JP2003160451A - 整髪用エアゾール乳化組成物 - Google Patents

整髪用エアゾール乳化組成物

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JP2003160451A
JP2003160451A JP2001354337A JP2001354337A JP2003160451A JP 2003160451 A JP2003160451 A JP 2003160451A JP 2001354337 A JP2001354337 A JP 2001354337A JP 2001354337 A JP2001354337 A JP 2001354337A JP 2003160451 A JP2003160451 A JP 2003160451A
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JP
Japan
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aerosol
composition
surfactant
propellant
weight
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JP2001354337A
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Nobushige Yamamoto
信重 山本
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 噴射剤として比較的多量のLPGを用いたエ
アゾール組成物をエアゾール容器から吐出させる際に、
吐出直前に容器を振盪しなくても、均一で安定的にエア
ゾール組成物を吐出でき、しかもエアゾール容器中で相
分離することなく良好に保存できるようにする。 【解決手段】 整髪用エアゾール乳化組成物は、成分
(A)高級アルコール0.1〜10重量%と成分(B)
界面活性剤0.3〜5重量%と、成分(C)水バランス
量とからなる乳化組成物原液と、成分(D)炭素数3〜
5の低級炭化水素の噴射剤とが均一且つ安定的に混合さ
れたものである。ここで、噴射剤の整髪用エアゾール乳
化組成物中の配合量は3〜60重量%である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、整髪用エアゾール
組成物に関する。更に詳しくは原液と噴射剤とが均一な
乳化状態に混合され、使用前に振盪する必要のないエア
ゾール組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、毛髪化粧料の製品形態の一つ
として、後発泡タイプ、泡吐出タイプ、あるいはスプレ
ータイプのエアゾール製品が広く用いられている。この
ようなエアゾール製品のほとんどは、整髪剤を含有する
水性原液と、ブタンやプロパンなどの比較的安価な液化
石油ガス(LPG)などの噴射剤とからなるエアゾール
組成物をエアゾール容器に充填したものである。
【0003】ところで、LPGは非水溶性であるので、
通常は水性原液に溶解しない。このため、原液が水性の
場合、エアゾール容器内のエアゾール組成物は、原液相
及びその上のLPG相からなる液相と、気化石油ガス相
とから構成される三相分離系となっている。従って、こ
のような耐圧容器からエアゾール組成物を組成的に安定
に吐出させるためには、使用直前に容器を十分に振盪す
ることによりLPG相を非常に小さい液滴とし、それら
を原液に十分に分散させるという非常に煩わしい操作が
必要となる。このため、このようなエアゾール製品に対
し、振盪操作を行うことなく、充填されているエアゾー
ル組成物を均質な泡として安定的に吐出できるようにす
ることが強く要請されている。
【0004】従来、以上の要請に応える手法として、毛
髪化粧料に配合すべき噴射剤としてLPGに代えて水溶
性のジメチルエーテル(DME)を使用することにより
水性原液と噴射剤とを均一な液相とすることや、高級ア
ルコールと非イオン系界面活性剤とエタノールと水とか
ら水性原液を調製し、それにLPGを可溶化させたエア
ゾール組成物が提案されている(特開平9−14303
9号公報)。あるいは、後発泡性シェービング剤等のよ
うに石鹸を多量に含有する系中にLPGを可溶化するこ
とが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、噴射剤として
DMEを使用した場合、DMEが比較的高価であるた
め、エアゾール組成物の製造コストが増大するという問
題があり、特有のガス臭が使用者に好まれないという問
題もある。また、良好な保形性の泡が得られにくいとい
う問題もある。
【0006】また、特開平9−143039号公報に記
載されたエアゾール組成物の場合、LPGを可溶化させ
るために、実際にはLPGとほぼ同量の高価なDMEを
配合することが推奨されており、このためエアゾール組
成物の製造コストの低減が困難となっている。また、可
溶化状態を維持するために原液中にエタノールを20〜
30重量%と比較的多量に配合する必要があるが、この
ことが良好な保形性の泡を得ることの障害となってい
る。しかも、このように多量のエタノールを配合したと
しても、LPGとDMEとの1:1混合噴射剤を10重
量%(即ち、LPG単独では5重量%)を超えて可溶化
することが困難であるという問題がある。
【0007】また、石鹸を多量に含有する系中にLPG
を可溶化した場合には、得られる泡の消泡性が乏しく、
従って毛髪に泡を塗布したときに泡が消えず、スタイリ
ング用途には使用できないという問題があった。
【0008】本発明は、噴射剤として比較的多量のLP
Gを用いたエアゾール組成物をエアゾール容器から吐出
させる際に、吐出直前に容器を振盪せずとも、均一で安
定的にエアゾール組成物を吐出でき、しかもエアゾール
容器中で相分離することなく良好に保存できるようにす
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、比較的少量
の特定量範囲で高級アルコールと界面活性剤とを使用す
ることにより乳化組成物とした水性原液には、LPGの
一種である、炭素数3〜5の低級炭化水素を、エタノー
ルを使用することなく多量に均一混合でき、しかも得ら
れた混合物が保存中に相分離を生じず、良好な保存安定
性を示すことを見出し、本発明を完成させた。
【0010】即ち、本発明は、原液と噴射剤とが均一に
混合された整髪用エアゾール乳化組成物であって、該原
液が以下の成分(A)〜(C): (A) 高級アルコール 0.1〜10重量%; (B) 界面活性剤 0.3〜5重量%;
及び (C) 水 バランス量 からなる乳化組成物であり、該噴射剤が以下の成分
(D) (D) 炭素数3〜5の低級炭化水素 であり、噴射剤の整髪用エアゾール乳化組成物中の配合
量が3%〜60重量%である整髪用エアゾール乳化組成
物を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の整髪用エアゾール乳化組
成物は、比較的少量の成分(A)高級アルコールと成分
(B)界面活性剤と、成分(C)水とからなる乳化組成
物(原液)と、比較的多量の成分(D)炭素数3〜5の
低級炭化水素(噴射剤)とが均一且つ安定的に混合され
た組成物である。従って、本発明の整髪用エアゾール乳
化組成物は、吐出前に予めエアゾール容器を振盪せず
に、エアゾール容器から均一に吐出させることができ、
また、比較的広い面積に薄く吐出物を塗布することがで
きるという塗布性に優れており、吐出物の乾燥も速く、
べたつきも抑制され、保存安定性にも優れている。
【0012】また、本発明の整髪用エアゾール乳化組成
物には、乳化系の安定性を阻害するエタノールを実質的
に含有させないことが好ましいが、乳化系を壊さない範
囲であれば、防腐の目的として約10重量%まで、好ま
しくは約5重量%までの量で配合してもよい。
【0013】本発明のエアゾール組成物において使用す
る成分(A)の高級アルコールとしては、炭素数8〜2
2、好ましくは12〜18の直鎖もしくは分岐鎖の飽和
もしくは不飽和アルコールを挙げることができる。中で
も、入手容易性の点などから直鎖で飽和の高級アルコー
ルが好ましい。この場合、二種以上の高級アルコールを
併用してもよい。このような高級アルコールの具体例と
しては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、
セチルアルコール、ステアリルアルコールなどを挙げる
ことができる。中でも、融点が比較的低く、乳化系内で
の乳化安定能が高いミリスチルアルコールが好ましい。
【0014】成分(A)の高級アルコールの原液中の配
合量は、少な過ぎると原液の乳化が不十分であり、多過
ぎるとそれ以上の乳化効果の向上が見込めず、しかもぬ
るつきやべたつきなどが生ずるので、好ましくは0.1
〜10重量%、好ましくは1〜5重量%とする。
【0015】成分(B)の界面活性剤としては、従来よ
り香粧品などに用いられている非イオン系界面活性剤、
アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界
面活性剤を適宜選択して使用することができるが、整髪
用エアゾール乳化組成物の乳化安定性を考慮すると、非
イオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤とを併用す
ることが好ましい。
【0016】成分(B)の界面活性剤の原液中の配合量
は、少な過ぎると原液の乳化が不十分であり、多過ぎる
とそれ以上の乳化効果の向上が見込めず、しかもぬるつ
きやべたつきなどが生ずるので、好ましくは0.3〜5
重量%、より好ましくは0.5〜2.5重量%とする。
特に、非イオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤と
を併用する場合には、アニオン系界面活性剤と非イオン
系界面活性剤との合計量に対するアニオン系界面活性剤
の割合を、好ましくは35〜70重量%、より好ましく
は40〜60重量%とする。
【0017】このような非イオン系界面活性剤として
は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキ
シアルキレンアルケニルエーテル、高級脂肪酸ショ糖エ
ステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モ
ノエタノールアミド又はジエタノールアミド、ポリオキ
シエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、アルキルサッカライド系界面活性
剤、アルキルアミンオキサイド、アルキルアミドアミン
オキサイド等が挙げられる。中でも、ポリオキシアルキ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル等が好ましい。これらは2種以上を併用
してもよい。
【0018】アニオン系界面活性剤としては、硫酸基、
燐酸基、スルホン酸基を含有するアニオン系界面活性剤
がよく、具体的には、炭素数8〜18のアルキル基、ア
ルケニル基を有するアニオン系界面活性剤、例えばポリ
オキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫
酸塩、オレフィンスルホン酸塩、飽和又は不飽和の脂肪
酸、アルキル(又はアルケニル)エーテルカルボン酸
塩、N−アシルアミノ酸、リン酸モノ又はジエステル系
界面活性剤、スルホコハク酸エステル等が挙げられる。
中でも、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸
塩、N−ステアロイル−N−メチルタウリン塩が好まし
い。これらは2種以上を併用してもよい。
【0019】カチオン系界面活性剤としては、次式
【0020】
【化1】 (式中、R及びRは、各々独立して水素、炭化水素
数1〜28のアルキル基又はベンジル基を示す。但し、
同時に水素又はベンジル基とはならない。Xはアニオ
ンを示す。)で表されるものが好ましい。ここで、R
及びRのアルキル基としては、好ましくは炭素数16
〜24、より好ましくは16又は18の直鎖アルキル基
が挙げられる。また、アニオンXとしては、塩素イオ
ン、臭素イオン等のハロゲンイオン、エチル硫酸、炭酸
メチル等の有機アニオン等が挙げられる。中でも、ハロ
ゲンイオン、特に塩素イオンが好ましい。これらは2種
以上を併用してもよい。
【0021】なお、成分(C)の水の原液中の配合量
は、原液全体を100重量%とした時に、100重量%
から、成分(A)及び(B)並びに必要に応じて添加さ
れる他の成分の合計の重量%を減じたバランス量である
が、好ましくは50〜99.6重量%、より好ましくは
85〜98.5重量%である。
【0022】本発明においては、噴射剤として成分
(D)炭素数3〜5の低級炭化水素を使用する。炭素数
が2以下の炭化水素は、沸点が低すぎるために取り扱い
性に欠け、6以上の炭化水素は沸点が高すぎるために良
好な噴射力が得られないので好ましくない。このような
低級炭化水素の具体例としては、プロパン、イソブタ
ン、ノルマルブタン、イソペンタン、ノルマルペンタン
等が挙げられる。これらは2種以上を混合して使用して
もよい。
【0023】なお、これらの中で、より低沸点の低級炭
化水素を使用した場合には、本発明の整髪用エアゾール
乳化組成物はローション状にエアゾール容器から吐出さ
せることができ、より高沸点の低級炭化水素を使用した
場合には、後発泡タイプとすることができる。
【0024】本発明の整髪用エアゾール乳化組成物にお
いて、成分(A)〜成分(C)からなる原液に対する成
分(D)の噴射剤の配合量は、原液が多すぎると保形性
の良好な泡が得られなくなり、逆に噴射剤が多すぎると
成分(A)〜成分(C)からなる乳化組成物(原液)の
乳化系の安定性が悪くなり、分離しやすくなるので、好
ましくは3〜60重量%、より好ましくは5〜40重量
%、特に好ましくは25〜35重量%である。
【0025】本発明の整髪用エアゾール乳化組成物に
は、乳化安定性を向上させるために、更に、成分(E)
として乳化安定剤を含有させることができる。乳化安定
剤としては、公知の乳化安定剤の中から適宜選択して使
用することができるが、使用時のぬるつき、べたつきの
なさの点から、カルボキシビニル基を主鎖とするポリマ
ー(例えば、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・
メタクリル酸アルキル共重合体等)が好ましく挙げられ
る。そのようなポリマーの具体例としては、カーボポー
ル980(グッドリッチ社)、カーボポール981(グ
ッドリッチ社)、ペムレン(グッドリッチ社)等が挙げ
られる。
【0026】乳化安定剤の配合量は、成分(A)〜
(D)の種類や使用量に応じて異なるが、カルボキシビ
ニル基を主鎖とするポリマーを乳化安定剤として使用し
た場合、原液中に好ましくは0.05〜1.0重量%、
より好ましくは0.1〜0.6重量%である。
【0027】本発明の整髪用エアゾール乳化組成物に
は、更に、成分(F)皮膜形成性ポリマーを含有させる
ことが好ましい。これにより、毛髪に対するセット力を
向上させることができる。
【0028】このような皮膜形成性ポリマーとしては、
通常の毛髪化粧料に用いられている皮膜形成性ポリマー
である両性ポリマー、アニオンポリマー、カチオンポリ
マー、ノニオンポリマーの中から適宜選択して使用する
ことができる。
【0029】ここで、両性ポリマーの具体例としては、
ユカフォーマーAM−75、AM75S/SM(以上、
三菱化学社)等のジメチルアミノエチルメタクリレート
/メタクリル酸アルキルエステル共重合体のモノクロル
酢酸両性化物;アンフォーマー28−4910(以上、
ナショナル・スターチ社)等のアクリル酸ヒドロキシプ
ロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル/アクリル酸
オクチルアミド共重合体などが挙げられる。
【0030】アニオンポリマーの具体例としては、ガン
トレッツES−225、ES−425、SP−215
(以上、ISP社)等のメチルビニルエーテル/無水マ
レイン酸アルキルハーフエステル共重合体;レジン28
−2930(ナショナル・スターチ社)等の酢酸ビニル
/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル共重合体;プラスサ
イズL53P(互応化学社)、ダイヤホールド(三菱化
学社)等の(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体;ウルトラホールド8、ウルトラホール
ド・ストロング(以上、BASF社)、アンフォマーV
−42(ナショナル・スターチ社)等のアクリル酸/ア
クリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド共
重合体などが挙げられる。
【0031】カチオンポリマーの具体例としては、セル
カットH−100、L−200(以上、ナショナル・ス
ターチ社)等のヒドロキシエチルセルロース/ジメチル
ジアリルアンモニウムクロリド共重合体;ガフカット7
34、755N、755(以上、ISP社)等のビニル
ピロリドン/四級化ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト共重合体;ルビフレックス(BASF社)等のポリビ
ニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート
共重合体;特開平2−180911号公報に記載の水溶
性高分子化合物等のアルキルアクリルアミド/アクリレ
ート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエ
チレングリコールメタクリレート共重合体などが挙げら
れる。
【0032】ノニオンポリマーの具体例としては、ルビ
スコールK−12、17、30、60、80、90(以
上、BASF社)、PVP K−15、30、60、9
0(以上、ISP社)等のポリビニルピロリドン;ルビ
スコールVA28、37、55、64、73(以上、B
ASF社)等のポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重
合体;ルビスコールVAP343(BASF社)等のポ
リビニルピロリドン/酢酸ビニル/プロピオン酸ビニル
三元共重合体などが挙げられる。
【0033】成分(F)の皮膜形成性ポリマーの原液中
の配合量としては、少な過ぎるとセット力が十分でな
く、多過ぎると毛髪がごわつき、その感触が低下するの
で、好ましくは0.01〜10重量%、より好ましくは
0.05〜4重量%とする。
【0034】本発明の整髪用エアゾール乳化組成物に
は、必要に応じて成分(G)として油剤を含有させるこ
とが好ましい。これにより、滑り感やしっとり感などの
使用感を向上させることができる。特に、本発明の整髪
用エアゾール乳化組成物を毛髪化粧料として使用する場
合には、毛髪に好ましい感触(滑り感、しっとり感、柔
らかさ等)を付与することができる。
【0035】このような油剤としては、通常の化粧料に
おいて用いられているものを適宜選択して使用すること
ができ、例えば、ワセリン、セレシン、固体パラフィ
ン、流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素;オリー
ブ油、ホホバ油、ラノリン、ヒマシ油、カカオ油、ミン
ク脂等の天然動植物油脂;ラウリン酸、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸、ヤシ油脂肪酸等の高級脂
肪酸;ミリスチン酸オクチルドデシル、イソプロピルミ
リステート、イソプロピルパルミテート等の合成エステ
ル油;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシ
ロキサン等のシリコーン誘導体;セラミド等のアミド誘
導体などを挙げることができる。
【0036】成分(G)の油剤の原液中の配合量は、好
ましくは0.01〜5重量%、より好ましくは0.1〜
2重量%である。
【0037】本発明の整髪用エアゾール乳化組成物に
は、更に、成分(H)として、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ペン
タエリスリトール、ソルビトール等の多価アルコールを
含有させることが好ましい。
【0038】成分(H)の多価アルコールの原液中の配
合量は、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましく
は1〜5重量%である。
【0039】本発明の整髪用エアゾール乳化組成物に
は、上記の成分の他に通常の化粧料に用いられている種
々の添加成分を、本発明の効果を阻害しない範囲内で必
要に応じて添加することができる。例えば、成分(B)
以外の界面活性剤、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の
保湿剤、トリクロサン、トリクロロカルバニリド等の殺
菌剤、グリチルリチン酸カリウム、酢酸トコフェロール
等の抗炎症剤、ジンクピリチオン、オクトピロックス等
の抗フケ剤、メチルパラベン、ブチルパラベン等の防腐
剤、エチレンジアミン四酢酸又はその塩、ヒドロキシエ
タンジホスホン酸又はその塩等のキレート剤、クエン
酸、コハク酸等のpH調整剤、塩化ナトリウム等の塩
類、その他パール化剤、香料、色素、紫外線吸収剤、酸
化防止剤などを配合することができる。
【0040】なお、成分(A)高級アルコール、成分
(B)界面活性剤及び成分(D)炭素数3〜5の低級炭
化水素の間の重量基準の配合量の関係において、成分
(A)の配合量を[A]、成分(B)の配合量を[B]、そ
して成分(D)の配合量を[D]とした場合、本発明にお
いては、以下の関係式(1)及び(2)を同時に満足す
るように配合することが好ましい。
【0041】
【数1】 1 ≦ [A]/[B] ≦ 4 (1) 2 ≦ [D]/([A]+[B]) ≦10 (2)
【0042】本発明の整髪用エアゾール乳化組成物は、
常法により製造することができる。例えば、成分
(A)、成分(B)及び成分(C)並びに他の添加剤
を、乳化機で均一に乳化させ、得られた乳化組成物をエ
アゾール容器中に充填し、さらに、成分(D)の噴射剤
を充填した後に、容器中の液相が均一になるまで十分に
振盪し、更に、必要に応じて、エアゾール容器中に圧搾
空気、窒素、炭酸ガスなどの噴射剤を付加的に充填する
ことにより製造することができる。
【0043】なお、本発明の整髪用エアゾール乳化組成
物を充填するエアゾール容器としては、公知のエアゾー
ル容器の中から適宜選択して使用することができるが、
イソペンタンやn−ブタンなどのガス圧が低い炭化水素
を用いる場合は、二重容器等を用いることが好ましい。
また、据え置きタイプのエアゾール容器を用いることも
好ましい。
【0044】本発明の整髪用エアゾール乳化組成物は、
エアゾール容器に充填することにより、ヘアフォーム、
後発泡ジェル、スプレー等の形態の毛髪化粧料として好
ましく利用できる。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0046】実施例1〜8及び比較例1〜8 表1又は表2に示す原液処方の各成分をエアゾール噴射
用耐圧透明ガラス容器中に入れ、液相が均一な乳化組成
物になるまで十分に振盪した。エアゾール噴射用耐圧透
明ガラス容器中の乳化組成物に対し、表1又は表2の混
合比で噴射剤を添加し密閉した上で全体を均一な組成物
になるまで振盪することにより、整髪用エアゾール乳化
組成物を製造した。
【0047】得られた整髪用エアゾール乳化組成物に関
し、「組成物の均一性」、「保存安定性」、「乾燥速
度」及び「べた付き」の各評価項目について以下に示す
ように試験し評価した。得られた結果を表3及び表4に
示す。
【0048】(1)「組成物の均一性」試験 組成物を振盪後、30分静置した時点の外観を目視観察
し、以下の評価基準に従って評価した。
【0049】(評価基準) ○: 均一に乳化分散されている場合 ×: 分離している(均一にならない)場合
【0050】(2)「保存安定性」試験 組成物を50℃の保存庫に入れ、乳化状態の変化の程度
を目視観察し、以下の評価基準に従って評価した。
【0051】(評価基準) ◎: 50℃に保存した後、4週間後も乳化状態が均一
である場合 ○: 50℃に保存した後、1週間後も乳化状態が均一
である場合 ×: 50℃に保存した後、1週間後には分離が生じた
場合
【0052】(3)「乾燥速度」試験 専門パネラー10人に組成物を塗布使用してもらい、早
く乾燥したか否かを判断してもらい、その結果を以下の
評価基準に従って評価した。
【0053】(評価基準) ◎: 8人以上が早く乾燥したと感じた場合 ○: 3人〜7人以上が早く乾燥したと感じた場合 ×: 2人以下が早く乾燥したと感じた場合
【0054】(4)「べた付き」試験 専門パネラー10人に組成物を塗布使用してもらい、べ
た付きが感じられたか否かを判断してもらい、その結果
を以下の評価基準に従って評価した。
【0055】(評価基準) ◎: 3人以下がべたついたと感じた場合 ○: 4人〜7人がべたついたと感じた場合 ×: 8人以上がべたついたと感じた場合
【0056】なお、表1及び表2において使用した成分
*1〜*11は以下の通りである。 *1: セタノール *2: ホ゜リオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム(SPE-104NB、花
王社) *3: ホ゜リオキシエチレンソルヒ゛タンモノラウレート(2EO)(レオト゛ールTW-L12
0、花王社) *4: N-ステアロイル-N-メチルタウリンナトリウム(ニッコールSMT、日光ケ
ミカル社) *5: モノステアリン酸ソルビタン(レオト゛ールSP-S10、
花王社) *6: ホ゜リオキシフ゜ロヒ゜レンソルヒ゛ットエーテル(9PO)(スマックSP-10P、
花王社) *7: アクリル樹脂アルカノールアミン液(フ゜ラサイス゛L-9540B、互応
化学社) *8: 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム液(ユータミン86W、花王社) *9: カルボキシビニルポリマー(カーホ゛ホ゜ール980、グ
ッドリッチ社) *10: グリセリン *11: メチルポリシロキサン(KF-96、信越化学社)
【0057】
【表1】 (重量%) 実施例 1 2 3 4 5 6 7 8 (原液組成) ミリスチルアルコール − − − − − − − 3.0 高級アルコール*1 3.0 3.0 3.0 3.0 3.0 2.5 2.0 − 界面活性剤*2 0.7 − − 0.7 0.7 1.0 − 0.7 界面活性剤*3 − 0.7 1.0 1.0 − 0.7 − 1.0 界面活性剤*4 − − 0.7 − − − 0.7 − 界面活性剤*5 − − − − 1.0 − − − 界面活性剤*6 − − − − − − 1.0 − 水 96.3 96.3 95.3 95.3 95.3 95.0 92.1 95.3 セットポリマー*7 − − − − − 0.5 − − 感触向上剤*8 − − − − − 0.3 − − 乳化安定剤*9 − − − − − − 0.2 − 保湿剤*10 − − − − − − 3.0 − シリコーン*11 − − − − − − 1.0 − エタノール − − − − − − − − 小計 100 100 100 100 100 100 100 100 (混合比) 原液 90 90 90 80 70 75 70 75 噴射剤 イソペンタン 10 10 − − 30 25 30 − LPG − − 10 20 − − − 25
【0058】
【表2】 (重量%) 比較例 1 2 3 4 5 6 7 8 (原液組成) 高級アルコール*1 3.0 − − − − 3.0 − 3.0 界面活性剤*2 − 0.7 − − 0.7 − 0.7 0.7 界面活性剤*3 − − 0.7 1.0 1.0 − 1.7 1.0 界面活性剤*4 − − − 0.7 − − − − 界面活性剤*5 − − − − − − − − 界面活性剤*6 − − − − − − − − 水 97.0 99.3 99.3 98.3 98.3 96.0 97.3 75.3 セットポリマー*7 − − − − − − − − 感触向上剤*8 − − − − − − − − 乳化安定剤*9 − − − − − − − − 保湿剤*10 − − − − − − − − シリコーン*11 − − − − − − − − エタノール − − − − − − − 20ステアリン 酸ナトリウム − − − − − 1.0 1.0 − 小計 100 100 100 100 100 100 100 100 (混合比) 原液 90 90 90 90 90 90 90 90 噴射剤 イソペンタン 10 10 10 10 10 10 10 10 LPG − − − − − − − −
【0059】
【表3】 実施例 評価項目 1 2 3 4 5 6 7 8 組成物の均一性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 保存安定性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ◎ ◎ 乾燥速度 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○べた付き ○ ○ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎
【0060】
【表4】 比較例 評価項目 1 2 3 4 5 6 7 8 組成物の均一性 × × × × × × × × 保存安定性 × × × × × × × × 乾燥速度 × × × × × × × ×べた付き × × × × × × × ×
【0061】表3及び表4から分かるように、実施例1
〜8の整髪用エアゾール乳化組成物は、いずれの評価項
目についも良好な結果を示した。
【0062】一方、高級アルコール又は界面活性剤を使
用しない比較例1〜7の組成物は、そもそも均一な組成
物とならず、他の評価項目についても良好な結果は得ら
れなかった。
【0063】また、水20重量%分をエタノールとし、
LPGの代わりにイソペンタンを使用する以外は、実施
例3と同様の処方の比較例8の場合には、そもそも乳化
組成物が得られず、他の評価項目についても良好な結果
は得られなかった。
【0064】
【発明の効果】本発明の整髪用エアゾール乳化組成物
は、乳化組成物からなる原液に噴射剤として炭素数3〜
5の低級炭化水素を均一且つ安定的に混合した組成物で
あるので、使用時に振盪操作を行うことなく安定的にエ
アゾール容器から吐出させることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原液と噴射剤とが均一に混合された整髪
    用エアゾール乳化組成物であって、該原液が以下の成分
    (A)〜(C): (A) 高級アルコール 0.1〜10重量%; (B) 界面活性剤 0.3〜5重量%;
    及び (C) 水 バランス量 を含む乳化組成物であり、該噴射剤が以下の成分(D) (D) 炭素数3〜5の低級炭化水素であり、噴射剤の
    整髪用エアゾール乳化組成物中の配合量が3〜60重量
    %である整髪用エアゾール乳化組成物。
  2. 【請求項2】 成分(B)の界面活性剤が、アニオン系
    界面活性剤と非イオン系界面活性剤とを含有し、且つア
    ニオン系界面活性剤と非イオン系界面活性剤との合計量
    に対するアニオン系界面活性剤の割合が35〜70重量
    %である請求項1記載の整髪用エアゾール乳化組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014214143A (ja) * 2013-04-30 2014-11-17 株式会社 資生堂 整髪用化粧料
JP2016017052A (ja) * 2014-07-09 2016-02-01 花王株式会社 エアゾール化粧料

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JP2016017052A (ja) * 2014-07-09 2016-02-01 花王株式会社 エアゾール化粧料

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