JP5191615B2 - 湾曲カテーテル - Google Patents

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Description

本発明は、湾曲動作可能な湾曲カテーテルに関する。
本願は、2010年9月23日に米国に仮出願された米国出願61/385,727号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、管腔組織内で処置を行う手技の例として、たとえば、内視鏡装置的粘膜切除(EMR)や、内視鏡装置的粘膜下層剥離(ESD)などが知られている。また、胆管や膵管の異常を診断する手技として、内視鏡装置的逆行性胆管膵管造影(ERCP)が知られている。ERCPにおいては、カテーテルが十二指腸の乳頭を介して挿入され、続いて造影剤を膵管あるいは胆管へ直接注入してX線写真を撮影できる(例えば特許文献1参照)。
特開2002−272675号公報
可撓性を有し管状に形成されたカテーテルの内腔は、造影剤等の流体を流動させたり、鉗子等の医療用処置具やガイドワイヤを挿通させたりするために用いられる。また、カテーテルは、操作者の操作により湾曲させることができる。
しかしながら、カテーテルを大きく湾曲させると、その内腔が塞がれてしまい、流体の流動や処置具の挿通が困難になる可能性がある。そのため、従来のカテーテルは、大きく湾曲させることが難しい。
カテーテルが大きく湾曲できないため、細い体腔内や途中で分岐している体腔内にカテーテルを適切に挿入することが難しい。
また、カテーテル内には、病変部を切除するための切開用処置具(高周波切開具等)が挿通される場合があるが、カテーテルが大きく湾曲できないため、切開用処置具の先端を病変部に正確に向けることが困難になる可能性がある。よって、病変部周辺の体組織の損傷を防止しつつ、病変部に対する適切な処置を行うには煩雑な操作が必要となる可能性がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、大きく屈曲させたときに、その内腔が塞がれることを防止できるカテーテルを提供することを目的とする。
本発明によれば、湾曲カテーテルは、先端部と基端部を有し、該先端部から該基端部まで連通する第一ルーメンと第二ルーメンとを有する本体チューブと、長手軸と、該長手軸に沿って形成された内部空間とを有すると共に、前記本体チューブの先端側に設けられた湾曲部と、内部空間が前記第一ルーメンに連通する位置で前記第一ルーメンの先端に対して固定され前記湾曲部内に配置された第一コイルと、内部空間が前記第二ルーメンに連通する位置で前記第二ルーメンの先端に対して固定され、前記第一コイルの中心軸と平行に中心軸が延びて前記第一コイルと隣接し前記第一コイルと前記湾曲部との間に設けられた第二コイルと、前記第二コイルの内部空間と前記第二ルーメンを跨って挿通されると共に、前記第二コイル内に前記長手軸に沿って移動可能に配置され、前記第二コイルを湾曲動作させるために前記第二コイルに一端が固定された湾曲操作ワイヤーと、を備え、前記湾曲部は、前記本体チューブの先端に固定された管状の湾曲チューブを有し、前記第二コイルは、前記湾曲チューブの内面に固定されている。
この場合、前記湾曲チューブは、前記本体チューブよりも柔軟に形成され、前記第一コイルの先端は、前記湾曲チューブ内に配置されていてもよい。
この場合、前記第二コイルの基端は、前記第一ルーメンにおける前記先端側の開口および前記第二ルーメンにおける前記先端側の開口の何れよりも先端側にあり、前記第一コイルは、前記第一ルーメンの内壁面に固定されていてもよい。
また、前記第一コイルと前記第二コイルとはいずれも疎巻きであってもよい。
また、前記本体チューブおよび前記湾曲チューブは光透過性を有していてもよい。
また、前記本体チューブは、前記第一コイルの基端に固定され内部に前記第一ルーメンが形成された管状の第一チューブと、前記第一チューブが内部に挿通されているとともに、前記第一チューブとの間に前記第二ルーメンを有する管状の第二チューブと、を備えていてもよい。
また、前記第一コイルは前記第二コイルよりも中心軸方向の長さが長くてもよい。
また、前記湾曲チューブの内側には前記第二コイルが露出していてもよい。
また、前記第二コイルの外面は前記第一コイルの外面に接していてもよい。
また、前記第二コイルの各ループは、前記第一コイルの各ループの間に入り込んでおり、前記第一コイルに前記第二コイルが入り込んだ部分では、前記第一コイルの素線と前記第二コイルの素線とが前記第一コイルの中心軸方向に沿って交互に配置されていてもよい。
また、前記第一コイルの素線の巻きピッチと前記第二コイルの素線の巻きピッチとは互いに等しくてもよい。
また、前記第一コイルと前記第二コイルとの少なくともいずれかはX線透視画像に映る材料を含有していてもよい。
また、前記第一コイルの先端と前記第二コイルの先端とがロウ付け、半田付け、あるいは溶接によって固定されていてもよい。
また、前記第二コイルの先端と前記湾曲操作ワイヤーの先端とがロウ付け、半田付け、あるいは溶接によって固定されていてもよい。
本発明によれば、湾曲カテーテルを大きく湾曲させたとしても、湾曲カテーテルの内腔が塞がれることを防止できる。そのため、従来のカテーテルに比べて、湾曲カテーテルを大きく湾曲させることができる。
湾曲カテーテルを大きく湾曲させられるため、細い体腔内や途中で分岐している体腔内に湾曲カテーテルを適切かつ容易に挿入することができる。
また、湾曲カテーテル内に切開用処置具が挿通されて、病変部を切除する処置が行われる場合であっても、湾曲カテーテルが大きく湾曲できるため、切開用処置具の先端を病変部に正確に向けることができる。よって、病変部周辺の体組織を損傷することを防止しつつ、簡単な操作で病変部を適切に切除できる。
本発明の実施形態における湾曲カテーテルを示す図である。 図1のA−A線における断面図である。 図2のB−B線における断面図である。 図3の一部を拡大して示す断面図である。 図3の他の一部を拡大して示す断面図である。 図3のさらに他の一部を拡大して示す断面図である。 図3のC−C線における断面図である。 本発明の実施形態における内視鏡装置の一例を示す図である。 本発明の実施形態における第一処置具の一例を示す図である。 本発明の実施形態における第二処置具の一例を示す図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いた処置の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルに第一処置具を取り付ける例を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルに第一処置具を取り付ける他の例を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いた処置の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いた処置の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いて処置を行っているときの内視鏡画像を示す模式図である。 本発明の実施形態における第三処置具の一例を示す図である。 図13Aに示す第三処置具の一部を拡大して示す断面図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いた処置の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いた処置の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における内視鏡装置の他の例を示す図である。 図16Aに示す内視鏡装置の一部を拡大して示す断面図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルおよび内視鏡装置を用いた処置の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルの先端部分を示す模式図である。 本発明の実施形態における内視鏡装置に湾曲カテーテルを取り付けた状態を示す図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いた処置の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いた処置の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルの先端を管腔組織の内部へ挿入する一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルの先端を管腔組織の内部へ挿入する一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルの先端を管腔組織の内部へ挿入する一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いた処置の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いた処置の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルにガイドワイヤーを挿入する工程を示す図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルとガイドワイヤーとを用いた手技の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルとガイドワイヤーとを用いた手技の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルとガイドワイヤーとを用いた手技の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における第四処置具の一例を示す図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いた処置の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いた処置の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いた処置の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いた処置の一過程を示す模式図である。 図32に示す処置の他の一過程を示す模式図である。 図32に示す処置の他の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いた処置の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いた処置の一過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いて胃壁の一部の層を切開する過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを胃壁の一部の層に挿入する過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを胃壁の層と層の間に挿入する過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いて胃壁の一部の層に貫通孔を形成する過程を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルを用いて腹腔内を観察する過程を示す模式図である。 胃壁に形成された貫通孔が閉じられた状態を示す模式図である。 本発明の実施形態における湾曲カテーテルの変形例を示す図である。 図41のD−D線における断面図である。 図41に示す湾曲カテーテルの湾曲部を図42のE−E線において断面視する断面図である。 図43のF−F線における断面図である。
本発明の実施形態における湾曲カテーテル1について図面を参照して説明する。
本実施形態の湾曲カテーテル1は、患者の体内に挿入して使用される管状の医療器具である。
図1は、湾曲カテーテル1を示す図である。図1に示すように、湾曲カテーテル1は、先端2aと基端2bとを有する可撓管状のマルチルーメンチューブ2(本体チューブ)と、マルチルーメンチューブ2の先端側に設けられた湾曲動作可能な湾曲部3と、マルチルーメンチューブ2の基端に固定された操作部4とを備える。以下、湾曲カテーテル1において湾曲部3が設けられている側を湾曲カテーテル1における先端側、操作部4が設けられている側を湾曲カテーテル1における基端側として説明する。
図2は、図1のA−A線における断面図である。図2に示すように、マルチルーメンチューブ2の中心軸Oに直交する断面(以下「マルチルーメンチューブ2の径方向断面」と称する。)で見たときに、マルチルーメンチューブ2の外周の形状は、略円形であり、且つ対向する二箇所が外側へ張り出した形状になっている。マルチルーメンチューブ2の内部には、マルチルーメンチューブ2の先端と基端とにそれぞれ開口された第一ルーメン2cおよび第二ルーメン2dが形成されている。
第一ルーメン2cは、マルチルーメンチューブ2の径方向断面で見たときの輪郭形状がマルチルーメンチューブ2の中心軸Oを中心とする円形をなして、マルチルーメンチューブ2に形成された貫通孔である。第一ルーメン2cの内部空間は、医療用処置具や体内で医療用処置具を案内するための医療用のガイドワイヤーなどを通したり、送気、送水、あるいは吸引をしたりするために用いられる。第一ルーメン2cの内部空間は、マルチルーメンチューブ2の先端と基端とを連通するように形成されている。
第二ルーメン2dは、マルチルーメンチューブ2の径方向断面において第一ルーメン2cを間に挟んで対向する二箇所に一つずつ形成された貫通孔である。各第二ルーメン2dは、マルチルーメンチューブ2において外側へ張り出した部分に沿って互いに平行に延びている。各第二ルーメン2dは、第一ルーメン2cからその径方向に離間して、第一ルーメン2cと隣り合って設けられている。マルチルーメンチューブ2の径方向断面で見たときに、各第二ルーメン2dの輪郭形状は円形になっている。各第二ルーメン2dの直径は、互いに等しい。各第二ルーメン2dの内部空間は、マルチルーメンチューブ2の先端2aと基端2bとを連通するように形成されている。各第二ルーメン2dの内部空間には、後述する湾曲操作ワイヤー8がそれぞれ進退可能に挿通される。
図1に示すように、マルチルーメンチューブ2の先端2a側の外周面には、X線透視画像に映る材料によって構成されたマーキングMが設けられている。マーキングMは、体内で生体組織の隙間や管腔内に挿入される湾曲カテーテル1の挿入量を、X線透視画像を参照して操作者が把握できるようにするための部材である。
マルチルーメンチューブ2の材質としては、可撓性を有する樹脂材料を適宜採用することができる。また、マルチルーメンチューブ2は、先端側において、曲がり癖をつけやすい。たとえば、PEFEやポリエチレンなどをマルチルーメンチューブ2の材料として用いることができる。本実施形態では、マルチルーメンチューブ2は、光透過性を有する。これにより、マルチルーメンチューブ2の外側から、第一ルーメン2c内に挿通された医療用処置具や医療用のガイドワイヤーなどを視認することができる。
図3は、図2のB−B線における断面図である。図3に示すように、湾曲部3は、湾曲チューブ5と、第一コイル6と、第二コイル7とを有する。
湾曲チューブ5は、マルチルーメンチューブ2よりも柔軟な管状部材である。湾曲チューブ5は、両端が開口された管状であり、その一端(基端)がマルチルーメンチューブ2の先端に熱溶着によって固定されている。湾曲チューブ5とマルチルーメンチューブ2とは同軸状に配置されており、マルチルーメンチューブ2の第一ルーメン2cと第二ルーメン2dはいずれも湾曲チューブ5の内腔と連通している。湾曲チューブ5の先端側は、湾曲チューブ5の先端に向かうに従って漸次直径が小さくなるテーパー形状に形成されている。
湾曲チューブ5をマルチルーメンチューブ2よりも柔軟とするためには、たとえば湾曲チューブ5をマルチルーメンチューブ2よりも柔軟な材料で形成したり、湾曲チューブ5の肉厚をマルチルーメンチューブ2の肉厚よりも薄く形成したりすればよい。湾曲チューブ5は、湾曲チューブ5の中心軸(マルチルーメンチューブ2の中心軸Oと同軸をなす中心軸)方向への伸縮性を有する。湾曲チューブ5を湾曲させたときに、その内側(湾曲の内側)が収縮し、その外側(湾曲の外側)が伸張する。本実施形態では、湾曲チューブ5は、光透過性を有する。これにより、第一ルーメン2cを通じて先端側へ繰り出された医療用処置具や医療用のガイドワイヤーなどを湾曲チューブ5の外側から視認することができる。
湾曲チューブ5の材料としては、生体適合性を有する材料を適宜採用することができる。たとえば、ゴム、シリコーン、熱可塑性エラストマー、あるいはフッ素樹脂などの樹脂材料を湾曲チューブ5の材料として用いることができる。
湾曲チューブ5は、図1に示す操作部4を用いて湾曲部3に対して湾曲操作を行うことにより湾曲する部材である。このため、湾曲チューブ5の長さは、湾曲カテーテル1を用いた処置の内容に応じて適切な長さに設定される。たとえば、湾曲カテーテル1の湾曲部3を十二指腸乳頭から胆管へ挿入する処置を行う場合には、湾曲チューブ5の長さは、十二指腸乳頭から胆管に至るまでの管腔内で湾曲チューブ5が湾曲動作できるような長さに設定されている。具体的には、十二指腸乳頭と胆管との間にある共通管内で湾曲チューブ5を湾曲させる場合には、湾曲チューブ5の中心軸方向の長さは12mm以下であることが好ましい。湾曲チューブ5の中心軸方向の長さが12mm以下であると、正常な人体であれば、共通管の内壁面を傷つけることなく湾曲チューブ5を90°以上湾曲させることができる。なお、湾曲チューブ5の先端側を基端側よりも柔軟にしたり、湾曲チューブ5の基端側を先端側よりも柔軟にしたりすることもできる。これらの場合には、湾曲チューブ5において相対的に柔軟性が高い部分がより湾曲しやすくなり、湾曲部3を湾曲動作させたときの湾曲部3の形状を処置の内容に適した形状とすることができる。
図4は、図3において符号X1で示す部分を拡大して示す断面図である。図3および図4に示すように、第一コイル6は、湾曲チューブ5の内部空間に先端6aが配置された円筒コイルであり、金属線材を螺旋状に巻き回して形成されている。第一コイル6は、その金属線材同士が密着していない疎巻きコイルである。すなわち、第一コイル6の巻きピッチは、第一コイル6の金属線材の直径よりも大きい。第一コイル6に外力がかかっていない無負荷状態では、第一コイル6の金属線材の間には隙間がある。第一コイル6の外径は、マルチルーメンチューブ2の第一ルーメン2cの内径よりもわずかに大きく、第一コイル6の内径は、第一ルーメン2cの内径と略等しい。第一コイル6の基端6bは、マルチルーメンチューブ2の第一ルーメン2cに挿入され、第一ルーメン2cの内周面に対して熱溶着によって固定されている。これにより、第一コイル6の基端は第一ルーメン2cに接続されている。第一コイル6の内部空間は、第一ルーメン2cの内部と連通しており、上述の医療用処置具やガイドワイヤーを進退可能に挿通させることができる。
図5Aおよび図5Bは、図3の一部を拡大して示す断面図であり、図5Aは図3において符号X2で示す部分を示し、図5Bは図3において符号X3で示す部分を示している。図3、図5A、および図5Bに示すように、第二コイル7は、湾曲チューブ5の内部で第一コイル6を間に挟む二箇所に一つずつ設けられた円筒コイルであり、金属線材を螺旋状に巻き回して形成されている。図3に示すように、各第二コイル7は、第一コイル6と隣接して設けられており、各第二コイル7の中心軸は、第一コイル6の中心軸と平行に延びている。
図6は、図3のC−C線における断面図である。図6に示すように、各第二コイル7の中心軸方向から見たときに、各第二コイル7の外周部と第一コイル6の外周部とは互いに接している。図5A、図5B、および図6に示すように、各第二コイル7の外周部の一部は湾曲チューブ5の内面に熱溶着により固定されている。これにより、各第二コイル7の金属線材の一部は、湾曲チューブ5の内周面が各第二コイル7の内周部よりも内側へ張り出さない程度の深さまで、湾曲チューブ5に埋没している。各第二コイル7の金属線材の他の部分は湾曲チューブ5の内部空間に露出して設けられている。各第二コイル7の内径は、後述する湾曲操作ワイヤー8を進退可能に挿通できるように、湾曲操作ワイヤー8の直径よりも大きく設定されている。
図3に示すように、各第二コイル7の先端7aは、第一コイル6の先端6aに隣接して配置されている。各第二コイル7の基端7bは、第一ルーメン2cの先端側の開口および第二ルーメン2dの先端側の開口よりも前方(先端側)に位置している。すなわち、第一コイル6は第二コイル7よりも長く、第一コイル6とマルチルーメンチューブ2との熱溶着部分は、第二コイル7よりも基端側に設けられている。
第一コイル6と第二コイル7とはともに金属線材によって形成されているので、X線透視画像に映る。これにより、たとえば体内に湾曲部3が挿入された場合に、湾曲部3の湾曲状態をX線透視画像によって把握することができる。
湾曲操作ワイヤー8は、先端8aと基端8bとを有する可撓性の線材である。湾曲操作ワイヤー8は二本設けられており、各湾曲操作ワイヤー8の先端8aは各第二コイル7の先端7aの金属線材(または先端7a近傍における各第二コイル7の金属線材)に固定されている。各湾曲操作ワイヤー8の先端8aと各第二コイル7の先端7aとの固定方法としては、ロウ付け、半田付け、あるいは溶接等を採用することができる。
図1に示すように、各湾曲操作ワイヤー8の基端8bは、操作部4における後述するハンドル部10に固定されている。
湾曲操作ワイヤー8は、マルチルーメンチューブ2の基端2bから湾曲操作ワイヤー8をさらに操作者の手元側へ牽引したときに、湾曲部3が湾曲可能範囲の最大まで湾曲しても湾曲操作ワイヤー8が破断しない程度の強度を有する。このような湾曲操作ワイヤー8の材質としては、ステンレス鋼やチタンなどの金属材料あるいはこれらの合金材料や、炭素繊維を含有する繊維材料などを採用することができる。
操作部4は、湾曲カテーテル1を操作する操作者の手元に配置される。操作部4は、本体部9と、ポート部13とを備える。
本体部9は、マルチルーメンチューブ2の基端2bに先端9aが固定された略棒状の部材であり、ハンドル部10と、基端リング12とを有する。
ハンドル部10は、本体部9に対して直線移動可能(本体部9の軸方向に移動可能)に設けられた第一ハンドル10aおよび第二ハンドル10bを有する。第一ハンドル10aと第二ハンドル10bは、本体部9を間に挟んで対向配置されており、それぞれが本体部9に対して直線移動できる。第一ハンドル10aと第二ハンドル10bには、湾曲操作ワイヤー8の基端8bがそれぞれ固定されている。第一ハンドル10aおよび第二ハンドル10bには、操作者の指をかける指掛け部11が形成されている。指掛け部11は、本体部9の径方向外側へ向けて突出して形成されている。操作者は、指掛け部11に指を当てて基端側へ引くことによって、第一ハンドル10aおよび第二ハンドル10bに固定された湾曲操作ワイヤー8を基端側へ牽引することができる。
基端リング12は、本体部9の基端9bに設けられており、本体部9の長手軸に対して直交する方向へ中心軸が延びる筒状あるいは環状に形成されている。基端リング12の筒状あるいは環状部分は、ユーザが指を差し込むことができる内径に形成されている。
ポート部13は、第一ルーメン2c(図3参照)と連通すると共に外部へ開口する開口部13aを有する。ポート部13は、開口部13aを通じて医療用処置具や医療用のガイドワイヤーなどを第一ルーメン2cへ挿入するための器具である。また、ポート部13の開口部13aには、送気送水ポンプあるいは吸引ポンプを接続することもでき、送気、送水、あるいは吸引を、ポート部13を通じて行うことができる。
また、本実施形態では、ポート部13には、開口部13aに加えて、薬液や造影剤を注入するために第一ルーメン2cに連通して形成された第二開口部13bが設けられている。これにより、医療用処置具や医療用のガイドワイヤーを開口部13aを通じて湾曲カテーテル1に取り付けたまま、薬液や造影剤を第一ルーメン2cの隙間を通じて湾曲部3の先端から吐出させることができる。
以上に説明した構成の湾曲カテーテル1の作用および効果について、湾曲カテーテル1を用いて人体を治療する例を用いて説明する。
(使用例1)
図7は、湾曲カテーテル1とともに処置に用いられる内視鏡装置100の一例を示す図である。図8Aは湾曲カテーテル1とともに処置に用いられる第一処置具200の一例を示す図、図8Bは湾曲カテーテル1とともに処置に用いられる第二処置具300の一例を示す図である。
本実施形態の湾曲カテーテル1と、撮像部130を備える内視鏡装置100(図7参照)と、湾曲カテーテル1内に挿通する医療用処置具(第一処置具200、図8A参照)とを組み合わせて、人体の管腔組織内に生じた病変部に対して治療を行う例を説明する。この例を用いて湾曲カテーテル1の作用および効果を説明する。
図7に示すように、本使用例で用いる内視鏡装置100は、内視鏡本体110と、内視鏡本体110から延びて設けられた挿入部120と、挿入部120の先端に設けられ挿入方向の前方の映像を撮像する撮像部130とを有する。挿入部120には、湾曲カテーテル1やその他処置具を挿通し、挿入部120の先端から湾曲カテーテル1やその他処置具を繰り出すことができる複数の処置具チャンネル140が設けられている。本使用例で用いることができる内視鏡装置100は、複数の処置具チャンネル140のうちの少なくとも一つの内径が、湾曲カテーテル1の湾曲部3およびマルチルーメンチューブ2の最大外径よりも大きく構成されていればよい。
図8Aに示すように、本使用例で湾曲カテーテル1内に挿通して用いる第一処置具200は、ポート部13(図1参照)の内部、第一ルーメン2cおよび第一コイル6(図3参照)の内部に進退可能に挿通できる外径を有する挿入部210と、挿入部210の先端に設けられ、開閉動作可能な一対の鉗子220と、挿入部210の基端に設けられ一対の鉗子を開閉動作させる操作部230とを備える。
また、本使用例では、第一処置具200のほかに、生体組織を切開するための針状電極310を有する内視鏡用高周波切開具(第二処置具300、図8B参照)を内視鏡装置100と組み合わせて使用する。
内視鏡装置100、第一処置具200、第二処置具300、および本実施形態の湾曲カテーテル1を用いた手技について次に説明する。図9は、湾曲カテーテル1を用いた処置の一過程を示す模式図である。
本使用例では、患者の口や肛門などの自然開口から内視鏡装置100の挿入部120を体内へ挿入し、図9に示すように、処置を要する病変部D1へと挿入部120の先端を案内する。
挿入部120の先端が病変部D1へ到達したら、挿入部120の先端に設けられた撮像部130を用いて病変部D1を観察し、病変部D1の診断を行う。
図10Aおよび図10Bは、湾曲カテーテル1に第一処置具200を取り付ける例を示す模式図である。病変部D1を診断した結果、病変部D1に対して処置が必要である場合には、図10Aおよび図10Bに示すように、湾曲カテーテル1のポート部13に第一処置具200を挿入し、一対の鉗子220が湾曲部3の先端から突出した状態となるように湾曲カテーテル1に第一処置具200を取り付ける。
図11および図12Aは、湾曲カテーテル1を用いた処置の一過程を示す模式図である。図12Bは、湾曲カテーテル1を用いて処置を行っているときの内視鏡画像を示す模式図である。
図11に示すように、操作者は、第一処置具200が取り付けられた湾曲カテーテル1を内視鏡装置100の処置具チャンネル140の内部に挿入し、湾曲カテーテル1の先端部分を内視鏡装置100の挿入部120の先端から突出させる。
次に、図1に矢印で示すように、湾曲カテーテル1の操作部4の第一ハンドル10aあるいは第二ハンドル10bを基端側へ引く。たとえば第一ハンドル10aを基端側へ引くと、第一ハンドル10aに固定された湾曲操作ワイヤー8が基端側へと移動し、湾曲操作ワイヤー8の先端に固定された一方の第二コイル7(図3参照)は中心軸方向へ圧縮される。第二コイル7の金属線材は湾曲チューブ5の内面に固定されているので、第二コイル7が収縮すると湾曲チューブ5のうち第二コイル7に固定された部分が中心軸方向に収縮する。なお、湾曲操作ワイヤー8の牽引により、マルチルーメンチューブ2に対しても中心軸方向に圧縮する力が加えられる。もっとも、湾曲チューブ5はマルチルーメンチューブ2よりも柔軟であるため、マルチルーメンチューブ2の形状を保持したまま、湾曲チューブ5のうち第二コイル7に固定された部分のみを収縮させることができる。これにより、図1に示すように、湾曲チューブ5は、2つの第二コイル7のうち収縮する第二コイル7の側へと湾曲する。
湾曲チューブ5が湾曲すると、湾曲チューブ5内に配置された第一コイル6も湾曲チューブ5とともに湾曲する。第一コイル6は、湾曲チューブ5の中心軸に直交する断面でみたときの湾曲チューブ5の形状が円形となるように湾曲チューブ5の内面を支持している。
これにより、湾曲部3を湾曲させても湾曲チューブ5がつぶれることがなく、湾曲チューブ5の内腔が塞がれることを防止でき、湾曲チューブ5が湾曲された状態でも医療用処置具の挿入部(例えば第一処置具200の挿入部210)を進退および回転させることができる。また、湾曲チューブ5の内腔が塞がれることを防止できるため、従来のカテーテルに比べて、湾曲部3を大きく湾曲させることができる。
図11に示すように、第一処置具200が取り付けられた湾曲カテーテル1の湾曲部3を湾曲させると、管腔組織の中心軸方向に内視鏡装置100の挿入部120を向けたまま、第一処置具200の一対の鉗子220を管腔組織の内壁へ向けることができる。すなわち、管腔組織の中心軸方向と直交する方向に一対の鉗子220を向けることができ、一対の鉗子220は管腔組織の内壁に垂直に向かうことができる。
図12Aに示すように、操作者は、第一処置具200の操作部230(図8A参照)を操作して一対の鉗子220を開閉動作させ、病変部D1の近傍の生体組織を把持し、湾曲カテーテル1ごと基端側へと引く。これにより、図12Bに示すように、内視鏡装置100の撮像部130の視野内に病変部D1を移動させることができる。すなわち、病変部D1に対して処置をしやすい位置まで、病変部D1を移動させることができる。
次に、内視鏡装置100の処置具チャンネル140(図7参照)に上述の高周波切開具(第二処置具300)を挿入し、図12Bに示すように、内視鏡画像を観察しながら第二処置具300の針状電極310を用いて病変部D1を切除する。その後、切除した病変部D1を一対の鉗子220で把持し、処置具チャンネル140を通じて体外へと取り出す。
従来、管腔組織の内壁に生じた病変部に対して処置を行う場合には、管腔組織内で内視鏡装置の挿入部を湾曲させて撮像部の視野に病変部を捉え、この状態で処置具チャンネルに適切な内視鏡装置用処置具を挿入していた。内視鏡装置の挿入部を大きく湾曲させることは難しいため、管腔組織内において内視鏡装置の挿入部を湾曲させるための空間がない場合には、病変部を撮像部の視野内の適切な位置に捉えることが難しい。このため、従来は、内視鏡装置の挿入部を管腔組織内で進退させたりひねったりするなどの煩雑な作業を要した。
これに対して、本使用例では、湾曲カテーテル1の湾曲部3を湾曲させることによって第一処置具200の挿入部210を湾曲させることができる。このため、内視鏡装置100の挿入部120を管腔組織の長手軸方向と平行にしたままでも、第一処置具200の一対の鉗子220によって病変部D1の近傍の生体組織を把持できる。また、湾曲カテーテル1を基端側へ引くことで、病変部D1を撮像部130の視野内の適切な位置へ移動させることができる。その結果、湾曲カテーテル1を使用することにより、病変部D1に対して処置を行うための動作をより単純化して、病変部D1に対する処置を従来より容易にすることができる。
(使用例2)
本実施形態の湾曲カテーテル1と、内視鏡装置100と、湾曲カテーテル1内に挿通する第三処置具とを組み合わせて、人体の管腔組織内に生じた病変部に対して治療を行う他の例を説明する。この例を用いて湾曲カテーテル1の作用および効果を説明する。
本使用例では、管腔組織の組織内部に生じた病変部に対して治療を行う例を示す。
本使用例では、上述の使用例1と同様の内視鏡装置100と、湾曲カテーテル1の内部に挿入して用いることができる第三処置具である内視鏡用注射針とを用いる。
図13Aは湾曲カテーテル1とともに処置に用いられる第三処置具400の一例を示す図である。図13Bは第三処置具400の一部を拡大して示す断面図である。
図13Aおよび図13Bに示すように、第三処置具400(内視鏡用注射針)は、湾曲カテーテル1の内部に進退可能に挿通できる筒状の挿入部410と、挿入部410の先端に設けられ、挿入部410の内腔と連通された内腔を有する注射針420と、挿入部410の基端に設けられた薬液注入用ポート430とを備える。
図14および図15は、湾曲カテーテル1を用いた処置の一過程を示す模式図である。
図14に示すように、本使用例の場合には、病変部D2は管腔組織の内壁の表面ではなく管腔組織の外面に位置している。本使用例では、上述の使用例1と同様に、内視鏡装置100の挿入部120を体内へ挿入し、挿入部120の先端を病変部D2の近傍へと案内する。
挿入部120の先端が病変部D2の近傍へと案内されたら、第三処置具400を湾曲カテーテル1の内部に挿入し、注射針420を湾曲部3の先端から繰り出すことができるように第三処置具400を湾曲カテーテル1に取り付ける。さらに、湾曲カテーテル1を第三処置具400ごと内視鏡装置100の処置具チャンネル140へ挿入し、内視鏡装置100の挿入部120の先端から湾曲カテーテル1の先端部分を突出させる。
操作者は、湾曲カテーテル1の操作部4(図1参照)の第一ハンドル10aあるいは第二ハンドル10bを基端側へ引き、図15に示すように、湾曲部3を湾曲させる。すると、湾曲部3は管腔組織の径方向へと向きを変える。なお、この時点では、第三処置具400の注射針420は湾曲部3内に収容されている。操作者は、X線画像を用いてマーキングM、第一コイル6、および第二コイル7を視認することができ、湾曲部3が病変部D2側へ向けて湾曲されていることを確認することができる。なお、管腔組織の内部から病変部D2側へと超音波を照射して病変部D2の画像を生成する超音波内視鏡を用いて、湾曲部3の先端と病変部D2との位置合わせを行ってもよい。
湾曲部3の先端が病変部D2へ向けられた状態で、操作者は注射針420を湾曲部3から繰り出して管腔組織に穿刺し、病変部D2に注射針420の先端を到達させる。さらに、挿入部410の基端の薬液注入用ポート430(図13A参照)から薬液を先端へ送り出し、病変部D2へ薬液を注入して処置を行う。
本使用例では、上述の使用例1と同様に、内視鏡装置100の挿入部120の向きを変えるための十分な空間が管腔組織内にない場合でも、湾曲部3の向きを変えることで内視鏡装置100とともに用いられる注射針420の向きを変えることができるので、確実に病変部D2に対して処置を行うことができる。
また、管腔組織の内壁面に対してより大きな角度(内壁面に対してより垂直に近い角度)で注射針420を挿入することができるので、注射針420を用いてより深い位置にある病変部D2に対して薬液を注入することができる。
なお、使用例2では注射針を用いて薬液を注入する例を示したが、ラジオ波などを発する針状のプローブを湾曲カテーテル1とともに用いることにより、同様に病変部D2に対する処置を行うことができる。この場合には、病変部D2にこのプローブを穿刺することによって、病変部D2を熱凝固させることができる。
また、薬液を注入することに代えて、X線画像に映る材料によって形成されたマーカーを病変部D2に留置する処置を同様の方法で行うこともできる。これにより、たとえば病変部D2に留置されたマーカーの位置を、X線透視装置を用いて特定することができる。マーカーをターゲットとしてX線などの放射線を照射することにより、病変部D2に精度良く放射線を照射して病変部D2を治療することができる。
(使用例3)
本実施形態の湾曲カテーテル1と、撮像部を備える内視鏡装置と、湾曲カテーテル1内に挿通するガイドワイヤーとを組み合わせて、管腔組織内に生じた異物を除去する内視鏡用処置具を案内する例を説明する。この例を用いて湾曲カテーテル1の作用および効果を説明する。
本使用例では、湾曲カテーテル1を胆管に選択的に挿入する胆管挿入の手技及びその後に引き続いて実施される処置の例を示す。図16Aは、湾曲カテーテル1とともに処置に用いられる本使用例の内視鏡装置500を示す図である。図16Bは、図16Aに示す内視鏡装置500の先端部を拡大して示す断面図である。
図16Aおよび図16Bに示すように、本使用例で用いる内視鏡装置500は、内視鏡本体110と、挿入部120と、挿入部120の先端に設けられた撮像部530とを備えている。内視鏡装置500は、上述の各使用例で説明した内視鏡装置100と異なり側視型である。内視鏡装置500の挿入部120の先端には、湾曲カテーテル1やその他の処置具の先端を側方へ突出させるための起上台550が設けられている。本使用例に用いる内視鏡装置500も上述の内視鏡装置100と同様に、挿入部120には処置具等を挿通するための処置具チャンネル540が設けられている。なお、本使用例で説明する処置の場合には、処置具チャンネル540は少なくとも一つあればよい。
次に、内視鏡装置500、ガイドワイヤー、内視鏡用処置具、および本実施形態の湾曲カテーテル1を用いた手技について説明する。
図17は、内視鏡装置500および湾曲カテーテル1を用いた処置の一過程を示す模式図である。操作者は、患者の自然開口から体内に内視鏡装置500を挿入し、図17に示すように、内視鏡装置500の挿入部120の先端を十二指腸乳頭Dpまで案内する。さらに、操作者は、内視鏡装置500の撮像部530の視野に十二指腸乳頭Dpを捉える。
図18Aは処置を行うときの湾曲カテーテル1の先端部分を示す模式図、図18Bは内視鏡装置500に湾曲カテーテル1を取り付けた状態を示す図である。
図18Aおよび図18Bに示すように、操作者は、湾曲カテーテル1を内視鏡装置500の処置具チャンネル540へ挿通し、起上台550へ向けて湾曲カテーテル1の先端側から送り込む。必要に応じて、マルチルーメンチューブ2の先端2a側の一部に曲がり癖を付けてから処置具チャンネル540に湾曲カテーテル1を挿入することができる。マルチルーメンチューブ2に曲がり癖がつけられている場合には、起上台550に対してマルチルーメンチューブ2が沿うので、内視鏡装置500に対する湾曲カテーテル1の回転方向(湾曲カテーテル1の中心軸周り方向)の位置決めが容易になる。本使用例では、図17に示すような十二指腸乳頭Dpに対する内視鏡的アプローチの手技において、所定の手技によって十二指腸D内における内視鏡装置500の位置が定まる。このため、胆管Bdと内視鏡装置500との相対位置は所定の位置関係に概ね定まるので、予めマルチルーメンチューブ2に曲がり癖を付けておくことで、湾曲部3の湾曲方向を胆管挿入の手技に適した向きに容易に合わせることができる。
図19および図20は、湾曲カテーテル1を用いた処置の一過程を示す模式図である。図19に示すように、湾曲カテーテル1の先端の湾曲部3を、内視鏡装置500の挿入部120から突出させ、十二指腸乳頭Dpの開口から管腔組織である共通管Ccへと湾曲部3を挿入する。
続いて、操作者は第一ハンドル10aあるいは第二ハンドル10b(図1参照)を基端側へ引く。すると、一方の湾曲操作ワイヤー8が基端側へ移動することによって湾曲部3が湾曲する。すると、図20に示すように湾曲部3の先端が共通管Ccの管壁に略垂直に接触する。湾曲部3は、湾曲部3の先端の中心軸O2と湾曲部3の基端の中心軸O3とが共に含まれる面(すなわち、湾曲部3における一対の湾曲操作ワイヤー8が共に含まれる面)に沿って湾曲動作する。湾曲部3のこの湾曲動作の方向が、共通管Ccの中心軸O4と胆管Bdの中心軸O5とが共に含まれる面と一致している。
また、このとき、湾曲部3は、中心軸O2、O3が共に含まれる面内で、共通管Ccの内壁面に垂直に対向する二ヶ所(たとえば図20において符号P1と符号P2とで示す位置)にそれぞれ接している。共通管Ccの内壁によって湾曲部3が支持され、マルチルーメンチューブ2を共通管Cc内へ押し込む際のブレが抑制されているが、共通管Ccの内壁面は湾曲部3に沿って凹むので、共通管Ccの管壁へのダメージは少ない。
図21A、図21B、および図21Cは、湾曲カテーテル1の先端を管腔組織の内部へ挿入する一過程をそれぞれ示す模式図である。患者によっては、例えば、図21Aに示すように、十二指腸乳頭Dpから分岐部(胆管Bdと膵管Pdとの分岐部)までの間の共通管Ccがクランク状に湾曲していることがある。このような場合、X線造影によって共通管Ccの形状を確認し、図1に示す操作部4の第一ハンドル10aあるいは第二ハンドル10bを基端側へ引くことによって、図21Bおよび図21Cに示すように、共通管Ccの形状に合わせて湾曲部3を適宜の湾曲量で湾曲させながら、共通管Ccの形状に湾曲部3を沿わせて共通管Ccの奥へ向かって湾曲部3を押し込むことができる。
図22及び図23は、湾曲カテーテル1を用いた処置の一過程を示す模式図である。操作者は、共通管Cc内で湾曲部3が湾曲された状態のまま、マルチルーメンチューブ2を共通管Ccのさらに奥へと押し込んでゆく。すると、湾曲部3の先端が共通管Ccの内壁に接触しつつ共通管Ccの奥まで摺動移動される。
共通管Ccは、共通管Ccの奥で胆管Bdと膵管Pdとに分かれている。図22に示すように、湾曲部3の先端が分岐部に到達すると、湾曲部3が胆管Bd側へ急角度に曲げられて湾曲部3の先端が胆管Bd側に向いているので、湾曲部3は胆管Bdへ容易に挿入される。なお、湾曲部3の先端がテーパー形状に形成されているので、共通管Ccの奥にある分岐部において胆管Bdの開口を塞ぐようにヒダがある場合にも、このヒダを押しのけて胆管Bdの内腔へ湾曲部3の先端を挿入することができる。
このように、湾曲部3を湾曲させた状態でマルチルーメンチューブ2を十二指腸乳頭Dpから共通管Ccの奥へと押し進めることによって、湾曲部3が胆管Bdへと選択的に挿入される。
操作者は、図23に示すように湾曲部3が胆管Bd内に挿入された状態で、胆管Bdに対して所定の処置を行う。例えば、図1に示す操作部4に設けられたポート部13から造影剤を注入し、湾曲部3の先端から造影剤を吐出させて胆管Bdを造影することができる。
図24は、湾曲カテーテル1にガイドワイヤーGWを挿入する工程を示す図である。図25ないし図27は、湾曲カテーテル1とガイドワイヤーGWとを用いた手技の一過程を示す模式図である。
図24に示すように、操作者は、可撓性を有するガイドワイヤーGWをポート部13の開口部13aから挿入することによって、湾曲カテーテル1内にガイドワイヤーGWを挿入することができる。
図25に示すように、操作者はガイドワイヤーGWを湾曲部3の先端から繰り出し、胆管Bdに沿ってガイドワイヤーGWを挿入する。たとえば、図26に示すように胆管Bdの内部に異物D3が有る場合、ガイドワイヤーGWを異物D3の上流側にまで案内した後に、ガイドワイヤーGWを胆管Bd内に留置したまま湾曲カテーテル1を内視鏡装置500から抜き取る。
続いて、図27に示すように、ガイドワイヤーGWに沿って第四処置具600を案内し、異物D3に対して所定の処置を行う。たとえば、胆管内の異物である結石を除去する場合には、第四処置具600として、結石を破砕する砕石バスケットを備えた内視鏡用処置具を用いることができる。
従来、胆管Bdに内視鏡用処置具などを案内するためのカテーテルは、湾曲部を湾曲させたときの曲率を大きくすることが困難であった。これは、カテーテルの曲率を大きくしようとすると、可撓性を有するカテーテルが折れ曲がることでカテーテルの内部空間が塞がれてしまう場合があるからである。このため、従来のカテーテルを大きく曲げた場合、内部にガイドワイヤーGWを通すことができなかったり、カテーテルの内部でガイドワイヤーGWを進退させる際の抵抗が大きくなったりした。また、ガイドワイヤーGWを通すための空間を確保しつつカテーテルの外径を細くするためにはカテーテルの肉厚を薄くする必要があり、カテーテルを湾曲させたときにカテーテルがさらに潰れやすくなる可能性がある。
これに対して、本使用例の湾曲カテーテル1は、湾曲部3の内部に第一コイル6が設けられているので、湾曲部3を大きな曲率で湾曲させても潰れにくい。その結果、湾曲部3の最小湾曲半径をより小さくすることができる。また、第一コイル6の設置により、湾曲チューブ5の肉厚を薄くした場合にも湾曲チューブ5が潰れることを防止でき、湾曲部3をより細径にすることができる。
さらに、湾曲部3の最小湾曲半径を小さくすることができるので、従来のカテーテルを用いて胆管挿入を行う場合と比較して、カテーテルの先端の向きを胆管Bdの向きにあわせるための手順が単純になり、従来より容易に胆管Bdへの挿入を行うことができる。
(使用例4)
本実施形態の湾曲カテーテル1と、内視鏡装置500と、湾曲カテーテル1内に挿通する第五処置具とを組み合わせて、管腔組織を連通する瘻孔(貫通孔)を形成する例を説明する。この例を用いて湾曲カテーテル1の作用および効果を説明する。
図28は、湾曲カテーテル1とともに用いられる第五処置具700の一例を示す図である。図28に示すように、本使用例では、湾曲カテーテル1内に挿通する第五処置具700として高周波メスを用いる。第五処置具700は、内視鏡装置500の処置具チャンネル540に挿通される挿入部710と、挿入部710の先端に設けられ高周波電流が通電されることによって生体組織に貫通孔を形成する針状の切開部720と、挿入部710の基端に設けられた操作部730とを有する。
図29ないし図31は、湾曲カテーテル1を用いた処置の一過程を示す模式図である。
本使用例では、図29に示すように、胆管Bdと十二指腸Dとの間に、胆管Bdと十二指腸Dとを繋ぐ瘻孔を形成する処置の例を示す。
図29に示すように、操作者は、患者の自然開口から体腔内に内視鏡装置500を挿入し、内視鏡装置500の挿入部120の先端を十二指腸乳頭Dpの近傍まで案内する。さらに、十二指腸Dの内壁面を観察し、瘻孔を形成するために適切な予定位置を決定する。瘻孔を形成するための適切な予定位置としては、たとえば血管Vなどを傷つけないように血管Vを避けた位置とすることが好ましい。
続いて、図30に示すように、操作者は、内視鏡装置500の撮像部530の視野に十二指腸乳頭Dpを捉え、上述の使用例3と同様に、湾曲カテーテル1の先端を胆管Bd内へ挿入する。胆管Bd内に位置する湾曲カテーテル1の位置は、X線造影を行うことによって、マーキングMや第一コイル6、第二コイル7を目安として把握することができる。
操作者は、十二指腸D側から観察することによって定めた予定位置の近傍まで湾曲カテーテル1の先端を押し込み、予定位置において十二指腸D側へ湾曲カテーテル1の先端が向くように湾曲部3を湾曲させる。本使用例では、湾曲カテーテル1は胆管Bdの中心軸に沿って配置されており、十二指腸D側へ湾曲カテーテル1の先端を向けるために、操作者は湾曲部3を略90°湾曲させる。
図31に示すように、操作者は、第五処置具700を湾曲カテーテル1のポート部13から湾曲カテーテル1の内部へ挿入し、湾曲カテーテル1の湾曲部3の先端から第五処置具700の切開部720を突出させる。すると、切開部720は胆管Bdの内壁に当接する。操作者は、高周波メスである第五処置具700に対して高周波電流を通電させる。すると、高周波電流が通電された切開部720が接触している生体組織は焼灼切開され、切開部720によって胆管Bdから十二指腸D側へと貫通孔が形成される。
続いて、この貫通孔にたとえばドレナージチューブなどを取り付けて、胆管Bdと十二指腸Dを連通させる瘻孔を造設する。
本使用例では、十二指腸Dに比べて内腔が狭い胆管Bdから十二指腸Dへ向けて貫通孔を形成するので、十二指腸D側から胆管Bdへ向けて貫通孔を形成する場合と比較して、切開部720の先端によって胆管Bdに意図しない貫通孔を形成してしまうことを防止できる。また、相対的に狭い胆管Bdから相対的に広い十二指腸Dへ向かって貫通孔を形成することができるので、十二指腸D側から胆管Bdへ向けて貫通孔を形成する場合と比較して、切開部720の先端の向きを厳密に調整することなく、確実に十二指腸Dと胆管Bdとを繋ぐことができる。
なお、並走する血管同士を連通させる処置の場合も同様の手順で行うことができる。
(使用例5)
本実施形態の湾曲カテーテル1によって体腔内で洗浄および吸引を行う例を説明する。この例を用いて湾曲カテーテル1の作用および効果を説明する。
本使用例では、腹腔鏡を用いた手術において、腹腔内の洗浄を行う例を示す。
図32は、腹腔鏡を用いた手術において湾曲カテーテル1を用いた処置を行う一過程を示す模式図である。
図32に示すように、腹腔鏡を用いた手術では、腹壁Wを小切開して貫通孔を形成し、この貫通孔を通じてたとえば上述の内視鏡装置100、500や各種の処置具を体腔内へ挿入する。たとえば、腹腔内で処置を行う場合、腹壁Wに、内視鏡装置100の挿入部120(図7参照)などを挿通するための貫通孔H1を形成し、トラカールを取り付ける。
操作者は、貫通孔H1を通じて各種処置具を腹腔内へ導入し、腹腔内で処置を行う。このとき、腹腔内の生体組織から出血した場合に、この血液は腹腔内に溜まる。また、血液の一部は、生体組織の隙間に入り込むこともある。
たとえば、図32において、2つの生体組織T1、T2の間には血液B1が溜まっている。このような場合、生体組織T1、T2の隙間に入り込んだ血液を吸引し、生体組織T1、T2を洗浄することによって、病変部を見やすくしたり処置をしやすくしたりすることができる。また、生体組織T1、T2を洗浄することによって、腹腔内の臓器同士の癒着を防ぐこともできる。この場合、図1に示す湾曲カテーテル1の操作部4に形成されたポート部13に吸引ポンプを取り付けた状態で、湾曲カテーテル1が用意される。
操作者は、腹壁Wに形成された貫通孔H1を通じて湾曲カテーテル1を体腔内へ導入する。このとき、別の貫通孔を通じて体腔内へ導入された内視鏡装置などを用いて体腔内における湾曲カテーテル1の位置を把握することができる。また、操作者は、使用例1で説明した内視鏡装置100の処置具チャンネル140に湾曲カテーテル1を挿通し、内視鏡装置100の挿入部120の先端から湾曲カテーテル1の先端を露出させて湾曲カテーテル1を腹腔内へ導入してもよい。
図33Aおよび図33Bは、図32に示す処置の他の一過程をそれぞれ示す模式図である。図32に示すように、操作者は、湾曲カテーテル1の湾曲部3の先端を生体組織T1、T2の隙間へ差し込む。続いて、図33Aおよび図33Bに示すように、操作者は、湾曲カテーテル1の操作部4の第一ハンドル10aおよび第二ハンドル10b(図1参照)を交互に基端側に引くことにより、湾曲部3の先端を交互に振るように湾曲させながら、湾曲カテーテル1の先端を生体組織T1、T2の間に押し込んでゆく。すると、湾曲カテーテル1の湾曲部3は、対向する二方向に交互に湾曲して生体組織の隙間を広げつつ、2つの生体組織T1、T2の隙間に押し込まれる。
湾曲部3の先端が血液B1の位置に到達したら、ポート部13に接続された吸引ポンプを作動させる。すると、湾曲部3の先端から、湾曲部3の内部、および第一ルーメン2c(図3参照)を通じて血液B1が吸引されて体外へ排出される。
本使用例では、体腔内で生体組織を移動させるためのリトラクターを別途使用することなく、湾曲カテーテル1の湾曲部3を交互に湾曲させることによって生体組織の隙間に湾曲カテーテル1を挿入することができる。このため、リトラクターを体腔内に挿入するために腹壁Wをさらに切開する必要がなくなり、患者に対する侵襲を抑えることができる。
なお、本使用例で説明した手順は、血液を排出する場合以外にも、滲出液を排出したり、腹水あるいは胸水から細胞サンプルを採取したりする場合にも適用することができる。
(使用例6)
本実施形態の湾曲カテーテル1と、内視鏡装置100と、湾曲カテーテル1内に挿通する第五処置具700および体内観察装置(不図示)とを組み合わせて体腔内を観察する例を説明する。この例を用いて湾曲カテーテル1の作用および効果を説明する。
本使用例では、上述の使用例1と同型の内視鏡装置100を用い、胃壁に貫通孔を形成してこの貫通孔に上記体内観察装置を通して腹腔内を観察する。このような手技では、腹壁を小切開することなく腹腔内を観察することができる。
また、本使用例で湾曲カテーテル1内に挿通する体内観察装置は、先端に撮像部を備え、この撮像部によって体内を観察することができる。
図34および図35は、湾曲カテーテル1を用いた処置の一過程を示す模式図である。
図34に示すように、本使用例では、まず、患者の口から、患者の体内へ内視鏡装置100の挿入部120を挿入し、患者の胃内に挿入部120の先端を案内する。
続いて、第五処置具700を湾曲カテーテル1内にポート部13を通じて挿通し、さらに湾曲カテーテル1の先端を内視鏡装置100の処置具チャンネル140の先端から突出させる(図35参照)。
図36は、湾曲カテーテル1を用いて胃壁の一部の層を切開する過程を示す模式図である。図37Aは、胃壁の一部の層に湾曲カテーテル1を挿入する過程を示す模式図である。図37Bは、胃壁の層と層の間に湾曲カテーテル1を挿入する過程を示す模式図である。図38は、胃壁の一部の層に貫通孔を形成する過程を示す模式図である。図39は、胃壁に形成された貫通孔に挿通された湾曲カテーテル1を用いて腹腔内を観察する過程を示す模式図である。
図36に示すように、操作者は、第五処置具700を用いて胃の粘膜層mを切開し、粘膜下層smを露出させる。
続いて、図37Aに示すように胃の粘膜層mと粘膜下層smとの間に湾曲カテーテル1の先端を挿入し、図37Bに示すように粘膜層mと粘膜下層smとを剥離しながら湾曲カテーテル1を粘膜層mと粘膜下層smとの間に押し込む。
続いて、図38に示すように、操作者は、粘膜層mと粘膜下層smとの間で、粘膜層mを切開した位置から離れた位置に湾曲カテーテル1の先端を移動させる。操作部4の第一ハンドル10aあるいは第二ハンドル10bを基端側へ引き、湾曲カテーテル1の湾曲部3を湾曲させる。本使用例では、湾曲カテーテル1は粘膜下層smに沿って配置されており、粘膜下層sm、筋層pm、および漿膜ssに貫通孔をあけるために、湾曲部3を直線状態から90°湾曲させて、湾曲部3の先端を粘膜下層sm、筋層pm、および漿膜ss側に向ける。
操作者は、第五処置具700の切開部720の先端を粘膜下層smに押し付け、切開部720に高周波電流を通電させる。すると、切開部720が接触している粘膜下層smは焼灼切開されて、粘膜下層smには貫通孔が形成される。さらに粘膜下層smと重なる筋層pmおよび漿膜ssにも同様に貫通孔が形成される。これにより、胃内と腹腔内を連通するトンネルが胃壁内に形成される。操作者は、粘膜下層sm、筋層pm、および漿膜ssに形成された貫通孔に湾曲部3の先端を挿入し、湾曲部3を腹腔内へと案内する。
図39に示すように、操作者は、第五処置具700を湾曲カテーテル1から抜き取り、腹腔内を撮像するための上述の体内観察装置を湾曲カテーテル1に挿通して腹腔内を観察する。なお、体内観察装置としては、光学像を取得するものや、超音波を照射して画像を生成するものなどを適宜用いることができる。
図40は、胃壁に形成された貫通孔が閉じられた状態を示す模式図である。
図40に示すように、腹腔内の観察が終了したら、湾曲カテーテル1を胃内へ引き戻した後に、粘膜層mの切開部をクリップC1等によって縫縮して処置を終了する。
なお、腹腔内で他の処置が必要であれば、湾曲カテーテル1を用いて形成した貫通孔を拡張するか、あるいは湾曲カテーテル1を胃内へ引き戻し粘膜層mの切開部をクリップ等によって縫縮した後に、他の貫通孔を胃壁に形成する。これにより、腹腔内における処置に用いられる内視鏡装置100その他の処置具を用いて腹腔内で必要な処置を行う。
本使用例では、粘膜層mに切開を加える位置と、粘膜下層sm、筋層pm、および漿膜ssに貫通孔を形成する位置とが胃壁の厚さ方向からみて異なる位置となっている。このため、胃粘膜に形成した切開部を縫縮した後にこれらの貫通孔を通じて胃内から腹腔内へ感染が生じる可能性を低減することができる。
また、従来は粘膜層mと粘膜下層smとの間にトンネルを形成するために、粘膜層mを剥離してめくりあげることが行われていた。これに対して、本使用例では、粘膜層mと粘膜下層smとの間に湾曲カテーテル1を差し込むのみであるので、粘膜層mを剥離する面積を小さくすることができ、患者に対する侵襲をさらに低減することができる。
なお、腹腔内の組織にマーカーを留置したり、腹腔内の組織に対して留置型電極を留置したりする処置を行う場合にも、本使用例と同様の手順で行うことができる。
(変形例)
次に、上述の実施形態で説明した湾曲カテーテル1の変形例について説明する。
図41は、本変形例の湾曲カテーテル1Aを示す図である。図42は、図41のD−D線における断面図である。図43は、図41に示す湾曲カテーテルの湾曲部を図42のE−E線において断面視する断面図である。図44は、図43のF−F線における断面図である。
図41および図42に示すように、本変形例の湾曲カテーテル1Aは、マルチルーメンチューブ2に代えて、可撓管状の本体チューブ2Aを備える点と、湾曲部3の構成とがそれぞれ上述の湾曲カテーテル1と異なっている。
図42に示すように、本体チューブ2Aは、第一チューブ2A1と、第一チューブ2A1が内部に挿通された第二チューブ2A2とからなる。第一チューブ2A1は本体チューブ2Aの中心軸OAと同軸上に中心軸OA2を有する筒状部材である。第一チューブ2A1の内部空間は、上述の実施形態で説明した第一ルーメン2cと同様に、医療用処置具やガイドワイヤを挿通させたり、送気、送水、あるいは吸引したりするために用いられる。
第一チューブ2A1の外径は、第二チューブ2A2の内径よりも小さく、第一チューブ2A1と第二チューブ2A2との間には隙間がある。本変形例では、第一チューブ2A1と第二チューブ2A2との間に湾曲操作ワイヤー8が挿通されており、第一チューブ2A1と第二チューブ2A2との間の空間が、上述の実施形態で説明した第二ルーメン2dに相当するルーメンとなっている。
第一チューブ2A1と第二チューブ2A2との材質は、上述のマルチルーメンチューブ2の材質と同様の材質とすることができる。また、第一チューブ2A1の材質と第二チューブ2A2の材質とは同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。
また、図43に示すように、本変形例における湾曲部3は、第一コイル6に代えて第一コイル6Aを備え、第二コイル7に代えて第二コイル7Aを備える。
第一コイル6Aは、上述の第一コイル6と同様に金属線材によって形成された円筒コイルである。第一コイル6Aは疎巻きコイルであり、第一コイル6Aの金属線材の間の隙間の大きさは、後述する第二コイル7Aの金属線材の直径よりも大きい。
第二コイル7Aは、上述の第一コイル6Aと同様に金属線材によって形成された円筒コイルである。第二コイル7Aの巻きピッチは第一コイル6Aの巻きピッチと等しい。第一コイル6Aの中心軸に直交する方向から見たときに、第二コイル7Aと第一コイル6Aとの位置関係は、第一コイル6Aの金属線材の隙間に第二コイル7Aの金属線材の一部が入り込んだ位置関係になっている。
第一コイル6Aの金属線材の隙間に第二コイル7Aの金属線材の一部が入り込んだ部分では、第一コイル6Aの金属線材と第二コイル7Aの金属線材とは第二コイル7Aの中心軸方向に交互に並べられている。
図44に示すように、各第二コイル7Aの中心軸方向から見たときに、第一コイル6Aの外周部と第二コイル7Aの内周部とは互いに接し、かつ第一コイル6Aの内周部と第二コイル7Aの外周部とは互いに接している。第一コイル6Aの内周部より内側へ第二コイル7Aは突出しておらず、第二コイル7Aの内周部より内側へ第一コイル6Aは突出していない。このため、第一コイル6Aの内部空間は円柱形状であり、第二コイル7Aの内部空間も円柱形状である。
本変形例では、本体チューブ2Aが、単純な円筒形状の第一チューブ2A1および第二チューブ2A2を組み合わせて構成されているので、本体チューブ2Aを容易に製造することができる。
さらに、本変形例では、第一コイル6Aの金属線材の隙間に第二コイル7Aの金属線材の一部が入り込んだ位置関係であるので、上述の実施形態で説明した構成よりも湾曲部3を細径とすることができる。
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれら実施例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
たとえば、湾曲操作ワイヤー8の外面には、操作部4、本体チューブ2A、および第二コイル7、7Aに対する摩擦を低減するために、PTFEなどのフッ素樹脂によるコーティングなどが設けられていてもよい。
また、湾曲操作ワイヤー8の先端8aは、第二コイル7の先端7aに加えて、第一コイル6の先端6aにも、たとえばロウ付け、半田付け、あるいは溶接によって固定されていてもよい。この場合には、第一コイル6、第二コイル7、および湾曲操作ワイヤー8は、マルチルーメンチューブ2あるいは本体チューブ2A、および湾曲チューブ5に取り付けるよりも前の工程で一体に固定される。これにより、第一コイル6、第二コイル7、および湾曲操作ワイヤー8をマルチルーメンチューブ2あるいは本体チューブ2A、および湾曲チューブ5に容易に取り付けることができる。
また、湾曲操作ワイヤー8の先端8aは、湾曲チューブ5の先端側の内壁面に熱溶着あるいは接着されていてもよい。
また、湾曲操作ワイヤー8の先端8aは、第二コイル7に固定される代わりに、第一コイル6の先端に固定されていてもよい。
この他、本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付のクレームの範囲によってのみ限定される。
本発明によれば、大きく屈曲させたときに、その内腔が塞がれることを防止できる湾曲カテーテルを提供することができる。
1…湾曲カテーテル
2…マルチルーメンチューブ(本体チューブ)
2A…本体チューブ
2A1…第一チューブ
2A2…第二チューブ
2c…第一ルーメン
2d…第二ルーメン
3…湾曲部
5…湾曲チューブ
6,6A…第一コイル
7,7A…第二コイル
8…湾曲操作ワイヤー

Claims (14)

  1. 先端部と基端部を有し、該先端部から該基端部まで連通する第一ルーメンと第二ルーメンとを有する本体チューブと、
    長手軸と、該長手軸に沿って形成された内部空間とを有すると共に、前記本体チューブの先端側に設けられた湾曲部と、
    内部空間が前記第一ルーメンに連通する位置で前記第一ルーメンの先端に対して固定され前記湾曲部内に配置された第一コイルと、
    内部空間が前記第二ルーメンに連通する位置で前記第二ルーメンの先端に対して固定され、前記第一コイルの中心軸と平行に中心軸が延びて前記第一コイルと隣接し前記第一コイルと前記湾曲部との間に設けられた第二コイルと、
    前記第二コイルの内部空間と前記第二ルーメンを跨って挿通されると共に、前記第二コイル内に前記長手軸に沿って移動可能に配置され、前記第二コイルを湾曲動作させるために前記第二コイルに一端が固定された湾曲操作ワイヤーと、
    を備え、
    前記湾曲部は、前記本体チューブの先端に固定された管状の湾曲チューブを有し、
    前記第二コイルは、前記湾曲チューブの内面に固定されている湾曲カテーテル。
  2. 前記湾曲チューブは、前記本体チューブよりも柔軟に形成され、
    前記第一コイルの先端は、前記湾曲チューブ内に配置されている請求項1に記載の湾曲カテーテル。
  3. 前記第二コイルの基端は、前記第一ルーメンにおける前記先端側の開口および前記第二ルーメンにおける前記先端側の開口の何れよりも先端側にあり、
    前記第一コイルは、前記第一ルーメンの内壁面に固定されている請求項2に記載の湾曲カテーテル。
  4. 前記第一コイルと前記第二コイルとはいずれも疎巻きである請求項2に記載の湾曲カテーテル。
  5. 前記本体チューブおよび前記湾曲チューブは光透過性を有する請求項2に記載の湾曲カテーテル。
  6. 前記本体チューブは、
    前記第一コイルの基端に固定され内部に前記第一ルーメンが形成された管状の第一チューブと、
    前記第一チューブが内部に挿通されているとともに、前記第一チューブとの間に前記第二ルーメンを有する管状の第二チューブと、
    を備えている請求項2に記載の湾曲カテーテル。
  7. 前記第一コイルは前記第二コイルよりも中心軸方向の長さが長い請求項2に記載の湾曲カテーテル。
  8. 前記湾曲チューブの内側には前記第二コイルが露出している請求項2に記載の湾曲カテーテル。
  9. 前記第二コイルの外面は前記第一コイルの外面に接している請求項2に記載の湾曲カテーテル。
  10. 前記第二コイルの各ループは、前記第一コイルの各ループの間に入り込んでおり、
    前記第一コイルに前記第二コイルが入り込んだ部分では、前記第一コイルの素線と前記第二コイルの素線とが前記第一コイルの中心軸方向に沿って交互に配置されている請求項2に記載の湾曲カテーテル。
  11. 前記第一コイルの素線の巻きピッチと前記第二コイルの素線の巻きピッチとは互いに等しい請求項2に記載の湾曲カテーテル。
  12. 前記第一コイルと前記第二コイルとの少なくともいずれかはX線透視画像に映る材料を含有している請求項2に記載の湾曲カテーテル。
  13. 前記第一コイルの先端と前記第二コイルの先端とがロウ付け、半田付け、あるいは溶接によって固定されている請求項2に記載の湾曲カテーテル。
  14. 前記第二コイルの先端と前記湾曲操作ワイヤーの先端とがロウ付け、半田付け、あるいは溶接によって固定されている請求項2に記載の湾曲カテーテル。
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