JP2003163261A - 試料搬送用容器 - Google Patents

試料搬送用容器

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JP2003163261A JP2001361136A JP2001361136A JP2003163261A JP 2003163261 A JP2003163261 A JP 2003163261A JP 2001361136 A JP2001361136 A JP 2001361136A JP 2001361136 A JP2001361136 A JP 2001361136A JP 2003163261 A JP2003163261 A JP 2003163261A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空室内に試料を搬入及び搬出する際に試料
を収容して搬送するために使用される試料搬送用容器に
おいて、フィルタの脱着を容易にし、且つ脱着の際の発
塵を抑える。 【解決手段】 試料搬送用容器1の壁面には長方形の開
口部2が形成され、その入口側に内周面に沿って開口部
を取り囲むようにV字型の溝11a〜dが形成されてい
る。第一及び第二の固定器具5、6は、板バネ材で一体
的に構成され、それぞれ、二つのエッジ5a、5b、6
a、6b、及び二つのエッジを互いに連結する二つのブ
リッジ部5c、5d、6c、6dを備えている。各エッ
ジはV字型の断面形状を備え、溝11a〜11dに噛み
合うように構成されている。試料搬送用容器1の壁面の
開口部2にフィルタ3を嵌め込んだ後、フィルタ3の縁
部を、第一及び第二の固定器具5、6を用いて溝11a
〜11dの中に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造装置な
どにおいて、真空排気される処理室の中に試料を搬入及
び搬出する際に、試料表面への異物の付着を防止する目
的で、試料を収容して搬送するために使用される試料搬
送用容器に係る。
【0002】
【従来の技術】図7に、特開平10−261560号公
報に記載されている試料搬送用容器の概要を示す。
【0003】この試料搬送用容器は、電子ビーム露光装
置の描画室内にマスクを搬入及び搬出する際に使用され
るものである。図中、23はマスク、24は試料搬送用
容器、29は底板(「蓋体」)、28は容器本体、30
は開口部(「孔」)、34はフィルタ、32はネジを表
わす。
【0004】マスク23は、クリーンルーム内で試料搬
送用容器24の中に収容された後、その状態で電子ビー
ム露光装置の予備室の中に搬入される。次いで、予備室
内を真空に排気した後、底板29から容器本体28を取
り外し、底板29の上にマスク23を載せた状態で、マ
スク23を電子ビーム露光装置の描画室の中に搬入す
る。露光が終了した後、底板29の上にマスク23を載
せた状態で、マスク23を予備室に戻し、底板29の上
に容器本体28を再び取り付ける。次いで、予備室内に
清浄な空気を導入して予備室内を大気圧に戻した後、予
備室内から試料搬送用容器24を取り出す。このよう
に、露光が終了したマスクは試料搬送用容器24に収容
された状態で、次の工程へ送られる。
【0005】上記のような試料搬送用容器24では、マ
スク23を試料搬送用容器24内に収容した状態のまま
で、試料搬送用容器24の内部を真空に排気し、また、
内部を大気圧に戻すことを可能にするため、試料搬送用
容器24の壁面に開口部30を設け、そこにフィルタ3
4を取り付けている。このフィルタ34は、露光の終了
後、予備室内を大気圧に戻す際に、試料搬送用容器24
内にダストが侵入することを防止するとともに、電子ビ
ーム露光装置の外部においてマスク23を搬送する際に
も、試料搬送用容器24内にダストが侵入することを防
止する。
【0006】(従来の試料搬送用容器の問題点)従来の
試料搬送用容器では、図7に示されているように、フィ
ルタ34は、試料搬送用容器24の容器本体28の壁面
にネジ32を用いて取り付けられていた。このため、フ
ィルタ34を交換する際に、ネジ32を取り外し次いで
取り付ける必要があった。しかし、ネジの取り外し及び
取り付けの工程は作業性が悪く、更に、クリーンルーム
内でダストを発生させる要因となっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な従来の試料搬送用容器の問題点に鑑み成されたもの
で、本発明の目的は、フィルタの脱着が容易で、且つ脱
着の際に発塵のおそれが少ない試料搬送用容器を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の試料搬送用容器
は、真空室内に試料を搬入及び搬出する際に、試料を収
容して搬送するために使用される試料搬送用容器におい
て、前記搬送用容器の壁面の一部に開口部を設け、この
開口部に防塵用のフィルタを板バネの復原力を利用した
固定器具を用いて取り付けたことを特徴とする。
【0009】本発明の試料搬送用容器によれば、当該搬
送用容器に対するフィルタの固定を、板バネを利用して
行っているので、フィルタの着脱が容易である。また、
フィルタの固定をボルトを使用して行う従来の方法と比
べて、発塵量を少なく抑えることができる。
【0010】好ましくは、前記開口部には、その内周面
に沿って前記開口部を取り囲むようにV字型の溝が形成
され、前記固定器具は、前記溝に噛み合うV字型のエッ
ジと、このエッジを前記溝に対して押し付ける板バネと
で構成され、前記フィルタの周縁部を前記溝と前記エッ
ジの間に挟んで固定することによって、前記フィルタを
前記開口部に取り付ける。
【0011】好ましくは、前記固定器具は、板バネによ
る押し付け力の方向が互いに直交する二つの部品によっ
て構成され、各部品は、互いに反対方向に向けられた板
バネ製の二つのエッジと、これらのエッジを互いに連結
する板バネ製のブリッジ部とで構成される。
【0012】好ましくは、前記各部品は、板バネ材を用
いて一体的に構成される。
【0013】
【発明の実施の形態】図1に、本発明に基づく試料搬送
用容器の概要を示す。図中、1は試料搬送用容器、2は
開口部、3はフィルタ、5及び6は固定器具を表わす。
【0014】試料(図示せず)は、この試料搬送用容器
1の中に収容された状態で、真空容器(例えば、半導体
製造装置の予備室)の中に搬入され、また、その中から
搬出される。試料を試料搬送用容器1内に収容した状態
のままで、試料搬送用容器1の内部を真空に排気し、ま
た、内部を大気圧に戻すことを可能にするために、試料
搬送用容器1の壁面に開口部2が設けられ、そこにフィ
ルタ3が取り付けられている。本発明に基づく試料搬送
用容器では、以下に示すように、フィルタ3は、板バネ
の復原力を利用した二つの固定器具5及び6を用いて、
開口部2に固定される。
【0015】図2に、フィルタ3が装着された状態の開
口部2の部分拡大図を示す。図3に、開口部2の形状
を、図4にフィルタ3の形状を、図5に第一の固定器具
の形状を、図6に第二の固定器具の形状を、それぞれ示
す。
【0016】図3に示すように、試料搬送用容器1の壁
面には、長方形の開口部2が形成されている。この開口
部2の入口側には、その内周面に沿って開口部を取り囲
むようにV字型の溝11a〜11dが形成されている。
即ち、開口部2の入口側(外壁面側)には、V字型の溝
11a〜11dが形成され、このV字型の溝の一方の面
は、開口部2の内周面から壁面に対して平行に伸び、も
う一方の面は、外壁面から壁面に対して傾めの角度で壁
面内に伸びている。
【0017】図4に示すように、フィルタ3は、上記の
開口部2と比べて一回り大きい長方形の四辺に、それぞ
れ固定用の縁部が追加された形状を備えている。
【0018】第一の固定器具5は、図2に示すように、
開口部の左右にあるV字型の溝11a、11bに噛み合
うように構成されている。図5に示すように、第一の固
定器具5は、二つのエッジ5a、5b、及び両者を互い
に連結する二つのブリッジ部5c、5dから構成されて
いる。第一の固定器具5は、ステンレス鋼製の板バネ材
で一体的に構成されている。二つのエッジ5a、5b
は、V字型の断面形状を備え、互いに反対方向(左右方
向)に向けられている。ブリッジ部5c、5dは、二つ
のエッジ5a、5bの間に架け渡されている。ブリッジ
部5c、5dの中央には、U字型の折曲げ部が形成され
ている。この折曲げ部を弾性変形させることによって、
両端の二つのエッジ5a、5bの相互の間隔を縮め、開
口部2の左右にあるV字溝11a、11bの中にこれら
の二つのエッジ5a、5bを嵌め込む。
【0019】これに対して、第二の固定器具6は、図2
に示すように、開口部の上下にあるV字型の溝11c、
11dに噛み合うように構成されている。図6に示すよ
うに、第二の固定器具6は、第一の固定器具5と同様
に、二つのエッジ6a、6b、及び両者を互いに連結す
る二つのブリッジ部6c、6dから構成されている。第
二の固定器具6も、ステンレス鋼製の板バネ材で一体的
に構成されている。二つのエッジ6a、6bは、V字型
の断面形状を備え、互いに反対方向(上下方向)に向け
られている。ブリッジ部6c、6dは、二つのエッジ6
a、6bの間に架け渡されている。ブリッジ部6c、6
dの中央には、U字型の折曲げ部が形成されている。こ
の折曲げ部を弾性変形させることによって、両端の二つ
のエッジ6a、6bの相互の間隔を縮め、開口部2の上
下にあるV字溝11c、11dの中にこれらの二つのエ
ッジ6a、6bを嵌め込む。
【0020】図2に示すように、試料搬送用容器1の壁
面の開口部2に、フィルタ3を嵌め込んだ後、フィルタ
3の左右の縁部を、第一の固定器具5を用いて、左右の
V字型の溝11a、11bの中に固定する。次いで、フ
ィルタ3の上下の縁部を、第二の固定器具6を用いて、
上下のV字型の溝11c、11dの中に固定する。
【0021】上記のように、試料搬送用容器1の壁面の
開口部2にフィルタ3を取り付ける際、V字型の溝11
a〜11dとV字型のエッジ5a、5b、6a、6bの
間にフィルタ2の周縁部が挟まれる。このように、金属
同士の接触がないので、発塵性が低く抑えられる。
【0022】なお、この例では、V字型の溝11a〜1
1dの角度αは45度に設定され、V字型のエッジ5
a、5b、6a、6bの角度βは50度に設定されてい
る。このように、V字型のエッジの角度βを、V字型の
溝の角度αよりも5度程度大きく設定することによっ
て、フィルタ3の縁部におけるシール性を確保すること
ができる。
【0023】
【発明の効果】本発明の試料搬送用容器によれば、搬送
用容器に対するフィルタの固定を、板バネを利用した固
定器具を用いて行っているので、フィルタの着脱が容易
である。また、フィルタの固定をボルトを使用して行う
従来の方法と比べて、発塵量を少なく抑えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の試料搬送用容器の概要を示す図。
【図2】フィルタが装着された状態の開口部の部分拡大
図。
【図3】開口部の形状を示す図。
【図4】フィルタの形状を示す図。
【図5】第一の固定器具の形状を示す図。
【図6】第二の固定器具の形状を示す図。
【図7】従来の試料搬送用容器の一例を示す図。
【符号の説明】
1・・・試料搬送用容器、 2・・・開口部、 3・・・フィルタ、 5・・・第一の固定器具、 5a、5b・・・V字型のエッジ、 5c、5d・・・ブリッジ部、 6・・・第二の固定器具、 6a、6b・・・V字型のエッジ、 6c、6d・・・ブリッジ部、 11a〜11d・・・V字型の溝、 23・・・マスク、 24・・・試料搬送用容器、 28・・・容器本体、 29・・・底板、 30・・・開口部、 32・・・ネジ、 34・・・エアフィルタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G052 AA13 AD32 CA48 DA21 JA04 3E067 AA12 AA24 AB41 BA01A BC06A BC07A CA03 CA05 EA32 EB27 EE18 FA01 FB11 FC01 GA13 GB03 GD10 3E096 BA15 BB03 BB08 CA01 CB03 DA12 DA18 DB04 DC02 FA03 FA40 GA04 5F031 CA07 DA08 EA14 EA20 MA27 NA20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空室内に試料を搬入及び搬出する際
    に、試料を収容して搬送するために使用される試料搬送
    用容器において、 前記搬送用容器の壁面の一部に開口部を設け、この開口
    部に防塵用のフィルタを板バネの復原力を利用した固定
    器具を用いて取り付けたことを特徴とする試料搬送用容
    器。
  2. 【請求項2】 前記開口部には、その内周面に沿って前
    記開口部を取り囲むようにV字型の溝が形成され、 前記固定器具は、前記溝に噛み合うV字型のエッジと、
    このエッジを前記溝に対して押し付ける板バネとで構成
    され、 前記フィルタの周縁部を前記溝と前記エッジの間に挟ん
    で固定することによって、前記フィルタを前記開口部に
    取り付けるように構成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の試料搬送用容器。
  3. 【請求項3】 前記固定器具は、板バネによる押し付け
    力の方向が互いに直交する二つの部品によって構成さ
    れ、 各部品は、互いに反対方向に向けられた板バネ製の二つ
    のエッジと、これらのエッジを互いに連結する板バネ製
    のブリッジ部とで構成されることを特徴とする請求項2
    に記載の試料搬送用容器。
  4. 【請求項4】 前記各部品は、板バネ材を用いて一体的
    に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の試
    料搬送用容器。
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