JP2003164458A - 医療器具 - Google Patents

医療器具

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JP2003164458A
JP2003164458A JP2001365019A JP2001365019A JP2003164458A JP 2003164458 A JP2003164458 A JP 2003164458A JP 2001365019 A JP2001365019 A JP 2001365019A JP 2001365019 A JP2001365019 A JP 2001365019A JP 2003164458 A JP2003164458 A JP 2003164458A
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Nariyasu Kishioka
成泰 岸岡
Masaru Sudo
賢 須藤
Makoto Inaba
誠 稲葉
Yorio Matsui
頼夫 松井
Takeaki Nakamura
剛明 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 腫瘍切除範囲に容易にマーキングを行なうこ
とができる医療器具を提供する。 【解決手段】 生体組織と開口部12とが近接した状態
で、手元部3の操作によって開口部12から射出された
液体(接着剤)28が生体組織に射出され、この生体組
織とマーキング部材14aとが接触して、このマーキン
グ部材14aが生体組織に取着され、開口部12が生体
組織から離れるとともにマーキング部材14aがフラン
ジ部13から外れて生体組織に留置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、体腔内に挿入可
能な挿入部を有する医療器具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、癌に対する外科手術では、腫瘍部
分を切除してリンパ節郭清を行ない、術後の転移を防止
することが一般的であった。しかし、早期癌では腫瘍部
分がリンパ節に転移している頻度は低く、本来ならリン
パ節郭清が不要な患者にも郭清が行われているので、患
者のQOL(Quality Of Life(生活の
質))を低下させていることが分かってきた。
【0003】そこで、近年、早期癌に対しては、癌から
最初にリンパ流を受けるリンパ節であるセンチネルリン
パ節(以下「SLN」と称する)というコンセプトが研
究されている。このSLNのコンセプトとは、腫瘍が最
初にSLNにリンパ節転移を起こすという考えの下、S
LNを術中に探してこれを摘出し、迅速病理診断を行な
ってSLNに転移がなければ(癌細胞が存在しなけれ
ば)、郭清を行なわず、患者のQOLを向上させるとい
うものである。
【0004】雑誌「消化器外科2000−10月号(V
ol.23 No.11)」(へるす出版)のP161
7〜P1624「消化管癌のセンチネルリンパ節検出;
RI法と色素法の比較」によると、RI法で99mTc
スズコロイドなどのラジオアイソトープ(放射性薬
剤)、色素法でICG(インドシアニングリーン)など
の色素を術前もしくは術中に内視鏡下で腫瘍の周囲4ヶ
所に注入している。そして、開腹下手術もしくは腹腔鏡
下手術中に、例えば特開平6−258440号公報に開
示されている腹腔鏡用放射線検出プローブによって放射
線を発するリンパ節、つまりSLNを同定したり、直視
下もしくは腹腔鏡下で色素により青染されたリンパ節、
つまりSLNを同定したりする方法が示されている。
【0005】一方、雑誌「外科2000−11月号(V
ol.62 No.11)」(南江堂)のP1237〜
P1240「胃癌局所切除術の実際と問題点」と、「腹
腔鏡下胃手術の実際(大橋秀一編集)」(南江堂)のP
63〜P70「胃部分切除術1 早期胃癌に対するLe
sion Lifting法」、P71〜P77「胃部
分切除術2 早期胃癌に対する局所全層切除術」とによ
ると、早期胃癌の腹腔鏡下手術時には、術前に胃内視鏡
下で腫瘍の周囲に数箇所マーキングとしてクリップを留
置することが示されている。これらクリップを含むよう
に腫瘍部の局所切除もしくは部分切除を行なうことによ
り、目的部位を残らず切除することができる。なお、こ
のクリップには、特開平4−102450号公報などに
開示されているものが用いられている。また、クリップ
の代わりに電気メスを用いて腫瘍の周囲にマーキングを
行なうことも有り得る。
【0006】ところで、特開平6−70972号公報で
は、コラーゲン蛋白部分加水分解物質並びに水および多
価フェノール化合物よりなる接着成分と、ホルムアルデ
ヒド並びにグルタルアルデヒドおよび/もしくはグリセ
リンアルデヒドを含有する水溶液からなる硬化成分とを
混合することにより、迅速に接着可能な生体組織用の接
着剤が示されている。この接着剤は適度な硬度と弾力性
を有し、かつ水分への耐性に優れている。また、特開平
9−225019号公報では、接着性ポリペプチドと水
溶性高分子からなり、水存在下でも接着力を発揮できる
生体組織用の接着剤が示されている。
【0007】さらに、特開平11−76245号公報で
は、腹腔鏡下手術に使用可能な生体組織用の接着剤投与
具が開示されている。これは、投与具の手元側の2つの
シリンジに2液混合型の生体組織用の接着剤を充填して
おき、投与具の先端で両者を混合して接着可能としたも
のである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】例えば、早期胃癌に対
する手術を行なう際、SLNを同定するためにICGの
ような色素を内視鏡下によって胃内部の腫瘍部の周囲の
粘膜下の3ヶ所ないし4ヶ所に術中に局注している。し
かし、腫瘍部切除のために留置した上述したクリップが
粘膜下層まで到達してクリッピングされていると、血管
やリンパ管が豊富に存在する粘膜下層のリンパ管を塞い
でリンパ流の流れを変えてしまい、正確なSLNを同定
することが困難になる場合があり、クリッピングには術
者のテクニックを必要とした。
【0009】また、電気メスを用いてマーキングを行な
った場合、腫瘍部を切除後、切除断端を病理診断する
際、組織の熱変性の度合いによっては陰性か陽性かの判
断を行なうことが難しくなり、確実に腫瘍部を切除でき
たか否かを確認することが難しくなることが起こり得
る。
【0010】さらに、特開平6−70972号公報、特
開平9−225019号公報、および特開平11−76
245号公報では、生体組織同士を接着可能な接着剤を
開示しているのみで、手術での具体的な使用については
明示されていない。
【0011】この発明は、このような課題を解決するた
めになされたもので、例えば消化器癌の手術でSLNを
同定する際、粘膜下層のリンパ流を変えるなど、生体に
変化を起こすことなく、腫瘍切除範囲に容易にマーキン
グを行なうことができる医療器具を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明の医療器具は、体腔内に挿入可能な挿入部
を備えている。そして、生体内に留置可能なマーキング
部材を保持し、かつ、前記挿入部の先端部に開口した開
口部から前記マーキング部材を生体に接触可能な状態で
放出自在に保持する保持手段と、前記保持手段で保持し
た前記マーキング部材に前記開口部側から接着用液体を
塗布する塗布手段と、が設けられていることを特徴とす
るものである。
【0013】また、前記開口部に一端が連通し、前記挿
入部に形成された液体流路と、前記液体流路の他端に設
けられ、この液体流路を通じて前記接着用液体を前記開
口部に供給する供給手段と、をさらに具備していること
が好適である。
【0014】さらに、前記挿入部を前記生体内の所望の
位置に導く導入手段をさらに具備していることが好適で
ある。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。
【0016】(第1の実施の形態)まず、第1の実施の
形態について、図1ないし図7を用いて説明する。
【0017】図1および図2に示すように、この実施の
形態にかかる処置具1は、細長く、ほぼ円筒状の挿入部
2と、この挿入部2の後端に接続された手元部3とから
なる。
【0018】図2に示すように、この挿入部2の軸方向
には、細径の第1の管路4と、この第1の管路よりも太
径の第2の管路5とが内部に設けられている。これら第
1および第2の管路4,5の後端は、それぞれ手元部3
内に収容されて接続されるとともにこの手元部3に固定
されている。また、手元部3には、これら第1の管路4
に連通された挿通路6が設けられている。一方、第2の
管路5には、手元側に設けられた側孔7と、この側孔7
に連通され、手元部3の挿通路6に対してほぼ垂直な方
向に設けられた吸引路8とが設けられている。
【0019】また、挿入部2の先端側は、後述するマー
キング部材を収容するほぼ円筒状の収容部9に接続され
るとともに固定されている。この収容部9は、ポリカー
ボネイト材やアクリル材などの透明もしくは半透明の樹
脂素材などからなることが好適である。この収容部9の
内腔には、挿入部2の第1の管路4の先端側に連通する
第3の管路10と、第2の管路5の先端側に連通する第
4の管路11とがそれぞれ挿入部2の軸方向に設けられ
ている。また、これら第3および第4の管路10,11
は、収容部9の先端に設けられた開口部12に通じてい
る。第4の管路11の先端には、この管路11の内径よ
り若干小さい径を有するフランジ部13が設けられてい
る。また、この第4の管路11の内径とほぼ同じ外径を
有するほぼ円板状のマーキング部材14aがこのフラン
ジ部13に接している。さらに、3つのマーキング部材
14b,14c,14dがこの第4の管路11の後端に
向けて順に並設されている。なお、最も手元側に設けら
れたマーキング部材14dには、このマーキング部材1
4dに接するリング状の押え部材15が配置されてい
る。この押え部材15は円筒状の挿入部2の内壁に沿っ
て摺動可能で、中心に開口17を有する。
【0020】各マーキング部材14a,14b,14
c,14dは、それぞれほぼ同一の形状に形成され、挿
入部2の先端側に面した側には主剤と硬化剤とからなる
2液混合型の接着剤の主剤が塗布されていることが好適
である。また、これらマーキング部材14a,14b,
14c,14dは、シリコーンゴム材やニトリルブチル
ゴム材などの弾性素材からなることが好適である。そし
て、これらマーキング部材14a,14b,14c,1
4dの一方の側面には、図3に示すように、手元部3側
の面18の外周近傍には円周上に90°ずつ4ヶ所の突
起部19が設けられている。このため、各マーキング部
材14a,14b,14c,14dは、これら突起部1
9によって隣接するマーキング部材に対して任意の距離
だけ離間されて並設される。すなわち、隣接するマーキ
ング部材同士の接触面積が減らされている。さらに、こ
れら突起部19の内側には各マーキング部材14a,1
4b,14c,14dの中心に孔20が設けられてい
る。また、この孔20と、各突起部19との間にはそれ
ぞれ孔21が配設されている。さらに、各マーキング部
材14a,14b,14c,14dは、それぞれ赤、
青、緑、黄などの任意の色に着色されていることが好適
である。
【0021】また、図2に示すように、挿入部2の第2
の管路5内の手元部3側の端部と、押え部材15との間
には、弾性部材、例えばコイルばね16が配設されてい
る。押え部材15は、収容部9の第4の管路11内に配
設されている。押え部材15は、コイルばね16によっ
て、先端方向に押圧(付勢)されている。そして、この
押え部材15はマーキング部材14a,14b,14
c,14dをフランジ部13から突出しない程度に挿入
部2の先端方向に向けて押し付けている。
【0022】手元部3に設けられた吸引路8の端部に
は、ルアー口金22が形成されている。このルアー口金
22は、2方向活栓23に接続されている。この2方向
活栓23は、ルアー口金22および吸引チューブ24の
一端に接続されている。この吸引チューブ24の他端
は、吸引器25に接続されて延びている。2方向活栓2
3のツマミ26が回動されると、吸引チューブ24と手
元部3の吸引路8とが連通される開状態と、遮断される
閉状態とに切り替えられる。図1に示すように、吸引器
25、吸引チューブ24、2方向活栓23、処置具1の
手元部3が順に接続された状態で、2方向活栓23のツ
マミ26が回動されて吸引チューブ24と手元部3の吸
引路8とが連通されて開状態にされると、図2に示す挿
入部2の第2の管路5、収容部9の第4の管路11、押
え部材15の開口17、マーキング部材14d,14
c,14b,14aの孔20,21を介して、収容部9
の開口部12を介して挿入部2の先端に設けられた物体
(生体組織)を吸引することができる。
【0023】手元部3の挿通路6の手元側には、この挿
通路6に連通され、硬化剤28が収容される筒状の収容
部27が設けられている。この収容部27は、挿通路6
より大きな径を有し、軸方向に延び、手元部3の後端面
29で開口されている。この手元部3の後端面29から
収容部27内には、この収容部27内に挿通可能で、外
径がほぼ収容部27の内径とほぼ同じである円柱状のス
ライド部材30が配置されている。このスライド部材3
0の先端には、例えばシリコーンゴム材のような弾性部
材からなり、収容部27の内壁面と密着される先端部3
1が装着されている。スライド部材30を挿入部2の先
端側に押圧すると、収容部27内の硬化剤28が挿通路
6、挿入部2の第1の管路4、収容部9の第3の管路1
0を通って開口部12に向けて流出(射出)されるよう
になっている。
【0024】次に、このような処置具1を用いてリンパ
節に転移していないと想定される早期胃癌手術前に切除
範囲をマーキングする場合について説明する。処置具1
は収容部27内に硬化剤28が充填された状態で、手元
部3のルアー口金22に2方向活栓23を装着し、この
2方向活栓23に吸引チューブ24を介して吸引器25
を取付けておき、吸引をかけない状態にしておく。図4
に示すように、経口的に内視鏡32を胃33まで挿入
し、この内視鏡32を介して送気して胃33を膨らませ
た後、胃内34の腫瘍部35の場所を同定して、図4中
の点線で示す切除範囲36を確認しておく。そして、内
視鏡32の図示しないチャンネルに処置具1を挿通させ
て、内視鏡32の先端からこの処置具1を突出させる。
【0025】次に、図5の(a)に示すように、内視鏡
32から突出させた処置具1の収容部9の先端を切除範
囲36の口側に位置させて胃壁37に押し当てる。そし
て、図5の(b)に示すように、胃壁37に収容部9を
押し当てた後、図2に示すスライド部材30を先端方向
に押し出し、収容部27内の硬化剤28を挿通路6、第
1の管路4、および第3の管路10を通して収容部9の
先端の開口部12から流出させて、この開口部12に囲
まれた胃壁37および/もしくはマーキング部材14a
に塗布する。
【0026】この状態から、図2に示す2方向活栓23
のツマミ26を回動させて開状態にして、挿入部2を介
して収容部9の開口部12から吸引を行なって、図6の
(a)に示すようにマーキングを行なう部分の胃壁37
をマーキング部材14aと接触するように開口部12か
ら手元部3側に吸い込む。この状態を維持することによ
り、マーキング部材14aの先端面に予め塗布されてい
る主剤と胃壁37および/もしくはマーキング部材14
aに塗布された硬化剤28とが混ざり合って硬化し、マ
ーキング部材14aの先端面と胃壁37とが接着され
る。
【0027】次に、2方向活栓23のツマミ26を回動
させて閉状態にして処置具1を胃壁37から離すと、マ
ーキング部材14aが胃壁37に接着されているので先
端方向に引っ張られる。また、マーキング部材14aは
弾性素材であるため、収容部9内のフランジ部13をマ
ーキング部材14aの外周が乗り越える。このため、図
6の(b)に示すように、胃壁37にマーキング部材1
4aが接着された状態でマーキング部材14aが先端側
に外されて留置された状態となる。
【0028】続いて、図5の(a)に示す胃壁37に処
置具1の収容部9を押し当てる同様の操作を、図4に示
す切除範囲36の所望の位置に対して3ヶ所行ない、マ
ーキング部材14b,14c,14dを胃壁37のそれ
ぞれ所望の位置に接着させて留置させる。そして、図7
に示すように、最終的に腫瘍部35の切除範囲36を示
すように4ヶ所のマーキング部材14a,14b,14
c,14dが胃壁37に接着される。その後、SLNを
同定し、このSLNの切除や腫瘍部の部分切除操作など
の処置を行なう。
【0029】したがって、この実施の形態によれば、胃
内の膜表面のみにマーキングを行なうため、リンパ流を
妨げることなくSLNを同定し、切除操作を確実に行な
うことができる。また、マーキング部材を色分けしたこ
とにより、腫瘍部を局所切除した切除片の方向を容易に
把握することができ、病理診断する切片の位置を確実に
特定することができる。このため、万一SLNが残され
た場合に、このSLN部位の位置を容易に認識すること
ができる。
【0030】なお、この実施の形態では2液混合型の接
着剤を用いて説明したが、この接着剤はマーキング部材
14a,14b,14c,14d以外の部材から容易に
離れる(剥がれる)ことが好適である。
【0031】また、接着剤は、2液混合型であることが
好適であるが、1つの液体のみでマーキング部材と生体
組織とを接着可能な接着剤を用いて、2液混合型の接着
剤を用いる場合に予めマーキング部材に主剤を塗布した
手間を省いてもよい。
【0032】(第2の実施の形態)次に、第2の実施の
形態について図8ないし図12を用いて説明する。図8
に示すように、この実施の形態にかかる処置具41は、
細長く、ほぼ円筒状の挿入部42と、この挿入部42の
後端に設けられた操作部43と、挿入部の先端に設けら
れた鉗子部45とから形成されている。
【0033】図9に示すように、この挿入部42の先端
は、カバー部材44に接続されるとともに固定されてい
る。このカバー部材44の先端には、ピン46を中心と
して回動可能な鉗子部45が取付けられている。この鉗
子部45は手元側から順に、断面がほぼ円形状の接続部
48と、この接続部48の一部から先端に向かって延び
る板状のガイド部47とからなる。このガイド部47の
先端では、このガイド部47の中心軸方向から下方にカ
ーブされている。さらに、このガイド部47には、挿入
部2の内腔を通るとともに、このガイド部47に沿って
進退可能な局注針49が配置されている。この局注針4
9は形状を保持することができるとともに湾曲可能な材
質からなる、例えば超弾性合金(SEA)からなること
が好適である。
【0034】また、図8に示すように、操作部43の先
端側には、フランジ部50と、このフランジ部50から
手元側に斜方向に延びた円筒状の延出部51と、この延
出部51の内腔に進退可能な円筒状のスライド部52と
が設けられている。このスライド部52の先端側は、局
注針49の手元側に接続され、このスライド部52の手
元側にはツマミ53とルアー口金54とが設けられてい
る。このルアー口金54には、例えばシリンジ(図示せ
ず)などが接続されて、スライド部52の内腔を通じて
局注針49に送水可能に形成されている。
【0035】また、操作部43のフランジ部50の軸方
向手元側には、筒状の受け部55と、この受け部55内
を進退可能に手元側に延びるラチェット部56と、この
ラチェット部56の手元側に接続され、指を掛けるリン
グ57とが配設されている。ラチェット部56の側部に
は、複数の溝からなるラチェット58が設けられ、受け
部55内の図示しないラチェット受け部に係合される。
このため、この受け部55に対してラチェット部56が
先端側に移動されると、後述するリンク66を介して鉗
子部45がピン46を中心として回動されるとともにラ
チェット58とラチェット受け部とが係合されて、図8
中の鉗子部45の矢印のように、挿入部42の軸方向に
対して下方に回動される。
【0036】また、受け部55に対してラチェット部5
6が先端に進められるが、ラチェット58とラチェット
受け部とが係合されるため、後退させることができない
ようになっている。なお、受け部55の手元側の側方に
は、ボタン59が突出されている。このボタン59を押
圧すると、図示しない構成によってラチェット58とラ
チェット受け部との係合が解除され、受け部55からラ
チェット部56を後退させることができる。
【0037】図9に示すように、ガイド部47は、その
軸方向にわたって局注針49が進退する場合のガイドと
なる溝60を備えている。この溝60は、カーブした先
端の鋸歯部61の手前に設けられたスリット62に接続
されている。また、接続部48には、この溝60に連通
されて局注針49が挿通される貫通孔63が設けられて
いる。この接続部48は、切欠き65を有し、その縦断
面が図10の(a)に示すように、ほぼL字状に形成さ
れている。また、カバー部材44と接続部48とは、ピ
ン46を介して接続されている。そして、図10の
(b)に示すように、この接続部48の切欠き65とカ
バー部材44との間から手元側に延びる薄板状のリンク
66の先端側と接続部48の後端側とは、右側に偏って
配置されたピン67を介して接続されている。さらに、
図10の(c)に示すように、リンク66の手元側は、
スライド部68の切欠き69とカバー部材44との間に
配置され、リンク66の手元側とスライド部68の先端
側とは左側に偏って配置されたピン70を介して接続さ
れている。スライド部68の上部には、局注針49が挿
通する貫通孔71が軸方向に設けられている。また、図
10の(d)に示すように、スライド部68の手元側
は、ワイヤ72の先端部に接続されるとともに固定され
ている。図9および図10の(e)に示すように、挿入
部42の内腔には局注針49とワイヤ72とが挿通さ
れ、手元側の操作部43まで延びている。図9に示す局
注針49は、図8に示すフランジ部50で湾曲し、延出
部51の内腔を通って、スライド部52に接続されると
ともに固定されている。図9に示すワイヤ72は、図8
に示す受け部55内を通ってラチェット部56に接続さ
れるとともに固定されている。
【0038】このため、図11に示すように、延出部5
1の方向にスライド部52をスライドさせると、局注針
49が先端方向に前進し、ガイド部47のスリット62
から突出される。さらに、リング57に指を掛けてラチ
ェット部56を受け部55の方向に進めると、図9に示
すワイヤ72を介してスライド部68が前方にスライド
するため、図9、並びに図10の(b)および(c)に
示すリンク66の手元側が上方に、先端側が下方に回動
し、鉗子部45が図8の矢印で示す下方向に回動され
る。
【0039】次に、リンパ節転移がないと想定される早
期食道癌に対してSLNの同定を行なう際に、ラジオア
イソトープや色素を腫瘍部周囲の粘膜下に局注する場合
について、図12を用いて説明する。
【0040】図12に示すように、経口的に軟性鏡73
を食道内腔75まで挿入し、腫瘍部76を確認した後、
処置具41を軟性鏡73のチャンネルから突出させる。
【0041】図11に示すように、操作部43のリング
57を受け部55の方向に押し進め、鉗子部45を少し
ずつ回動させて、腫瘍部76の肛門側の近傍にガイド部
47の先端の鋸歯部61を押し当て、食道壁74の粘膜
に食い込ませる。そして、操作部43のスライド部52
を延出部51の方に押し進めると、局注針49がガイド
部47の溝60に沿って先端方向に前進していく。この
ため、ガイド部47の先端のスリット62から局注針4
9が突出し、食道壁74の粘膜の表面から腫瘍部76の
内側方向に向かって刺し入れることができる。この局注
針49の刺し入れ後、ルアー口金54にラジオアイソト
ープや色素を入れたシリンジを装着し、局注針49から
腫瘍部76の内方に向かって局注する。
【0042】同様に腫瘍部76の右側、左側、口側の3
ヶ所に局注する。ただし、ラチェット部56を操作し
て、肛門側の場合よりも鉗子部45の回動角度を小さく
し、左右の局注時には処置具41の挿入部42もしくは
軟性鏡73を左右方向に若干回動させて腫瘍部76の内
方に向けて行なうことが好適である。なお、口側の局注
は通常使用される局注針で行なってもよい。
【0043】そして、腫瘍部76の周囲に4ヶ所局注を
行なった後、内視鏡下もしくは開胸下の早期食道癌の手
術工程に移る。最初にSLNをガンマプローブや内視鏡
下もしくは直視下で同定し、切除摘出して迅速病理診断
を行なう。また、迅速病理診断結果が陰性であればリン
パ節郭清を行なわず、陽性であれば従来通りの郭清を行
なう。
【0044】したがって、この実施の形態によれば、腫
瘍部の周囲の近傍の粘膜下に複数ヶ所局注する際、どの
部位からも腫瘍部の中心方向に向けて局注針を刺し入れ
ることができるため、より確実に腫瘍部からのリンパ流
にラジオアイソトープや色素などを取り込ませることが
でき、より高い精度でSLNを同定することができる。
なお、局注針を腫瘍部の周囲から遠ざかる方向に刺し入
れると、SLNではないリンパ節にラジオアイソトープ
や色素が流れ込む可能性を有する。このため、SLNで
はないリンパ節をSLNと同定し切除することが有り得
る。
【0045】(第3の実施の形態)次に、第3の実施の
形態について図13ないし図15を用いて説明する。こ
の実施の形態では、生体組織を挟持可能なクリップユニ
ット77について説明する。
【0046】クリップユニット77は、クリップ78
と、このクリップ78に連結された連結板80と、連結
板80の進退によってクリップ78を開閉させるクリッ
プ締付用リング79とからなる。クリップ78はループ
部84と、このループ部84の端部にそれぞれ繋がって
いる腕部82,83と、これら腕部82,83の先端に
設けられた脚部82a,83aとからなる。ループ部8
4の端部は交叉し、これら端部から腕部82,83が前
方に向かって延びている。また、腕部82と脚部82a
との間には、腕部82に対してほぼ直行する方向に腕部
83に向かって延びる凸部85が設けられている。この
凸部85は、目的とする消化管の粘膜層の厚さとほぼ同
じ長さだけ腕部82の先端から手元側に配置されてい
る。
【0047】一方、腕部83と脚部83aとの間には、
切欠き部86が設けられている。腕部82,83が近接
し、閉じる方向に移動されると、切欠き部86は凸部8
5を係止することができる。なお、腕部82,83の両
者に凸部を設け、これら凸部の先端に鉤部を設け、互い
に係止するようにしてもよい。また、腕部82,83の
両者が閉じた際に接触しない位置と長さを有する凸部を
設けてもよい。
【0048】ところで、脚部82a,83aの長さは、
粘膜層87の厚さよりも短く形成されている。
【0049】次に、図15に示すように、図示しない内
視鏡を用いて消化管にクリップユニット77を導入し、
消化管壁91にクリップ78を留置してマーキングする
場合について説明する。
【0050】この消化管壁91は、内腔から順に粘膜層
87、粘膜下層88、筋層89、漿膜層90からなる。
なお、粘膜下層88には、リンパ管が豊富に存在してい
る。
【0051】図示しない内視鏡を用いて挿入したクリッ
プユニット77のクリップ78を開いた状態で、内視鏡
の湾曲とクリップユニット77の進退とをコントロール
して、図示しない消化管の腫瘍部から1cmないし2c
m程度離れた目的位置の粘膜層87に押し当てる。クリ
ップ78の脚部82a,83aを閉じていくと、これら
脚部82a,83aの間に消化管壁91が挟み込まれ、
粘膜層87がこれら脚部82a,83aの間に盛り上が
ってくる。しかし、凸部85よりもループ部84側に盛
り上がることはなく、図15に示すように粘膜層87だ
けにクリップ78を留置することができる。また、同様
の操作を必要に応じて繰り返し、腫瘍部を囲むようにク
リップ78を留置させることが好適である。
【0052】以上説明したように、この実施の形態によ
れば、クリップを確実に粘膜層のみに留置することがで
きるので、クリップを深く掛け過ぎることがなく、本来
のリンパ流を維持することができる。このため、SLN
を同定するために腫瘍部の周囲に局注したラジオアイソ
トープや色素をより確実にSLNに流れ込ませることが
できる。
【0053】(第4の実施の形態)次に、第4の実施の
形態について図16を用いて説明する。
【0054】図16に示すように、鉗子92の先端に
は、1対の把持部93が設けられている。これら把持部
93は、図示しない手元部によって互いの把持部93に
対して開閉操作可能に形成されている。また、これら把
持部93の先端には、把持部93に対してほぼ直交する
方向に局注針94が突出されている。これら局注針94
は、把持部93が閉じた状態で、局注針94同士が接触
しないように配置されている。また、把持部93には、
それぞれ他方の把持部93に設けられた局注針94を受
ける図示しないスロットが配設されている。
【0055】局注針94には、手元部でルアー口金(図
示せず)に接続され、例えばシリンジなどによって、局
注針94内に液体を送ることができる。また、これら局
注針94の長さは、消化管の壁厚よりも短く設定されて
いる。
【0056】次に、図16に示すように、図示しない軟
性鏡を用いて消化管に鉗子92を導入し、消化管壁95
の腫瘍部96周囲にラジオアイソトープや色素を注入し
てSLNを同定する場合について説明する。
【0057】図示しない軟性鏡によって消化管内の腫瘍
部96の位置を確認する。そして、この軟性鏡の図示し
ない処置具チャンネルに鉗子92を挿通させ、このチャ
ンネルの先端から鉗子92の先端部を突出させる。
【0058】鉗子92の手元部を操作して、把持部93
を腫瘍部96径より少し大きく開いて消化管壁95に押
し当て、これら把持部93の先端の局注針94を消化管
壁95に突き刺す。そして、把持部93を閉じていき、
局注針94を腫瘍部96の周囲の粘膜下層まで刺し入れ
た後、ラジオアイソトープや色素を局注する。さらに、
鉗子92を90°回転させて、同様に局注する。
【0059】その後、ガンマプローブや内視鏡などをこ
の消化管内に導入し、SLNを同定する。
【0060】以上説明したように、この実施の形態によ
れば、鉗子を開閉させるだけで一度に2ヶ所の局注を行
なうことができるので、操作を減らすことができるとと
もに局注回数を減らせることができる。このため、術者
の負担を軽減させることができるとともに、時間の短縮
を図ることができる。
【0061】(第5の実施の形態)次に、第5の実施の
形態について図17ないし図22を用いて説明する。
【0062】図17に示すように、この実施形態の超音
波内視鏡201は、体腔内に挿入可能な細長の挿入部2
02と、この挿入部202の基端に位置する操作部20
3と、この操作部203の側部から延出するユニバーサ
ルコード204とで主に構成されている。
【0063】このユニバーサルコード204の基端部に
は、図示しない光源装置に接続される内視鏡コネクタ2
04aが設けられている。この内視鏡コネクタ204a
からは、図示しないカメラコントロールユニットに電気
コネクタ205aを介して着脱自在に接続される電気ケ
ーブル205と、図示しない超音波観測装置に超音波コ
ネクタ206aを介して着脱自在に接続される超音波ケ
ーブル206とが延出されている。
【0064】挿入部202は、先端側から順に、硬質な
樹脂部材で形成された先端硬性部207、この先端硬性
部207の後端に位置する湾曲自在な湾曲部208、こ
の湾曲部208の後端に位置して可撓性を有する可撓管
部209が連接されている。なお、可撓管部209は、
操作部203の先端部に至る細径かつ長尺に形成されて
いる。そして、先端硬性部207の先端側には、超音波
を送受する複数の圧電素子が配列された超音波振動子部
220が設けられている。
【0065】なお、先端硬性部207の材質としては、
耐薬品性や生体組織適合性が良好なポリスルフォンが用
いられることが好適である。また、操作部203には湾
曲部208を所望の方向に湾曲制御するアングルノブ2
11、送気および送水操作を行なうための送気・送水ボ
タン212、吸引操作を行なうための吸引ボタン21
3、体腔内に導入する処置具の入り口となる処置具挿入
口214などが設けられている。
【0066】図18に示すように、超音波振動子部22
0には、例えば数十個の圧電素子221がハウジング2
22の円弧状面にアレイ状に配列された振動子アレイ2
23が設けられている。また、圧電素子221からそれ
ぞれ延出された図示しない信号線が一纏めに固定された
信号線固定部を備えている。さらに、この信号線固定部
224の基端部に位置されて形状変化部とされた、ひと
まとめに固定された信号線を信号線固定部224の径寸
法よりも細径で、同一径の2つのケーブル束として形成
された第1の超音波ケーブル束225aと、第2の超音
波ケーブル束225bとに分岐されるケーブル分岐部2
26を備えている。なお、符号227は超音波伝達媒体
である例えば脱気水が供給されて膨張することによって
体腔壁に密着する図示しないバルーンの端部が配置され
るバルーン取付け用の溝である。また、符号228は超
音波振動子部220を先端硬性部207に設けたとき後
述する振動子用透孔231との間の水密を確保するため
のOリングである。
【0067】図18の(b)に示すように、先端硬性部
207には超音波振動子部220を配置する振動子用透
孔231と、処置具挿通用チャンネルを構成する処置具
挿通孔232とで形成されている。この振動子用透孔2
31は内視鏡挿入部202の挿入軸方向に対してほぼ平
行に形成されており、処置具挿通孔232は挿入軸方向
に対して角度θで傾斜して形成されている。
【0068】また、振動子用透孔231は、先端側から
順に径寸法が細径になる例えば段付穴231a,231
b,231c,231dとして形成されており、段付穴
231dには超音波ケーブル束225a,225bが配
置される。この段付穴231dは、段付穴231cから
二股に分岐した2つの孔として構成されており、それぞ
れの孔に超音波ケーブル束225a,225bが挿通さ
れている。なお、段付穴231dを2つの孔で構成する
代わりに、超音波ケーブル束225a,225bを並べ
て配置する長円形断面の孔に形成するようにしてもよ
い。
【0069】そして、振動子用透孔231には超音波振
動子部220が超音波走査面220aを図中上側に向け
た状態で配設されている。すなわち、この振動子用透孔
231には超音波振動子部220を構成する超音波ケー
ブル束225a,225b、ケーブル分岐部226、信
号線固定部224が順に挿通され、信号線固定部224
に設けたOリング228が段付穴231bの内周面に密
着して信号線固定部224と振動子用透孔231との間
の水密が保持されている。
【0070】一方、処置具挿通孔232の基端部には接
続パイプ234が固設されている。この接続パイプ23
4には、処置具挿入口214に基端部側が連通され、処
置具挿通用チャンネルを構成するチャンネル用チューブ
233の先端部が一体的に固定されている。
【0071】接続パイプ234は、挿入部202内をほ
ぼ挿入部軸方向に沿って挿通するチャンネル用チューブ
233と、角度θで傾斜した処置具挿通孔232とが屈
曲部234aを形成した接続パイプ234によって連通
されている。
【0072】このため、処置具挿入口214から挿入さ
れた処置具は、この処置具挿入口214、チャンネル用
チューブ233、屈曲部234aを有する接続パイプ2
34、処置具挿通孔232を通って、この処置具挿通孔
232の先端側開口である処置具出口となる導出口23
2aから突出される。
【0073】超音波振動子部220の振動子アレイ22
3が形成する超音波走査範囲は、挿入軸方向に対してほ
ぼ側方(図18の(b)中では上側)で矢印に示す超音
波走査範囲が形成され、図18の(a)に示すように、
超音波走査範囲に対して処置具挿通用チャンネルが構成
される処置具挿通孔232の中心軸が超音波走査面22
0aの超音波走査領域中心面210に含まれる位置関係
で形成されている。
【0074】なお、先端硬性部207から延出する超音
波ケーブル束225a,225bは、それぞれ超音波ケ
ーブル用チューブ239a,239bに覆われた状態で
挿入部202に延在されている。そして、超音波ケーブ
ル束225a,225bは、挿入部202、操作部20
3、ユニバーサルコード204、超音波ケーブル206
を経て超音波コネクタ206aまで延出され、それぞれ
の信号線が超音波コネクタ206a内の電気コネクタに
配線されている。
【0075】また、符号235は湾曲部を構成する湾曲
駒であり、符号236は湾曲操作を行なう湾曲用ワイ
ヤ、符号237は湾曲部208を構成する外皮チューブ
であり、先端硬性部207の先端面207aには照明光
学系を構成する照明用レンズカバー229aや観察光学
系を構成する観察用レンズカバー229b、図示しない
送気・送水ノズルが配置されている。
【0076】図19の(a)に示すように、この実施形
態においては超音波振動子部220から延出される信号
線を信号線固定部224である破線に示す太径の状態か
らケーブル分岐部226において信号線固定部224の
直径よりも小径の2つの超音波ケーブル束225a,2
25bに分岐されている。それぞれの超音波ケーブル束
225a,225bは、超音波走査領域中心面210に
対してほぼ対称な位置関係で配置されている。
【0077】このため、先端硬性部207の外形寸法を
大径に変化させることなく、処置具挿通チャンネルを構
成する処置具挿通孔232の先端硬性部基端側配置位置
に対応するチャンネル用チューブ233の配置位置を破
線で示した信号線固定部224の位置に対応させて設け
た場合の破線で示すチャンネル用チューブ233bの配
置位置から超音波走査領域中心面210に沿って寸法L
だけ下方に移動させられる。
【0078】したがって、図19の(b)に示すよう
に、処置具挿通用チャンネルを形成する接続パイプ23
4の屈曲部234aの曲率を小さく形成することができ
るので、処置具挿通用チャンネル内を挿通して導出口2
32aから病変部(目的部位)に向かって突出する保護
シース241に覆われた穿刺針240の曲率半径rを塑
性変形し難い形状に形成されるようになっている。
【0079】また、図19の(a)に示すように、チャ
ンネル用チューブ233の位置を超音波走査領域中心面
210に沿って下方に移動させる代わりに、超音波ケー
ブル束225a,225bが構成されている。このため
に挿入部内部空間が大きく構成されることを利用して、
この分だけ処置具挿通孔232aの内径寸法を大径に形
成するとともに、チャンネル用チューブ233aの内径
寸法を大径に形成している。したがって、保護シース2
41に覆われた穿刺針240の曲率半径rが塑性変形し
難い形状になるとともに、処置具挿通用チャンネル内に
より大径の処置具の挿通が可能になる。
【0080】次に、図20ないし図22を用いてリンパ
節転移がないと想定される早期胃癌に対してSLNの同
定を行なう際に、超音波造影剤を腫瘍部周囲の粘膜下に
局注する場合について説明する。
【0081】腹腔鏡下もしくは開腹下に胃の腫瘍部を部
分切除などの切除操作を行なう準備をしておく。
【0082】図20に示すように、経口的に超音波内視
鏡201を胃内に挿入し、腫瘍部101の位置を確認す
る。次に、処置具挿通孔232より保護シース241お
よび穿刺針240を突出させて、図21に示すように腫
瘍部101の周囲の粘膜下層に刺し入れる。そして、超
音波造影剤を穿刺針240の手元側から注入し、粘膜下
層に局注する。この局注操作を腫瘍部101の周囲4ヶ
所に行ない、穿刺針240および保護シース241を超
音波内視鏡201内に引き込む。
【0083】なお、超音波造影剤は、例えば、特開20
01−055345号公報や特開平11−164832
号公報に開示されたものや、市販されているものを用い
ることが好適である。
【0084】局注から所定の時間が経過すると、超音波
造影剤がリンパ系に取り込まれて、リンパ流にのってリ
ンパ節に到達する。図21に示すように、超音波内視鏡
201を図21中の矢印のように胃内の様々な部位へ移
動させて、超音波走査を行なう。そして、胃壁100の
外に存在するリンパ節、例えばリンパ節102,10
3,104などを超音波観察して超音波造影剤が貯まっ
ているリンパ節102を確認し、リンパ節102がSL
Nであると認識される。もし、SLNが見つからなけれ
ば再度腫瘍部101の周囲に超音波造影剤を局注して同
様の操作を行なう。
【0085】図22に示すように、超音波観察下でリン
パ節102の方向に処置具挿通孔232から保護シース
241および穿刺針240を突出させて、リンパ節10
2に穿刺する。穿刺針240の手元側から吸引をかけ
て、リンパ節102の一部を採取する。もし、超音波造
影剤が貯まっているリンパ節が他にもあれば、そのリン
パ節の一部も採取する。また、超音波走査時に腫大して
形態的に転移している可能性が疑われるリンパ節があっ
た場合は、超音波造影剤が貯まっていなくても、そのリ
ンパ節の一部を採取する。
【0086】なお、超音波内視鏡201による超音波走
査時には、図示しない超音波診断プローブを用いて体外
もしくは腹腔内からの走査を併用してもよい。
【0087】そして、採取したリンパ節の迅速病理診断
を行なって、リンパ節郭清の要否を決定して、手術を行
なう。また、術前の診断で上記の操作を行ない、採取し
たリンパ節を病理診断して、病理結果を後日の手術術式
などの検討に反映させてもよい。
【0088】以上説明したように、この実施の形態によ
れば、局注からSLNの同定、採取までの一連の手技、
操作を同じ装置・器具を用いて行なうことができるの
で、手術を簡便にすることができる。
【0089】また、術前の診断でSLNの同定と病理診
断が可能であるため、より正確な病理結果が分かるとと
もにその後の手術術式を含めた処置方法の検討を行なう
ことができる。
【0090】さらに、超音波走査によるリンパ節の大き
さや形態から転移が疑われるリンパ節もピックアップす
ることができるため、万一、癌細胞がすでに増殖してい
るために超音波造影剤が入り込んでいないリンパ節も採
取することができる。このため、転移している可能性の
あるリンパ節の見落としをより少なくすることができ
る。
【0091】これまで、いくつかの実施の形態について
図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、
上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要
旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【0092】上記説明によれば、下記の事項の発明が得
られる。また、各項の組み合わせも可能である。
【0093】[付記] (付記1) 体腔内に挿入可能な挿入部を有する医療器
具において、生体内に留置可能なマーキング部材を保持
し、かつ、前記挿入部の先端部に開口した開口部から前
記マーキング部材を放出自在で、前記生体と前記マーキ
ング部材とを接触可能な状態で保持する保持手段と、前
記保持手段で保持した前記マーキング部材に前記開口部
側から接着用液体を塗布する塗布手段と、を備えている
ことを特徴とする医療器具。
【0094】(付記2) 前記開口部に一端が連通し、
前記保持手段に形成された液体流路と、前記液体流路の
他端に設けられ、この液体流路を通じて前記接着用液体
を前記開口部に供給する供給手段と、をさらに具備する
ことを特徴とする付記項1に記載の医療器具。
【0095】(付記3) 前記保持手段を前記生体内の
所望の位置に導く導入手段をさらに具備することを特徴
とする付記項1もしくは付記項2に記載の医療器具。
【0096】(付記4) 体腔内に挿入可能な細長いパ
イプ状の挿入部の先端に開口部を有するとともに基端に
手元部が設けられた医療器具において、前記開口部に配
設され、生体組織内に留置可能な板状の弾性材からなる
マーキング部材と、前記マーキング部材を前記開口部で
係脱可能に保持する保持手段と、前記生体組織に前記マ
ーキング部材を取着可能な液体が収容された収容部と、
この収容部と前記開口部とを連通した流路と、前記収容
部から前記液体を前記流路を介して前記開口部に送り、
この開口部から前記液体を所定の方向に流出させる流出
手段と、を具備し、前記生体組織と前記開口部とが近接
した状態で、前記流出手段によって前記開口部から流出
された液体が前記生体組織および/もしくは前記マーキ
ング部材に塗布され、前記生体組織と前記マーキング部
材とが接触して、このマーキング部材が前記生体組織に
取着され、前記開口部が前記生体組織から離れるととも
に前記マーキング部材が前記保持手段から外れて前記生
体組織上に留置されることを特徴とする医療器具。
【0097】(付記5) 前記挿入部の軸方向に沿って
前記流路が配設され、この流路の後端に設けられた前記
収容部が前記手元部内に筒状に設けられるとともに、前
記収容部の後端部で前記流出手段がこの収容部に対して
摺動可能な押圧部材を備え、前記手元部の後端側の前記
押圧部材を前記開口部に向けて摺動操作して、前記液体
を前記流路を介して前記開口部から流出させるようにし
たことを特徴とする付記項4に記載の医療器具。
【0098】(付記6) 前記保持手段は、前記開口部
に前記マーキング部材よりもやや小径のフランジ部と、
前記マーキング部材の手元部側に押え部材とを備えてい
ることを特徴とする付記項4もしくは付記項5に記載の
医療器具。
【0099】マーキング部材よりもやや小径のフランジ
部を設けたことによって、弾性材からなるマーキング部
材を挿入部の先端側に引っ張ると、容易に取り外すこと
ができる。
【0100】(付記7) 前記保持手段は中空であるこ
とを特徴とする付記項1ないし付記項6のいずれか1に
記載の医療器具。
【0101】(付記8) 前記保持手段は前記マーキン
グ部材を複数備えていることを特徴とする付記項7に記
載の医療器具。
【0102】(付記9) 前記マーキング部材にそれぞ
れ複数の突起部を有し、前記保持手段に複数のマーキン
グ部材が離間されて並設されることを特徴とする付記項
8に記載の医療器具。
【0103】隣接するマーキング部材の接触面積を少な
くすることによって、隣接するマーキング部材同士が密
着することなく、開口部から1つずつ取り外すことがで
きる。
【0104】(付記10) 前記マーキング部材に孔を
有し、前記手元部に前記挿入部を吸引する吸引手段を設
け、前記挿入部の先端を前記生体組織に押し当てて、こ
の生体組織を前記吸引手段によって吸引して前記マーキ
ング部材に接触させて、生体組織の所望の位置と前記マ
ーキング部材とを取着させるようにしたことを特徴とす
る付記項9に記載の医療器具。
【0105】生体組織を挿入部から医療器具の内部に吸
引することによって、生体組織の所望の位置とマーキン
グ部材とを確実に接触させ、生体組織の所望の位置にマ
ーキング部材を留置することができる。
【0106】(付記11) 前記挿入部の前記手元部側
から前記マーキング部材を前記挿入部の先端に向けて押
圧(付勢)する押圧手段と、この押圧手段と協動して前
記マーキング部材を前記保持手段内に配置するための前
記突起部を前記挿入部の後端側にのみ配置したことを特
徴とする付記項10に記載の医療器具。
【0107】マーキング部材が常に挿入部の先端方向に
押され、かつ、突起部をマーキング部の後端側にのみ設
けたことによって、最も先端側のマーキング部材が生体
組織に取着された後でも、次のマーキング部材を容易に
生体組織の他の位置に取着させることができる。また、
突起部を挿入部の後端側に設けたことによって、生体組
織に取着され難くされずに複数のマーキング部材を密着
することなく並設することができる。
【0108】(付記12) 前記保持手段に保持された
前記マーキング部材は、それぞれ異なる色を有すること
を特徴とする付記項11に記載の医療器具。
【0109】マーキング部材を色分けすることにより、
腫瘍部を局所切除した切除片の方向を容易に把握するこ
とができ、病理診断する切片の位置を確実に特定できる
ため、万一遺残があった場合に、遺残部位の位置を容易
に認識することができる。
【0110】(付記13) 前記液体は、第1の液体が
前記マーキング部材に塗布されて前記保持手段に配設さ
れ、第2の液体が前記手元部に収容され、前記開口部か
ら射出され、前記第1および第2の液体が混ざり合って
前記マーキング部材と、前記生体組織とが取着されるこ
とを特徴とする付記項12に記載の医療器具。
【0111】第1の液体と第2の液体とが混ざり合うと
硬化する接着剤を用いる場合、第1の液体を予めマーキ
ング部材に塗布しておき、第2の液体を開口部から流出
させて、生体組織とマーキング部材とが接触したとき、
またはマーキング部材に第1および第2の液体が接触し
たときにこれら液体が混ざり合って、生体組織とマーキ
ング部材とを取着することができるとともに、接着剤が
体腔内への導入手段の内部で硬化することを防ぐことが
できる。
【0112】(付記14) 前記開口部を前記生体組織
を所望の位置に導く導入手段の先端から突出させるとと
もに、前記手元部をこの導入手段の基端部に係止可能と
したことを特徴とする付記項3に記載の医療器具。
【0113】(付記15) 前記導入手段は、内視鏡ま
たは軟性鏡からなり、前記挿入部がこの内視鏡または軟
性鏡のチャンネルに挿入されることを特徴とする付記項
14に記載の医療器具。
【0114】内視鏡や軟性鏡などのチャンネルを用いる
ことによって、体腔内の所望の位置に細長い処置具や医
療器具の挿入部を確実に導くことができる。また、手元
部をチャンネルの基端部に係止させることによって、挿
入部の先端部を突出させることができる。
【0115】(付記16) 体腔内に挿入可能で、細長
いパイプ状の挿入部の基端に操作部が設けられ、この操
作部で前記挿入部が操作される医療器具において、前記
挿入部の先端と、前記操作部とを結ぶワイヤが前記挿入
部内に設けられ、このワイヤの先端でかつ前記挿入部の
先端に前記操作部の操作によって回動されるガイド部
と、前記挿入部内に沿って配置されるとともに、この挿
入部内を進退自在で湾曲可能な局注針と、この局注針に
液体を流入させて、前記生体組織内にこの液体を局注す
る局注手段とを備え、前記ガイド部を回動させて、前記
生体組織の所望の位置にこのガイド部の先端を配置する
とともに、前記局注針を前記ガイド部から突出させてこ
の生体組織の所望の部位に刺し入れて、前記液体をこの
生体組織に局注可能としたことを特徴とする医療器具。
【0116】(付記17) 生体組織内に挿入可能な導
入管と、この導入管に進退自在に挿通された操作管と、
この操作管内に進退自在に挿通され、先端にフックを有
する操作ワイヤと、基端部を有し、この基端部より延出
される1対の腕部の先端にそれぞれ内側に屈曲されて生
体組織を挟持する挟持部が形成されるとともに、これら
挟持部を離隔させる方向に前記腕部を広げる方向に付勢
され、かつ、前記腕部の一方から他方の腕部に向かって
延び、他方の腕部を係止する係止部を有するクリップ
と、を具備したことを特徴とする生体組織のクリップ装
置。
【0117】(付記18) 体腔内に挿入可能で、細長
いパイプ状の挿入部の先端に処置部が設けられ、基端に
手元部が設けられ、前記挿入部の内部に駆動軸が挿通さ
れ、この駆動軸の先端に前記処置部が連結され、基端に
前記手元部が連結され、この手元部で前記処置部が操作
される医療器具において、前記挿入部に前記駆動軸に沿
って流路が配設され、前記処置部は、1対の把持部を備
え、これら把持部の先端にさらに局注針が設けられ、前
記流路とこれら局注針が接続され、生体組織内の所望の
位置に液体が局注されることを特徴とする医療器具。
【0118】(付記19) (a)超音波内視鏡を目的
とする管腔内に挿入し、腫瘍部を確認するステップと、
(b)この腫瘍部の周囲の粘膜下に前記超音波内視鏡か
ら穿刺針を穿刺して、超音波造影剤を局注するステップ
と、(c)前記超音波内視鏡を用いて超音波走査を行な
い、リンパ節の存在および超音波造影剤が流れ込むリン
パ節を観察してSLNを確認するステップと、(d)前
記超音波内視鏡の超音波走査ガイド下に前記穿刺針をS
LNに穿刺して、SLNを採取するステップと、からな
るSLNの同定・採取方法。
【0119】局注からSLNの同定、採取までの一連の
手技(操作)を同じ装置・器具を用いて行なうことがで
きるので、手術を簡便に行なうことができる。
【0120】(付記20) 体腔内に挿入可能な挿入部
を体腔内に導入してこの挿入部の先端で生体組織の所望
の位置にマーキングを行なうマーキング方法において、
生体組織に留置可能な板状の弾性材からなるマーキング
部材を前記挿入部の先端に設けた開口部に係脱可能に配
置し、この挿入部を前記開口部から体腔内に挿入してこ
の開口部を生体組織の所望の位置に近づける第1の工程
と、前記開口部から流出可能で、生体組織と前記マーキ
ング部材とを取着させる液体を前記開口部から流出させ
て前記マーキング部材および/もしくは生体組織の所望
の位置に塗布する第2の工程と、前記開口部を生体組織
の所望の位置に押し当てて、この位置の生体組織に前記
マーキング部材を接触させて、生体組織とこのマーキン
グ部材とを取着させる第3の工程と、前記挿入部を生体
組織から離れる方向に移動させて、前記生体組織に取着
された前記マーキング部材が弾性変形して前記開口部か
ら外されて前記生体組織の所望の位置に留置されて前記
生体組織にマーキングされる第4の工程と、を具備した
ことを特徴とするマーキング方法。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、粘膜下層のリンパ流を変えるなど、生体に変化を起
こすことなく、腫瘍切除範囲に容易にマーキングを行な
うことができる医療器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る処置具の全
体構成を示す概略的な側面図。
【図2】第1の実施の形態に係り、処置具の全体構成を
示す概略的な側断面図。
【図3】第1の実施の形態に係り、挿入部の先端に配設
されるマーキング部材を示す概略的な斜視図。
【図4】第1の実施の形態に係り、内視鏡を用いて処置
具を経口的に胃内に挿入し、腫瘍部の位置を確認した状
態を示す概略的な説明図。
【図5】第1の実施の形態に係り、(a)は内視鏡から
処置具の先端を突出させて腫瘍部の口側の胃壁に押し当
てた状態を示す概略的な説明図、(b)は胃壁に収容部
を押し当てた後、開口部から硬化剤を射出させてこの開
口部に囲まれた胃壁に塗布した状態を示す概略的な説明
図。
【図6】第1の実施の形態に係り、(a)はマーキング
を行なう位置の胃壁を処置具の先端の開口部で吸い込
み、マーキング部材に予め塗布されていた主剤と胃壁に
射出された硬化剤とが混ざり合いながらマーキング部材
と、マーキング部材を取着したい位置の胃壁とが接触し
た状態を示す概略的な説明図、(b)は(a)に示すマ
ーキング部材が胃壁に取着されてから処置具が胃壁から
離れる方向に移動したときにマーキング部材が胃壁に取
着された状態で処置具から外された状態を示す概略的な
説明図。
【図7】第1の実施の形態に係り、4つのマーキング部
材を目的部位の周囲に取着させた状態を示す概略的な説
明図。
【図8】この発明の第2の実施の形態に係る処置具の全
体構成を示す概略的な側面図。
【図9】第2の実施の形態に係り、図8中の矢印Aの方
向から処置具の先端部を見た場合の軸方向の概略的な断
面図。
【図10】第2の実施の形態に係り、(a)は図9のB
−B線によって切断された断面を矢印方向から見た断面
図、(b)は図9のC−C線によって切断された断面を
矢印方向から見た断面図、(c)は図9のD−D線によ
って切断された断面を矢印方向から見た断面図、(d)
は図9のE−E線によって切断された断面を矢印方向か
ら見た断面図、(e)は図9のF−F線によって切断さ
れた断面を矢印方向から見た断面図。
【図11】第2の実施の形態に係る処置具の全体構成を
示す概略的な側面図。
【図12】第2の実施の形態に係り、軟性鏡を用いて処
置具を目的部位まで導入し、ガイド部をこの目的部位に
対して周囲から内方に向けて食い込ませた状態を示す概
略的な説明図。
【図13】この発明の第3の実施の形態に係る生体組織
のマーキング用のクリップ装置を示す概略的な側面図。
【図14】第3の実施の形態に係り、図13に示すクリ
ップを上方から見た斜視図。
【図15】第3の実施の形態に係り、図13に示すクリ
ップを生体組織内に留置し、マーキングした状態を示す
概略的な説明図。
【図16】この発明の第4の実施の形態に係る処置具の
先端に設けられた処置部の先端部に局注針を設けて、こ
の局注針を目的部位の周囲から内側に向けて刺し入れる
状態を示す概略的な説明図。
【図17】この発明の第5の実施の形態に係る内視鏡用
の超音波発生装置を示す概略的な平面図。
【図18】第5の実施の形態に係り、(a)は超音波内
視鏡の先端部分の正面図、(b)は超音波内視鏡の先端
部分の構成を説明する断面図。
【図19】第5の実施の形態に係り、(a)はチャンネ
ル用チューブと超音波ケーブル束との関係を説明する断
面図、(b)は穿刺針による穿刺状態を説明する断面
図。
【図20】第5の実施の形態に係り、超音波内視鏡を胃
内の目的部位を確認し、この目的部位に穿刺針を近づけ
た状態を示す概略的な説明図。
【図21】第5の実施の形態に係り、超音波内視鏡を目
的部位の周囲にあてがうとともにお穿刺針をこの目的部
位の周囲に穿刺し、超音波走査を適当な位置で行なう状
態を示す概略的な説明図。
【図22】第5の実施の形態に係り、超音波内視鏡を目
的部位の周囲にあてがって超音波を走査してこの目的部
位を同定し、この目的部位に対して局注針を刺し入れた
状態を示す概略的な説明図。
【符号の説明】
1…処置具、2…挿入部、3…手元部、9…収容部、1
2…開口部、14a,14b,14c,14d…マーキ
ング部材、15…押え部材、28…硬化剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸岡 成泰 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 須藤 賢 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 稲葉 誠 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 松井 頼夫 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 中村 剛明 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 4C060 MM26 4C061 GG15 HH21

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体腔内に挿入可能な挿入部を有する医療
    器具において、 生体内に留置可能なマーキング部材を保持し、かつ、前
    記挿入部の先端部に開口した開口部から前記マーキング
    部材を生体に接触可能な状態で放出自在に保持する保持
    手段と、 前記保持手段で保持した前記マーキング部材に前記開口
    部側から接着用液体を塗布する塗布手段と、 を備えていることを特徴とする医療器具。
  2. 【請求項2】 前記開口部に一端が連通し、前記挿入部
    に形成された液体流路と、 前記液体流路の他端に設けられ、この液体流路を通じて
    前記接着用液体を前記開口部に供給する供給手段と、 をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の医
    療器具。
  3. 【請求項3】 前記挿入部を前記生体内の所望の位置に
    導く導入手段をさらに具備することを特徴とする請求項
    1もしくは請求項2に記載の医療器具。
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