JP2003164676A - 遠隔操作玩具システム、並びにその送信機及び駆動機器 - Google Patents

遠隔操作玩具システム、並びにその送信機及び駆動機器

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JP2003164676A JP2001364344A JP2001364344A JP2003164676A JP 2003164676 A JP2003164676 A JP 2003164676A JP 2001364344 A JP2001364344 A JP 2001364344A JP 2001364344 A JP2001364344 A JP 2001364344A JP 2003164676 A JP2003164676 A JP 2003164676A
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    • A63H17/045Toy vehicles, e.g. with self-drive; ; Cranes, winches or the like; Accessories therefor shaped as armoured cars, tanks or the like
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    • A63HTOYS, e.g. TOPS, DOLLS, HOOPS OR BUILDING BLOCKS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 システムの構成の複雑化や生産コストの増大
を招くことなく、駆動機器毎に異なる威力の攻撃を他の
駆動機器へ与えることができる遠隔操作玩具システムを
提供する。 【解決手段】 送信機2と、送信機2からの制御信号8
1に基づいて制御される駆動機器1との組を複数含み、
ユーザによる攻撃操作に応答して送信機2から制御信号
81に含めて送信される攻撃指令に基づいて駆動機器1
から攻撃信号82を送信させ、その攻撃信号を受信した
駆動機器1においては、攻撃に対する被害を生じさせる
ための処理を実行させる遠隔操作玩具システムにおい
て、駆動機器1のそれぞれが、自己の攻撃力情報を記憶
する手段70aと、攻撃力情報が含まれる攻撃信号82
を生成する手段70と、攻撃信号82を送信する手段3
と、受信した攻撃信号82から特定した攻撃力に応じて
被害の程度が異なるように処理を実行する手段70とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の送信機によ
ってそれらに対応付けて用意された複数の駆動機器の動
作を互いに個別に制御するとともに、前記複数の駆動機
器間で通信に基づく戦闘を行う遠隔操作玩具システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】複数の戦車などの駆動機器を同一場所で
遠隔操作するとともに、駆動機器間で射撃を行う玩具と
して、例えば特許第2713603号公報に開示された
システムが知られている。このシステムでは、送信機は
対応する駆動機器を遠隔操作するためのデータを電波に
よって送信する手段を備えている。また、駆動機器は他
の駆動機器へ向けて赤外線を発射する手段と、送信機か
らのデータを受信する手段と、他の駆動機器の赤外線を
検知する手段とを備えている。駆動機器は送信機からの
データに従って自己の動作を制御するとともに、他の駆
動機器へ赤外線を発射する。他の駆動機器が発射した赤
外線を検知した場合は、射撃されたものとして判断す
る。
【0003】更に上述のシステムでは、各駆動機器の赤
外線発射時期を管理する装置が送信機及び駆動機器とは
別個に設けられ、各駆動機器は赤外線を感知した時期か
らどの駆動機器から射撃されたかを特定することができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の発明では、どの
駆動機器から射撃されたかを特定することができること
から、駆動機器毎に射撃の威力を設定してもよい、と示
唆されている。しかし、具体的な構成は示されていな
い。また、駆動機器毎に射撃の威力を設定するために
は、射撃した駆動機器を特定するのに必要な赤外線発射
時期を管理する装置を送信機及び駆動機器とは別個に設
けなければならないという問題がある。このため、シス
テムが複雑化するとともに、生産コストの増大を招く。
【0005】そこで、本発明は、システムの構成の複雑
化や生産コストの増大を招くことなく、駆動機器毎に異
なる威力の攻撃を他の駆動機器へ与えることができ、遊
戯の趣向を高めることができる遠隔操作玩具システムを
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下、本発明について説
明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図
面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本
発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0007】本発明の遠隔操作玩具システムは、送信機
(2)と、その送信機から送信される制御信号(81)
に基づいて制御される駆動機器(1)との組を複数含
み、ユーザによる所定の攻撃操作に応答して前記送信機
から前記制御信号に含めて送信される攻撃指令に基づい
て前記駆動機器から所定の攻撃信号(82)を送信さ
せ、その攻撃信号を受信した駆動機器においては、攻撃
に対する被害を生じさせるための所定の処理を実行させ
る遠隔操作玩具システムであって、前記駆動機器のそれ
ぞれが、自己の攻撃力を示す攻撃力情報を記憶する駆動
機器記憶手段(70a)と、前記攻撃力情報又はその攻
撃力情報に対応付けられた情報が含まれるようにして前
記攻撃信号を生成する攻撃信号生成手段(70)と、生
成された攻撃信号を送信する攻撃信号送信手段(6)
と、受信した攻撃信号から前記攻撃力を特定し、その攻
撃力に応じて被害の程度が異なるようにして前記所定の
処理を実行する被害生成手段(70)とを備えることに
より、上述した課題を解決する。
【0008】ここで、攻撃に対する被害を生じさせるた
めの所定の処理は、ユーザ自らが認識できない内部処理
として実行される処理及びユーザが認識できるように駆
動機器の外部に何らかの変化を生じさせる処理の何れも
含む。すなわち、本発明の攻撃に対する被害を生じさせ
るための所定の処理は、攻撃力に応じた変化を生じさせ
るあらゆる処理を含む。
【0009】本発明によれば、駆動機器の攻撃力に関す
る情報を他の駆動機器へ送信する攻撃信号に含めるとと
もに、攻撃信号の受信により他の駆動機器から攻撃を受
けたことを検知したときは、その攻撃信号に含まれる攻
撃力に関する情報から特定される攻撃力に応じて被害の
程度が異なるように所定の処理を実行する。このため、
駆動機器毎に異なる威力の攻撃を行うことができる遠隔
操作玩具システムを実現できる。さらに、本発明の駆動
機器は受信した攻撃信号に含まれる攻撃力情報等に基づ
いて攻撃した駆動機器の攻撃力を特定できるため、自分
以外の駆動機器の攻撃力を特定するためのデータテーブ
ル等の情報を自ら記憶する必要がない。従って、システ
ムの構成の複雑化や生産コストの増大を招くことなく、
駆動機器毎に異なる効果を他の駆動機器へ与えることが
できる。
【0010】また、本発明の遠隔操作玩具システムは、
以下の様態を含むことができる。
【0011】前記駆動機器記憶手段は前記被害の程度を
判別する被害程度判別情報を更に記憶し、前記被害生成
手段は、受信した攻撃信号から特定した前記攻撃力が大
きいほど被害が大きくなるように前記被害程度判別情報
を変化させてもよい。この場合、攻撃の威力が大きい攻
撃信号ほど、大きな被害を与える状況を実現できる。ま
た、受けた攻撃に応じて被害程度判別情報が初期状態か
ら更新されるため、被害の程度を累積的に変化させるこ
とができる。従って、遊戯の趣向を高めることができ
る。
【0012】前記送信機には、所定の条件が満たされた
ときに、前記攻撃指令を前記制御信号に含めることを制
限する攻撃指令制限手段(60)が設けられていてもよ
い。この場合、所定の条件下では、ユーザが送信機に対
して所定の攻撃操作をしても、送信機からの制御信号に
攻撃指令が含まれないため、駆動機器の動作制御は実行
される一方、駆動機器からは攻撃信号が送信されない。
これにより、駆動機器の負担を増加させることなく、実
質的に各駆動機器の攻撃に関する能力について個性を持
たせることができる。さらに、攻撃力、被害程度判別情
報の初期状態や攻撃指令の制限が発生する条件が、送信
機と駆動機器の各組毎に異なるように、これらの設定を
組み合せることにより、送信機と駆動機器の各組の能力
にバリエーションをもたせることができる。従って、遊
戯の趣向を高めることができる。
【0013】前記送信機には、一旦攻撃してから次に攻
撃するまでの所要時間を示す所要時間情報を記憶する送
信機記憶手段(60a)が設けられ、前記攻撃指令制限
手段は、前記攻撃指令が前記制御信号に含まれた後、前
記所要時間が経過するまで、次の攻撃指令を前記制御信
号に含めることを禁止してもよい。この場合、ユーザが
送信機に対して連続して所定の攻撃操作をしても、一旦
送信機からの制御信号に攻撃指令が含まれると、所定の
時間が経過するまでは、制御信号に攻撃指令が含まれな
いため、駆動機器から攻撃信号が送信されない時間が生
じる。従って、実質的に駆動機器が次の攻撃までに必要
な時間を規定でき、遊戯の趣向を高めることができる。
例えば、攻撃力が大きいほど次の攻撃までの待機時間を
長くすることにより、攻撃力の差に見合ったハンディキ
ャップを与える。これにより、駆動機器間の総合的な能
力を均衡させ、戦闘の面白さを高めることができる。
【0014】前記送信機記憶手段には、攻撃可能な回数
を特定する攻撃可能回数情報が更に記憶され、前記攻撃
指令制限手段は、前記攻撃指令が前記制御信号に含まれ
る毎に前記攻撃可能回数情報を更新し、前記攻撃可能回
数情報によって特定される攻撃可能な回数が所定の値に
達した後は、前記攻撃指令を前記制御信号に含めること
を禁止してもよい。この場合、所定の回数だけ送信機か
らの制御信号に攻撃指令が含まれた後は、ユーザが送信
機に対して所定の攻撃操作をしても、送信機からの制御
信号に攻撃指令が含まれないため、駆動機器からは攻撃
信号が送信されない。従って、実質的に駆動機器の攻撃
できる回数を規定することができ、さらに遊戯の趣向を
高めることができる。例えば、攻撃力が大きいほど攻撃
可能な回数を少なくすることにより、攻撃力の差に見合
ったハンディキャップを与える。これにより、駆動機器
間の総合的な能力を均衡させ、戦闘の面白さを高めるこ
とができる。
【0015】前記駆動機器には、前記攻撃力情報及び前
記被害程度判別情報の初期状態を記録する駆動機器不揮
発性メモリ(73)が設けられ、所定のリセット操作が
行われたときに、前記駆動機器記憶手段に記憶された前
記攻撃力情報及び前記被害程度判別情報を前記駆動機器
不揮発性メモリに記録された初期状態とし、前記送信機
には、前記所要時間情報及び前記攻撃可能回数情報の初
期状態を記録する送信機不揮発性メモリ(61)が設け
られ、所定のリセット操作が行われたときに、前記送信
機記憶手段に記憶された前記所要時間情報及び前記攻撃
可能回数情報を前記送信機不揮発性メモリに記録された
初期状態としてもよい。この場合、送信機及び駆動機器
がそれぞれの記憶手段に記憶する情報は、送信機及び駆
動機器それぞれにおいて初期化されるため、システムを
複雑化しなくてよい。また、不揮発性メモリに記録され
るため、同一の設定を繰り返し楽しむことができる。な
お、不揮発性メモリに記録される攻撃力等の情報は、予
め製造者が記録してユーザによる書換えを禁止してもよ
いし、ユーザによって記録されてもよい。
【0016】前記送信機は、前記攻撃可能回数情報を表
示する表示手段(16)を備えてもよい。この場合、攻
撃可能回数情報を送信機記憶手段が記憶しているため、
駆動機器から送信機へデータを送信することなく、攻撃
可能回数を表示することができる。仮に、駆動機器に表
示部を設ける場合は、表示部をユーザが視認できる大き
さにする必要があるため、駆動機器の大きさに制約が生
じるが、このような弊害もない。従って、駆動機器の小
型化に有利である。
【0017】本発明の駆動機器(1)は、自己に対応す
る送信機(2)から送信される制御信号(81)に基づ
いて動作制御を行うとともに、前記制御信号に含まれる
攻撃指令に基づいて所定の攻撃信号(82)を送信し、
前記攻撃信号を受信した場合には、攻撃に対する被害を
生じさせるための所定の処理を実行する駆動機器であっ
て、自己の攻撃力を示す攻撃力情報を記憶する駆動機器
記憶手段(70a)と、前記攻撃力情報又はその攻撃力
情報に対応付けられた情報が含まれるようにして前記攻
撃信号を生成する攻撃信号生成手段(70)と、生成さ
れた攻撃信号を送信する攻撃信号送信手段(6)と、受
信した攻撃信号から前記攻撃力を特定し、その攻撃力に
応じて被害の程度が異なるようにして前記所定の処理を
実行する被害生成手段(70)とを備えていることを特
徴とする。この駆動機器に対応する送信機を用意するこ
とによって、本発明の遠隔操作玩具システムを実現でき
る。
【0018】なお、本発明の駆動機器も、上記の遠隔操
作玩具システムにおける各種の好ましい態様を含んでも
よい。すなわち、前記駆動機器記憶手段は前記被害の程
度を判別する被害程度判別情報を更に記憶し、前記被害
生成手段は、受信した攻撃信号から特定した前記攻撃力
が大きいほど被害が大きくなるように前記被害程度判別
情報を変化させてもよい。前記駆動機器には、前記攻撃
力情報及び前記被害程度判別情報の初期状態を記録する
駆動機器不揮発性メモリ(73)が設けられ、所定のリ
セット操作が行われたときに、前記駆動機器記憶手段に
記憶された前記攻撃力情報及び前記被害程度判別情報を
前記駆動機器不揮発性メモリに記録された初期状態とし
てもよい。
【0019】本発明の送信機(2)は、受信した制御信
号(81)に基づいて動作制御を行うとともに、前記制
御信号に含まれる攻撃指令に基づいて所定の攻撃信号
(82)を送信し、前記攻撃信号を受信した場合には、
攻撃に対する被害を生じさせるための所定の処理を実行
する駆動機器(1)を制御するための送信機であって、
前記送信機には、所定の条件が満たされたときに、前記
攻撃指令を前記制御信号に含めることを制限する攻撃指
令制限手段(60)が設けられていることを特徴とす
る。本発明の送信機に対応する駆動機器を用意し、駆動
機器に自己の攻撃力を示す攻撃力情報を記憶する駆動機
器記憶手段と、攻撃力情報又はその攻撃力情報に対応付
けられた情報が含まれるようにして攻撃信号を生成する
攻撃信号生成手段と、生成された攻撃信号を送信する攻
撃信号送信手段と、受信した攻撃信号から攻撃力を特定
し、その攻撃力に応じて被害の程度が異なるようにして
所定の処理を実行する被害生成手段とを備えることによ
り、本発明の遠隔操作玩具システムを実現できる。
【0020】なお、本発明の送信機も、上記の遠隔操作
玩具システムにおける各種の好ましい態様を含んでもよ
い。すなわち、前記送信機には、一旦攻撃してから次に
攻撃するまでの所要時間を示す所要時間情報を記憶する
送信機記憶手段(60a)が設けられ、前記攻撃指令制
限手段は、前記攻撃指令が前記制御信号に含まれた後、
前記所要時間が経過するまで、次の攻撃指令を前記制御
信号に含めることを禁止してもよい。前記送信機記憶手
段には、攻撃可能な回数を特定する攻撃可能回数情報が
更に記憶され、前記攻撃指令制限手段は、前記攻撃指令
が前記制御信号に含まれる毎に前記攻撃可能回数情報を
更新し、前記攻撃可能回数情報によって特定される攻撃
可能な回数が所定の値に達した後は、前記攻撃指令を前
記制御信号に含めることを禁止してもよい。前記送信機
には、前記所要時間情報及び前記攻撃可能回数情報の初
期状態を記録する送信機不揮発性メモリ(61)が設け
られ、所定のリセット操作が行われたときに、前記送信
機記憶手段に記憶された前記所要時間情報及び前記攻撃
可能回数情報を前記送信機不揮発性メモリに記録された
初期状態としてもよい。前記送信機は前記攻撃可能回数
情報を表示する表示手段(16)を備えてもよい。
【0021】本発明の他の遠隔操作玩具システムは、送
信機(2)と、その送信機から送信される制御信号(8
1)に基づいて制御される駆動機器(1)との組を複数
含み、ユーザによる所定の攻撃操作に応答して前記送信
機から前記制御信号に含めて送信される攻撃指令に基づ
いて前記駆動機器から所定の攻撃信号(82)を送信さ
せ、その攻撃信号を受信した駆動機器においては、攻撃
に対する被害を生じさせるための所定の処理を実行させ
る遠隔操作玩具システムであって、前記複数の送信機の
それぞれには、各送信機を識別するための各送信機に固
有の識別情報と、前記駆動機器の動作を制御するための
動作制御情報と、前記攻撃指令に関する情報とを含んだ
制御信号を生成する制御信号生成手段(60)と、前記
制御信号を送信する制御信号送信手段(3)と、他の送
信機から送信された制御信号を受信する制御信号受信手
段(5)と、受信した制御信号に含まれている前記識別
情報に基づいて自己の制御信号の送信タイミングを設定
する送信タイミング設定手段(60)と、設定された送
信タイミングに従って前記制御信号送信手段から前記制
御信号を送信させる制御信号送信制御手段(60)とが
設けられ、前記複数の駆動機器のそれぞれには、前記攻
撃力情報又はその攻撃力情報に対応付けられた情報が含
まれるようにして前記攻撃信号を生成する攻撃信号生成
手段(70)と、生成された攻撃信号を送信する攻撃信
号送信手段(6)と、各送信機から送信された制御信号
及び他の駆動機器から送信された攻撃信号を受信する制
御/攻撃信号受信手段(4)と、自己に対応付けられた
送信機に固有の識別情報を含む制御信号を受信した場合
には、その制御信号に含まれる動作制御情報に基づいて
自己の動作を制御するとともに、前記制御信号に含まれ
る攻撃指令に基づいて前記攻撃信号の生成及び送信を制
御する駆動機器制御手段(70)と、他の駆動機器から
の攻撃信号を受信した場合には、受信した攻撃信号から
前記攻撃力を特定し、その攻撃力に応じて被害の程度が
異なるようにして前記所定の処理を実行する被害生成手
段(70)とが設けられ、前記複数の送信機及び駆動機
器のそれぞれに対して、前記制御信号及び前記攻撃信号
の送信タイミングを互いに重複しないように規定した共
通の信号送信スケジュール(80)が設定され、前記送
信機の送信タイミング設定手段は、他の送信機からの制
御信号に含まれる識別情報を参照して、前記信号送信ス
ケジュールにて規定されている自己の送信タイミングを
特定し、前記駆動機器制御手段は、前記複数の送信機の
うち、少なくともいずれか一つの送信機から送信される
制御信号の受信タイミングを参照して、前記信号送信ス
ケジュールにて規定されている自己の送信タイミングを
特定し、その特定された送信タイミングに従って前記攻
撃信号送信手段から前記攻撃信号を送信させることによ
り、上述した課題を解決する。
【0022】この遠隔操作玩具システムによれば、駆動
機器は自己の攻撃力に関する情報を他の駆動機器へ送信
する攻撃信号へ含ませるとともに、攻撃信号の受信によ
り他の駆動機器から攻撃を受けたことを検知したとき
は、その攻撃信号に含まれる攻撃力に関する情報から特
定される攻撃力に応じて被害の程度が異なる処理を実行
する。このため、駆動機器毎に異なる威力の攻撃を行う
ことができる遠隔操作玩具システムを実現できる。さら
に、各送信機は他の送信機から送信された制御信号を受
信することにより、又、各駆動機器は各送信機から送信
された制御信号の受信タイミングを参照することによ
り、各送信機及び各駆動機器の送信タイミングが重複し
ないように規定された信号送信スケジュールに従って自
己の攻撃信号を送信することができる。従って、各送信
機からの制御信号と各駆動機器からの攻撃信号を同一の
キャリア信号にのせて送信することができ、各駆動機器
は送信機からの信号と他の駆動機器からの信号の受信手
段及び処理系統の共用化を進めることができる。このた
め、駆動機器の構成の複雑化、消費電力の増加を防止す
るのに有利である。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は本実施形態の概略構成を示
す図である。なお、図1では2台の戦車モデル1…1を
同一場所で遠隔操作し、戦車モデル1…1間で赤外線を
利用した通信によって戦闘を行う場合を想定している。
【0024】各戦車モデル1…1には1:1に対応付け
て送信機2…2が用意されている。戦車モデル1…1及
び送信機2…2にはそれぞれIDとして1、2の番号が設
定されている。各戦車モデル1は同一のIDが付された送
信機2からのデータに基づいて遠隔操作される。各戦車
モデル1の遠隔操作には赤外線が利用される。そのた
め、各送信機2にはリモコン信号発光部3が搭載され、
各戦車モデル1にはリモコン信号受光部4が搭載され
る。さらに、各送信機2からのデータ送信の同期を取る
ために、各送信機2にはリモコン信号受光部5が搭載さ
れる。また、戦車モデル1…1間の通信にも赤外線が利
用される。このため、各戦車モデル1には他の戦車モデ
ルと通信を行うためにリモコン信号発光部6が搭載さ
れ、前記の戦車モデル1のリモコン信号受光部4は他の
戦車モデル1のリモコン信号発光部6からの信号も受信
する。
【0025】図2は戦車モデル1を遠隔操作する送信機
2の上面図である。同図に示すように、送信機2は樹脂
等で構成された筐体11を有している。筐体11の前面
には戦車モデル1に対してデータを送信するための発光
部3、他の送信機2からのデータを受信するための受光
部5が設けられている。また、筐体11には、戦車モデ
ル1の走行方向及び速度を制御するために操作されるス
ロットルスティック12と、戦車モデル1の旋回及び砲
塔部32(図3参照)の旋回を制御するために操作され
る旋回/砲塔旋回スティック13と、砲塔部32の旋回
を指示するために操作される砲塔旋回ボタン14と、戦
車モデル1に射撃を指示するための射撃ボタン15と、
戦車モデル1の弾数等を表示するための7セグ表示部1
6と、異なる遊戯方法を選択するためのプレイモード選
択スイッチ17と、送信機2のIDを設定するためのI
D設定スイッチ18と、戦車モデル1のIDを自己のI
Dと同一のものに書換えるためのID書換えボタン19
とが設けられている。スロットルスティック12は速度
0に対応した中立位置から前後に倒すことにより戦車モ
デル1の前後進を切替え可能であり、倒された量に比例
した速度指示信号を出力する。旋回/砲塔旋回スティッ
ク13は、スロットルスティック12が中立位置にない
とき、あるいは押釦である砲塔旋回ボタン14が押され
ていないときは、戦車モデル1の旋回を制御するための
入力装置として機能し、スロットルスティック12が中
立位置にあり、かつ、砲塔旋回ボタン14が押されてい
るときは、戦車モデル1の砲塔部32の旋回を制御する
ための入力装置として機能する。旋回/砲塔旋回スティ
ック13が戦車モデル1の直進状態あるいは砲塔部32
の停止状態に対応した中立位置から左右に倒されると、
倒された量に比例した旋回指示信号を出力する。射撃ボ
タン15は押釦スイッチであり、押し込み操作がされる
と射撃指示信号を出力する。7セグ表示部は、戦車モデ
ル1の弾数の他、バッテリーの電圧低下を示すコードや
ID書換え中を示すコードなどの情報も必要に応じて表
示する。プレイモード選択スイッチは、演習モード、実
戦モード、エキスパートモードに対応した3位置の間で
切替え操作可能であり、それらの位置に応じた信号を出
力する。ID設定スイッチ18は1〜4のIDに対応し
た4位置の間で切替操作可能であり、それらの位置に応
じた信号を出力する。ID書換えボタン19は押釦であ
り、押し込み操作がされるとID書換え指示信号を出力
する。なお、送信機2には、電源のON/OFFを切替
える電源スイッチ20、戦車モデル1を充電するための
充電ドックや充電端子等も設けられている(不図示)。
【0026】図3(a)は戦車モデル1の平面図、図3
(b)は側面図である。戦車モデル1はシャーシ33と
その上部に覆い被されるボディー34とを有している。
シャーシ33の左右には車輪35…35が列をなすよう
に設けられ、車輪35の列毎に1つずつ(左右に1つず
つ)無限軌道31が張り渡されている。各列の車輪35
…35のうち少なくとも1つは車軸36…36を介して
走行伝達装置37に、他は車軸36…36を介して回転
自由にシャーシ33に取り付けられる。走行伝達装置3
7は駆動源としての走行用モータ38の回転を車軸36
…36に伝達する。走行伝達装置37及び走行用モータ
38は左右一対の無限軌道31…31に対応して左右に
1つずつ設けられており、左右の無限軌道31を個別に
駆動することができる。ボディー34の上部には砲塔3
2がシャフト39を中心として旋回可能に設けられてい
る。砲塔32とシャフト39は一体に回転でき、シャフ
ト39の下端部は砲塔部伝達装置40に取り付けられ
る。砲塔部伝達装置40は駆動源としての砲塔用モータ
41の回転をシャフト39に伝達する。
【0027】砲塔部32には砲身42が設けられてい
る。砲身42が取り付けられる砲塔部32の前部には他
の戦車モデル1にデータを送信するための発光部6が設
けられている。発光部6から送信された赤外線は集光体
44によって砲身42に設けられた光ファイバ45に導
かれる。光ファイバ45によって伝達された赤外線は砲
身42の先から、所定の放射角度θ1、θ2で砲身42
の向いている方向へ射出される。なお、本実施形態では
戦車モデル1の上方で送信機2を操作する状況を想定し
ていることから、砲身42から狭い角度θ1、θ2であ
れば、射出される送信データを送信機2が受信すること
による混信はない。
【0028】ボディー34の後部には送信機2及び他の
戦車モデル1からの信号を受信する受光部4が設けられ
ている。受光部4が他の戦車モデル1の発光部6から送
信されたデータを受信した場合は、戦車モデル1は射撃
されたものとみなし、ユーザに射撃されたことを伝える
ための処理、あるいは遊技上のペナルティとしての所定
の処理を実行する。受光部4の前側には、他の戦車モデ
ル1からの信号を後方の所定の角度θ3からのみ受信す
るように、赤外線を遮断するカバー47が設けられてい
る。これにより、他の戦車モデル1による射撃につい
て、後方からの射撃のみを有効とする遊戯方法を実現で
きる。なお、カバー47は、受光部4が真上から角度θ
4の範囲であれば前方からの信号でも受光できるように
高さを制限している。従って、戦車モデル1の上方に設
置された送信機2からの遠隔操作にはカバー47による
支障はない。
【0029】戦車モデル1の内部にはマイクロプロセッ
サ、発振子、メモリ、モータドライバなどが同じ基板上
に配置された制御装置48が設けられている。制御装置
48は、受光部4から送られるデータを自己の戦車モデ
ル1に対応する送信機2からのものか、他の戦車モデル
1からのものか判別する。自己の戦車モデル1に対応す
る送信機2からのデータと判別した場合は、データに基
づき、走行用モータ38…38及び砲塔用モータ41の
動作を制御するとともに、発光部6から他の戦車モデル
1へデータを送信する。送信機2からのデータである
が、自己に対応する送信機2ではない場合は、ID書換
えを指示するデータであるか否か判別し、ID書換えを
指示するデータであれば自己のIDを書き換える。他の
戦車モデル1からのデータと判別したときは射撃された
ときの所定の処理を実行する。戦車モデル1の後部には
LED49が設けられており、そのLED49は射撃さ
れた回数などに応じて、点灯、点滅、消灯する。
【0030】図4は送信機2の回路構成を示している。
スロットルスティック12、旋回/砲塔旋回スティック
13、砲塔旋回ボタン14、射撃ボタン15、プレイモ
ード選択スイッチ17、ID選択スイッチ18及びID
書換えボタン19の操作に対応した信号はマイコン60
に入力される。リモコン信号発光部3は例えばLED等
の発光手段を含んで構成され、マイコン60にて生成さ
れるリモコンデータに応じて赤外線を発光する。なお、
マイコン60にて生成される1ブロックのリモコンデー
タについては後述する(図7の説明参照)。
【0031】一方、図4に示すリモコン信号受光部5
は、他の送信機2から送信された赤外線を受光し、その
受光した赤外線からキャリア成分を除去した信号をマイ
コン60に出力する。マイコン60は受信データに基づ
き自己のデータの送信タイミングを制御する。このよう
に他の送信機2の送信データを受信して送信タイミング
を設定するのは、複数の送信機2及び複数の戦車モデル
1からのリモコンデータの同時送信による混信を防止す
るためである。
【0032】マイコン60には主記憶装置としてRAM
60aと、ROM60bとが搭載され、さらに、不揮発
性メモリ61が接続される。不揮発性メモリ61には戦
車モデル1が一回のプレイにおいて射撃できる回数を規
定する弾数の情報と、戦車モデル1が一旦射撃してから
次の射撃までに要する時間を規定する装填時間の情報と
が記録されている。
【0033】なお、送信機2には、電源スイッチ20、
マイコン60にクロック信号を提供する発振子、戦車モ
デル1の電源としての2次電池を充電する充電回路や充
電端子等が設けられている(図示省略)。
【0034】図5は、戦車モデル1に搭載された制御系
の回路構成を示している。戦車モデル1には送信機2及
び他の戦車モデル1からの信号を受信するためのリモコ
ン信号受光部4が設けられている。リモコン信号受光部
4は受光した赤外線からキャリア成分を除去した信号を
マイコン70に出力する。マイコン70はリモコン信号
受光部4から与えられた信号を1ブロックのリモコンデ
ータにデコードする。
【0035】自己に対応する送信機2からの信号を受信
した場合、マイコン70は受信データに基づき走行用モ
ータドライバ71に走行用モータ38…38を駆動させ
る指示を、砲塔用モータドライバ72に砲塔用モータ4
1を駆動させる指示を与える。さらに、受信データに射
撃の指示があれば、他の戦車モデル1に送信するデータ
を生成し、送信機2からデータを受信した時間に基づく
送信タイミングでリモコン信号発光部6にデータを送信
する指示を与える。ここで、送信機2からデータを受信
した時間に基づく送信タイミングで送信するのは、複数
の送信機2及び複数の戦車モデル1からのリモコンデー
タの同時送信による混信を防止するためである。リモコ
ン信号発光部6は例えばLED等の発光手段を含んで構
成される。
【0036】マイコン70には主記憶装置としてRAM
70aと、ROM70bとが搭載され、さらに、不揮発
性メモリ73が接続される。不揮発性メモリ73には、
戦車モデル1の1回の射撃の攻撃力を規定する主砲威力
の情報と、1回のプレイで攻撃を受けることができる許
容値を規定するライフの情報とが記録されている。
【0037】なお、戦車モデル1にはこの他、戦車モデ
ル1のライフの変化に応じて点灯、点滅、消灯するLE
Dの他、電源としての2次電池、電源のON/OFFを
切替える電源スイッチ、2次電池からの電流・電圧を所
定の電流・電圧に変換する電源回路、マイコン70にク
ロック信号を提供する発振子などが設けられている(図
示省略)。また、不揮発性メモリ73には、自己の戦車
モデル1に割り当てられたIDを保持するための領域も
確保される。
【0038】図6(a)は戦車モデル1の不揮発性メモ
リ73に記録される主砲威力、ライフの、図6(b)は
送信機2の不揮発性メモリ61に記録される弾数、装填
時間の一例をそれぞれ示している。同図に示すように、
これらのパラメータは、戦車モデル1及び送信機2の各
組毎に、戦車モデル1の種類に応じて異なる値がセット
される。例えば、戦車モデル1の種類が戦車Aである場
合には、この戦車モデル1には主砲威力10と、ライフ
40とが記録され、この戦車モデル1に対応する送信機
2には弾数15と、装填時間5秒とが記録される。ま
た、戦車モデル1の種類ごとに定められるパラメータ
は、それぞれ相対的な長所、短所が設けられる。例え
ば、主砲威力が10と大きい反面、弾数が15と少な
く、また装填時間が5秒と長い戦車モデルAを設定する
一方で、主砲威力が5と小さいが、弾数が40と多く、
装填時間も1.5秒と短い戦車モデルCを設定する。こ
れによって、異なる能力を有する戦車モデル1同士の戦
闘を実現し、遠隔操作玩具システムの趣向を高めること
ができる。
【0039】図7は各送信機2と各戦車モデル1のデー
タ送信タイミングを互いに重複しないように規定したデ
ータ送信スケジュールを示している。上段の時間軸80
aは送信機2のデータ送信スケジュールを示している。
各送信機2の送信時間(時間長T1)と送信時間(時間
長T1)の間には、何れの送信機2からも送信されない
時間長T2の間隔が設けられている。下段の時間軸80
bは戦車モデル1のデータ送信スケジュールを示してい
る。各戦車モデル1の送信時間は各送信機2の送信時間
と送信時間の間に配置されている。また、送信データ8
1は送信機2によって、送信データ82は戦車モデル1
によってそれぞれ生成される1ブロックのリモコンデー
タの内容を示している。以下、同図を参照して本実施形
態での送信データの内容とデータ送信スケジュールにつ
いて説明する。
【0040】送信機2のマイコン60にて生成される1
ブロックのリモコンデータは、IDコード、左右の走行
用モータの制御情報、砲塔用モータ制御情報、射撃指示
情報、ID書換え指示情報、プレイモード情報とを含ん
でいる。IDコード部分にはID選択スイッチ18にて
選択されているIDに対応した例えば2ビットのデータ
がセットされる。左右の走行用モータの制御情報部分そ
れぞれには、走行方向を指定する1ビットのデータと速
度を指定する3ビットのデータがスロットルスティック
12及び旋回/砲塔旋回スティック13の操作位置に対
応してセットされる。ここで、左右の走行用モータの制
御情報に、スロットルスティック12だけでなく旋回/
砲塔旋回スティック13も関わるのは、戦車モデル1は
左右無限軌道31の速度差によって旋回するためであ
る。砲塔用モータ制御情報には、旋回するか否かを指示
する1ビットのデータと回転方向を指定するための1ビ
ットのデータがスロットルスティック12、砲塔旋回ボ
タン14及び旋回/砲塔旋回スティック13の操作に対
応してセットされる。射撃指示情報には、射撃をするか
否かを指示する1ビットのデータが射撃ボタン15の操
作に基づいてセットされる。ID書換え指示情報には、
リモコンデータが、戦車モデル1の動作制御をするため
のデータ又は戦車モデル1のIDを変更するためのデー
タのいずれかを判別するための1ビットのデータがID
書換えボタン19の操作に対応してセットされる。プレ
イモード情報には、プレイモード選択スイッチ17にて
選択されているプレイモードに対応した2ビットの情報
がセットされる。なお、1ブロックのリモコンデータの
ビット数は常に一定である。従って、1ブロックのリモ
コンデータを送信するに要する時間も一定である。
【0041】戦車モデル1のマイコン70にて生成され
る1ブロックのリモコンデータには主砲威力情報が含ま
れている。主砲威力情報には、マイコン70が保持して
いる主砲威力に対応したデータがセットされる。なお、
1ブロックのリモコンデータのビット数は常に一定であ
る。従って、1ブロックのリモコンデータを送信するに
要する時間も一定である。
【0042】ID=1〜4が設定されている送信機2と
その制御対象の戦車モデル1が4組同時に使用されてい
る場合、各組の送信タイミングは、他の組と互いに異な
る時期に設定され、さらに、それぞれの送信機2と戦車
モデル1の送信タイミングは互いに異なる時期に設定さ
れる。1組の送信機2と戦車モデル1がリモコン信号を
送信する時間長はT3であり、各送信機2及び各戦車モ
デル1は、組の数×送信時間長T3に相当する周期T4
(=4×T3)でリモコン信号の送信を繰り返す。ま
た、各組の送信タイミングはID=4から順にT3ずつ
ずらされている。さらに、各組の送信時間長T3は、送
信機2の送信時間長T1と、それに続く戦車モデル1の
送信が許可される時間長T2とによって構成されてい
る。このような関係に従って各送信機2及び各戦車モデ
ル1が送信タイミングを管理することにより4台の送信
機2及び4台の戦車モデル1からの送信時期を互いに重
ならないようにすることができる。
【0043】このような送信制御を実現するためには、
例えば図7のID=3の送信機2と戦車モデル1であれ
ば次のように送信タイミングを制御すればよい。まず、
送信機2(ID=3)については、時刻t1でID=4
の送信機2の送信データを受信した場合、送信タイマを
T2後に設定し、タイマカウントを開始する。この時間
T2はID=4の戦車モデル1がデータの送信を許可さ
れる時間である。時間T2だけ送信タイマのカウントが
進んだ時刻t2で送信機2(ID=3)は自分のデータ
の送信を開始し、送信開始からT1後の時刻t3で送信
を完了する。送信完了時には受信データをチェックし、
信号の混信が発生していないことを確認する。この後、
次回の送信タイミングをカウントする送信タイマをT2
+3×T3後に設定し、タイマカウントを開始する。時
刻t3で送信機2(ID=3)の送信データを受信した
戦車モデル1(ID=3)は、受信データに射撃の指示
があれば、その受信完了から自己の送信が許可される時
間T2の間にデータの送信を行う。時刻t3から送信タ
イミングをカウントしていた送信機2(ID=3)は、
時刻t5でID=2の送信機2の送信データを受信した
場合、送信タイマをT2+2×T3後に再設定し、タイ
マカウントを開始する。時刻t7でID=1の送信機2
の送信データを受信した場合、送信タイマをT2+T3
後に再設定し、タイマカウントを開始する。この後、I
D=4の送信機2の電源が切られていた場合、あるいは
ノイズ等によりID=4の送信機2からのデータが受信
できなかった場合、ID=1のデータ受信後、時間T2
+T3だけ送信タイマのカウントが進んだ時点で自分の
データの出力を開始すればよい。さらに他の送信機2か
らの信号が受信できなくなった場合でも、自分のデータ
の送信完了時に送信タイマに設定される時間T2+3×
T3を利用して周期T4(=4×T3)でデータの送信
を継続することができる。また、送信機2が周期T4で
データの送信を継続することができることにより、送信
機2からのデータを受信した時間に基づいて送信タイミ
ングを設定している戦車モデル1も周期T4でデータの
送信を継続することができる。
【0044】なお、ここでは送信機2及び戦車モデル1
が4組の場合について説明したが、IDを追加すること
により5組以上の場合でも同様に送信タイミングを制御
することができる。各送信機2及び各戦車モデル1の送
信タイミングの周期はN×T3(Nは組数)となる。但
し、各送信機2及び各戦車モデル1がデータを送信して
いる時期同士の間にいずれもデータを送信していない空
白期間を介在させ、それにより全体の周期をN×T3よ
りも長く設定してもよい。
【0045】図8〜図13は、送信機2のマイコン6
0、戦車モデル1のマイコン70がパワーオン動作、通
常動作において実行する処理の手順を示すフローチャー
トである。
【0046】これらの図の説明の前に、プレイモード選
択スイッチ17によって選択される各プレイモードにつ
いて説明する。各プレイモードは、戦車モデル1の能力
を規定する主砲威力、ライフ、弾数、装填時間の4つの
パラメータの設定方法などが異なっている。演習モード
はライフ、弾数が無制限である。装填時間は全戦車モデ
ル1で統一された所定の値に設定される。なお、ライフ
が無制限であるので、対戦相手のライフを一回の射撃に
よって減らす量を規定する主砲威力を設定する必要はな
い。戦車モデル1は射撃されるとダメージアクションを
発動する。ダメージアクションは、例えば、ランダムな
方向にランダムな時間、ユーザの操作に拘わらず強制的
に戦車モデル1の左右の無限軌道31を互いに逆方向に
駆動させ、その場で旋回する超信地旋回を行う、あるい
は戦車モデル1に設けられたLED49を所定の周期で
点滅させるなどの動作である。実戦モードでは、主砲威
力、ライフの初期値、装填時間が全戦車モデル1で統一
した所定の値に設定される。弾数は無制限である。戦車
モデル1が射撃された場合、ダメージアクションを発動
する。さらに、ライフが所定の値以下になると動作制御
に制限が与えられる等のペナルティを受ける。例えば、
初期値の50%以下になった場合は走行速度が制限され
る。ライフが20%以下になった場合はLED49が常
時点滅する。ライフが0になった場合は所定の方向へ超
信地旋回を行いLEDを消灯させるなどの撃破アクショ
ンを発動した後、動作制御が完全に停止する。再度遠隔
操作するためには、戦車モデル1の電源を入れ直すなど
の所定のリセット操作を行わなければならない。エキス
パートモードでは、主砲威力、ライフの初期値、弾数の
初期値、装填時間に、図6に示したように各戦車モデル
1の種類に固有の値が設定される。射撃されたときの動
作等は実戦モードと同様である。
【0047】図8は電源投入から自分のデータの送信を
開始するまでに送信機2のマイコン60が実行するパワ
ーオン動作の手順を示すフローチャートである。電源が
投入されると、まずプレイモード選択スイッチ17によ
って選択されているプレイモードに対応した装填時間を
不揮発性メモリ61から読み取り設定する(ステップS
1)。演習モード又は実戦モードでは、全ての戦車モデ
ル1で統一した装填時間がそれぞれ設定され、エキスパ
ートモードでは、図6に示すように各戦車モデル1の種
類ごとに異なる値が設定される。次に、エキスパートモ
ードか否か判定し(ステップS2)、エキスパートモー
ドである場合は、弾数の初期値を不揮発性メモリ61か
ら読み取り設定する(ステップS3)。エキスパートモ
ードでない場合は、ステップS3をスキップする。ステ
ップS4では、送信データ作成処理を実行する。送信デ
ータ作成処理については後述する。ステップS5では、
タイムオーバー用のタイマを設定する。次に、他の送信
機2からのデータを受信したか否か判定し(ステップS
6)、受信したときにはその受信したデータのIDが自
己の送信機2に対して設定されているIDと同一か否か
判別する(ステップS7)。一致していればステップS
4に戻って判定動作を繰り返す。これにより、同一のI
Dの送信機2が複数存在していた場合の混信が防止され
る。ステップS7においてIDが一致していないと判定
したときは、他の送信機2のIDに応じて自己の送信タ
イミングを設定する(ステップS8)。例えば図6のI
D=3の送信機2がID=2のデータを受信した場合に
は自己の送信タイミングをT2+2×T3時間後に設定
する。
【0048】続いて、ステップS5で設定したタイマが
タイムオーバーとなったか否か判断し(ステップS
9)、タイムオーバーでなければステップS6へ戻る。
タイムオーバーした場合に自己の戦車モデル1を遠隔操
作するデータの送信を開始する(ステップS10)。但
し、実際に出力を開始するのは、ステップS8で設定し
た送信タイミングが到来した時点である。タイムオーバ
ーまでに何もデータを受信しなかった場合には単独操
作、つまり他に送信機2が存在しないことになるため、
ステップS10で直ちにデータ送信を開始する。
【0049】ステップS10の処理が終わると、マイコ
ン60は図9の通常動作の手順に従ってデータ送信を制
御する。通常動作では、まず送信データ作成処理を実行
する(ステップS21)。送信データ作成処理について
は後述する。次に、他の送信機2からのデータを受信し
たか否か判定し(ステップS22)、受信していればそ
のIDが自己に設定されたIDと一致するか否か判定す
る(ステップS23)。一致していれば図8のパワーオ
ン動作へ戻る。一方、受信したデータのIDが自己のI
Dと異なる場合には、その受信したデータのIDに応じ
て自己の送信タイミングを送信タイマにセットする(ス
テップS24)。次に、送信タイマがタイムアップした
か否か判定し(ステップS25)、タイムアップするま
ではステップS22へ戻る。
【0050】ステップS25でタイムアップと判定する
と自己のデータの送信を開始する(ステップS26)。
このとき、並行してデータの受信も行う。次に、データ
送信を完了したか否か判定し(ステップS27)、送信
が完了したならば、送信したデータと、その送信と並行
して受信したデータとを比較する(ステップS28)。
一致していなければ混信が発生したものと判定して図8
のパワーオン動作に進む。一致していれば混信がないと
みなしてよいから、次回の送信タイミングを送信タイマ
にセットする(ステップS29)。その後、ステップS
21へ戻る。
【0051】なお、ID書換えボタンが押されている場
合に出力されるリモコンデータについては、ID書換え
を行うときに他の駆動機器と隔離したり、あるいは駆動
機器が戦闘を行っている領域にデータが送信されないよ
うにリモコン信号発光部6とは別のリモコン信号発光部
をID書換えデータ専用に設けるなど、混信を防ぐこと
ができるため、ステップS22〜S29に示す処理手順
に従って送信されなくともよい。
【0052】図10は、図8のステップS4及び図9の
ステップS21において、送信機2のマイコン60が実
行する送信データ作成処理の手順を示すフローチャート
である。ステップS41ではID書換えボタンが押され
ているか否かを判定し、押されていると判定した場合
は、ID書換え指示フラグをセットする(ステップS4
2)。押されていないと判定した場合は、ステップS4
2をスキップする。ステップS43では射撃後に装填時
間が経過したか否かを判定するために時間をカウントす
る装填タイマが作動中であるか否か判定し、作動してい
ると判定した場合は、ステップS44からS49をスキ
ップする。すなわち、射撃ボタン15に対する操作を無
視する。作動していないと判定した場合は、射撃ボタン
が押されているか否か判定し(スキップS44)、押さ
れていないと判定した場合は、ステップS45からS4
9をスキップする。押されていると判定した場合は、エ
キスパートモードか否か判定し(ステップS45)、エ
キスパートモードでないと判定した場合は、ステップS
46及びS47をスキップする。エキスパートモードで
あると判定した場合は、弾数が0より大きいか否か判定
し(ステップS46)、0以下と判定した場合は、ステ
ップS47からS49をスキップする。すなわち、射撃
ボタン15に対する操作を無効なものと判定し、戦車モ
デル1に射撃を指示するための処理を実行しない。弾数
が0より大きいと判定した場合は、弾数を1減らす(ス
テップS47)。次に装填タイマのカウントを開始する
とともに(ステップS48)、送信データに射撃指示を
含ませるための射撃指示フラグをセットする(ステップ
S49)。さらに送信機2のその他の入力装置に対応し
たフラグをセットし(ステップS50)、これらのフラ
グを参照して送信データを作成する(ステップS5
1)。送信データを作成した後はフラグをリセットし、
次の送信データ作成処理に備える。
【0053】このように、エキスパートモードでは、ス
テップS3において不揮発性メモリ61に記録された弾
数をマイコン60が保持する弾数の初期値としてセット
し、ステップS46において射撃指示を制限し、ステッ
プS47において弾数を減らすことによって、戦車モデ
ル1の射撃できる回数を送信機2が管理することができ
る。さらに、マイコン60が保持する弾数を送信機1の
7セグ表示部16に表示することによって、ユーザに弾
数を認識させることができる。従って、戦車モデル1に
弾数の管理をさせた場合は、戦車モデル1に弾数の表示
部を設けたり、送信機2に弾数を表示するためのデータ
を戦車モデル1からフィードバックする手段を設けなけ
ればならないが、このような必要がなく、戦車モデル1
を小型化するのに有利である。また、装填時間について
も、ステップS1において不揮発性メモリ61に記録さ
れた装填時間をマイコン60が使用する装填時間にセッ
トし、ステップS48において装填時間をカウントし、
ステップS43において射撃指示を制限することによっ
て、戦車モデル1が続けて射撃できる時間間隔を送信機
2が管理することができ、戦車モデル1が時間間隔を管
理する場合に比べて戦車モデル1の負担を軽減すること
ができる。
【0054】図11は電源投入時に戦車モデル1のマイ
コン70が実行するパワーオン動作の手順を示すフロー
チャートである。まず、受信したデータに含まれるID
が自己に割り当てられたIDと一致するか否か判定する
(ステップS61)。一致していないと判定した場合
は、次の受信をまつ。一致していれば、すなわち、自己
の戦車モデル1に対応する送信機2から送信されたデー
タと判定した場合は、受信データに含まれるプレイモー
ド情報に応じて、選択されているプレイモードを示すフ
ラグをセットする(ステップS62)。このフラグは電
源を入れ直すなどの所定のリセット操作が行われるまで
保持され、その後の処理において必要に応じて参照され
る。次に、選択されているプレイモードに対応した主砲
威力及びライフを不揮発性メモリ73から読み込んで設
定する(ステップS63)。選択されているプレイモー
ドが実戦モードの場合はライフに全戦車モデル1で統一
した値が設定される。エキスパートモードの場合は主砲
威力及びライフに図6で示したような各戦車モデル1の
種類に応じた値が設定される。主砲威力及びライフの設
定後、通常動作に進む。
【0055】図12は戦車モデル1のマイコン70がデ
ータをリモコン信号受光部4から受けたときに実行する
受信処理手順を示すフローチャートである。まず、マイ
コン70は受信データに含まれるIDが、自己の戦車モ
デル1に割り当てられたIDと一致するか否か判定する
(ステップS71)。IDが一致していれば、すなわ
ち、自己の戦車モデル1に対応する送信機2から送信さ
れたデータと判別した場合は、そのデータを受信した時
刻を基準に時間軸を補正した図7のデータ送信スケジュ
ールを参照できるようにタイマを設定する(ステップS
72)。
【0056】このタイマによって、自己の戦車モデル1
の送信タイミングを調整し、また、データを受信した時
刻から、受信したデータが送信機2からのものか、他の
戦車モデル1からのものかを特定することができる。こ
のタイマの設定とデータ送信スケジュールの参照は、例
えば、以下のように行えばよい。まず、自己の戦車モデ
ル1に割り当てられたIDと同一のIDをもつリモコン
データ(すなわち自己に対応する送信機2からの送信デ
ータ)を受信したときに、その受信完了時にタイマに時
間T2を設定するとともに戦車モデル1の送信時間であ
ることを示すフラグをセットする。その後は、タイマカ
ウントが時間T2進んだ時点でT1を再設定するととも
にフラグを下ろし、タイマカウントが時間T1進んだ時
点で時間T2を再設定するとともにフラグをセットす
る、という動作を繰り返す。これによって、データを受
信した時刻が送信機2の送信時刻か、戦車モデル1の送
信時刻かを区別することができる。さらに、カウンタ変
数を用意すれば、自己の戦車モデル1の送信時間にカウ
ンタ変数を初期化し、その後、戦車モデル1の送信時間
であることを示すフラグをセットするごとにカウンタ変
数を増やすことにより、自己に対応する送信機2からの
送信データが途切れた場合にも、自己の送信タイミング
を知ることができ、また、受信したリモコンデータのI
Dを特定することもできる。
【0057】ステップS72にてタイマを設定した後
は、受信データに含まれる射撃指示情報に射撃指示があ
るか否か判定し(ステップS73)、射撃指示がある場
合は他の戦車モデル1に送信する射撃データを生成する
(ステップS74)。射撃データには、パワーオン動作
にて設定された主砲威力の情報を含ませる。次に、その
射撃データを所定のタイミングで送信する(ステップS
75)。ステップ73にて射撃指示がなかった場合は、
ステップS74及びS75はスキップする。その後、受
信データに含まれる左右の走行用モータ制御情報、砲塔
用モータ制御情報に基づき、モータ制御を行い(ステッ
プS76)、次の受信を待つ。
【0058】ステップS71において受信データに含ま
れるIDが自己の戦車モデル1に割り当てられたIDと
一致しなかった場合は、受信した時刻とステップ72に
て設定したデータ送信スケジュールとを比較し、受信し
た時刻が他の戦車モデル1の送信する時刻か否か判定す
る(ステップS77)。戦車モデル1の送信時間ではな
いと(すなわち送信機2からの送信データと)判定した
場合は、受信データにID書換えの指示が含まれている
か否か判定する(ステップ78)。含まれていると判定
した場合は、自己の戦車モデル1が充電中か否か判定し
(ステップS79)、充電中であれば自己のIDを受信
データに含まれるIDに変更し(ステップS80)、次
の受信を待つ。充電中でなければステップS80をスキ
ップする。ステップS78において、ID書換えの指示
が含まれていないと判定した場合は、データ送信スケジ
ュール参照用のタイマにT2を再設定するとともに、そ
の後T2、T1のカウント及び設定を繰り返すようにす
ることにより、データ送信スケジュールを補正する(ス
テップS81)。次にこの受信データに含まれるID
を、受信データのID保存用の変数にセットする(ステ
ップS82)。
【0059】ステップS77にて他の戦車モデル1の送
信時刻と判定したときは、図13に示す射撃された場合
の処理に進む。ステップ90では、ステップS82(図
12参照)にて代入したIDを参照する。本実施形態で
は、図7に示したように送信機2の送信時間の後に対応
する戦車モデル1の送信時間が続くことから、この参照
したIDによって、射撃した戦車モデル1のIDを特定
することができる。従って、予め敵と判定するIDをマ
イコン70にセットしておくことで、この特定したID
に基づき、射撃した戦車モデル1が敵か否かを判定する
ことができる(ステップS91)。ここで、敵でないと
判定した場合は、図13における以降の処理をスキップ
し、図12に戻って次の受信を待つ。敵と判定した場合
は、演習モードか否か判定する(ステップS92)。演
習モードと判定した場合は、ダメージアクションを発動
した後(ステップS93)、図12に戻って次の受信を
待つ。演習モードでないと判定した場合は、実戦モード
か否か判定する(ステップS94)。実戦モードと判定
した場合は、自己のライフから全戦車モデル1で統一し
た所定の値を減算する(ステップS95)。実戦モード
でないと判定した場合は、自己のライフから受信データ
に含まれる主砲威力の値を減算する(ステップS9
6)。次にライフが初期値(図11のステップS63に
て不揮発性メモリ73から読み取って設定した値)の5
0%より大きいか否か判定する(ステップS97)。5
0%より大きいと判定した場合は、ダメージアクション
を発動した後(ステップS93)、図12に戻って次の
受信を待つ。50%以下と判定した場合は、ライフが初
期値の20%より大きいか否か判定する(ステップS9
8)。20%より大きいと判定した場合は、速度低下フ
ラグをセットして(ステップS99)、ダメージアクシ
ョンを発動し、次の受信を待つ。この後、戦車モデル1
に対して所定のリセット操作が行われるまで、マイコン
70は、走行用モータ38の制御を実行する際、この速
度低下フラグを参照することにより、所定の速度制限を
発生させる。20%以下と判定した場合は、ライフが0
より大きいか否か判定する(ステップS100)。0よ
り大きいと判定した場合は、LED常時点滅フラグをセ
ットして(ステップS101)、ダメージアクションを
発動し、次の受信を待つ。この後、戦車モデル1に対し
て所定のリセット操作が行われるまで、マイコン70
は、このLED常時点滅フラグを参照し、LED49を
常時点滅させる。ライフが0以下と判定した場合は、撃
破アクションを発動した後(ステップS102)、戦車
モデル1の制御を完全に停止する(ステップS10
3)。
【0060】このように、ステップS63において不揮
発性メモリ73から主砲威力、ライフを設定し、ステッ
プS75において射撃データに主砲威力の情報を含ま
せ、ステップS96において自己のライフから受信した
データの主砲威力を減算し、その値によってステップS
103の完全停止等の動作を行うため、戦車モデル1毎
に設定された攻撃力によって異なる効果を発生させるシ
ステムが戦車モデル1…1間で完結している。従って、
データを戦車モデル1から送信機2にフィードバックす
る必要がなく、遠隔操作玩具システムの構成の複雑化を
招くことがない。
【0061】なお、ステップS77の他の戦車モデル1
から送信されたデータか否かの判定は、送信機2からの
データか戦車モデル1からのデータかを区別するための
1ビットの情報を、送信機2および戦車モデル1の送信
データにそれぞれ付加し、マイコン70が受信データに
含まれるその情報を参照することによって実行してもよ
い。どの戦車モデル1から送信されたデータかの特定
は、送信する戦車モデル1に割り当てられたIDを送信
データに付加し、マイコン70が受信データに含まれる
IDを参照することによって行ってもよい。
【0062】本発明は以上の実施形態に限定されず、種
々の形態にて実施してよい。例えば駆動機器は戦車に限
らず、各種の動体を模したものでよい。駆動機器の受光
部は一つに限らず、複数の受光部を設けてもよい。複数
の受光部の一部を送信機からの送信データ受信用に、残
りの受光部を他の駆動機器からの送信データ受信用に使
用してもよい。リモコン信号は赤外線でなくともよく、
さらに、送信機のリモコン信号に電波を用い、駆動機器
のリモコン信号に赤外線を用いるなど、出力する信号を
送信機と駆動機器とで別々のものにしてもよい。送信機
と駆動機器との対応付けは、リモコン信号に含まれる識
別情報を用いなくともよく、周波数の異なるリモコン信
号を利用するなどしてもよい。リモコン信号の混信を防
止する手段は送信タイミングを調整するものに限られ
ず、周波数の異なるリモコン信号を用いるもの等でもよ
い。送信機はオペレータが手持ち可能なものでもよい
し、据え置き型のものでもよい。携帯型ゲーム機や携帯
電話のような携帯機器に特定のプログラムをインストー
ルして送信機として機能させてもよい。
【0063】駆動機器に保持させるパラメータとして、
主砲威力、ライフというパラメータを例に挙げて説明し
たが、本発明はそのような例に限られない。攻撃力とし
て送信データに含ませることができ、また、その攻撃力
に応じて被害の程度が異なる処理を実現することができ
るものであれば、あらゆるパラメータに適用することが
できる。送信機に保持させるパラメータとして、弾数、
装填時間というパラメータを例に挙げて説明したが、本
発明はそのような例に限られない。送信機によって駆動
機器を直接制御する際に用いられるパラメータであれ
ば、あらゆるパラメータに適用することができる。な
お、装填時間は駆動機器が保持し、一旦射撃した後、装
填時間が経過するまで送信機からの送信データに含まれ
る射撃指示を無視するようにしてもよい。また、本実施
形態では、駆動機器の送信データに一つのパラメータに
関する情報を含ませ、駆動機器の保持するパラメータの
うち一つのパラメータに対して演算を行う例を示した
が、複数のパラメータに関する情報を送信データに含ま
せ、駆動機器の保持する複数のパラメータに対して演算
を行ってもよいし、この際、複数のパラメータを用いて
一つのパラメータに対して演算を行うような複合的な演
算を行ってもよい。また、各種パラメータが製造者によ
って不揮発性メモリ内に設定されている例を示したが、
ユーザによって設定されるようにしてもよい。
【0064】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、駆動機
器の攻撃力に関する情報を他の駆動機器へ送信する攻撃
信号に含めるとともに、攻撃信号の受信により他の駆動
機器から攻撃を受けたことを検知したときは、その攻撃
信号に含まれる攻撃力に関する情報から特定される攻撃
力に応じて被害の程度が異なるように所定の処理を実行
する。このため、駆動機器毎に異なる威力の攻撃を行う
ことができる遠隔操作玩具システムを実現できる。さら
に、本発明の駆動機器は受信した攻撃信号に含まれる攻
撃力情報等に基づいて他の駆動機器の攻撃力を特定でき
るため、他の駆動機器の攻撃力を特定するためのデータ
テーブル等の情報を自ら記憶する必要がない。従って、
システムの構成の複雑化や生産コストの増大を招くこと
なく、駆動機器毎に異なる効果を他の駆動機器へ与える
ことができ、遊戯の趣向を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る遠隔操作玩具システ
ムの概略構成を示す図。
【図2】送信機の一実施形態としての戦車モデル用送信
機の上面図。
【図3】駆動機器の一実施形態としての戦車モデルの平
面図及び側面図。
【図4】図2の送信機の回路構成を示す図。
【図5】図3の戦車モデルの回路構成を示す図。
【図6】図3の戦車モデル毎に設定されるパラメータの
テーブルを示す図。
【図7】図2の送信機と図3の戦車モデルのデータ送信
タイミングを互いに重複しないように規定したデータ送
信スケジュールを示す図。
【図8】電源投入から自己のデータの送信を開始するま
でに図2の送信機のマイコンが実行するパワーオン動作
の手順を示すフローチャート。
【図9】図8の処理に続いて図2の送信機のマイコンが
実行する通常動作の手順を示すフローチャート。
【図10】図8及び図9の処理の中で図2の送信機のマ
イコンが実行する送信データ作成処理の手順を示すフロ
ーチャート。
【図11】電源投入から初期設定をするまでに図3の戦
車モデルのマイコンが実行するパワーオン動作の手順を
示すフローチャート。
【図12】図11の処理に続いて図3の戦車モデルのマ
イコンが実行する通常動作の手順を示すフローチャー
ト。
【図13】図12の処理において、受信データが他の戦
車モデルからのものであったときに、図3の戦車モデル
のマイコンが実行する処理の手順を示すフローチャー
ト。
【符号の説明】
1 戦車モデル 2 送信機 3 送信機のリモコン信号発光部 4 戦車モデルのリモコン信号受光部 5 送信機のリモコン信号受光部 6 戦車モデルのリモコン信号発光部 60 送信機に搭載されたマイコン 60a 送信機に搭載されたマイコンのRAM 61 送信機に搭載された不揮発性メモリ 70 戦車モデルに搭載されたマイコン 70a 戦車モデルに搭載されたマイコンのRAM 73 戦車モデルに搭載された不揮発性メモリ 81 送信機の送信データ 82 戦車モデルの送信データ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C150 AA14 CA08 CA11 DA06 DG13 DH05 DK02 ED02 ED10 ED42 ED52 EF16 EF17 EF33 EF36

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信機と、その送信機から送信される制
    御信号に基づいて制御される駆動機器との組を複数含
    み、ユーザによる所定の攻撃操作に応答して前記送信機
    から前記制御信号に含めて送信される攻撃指令に基づい
    て前記駆動機器から所定の攻撃信号を送信させ、その攻
    撃信号を受信した駆動機器においては、攻撃に対する被
    害を生じさせるための所定の処理を実行させる遠隔操作
    玩具システムにおいて、 前記駆動機器のそれぞれが、 自己の攻撃力を示す攻撃力情報を記憶する駆動機器記憶
    手段と、 前記攻撃力情報又はその攻撃力情報に対応付けられた情
    報が含まれるようにして前記攻撃信号を生成する攻撃信
    号生成手段と、 生成された攻撃信号を送信する攻撃信号送信手段と、 受信した攻撃信号から前記攻撃力を特定し、その攻撃力
    に応じて被害の程度が異なるようにして前記所定の処理
    を実行する被害生成手段と、を備えていることを特徴と
    する遠隔操作玩具システム。
  2. 【請求項2】 前記駆動機器記憶手段は前記被害の程度
    を判別する被害程度判別情報を更に記憶し、 前記被害生成手段は、受信した攻撃信号から特定した前
    記攻撃力が大きいほど被害が大きくなるように前記被害
    程度判別情報を変化させることを特徴とする請求項1に
    記載の遠隔操作玩具システム。
  3. 【請求項3】 前記送信機には、所定の条件が満たされ
    たときに、前記攻撃指令を前記制御信号に含めることを
    制限する攻撃指令制限手段が設けられていることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の遠隔操作玩具システム。
  4. 【請求項4】 前記送信機には、一旦攻撃してから次に
    攻撃するまでの所要時間を示す所要時間情報を記憶する
    送信機記憶手段が設けられ、 前記攻撃指令制限手段は、前記攻撃指令が前記制御信号
    に含まれた後、前記所要時間が経過するまで、次の攻撃
    指令を前記制御信号に含めることを禁止することを特徴
    とする請求項3に記載の遠隔操作玩具システム。
  5. 【請求項5】 前記送信機記憶手段には、攻撃可能な回
    数を特定する攻撃可能回数情報が更に記憶され、 前記攻撃指令制限手段は、前記攻撃指令が前記制御信号
    に含まれる毎に前記攻撃可能回数情報を更新し、前記攻
    撃可能回数情報によって特定される攻撃可能な回数が所
    定の値に達した後は、前記攻撃指令を前記制御信号に含
    めることを禁止することを特徴とする請求項4に記載の
    遠隔操作玩具システム。
  6. 【請求項6】 前記駆動機器には、前記攻撃力情報及び
    前記被害程度判別情報の初期状態を記録する駆動機器不
    揮発性メモリが設けられ、所定のリセット操作が行われ
    たときに、前記駆動機器記憶手段に記憶された前記攻撃
    力情報及び前記被害程度判別情報を前記駆動機器不揮発
    性メモリに記録された初期状態とし、 前記送信機には、前記所要時間情報及び前記攻撃可能回
    数情報の初期状態を記録する送信機不揮発性メモリが設
    けられ、所定のリセット操作が行われたときに、前記送
    信機記憶手段に記憶された前記所要時間情報及び前記攻
    撃可能回数情報を前記送信機不揮発性メモリに記録され
    た初期状態とすることを特徴とする請求項5に記載の遠
    隔操作玩具システム。
  7. 【請求項7】 前記送信機は、前記攻撃可能回数情報を
    表示する表示手段を備えることを特徴とする請求項5又
    は6に記載の遠隔操作玩具システム。
  8. 【請求項8】 自己に対応する送信機から送信される制
    御信号に基づいて動作制御を行うとともに、前記制御信
    号に含まれる攻撃指令に基づいて所定の攻撃信号を送信
    し、前記攻撃信号を受信した場合には、攻撃に対する被
    害を生じさせるための所定の処理を実行する駆動機器で
    あって、 自己の攻撃力を示す攻撃力情報を記憶する駆動機器記憶
    手段と、 前記攻撃力情報又はその攻撃力情報に対応付けられた情
    報が含まれるようにして前記攻撃信号を生成する攻撃信
    号生成手段と、 生成された攻撃信号を送信する攻撃信号送信手段と、 受信した攻撃信号から前記攻撃力を特定し、その攻撃力
    に応じて被害の程度が異なるようにして前記所定の処理
    を実行する被害生成手段と、を備えていることを特徴と
    する駆動機器。
  9. 【請求項9】 前記駆動機器記憶手段は前記被害の程度
    を判別する被害程度判別情報を更に記憶し、 前記被害生成手段は、受信した攻撃信号から特定した前
    記攻撃力が大きいほど被害が大きくなるように前記被害
    程度判別情報を変化させることを特徴とする請求項8に
    記載の駆動機器。
  10. 【請求項10】 前記駆動機器には、前記攻撃力情報及
    び前記被害程度判別情報の初期状態を記録する駆動機器
    不揮発性メモリが設けられ、所定のリセット操作が行わ
    れたときに、前記駆動機器記憶手段に記憶された前記攻
    撃力情報及び前記被害程度判別情報を前記駆動機器不揮
    発性メモリに記録された初期状態とすることを特徴とす
    る請求項9に記載の駆動機器。
  11. 【請求項11】 受信した制御信号に基づいて動作制御
    を行うとともに、前記制御信号に含まれる攻撃指令に基
    づいて所定の攻撃信号を送信し、前記攻撃信号を受信し
    た場合には、攻撃に対する被害を生じさせるための所定
    の処理を実行する駆動機器を制御するための送信機であ
    って、 前記送信機には、所定の条件が満たされたときに、前記
    攻撃指令を前記制御信号に含めることを制限する攻撃指
    令制限手段が設けられていることを特徴とする送信機。
  12. 【請求項12】 前記送信機には、一旦攻撃してから次
    に攻撃するまでの所要時間を示す所要時間情報を記憶す
    る送信機記憶手段が設けられ、 前記攻撃指令制限手段は、前記攻撃指令が前記制御信号
    に含まれた後、前記所要時間が経過するまで、次の攻撃
    指令を前記制御信号に含めることを禁止することを特徴
    とする請求項11に記載の送信機。
  13. 【請求項13】 前記送信機記憶手段には、攻撃可能な
    回数を特定する攻撃可能回数情報が更に記憶され、 前記攻撃指令制限手段は、前記攻撃指令が前記制御信号
    に含まれる毎に前記攻撃可能回数情報を更新し、前記攻
    撃可能回数情報によって特定される攻撃可能な回数が所
    定の値に達した後は、前記攻撃指令を前記制御信号に含
    めることを禁止することを特徴とする請求項12に記載
    の送信機。
  14. 【請求項14】 前記送信機には、前記所要時間情報及
    び前記攻撃可能回数情報の初期状態を記録する送信機不
    揮発性メモリが設けられ、所定のリセット操作が行われ
    たときに、前記送信機記憶手段に記憶された前記所要時
    間情報及び前記攻撃可能回数情報を前記送信機不揮発性
    メモリに記録された初期状態とすることを特徴とする請
    求項13に記載の送信機。
  15. 【請求項15】 前記攻撃可能回数情報を表示する表示
    手段を備えることを特徴とする請求項13又は14に記
    載の送信機。
  16. 【請求項16】 送信機と、その送信機から送信される
    制御信号に基づいて制御される駆動機器との組を複数含
    み、ユーザによる所定の攻撃操作に応答して前記送信機
    から前記制御信号に含めて送信される攻撃指令に基づい
    て前記駆動機器から所定の攻撃信号を送信させ、その攻
    撃信号を受信した駆動機器においては、攻撃に対する被
    害を生じさせるための所定の処理を実行させる遠隔操作
    玩具システムにおいて、 前記複数の送信機のそれぞれには、 各送信機を識別するための各送信機に固有の識別情報
    と、前記駆動機器の動作を制御するための動作制御情報
    と、前記攻撃指令に関する情報とを含んだ制御信号を生
    成する制御信号生成手段と、 前記制御信号を送信する制御信号送信手段と、 他の送信機から送信された制御信号を受信する制御信号
    受信手段と、 受信した制御信号に含まれている前記識別情報に基づい
    て自己の制御信号の送信タイミングを設定する送信タイ
    ミング設定手段と、 設定された送信タイミングに従って前記制御信号送信手
    段から前記制御信号を送信させる制御信号送信制御手段
    と、が設けられ、 前記複数の駆動機器のそれぞれには、 前記攻撃力情報又はその攻撃力情報に対応付けられた情
    報が含まれるようにして前記攻撃信号を生成する攻撃信
    号生成手段と、 生成された攻撃信号を送信する攻撃信号送信手段と、 各送信機から送信された制御信号及び他の駆動機器から
    送信された攻撃信号を受信する制御/攻撃信号受信手段
    と、 自己に対応付けられた送信機に固有の識別情報を含む制
    御信号を受信した場合には、その制御信号に含まれる動
    作制御情報に基づいて自己の動作を制御するとともに、
    前記制御信号に含まれる攻撃指令に基づいて前記攻撃信
    号の生成及び送信を制御する駆動機器制御手段と、 他の駆動機器からの攻撃信号を受信した場合には、受信
    した攻撃信号から前記攻撃力を特定し、その攻撃力に応
    じて被害の程度が異なるようにして前記所定の処理を実
    行する被害生成手段と、が設けられ、 前記複数の送信機及び駆動機器のそれぞれに対して、前
    記制御信号及び前記攻撃信号の送信タイミングを互いに
    重複しないように規定した共通の信号送信スケジュール
    が設定され、 前記送信機の送信タイミング設定手段は、他の送信機か
    らの制御信号に含まれる識別情報を参照して、前記信号
    送信スケジュールにて規定されている自己の送信タイミ
    ングを特定し、 前記駆動機器制御手段は、前記複数の送信機のうち、少
    なくともいずれか一つの送信機から送信される制御信号
    の受信タイミングを参照して、前記信号送信スケジュー
    ルにて規定されている自己の送信タイミングを特定し、
    その特定された送信タイミングに従って前記攻撃信号送
    信手段から前記攻撃信号を送信させる、ことを特徴とす
    る遠隔操作玩具システム。
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