JP3837985B2 - 鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法及び鍵盤楽器の鍵 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法及び鍵盤楽器の鍵に関する。
【0002】
【従来の技術】
ピアノ等の鍵盤楽器においては、鍵の重さが演奏者の鍵タッチ感に大きな影響を与えるため、鍵の重さは全ての鍵盤若しくは同一の音域の鍵盤ごとに揃えることが必要とされる。
この鍵の重さ、すなわち、鍵タッチの重さは、原則的には各演奏者の好みに合わせて調整されるものであるが、実際には、鍵盤楽器の製作時に予め定めた重さとバランスに調整されている。
この鍵の重さは、ピアノの鍵の場合、図9及び図10に示すように、鍵1の回動支点Oより前端部側の所定箇所に鍵1の両側面を貫通する直径10mm程度の貫通孔2を形成し、この貫通孔2に重り3を加圧手段(ビット)4で圧入固定することにより予め定めた重さとバランスに調整される。
この重り3の材料には、鉛が用いられる。鉛を用いる理由は、安価で比重が11.34と大きく、常温で柔軟性を有するため、貫通孔2への圧入固定が容易だからである。なお、図9において、5は、鍵1の押鍵に応じて弦(図示せず)をハンマ6で打撃するアクション機構である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、重りの材料に使用する鉛は、安価で比重が大きく、柔軟性を有することから鍵の重さ調整に欠かせない材料とされているが、人体や自然環境に有害な物質であるため、環境保全の観点からは鉛以外の材料に転換することが望まれている。
この場合、鉛以外の材料としては、比較的比重が大きい材料として鉄(比重7.86)や黄銅(比重8.3)等を使用することが考えられる。
しかし、これらの金属材料は鉛と異なり柔軟性に欠けるため、従来と同様に重りを貫通孔に圧入固定しようとすると、木材からなる鍵が割れてしまう場合があり、たとえ重りを貫通孔に圧入固定できたとしても、重りが鍵から脱落しやすいという問題が生じる。
この場合、鍵の貫通孔に切り欠き部を形成し、その切り欠き部にはめ合わせ可能な形状の重りを貫通孔に挿入して、重りの脱落を防止する方法が考えられる。しかし、重りを切り欠き部にはめ合わせ可能な形状に形成する必要があるため、作業が煩雑で、また、鍵に切り欠き部を形成するため、鍵の肉厚が薄くなり鍵の強度が低下するという問題が発生してしまう。
【0004】
そこで本発明の目的は、鉛以外の材料からなる重りを用いても、鍵の重さを簡易に調整することができ、かつ、重りを鍵に確実に固定することができる鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法及び鍵盤楽器の鍵を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明の鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法において、請求項1記載の構成は、鍵盤楽器の鍵の予め定めた位置に、孔の径のうち最も大きい径の部分を前記鍵の内部に有する孔を形成し、
鉛、水銀及び軽金属を除く金属と流動性を有する材料とを混合し、
前記混合した金属と材料とを前記孔に流し込んだ後に前記材料を硬化させることにより、前記孔に予め定めた重さを有する重りを形成することを特徴としている。
【0006】
請求項2記載の構成は、請求項1に記載の鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法において、前記孔は、前記鍵の対向する二面を貫通する貫通孔であって、
前記孔の中心線と前記二面とで規定される線分の略中点から前記対向する各面に近づくに従って前記孔の径が徐々に小さくなるように形成されたことを特徴としている。
【0007】
請求項3記載の鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法は、鍵盤楽器の鍵の予め定めた位置に、内面に突起あるいは溝を有する孔を形成し、
鉛、水銀及び軽金属を除く金属と流動性を有する材料とを混合し、
前記混合した金属と材料とを前記孔に流し込んだ後に前記材料を硬化させることにより、前記孔に予め定めた重さを有する重りを形成することを特徴としている。
【0008】
請求項4記載の構成は、請求項1または3に記載の鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法において、前記孔の深さは、前記鍵の肉厚を予め定めた量だけ残す深さであり、
前記孔の前記鍵の長手方向の長さは、前記孔に形成される前記重りの量に応じて調整されることを特徴としている。
【0009】
請求項5記載の鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法は、鉛、水銀及び軽金属を除く金属と常温で流動性を有する材料とを混合し、
前記混合した金属と材料とを鍵盤楽器の鍵の予め定めた穴に流し込んだ後に前記材料を硬化させることにより、前記孔に予め定めた重さを有する重りを形成することを特徴としている。
【00010】
請求項6記載の構成は、請求項1乃至5のいずれかに記載の鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法において、前記金属の比重は、7以上であることを特徴としている。
【0011】
請求項7記載の構成は、請求項1乃至5のいずれかに記載の鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法において、前記金属は、銅、黄銅、鉄、タングステンの少なくともいずれか1以上を含むことを特徴としている。
【0012】
請求項8記載の構成は、請求項1乃至7のいずれかに記載の鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法において、前記材料は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、低融点の合金、有機系接着剤のいずれかであることを特徴としている。
【0013】
請求項9記載の構成は、鍵の所定位置に形成された孔に重さ調整用の重りを入れる鍵盤楽器の鍵において、前記孔は、前記孔の径のうち最も大きい径の部分を前記鍵の内部に有する孔であり、
前記重りは、鉛、水銀及び軽金属を除く金属と、流動性を有する材料との混合物を前記孔に流し込んだ後に前記材料が硬化されて形成され、前記重りの重さが予め定めた重さにされていることを特徴としている。
【0014】
請求項10記載の構成は、請求項9に記載の鍵盤楽器の鍵において、
前記孔は、前記鍵の対向する二面を貫通する貫通孔であって、
前記孔の中心線と前記二面とで規定される線分の略中点から前記対向する各面に近づくに従って前記孔の径が徐々に小さくなることを特徴としている。
【0015】
請求項11記載の構成は、鍵の所定位置に形成された孔に重さ調整用の重りを入れる鍵盤楽器の鍵において、前記孔は、内面に突起あるいは溝を有し、
前記重りは、鉛、水銀及び軽金属を除く金属と、流動性を有する材料との混合物を前記孔に流し込んだ後に前記材料が硬化されて形成され、前記重りの重さが予め定めた重さにされていることを特徴としている。
【0016】
請求項12記載の構成は、請求項9または11に記載の鍵盤楽器の鍵において、前記孔の深さは、前記鍵の肉厚を予め定めた量だけ残す深さであり、
前記孔の前記鍵の長手方向の長さは、前記孔に形成される前記重りの量に応じて調整されることを特徴としている。
【0017】
請求項13記載の構成は、鍵の所定位置に形成された孔に重さ調整用の重りを入れている鍵盤楽器の鍵において、前記重りは、鉛、水銀及び軽金属を除く金属と、常温で流動性を有する材料との混合物を前記孔に流し込んだ後に前記材料が硬化されて形成され、前記重りの重さが予め定めた重さにされていることを特徴としている。
【0018】
請求項14記載の構成は、請求項9乃至13のいずれかに記載の鍵盤楽器の鍵において、前記金属の比重は、7以上であることを特徴としている。
【0019】
請求項15記載の構成は、請求項9乃至13のいずれかに記載の鍵盤楽器の鍵において、前記金属は、銅、黄銅、鉄、タングステンの少なくともいずれか1以上を含むことを特徴としている。
【0020】
請求項16記載の構成は、請求項9乃至15のいずれかに記載の鍵盤楽器の鍵において、前記材料は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、低融点の合金、有機系接着剤のいずれかであることを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0022】
(1) 実施形態
(1−1) 実施形態の構成
図1は、本発明の実施形態に係るアップライトピアノの鍵盤の一部を周辺構成と共に示す斜視図である。鍵盤10は、白鍵11及び黒鍵12より構成され、バランスレール13に配設されたバランスピン14により白鍵11及び黒鍵12がそれぞれ上下揺動自在に支持される。
また、15は、白鍵11及び黒鍵12の前端部を支持するフロントレールであり、16は、白鍵11及び黒鍵12の後端部を支持するバックレールであり、17は、キャプスタンボタンである。この鍵盤10は、重さ調整用孔20と重り21が異なる点を除いて従来のアップライトピアノの鍵盤と同一であるため、同一の部分は詳細な説明を省略する。
【0023】
アップライトピアノの鍵盤10においては、白鍵11のバランスレール13より前端部側に重さ調整用孔20が形成される。この重さ調整用孔20は、鍵盤10の一方の表面側から対向する面を貫通しない深さの孔であり、また、鍵盤10の表面側の孔径より奥側の孔径が大きく形成された孔である。
この重さ調整用孔20を形成する方法は、図2に示すように、例えば、円錐台形状のフライスカッター22により鍵盤10の所定箇所に厚さdmmを残して下孔22を形成した後(図2−(a))、フライスカッター22で下孔22の鍵盤10の奥側の側面を鍵盤10の長手方向に切削することにより形成される(図2−(b)から図2−(e))。
ここで、重さ調整用孔20の鍵盤10の長手方向の長さは、この重さ調整用孔20に挿入する重り21の量に応じて調整される。
また、厚さdmm及び重さ調整用孔20の鍵盤10の短手方向(図2において紙面垂直方向)の長さは、鍵盤10の肉厚を鍵盤10の強度を充分に維持することができる長さである。
従って、重さ調整用孔20は、重り21の量に応じて鍵盤10の長手方向の長さのみが変更されることにより、重り21の量が多い場合でも、重さ調整用孔20の深さ方向及び鍵盤10の短手方向の鍵盤10の肉厚を予め定めた厚さだけ維持することができる。
これにより、重さ調整用孔20を形成したことによる鍵盤10の強度低下を低減することができる。
【0024】
この重さ調整用孔20に挿入される重り21は、後述する金属材料の紛状物または粒状物と、熱硬化性樹脂との混合物を重さ調整用孔20に流し込んだ後に熱硬化させることにより予め定めた重さの重りに形成される。
ここで、重り21に使用する金属材料として、鉛や水銀などの有害物質を除く比較的比重が大きい銅(比重9.82)、黄銅(比重8.3)、鉄(比重7.86)、タングステン(比重19.3)等が使用される。また、熱硬化性樹脂として、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂などの常温で流動性を有する合成樹脂が使用される。
従って、鍵盤10の内部で孔径が大きく形成された重さ調整用孔20に重り21を容易に隙間なく充填でき、熱硬化後は、重り21を重さ調整用孔20に埋設することができる。
さらに、熱硬化性樹脂を用いて重り21の材料に流動性を持たせたことにより、重り21の材料に常温で流動性を持たせることができる。これにより、重り挿入時に木製の鍵に悪影響を与えることなく、かつ、作業者が火傷することなく作業を容易に行うことができる。
なお、一般的には、重り21に含まれる熱硬化性樹脂の割合が少ないほど重り21の密度を大きくすることができるため、熱硬化性樹脂の量は重り21を固形化可能な範囲で少ない方がよい。
【0025】
(1−2) 実施形態の効果
以上の構成によれば、鉛のような柔軟性はないが有害物質を除く金属材料を用いて重り21を形成して鍵の重さを調整するようにしても、重さ調整用孔20に重り21を確実に固定することができる。
また、この重さ調整用孔20は、重り21の量に応じて鍵盤10の強度にほとんど影響を与えない鍵盤10の長手方向の長さのみが調整されるため、重さ調整用孔20を形成したことによる鍵盤10の強度低下を回避することができる。
さらに、この場合、従来のように重りの個数単位で鍵の重さを調整しなくてもよいので、簡易に鍵の重さ及びバランスを調整することができる。
【0026】
(2) 変形例
(2−1) 第1変形例
上述の実施形態においては、重さ調整用孔20の孔底近傍を広くして重り21の脱落を防止する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は重さ調整用孔の孔径のうち最も大きい孔径の部分が鍵の内部にあれば、重りの脱落を防止することができる。従って、例えば、図3に示すように、側面切削可能なカッター40を鍵盤10の長手方向に回動させて、重さ調整用孔20Aを逆テーパ形状に形成してもよい。
【0027】
(2−2) 第2変形例
上述の実施形態においては、鍵盤10の強度を維持するため、重さ調整用孔を鍵盤10を貫通させないで形成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、図4に示すように、鍵盤10の両側面から略円錐形状のカッター50により鍵盤10の断面中央部分に突起51が形成された重さ調整用孔20Bを形成してもよい。
この場合、突起51によって重り21の脱落が防止されると共に、重り21の形状を鍵盤10の短手方向で対称形状にすることができ、鍵盤10の短手方向のバランスを変えることなく、鍵盤10の重さを調整することができる。
また、突起51に変えて、例えばネジ孔のように内面に溝を有する重さ調整用孔を形成しても、重りの脱落を防止することができる。
【0028】
(2−3) 第3変形例
上述の実施形態においては、重さ調整用孔自体を重り21が脱落しない形状に加工する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図5に示すように、重さ調整用孔20Cをストレート形状に形成し、この重さ調整用孔20Cの内面の所定箇所にピン52を打ち込んで、重さ調整用孔20Cの内面に突起を形成してもよい。このようにしても重り21の脱落を防止でき、この場合、重さ調整用孔20Cの加工が容易になる。
【0029】
(2−4) 第4変形例
上述の実施形態において、重り21に使用する材料は、鉛、水銀などの有害物質及び比重が小さい軽金属を除き、様々な材料を広く使用することができ、より好ましくは、比重7以上の材料を適用すれば比較的小さい重りで必要な重さを得ることができる。
また、重り21に使用する材料は、複数種類の材料を混合して使用してもよく、重り21に使用する材料の形状は、紛状物または粒状物に限らず、重さ調整用孔に挿入可能な大きさの単一物であってもよい。
【0030】
(2−5) 第5変形例
上述の実施形態において、重り21を硬化させる材料として熱硬化性樹脂を使用する場合について述べたが、要は常温で流動性を有する材料であれば、ピアノの鍵に多い木製の鍵に悪影響を与えることなく、作業者にとって火傷の心配がないという効果を維持することができる。
従って、重り21を硬化させる材料には、はんだ(但し、鉛なしはんだ)等の低融点の合金、にかわ(ゼラチン)やミルクカゼインのような有機系接着剤等の流動性を有する材料を広く適用することができる。
さらに、鍵の材質が熱に強い材質の場合は、これら常温で流動性を有する材料に代えて熱可塑性樹脂等の比較的高い温度で流動性を有する材料を使用してもよい。
【0031】
(2−6) 第6変形例
上述の実施形態においては、アップライトピアノの鍵の重さ調整に本発明を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、グランドピアノの鍵の重さ調整にも適用することができる。この場合、図6に示すように、グランドピアノの鍵盤60においては、重り調整用孔を符号Aで示す部分に形成して鍵に重りを挿入する点を除いて、アップライトピアノの鍵の重さ調整の場合と同様である。
【0032】
(2−7) 第7変形例
上述の実施形態において、重さ調整用孔自体を重り21が脱落しない形状に加工する場合、または重さ調整用孔20Cの内面に突起を形成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、重り21が脱落しない範囲で重さ調整用孔をストレート形状等の簡易な形状に形成してもよい。
すなわち、例えば、グランドピアノの場合、バランスピンより手前に重り21が必要になることが多いので、図7に示すように、黒鍵60のフェノール成型部61の下に重り21を挿入する方法や、図8に示すように、白鍵62の白鍵上面部材(アクリル等)63の下または白鍵木口材64の内側に重り21を挿入する方法を適用することにより、フェノール成型部61、白鍵上面部材(アクリル等)63等によって重り21の脱落を防止することができる。
【0033】
(2−8) 第8変形例
上述の実施形態においては、アップライトピアノまたはグランドピアノの鍵の重さ調整に本発明を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、電子ピアノ又はピアノ以外の鍵盤楽器の鍵盤の重さ調整に広く適用することができる。
【0034】
【発明の効果】
上述したように本発明の鍵盤楽器の鍵は、鉛以外の材料からなる重りを用いても、鍵の重さを簡易に調整することができ、かつ、重りを鍵盤に確実に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るアップライトピアノの1の鍵盤を周辺構成と共に示す斜視図である。
【図2】 前記鍵盤の鍵の重さ調整用孔の加工の説明に供する図である。
【図3】 第1変形例に係る鍵の重さ調整用孔の説明に供する図である。
【図4】 第2変形例に係る鍵の重さ調整用孔の説明に供する図である。
【図5】 第3変形例に係る鍵の重さ調整用孔の説明に供する図である。
【図6】 グランドピアノの1の鍵盤を周辺構成と共に示す斜視図である。
【図7】 第7変形例に係る鍵の重り挿入位置の説明に供する斜視図である。
【図8】 第7変形例に係る鍵の重り挿入位置の説明に供する断面図である。
【図9】 従来の重りを備えたピアノの鍵盤を示す側面図である。
【図10】 前記鍵盤の断面図である。
【符号の説明】
1、10、60……鍵盤、
2……貫通孔、
3、21……重り、
5……アクション機構、
11、62……白鍵、
12、60……黒鍵、
52……ピン(突起)、
20、20A、20B、20C……重さ調整用孔

Claims (16)

  1. 鍵盤楽器の鍵の予め定めた位置に、孔の径のうち最も大きい径の部分を前記鍵の内部に有する孔を形成し、
    鉛、水銀及び軽金属を除く金属と流動性を有する材料とを混合し、
    前記混合した金属と材料とを前記孔に流し込んだ後に前記材料を硬化させることにより、前記孔に予め定めた重さを有する重りを形成することを特徴とする鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法。
  2. 請求項1に記載の鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法において、
    前記孔は、
    前記鍵の対向する二面を貫通する貫通孔であって、
    前記孔の中心線と前記二面とで規定される線分の略中点から前記対向する各面に近づくに従って前記孔の径が徐々に小さくなるように形成されたことを特徴とする鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法
  3. 鍵盤楽器の鍵の予め定めた位置に、内面に突起あるいは溝を有する孔を形成し、
    鉛、水銀及び軽金属を除く金属と流動性を有する材料とを混合し、
    前記混合した金属と材料とを前記孔に流し込んだ後に前記材料を硬化させることにより、前記孔に予め定めた重さを有する重りを形成することを特徴とする鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法。
  4. 請求項1または3に記載の鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法において、
    前記孔の深さは、前記鍵の肉厚を予め定めた量だけ残す深さであり、
    前記孔の前記鍵の長手方向の長さは、前記孔に形成される前記重りの量に応じて調整されることを特徴とする鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法。
  5. 鉛、水銀及び軽金属を除く金属と常温で流動性を有する材料とを混合し、
    前記混合した金属と材料とを鍵盤楽器の鍵の予め定めた穴に流し込んだ後に前記材料を硬化させることにより、前記孔に予め定めた重さを有する重りを形成することを特徴とする鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法において、
    前記金属の比重は、7以上であることを特徴とする鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法。
  7. 請求項1乃至5のいずれかに記載の鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法において、
    前記金属は、銅、黄銅、鉄、タングステンの少なくともいずれか1以上を含むことを特徴とする鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法において、
    前記材料は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、低融点の合金、有機系接着剤のいずれかであることを特徴とする鍵盤楽器の鍵の重さ調整方法。
  9. 鍵の所定位置に形成された孔に重さ調整用の重りを入れる鍵盤楽器の鍵において、
    前記孔は、前記孔の径のうち最も大きい径の部分を前記鍵の内部に有する孔であり、
    前記重りは、鉛、水銀及び軽金属を除く金属と、流動性を有する材料との混合物を前記孔に流し込んだ後に前記材料が硬化されて形成され、前記重りの重さが予め定めた重さにされていることを特徴とする鍵盤楽器の鍵。
  10. 請求項9に記載の鍵盤楽器の鍵において、
    前記孔は、
    前記鍵の対向する二面を貫通する貫通孔であって、
    前記孔の中心線と前記二面とで規定される線分の略中点から前記対向する各面に近づくに従って前記孔の径が徐々に小さくなることを特徴とする鍵盤楽器の鍵。
  11. 鍵の所定位置に形成された孔に重さ調整用の重りを入れる鍵盤楽器の鍵において、
    前記孔は、内面に突起あるいは溝を有し、
    前記重りは、鉛、水銀及び軽金属を除く金属と、流動性を有する材料との混合物を前記孔に流し込んだ後に前記材料が硬化されて形成され、前記重りの重さが予め定めた重さにされていることを特徴とする鍵盤楽器の鍵。
  12. 請求項9または11に記載の鍵盤楽器の鍵において、
    前記孔の深さは、前記鍵の肉厚を予め定めた量だけ残す深さであり、
    前記孔の前記鍵の長手方向の長さは、前記孔に形成される前記重りの量に応じて調整されることを特徴とする鍵盤楽器の鍵。
  13. 鍵の所定位置に形成された孔に重さ調整用の重りを入れる鍵盤楽器の鍵において、
    前記重りは、鉛、水銀及び軽金属を除く金属と、常温で流動性を有する材料との混合物を前記孔に流し込んだ後に前記材料が硬化されて形成され、前記重りの重さが予め定めた重さにされていることを特徴とする鍵盤楽器の鍵。
  14. 請求項9乃至13のいずれかに記載の鍵盤楽器の鍵において、
    前記金属の比重は、7以上であることを特徴とする鍵盤楽器の鍵。
  15. 請求項9乃至13のいずれかに記載の鍵盤楽器の鍵において、
    前記金属は、銅、黄銅、鉄、タングステンの少なくともいずれか1以上を含むことを特徴とする鍵盤楽器の鍵。
  16. 請求項9乃至15のいずれかに記載の鍵盤楽器の鍵において、
    前記材料は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、低融点の合金、有機系接着剤のいずれかであることを特徴とする鍵盤楽器の鍵。
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