JP2003162279A - 鍵盤楽器の鍵盤 - Google Patents
鍵盤楽器の鍵盤Info
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Abstract
確実に取付けることができ、重りが回転したり、がたつ
いたり、脱落することがないようにした鍵盤楽器の鍵盤
を提供する。 【解決手段】 鍵盤1の所定箇所に重り埋設孔2を形成
し、この重り埋設孔2に重り11をはめ込み固定する。
重り埋設孔2は、小径孔部2Aと、この小径孔部2Aの
両端開口部に設けられた大径孔部2B,2Cとからなる
貫通孔に形成されている。重り11は、左右対称な鍔付
の筒体からなる2つの重り部材11A,11Bで構成さ
れ、鍵盤1の両側から重り埋設孔2にそれぞれ嵌合さ
れ、皿ねじ、ボルト等の結合手段12によって一体的に
結合される。重り11としては、鉛や水銀以外で比重の
大きく有害でない金属、例えば鉄、黄銅、タングステ
ン、燒結金属、またはこれら金属のうちの少なくともい
ずれか1つと合成樹脂とを所定の割合で混合した複合材
料が用いられる。
Description
関し、特に重さ調整用の重りの材料として鉛以外の材料
を使用した鍵盤に関する。
アノ、電子ピアノなどの鍵盤楽器において、鍵盤の重さ
は演奏者にとってタッチ感に微妙な差異を感じさせ、心
理的に演奏内容に大きな影響を与えるため、鍵の重さ、
すなわち鍵タッチの重さを全ての鍵盤に対してまたは各
音域毎に一様に揃えることが必要とされる。この鍵タッ
チの重さは原則的には各演奏者の好みに合わせて調整さ
れるものであるが、実際には楽器の製作時において予め
定めた標準の重さに設定している。
アノの鍵盤の場合、図10および図11に示すように鍵
盤1の回動支点Oより前端部寄りの予め定められた位置
に両側面を貫通する直径10mm程度の重り埋設孔2を
鍵盤1の長手方向に適宜間隔をおいて所要個数形成し、
この重り埋設孔2に円柱状に形成した重り3をはめ込ん
でいる。
る。鉛を用いる理由は、比重が相対的に大きく、柔軟性
を有するから、加圧手段(ビット)4によって押圧して
その両端の外周部を外側に塑性変形させて重り埋設孔2
の内壁に食い込ませることにより、重り埋設孔2からの
脱落を防止することができるためである。なお、5は弦
を打撃するためのアクション機構で、押鍵操作時に鍵盤
1の上面後端部に突設したキャプスタンスクリュー6に
よって突き上げられると、ハンマー7が当該鍵盤1に対
応する弦を打撃するように構成されている。8は鍵盤1
の前端部上面および前面を覆うカバーで、通常白鍵、黒
鍵ともに合成樹脂によって形成されている。
いられる鉛は、安価で比重(11.34)が工業用金属
中で最も大きく、また柔軟性を有するためあらゆる形状
にたやすく加工でき、重り埋設孔2への圧入固定が容易
であることから、鍵盤1のバランサとして欠かせない材
料とされている。しかしながら、鉛は重金属であり、人
体や自然環境に有害な物質であるため、環境保全の観点
から使用しないことが望ましい。
鉛以外の代替材料からなる重りを用いた鍵盤が種々提案
されている。
された鍵盤は、鉛以外の材料と弾性材料を所定の配合割
合で互いに混合した所定の比重を有する弾性複合材料で
重りを形成している。
された鍵盤は、鉛以外の複数種類の材料を所定の比重を
有するように所定の配合割合で混合した複合材料によっ
て形成した円柱状の重り本体を弾性材料によって形成し
た筒体に着脱自在にはめ込み、これら2部材で重りを構
成している。
された鍵盤は、鉛以外の金属およびプラスチックを所定
の配合割合で混合した複合材料によって重りを成形し、
その外周面に多数の小さな突子を設けている。
された鍵盤は、鉛、水銀および軽金属を除く金属と流動
性を有する材料を混合して鍵盤の重り埋設孔に流し込
み、流動性を有する材料を固化させることで重りを形成
している。金属材料としては、銅、黄銅、鉄、タングス
テン等を用い、流動性を有する材料としては、熱硬化性
樹脂、熱可塑性樹脂、低融点合金、有機系接着剤、低融
点合金等を用いている。
された鍵盤は、熱収縮性プラスチックによって形成した
スリーブ状の筒体と、鉛以外の金属によって円柱状に形
成され前記筒体内に収納された重り本体の2部材で重り
を構成している。
た従来の鍵盤はいずれも以下に述べるような問題点があ
り、未だ改良の余地があった。すなわち、特開2001
−142454号公報に記載された鍵盤は、重りを鉛以
外の材料と弾性材料とからなる弾性複合材料によって円
柱状に形成して鍵盤の埋設孔に圧入しているため、ある
程度の固定力を確保することができるが、製造誤差によ
って重り埋設孔の穴径と重りの外径の寸法公差が大きい
と、重りが回転したりがたついて安定した状態での固定
が得られず、雑音の原因となったり重り埋設孔から脱落
するといったおそれがある。また、湿度変化によって重
り埋設孔の穴径が大きくなると、重りががたついたり、
脱落したり、逆に鍵盤が割れたりするおそれがある。さ
らに、弾性材料の充填率によって重りの弾性が変化する
ため、重りの鍵盤に対する保持力が左右されるため安定
した品質が得られない。
された鍵盤は、筒体と重り本体との寸法公差が大きい
と、同じく重り本体ががたついて雑音の原因となったり
筒体から脱落するおそれがある。
された鍵盤は、重りの外周に多数の小さな突子を突設し
ているため、鍵盤との結合強度をある程度確保すること
ができるが、突子の形状が重りの軸線方向において対称
な半球状をしているため、重り埋設孔の内壁との引っ掛
かりが悪く、挿入、反挿入方向のいずれにも抜け易いと
いう問題がある。
示された鍵盤は、流動性を有する材料を鉛以外の金属と
ともに鍵盤の重り埋設孔に流し込んで固化させているた
め、流動性材料の量が多いと重り埋設孔から漏出して鍵
盤の美観を損ない、少なすぎると金属の固着強度が弱
く、がたついたり脱落するおそれがあり、流動性材料の
使用量をコントロールすることが難しい。
された鍵盤は、上記した特開2001−142454号
公報と同様に重り埋設孔の穴径と筒体の外径の寸法公差
が大きいと、重りが回転したりがたついて雑音の原因と
なったり重り埋設孔から脱落するおそれがある。
めになされたもので、その目的とするところは、鉛以外
の材料からなる重りを鍵盤に対して容易にかつ確実に取
付けることができ、重りが回転したり、がたついたり、
脱落することがないようにした鍵盤楽器の鍵盤を提供す
ることにある。
に第1の発明は、鍵盤の側面所定箇所に重り埋設孔を形
成し、この重り埋設孔に重りをはめ込み固定した鍵盤楽
器の鍵盤において、前記重り埋設孔が両端開口部に大径
孔部を有する貫通孔で、前記重りが前記重り埋設孔にそ
れぞれ嵌合し得るように前記鍵盤の幅方向に分割して形
成された2つの重り部材で構成され、これらの重り部材
を前記鍵盤の両側から前記重り埋設孔にそれぞれ嵌合
し、結合手段によって一体的に結合したものである。
り埋設孔にそれぞれはめ込まれ、結合手段によって一体
的に結合されることにより、回転、がたつき、脱落等が
防止される。各重り部材は大径孔部に嵌合する大径部を
有することで重り埋設孔への挿入量が規定される。重り
の材料としては、比較的比重の大きい金属、例えば鉄
(比重7.86)、黄銅(比重8.3)、タングステン
(比重19.3)、銅(比重8.96)、燒結金属、ま
たはこれら金属のうちの少なくともいずれか1つの粉末
またはこれらを所定の割合で混合した複合材料等が用い
られる。
埋設孔を形成し、この重り埋設孔に重りをはめ込み固定
した鍵盤楽器の鍵盤において、前記重り埋設孔が両端開
口部より鍵盤の内部に向かって小径化する断面鼓状の貫
通孔で、前記重り部材が前記鼓状の重り埋設孔にそれぞ
れ嵌合し得るように前記鍵盤の幅方向に分割して形成さ
れた截頭円錐形からなる2つの重り部材で構成され、こ
れらの重り部材を前記鍵盤の両側から前記重り埋設孔に
それぞれ嵌合し、結合手段によって一体的に結合したも
のである。
状の孔で、截頭円錐形の重り部材の挿入量を規定し、そ
れ以上の挿入を阻止する。2つの重り部材は重り埋設孔
にそれぞれはめ込まれ、結合手段によって一体的に結合
されることにより、回転、がたつき、脱落等が防止され
る。
において、結合手段としてねじまたはボルトを用いたも
のである。
じまたはボルトによって一体的に結合され、回転、がた
つき、脱落等が防止される。
結合手段が、一方の重り部材に一体に突設され外周に係
合突起を有する嵌合部と、他方の重り部材に形成され前
記一方の重り部材の前記嵌合部が嵌合する嵌合孔部と、
この嵌合孔部の内周面に形成され前記係合突起が係合す
る係合溝とで構成されるものである。
嵌合し、係合突起が係合溝に係合することで、2つの重
り部材が分離可能に結合され、がたつき、脱落等が防止
される。
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明をピアノ
の鍵盤に適用した第1の実施の形態を示す分解斜視図、
図2は図1のII−II線断面図である。なお、従来技術の
欄で示した構成部材等と同一のものについては同一符号
をもって示し、その説明を適宜省略する。これらの図に
おいて、1はエゾ松等の木材によって製作された鍵盤
で、前端部寄りの所定箇所には両側面を開口する2つの
重り埋設孔2が形成されており、これらの重り埋設孔2
に鍵タッチ調整用の重り11を嵌合し結合手段12によ
って固定している。
部を有する貫通孔で構成されている。さらに詳述する
と、重り埋設孔2は、ストレートな小径孔部2Aと、こ
の小径孔部2Aの両端にそれぞれ設けられた2つの大径
孔部2B,2Cとで構成されている。2つの大径孔部2
B,2Cの穴径および深さは略等しい。
形状ではあるが、前記鍵盤1の幅方向に分割された鍔付
の筒体からなる2つの重り部材11A,11Bで構成さ
れている。このため、一方の重り部材11Aは、前記小
径孔部2Aに嵌合する筒部11A-1と、前記大径孔部2
Bに嵌合する大径部11A-2とで構成されている。同じ
く、他方の重り部材11Bも、前記小径孔部2Aに嵌合
する筒部11B-1と、前記大径孔部2Cに嵌合する大径
部11B-2とで構成されている。2つの重り部材11
A,11Bの長さは、前記鍵盤1の半値幅より小さく設
定されている。大径部11A-2,11B-2の厚さは、前
記大径孔部2B,2Cの深さと略等しいかまたは若干小
さく設定されている。したがって、2つの重り部材11
A,11Bを鍵盤1の両側から重り埋設孔2にそれぞれ
はめ込むと、各大径部11A-2,11B-2が大径孔部2
B,2Cの底面にそれぞれ密接してそれ以上の挿入を規
制され、この状態において大径部11A-2,11B-2の
表面が鍵盤1の各側面1a,1bと略同一面を形成し、
2つの重り部材11A,11Bの間に適宜な隙間Gが設
定される。小径孔部2Aと筒部11A-1,筒部11B-1
との寸法公差および大径孔部2B,2Cと大径部11A
-2,11B-2との寸法公差は、鍵盤1の割れを防止する
ために大きく設定されることが望ましく、はめあいが遊
合、滑合のいずれであってもよい。
4,15は同一の穴径で、前記結合手段12が遊挿され
るねじ取付孔をそれぞれ形成している。一方の重り部材
11Aのねじ取付孔14の大径部11A-2側開口部に
は、円錐形の座ぐり孔16が形成されている。他方の重
り部材11Bのねじ取付孔15の大径部11B-2側開口
部には、六角形のナット用孔17が形成されている。し
たがって、2つの重り部材11A,11Bは、座ぐり孔
16とナット用孔17の形状が異なるだけで、左右対称
な形状に形成されている。
の材質としては、鉛や水銀以外で比重が大きく有害でな
く比較的比重の大きい金属、例えば鉄、黄銅、タングス
テン、燒結金属、またはこれら金属のうちの少なくとも
いずれか1つの粉末と合成樹脂とを所定の割合で混合し
た複合材料等が用いられる。特に、タングステンの場合
は、比重が19.3で鉛より重いため、合成樹脂との混
合割合によっては鉛と同等の比重とすることができる。
また、複合材料の場合は常温における硬度が鍵盤1の硬
度より十分に高く設定されていることが望ましい。合成
樹脂としては、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂
等の熱硬化性樹脂、またはABS樹脂、アクリル樹脂等
の熱可塑性樹脂が用いられる。金属と合成樹脂の混合割
合は、一般的には、重り11の密度を大きくするために
金属材料の量を多くすることが望ましい。また、鉄で重
り11を形成する際には、表面に防錆処理を施すことが
望ましい。
れ、一方の重り部材11Aのねじ取付孔14より他方の
重り部材11Bのねじ取付孔15に挿入されて先端部に
ナット18が螺合されることにより、2つの重り部材1
1A,11Bを一体的に結合し、各大径部11A-2,1
1B-2を大径孔部2B,2Cにそれぞれ押し付ける。し
たがって、重り部材11A,11Bは、重り埋設孔2に
遊嵌状態ではめ込まれたとしても重り埋設孔2内に確実
に固定され、がたついたり、回転したり、脱落すること
がない。また、2つの重り部材11A,11Bは外観が
左右対称な形状で、大径部11A-2,11B-2と大径孔
部2B,2Cとの嵌合によって挿入量が等しくなるよう
に規定されているので、鍵盤1の重心が幅方向にずれた
りすることもない。
孔2に圧入する必要がないので、重り11の取付け取外
し作業も容易である。
有害な鉛を一切使用していないので、環境汚染の問題を
解消することができる。
段12として皿ねじを用いたが、これに限らずボルトを
用いてもよい。ボルトを用いた場合は、一方の重り部材
11Aの座ぐり孔16をボルト頭部が挿入される六角孔
とすることができるため、2つの重り部材11A,11
Bを同一形状とすることができる利点がある。
面図である。この実施の形態は、ナット18を用いる代
わりに他方の重り部材11Bの中心孔をねじ孔20と
し、このねじ孔20に皿ねじ12をねじ込むことで2つ
の重り部材11A,11Bを一体的に結合したものであ
る。その他の構造は上記した第1の実施の形態を同じで
ある。
他方の重り部材11Bに組込む必要がないので、部品点
数を少なくすることができ、重り11の取付作業が容易
である。
面図である。この実施の形態は、重り埋設孔2の両端開
口部に座ぐり孔22a,22bを設けてこれらを大径孔
部とし、各重り部材11A,11Bの挿入側とは反対側
端部に前記座ぐり孔22a,22bと略同形状からなる
テーパ状の大径部11A-2,11B-2を一体に設けたも
のである。その他の構造は上記した第1の実施の形態を
同じである。
ット18にねじ込んで2つの重り部材11A,11Bを
一体的に結合すると、大径部11A-2,11B-2が座ぐ
り孔22a,22bに押し付けられるので、上記した第
1、第2の実施の形態と同様に、重り部材11A,11
Bの挿入量を規定するとともに、これらの重り部材を重
り埋設孔2に確実に固定することができ、がたつき、回
転、脱落等を防止することができる。
り部材の斜視図である。この実施の形態は、一方の重り
部材11Aと皿ねじ12をインサート成形によって一体
に成形することにより、皿ねじ12を重り部材11Aに
埋設し、そのねじ部を筒部11A-1の端面から外部に突
出させ、大径部11A-2の表面中央に六角形の回転操作
用穴24を形成したものである。この回転操作用穴24
に六角形のレンチを差し込んで一方の重り部材11Aを
回転させると皿ねじ12を図2に示したナット18、図
3に示した他方の重り部材11Bのねじ孔20または後
述する図6に示すナット18にねじ込むことができる。
回転操作用穴24としては、六角形レンチ用に限らずド
ライバの使用を可能にするためにプラス穴またはマイナ
ス穴であってもよい。
り部材の断面図である。この実施の形態は、他方の重り
部材11Bとナット18をインサート成形によって一体
に成形することにより、ナット18を重り部材11Bに
埋設し、大径部11B-2の表面中央に六角形の回転操作
用穴25を形成したものである。回転操作用穴25とし
ては、ドライバの使用を可能にするためにプラス穴また
はマイナス穴であってもよい。
に示した他方の重り部材11Bを皿ねじ12によって結
合するとき、回転操作用穴24または25に六角形のレ
ンチを差し込んでいずれか一方の重り部材または両方を
同時に逆方向に回転させると皿ねじ12がナット18に
螺合し、2つの重り部材11A,11Bを一体的に結合
することができる。
1Aに埋設し、ナット18を他方の重り部材11Bに埋
設しておくと、皿ねじ12とナット18の紛失を防止す
ることができる。
りの一部を断面して示す図である。この実施の形態は、
重り30を鍵盤の幅方向に分割して形成された2つの重
り部材30A,30Bで構成し、これらの重り部材30
A,30Bの互いに対向する端面に両重り部材30A,
30Bを分離可能に結合する結合手段31を設けたもの
である。2つの重り部材30A,30Bは、それぞれ円
板状の小径部30A-1,30B-1と、大径部30A-2,
30B-2とで構成されている。
Aの小径部30A-1の先端面中央に一体に突設した円柱
状の嵌合部32と、他方の重り部材30Bの小径部30
B-1の先端面中央に設けられ前記嵌合部32が嵌合する
嵌合孔部33とで構成されている。前記嵌合部32は、
外周に半円形の環状突起34が一体に突設されている。
一方、嵌合穴部33の内周面には、前記係合突起34が
係合する環状の係合溝35が形成されている。
B-1には、前記嵌合部32の嵌合穴部33に対する嵌合
を容易にするために複数個のスリ割り36が周方向に一
定の間隔をおいて形成されている。さらに、大径部30
B-2の中央には、前記嵌合穴部33に連通する小孔37
が形成されている。この小孔37は、鍵盤の重り埋設孔
に組み込まれている重り30を取り出すときに用いられ
るもので、適宜なピン38を小孔37に差し込んで一方
の重り部材30Aの小径部30A-1を押圧して係合突起
34を係合溝35から離脱させ、嵌合部32を嵌合孔部
33から抜き出すことで鍵盤の重り埋設孔からの重り3
0の取外しを可能にしている。
面図である。この実施の形態においては、鍵盤1の重り
埋設孔40を、両端開口部より鍵盤1の内部に向かって
テーパ状に小径化する左右対称な断面鼓状の孔としてい
る。このため、重り埋設孔40は中央が最も小径で、両
端開口部が最大の穴径を有している。
0に鍵盤1の両側からそれぞれ嵌合し得るように前記鍵
盤1の幅方向に分割して形成された截頭円錐形からなる
2つの重り部材42A,42Bで構成されている。ま
た、2つの重り部材42A,42Bは左右対称で、テー
パ面43の傾斜角度が前記重り埋設孔40の左右のテー
パ面44の傾斜角度と等しく、長さが鍵盤1の半値幅よ
り小さく設定されている。また、重り部材42A,42
Bの最大外径は、重り埋設孔40の最大穴径と略等しく
設定されている。したがって、各重り部材42A,42
Bを鍵盤1の両側から重り埋設孔40にそれぞれ挿入す
ると、テーパ面43がテーパ面44に密接することで挿
入量が規定され、各重り部材42A,42Bの外側面が
鍵盤1の各側面1a,1bと略同一面を形成する。そし
て、これらの重り部材42A,42Bは、図1に示した
皿ねじ12またはボルトによって一体的に結合されるこ
とで、重り埋設孔40に固定される。
3,44どうしが互いに密接することで、重り部材42
A,42Bの挿入量を規制するとともに、重り部材42
A,42Bのがたつき、回転、脱落等を確実に防止する
ことができる。
を示す断面図である。この実施の形態においては、鍵盤
1の重り埋設孔45を、両端開口部より鍵盤1の内部に
向かってテーパ状に小径化する左右非対称な断面鼓状の
孔としている。このため、最小穴径と最大穴径が同じ
で、長さが異なる2つのテーパ孔部45A,45Bから
なり、そのテーパ面47,48の傾斜角度も異なってい
る。
A,45Bに鍵盤1の両側からそれぞれ嵌合し得るよう
に前記鍵盤1の幅方向に分割して形成された左右非対称
な截頭円錐形からなる2つの重り部材50A,50Bで
構成されている。これらの重り部材50A,50は、最
小穴径と最大穴径が同じで、長さが異なっている。これ
らの重り部材50A,50Bは各テーパ孔部45A,4
5Bにそれぞれ挿入されると、テーパ面53,54がテ
ーパ面47,48に密接することで挿入量が規定され、
各重り部材50A,50Bの外側面が鍵盤1の各側面1
a,1bと略同一面を形成する。そして、これらの重り
部材50A,50Bは、図1に示した皿ねじ12または
ボルトによって一体的に結合され、皿ねじまたはボルト
によって一体的に結合されることで重り埋設孔45に固
定される。
第7の実施の形態と同様な効果が得られることは明らか
であろう。
ピアノの鍵盤に適用した例を示したが、本発明はこれに
何等特定されるものではなく、電気ピアノ、電子ピアノ
等の鍵盤楽器の鍵盤にも適用することが可能である。
器の鍵盤は、重りを2つの重り部材で構成し、これらの
重り部材を結合手段によって一体的に結合しているの
で、重り埋設孔に圧入する代わりに遊挿することがで
き、圧入に比べて重りの取付作業が容易でしかも確実に
固定することができ、がたつき、回転、脱落等を防止す
ることができる。また、鉛以外の材料からなる重りを用
いると、環境問題を引き起こすおそれがない。また、結
合手段として市販のねじまたはボルトを使用することが
できるため、安価に入手することができる。また、結合
手段として一方の重り部材に設けた嵌合部と他方の重り
部材に設けた嵌合凹部とで構成すると、別部材からなる
結合手段を必要とせず、部品点数を削減することができ
る。
の形態を示す斜視図である。
る。
る。
る。
る。
示す図である。
る。
る。
面図である。
…大径孔部、3…重り、11…重り、11A…一方の重
り部材、11B…他方の重り部材、11A-1,11B-1
…小径部、11A-2,11B-2…大径部、12…結合手
段(皿ねじ)、32…嵌合部、31…重り、30A…一
方の重り部材、30B…他方の重り部材、33…嵌合孔
部、34…係合突起、35…係合溝、40…重り埋設
孔、42…重り、42A…一方の重り部材、42B…他
方の重り部材、45…重り埋設孔、50…重り、50A
…一方の重り部材、50B…他方の重り部材。
Claims (4)
- 【請求項1】 鍵盤の側面所定箇所に重り埋設孔を形成
し、この重り埋設孔に重りをはめ込み固定した鍵盤楽器
の鍵盤において、 前記重り埋設孔が両端開口部に大径孔部を有する貫通孔
で、 前記重りが前記重り埋設孔にそれぞれ嵌合し得るように
前記鍵盤の幅方向に分割して形成された2つの重り部材
で構成され、これらの重り部材を前記鍵盤の両側から前
記重り埋設孔にそれぞれ嵌合し、結合手段によって一体
的に結合した鍵盤楽器の鍵盤。 - 【請求項2】 鍵盤の側面所定箇所に重り埋設孔を形成
し、この重り埋設孔に重りをはめ込み固定した鍵盤楽器
の鍵盤において、 前記重り埋設孔が両端開口部より鍵盤の内部に向かって
小径化する断面鼓状の貫通孔で、 前記重り部材が、前記鼓状の重り埋設孔に鍵盤の両側か
らそれぞれ嵌合し得るように前記鍵盤の幅方向に分割し
て形成された截頭円錐形からなる2つの重り部材で構成
され、これらの重り部材を前記鍵盤の両側から前記重り
埋設孔にそれぞれ嵌合し、結合手段によって一体的に結
合した鍵盤楽器の鍵盤。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の鍵盤楽器の鍵盤
において、 結合手段がねじまたはボルトである鍵盤楽器の鍵盤。 - 【請求項4】 請求項1記載の鍵盤楽器の鍵盤におい
て、 結合手段が、一方の重り部材に一体に突設され外周に係
合突起を有する嵌合部と、他方の重り部材に形成され前
記一方の重り部材の前記嵌合部が嵌合する嵌合孔部と、
この嵌合孔部の内周面に形成され前記係合突起が係合す
る係合溝とで構成される鍵盤楽器の鍵盤。
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