
からに進行し、再び→→→→と進行するサ
イクルを繰り返す。
【0029】次に、表1において→→の状態変化
は、上側の中継圧力容器4内の粒状物レベルがH(高レ
ベル)に達することでまず回転レーキ式払出機9のモー
タM0が止まり、弁体上に粒状物が載るのを回避するよ
う少し遅れてボールバルブ1が閉まる。ボールバルブ1
が閉まった後、パージガス遮断弁Vs及びパージガス流
量調節弁Vcが開き、加圧熱反応器内の圧力よりも高い
供給圧のパージガスが供給され、炉内圧が変動しても追
従して上側の中継圧力容器4を炉内とほぼ同等か若干高
い圧力まで加圧する。その際、過剰な投入を避けるため
に差圧指示調節計PDIC1により流量調節弁Vcを絞
ると良い。次に均圧遮断弁Vpが開き、上側の中継圧力
容器4に若干オーバーシュートして投入されたパージガ
スは均圧遮断弁Vpを通って下側の中継圧力容器5から
スクリューフィーダ3を経てガス化炉等の加圧熱反応器
10内へと流れ、パージガスとして、スクリューフィー
ダ3へ炉内ガスが侵入するのを防ぐ役割を果たす。この
状態での状態変化まで待機するが、炉内圧が変動して
も、これに追従して中継圧力容器4内の圧力を炉内圧と
ほぼ同等か、若干高い圧力で維持できるように、差圧指
示調節計PDIC1により中継圧力容器4内の圧力を調
整する。
【0030】表1において→の状態変化は、上側の
中継圧力容器4内の圧力が下側の中継圧力容器5内の圧
力とほぼ等しくなり、かつ中継圧力容器5の粒状物レベ
ルがL(低レベル)になったところでボールバルブ2が
開き、次に上側の中継圧力容器4の排出スクリュー11
のモータM1が動きはじめ、上側の中継圧力容器4内の
粒状物を強制的に下側の中継圧力容器5に払出し始め
る。これにより、上側の中継圧力容器4内の粒状物レベ
ルは、H(高レベル)からL(低レベル)へと低下す
る。なお、排出スクリュー11は下側の中継圧力容器5
の粒状物レベルがH(高レベル)に達すると一旦停止
し、下側の中継圧力容器5の粒状物レベルがL(低レベ
ル)になると起動することを繰り返し、上側の中継圧力
容器4内の粒状物レベルがL(低レベル)に達するまで
粒状物を排出する。
【0031】表1において→の状態変化は、上側の
中継圧力容器4内の粒状物レベルがL(低レベル)に達
したところで上側の中継圧力容器4の排出スクリュー1
1のモータM1が停止し、弁体上に粒状物が載るのを回
避するよう少し遅れてボールバルブ2が閉まる。次に、
パージガス遮断弁Vs及びパージガス流量調節弁Vcが
閉まり、均圧遮断弁Vpも閉まってから排気遮断弁Vr
が開く。これにより、上側の中継圧力容器4内のガスは
酸化脱臭炉に排気されて圧力は大気圧とほぼ等しくなる
まで低下する。
【0032】表1において→の状態変化は、圧力指
示調節計PIS1により排気が終了して上側の中継圧力
容器4内の圧力がほぼ大気圧になったところでボールバ
ルブ1が開き、回転レーキ式払出機9のモータM0が動
きはじめ、供給ホッパより粒状物を定量的に払出して上
側の中継圧力容器4に粒状物を満たし始め、上側の中継
圧力容器4における粒状物レベルはL(低レベル)から
H(高レベル)へと上昇する。上側の中継圧力容器4内
への粒状物の過剰投入を防止するため、レベルセンサL
SA1には、HH(超高レベル)を設ける。
【0033】以上の、表1における→→→→
→の状態変化を繰り返す。ここにおいて、状態変化
→→→→に要する間に下側の中継圧力容器5内
の粒状物レベルが空警報L(低レベル)に達しないだけ
の払出量の能力を回転レーキ式払出機9及びスクリュー
フィーダ3を備える必要がある。または上側の中継圧力
容器4内のレベルH(高レベル)までの容量を大きくす
る必要がある。
【0034】スクリューフィーダ3は、下側の中継圧力
容器5内の粒状物排出スクリュー12と兼用することも
一見可能ではある。しかしながら、その場合、粒状物が
圧密化して払出し抵抗が増加する、あるいは粒状物中に
金属塊や瓦礫粒などの異物が混入して噛込み等が発生し
たりする、などスクリュー軸に無理な力がかかる可能性
があり、片持スクリューでは軸受や回転軸シール部の破
損する危険性が高い。また、加圧熱反応器のケーシング
温度変化が大きな場合、熱膨張の伸びを吸収してやる必
要があるものの、下側の中継圧力容器5までを加圧熱反
応器10の熱膨張の伸びに応じて移動させるようにする
のは困難が伴う。これに加え、加圧熱反応器10への粒
状物供給を止めると、スクリューフィーダ3も停止せざ
るを得ないが、そのような場合、スクリューフィーダ3
内の粒状物が加圧熱反応器10からの熱やガス、流動層
式反応器であれば流動媒体(けい砂等)などの同伴物に
より揮発したり溶融付着したりすることが避けられな
い。このため、スクリューフィーダ3は、下側の中継圧
力容器5内の粒状物排出スクリュー12と独立させる必
要がある。これにより、排出スクリュー12は排出スク
リュー11と同様、軸両端に軸受けを有する両持スクリ
ューとして、払出し抵抗や異物噛込みなどに対して問題
ないものとすることができる。
【0035】スクリューフィーダ3は、排出スクリュー
12に対して十分大きな搬送能力を持たせて粒状物が短
時間で炉内へ投入されるようにし、加圧熱反応器内の熱
を受けてスクリューフィーダ3内で供給粒状物が揮発し
たり溶けたりしないようにすることが望ましい。また、
スクリューフィーダ3は、排出スクリュー12の停止後
もしばらくの間運転させて、内部に粒状物が残らない状
態にしてから停止するようにする。加圧熱反応器10へ
の粒状物供給量は排出スクリュー12の回転数により決
まるため、排出スクリュー12は可変速とし、このた
め、モータM2は回転速度指示計XIと回転数設定器H
Cとを備えている。
【0036】次に、中継圧力容器4(又は5)の詳細を
図3を参照して説明する。図3(a)は圧力容器の下側
半分を断面した正面図であり、図3(b)は圧力容器の
下側半分を断面した側面図である。図3に示す中継圧力
容器は垂直胴タイプの圧力容器である。中継圧力容器4
(又は5)における外壁ケーシング20は上下の鏡板2
0a,20bと、垂直直胴20cで構成した圧力容器で
できており、ケーシング直胴部下端近傍を貫通する形で
ほぼ水平に払出しスクリュー機構21が設けられてい
る。スクリュー機構21におけるスクリュー21sの両
端部はシール部26を貫通してケーシング20の外に突
出している。スクリュー21sの両端部は軸受22によ
って、スクリュー21sの軸芯が固定されるようになっ
ている。スクリュー機構21の排出側端には、駆動スプ
ロケット23が固定されており、駆動スプロケット23
は減速機付電動機とチェーン掛けされている。これによ
り、スクリュー機構21は図3の矢印のスクリュー回転
方向に回転する。投入ノズル20dより外壁ケーシング
20内に投入された粒状物aは、一旦直胴部20cに積
まれた形で貯留された後、スクリュー機構21における
スクリュー21sのスクリュー羽根の動きで直胴部20
cから排出ノズル21bへと運ばれる。
【0037】払出しスクリュー機構21は、図3のごと
く排出側ほど羽根ピッチを大きく取ることで搬送能力を
漸増させて、スクリュー21sが直胴部20cを貫通す
る部分の全長に渡り粒状物をスクリュー搬送領域に飲み
込むようにし、かつ直胴部20cの先においてはスクリ
ュー搬送領域の粒状物充填率を下げて搬送を容易とし、
かつ粒状物同士が強く擦り合って粒状物が壊れたり粉を
生じたりするのを軽減している。また、排出ノズル21
bの上のスクリュー21sにあっては、スクリュー羽根
をスクリュー軸に沿った平板21pとし、スクリュー2
1sの回転により強制的に排出ノズル21bに払出すよ
うな動作をさせるようにしている。排出ノズル21bよ
り先の部分では、それまでとは逆のピッチの短いスクリ
ューとして、軸端シール部分に粒状物が押込まれないよ
うに排出ノズル21bに向けて搬送力が働くようにして
いる。
【0038】圧力容器の底面25は、外壁ケーシング2
0の内側にスクリュー機構21に45度前後の傾斜で傾
く形となっており、かつスクリュー機構21の左右で高
さを変えて、スクリュー羽根が払い込む方ではスクリュ
ー羽根下端に合わせ、反対のスクリュー羽根が払い上げ
る方ではほぼスクリュー羽根の上端に近い位置まで垂直
壁としてその頂部から傾斜させるようにしている。この
ように、スクリュー羽根による粒状物の動きを壁面が妨
げないようにすると同時に、左右を非対称とすることで
スクリューへと移動してくる粒状物がお互いに凭れ合っ
てブリッジを起こしがちになることを防いでいる。圧力
容器の底面25の付近では、スクリュー羽根によって払
い込むあるいは払い上げる動きが伝播するために粒状物
が揺さぶられ、ブリッジを起こすことはない。圧力容器
の底面25の上方では、垂直直胴であり、粒状物が垂直
方向へ移動する際の障害となる突起がないため、底部の
粒状物が払い出されると、その隙間を埋めるように重力
により粒状物aが下がってくることができ、ブリッジを
起こさない。
【0039】但し、粒状物が、成形が悪くばらの状態で
あるフラフ状のものを多く含んで、力がかかると圧縮さ
れるようなものでは、直胴部20cの長さがその径に対
して大きくなると、下部では上からの重量で押しつぶさ
れる形で圧縮されるために側壁にはさまれる形で粒状物
同士で力が働くことになり、ブリッジを起こしやすくな
る。従って、そのような粒状物の場合、直胴部20cの
長さはその径の2〜3倍程度に抑えるのが良い。
【0040】図4は中継圧力容器の他の例を示す図であ
り、図4(a)は圧力容器の下側半分を断面した正面図
であり、図4(b)は圧力容器の下側半分を断面した側
面図である。図4に示す中継圧力容器は水平胴タイプの
圧力容器である。中継圧力容器4(又は5)における外
壁ケーシング30は左右の鏡板30a,30bと垂直直
胴30cで構成した圧力容器でできており、ケーシング
直胴部下端近傍を貫通する形でほぼ水平に払出しスクリ
ュー機構21が設けられている。スクリュー機構21
は、図3に示すものと同様の構成を有している。
【0041】図4に示す中継圧力容器の場合、粒状物の
貯留量は、内部に投入された粒状物が安息角で山を形成
するために上部に空きが多く残るので、圧力容器の内部
容積の割には少ない。しかしながら、高さ方向と幅方向
がほぼ等しいため、フラフ状のものを含んで力がかかる
と圧縮されるようなものであっても、重量による圧縮が
ほとんど起こらず側壁にはさまれる形で粒状物同士で力
が働くこともほとんどない。従って、ブリッジは生じな
いと言ってよい。図3に示す中継圧力容器と比較して、
投入ノズル30dと排出ノズル21bの間のレベル差に
対して大きな貯留量を確保しやすいという利点もある。
ブリッジが発生しないため、若干の残留物が残っても支
障がなければ、圧力容器壁とは別に底板を設ける必要は
なく、構造が単純になる。
【0042】図5は中継圧力容器下部の払出し装置を回
転レーキ式にした例を示す図であり、図5(a)は圧力
容器の下側半分を断面した正面図であり、図5(b)は
図5(a)のA−A線断面模式図である。図5に示す中
継圧力容器は垂直胴タイプの圧力容器である。中継圧力
容器4(又は5)における外壁ケーシング40は、上下
の鏡板40a,40bと垂直胴40cで構成された圧力
容器であり、ケーシング直胴部下部に底板45と、回転
レーキ41が設けられている。回転レーキ41はピニオ
ンギヤ42bと旋回ベアリング42aで駆動される旋回
シュート42に直結しており、回転により生じる接線力
によって粒状物を旋回シュート42内に落下させる構造
となっている。ピニオンギヤ42bはモータMにより駆
動されるようになっている。粒状物aは投入ノズル40
dから外壁ケーシング40内へ供給される。旋回シュー
ト42内に落下した粒状物は荷こぼれ防止シュート43
を経由して排出される。また、回転レーキ41の停止時
に旋回シュート42内に粒状物が落下しないように、サ
ポートアーム44aにより支持された、落下防止コーン
44が設置されている。
【0043】図5に示す中継圧力容器の場合、圧力容器
の内径を大きくすれば、スクリュー式と比較してデッド
スペースが少なくなるので、フラフ状のものを多く含む
粒状物等、見かけ比重の小さい粒状物を供給する場合、
あるいは処理量の多い設備等、中継圧力容器を大型化す
る必要がある場合に有効である。
【0044】図6は、図2に示す供給装置を備えた二段
ガス化システムの例を示す概略図である。図6に示すよ
うに本発明の二段ガス化システムは、低温ガス化炉とし
て流動層ガス化炉からなる加圧熱反応器10と、高温ガ
ス化炉80とを備えている。加圧熱反応器10に粒状物
を供給する原料供給系には、図2に示す供給装置が用い
られている。
【0045】加圧熱反応器10の内部には、流動化ガス
を上方に噴出して炉内に流動層52を形成するための流
動化ガス分散装置53が配置されている。流動層52の
流動媒体には硅砂等の砂が用いられる。加圧熱反応器1
0の上部にはフリーボード54が形成されており、底部
には不燃物排出口55が形成されている。加圧熱反応器
10に流動媒体を循環させる流動媒体循環系70は、不
燃物排出口55の下方に配置された不燃物抜出コンベヤ
71、流動媒体抜出ロックホッパ72、流動媒体エレベ
ータ73、流動媒体供給ロックホッパ74、流動媒体投
入コンベヤ用ホッパ75、流動媒体投入コンベヤ76と
から構成されている。
【0046】図6に示す構成において、粒状物aは、供
給ホッパ8に一旦貯留される。供給ホッパ8に貯留され
た粒状物aは、底部のモータM0で駆動する回転レーキ
式払出機9により定量的に払出されて、上側の口径と弁
体開口径がほぼ等しいフルボアのボールバルブ1中を落
下して上側の中継圧力容器4に入る。粒状物aは、中継
圧力容器4から上側の中継圧力容器4に設置され、モー
タM1で駆動される排出スクリュー11で強制的に払出
され、上側と同様のフルボアのボールバルブ2中を落下
して下側の中継圧力容器5に入る。更に、粒状物aは下
側の中継圧力容器5に設置され、モータM2で駆動され
る排出スクリュー12で強制的に払出され、シュート7
を経てほぼ水平に配備されたスクリューフィーダ3に供
給される。その後、粒状物aは、片持ち構造のモータM
3で駆動するスクリューフィーダ3により水平に搬送さ
れて、スクリューフィーダ3の端部の炉壁の開口より加
圧熱反応器10内に投入される。
【0047】加圧熱反応器10内の流動化ガス分散装置
53からは酸素(又は空気)bとスチームcの混合ガス
がガス化剤兼流動化ガスとして流動層52に送入され、
流動媒体eが流動化される。粒状物aはガス化炉内の流
動層52に投入され、500〜850℃に保持された流
動層52内で高温の流動媒体やガス化剤である酸素、ス
チームと接触することにより、速やかに熱分解ガス化さ
れる。加圧熱反応器10の炉底にある不燃物排出口55
からは不燃物抜出コンベヤ71により流動媒体eが不燃
物dとともに間欠的又は連続的に排出され、流動媒体抜
出ロックホッパ72で減圧された後に、分級機(図示せ
ず)により流動媒体eと不燃物dとが分離され、不燃物
は外部に排出され、流動媒体eは流動媒体エレベータ7
3で上方に搬送される。流動媒体エレベータ73で上方
へ搬送された流動媒体は、流動媒体供給ロックホッパ7
4、流動媒体投入コンベヤ用ホッパ75、流動媒体投入
コンベヤ76を介して昇圧され、加圧熱反応器10に戻
される。不燃物中に含まれる金属は、ガス化炉内が還元
雰囲気であるため、酸化されない状態で回収される。
【0048】投入された粒状物aの熱分解ガス化により
ガス、タール、チャーが生成するが、チャーは流動層5
2におけるガス化剤のアタックと撹乱運動により微粉砕
される。固形物であるチャーは多孔質で軽く微粉状であ
るため、ガス状物であるガス、タールの上方向への流れ
に同伴されて運ばれる。加圧熱反応器10を出たガス状
物gは高温ガス化炉80に供給され、そこで吹き込まれ
た酸素とスチームの混合ガスと旋回流中で混合しなが
ら、1200℃以上の高温で酸化分解される。生成した
水素(H)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO
)、スチーム(HO)主体のガスは高温ガス化炉8
0より排出され、次のガススクラバー(図示せず)にて
ガス中に残存するダストや塩化水素等を除去された後、
合成ガスとして水素、メタノール、メタン等の製造に利
用される。一方、スラグは高温ガス化炉80から下方に
排出され、冷却されたスラグ粒は主としてセメントの原
料や土木建築用の資材として有効利用される。
【0049】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、高圧
で運転される加圧熱反応器に粒状物等の処理物を安定し
て供給することができるとともに、加圧熱反応器内のガ
スが外部に漏洩することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理物の供給装置を示す概略図であ
る。
【図2】本発明の1実施形態における処理物の供給装置
を示す概略図である。
【図3】図3(a)は圧力容器の下側半分を断面した正
面図であり、図3(b)は圧力容器の下側半分を断面し
た側面図である。
【図4】図4(a)は圧力容器の下側半分を断面した正
面図であり、図4(b)は圧力容器の下側半分を断面し
た側面図である。
【図5】中継圧力容器下部の払出し装置を回転レーキ式
にした例を示す図であり、図5(a)は圧力容器の下側
半分を断面した正面図であり、図5(b)は図5(a)
のA−A線断面模式図である。
【図6】図2に示す供給装置を備えた二段ガス化システ
ムの例を示す概略図である。
【図7】従来の加圧熱反応器に処理物である粒状物を供
給するための装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1,2 ボールバルブ 3 スクリューフィーダ 4,5 中継圧力容器 6 スクリュー式払出し機構 7 シュート 7a エキスパンション 8 供給ホッパ 9 回転レーキ払出機 10 加圧熱反応器 11,12 排出スクリュー 14 パージガス用配管 15 排気用配管 16 配管 20,30,40 外壁ケーシング 20a,20b,30a,30b,40a,40b
鏡板 20c,30c 直胴部 20d 投入ノズル 21 スクリュー機構 21b 排出ノズル 21p 平板 21s スクリュー 22 軸受 23 駆動スプロケット 25 底面 26 シール部 40c 垂直胴 41 回転レーキ 42 旋回シュート 42a 旋回ベアリング 42b ピニオンギヤ 43 荷こぼれ防止シュート 44 落下防止コーン 44a サポートアーム 52 流動層 53 流動化ガス分散装置 54 フリーボード 55 不燃物排出口 70 流動媒体循環系 71 不燃物抜出コンベヤ 72 流動媒体抜出ロックホッパ 73 流動媒体エレベータ 74 流動媒体供給ロックホッパ 75 流動媒体投入コンベヤ用ホッパ 76 流動媒体投入コンベヤ 80 高温ガス化炉 a 粒状物 HC 回転数設定器 LSA1,LSA2 レベルセンサ M0,M1,M2,M3 モータ PIS1 圧力指示調節計 PDIC1 差圧指示調節計 Vc 窒素流量調節弁 Vs 窒素遮断弁 Vg 逆止弁 Vr 排気遮断弁 Vp 均圧遮断弁 X1 回転速度指示計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F27D 3/08 F27D 3/08 // F23C 10/22 F23G 5/30 ZABD F23G 5/30 ZAB F23C 11/02 309 (72)発明者 肥後 勉 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 大下 孝裕 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 Fターム(参考) 3K064 AA20 AB01 AB03 AC05 AD01 AD05 AD08 BA07 BA24 4K046 HA11 JE01 KA01 4K055 DA05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理物を加圧下で熱反応させて処理する
    加圧熱反応器に、処理物を供給する供給装置において、 頂部に遮断弁を有する中継圧力容器を上下に連結し、 上側の中継圧力容器の上方に、処理物を供給するための
    供給機構を設け、 前記加圧熱反応器に供給する処理物を下側の中継圧力容
    器から払い出す払出し機構を設けたことを特徴とする処
    理物の供給装置。
  2. 【請求項2】 前記上側の中継圧力容器に、前記加圧熱
    反応器の内圧よりも高い圧力の気体供給源から該上側の
    中継圧力容器に気体を供給するための調節弁を有した配
    管と、前記貯留供給装置と同等または同等以下の圧力の
    領域に連通するとともに遮断弁を有した気体放出配管と
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の処理物の供給
    装置。
  3. 【請求項3】 前記下側の中継圧力容器にレベルセンサ
    を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の処理物
    の供給装置。
  4. 【請求項4】 前記加圧熱反応器が加圧ガス化炉であ
    り、処理物が廃棄物を主体とした成形物であり、下側の
    中継圧力容器からの払出し機構と加圧熱反応器中に処理
    物を供給する機構とが独立していることを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれか1項に記載の処理物の供給装
    置。
  5. 【請求項5】 前記下側の中継圧力容器は底部に払出し
    機構であるスクリューを有し、該下側の中継圧力容器は
    垂直直胴または下方が広がる形状の容器壁部分と、前記
    スクリューに向かって緩い角度で下方に傾斜した底面と
    を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1
    項に記載の処理物の供給装置。
  6. 【請求項6】 前記上側の中継圧力容器と、前記下側の
    中継圧力容器の間にガスを遮断するための弁を設けると
    ともに、該遮断弁の上部に処理物を遮断するための弁を
    設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項
    に記載の処理物の供給装置。
  7. 【請求項7】 前記処理物は粒状物であることを特徴と
    する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の処理物の供
    給装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の
    処理物の供給装置による処理物の供給方法であって、 下側の遮断弁の閉まった状態で開いた上側の遮断弁から
    上側の中継圧力容器に貯留供給装置より処理物を受け入
    れ、 次に上側の遮断弁を閉めるとともに上側の中継圧力容器
    に加圧熱反応器内の圧力よりも高い圧力の気体の供給を
    受け入れて下側の中継圧力容器と等圧にした後に、下側
    の遮断弁を開けて下側の中継圧力容器に処理物を払い出
    し、 次に下側の遮断弁を閉めてから上側の中継圧力容器内の
    気体を放出して上側の中継圧力容器内の圧力を加圧熱反
    応器外と等圧にしてから上側の遮断弁を開き、再び処理
    物を受け入れることを繰り返し、 下側の中継圧力容器内には処理物を切らすことなく加圧
    熱反応器中に払出し機構により処理物を払い出すことを
    特徴とする処理物の供給方法。
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