JP2003159534A - 排ガス浄化用触媒構造体およびその製造方法 - Google Patents

排ガス浄化用触媒構造体およびその製造方法

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JP2003159534A JP2001359836A JP2001359836A JP2003159534A JP 2003159534 A JP2003159534 A JP 2003159534A JP 2001359836 A JP2001359836 A JP 2001359836A JP 2001359836 A JP2001359836 A JP 2001359836A JP 2003159534 A JP2003159534 A JP 2003159534A
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Eiji Miyamoto
英治 宮本
Yasuyoshi Kato
泰良 加藤
Koichi Yokoyama
公一 横山
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板状触媒と網状物とを交互に多数積層した高
性能の触媒構造体を低コストの浸漬法によって製造する
方法を提供する。 【解決手段】 所定間隔で帯状の凸状部10を多数設け
た、所定の目開き幅を有する網状基材6と、この網状基
材6の目開き幅よりも大きな目開き幅を有する平板状の
網状基材5とを交互に多数積層して基材構造体とし、こ
の基材構造体を触媒スラリに浸漬して凸状部を設けた網
状基材6の網目を塞ぐとともに平板状の網状基材5の網
目は貫通する状態に残して触媒成分を担持させ、乾燥し
たのち焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス浄化用触媒
構造体およびその製造方法に係り、特に、排ガス中の窒
素酸化物(NOx)をアンモニア(NH3 )で効率よく
還元、除去することができる、板状触媒を用いた排ガス
浄化用触媒構造体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発電所などから排出される排煙中のNO
xは、酸性雨などの原因物質であり、その効果的な除去
方法として、NH3 を還元剤として選択的接触還元を行
なう排煙脱硝法が火力発電所を中心に幅広く用いられて
いる。排煙脱硝法における脱硝触媒としては、通常ハニ
カム状、板状に成形されたものが用いられ、各種製造法
が提案されている。
【0003】中でも、金属薄板をラス加工したメタルラ
ス、セラミック繊維製織布もしくは不織布またはこれら
にアルミニウム溶射を施したものを基板として用い、こ
れに触媒成分を塗布、圧着した板状触媒を、例えば波形
を有するエレメント状に加工した後、多数枚積層した触
媒構造体は、通風損失が小さく、煤塵や石炭の燃焼灰で
閉塞されにくいなどの特長があり、火力発電ボイラ排ガ
スの脱硝装置に広く用いられている。このような従来技
術に関するものとして、例えば特開昭54−79188
号公報、特開昭59−73053号公報等が挙げられ
る。
【0004】また近年、排ガス脱硝装置の高性能化を図
るため、触媒の板厚を薄くして原料費や通風損失を低減
しようとする努力が多くの分野でなされており、従来は
ピッチの大きい触媒を低ガス流速雰囲気で使用していた
石炭焚きボイラ排ガス脱硝技術の分野などでも、ガス流
速を高めると同時に触媒間ピッチを小さくしたコンパク
トな触媒構造体の需要が高まっている。
【0005】このような状況に鑑み、断面形状を階段状
または波板状に成形した板状の触媒体と、平板状の織
布、表裏に貫通した孔を多数有する金属等の網状物とを
交互に積層した触媒構造体等が開発された。このような
従来技術に関するものとしては、例えば特開2001−
79422号公報等が挙げられ、ガス流れが触媒体や網
状物の目開き部を通って乱されることにより、処理ガス
と触媒との接触が促進され反応速度が飛躍的に向上して
高い触媒性能が得られることが分かっている。
【0006】一方、本発明者の未公知の技術によれば、
触媒成分を担持する前の触媒基材を多数積層した基材構
造体を、触媒成分を含む溶液、例えば触媒スラリ中に浸
漬して触媒成分を担持させる方法により、触媒構造体の
軽量化、作業工程数の低減および低コスト化を図れるこ
とが分かった。従って、板状の触媒体と平板状の網状物
とを交互に積層した触媒構造体を、上記浸漬法によって
製造できれば、高性能かつ低コストの触媒構造体および
その製造方法が確立できることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記浸漬
方法では、触媒基材だけでなく、網状物の網目も同様に
触媒成分で塞がれてしまうので、得られた触媒構造体で
はガス流の乱れが生起されず、接触効率向上による高性
能化が期待できないという問題があった。本発明の課題
は、上記従来技術の問題点を解説し、低コストの浸漬法
によって製造された、ガス流の乱れに起因して被処理ガ
スと触媒との接触効率を向上させることができる排ガス
浄化用触媒構造体およびその製造方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願で特許請求する発明は、以下のとおりである。 (1)所定間隔で帯状の凸状部を多数設けた、所定の目
開き幅を有する網状基材と、該網状基材の目開き幅より
も大きい目開き幅を有する平板状の網状基材とを交互に
多数積層した基材構造体と、該基材構造体の表面に、前
記凸状部を設けた網状基材の網目を塞ぐとともに前記平
板状網状基材の網目は貫通するように残して担持された
触媒成分とを有することを特徴とする排ガス浄化用触媒
構造体。
【0009】(2)所定間隔で帯状の凸状部を多数設け
た、所定の目開き幅を有する網状基材と、該網状基材の
目開き幅よりも小さい目開き幅を有する平板状の網状基
材とを交互に多数積層した基材構造体と、該基材構造体
の表面に、前記平板状の網状基材の網目を塞ぐとともに
前記凸状部を設けた網状基材の網目は貫通するように残
して担持された触媒成分とを有することを特徴とする排
ガス浄化用触媒構造体。
【0010】(3)所定間隔で帯状の凸状部を多数設け
た、所定の目開き幅を有する網状基材と、該網状基材の
目開き幅よりも大きな目開き幅を有する平板状の網状基
材とを交互に多数積層して基材構造体とし、該基材構造
体を触媒スラリに浸漬して前記凸状部を設けた網状基材
の網目を塞ぐとともに前記平板状の網状基材の網目は貫
通する状態に残して触媒成分を担持させ、乾燥したのち
焼成することを特徴とする排ガス浄化用触媒構造体の製
造方法。 (4)前記帯状の凸状部を多数設けた網状基材の目開き
幅を前記平板状の網状基材の目開き幅よりも大きくし、
該平板状の網状基材の網目を塞ぐとともに前記凸状部を
設けた網状基材の網目は貫通する状態に残して触媒成分
を担持させることを特徴とする上記(3)に記載の排ガ
ス浄化用触媒構造体の製造方法。
【0011】(5)前記凸状部を設けた網状基材および
平板状の網状基材として、表裏に貫通する孔を多数有す
るメタルラス、セラミックスもしくはガラス製の網状物
または無機結合剤を含浸して強化したセラミックスもし
くはガラス繊維製織布を用いることを特徴とする上記
(3)または(4)に記載の方法。 (6)前記触媒成分は、酸化チタンを主成分とし、バナ
ジウム(V)、モリブデン(Mo)、タングステン
(W)の酸化物のうち少なくとも一種を含有するもので
あることを特徴とする上記(3)〜(5)の何れかに記
載の方法。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明を図面を用いて詳細
に説明する。図1(a)、(b)、(c)は、本発明の
一実施例を示す排ガス浄化用触媒構造体の説明図であ
り、図1(a)は一部切欠斜視図、図1(b)および
(c)は、それぞれ図1(a)の部分拡大図である。図
1(a)において、この触媒構造体3は、所定間隔で帯
状の凸状部10を多数設けた、所定の目開き幅を有する
網状基材(以下、目開き幅の小さい網状基材ともいう)
6と、該網状基材6の目開き幅よりも大きい目開き幅を
有する平板状の網状基材(以下、目開き幅の大きい網状
基材ともいう)5とを交互に多数積層した基材構造体
と、該基材構造体の表面に、前記目開き幅の小さい網状
基材6の網目全体を塞ぐとともに(図2b参照)、目開
き幅の大きい網状基材5の網目全体は貫通するように残
して担持された、図示省略した触媒成分1(図2a参
照)とから主として構成されている。
【0013】このような触媒構造体は、例えば次のよう
にして形成される。すなわち、所定間隔で帯状の凸状部
10を多数設けた、所定の目開き幅、例えば目開き幅2
×4mmの網状基材6と、該凸状部を設けた網状基材6
の目開き幅よりも大きな目開き幅、例えば4×8mmの
目開き幅を有する網状基材5とを交互に多数積層して基
材構造体とし、該基材構造体を粘度が、例えば2000
cPに調整された触媒スラリに浸漬して前記目開き幅の
小さい網状基材6の網目を塞ぐとともに(図2b参照)
前記目開き幅の大きい網状基材5の網目は貫通する状態
に残して触媒成分1を担持させたのち(図2a参照)、
乾燥し、所定温度で焼成することによって形成される。
【0014】本実施例によれば、網目が触媒成分1で塞
がれた、所定間隔で帯状の凸状部10を設けた目開き幅
の小さい網状基材6と、網目が貫通した状態に触媒成分
1が担持された目開き幅の大きい網状基材5とが交互に
積層された一体構造の触媒構造体となり、網目の開いた
部分を通る三次元的なガスの乱れを生起させるガス攪拌
体と触媒体との積層構造を実現することができるので、
高い触媒性能を備えた触媒構造体が得られる。
【0015】本実施例によれば、触媒担持方法として浸
漬法を採用したことにより、従来の塗布、圧延法と比較
して触媒担持量を低減し、かつ工程数を大幅に減少させ
ることができるので、触媒の軽量化および低コスト化が
可能となる。本実施例において、網目が貫通した、触媒
担持後の目開き幅の大きい網状基材5は、主としてガス
流を乱す攪拌体として機能する。なお、目開き幅の大き
い網状基材5の目開き幅を任意に選択することにより、
ガス攪拌体の目開き幅を調整して触媒構造体の圧損を調
整することができる。
【0016】次に、図2を用いて、本発明における触媒
成分の担持方法を説明する。本発明は、触媒担持方法と
して浸漬法を採用するものであり、かかる浸漬法におい
ては、触媒スラリの粘度を制御し、2種の網状基材5お
よび6の網目の目開き幅を選定することにより、目開き
幅の小さい、例えば網状基材6の網目を塞ぐように付着
した触媒成分1は安定して網目を塞ぎ続けることができ
る(図2b)が、目開き幅の大きい、例えば網状基材5
の網目を塞ぐように付着した触媒成分1は、網目がスラ
リの膜を支える力が小さいために、スラリ膜は不安定で
破れ易く、網目の貫通部分4が形成される(図2a)。
従って、目開き幅の大きい網状基材と目開き幅の小さい
網状基材とを交互に積層した基材構造体を触媒スラリに
浸漬させることにより、網目が触媒成分で塞がれた触媒
体と網目の貫通した網状体とが交互に積層された触媒構
造体が得られる。
【0017】本発明において、網状基材としては、例え
ばメタルラス、セラミックスもしくはガラス製の網状物
またはシリカ、チタニアなどの無機結合剤を含浸させて
強化したセラミックスもしくはガラス繊維製織布が好適
に使用される。メタルラスとして、ローラ掛けまたはプ
レスなどにより圧延したものを用いることもできる。
【0018】本発明において、板状の網状基材に設けら
れる帯状の凸状部の断面形状は、例えば図3(a)〜
(e)に示したような、階段型、波型、凹凸型、コの字
型などが挙げられる。本発明において、触媒成分として
は、例えば酸化チタンを主成分とし、バナジウム
(V)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)の酸
化物のうち少なくとも一種を含む脱硝触媒が好適に用い
られ、触媒スラリとしては、例えば前記触媒成分に水を
加えて所定粘度に調製したスラリが適用される。
【0019】本発明において、網目が触媒成分で塞がれ
た基材と塞がれない基材を作り分けるために、網状基材
の目開き幅および触媒スラリの粘度が選択される。目開
き幅が大きい網状基材の開孔、例えばメタルラスの網目
を示す図4における短方向の網目長さ9と長方向の網目
長さ8の積は、例えば4.0×8.0mm 2 〜6.0×
12.0mm2 であり、目開き幅が小さい網状基材の開
孔は、例えば2.0×4.0mm2 またはそれ以下であ
る。従って、目開き幅が大きい網状基材としては、例え
ばメタルラスが、目開き幅が小さい網状基材としては、
例えばメタルラス、セラミックスもしくはガラス製の網
状物、またはセラミックスもしくはガラス繊維製織布、
不織布もしくはこれらに無機結合剤を含浸して強化した
ものが好適に使用される。
【0020】触媒スラリの粘度は、例えば1500〜3
000cPに調整される。スラリ粘度が大きすぎると目
開き幅が大きい基材の網目までもが塞がれてしまい、小
さすぎると目開き幅が小さい基材の網目までもが貫通し
た状態になり、所期の目的の達成が困難となる。触媒ス
ラリの粘性を増加させるものとしては、例えば消泡剤、
酸化チタン、無機繊維などが挙げられ、粘性を減少させ
るものとしては、例えば界面活性剤、シリカゾル、蓚酸
などが挙げられる。これらの成分は、1種類を単独でま
たは2種類以上を同時に使用してもよい。
【0021】本発明において、帯状の凸状部を多数設け
た網状基材の目開き幅を平板状の網状基材の目開き幅よ
りも大きくし、該平板状の網状基材の網目を塞ぐととも
に前記凸状部を設けた網状基材の網目は貫通する状態に
残して触媒成分を担持させてもよい。これによって、網
目が貫通した状態に触媒成分が担持された、帯状の凸状
部を設けた網状体と、網目が塞がれた状態に触媒成分が
担持された平板状の触媒体を交互に積層した触媒構造体
が得られる。
【0022】図5は、本発明の他の実施例を示す斜視図
である。図5において、この触媒構造体は、目開き幅の
小さい網状基材6に設けられた帯状の凸状部の断面形状
を図3(a)に示したような階段状としたものである。
このようにしても、上記実施例と同様の効果が得られ
る。
【0023】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を説明する。 実施例1 メタバナジン酸アンモン306.5gおよび三酸化モリ
ブデン275.9gを2759gの水に混ぜ、約20時
間攪拌した後、シリカゾル1432gを混ぜた溶液に、
長さ100μmの無機繊維製ミルドファイバー1123
gおよび酸化チタン2625gを加えて粘度2000c
Pの触媒成分スラリを得た。
【0024】一方、これとは別に板厚0.64mm、開
孔率74.0%、図4における網目サイズ9および8が
それぞれ2.0mm、4.0mmのメタルラスを金型の
間に挟み、図3(b)の断面形状を有する帯状凸状部を
成形し、幅498mm、長さ500mm、図1における
触媒ピッチ2が6.0mmの基材成形体を得た。この基
材成形体(網状基材6)と、幅498mm、長さ500
mm、板厚0.64mm、開孔率89.0%で図4にお
ける網目サイズ9および8がそれぞれ4.0mm、8.
0mmの平板状メタルラス(網状基材5)を交互に積層
し、400℃で10分間脱脂処理して基材構造体を得
た。
【0025】この基材構造体を、上記触媒成分スラリに
浸漬した後、25時間常温で乾燥し、500℃で2時間
焼成し、網目が小さく全ての網目が触媒成分で塞がれた
状態に触媒成分が担持された網状基材6と、網目が大き
く全ての網目が貫通した状態に残して触媒成分が担持さ
れた網状基材5とが交互に積層された、実施例1の触媒
構造体を得た。
【0026】比較例1 比表面積270m2 /gの酸化チタン1.2kgにモリ
ブデン酸アンモニウム((NH4)6・Mo7O24・4H2O)を0.25
kg、メタバナジン酸アンモニウム0.23kgおよび
蓚酸0.3kg、さらに20wt%シリカゾルをSiO
2 として8wt%添加し、水を加えながら混練してペー
スト状態にした。これにカオリン系無機繊維(商品名カ
オウール) 15wt%を加えてさらに混練し、水分3
0.5%の触媒ペーストを得た。
【0027】上記触媒ペーストを別途調製した、幅49
8mm、長さ500mm、板厚0.67mm、開孔率7
4.0%で図4における網目サイズ9および8がそれぞ
れ2.0mm、4.0mmのメタルラス基材に、一対の
圧延ローラで目開き部及び基材表面に塗布して図3
(b)の断面形状を有する帯状突起部を成形し、500
℃で2時間焼成し、厚み0.68mmの板状触媒体を得
た。
【0028】一方、比表面積約270m2 /gの酸化チ
タン1.2kgにモリブデン酸アンモニウム((NH4)6・Mo
7O24・4H2O)を0.25kg、メタバナジン酸アンモニウ
ム0.23kgおよび蓚酸0.3kgとに水を加えて混
練して粘土状物にしたのち押し出し造粒機で3φの柱状
に成形し、得られた成形体を乾燥した後、550℃で2
時間焼成し、微粉砕機で粉砕して1μm以下の粒子が6
0%以上の触媒粉末を得、この粉末に水を加えて固形分
40%の触媒スラリを調製した。
【0029】他方、これとは別に幅498mm、長さ5
00mm、板厚0.64mm、開孔率89.0%で図4
における網目サイズ9および8ががそれぞれ4.0m
m、8.0mmの平板状メタルラス基材に、上記触媒ス
ラリを基材の目開き部が塞がらないようにコーティング
し、350℃で2時間焼成し、板厚0.64mmの網状
体を得、この網状体と上記板状触媒体とを交互に積層し
て比較例1の触媒構造体とした。
【0030】比較例2 実施例1における、目開き幅の大きい平板状メタルラス
の代わりに、帯状の凸状部を形成する前の目開き幅の小
さいメタルラス(網状基材)、すなわち、板厚0.64
mm、開孔率74.0%、図4における網目サイズ9お
よび8がそれぞれ2.0mm、4.0mmの平板状メタ
ルラスを用いた以外は上記実施例1と同様にして触媒構
造体を調製したところ、基材の網目が全て触媒成分で塞
がれた触媒構造体を得た。
【0031】実施例2 実施例1における、目開き幅の大きい平板状のメタルラ
スに代えて、板厚0.64mm、開孔率92.0%,図
4における網目サイズ9および8がそれぞれ6.0m
m、12.0mmの平板状メタルラスを用いた以外は上
記実施例1と同様にして同様の触媒構造体を得、実施例
2の触媒構造体とした。
【0032】実施例3 実施例2における、目開き幅の小さいメタルラス基材に
代えて、繊維径9μmのEガラス製繊維の撚糸を200
0本用いて10本/25.4mmの荒さで平織りした織
布にチタニア40%、シリカゾル20%、ポリビニルア
ルコール1%のスラリを含浸させ、150℃で乾燥して
剛性を持たせ、図3(b)の断面形状を有する帯状凸状
部を成形し、幅498mm、長さ500mm、図1にお
ける触媒ピッチ2を6.0mmとした網状基材を用いた
以外は、上記実施例2と同様にして同様の触媒構造体を
得、実施例3の触媒構造体とした。
【0033】表1に、実施例1〜3と比較例1および2
の触媒構造体の製造条件および得られた触媒構造体の触
媒成分付着状態を示した。
【表1】 実施例1と比較例1の触媒構造体について、表2に示す
条件で脱硝性能を測定した。試験結果と触媒エレメント
の質量比率を表3に併せて示した。表3中、活性比率は
体積基準総括反応速度定数の比であり、比較例1の値を
1としたものである。
【0034】 表3から、実施例1と比較例1の触媒性能は同じである
が、比較例1は触媒成分を塗布法により担持させたもの
であるために、実施例1に比べて触媒担持量が多く、重
いことが分かる。このことから、本発明の触媒構造体
は、触媒活性を維持したままで使用触媒量を低減し、軽
量化できることが分かる。
【0035】
【発明の効果】本願の請求項1に記載の発明によれば、
三次元的なガスの乱れによる高性能の触媒構造体が得ら
れるとともに、触媒成分の使用量および製造工数を低減
して低コスト化を図ることができる。本願の請求項2に
記載の発明によれば、上記発明と同様の効果が得られ
る。
【0036】本願の請求項3に記載の発明によれば、三
次元的なガスの乱れによる高性能の触媒構造体を、触媒
使用量および製造工程数を低減して低コストで製造する
ことができる。本願の請求項4に記載の発明によれば、
上記発明と同様の効果が得られる。
【0037】本願の請求項5に記載の発明によれば、上
記発明と同様、高活性、かつ低圧損の触媒構造体を低コ
ストで製造することができる。本願の請求項6に記載の
発明によれば、上記発明の効果に加え、脱硝活性に優れ
た排ガス脱硝用の触媒構造体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である触媒構造体を示す説明
図。
【図2】触媒成分の担持方法を示す概念図。
【図3】帯状凸状部の断面形状を示す説明図。
【図4】ラス加工後のメタルラスの網目形状を示す説明
図。
【図5】本発明の他の実施例を示す触媒構造体の説明図
【符号の説明】
1…触媒成分、2…触媒ピッチ、3…触媒構造体、4…
網目の貫通部分、 5…目開き幅の大きい網状基材、6 …
目開き幅の小さい網状基材、7…ラス送りピッチ、8…
ラスの網目長さ(長方向)、9…ラスの網目長さ(短方
向)、10…凸状部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 37/02 301 F01N 3/28 301Q F01N 3/10 301S 3/28 301 B01D 53/36 102D ZAB (72)発明者 横山 公一 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 Fターム(参考) 3G091 AB04 BA14 BA39 CA17 GA09 GA18 GA20 GB10W GB16Y GB17X 4D048 AA06 AB02 AC04 BA10X BA12X BA23X BA26X BA27Y BA39X BA42X BB02 BB04 BB08 BB13 4G069 AA03 AA08 AA11 BA13A BA14A BA17 BB04A BB04B BC54A BC54B BC59A BC59B BC60A CA02 CA08 CA13 EA21 EA25 EB02 EB04 EB10 EB12X EB12Y EB14Y EB15Y FA01 FA03 FB15 FB30 FB66

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定間隔で帯状の凸状部を多数設けた、
    所定の目開き幅を有する網状基材と、該網状基材の目開
    き幅よりも大きい目開き幅を有する平板状の網状基材と
    を交互に多数積層した基材構造体と、該基材構造体の表
    面に、前記凸状部を設けた網状基材の網目を塞ぐととも
    に前記平板状網状基材の網目は貫通するように残して担
    持された触媒成分とを有することを特徴とする排ガス浄
    化用触媒構造体。
  2. 【請求項2】 所定間隔で帯状の凸状部を多数設けた、
    所定の目開き幅を有する網状基材と、該網状基材の目開
    き幅よりも小さい目開き幅を有する平板状の網状基材と
    を交互に多数積層した基材構造体と、該基材構造体の表
    面に、前記平板状の網状基材の網目を塞ぐとともに前記
    凸状部を設けた網状基材の網目は貫通するように残して
    担持された触媒成分とを有することを特徴とする排ガス
    浄化用触媒構造体。
  3. 【請求項3】 所定間隔で帯状の凸状部を多数設けた、
    所定の目開き幅を有する網状基材と、該網状基材の目開
    き幅よりも大きな目開き幅を有する平板状の網状基材と
    を交互に多数積層して基材構造体とし、該基材構造体を
    触媒スラリに浸漬して前記凸状部を設けた網状基材の網
    目を塞ぐとともに前記平板状の網状基材の網目は貫通す
    る状態に残して触媒成分を担持させ、乾燥したのち焼成
    することを特徴とする排ガス浄化用触媒構造体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記帯状の凸状部を多数設けた網状基材
    の目開き幅を前記平板状の網状基材の目開き幅よりも大
    きくし、該平板状の網状基材の網目を塞ぐとともに前記
    凸状部を設けた網状基材の網目は貫通する状態に残して
    触媒成分を担持させることを特徴とする請求項3に記載
    の排ガス浄化用触媒構造体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記凸状部を設けた網状基材および平板
    状の網状基材として、表裏に貫通する孔を多数有するメ
    タルラス、セラミックスもしくはガラス製の網状物また
    は無機結合剤を含浸して強化したセラミックスもしくは
    ガラス繊維製織布を用いることを特徴とする請求項3ま
    たは4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記触媒成分は、酸化チタンを主成分と
    し、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、タングス
    テン(W)の酸化物のうち少なくとも一種を含有するも
    のであることを特徴とする請求項3〜5の何れかに記載
    の方法。
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