JP3926831B2 - 組織縫合結紮器 - Google Patents
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Description
本発明は、例えば、大腸、小腸等の管状の臓器を切除した際、その切断面同志を縫合するための組織縫合結紮器に関する。
大腸、小腸、十二指腸等の病変部を切除し、正常な部分同志を管状に縫合する組織縫合結紮器が知られている。組織縫合結紮器は臓器同志の縫合を複数のステープルや縫合リングを用いることで容易にし、手術時間を大幅に短縮させるものである。
この組織縫合結紮器は、大腸等の管状組織に挿入可能なシャフトからなる挿入部の先端部にステープルや縫合リングを装着した構成となっており、挿入部が硬性で直線状であったり、湾曲した構成になっている。
しかし、挿入部が硬性であると、大腸や小腸のように湾曲した管状組織に挿入することは困難であり、挿入ができたとしても深部まで挿入することはできない。したがって、大腸や小腸等の管状臓器を縫合する際には縫合部位の近傍の管状臓器に孔を開け、その孔から挿入部を挿入する面倒な手術が必要となる。
そこで、例えば、特許文献1に示すように、操作部と縫合部とを可撓性を有するシャフト部で接続し、操作部にシャフト部を湾曲させた状態で固定する手段を設け、縫合・切除はシャフト部の固定力で行う組織縫合結紮器が開発されている。
また、特許文献2に示すように、操作部と縫合部とを可撓性を有するシャフト部で接続し、縫合部に設けられた縫合用のステープルを変形させるための力と組織を切除するための力とを流体圧で操作部から伝える組織縫合結紮器が開発されている。
特開昭63−30584号公報
特開昭59−501777号公報
ところで、例えば直腸やS字状結腸など、肛門に近い部分を縫合する際には肛門から組織縫合結紮器を挿入することが可能であるが、それより奥になると、たとえシャフト部が軟性であっても、これを盲目的に縫合部位まで挿入するのは困難である。特に腹腔鏡を用い開腹せずに大腸切除を行おうとする場合にはまず不可能といえる。
また、前記特許文献1は、切除する臓器の空洞の内側に縫合部を挿入して行く際、臓器内壁の抵抗を受けてシャフト部が屈曲するようになっている。このため、臓器の屈曲部を通過させようとしても臓器の屈曲通りにシャフト部が屈曲せず、挿入がしにくい。
また、特許文献2においても、切除部位までその縫合部が到達するまでに送気内壁の抵抗を受けてシャフト部が屈曲するようになっている。しかし、縫合部へ縫合する力と組織を切除する力を伝達するためにシャフト部にはある程度の剛性が必要であり、この剛性のため臓器の内壁になじんだ形状になりにくい。
そのため、縫合部を臓器の内部に挿入するために縫合部位の近くに臓器の側壁を切開し、組織縫合結紮器が入るだけの開口部を作る必要がある。この開口部は処置が終了した後は縫合せねばならず、患者に与える負担を少なくするという点から好ましくない。
さらに、図61に示すように、大腸等の腸管aをステープルbによって縫合した場合、縫合部cが腸管aの内側になり、外側から見ただけでは確実に縫合されているか否か確認が難しいという問題がある。
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、より簡便に縫合できる組織縫合結紮器を提供することにある。更なる目的は、その縫合を容易に確認できる組織縫合結紮器を提供することにある。
請求項1の発明は、細長の第1の挿入部の先端に複数のステープルを保持する円環状のステープル保持手段が配設され、該ステープル保持手段から前記ステープルを放出するステープル放出手段と、前記ステープル保持手段の中心位置に配置された位置決め用のアンビル受け孔とを有する第1の処置具と、前記第1の処置具の第1の挿入部とは別個に設けられた細長の第2の挿入部の先端に前記ステープル保持手段と対応する円環状のアンビルが配設され、前記アンビルの中心位置に前記アンビル受け孔に挿脱可能に挿入されるアンビル軸が前方に向けて突設された第2の処置具と、前記アンビル軸が前記アンビル受け孔に挿脱可能に挿入された状態で、前記第1の処置具の前記ステープル保持手段から放出された前記ステープルを前記第2の処置具の前記アンビルで成形して組織に固定するステープル成形手段とを具備することを特徴とする組織縫合結紮器である。
そして、本請求項1の発明では、組織縫合結紮器を臓器に挿入するための孔を臓器に開ける必要がなく、患者の負担も軽減できるようにしたものである。
そして、本請求項1の発明では、組織縫合結紮器を臓器に挿入するための孔を臓器に開ける必要がなく、患者の負担も軽減できるようにしたものである。
請求項2の発明は、前記第1の処置具は、前記第1の挿入部内に配設された処置具チャンネルを有し、前記第2の処置具は、前記第2の挿入部が前記第1の処置具の前記処置具チャンネル内を進退可能に挿通されていることを特徴とする請求項1に記載の組織縫合結紮器である。
請求項3の発明は、前記アンビルは、前記第2の挿入部に対して着脱可能に連結されていることを特徴とする請求項1または2に記載の組織縫合結紮器である。
請求項4の発明は、前記第1の処置具は、前記第1の挿入部の先端部における前記アンビル受け孔の周囲に第1の観察窓と第1の照明窓とが配設され、前記第2の処置具は、前記第2の挿入部の先端部における前記アンビル軸の周囲に第2の観察窓と第2の照明窓とが配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組織縫合結紮器である。
請求項5の発明は、前記第1の処置具は、前記アンビル受け孔の中に前記アンビル軸を挿入した状態で、前記第1の処置具の前記ステープル保持手段と前記第2の処置具の前記アンビルとの位置決めを行う位置決め手段を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の組織縫合結紮器である。
請求項6の発明は、前記第1の処置具は、前記アンビル受け孔の中に把持鉗子が前記アンビル受け孔に沿って移動可能に挿通され、前記把持鉗子で前記アンビル軸を把持して前記アンビル受け孔に引き込む引き込み手段を有することを特徴とする請求項1に記載の組織縫合結紮器である。
以上説明したように、この発明によれば、より簡便に縫合できる組織縫合結紮器を提供することができる。更に、その縫合を容易に確認できる組織縫合結紮器を提供することができる。
以下、この発明の各構成例を図面に基づいて説明する。図1〜図4は組織縫合結紮器の第1の構成例で、図2は組織縫合結紮器の全体構成を示す。1は操作部で、この操作部1には可撓性を有する管状の挿入部2が設けられている。挿入部2の先端部には湾曲部3を介して縫合部材4が設けられている。この縫合部材4は放出手段としてのステープル放出部5と成形手段としてのアンビル部6とから構成されている。
操作部1には縫合部材4のステープル放出部5とアンビル部6とを開閉する締め代調整リングからなる開閉操作部7と縫合部材4を操作する縫合操作部8が設けられている。さらに、操作部1には前記湾曲部3を湾曲操作する湾曲操作レバー9、接眼部10、送気送水ボタン11が設けられているとともに、ユニバーサルコード12が接続され、このユニバーサルコード12には光源装置(図示しない)に接続されるコネクタ13が設けられている。
次に、挿入部2の先端部構造について説明すると、図1に示すように構成されている。すなわち、挿入部2の軸心部には可撓性を有するアンビル軸チューブ20が回転および軸方向に移動自在に内挿され、この基端部は開閉操作部7と連結されている。このアンビル軸チューブ20の先端部には湾曲部3を構成する複数個の湾曲駒21が回動自在に連結されている。この湾曲駒21は湾曲操作ワイヤ22を介して前記湾曲操作レバー9と連結されている。
湾曲駒21の先端部には硬性のアンビル軸23が連結されている。このアンビル軸23は前記ステープル放出部5を貫通しており、アンビル軸23の先端部には前記アンビル部6がねじ込み固定されている。
前記アンビル軸チューブ20および湾曲駒21の外周は螺旋管24によって覆われ、この螺旋管24の外周は外皮25によって被覆されている。さらに、アンビル軸チューブ20および湾曲駒21の外周と螺旋管24の内周との間には複数本の油圧チューブ26が配置され、この基端側は前記縫合操作部8によって操作される油圧シリンダ(図示しない)と連通している。
このように形成された挿入部2の先端部にはステープル放出部5のハウジング30が固定されている。このハウジング30は先端開口の円筒体であり、この後端閉塞部には前記アンビル軸23が軸方向に進退自在に挿通する挿通孔31が設けられている。
ハウジング30の内部にはアンビル軸23を囲繞するように円環状のシリンダ32が設けられている。このシリンダ32は前記油圧チューブ26と連通している。シリンダ32の内部にはハウジング30と略同一形状のステープルプッシャ33が前後方向に進退自在に収納されている。
ステープルプッシャ33の前端面には円環状のステープルホルダ34が設けられている。このステープルホルダ34には径方向に2列配置された組織縫合結紮部材としての複数のステープル35が設けられている。これらステープル35は細径線材をコ字状またはU字状に折曲したものであり、その頭部を支持して両脚部35aは先端側に向かって突出している。
また、前記ハウジング30の先端開口の内周部にはステープルホルダ34に対向するステープル放出部材36が設けられている。このステープル放出部材36にはステープル35を放出させるための複数のスリット37が設けられている。
前記ステープルプッシャ33の内側には円筒状で、その前端部に刃部を有するカッタ38が固定され、ステープルプッシャ33と一緒に進退動作するようになっている。
一方、ステープル放出部5に対向するアンビル部6は、そのアンビル本体40の臓器内部に挿入しやすいように前端が円弧凸面に形成されている。アンビル本体40の中央部には前後方向に貫通する貫通孔41が穿設され、この貫通孔41には、光学系保持筒42がねじ込み固定され、この光学系保持筒42が前記アンビル軸23に固定されている。
光学系保持筒42の前端部には対物レンズ43を備えた観察窓44と照明レンズ45を備えた照明窓46とが設けられている。そして、対物レンズ43はイメージガイドファイバー47に光学的に接続され、照明レンズ45はライトガイドファイバー48に光学的に接続され、観察手段を構成している。
イメージガイドファイバー47およびライトガイドファイバー48はアンビル軸23,湾曲駒21およびアンビル軸チューブ20を貫通して操作部1まで導かれ、イメージガイドファイバー47は接眼部10に、ライトガイドファイバー48はユニバーサルコード12にそれぞれ接続されている。
前記アンビル本体40の背面には円環状のアンビル部材49が設けられ、このアンビル部材49には前記ステープル放出部材36のスリット37に対向するステープル成形溝50が設けられている。
また、アンビル本体40の前端部には送気送水ノズル51が設けられ、これは挿入部2に内挿された送気送水チューブ(図示しない)を介して送気送水ボタン11に接続されている。
次に、前述のように構成された組織縫合結紮器の作用について説明する。挿入部2の先端部には湾曲部3を介して縫合部材4が設けられているため、湾曲操作レバー9を操作することにより、湾曲操作ワイヤ22が押し引きされ、湾曲部3を湾曲して縫合部材4を任意の方向に向けることができる。
また、縫合部材4のアンビル部6には観察窓44と照明窓46が設けられているため、体腔内の臓器に挿入したとき、その臓器の内部を接眼部10で観察しながら挿入することができ、また送気送水ノズル51が設けられていることから、送気送水ボタン11を操作することにより、必要に応じて患部組織に生理食塩水を送水したり、送気することができる。
さらに、アンビル部6は挿入部2に対して軸方向に進退自在なアンビル軸23に支持されているため、開閉操作部7によってアンビル部6を進退させることにより、ステープル放出部5に対して接離でき、縫合する組織の厚さによって間隔を調節できる。
また、縫合操作部8を操作すると、油圧チューブ26を介してシリンダ32に油圧が加わり、ステープルプッシャ33が前進する。したがって、ステープルホルダ34に支持された複数のステープル35の脚部35aはスリット37から突出して組織に刺入される。
ステープル35の脚部35aが組織を貫通すると、その脚部35aはアンビル部6のステープル成形溝50によって互いに内側に折曲されて組織を円環状に縫合される。これと同時にカッター38もステープルプッシャ33と一緒に前進するため縫合部の内側は円環状に切断される。
このようにステープル放出部5とアンビル部6とによって組織を挟持した後、縫合操作部8を操作することによって組織を円環状に縫合すると同時に円環状に切断することができ、切断によって開けられた円板状の開口の開口縁がステープル35によって縫合された状態となる。
図3(a)〜(f)は大腸52に発生した病変部53を切除手術する状態を示す。
(a)に示すように、口腔または肛門から組織縫合結紮器の挿入部2の先端部に設けた縫合部材4を挿入し、照明窓46からの照明光によって大腸52の内部を照明するとともに、接眼部10によって大腸52の内部を観察しながら湾曲操作レバー9を操作して湾曲部3を湾曲操作して押し進める。
(b)に示すように、縫合部材4が大腸52に発生した病変部53に到達したとき、腹壁を貫通して体腔内に挿入した腹腔鏡下または開腹して大腸52の一部を対外に引き出して病変部53の周辺の大腸52を切除する。そして、正常な大腸52の切除端部を縫合糸54によって縫合する。
(c)縫合部材4をさらに押し進めた後、開閉操作部7を操作してアンビル軸23を前進させ、アンビル部6を切除された大腸52の開口前端52aから突出し、大腸の開口後端52bからさらに内部に挿入する。
(d)縫合糸54を引いて大腸52の開口前端52aと開口後端52bをアンビル軸23に縛る。
(e)開閉操作部11を操作してアンビル軸23を後退させ、大腸52の開口前端52aと開口後端52bをステープル放出部5とアンビル部6とによって挟持し、縫合操作部8を操作してステープル放出部5からステープル35を放出し、アンビル部6のステープル成形溝50によってステープル35の脚部35aを折曲して大腸52の開口前端52aと開口後端52bを縫合するとともに、カッター38によって縫合部55の内側を円環状に切断する。
(f)縫合・切断が終了した後、縫合部材4を後退させ、接眼部10によって縫合・切断状態を観察しながら組織縫合結紮器を大腸52から抜き取ることにより、大腸52に発生した病変部53の切除手術が終了する。
このように縫合部材4に観察手段を設けることにより、縫合部材4を目的部位に導くことが容易で、縫合状態、切断状態を観察して確認できる。また、挿入部2が可撓性を有するため大腸等の屈曲した臓器であっても挿入が容易である。さらに、口腔または肛門から挿入できることから臓器に組織縫合結紮器挿入用の切開口を開ける必要がなく、患者の負担も少なく、また縫合状態、切断状態を観察して確認できるという効果がある。
また、この発明の組織縫合結紮器は、大腸52の切除後の縫合に限らず、図4(a)(b)に示すように、胃壁56と十二指腸壁57とを縫合すると同時にその縫合部の内側に開口部58を設ける手術や十二指腸壁57同志を縫合すると同時にその縫合部の内側に開口部58を設ける手術にも用いることができる。
図5および図6は組織縫合結紮器の第2の構成例を示し、第1の構成例と同一構成部分は同一符号を付して説明を省略する。この構成例は、アンビル軸23の周囲に光学系保持筒60を設け、この光学系保持筒60に観察光学系61と照明光学系62を設けた構造である。
この構成例によれば、組織の縫合部、切除部を直接観察光学系61によって観察でき、縫合・切除状態の確認が容易に正確に行えるという効果がある。
図7および図8は第3の構成例を示し、第1の構成例と同一構成部分は同一符号を付して説明を省略する。この構成例は、アンビル軸23の先端部にステープル保持部材63を着脱可能に設け、挿入部2の先端部にアンビル軸23に嵌合するアンビル部6を設けた構造である。
ステープル保持部材63は臓器内部に挿入しやすいように前端が円弧凸面に形成されている。このステープル保持部材63の背面にはゴム等の弾性を有する円環状のステープルホルダ64が設けられ、このステープルホルダ64には複数のステープル35が円環状に配置されている。アンビル部6には前端開口の円筒体からなるアンビル本体65が前後方向に移動自在に設けられている。
したがって、シリンダ32に加わる油圧によってアンビル本体65およびカッター38が前進し、アンビル本体65が前記ステープルホルダ64を押圧してステープルホルダ64を圧縮するようになっている。ステープルホルダ64が圧縮されると、ステープル35の脚部35aが組織に刺入され、その脚部35aはアンビル本体65のステープル成形溝66によって成形されるとともに、カッター38によって組織の縫合部の内側が円環状に切断される。
このような構成にすると、一度縫合が行われると、ステープル保持部材63はアンビル軸23より取り外され、さらに他の部分を縫合・切除を行うときには未使用のステープル保持部材63をアンビル軸23に取り付ければ再使用でき、経済的である。
図9〜図11は第4の構成例を示し、第1の構成例と同一構成部分は同一符号を付して説明を省略する。この構成例は、鉗子チャンネル付き内視鏡67と組織縫合結紮器68とを組合わせて使用した例である。
ステープルプッシャ33の後方にはリング状のプッシャリング69が設けられ、このプッシャリング69には油圧チューブ26に内挿されたプッシャワイヤ71の先端部が接続されている。プッシャワイヤ71の基端部は縫合器操作部72の縫合レバー73に接続されている。
縫合部材4を構成するアンビル部6はアンビル軸74に設けられ、このアンビル軸74は縫合部操作部72の締め代調整リング75に固定されており、締め代調整リング75を進退操作することにより、アンビル部6はステープル放出部5に対して接離するようになっている。
ステープル放出部5のハウジング30は内視鏡67の鉗子チャンネル67aに挿通可能な外径の挿入チューブ76が固定されており、この挿入チューブ76とその内側の部材とからなる挿入部77は可撓性を有するとともに縫合器操作部72に対して着脱可能に接続されている。
したがって、縫合器操作部72と挿入部77とを取り外し、挿入部77を内視鏡67の先端部の鉗子チャンネル67aから挿入し、チャンネル口金67bから導出し、この挿入部77に縫合器操作部72を接続することにより、内視鏡67と縫合器68とを組合わせることができる。なお、61は観察光学系、62は照明光学系である。
そして、内視鏡67とともに縫合器68を臓器内部に挿入し、内視鏡67によって臓器内部を観察しながら縫合レバー73を操作してプッシャワイヤ71によってプッシャリング69を前進させ、ステープルプッシャ33およびカッター38に伝達して組織を縫合、切除することができる。
したがって、内視鏡67によって体腔内の深部まで挿入でき、目的部位への到達が容易となり、また目的部位を観察しながら確実な縫合が可能となる。
図12〜図14は第5の構成例で、直線縫合式の組織縫合結紮器を示す。可撓性を有する第1の挿入部80と第2の挿入部81とからなり、第1の挿入部80の先端部には湾曲部80a,を介してカートリッジ83が設けられ、第2の挿入部81には湾曲部81aを介してアンビル84が設けられている。
そして、このカートリッジ83とアンビル84とによって縫合部材82が構成されている。カートリッジ83とアンビル84は略同一形状であり、重ね合わせたとき互いに面接触するように平坦面83a,84aを有している。
カートリッジ83の平坦面83aにはその長手方向に沿って複数のスリット85が列状に配置されていて、これらスリット85にはステープル86が突没自在に収納され、ステープルプッシャ(図示しない)によって突出されるようになっている。
アンビル84の平坦面84aには前記スリット85と対向して複数のステープル成形溝87が配置されており、スリット85から突出するステープル86の脚部を内側へ折曲するようになっている。
さらに、カートリッジ83とアンビル84の先端部に位置する平坦面83a,84aには照明窓88と観察窓89が並設されている。この照明窓88と観察窓89はライトガイドファイバー、イメージガイドファイバー(いずれも図示しない)と光学的に接続され、第1および第2の挿入部80,81を介して操作部(図示しない)に接続されている。したがって、縫合部材82は体腔内を側視できる観察機能を備えている。
また、カートリッジ83とアンビル84の内部にはそれぞれ鉗子チャンネル90,91を備えており、この鉗子チャンネル90,91は第1および第2の挿入部80,81を介して操作部に連通している。カートリッジ83の先端側には鉗子チャンネル90と連通して平坦面83aに開口する先端鉗子口92が設けられ、後端側には鉗子チャンネル91と連通して平坦面83aに開口する後端鉗子口93が設けられている。
また、アンビル84の先端側には鉗子チャンネル90´と連通して平坦面84aに開口する先端鉗子口94が設けられ、後端側には鉗子チャンネル91´と連通して平坦面84aに開口する後端鉗子口95が設けられている。
さらに、カートリッジ83とアンビル84の先端鉗子口92,94および後端鉗子口93,95にはそれぞれ鉗子起上台92a,93a,94a,95aが設けられている。
次に、前述のように構成された直線縫合式の組織縫合結紮器の作用について説明する。図13は第1および第2の挿入部80,81の先端部に設けたカートリッジ83とアンビル84を経口的に体腔内に挿入し、十二指腸等の管腔96に到達した状態を示す。
カートリッジ83とアンビル84を管腔96の目的部位まで到達した後、操作部を操作して湾曲部80a,81aを湾曲してカートリッジ83とアンビル84を互いに平坦面83a,84が対向する重ね合わせ、管壁97を挟持する。
この状態で、操作部から挿入部80を介してカートリッジ83の鉗子チャンネル90,91にガイドワイヤ98,99を挿入し、先端鉗子口92と後端鉗子口93からガイドワイヤ98,99を導出する。さらに、このガイドワイヤ98,99を鉗子起上台92a,93aによってアンビル84の先端鉗子口94と後端鉗子口95に導入し、このガイドワイヤ98,99を先端部をアンビル84の鉗子チャンネル90´,91´に導入した把持鉗子(図示しない)によって把持してガイドワイヤ98,99を引き出し、このガイドワイヤ98,99を第2の挿入部81の基端部に設けた操作部に固定することにより、カートリッジ83とアンビル84とを引き寄せる。
この状態で、カートリッジ83のステープル86をステープルプッシャによって突出させると、ステープル86の脚部が管壁97に刺入され、管壁97を貫通してステープル86の脚部はステープル成形溝87によって折曲され、管壁97が複数のステープル86によって縫合される。
縫合が終了した後、ガイドワイヤ98,99を緩めることにより、カートリッジ83とアンビル84は離間するため、観察窓89が管壁97から離れ、縫合状態を確認することができる。なお、カートリッジ83またはアンビル84に切除手段を設けることにより、縫合部間の管壁97を切除できる。また、ガイドワイヤ98,99の固定はドレナージチューブへの造影剤注入を行うときに使用するシリコンにより押圧して固定する口金を用いてもよい。
図14も、第1および第2の挿入部80,81の先端部に設けたカートリッジ83とアンビル84を経口的に体腔内に挿入し、十二指腸等の管腔96に到達した状態を示すが、カートリッジ83とアンビル84を管腔96の目的部位まで到達した後、操作部を操作して湾曲部80a,81aを湾曲してカートリッジ83とアンビル84を互い違い(カートリッジ83の先端部をアンビル84の後端部に対向させ、カートリッジ83の後端部をアンビル84の先端部に対向させた状態)にし、互いに平坦面83a,84が対向する重ね合わせ、管壁97を挟持した状態であり、カートリッジ83とアンビル84との結合手段および管壁97の縫合手段は前述した通りであり説明を省略する。
このようにカートリッジ83とアンビル84に観察手段を設けることにより、縫合直後に縫合状態を観察確認できるという効果がある。また、カートリッジ83とアンビル84が別体であるため目的部位までの挿入、位置決めが容易に行え、アプローチしやすいという効果がある。さらに、カートリッジ83とアンビル84を経口的に体腔内に挿入することにより、縫合器を臓器に挿入するための孔を臓器に開ける必要がなく、患者の負担も軽減できる。
図15〜図17は第6の構成例で、直視式の縫合内視鏡を示す。可撓性を有する挿入部100の先端部には湾曲部100aを介してハウジング101が設けられ、このハウジング101の先端面には観察窓102と照明窓103が設けられている。
挿入部100の基端部には操作部(図示しない)が設けられ、湾曲操作レバー(図示しない)によって湾曲部100aを湾曲できるようになっている。ハウジング101の先端面には約1/3周に亘って円弧状のステープルホルダ104が設けられ、このステープルホルダ104には複数のステープル105が同心円状に2列の配置され、このステープル105の列の内側には円弧状のカッター106が突没自在に設けられている。
ハウジング101の中央部には前方に突没自在に突出するアンビル軸107が設けられ、この先端部にはステープルホルダ104に対向する円弧状のアンビル108が設けられている。アンビル108にはステープル105に対向するステープル成形溝109が設けられている。
アンビル軸107は、第1の構成例のように操作部1に設けた締め代調整リング7によって進退可能であり、ステープル105も操作部1に設けた縫合操作部8によって操作され、ステープルホルダ104とアンビル108とによって組織を挟持し、ステープル105を突出させることにより縫合するとともにカッター106によって縫合部の内側を切除できる。
次に、前述のように構成された直視式の縫合内視鏡の作用を説明する。図16および図17に示すように、腹腔鏡下または開腹手術によって胃110に十二指腸111を縫合する。112は縫合部を示す。次に、経口的に内視鏡(図示しない)を挿入し、この内視鏡に設けられた鉗子チャンネルに処置具を挿入して胃壁113と十二指腸壁114に切開孔115,116を開けて胃110と十二指腸111とを連通させる。
次に、前記内視鏡を抜き取り、代って縫合内視鏡の挿入部100を経口的に挿入し、アンビル108を切開孔115,116を通して十二指腸111に入れ、縫合する部位にアンビル108を移動させる。締め代調整リング7によってアンビル108とステープルホルダ104の間を狭め、アンビル108とステープルホルダ104との間に胃壁113と十二指腸壁114を挟持する。
この状態で、縫合操作部8を操作してステープルホルダ104からステープル105を突出させると、ステープル105の脚部が胃壁113と十二指腸壁114に刺入してステープル105の脚部はステープル成形溝109によって折曲されて胃壁113と十二指腸壁114が複数のステープル105によって縫合される。また、この縫合と同時にカッター106が突出して胃壁113と十二指腸壁114の縫合部から内側に突出している部分が切除される。この操作を複数回繰り返すことによって切開孔115,116の全周を縫合することができる。
図18は第6の構成例の変形例で、ハウジング101の前端面にステープル105を直線的に並設した直線状のステープルホルダ117を設け、これに対向するアンビル118も直線状に形成したものであり、作用については前述と同一であるため説明を省略する。
このように構成することによって、アンビル108,118が小形となり、小さい切開孔であっても使用でき、また縫合部が大きな径であっても、観察しながら縫合、切除ができるという効果がある。
図19〜図21は第7の構成例で、縫合内視鏡とアンビル部とを別体に構成したものである。可撓性を有する挿入部120の先端部には湾曲部120aを介してハウジング121が設けられている。このハウジング121の内部にはハウジング121の先端面より突没自在なガイド部121aが設けられている。このガイド部121の先端面には観察窓122と照明窓123が設けられている。ハウジング121には先端面の外周縁には円環状のステープルホルダ124が設けられている。このステープルホルダ124には複数のステープル125が同心円状に2列に配置されている。
挿入部120の基端部には操作部(図示しない)が設けられ、湾曲操作レバー(図示しない)によって湾曲部120aを湾曲でき、ガイド部121aは操作部に設けた締め代調整リング(図示しない)によって突没操作されるようになっている。
ガイド部121aの外周面には周方向に沿うリング状突起126とこのリング状突起126の一部にガイド部121aの軸方向に沿う棒状突起127が設けられている。
一方、128はアンビル鉗子で、このアンビル鉗子128は半円環状の第1のアンビル部128aと半円環状の第2のアンビル部128bとによって開閉自在に形成され、これらは挿入部129の先端部に設けられている。挿入部129の基端部は第1のアンビル部128aと第2のアンビル部128bを開閉する開閉操作ハンドル130に回転自在に連結されている。開閉操作ハンドル130には回転リング131が設けられ、この回転リング131を回転することによって挿入部129が回転するようになっている。
第1のアンビル部128aと第2のアンビル部12bの側面には前記ステープルホルダ124のステープル125と対向するステープル成形溝132が設けられている。さらに、第1のアンビル部128aと第2のアンビル部128bの内周にはこれを閉じたときガイド部121aのリング状突起126および棒状突起127と係合してステープル125とステープル成形溝132とを位置決めするリング状溝133と棒状溝134が設けられている。
次に、縫合内視鏡とアンビル部との使用状態を図21に基づいて説明する。大腸等の管壁135を部分切除し、その端部135a,135b相互を縫合する場合、肛門から縫合内視鏡を大腸に挿入する一方、アンビル鉗子128を腹腔鏡下または開腹手術によって腹腔内に入れる。
縫合内視鏡のハウジングを縫合部位まで挿入した後、ガイド部121aを突出させると、管壁135の端部135aはステープルホルダ124の先端側を覆ってガイド部121a上に被嵌される。ガイド部121aを突出させる際に、もう一方の端部135bを腹腔鏡下または開腹手術により把持鉗子で把持し、ステープルホルダ124の前部まで移動させておくと、端部135b内へガイド部121aとともに端部135aを容易に挿入でき、他方の管壁135の端部135a,135bが重なる。
次に、アンビル鉗子128の第1のアンビル部128aと第2のアンビル部12bを開き、管壁135の端部135a,135bを介してガイド部121aを把持すると、ガイド部121aのリング状突起126および棒状突起127とリング状溝133と棒状溝134がそれぞれ係合し、ステープル125とステープル成形溝132とが位置決めされ、この状態でステープルホルダ124からステープル125を突出させると、ステープル125の脚部は管壁135の端部135a,135bに刺入してステープル125の脚部はステープル成形溝132によって折曲されて縫合される。
したがって、大腸を部分切除して端部相互を縫合する際に、従来の巾着縫合が不要となり、アンビル鉗子128の体腔内への挿入も容易となり、手術時間を短縮できる。また、縫合直後に、縫合状態を観察手段によって確認できる。
図22〜図24は、本発明の第1の実施の形態を示す。本実施の形態は、親子式縫合内視鏡を有する。親縫合内視鏡136は、可撓性を有する挿入部137の先端部には湾曲部137aを介してハウジング138が設けられている。このハウジング138の先端面には観察窓122と照明窓123が設けられているとともに、処置具チャンネル139および中央部にアンビル受け孔140が設けられている。
また、ハウジング138の先端面の外周縁には円環状のステープルホルダ124が設けられている。このステープルホルダ124には複数のステープル125が同心円状に2列に配置され、このステープル125の列の内側には円環状のカッター137aが突没自在に設けられている。
141は子縫合内視鏡であり、親縫合内視鏡136の処置具チャンネル139に挿通される可撓性を有する細径の挿入部142を有している。この挿入部142の先端部には湾曲部142aを介して先端構成部143が設けられ、この先端構成部143の先端面には観察窓144と照明窓145が設けられている。
先端構成部143の外周にはアンビル146が着脱自在に設けられている。このアンビル146の中央部には親縫合内視鏡136のアンビル受け孔140に挿入可能なアンビル軸147が突設されている。アンビル146にはステープル125に対向するステープル成形溝148が設けられている。
次に、前述のように構成された親子縫合内視鏡の作用を説明する。図23および図24に示すように、親縫合内視鏡136を経口的に胃110内に挿入する。処置具チャンネル136から導出された子縫合内視鏡141は胃110から十二指腸111へと挿入し、先端構成部143に突設されたアンビル軸147を病変部149に刺入し、先端構成部143からアンビル146を切り離し、アンビル146はそのまま留置する。
胃110の内部まで挿入した親縫合内視鏡136のハウジング138を病変部149に刺入したアンビル軸147に接近させ、アンビル受け孔137から把持鉗子150を突出してアンビル軸147を把持してアンビル受け孔137に引き込む。
そして、ハウジング138とアンビル146との間に胃壁113と十二指腸壁114を挟持し、前述と同様な手段によってステープル125を突出させ、ステープル成形溝148によって折曲して胃壁113と十二指腸壁114を縫合するとともにカッター137aによって胃壁113と十二指腸壁114の縫合部の内側を切除する。
このように親子縫合内視鏡によって観察することにより、縫合直後に縫合状態を観察確認できるという効果がある。また、経口的に体腔内に挿入することにより、組織縫合結紮器を臓器に挿入するための孔を臓器に開ける必要がなく、患者の負担も軽減できる。
図25〜図27は、本発明の第2の実施の形態を示す。本実施の形態は、基本的には第1の実施の形態(図22〜図24)と同様に第1と第2の縫合内視鏡151と152を用いて臓器を縫合、切除する場合に使用される。第1と第2の縫合内視鏡151と152は前述した親縫合内視鏡136と同様であるため、同一構成部分は同一符号を付して説明を省略し、異なる部分について説明する。
第1の縫合内視鏡151のハウジング138の先端面における外周縁にはステープル成形溝148が設けられ、中央部にはアンビル軸153が突設されている。このアンビル軸153は断面が四角形で、先端が四角錐になっている。
第2の縫合内視鏡152のハウジング138の先端面における外周縁にはステープルホルダ124が設けられ、中央部にはアンビル軸153が挿入される四角形のアンビル受け孔154が設けられている。このアンビル受け孔154には把持鉗子150が挿通されている。
したがって、断面が四角形で、先端が四角錐のアンビル軸153が四角形のアンビル受け孔154に挿入されると、ステープル125とステープル成形溝148とが位置決めされ、前述した親縫合内視鏡131と同様に臓器を縫合、切除でき、同様の効果が得られる。
図28〜図31は第8の構成例を示す。縫合内視鏡155は前述した親縫合内視鏡136と同一であるため、同一構成部分は同一符号を付して説明を省略し、異なる部分について説明する。
ハウジング138の中央部にはチャンネル156と連通するねじ孔157が穿設されている。このねじ孔157にはアンビル軸158の基端部に設けられたねじ部159が螺合されており、このアンビル軸158はチャンネル156に挿通されたアンビルワイヤ160を介して操作部161に設けられたアンビル回転ハンドル162と連結されている。
ハウジング138から前方に突出するアンビル軸158の先端部には螺旋状のアンビル163が固定され、このアンビル163の螺旋先端には鋭利な尖端部164が設けられている。さらに、このアンビル164の裏面にはステープル125と対向するステープル成形溝148が設けられている。
次に、前述のように構成された縫合内視鏡の作用を説明する。図31に示すように、開腹手術または腹腔鏡下で胃110に十二指腸111を縫合した後、経口的に縫合内視鏡155を挿入し、アンビル163を胃壁113に押し付ける。
そして、アンビル回転ハンドル162を回転することにより、アンビル軸158のねじ部159はねじ孔157に螺合されて回転しながら前進し、尖端部164が胃壁113に刺入し、さらに十二指腸壁114を貫通して十二指腸111の内部に突出する。
次に、アンビル回転ハンドル162を逆回転することにより、アンビル軸158のねじ部159はねじ孔157に螺合されて回転しながら後退し、アンビル163が十二指腸壁114の内側に押し付けられ、胃壁113と十二指腸壁114をハウジング138とアンビル163とで挟持する。
この状態で、縫合操作部8を操作してステープル125を突出させると、ステープル125の脚部が胃壁113と十二指腸壁114に刺入してステープル125の脚部はステープル成形溝148によって折曲されて胃壁113と十二指腸壁114が複数のステープル125によって縫合される。
図32〜図35は組織縫合結紮器の第9の構成例を示す。縫合内視鏡165は前述した縫合内視鏡155と基本的に同一構造であるため、同一構成部分は同一符号を付して説明を省略し、異なる部分について説明する。
ハウジング(ステープラ)138の中央部には締め代調整リング7によって進退自在な吸引部材166が設けられている。この吸引部材166には観察光学系(観察窓)167および照明光学系(照明窓)168が設けられている。さらに、吸引部材166の先端部における外周面には環状の吸引溝169が設けられている。この吸引溝169は吸引ポート170を介して吸引部材166に内挿された吸引チューブ171と連通している。
また、吸引部材166の軸心にはガイドパイプ172が挿通されている。このガイドパイプ172にはアンビル軸173が進退自在に挿入されている。アンビル軸173の先端部には前端が円弧凸面のアンビル174が固定され、アンビル軸173の基端部には操作部161に設けたアンビル調整リング162が設けられている。また、このアンビル174の一部には前記観察光学系167および照明光学系168に対向する開口窓(開口部)176が設けられている。
次に、前述のように構成された縫合内視鏡の作用を図35に基づいて説明する。
(a)に示すように、アンビル軸173を引き込み、アンビル174をハウジング138に接合した状態で、縫合部材4を肛門から腸管177に挿入して切除範囲177aまで導く。
(b)に示すように、縫合部材4が切除範囲177aに到達したところで、アンビル調整リング162を操作してアンビル軸173を突出し、アンビル174をハウジング138から前方に突出させてハウジング138とアンビル174の間隔を切除範囲177aに合わせる。
(c)に示すように、吸引チューブ171を介して吸引溝169から吸引すると、腸管177は内側に吸引され、腸管177の一部は吸引溝169に吸着される。
(d)アンビル軸173を引き込み、アンビル174をハウジング138に引き込むと、吸着された腸管177の切除範囲177aはハウジング138の内部に引き込まれ、アンビル174との間で挟持される。
(e)ハウジング138に設けられたステープル125を突出させると、ステープル125は腸管177の折返し部177bに刺入され、ステープル125の脚部はアンビル174のステープル成形溝148によって折曲されて縫合され、同時にカッター137aによって縫合部177cの内側が切除される。
図36および図37は組織縫合結紮器の第10の構成例を示す。第10の構成例は、第9の構成例(図32〜図35参照)と基本的に同一であり、縫合内視鏡165のハウジング138に対して進退自在な吸引部材178の先端部における外周面には環状の第1の吸引溝179と第2の吸引溝180が設けられている。第1の吸引溝179と第2の吸引溝180には独立して第1および第2の吸引チューブ181,182が連通している。
次に、前述のように構成された縫合内視鏡の作用を図37に基づいて説明する。
(a)に示すように、開腹手術または腹腔鏡下で腸管177の切除部177dを切除する一方、アンビル軸173を引き込み、アンビル174をハウジング138に接合した状態で、縫合部材4を肛門から腸管177に挿入して切除部177dの手前まで導く。
(b)に示すように、縫合部材4を切除部177bから突出させ、アンビル調整リング175を操作してアンビル軸173を突出し、アンビル174をハウジング138から前方に突出させる。そして、第2の吸引チューブ182を介して第2の吸引溝180から吸引すると、腸管177の切除端部は内側に吸引されて第2の吸引溝180に吸着される。
(c)に示すように、縫合部材4をさらに前進させ、第1の吸引チューブ181を介して第1の吸引溝179から吸引すると、腸管177のもう一方の切除端部は内側に吸引されて第1の吸引溝179に吸着される。
(d)アンビル軸173を引き込み、アンビル174をハウジング138に引き込むと、吸着された腸管177の切除端部はハウジング138とアンビル174との間で挟持される。ハウジング138に設けられたステープル125を突出させると、ステープル35は腸管177の切除端部に刺入され、ステープル35の脚部はアンビル174のステープル成形溝148によって折曲されて縫合され、同時にカッター137aによって縫合部177cの内側が切除される。
(e)縫合部材4を縫合部から後退させ、観察手段によって縫合部を観察して確認し、肛門から抜き取る。
図38〜図43は組織縫合結紮器の第11の構成例を示す。操作部190には挿入部191が接続され、この挿入部191の先端部にはハウジング192が設けられている。操作部190および挿入部191には内視鏡193の可撓管194が挿通され、この可撓管194には観察光学系195、照明光学系196、送気送水チャンネル197および吸引チューブ198が内挿されている。
ハウジング192の先端部における外周面には周方向に等間隔に吸引孔199が穿設され、これは吸引路200を介して内視鏡193の可撓管194に内挿された吸引チューブ198と連通している。
吸引孔199の後方に位置するハウジング192の外周面には周方向に等間隔で、前後2列にステープル放出孔201が穿設されている。これらステープル放出孔201にはステープル202が放出可能に挿入されている。ハウジング192の内部には略L字状に折曲した板ばねからなるステープルプッシャ203が設けられ、この基端はハウジング192の内部に固定され、先端はステープル放出孔201に挿入されている。
ハウジング192の内部で、ステープルプッシャ203の後方には環状シリンダ204が設けられている。この環状シリンダ204にはプッシュリング205が突没自在に収納されている。すなわち、環状シリンダ204に加わる油圧によってプッシュリング205が突出したとき、ステープルプッシャ203の先端を突出させてステープル202をステープル放出孔201から放出するように構成されている。
環状シリンダ204は挿入部191に内挿された油圧チューブ206を介して操作部190まで導かれ、操作部190の内部に設けられた油圧シリンダ207に連通している。油圧シリンダ207には油が充填され、加圧リング208が進退自在に内挿されている。
加圧リング208の基端部には2枚のフランジ209によって係合溝210が形成されている。この係合溝210には操作部190の外部に回動自在に設けられた縫合操作ハンドル211が係合している。そして、縫合操作ハンドル211を回動することによって加圧リング208を前進させ、油圧シリンダ207の油圧によって前記プッシュリング205を作動するように構成されている。
一方、ハウジング192に嵌合されるアンビル鉗子212は図42に示すように構成されている。すなわち、このアンビル鉗子212は半円環状の第1のアンビル部212aと半円環状の第2のアンビル部212bとによって開閉自在に形成され、これらは挿入部213の先端部に設けられている。挿入部213の基端部は第1のアンビル部212aと第2のアンビル部212bを開閉する開閉操作ハンドル214に回転自在に連結されている。開閉操作ハンドル214には回転リング215が設けられ、この回転リング215を回転することによって挿入部213が回転するようになっている。
第1のアンビル部212aと第2のアンビル部212bの内周面には前記ステープル放出孔201のステープル202と対向するステープル成形溝216が設けられている。
次に、前述のように構成された縫合内視鏡の作用を図43に基づいて説明する。
(a)に示すように、開腹手術または腹腔鏡下で腸管177の切除部177bを切除する一方、縫合内視鏡のハウジング192を肛門から腸管177に挿入して切除部177dの手前まで導く。
(b)に示すように、ハウジング192の外周面に設けた吸引孔199から吸引すると、腸管177の切除端部はハウジング192の外周面に吸着される。この状態で、ハウジング192を前進させ、腸管177のもう一方の切除端部の内側に嵌合させる。この状態で、腸管177の切除端部の重合部にアンビル管212の第1のアンビル部212aと第2のアンビル部212bを嵌合してステープル202とステープル成形溝216とを一致させ、開閉操作ハンドル214を操作してステープル202をステープル放出孔201から放出して腸管177の切除端部の重合部を縫合する。
図44は第12の構成例を示す。この構成例の縫合内視鏡217の挿入部218の中途部にはアンビル219が設けられ、外周面にはステープル成形溝220が設けられている。一方、アンビル219に嵌合されるカートリッジ221は周方向に複数に分割されており、これらカートリッジ221の内周面にはステープル222を放出するステープル放出機構223が設けられている。
したがって、縫合内視鏡217を腸管に挿入し、縫合部位においてアンビル219に対向してカートリッジ221を腸管の外側から嵌合してステープル放出機構223を作動させることにより腸管をステープル222によって縫合できる。
図45は第13の構成例で、第1の構成例に示す組織縫合結紮器において、縫合部材4のハウジング30の外周面にドップラー用電子ラジアル式超音波探触子224を設けたものである。したがって、ハウジング30とアンビル6とによって組織を挟持した後、電子ラジアル式超音波探触子224によって走査を行い、縫合部位の周辺に血管がないことを確認した後、縫合を行うことができる。
図46は第14の構成例で、第5の構成例に示す組織縫合結紮器において、アンビル84の側部および先端部にドップラー用電子リニア式超音波探触子225a,225bを設けたものである。電子リニア式超音波探触子225a,225bの面はアンビル面226に対して角度を付けて取り付けてあり、先端側の電子リニア式超音波探触子225bは手元側が低く,側部の電子リニア式超音波探触子225aはカッター受け227側が低くなっている。
電子リニア式超音波探触子225a,225bは観測装置(図示しない)を経て画像処理により血液の有無を確認できるようになっており、血流のレベルがあらかじめ設定したレベル以上の場合には縫合ができないように安全機構が設けられている。
したがって、アンビル84とカートリッジ83とによって縫合すべき組織を挟持し、血管を挟み込んでいる場合には安全機構が作動して縫合が行われず、血管を挟み込んでいない場合には縫合が行われる。この結果、術者の経験に頼ることなく、一定の血流のレベルを設定できる。
図47〜図49は第15の構成例で、組織縫合結紮器の挿入部228の先端部にドップラー用トランスジューサ229を設けている。挿入部228には一対のジョー230が設けられており、止血用クリップ231またはステープルを塑性変形させて血管等を挟んで留置することができるようになっている。
このとき、ジョー230および止血用クリップ231が超音波探触の範囲に入るようにトランスジューサ229によって確認できる。図50は挿入部228に対するトランスジューサ229の配置例であり、229aが送信側、229bが受信側である。なお、挿入部228の先端部にバルーンを設け、このバルーンに注水できるようにしてもよい。
この組織縫合結紮器は、出血が大きく出血部位が判らず血液が溜まっている場合、挿入部228の先端部を血液内に浸漬し、超音波操作によりジョー230、止血用クリップ231を出血部位へ誘導し、出血部位を止血用クリップ231によってクリッピングして止血することができる。血液が少ない場合には前記バルーンに注水してバルーンを介して同様な操作を行ってもよい。
図51〜図53は第16の構成例を示す。組織縫合結紮器の挿入部232にはガイドワイヤ挿通用ルーメン233が設けられ、組織縫合結紮器の操作部(図示しない)からガイドワイヤ挿通用ルーメン233にガイドワイヤ234が進退自在に挿通されている。
一方、アンビル235にはガイドワイヤ固定部236が突出して設けられ、このガイドワイヤ固定部236にはガイドワイヤ234が着脱可能に接続されるようになっている。
この組織縫合結紮器を用い、例えば、胃237に小腸238を縫合して連通させる場合、腹腔鏡下または外科手術によって小腸238の切断端部からアンビル235を挿入し、縫合糸239によって巾着縫合を行い固定し、また胃壁240に切開孔241を開ける。
一方、経口的に内視鏡242を胃237に挿入し、ガイドワイヤ234を導出してその先端部を切開孔241から胃237の外部に突出してガイドワイヤ固定部236と接続する。
次に、内視鏡242を抜去後、ガイドワイヤ234を案内として組織縫合結紮器の挿入部232を胃237に挿入し、ガイドワイヤ234を組織縫合結紮器の手元側へ引き込むことにより、挿入部232とアンビル235とによって胃壁240と小腸238の切断端部を挟持することにより縫合を行うことができる。
図54〜56は第17の構成例を示す。この組織縫合結紮器251には手元側の把持部252と、この把持部252に連結された挿入部253とが設けられている。挿入部253の先端部にはジョー254が配設されている。
このジョー254には図55に示すように複数のステープルを有するカートリッジ255とアンビル256とが設けられている。この場合、アンビル256はカートリッジ255に対して開閉可能に支持されている。
さらに、アンビル256の先端部には図56に示すように中央に観察光学系257、この観察光学系257の両側に照明光学系258,259がそれぞれ配設されている。ここで、観察光学系257には対物レンズ260と、光ファイバ等のライトガイド261とがそれぞれ配設されている。
また、カートリッジ255にはアンビル256との接合面側にナイフ262が突設されている。この場合、アンビル256におけるカートリッジ255との接合面側にはこのナイフ262と対応する位置にナイフ溝263が形成されている。
さらに、把持部252にはカートリッジ255に対してアンビル256を開閉操作する開閉操作部264と、ジョー254による縫合操作を操作する縫合操作部265とが設けられているとともに、ユニバーサルコード266の一端が連結されている。このユニバーサルコード266の他端はコネクタを介して光源装置267およびカメラコントロールユニット268にそれぞれ接続されている。このカメラコントロールユニット268にはモニタ269が接続されている。
そして、光源装置267から照明光学系258,259に照明光が供給されるとともに、観察光学系257から送られる画像がカメラコントロールユニット268によって電気信号の画像信号に変換され、この画像信号に基づいてモニタ269の画面上に観察光学系257から送られる画像が写し出されるようになっている。
次に、上記構成の作用について説明する。まず、組織縫合結紮器251の挿入部253がトラカール269を介して体腔内へ挿入される。次に、アンビル256に内蔵された観察光学系257により、縫合対象組織を観察しながらジョー254をこの縫合対象組織に接近させる。この状態で、開閉操作部264によってアンビル256を開閉操作して該組織をアンビル256とカートリッジ255との間にはさむ。
そして、アンビル256がカートリッジ255に対して閉じる位置に移行し、該組織を把持した後、縫合操作部265のハンドルを握ると、カートリッジ255内の複数のステープルが組織に対して打ち出され組織が縫合される。
また、縫合対象組織の縫合後、アンビル256を開く位置まで移動させた状態で、観察光学系257を介して組織に打ち込まれたステープルが正しくステープリングされたか確認し、その後、組織をジョー254から解放する。
そこで、上記構成のものにあってはジョー254の先端に観察光学系257が設けられているので、内視鏡下で死角になりやすい縫合対象部位にアプローチし易く、その操作性の向上を図ることができる。
さらに、ジョー254の先端部を組織に引っ掛けることがないので、縫合対象部位を正確にジョー254の間にはさめる。また、組織縫合後、組織に対して、各ステープルが確実にステープリングされたかを確認できる。
尚、本構成例で述べた観察光学系257ではガラスファイバを用いた光学系を用いているが、この代わりにCCDなどの撮像素子を用いてもよい。さらに、観察光学系257が組み込まれている孔をチャンネルとして設けておき、このチャンネル内にファイバースコープや、超音波探触子などを挿入する構成にしてもよい。
図57は第18の構成例を示す。これは、第17の構成例の挿入部253の先端部側に湾曲変形可能な湾曲部271を設け、手元側の把持部252に設けられた図示しない湾曲操作レバーによってこの湾曲部271を遠隔的に湾曲操作してジョー254の向きを例えば上下左右の4方向に変更する構成にしたものである。
ここで、湾曲部271には挿入部253の先端部内に軸心方向に沿って並設された例えば4方向に湾曲可能な複数の4方向湾曲駒272と、この湾曲駒272を上下方向に湾曲操作する一対の上下湾曲操作ワイヤ273,273と、4方向湾曲駒272を左右方向に湾曲操作する一対の左右湾曲操作ワイヤ274,274とが設けられている。
そこで、上記構成のものにあっては縫合対象組織をジョー254内にはさみ込む際に、手元側の把持部252に設けられた図示しない湾曲操作レバーにより湾曲部271が上下左右に曲げられるので、ジョー254を縫合目的部位に一層アプローチし易くなり、精度よく縫合対象部位をジョー254の間にはさめる。
さらに、観察光学系257による観察をしながらジョー254の向きを例えば上下左右の4方向に変更することができるので、様々な角度から縫合対象組織が観察することができ、能率よく患部を診断することができる。
図58(A)〜(C)は第19の構成例を示す。これは、血管等の結紮等を行なうためのクリップ装置281を設けたものである。このクリップ装置281には図58(A)に示すように手元側の把持部282と、この把持部282に連結された挿入部283とが設けられている。
手元側の把持部282には湾曲操作レバー284とハンドル285とが設けられている。また、挿入部283の先端部側には湾曲操作レバー284より操作可能な湾曲部286が設けられている。さらに、この湾曲部286よりも前方側の先端部287にはクリップを間に保持し、このクリップを閉じるためのジョー288が配設されているとともに、ジョー288の近傍部位には観察手段289が設けられている。
観察手段289には図58(B)に示すように中央に観察光学系290、この観察光学系290の両側に照明光学系291,291がそれぞれ配設されている。ここで、観察光学系290には図58(C)に示すように対物レンズ292と、光ファイバ等のライトガイド293とがそれぞれ配設されている。
さらに、先端部287には図58(C)に示すように複数のクリップ294が収容されているとともに、先端部287内のクリップ294を1つづつ繰り出すためのクリップ送り装置295が配設されている。
また、手元側の把持部282にはユニバーサルコード296を介して光源装置267、カメラコントロールユニット268にそれぞれ接続されている。このカメラコントロールユニット268にはモニタ269が接続されている。
そして、光源装置267から照明光学系291,291に照明光が供給されるとともに、観察光学系290から送られる画像がカメラコントロールユニット268によって電気信号の画像信号に変換され、この画像信号に基づいてモニタ269の画面上に観察光学系290から送られる画像が写し出されるようになっている。
そこで、上記構成のものにあっては観察手段289によりモニタ269を通して結紮対象とする部位およびジョー288の画像288´を観察しながらジョー288の間に結紮対象部位を位置させる操作を行ない、続いてジョー288を閉じることでクリップ294を変形させて結紮対象部位の結紮を行なう。そのため、ジョー288の先端側を観察手段289により直接みることができるので、挿入部283によって観察手段289の視野が隠されることなく、ジョー288を結紮対象部位に正確に接近させることができる。
さらに、先端部287の観察手段289によってクリップ294のズレ、出血等の結紮部分の異常を素早く知ることができる。尚、本構成例の変形例としては観察手段289に固体撮像素子、レーザドップラー装置、超音波探触子などを用いてもよい。
図59(A)〜(C)および図60は第20の構成例を示す。これは、組織の切開部を略V字型の金属製ステープルを閉じることで縫合するための縫合装置301である。この縫合装置301には図59(A)に示すように手元側の把持部302と、この把持部302に連結された挿入部303とが設けられている。
手元側の把持部302には湾曲操作レバー304とハンドル305とが設けられている。また、挿入部303の先端部側には湾曲操作レバー304より操作可能な湾曲部306が設けられている。
この湾曲部306よりも前方側の先端部307の先端には図59(B)に示すようにアンビル308が固定されている。さらに、この先端部307の内部には図59(C)に示すようにアンビル308と協同してステープル315を成形するための成形ブレード316が摺動可能に設けてあるとともに、この成形ブレード316の上側にはステープル収容部314が設けられており、このステープル収容部314内に複数のステープル315が収納されている。この場合、ステープル収容部314にはステープル315を先端側へ押圧する状態に付勢する付勢手段が設けられている。
また、先端部307におけるアンビル308の近傍部位には観察手段309が配設されている。この観察手段309には観察光学系310と、この観察光学系310の周囲に配置された照明光学系311がそれぞれ設けられている。ここで、観察光学系290には対物レンズ310と、光ファイバ等のライトガイド313とがそれぞれ配設されている。
次に、上記構成の作用について説明する。まず、観察手段309によりモニタ269を通して組織の切開部を観察しながら挿入部303の先端部307を接近させ、対象部位の縫合を行なう。
この縫合作業時にはアンビル308と成形ブレード316とが協同してステープル315を成形する図60(A)〜(D)に示す工程のステープル315の成形作業が行なわれる。
すなわち、図60(A)に示すようにステープル収容部314から成形ブレード316の先端に送り出されたステープル315は成形ブレード316によって図60(B)に示すようにアンビル308に当接される位置まで押し進められる。このとき、モニタ269の画面にはアンビル308の画像308´とステープル315の画像315´とが写し出される。
ここで、成形ブレード316はステープル315がアンビル308に当接されたのちも、そのままの状態で縫合対象組織319の切開部319a側に向けてスライド操作される。そのため、ステープル315は図60(C)に示すようにアンビル308に強く押し付けられて変形を始め、ステープル315の両端部の各先端がそれぞれ切開部319aの両側の縫合対象部位の組織319内に刺入される。
最後に、ステープル315は図60(D)に示すように完全に閉じた状態に変形され、ステープル315の成形作業が終了する。このとき、ステープル315によって縫合対象部位の組織319における切開部319aの両側の切開壁面間が接合され、縫合対象組織319の切開部319aが縫合される。なお、37はステープル315の放出ばねである。
そこで、上記構成のものにあっては先端部307におけるアンビル308の近傍部位に観察手段309を配設し、この観察手段309によりモニタ269を通して縫合対象とする部位およびアンビル308の画像308´とステープル315の画像315´とを直接観察しながらステープル315による縫合対象組織319の切開部319aの縫合作業を行なえるようにしたので、挿入部303によって観察手段309の視野が隠されることなく、ステープル315を縫合対象組織319の切開部319aの両側位置に正確に接近させることができる。
また、ステープル315が正確に組織に固定されていない、或いは出血がある等の異常を素早く知ることができるので、縫合対象組織309の切開部309aの縫合作業を能率よく行なうことができる。この場合も観察手段289に固体撮像素子、レーザドップラー装置、超音波探触子などを用いてもよい。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) サーキュラーステープラーのステープル放出部にラジアル型ドップラー超音波探触子を設けたことを特徴とする組織縫合結紮器。
記
(付記項1) サーキュラーステープラーのステープル放出部にラジアル型ドップラー超音波探触子を設けたことを特徴とする組織縫合結紮器。
(付記項2) リニアカッターのステープルラインの側方と先端にリニア型ドップラー超音波探触子を設けたことを特徴とする組織縫合結紮器。
(付記項3) クリップ装置の先端部にドップラー超音波探触子を設けたことを特徴とする組織縫合結紮器。
(付記項4) 手元側の把持部に連結された挿入部の先端部にジョーが配設され、このジョーに複数のステープルを有するステープラと前記ステープルを成形して組織に固定するアンビルとを開閉可能に支持させるとともに、
前記アンビルの先端部に観察手段を配設し、
かつ前記ステープラと前記アンビルとの接合面間で縫合された組織を切除するリニアカッターを設けたことを特徴とする組織縫合結紮器。
前記アンビルの先端部に観察手段を配設し、
かつ前記ステープラと前記アンビルとの接合面間で縫合された組織を切除するリニアカッターを設けたことを特徴とする組織縫合結紮器。
(付記項5) 前記アンビルは、前記観察手段の装着部分をチャンネルによって形成し、このチャンネルにファイバースコープや超音波プローブを挿入可能にしたことを特徴とする付記項4に記載の組織縫合結紮器。
124…ステープルホルダ(縫合手段)、136…親縫合内視鏡(第1の処置具)、137…第1の挿入部、139…処置具チャンネル、140…アンビル受け孔、141…子縫合内視鏡(第2の処置具)、142…第2の挿入部、146…アンビル。
Claims (6)
- 細長の第1の挿入部の先端に複数のステープルを保持する円環状のステープル保持手段が配設され、該ステープル保持手段から前記ステープルを放出するステープル放出手段と、前記ステープル保持手段の中心位置に配置された位置決め用のアンビル受け孔とを有する第1の処置具と、
前記第1の処置具の第1の挿入部とは別個に設けられた細長の第2の挿入部の先端に前記ステープル保持手段と対応する円環状のアンビルが配設され、前記アンビルの中心位置に前記アンビル受け孔に挿脱可能に挿入されるアンビル軸が前方に向けて突設された第2の処置具と、
前記アンビル軸が前記アンビル受け孔に挿脱可能に挿入された状態で、前記第1の処置具の前記ステープル保持手段から放出された前記ステープルを前記第2の処置具の前記アンビルで成形して組織に固定するステープル成形手段と
を具備することを特徴とする組織縫合結紮器。 - 前記第1の処置具は、前記第1の挿入部内に配設された処置具チャンネルを有し、
前記第2の処置具は、前記第2の挿入部が前記第1の処置具の前記処置具チャンネル内を進退可能に挿通されていることを特徴とする請求項1に記載の組織縫合結紮器。 - 前記アンビルは、前記第2の挿入部に対して着脱可能に連結されていることを特徴とする請求項1または2に記載の組織縫合結紮器。
- 前記第1の処置具は、前記第1の挿入部の先端部における前記アンビル受け孔の周囲に第1の観察窓と第1の照明窓とが配設され、
前記第2の処置具は、前記第2の挿入部の先端部における前記アンビル軸の周囲に第2の観察窓と第2の照明窓とが配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組織縫合結紮器。 - 前記第1の処置具は、前記アンビル受け孔の中に前記アンビル軸を挿入した状態で、前記第1の処置具の前記ステープル保持手段と前記第2の処置具の前記アンビルとの位置決めを行う位置決め手段を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の組織縫合結紮器。
- 前記第1の処置具は、前記アンビル受け孔の中に把持鉗子が前記アンビル受け孔に沿って移動可能に挿通され、
前記把持鉗子で前記アンビル軸を把持して前記アンビル受け孔に引き込む引き込み手段を有することを特徴とする請求項1に記載の組織縫合結紮器。
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