JP2003156910A - フルカラー電子写真画像形成装置およびそれを用いた画像形成方法 - Google Patents

フルカラー電子写真画像形成装置およびそれを用いた画像形成方法

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JP2003156910A
JP2003156910A JP2002202110A JP2002202110A JP2003156910A JP 2003156910 A JP2003156910 A JP 2003156910A JP 2002202110 A JP2002202110 A JP 2002202110A JP 2002202110 A JP2002202110 A JP 2002202110A JP 2003156910 A JP2003156910 A JP 2003156910A
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Tatsuya Niimi
達也 新美
Hirota Sakon
洋太 左近
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Ricoh Co Ltd
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  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性が高く、繰り返し使用に対し安定な画
像が形成可能で、かつ低コストな画像形成要素、特に黒
色画像形成用の画像形成要素を搭載した高速フルカラー
用電子写真画像形成装置およびそれを用いた画像形成方
法を提供すること。 【解決手段】 少なくとも帯電手段、画像露光手段、現
像手段および電子写真感光体を具備してなる画像形成要
素を複数配列したフルカラー電子写真画像形成装置であ
って、黒色トナー像を形成する画像形成要素に搭載され
た感光体の外周が、黒色以外のトナー像を形成する画像
形成要素に搭載された感光体の外周より長く、かつ黒色
トナー像用画像形成要素に搭載される帯電部材が、非接
触で帯電部材表面が感光体表面に対し近接配置されたこ
とを特徴とするフルカラー電子写真画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンデム型電子写
真方式のフルカラー画像形成装置、特に高速フルカラー
画像形成装置、およびそれを用いたフルカラー画像形成
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を利用したフルカラー画像
形成装置としては、一般的には2つの方式が知られてい
る。1つはシングル方式あるいはシングルドラム方式と
呼ばれるものであり、装置中に1つの電子写真感光体が
搭載され、4色の現像部材が搭載されたものである。こ
の方式においては、感光体上もしくは被転写部材(出力
用の紙に直接、あるいは中間転写体に一旦転写され、そ
の後に紙に転写される)に4色(シアン、マゼンタ、イ
エローおよびブラック)のトナー像が形成される。この
場合、感光体の周りに配置される帯電部材、露光部材、
転写部材、クリーニング部材、定着部材は共通化するこ
とが可能で、後述のタンデム方式に比べ、小型で、低コ
ストに設計することが可能である。
【0003】一方、もう1つの方式としてタンデム方式
あるいはタンデムドラム方式と呼ばれるものがある。こ
れは、1つの画像形成装置に複数の電子写真感光体が搭
載され、一般的には、少なくとも電子写真感光体と帯電
手段、画像露光手段および現像手段を1つずつ具備し、
さらに必要に応じて転写手段、除電手段およびクリーニ
ング手段のうち少なくとも1つを具備してなる画像形成
要素を、複数個搭載して画像形成装置を形成する。通
常、用いられるトナーの色数、すなわち、シアン、マゼ
ンタ、イエローおよび黒、に併せた4つの画像形成要素
が搭載されている。この方式においては、1つの画像形
成要素で1色のトナー像を形成した後、同様に他の複数
の画像形成要素を順次を用いて、最終的に得られる複数
色のトナー像を被転写体に転写後定着して、フルカラー
像を形成する。この方式の利点は、第1に高速画像形成
が可能であることが挙げられる。これは前述のように、
各色のトナー像を並列処理にて作製できるためである。
そのため、シングル方式に比べ、画像形成処理時間がお
よそ4分の1の時間で済み、4倍の高速プリントに対応
が可能になる。第2の利点は、電子写真感光体をはじめ
とする前記画像形成要素に具備された各機能手段の耐久
性を実質的に高められることである。これは、シングル
方式においては、4色のトナーを用いる場合で言えば、
1本の電子写真感光体で4回の帯電、露光、現像の各工
程を行って1つのフルカラー像を形成するのに対し、タ
ンデム方式では前記動作を1本で1回しか行なわないか
らである。反面欠点として、4つの画像形成要素を具備
するため装置全体が大きくなってしまうこと、またコス
トが高いものになってしまうことが挙げられる。
【0004】そこで、装置全体の大型化の問題には、感
光体および感光体周りに設置される各手段を小型化し、
結果として1つの画像形成要素を小型化して対応されて
きた。これにより、装置全体の小型化も可能になったば
かりでなく、材料費の低減ができて全体としての低コス
ト化も多少進んだ。しかしながら、装置の小型化に伴
い、画像形成要素に搭載された感光体を含む各手段の耐
久性を上げなければならないという、新たな課題がでて
きた。通常、フルカラープリンタもしくは複写機におい
て、出力される原稿のうちモノクロ(黒色)印字の割合
が多く、結果として黒色トナー像の形成用感光体の使用
頻度が他の有色画像の形成用感光体よりも多くなるた
め、黒色トナー像用感光体は他の感光体に比して特に高
い耐久性を有するものであることが必要とされている。
【0005】このような要求に対し、耐久性の高い感光
体という意味では、無機系光導電材料の代表であるアモ
ルファスシリコンを用いた無機感光体が挙げられるが、
アモルファスシリコンを用いた感光体は、帯電能が低
く、シアン、マゼンタ、イエローの各色においてコント
ラストが得られないという問題点がある。
【0006】特開平10−333393号公報では、黒
色トナー像を使用する感光体に特定の膜厚以上のアモル
ファスシリコン感光体を用い、他のカラー3色用として
有機感光体を用い、アモルファスシリコン感光体の帯電
能の低さをカバーするために、有機感光体とアモルファ
スシリコン感光体の帯電差を所定(200V)以下にコ
ントロールして用いることが提案されている。また、特
開平11−52599号公報では、黒色トナー像を使用
する感光体に、特定の硬度以上のa−SiC表面層から
なるものを使用し、前記提案と同様に、黒色トナー像用
感光体の帯電能の低さを調整することが提案されてい
る。これらの提案は、コストを考慮した寿命設計上、利
点のある考え方である。
【0007】しかしながら、互いに光導電層が異なる感
光体を用いた複数個の画像形成要素を1つの画像形成装
置中に用いると、それぞれの特性差によって所望通りの
着色画像を得るのが難しく、前記公報の提案のように、
帯電差をコントロールしても不充分であった。すなわ
ち、前記公報に提案されるような帯電差のコントロール
は、画像形成装置の使用環境が変化した場合、感光体の
特性が変化してしまい、必ずしも狙い通りの効果が得ら
れない場合がある。また、特定の電位コントロールを行
なう機能手段を設けることが必要になり、さらに、アモ
ルファスシリコン感光体と有機感光体の2種類の感光体
を用いることとなると合わせてコスト高になり、実際的
でない。特に、有機感光体は大量生産が可能で比較的低
コストで収まるが、アモルファスシリコン感光体に代表
される無機感光体は、一般的に真空薄膜形成法により成
膜されるため、非常に高価な設備を必要とし、バッチ方
式になってしまうため、生産性が低く、高コストになっ
てしまう。
【0008】特開2000−242056号公報には、
タンデム型フルカラー画像形成装置において、黒色用感
光体の感光層膜厚を他色用感光体の膜厚よりも厚くする
ことによって、またさらに特開2000−242057
号公報には、黒色用感光体の径を他色用感光体の径より
も大きくすることによって、それぞれ黒色用感光体の耐
久性を向上させることが提案されている。この提案によ
って、いずれも具体的に記載されている感光体はすべて
有機感光体であるため、無機感光体を併用する場合の前
記不具合点は解消されるものと考えられ、さらに、使用
頻度の高い黒色トナー像用感光体の耐久性は向上するも
のと期待できる。
【0009】一般にタンデム方式のフルカラー画像形成
装置においては、1つの画像形成装置内に複数の画像形
成要素を搭載するため、画像形成要素における問題点が
より顕著により大きく現れてしまい、例えば、画像形成
に必須である帯電工程でオゾン・NOx等の酸化性ガス
が発生し、現像工程においては地汚れ等が発生するなど
の問題がある。特に、帯電部材としてスコロトロン・チ
ャージャーを使用した場合に発生するオゾン臭は、感光
体への影響もさることながら、オフィス環境への悪影響
も見逃すことはできず、また、装置小型化のために使用
される接触方式の帯電ローラーにおいても、オゾン臭の
問題は解決できるものの、帯電ローラーの汚れに起因し
て発生する異常画像もタンデム方式においては大きな問
題となり、フルカラー画像形成におけるカラーバランス
(色再現性)を含めて解決する必要がある。この点に関し
ては、繰り返し使用時において複数の画像形成要素の出
力特性を同等にすることで解決できるものと想われる。
しかしながら、前述した公知技術のようなやり方による
と、黒色画像用感光体の耐久性を他色画像用感光体の耐
久性よりも高くすることは期待できるが、システム全体
として感光体と画像形成要素を構成する他の部材とのバ
ランスの観点から考察すると、これだけでは不充分であ
り、画像形成要素全体としての耐久性を充分に高めるこ
とはできない。以上のような点に鑑み、フルカラータン
デム型電子写真装置における画像形成要素、特に黒色用
画像形成要素を低コストでの高耐久化が要望されるもの
であるが、その解決するための提案は未だなされていな
い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、耐久
性が高く、繰り返し使用に対し安定な画像が形成可能
で、かつ低コストな画像形成要素、特に黒色画像形成用
の画像形成要素を搭載した高速フルカラー用電子写真画
像形成装置およびそれを用いた画像形成方法を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意検討を
重ねた結果、少なくとも低コスト、高速フルカラー対応
及び高耐久性の3つの要望を満足するためには、以下の
条件が必要不可欠であることを見い出した。
【0012】すなわち、タンデム型電子写真装置(画像
形成装置)を低コストで高耐久化するためには、耐久性
の律速要件である黒トナー像を形成する画像形成要素の
耐久性を向上することが必要である。具体的には、黒ト
ナー像を形成する画像形成要素の寿命を他の3色のカラ
ートナー像を形成する画像形成要素の寿命の2倍程度に
高めることが必要である。
【0013】電子写真装置の使用環境が種々の変化に対
応するためには、複数の画像形成要素の環境に対する特
性の変化(特に帯電性と光減衰特性が重要)がほぼ同一
である必要がある。
【0014】低コスト実現に関しては、材料及び製造コ
ストの安い有機系光導電材料を用い、湿式塗工方法にて
感光体を作製し、感光層そのものの静電的高耐久化も併
せて発現させる必要がある。
【0015】このような3つの条件に合致するような、
タンデム型フルカラー電子写真装置に使用する画像形成
要素の構成について検討した。その結果感光体について
言えば、先ず第1に、黒色トナー像用画像形成要素に搭
載される感光体の高耐久化を実現するために、黒色トナ
ー像用画像形成要素に搭載される感光体の外周を、黒色
以外トナー像画像形成要素に搭載される感光体の外周よ
り長いものにすることが必要であることを確認した。さ
らに、複数の画像形成要素に搭載される感光体の感光層
を有機光導電材料で構成し、複数本とも同一の構成にす
ることが好ましいことを見出した。
【0016】しかしながら、黒色トナー像用画像形成要
素に搭載される帯電部材の種類によっては、この感光体
の高耐久化が画像形成要素の高耐久化に結びつかないこ
とを確認した。すなわち、帯電部材としてスコロトロン
・チャージャーに代表されるワイヤー型のものを用いる
場合には、タンデム型フルカラー画像形成装置の1つの
課題である「装置の小型化」に寄与できないばかりでな
く、帯電に伴い発生する酸化性ガスの影響が大きく、感
光体へ表面の劣化現象を加速するばかりでなく、使用環
境への影響も大きい。更に、前記ガス等の影響によりカ
ラーバランスを崩しやすく、タンデム方式のフルカラー
画像形成装置には向いていない。このようなワイヤー型
のものを用いる場合の問題については、接触方式の帯電
部材を用いることによって解決することができ、すなわ
ち装置の小型化に寄与でき、さらに感光体への所定帯電
電位の印加に際して、帯電部材への印加電圧を大幅に下
げられるので、酸化性ガスの発生量を大きく低減するこ
とができる。
【0017】しかしながら、接触型の帯電部材を用いた
場合には、幾つかの不具合点が新たに確認された。1つ
は、感光体表面と帯電部材表面が接触しているため、画
像形成において感光体表面に残留するトナーあるいは紙
粉による帯電部材表面への汚染という問題である。帯電
部材表面がこれらにより汚染された場合には、帯電能力
が低下したり、帯電が不均一になったりする。この帯電
不良を回避するために、繰り返し使用においては帯電能
力の低下にあわせて帯電部材への印加電圧を上昇させる
などの処置が施こされるが、感光体にかかる帯電による
ハザードが大きくなり、結果として感光体の耐久性を低
下させたり、異常画像の発生を生み出す。更に帯電部材
への印加電圧上昇に伴って、帯電部材そのものの耐久性
も低下させてしまう。
【0018】もう1つの問題は、感光体表面と帯電部材
表面が接触しているために、感光体および帯電部材表面
の摩耗現象が発生することである。これによって、帯電
部材表面の劣化現象が加速され、帯電部材の帯電能低下
に確実につながる。これに対しては、接触帯電部材とし
ての帯電ローラー径も感光体と同様に大きくすれば解決
できる可能性があるが、画像形成要素全体の大きさが大
きくなってしまうという不具合を生じるため、現実的で
はない。本発明者等の検討によれば、タンデム方式フル
カラー画像形成装置に搭載する複数の画像形成要素のう
ち、少なくとも黒色画像用画像形成要素に用いる帯電部
材として、既に知られているワイヤー型の帯電部材や接
触方式の帯電部材を用いずに、帯電部材表面が感光体表
面に非接触な状態で近接配置される帯電部材を用い、併
せて黒色トナー像用感光体の外周を他色の感光体より長
くすることによって、上記の不具合点を解消できること
が分かり、本発明を完成するに至った。
【0019】すなわち、上記課題は、本発明の(1)
「少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段および
電子写真感光体を具備してなる画像形成要素を複数配列
したフルカラー電子写真画像形成装置であって、黒色ト
ナー像を形成する画像形成要素に搭載された感光体の外
周が、黒色以外のトナー像を形成する画像形成要素に搭
載された感光体の外周より長く、かつ黒色トナー像用画
像形成要素に搭載される帯電部材が、非接触で帯電部材
表面が感光体表面に対し近接配置されたことを特徴とす
るフルカラー電子写真画像形成装置」、(2)「前記感
光体に近接配置された帯電手段に用いられる帯電部材表
面と感光体表面の間の空隙が100μm以下であること
を特徴とする前記第(1)項に記載のフルカラー電子写
真画像形成装置」、(3)「黒色トナー像を形成する画
像形成要素の、黒色トナー像用感光体と帯電部材とがプ
ロセスカートリッジを形成することを特徴とする前記第
(1)項又は第(2)項に記載のフルカラー電子写真画
像形成装置」、(4)「帯電部材に対し直流成分に交流
成分を重畳した電圧を印加することにより、感光体に帯
電を与えることを特徴とする前記第(1)項乃至第
(3)項のいずれかに記載のフルカラー電子写真画像形
成装置」、(5)「すべての画像形成要素に搭載された
感光体の感光層が、有機系感光層であることを特徴とす
る前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載のフ
ルカラー電子写真画像形成装置」、(6)「有機系感光
層に電荷発生物質が含有され、該電荷発生物質がアゾ顔
料もしくはフタロシアニン顔料であることを特徴とする
前記第(5)項に記載のフルカラー電子写真画像形成装
置」、(7)「すべての画像形成要素に搭載された感光
体の感光層が、同一の組成物からなることを特徴とする
前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載のフル
カラー電子写真画像形成装置」、(8)「すべての画像
形成要素に搭載された感光体の感光層が、電荷発生層と
電荷輸送層の積層構成からなり、いずれの電荷輸送層に
も高分子電荷輸送物質を含有することを特徴とする前記
第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載のフルカラ
ー電子写真画像形成装置」、(9)「前記電荷輸送層に
含有される高分子電荷輸送物質が、少なくともトリアリ
ールアミン構造を主鎖および/または側鎖に含むポリカ
ーボネートを含有することを特徴とする前記第(8)項
に記載のフルカラー電子写真画像形成装置」、(10)
「すべての画像形成要素に搭載された感光体の最表層
に、保護層を設けることを特徴とする前記第(1)項乃
至第(9)項のいずれかに記載のフルカラー電子写真画
像形成装置」、(11)「前記保護層にフィラーを含有
することを特徴とする前記第(10)項に記載のフルカ
ラー電子写真画像形成装置」、(12)「前記保護層に
含有されるフィラーが比抵抗1010Ω・cm以上の無
機顔料又は金属酸化物であることを特徴とする前記第
(11)項に記載のフルカラー電子写真画像形成装
置」、(13)「前記保護層に電荷輸送物質を含有する
ことを特徴とする前記第(10)項乃至第(12)項の
いずれかに記載のフルカラー電子写真画像形成装置」、
(14)「前記電荷輸送物質が高分子電荷輸送物質であ
ることを特徴とする前記第(13)項に記載のフルカラ
ー電子写真画像形成装置」、(15)「前記電子写真感
光体の導電性支持体表面が陽極酸化皮膜処理されたもの
であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(14)
項のいずれかに記載のフルカラー電子写真画像形成装
置」によって解決される。また、上記課題は、本発明の
(16)「少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手
段および電子写真感光体が具備された画像形成要素を複
数配列されてなるフルカラー電子写真画像形成装置の、
各画像形成要素を構成する電子写真感光体のセットであ
って、黒色トナー像用感光体の外周が、黒色以外の色ト
ナー像用の複数の各感光体の外周より長く、かつ黒色ト
ナー像用画像形成要素に搭載される帯電部材が、非接触
で帯電部材表面が感光体表面に対し近接配置されたこと
を特徴とするフルカラー電子写真装置用感光体セット」
によって解決される。また、上記課題は、本発明の(1
7)「少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段お
よび電子写真感光体が具備された画像形成要素を複数配
列されてなるフルカラー電子写真画像形成装置に用いら
れる、複数の画像形成要素セットであって、黒色トナー
像用感光体の外周が、黒色以外の色トナー像用の複数の
各感光体の外周より長く、かつ黒色トナー像用画像形成
要素に搭載される帯電部材が、非接触で帯電部材表面が
感光体表面に対し近接配置されたことを特徴とするフル
カラー電子写真装置用画像形成要素セット」によって解
決される。また、上記課題は、本発明の(18)「少な
くとも帯電手段、画像露光手段、現像手段および電子写
真感光体が具備された画像形成要素を複数配列されてな
るフルカラー電子写真画像形成装置に用いられ、帯電手
段、画像露光手段および現像手段のうちの1つ乃至3つ
と電子写真感光体からなり、各画像形成要素を構成する
カートリッジセットであって、黒色トナー像用感光体の
外周が、黒色以外の色トナー像用の複数の各感光体の外
周より長く、かつ黒色トナー像用画像形成要素に搭載さ
れる帯電部材が、非接触で帯電部材表面が感光体表面に
対し近接配置されたことを特徴とするフルカラー電子写
真装置用感光体カートリッジセット」によって解決され
る。また、上記課題は、本発明の(19)「前記第(1
6)項に記載の感光体セット、第(17)項に記載の画
像形成要素セットまたは第(18)項に記載の感光体カ
ートリッジセットが搭載されたこと特徴とするフルカラ
ー電子写真画像形成装置」によって解決される。また、
上記課題は、本発明の(20)「前記第(1)項乃至第
(14)項および第(19)項のいずれかに記載の画像
形成装置を用い、電子写真法によってフルカラー画像を
形成する方法。」によって解決される。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、図面を用いて本発明のフル
カラー電子写真画像形成装置を詳しく説明する。図1
は、本発明の電子写真画像形成装置を説明するための概
略図であり、下記するような変形例も本発明の範疇に属
するものである。図1において、符号(1C)、(1
M)、(1Y)及び(1K)はドラム状の感光体であ
り、この感光体(1C)、(1M)、(1Y)及び(1
K)は図中の矢印方向に回転し、その周りに少なくとも
回転順に帯電部材(2C)、(2M)、(2Y)及び
(2K)、現像部材(4C)、(4M)、(4Y)及び
(4K)、クリーニング部材(5C)、(5M)、(5
Y)及び(5K)が配置されている。帯電部材(2
C)、(2M)、(2Y)及び(2K)は、感光体表面
に対して非接触近接配置され、感光体表面を均一に帯電
するための帯電装置を構成する帯電部材である(詳細に
関しては後述する)。この帯電部材(2C)、(2
M)、(2Y)及び(2K)と、現像部材(4C)、
(4M)、(4Y)及び(4K)の間の感光体表面に図
示しない露光部材からのレーザー光(3C)、(3
M)、(3Y)及び(3K)が照射され、感光体(1
C)、(1M)、(1Y)及び(1K)に静電潜像が形
成されるようになっている。
【0021】そして、このような感光体(1C)、(1
M)、(1Y)及び(1K)を中心とした4つの画像形
成要素(ユニット)(6C)、(6M)、(6Y)及び
(6K)が、転写材搬送手段である転写搬送ベルト(1
0)に沿って並置されている。転写搬送ベルト(10)
は各画像形成ユニット(6C)、(6M)、(6Y)及
び(6K)の現像部材(4C)、(4M)、(4Y)及
び(4K)とクリーニング部材(5C)、(5M)、
(5Y)及び(5K)の間で感光体(1C)、(1
M)、(1Y)及び(1K)に当接しており、転写搬送
ベルト(10)の感光体側の裏側に当たる面(裏面)に
は転写バイアスを印加するための転写ブラシ(11
C)、(11M)、(11Y)及び(11K)が配置さ
れている。各画像形成要素(6C)、(6M)、(6
Y)及び(6K)は現像装置内部のトナーの色が異なる
のと、本発明に係わる黒トナー像形成用感光体(1K)
が他の感光体と素管径が異なる(1K)の感光体の外周
が、(1C)、(1M)、(1Y)の感光体の感光体の
外周より長い)だけで、その他は全て同様の構成となっ
ている。
【0022】図1に示す構成のフルカラー電子写真画像
形成装置において、画像形成動作は次のようにして行な
われる。まず、各画像形成要素(6C)、(6M)、
(6Y)及び(6K)において、感光体(1C)、(1
M)、(1Y)及び(1K)が矢印方向(感光体と連れ
周り方向)に回転する帯電部材(2C)、(2M)、
(2Y)及び(2K)により帯電され、次に露光部でレ
ーザー光(3C)、(3M)、(3Y)及び(3K)に
より、作成する各色の画像に対応した静電潜像が形成さ
れる。次に現像部材(4C)、(4M)、(4Y)及び
(4K)により潜像を現像してトナー像が形成される。
現像部材(4C)、(4M)、(4Y)及び(4K)
は、それぞれC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエ
ロー)、K(ブラック)のトナーで現像を行なう現像部
材で、4つの感光体(1C)、(1M)、(1Y)及び
(1K)上で作られた各色のトナー像は転写紙上で重ね
られる。転写紙(7)は給紙コロ(8)によりトレイか
ら送り出され、一対のレジストローラ(9)で一旦停止
し、上記感光体上への画像形成とタイミングを合わせて
転写搬送ベルト(10)に送られる。転写搬送ベルト
(10)上に保持された転写紙(7)は搬送されて、各
感光体(1C)、(1M)、(1Y)及び(1K)との
当接位置(転写部)で各色トナー像の転写が行なわれ
る。感光体上のトナー像は、転写ブラシ(11C)、
(11M)、(11Y)及び(11K)に印加された転
写バイアスと感光体(1C)、(1M)、(1Y)及び
(1K)との電位差から形成される電界により、転写紙
(7)上に転写される。そして4つの転写部を通過して
4色のトナー像が重ねられた記録紙(7)は定着装置
(12)に搬送され、トナーが定着されて、図示しない
排紙部に排紙される。
【0023】また、転写部で転写されずに各感光体(1
C)、(1M)、(1Y)及び(1K)上に残った残留
トナーは、クリーニング装置(5C)、(5M)、(5
Y)及び(5K)で回収される。なお、図1の例では、
画像形成要素は転写紙搬送方向上流側から下流側に向け
てC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K
(ブラック)の色の順で並んでいるが、この順番に限る
ものでは無く、色順は任意に設定されるものである。ま
た、黒色のみの原稿を作成する際には、黒色以外の画像
形成要素(6C)、(6M)、(6Y)が停止するよう
な機構を設けることは本発明に特に有効に利用できる。
更に、図1において帯電部材は感光体と当接している
が、少なくとも黒色画像用画像形成要素に用いられる帯
電部材は、図6に示すような帯電部材を用いたものであ
り、感光体の非画像形成部のみが帯電部材のギャップ材
と当接しているものである。したがって、画像形成領域
の感光体表面と帯電部材表面の間には、黒色トナー像用
感光体表面が帯電部材表面と接触して磨耗を起さず、し
かも黒色トナー像用感光体に対する帯電部材の帯電機能
を発揮できるようなギャップが設けられている(図6参
照)。このギャップを設けることによって、両者の摩耗
量が低減できると共に、帯電部材へのトナーフィルミン
グ等の悪影響が少なくて済む。また、このようにするこ
とで、帯電部材の耐久性も向上し、黒色トナー像用画像
形成要素の耐久性が向上する。これにより、他色トナー
像用画像形成要素とのバランスがとれ、システム全体で
の耐久性が向上することになる。すなわち、本発明で
は、少なくとも黒色トナー像用画像形成要素に用いられ
る帯電部材は感光体に非接触状態で近接配置することが
必要である。
【0024】前述した近接配置した帯電部材とは、感光
体表面と帯電部材表面の間に100μm以下のギャップ
を有するように非接触状態で近接配置したタイプのもの
である。このギャップは、大きすぎた場合には帯電が不
安定になりやすく、また小さすぎた場合には、感光体に
残留したトナーが存在する場合に、帯電部材表面が汚染
されてしまう可能性がある。したがって、ギャップは1
0〜100μm程度が適当である。ギャップの大きさに
よって、コロトロン、スコロトロンに代表される公知の
チャージ・ワイヤータイプの帯電器、接触方式の帯電ロ
ーラー、帯電ブラシ、帯電ブレードなどの接触帯電部材
とは区別されるものである。本発明において使用される
近接配置された帯電部材は、感光体表面とのギャップを
適切に制御できる機構のものであればいかなる形状のも
のでも良い。例えば、感光体の回転軸と帯電部材の回転
軸を機械的に固定して、適正ギャップを有するような配
置にすればよい。中でも、帯電ローラーの形状の帯電部
材を用い、帯電部材の非画像形成部両端にギャップ形成
部材を配置して、この部分のみを感光体表面に当接さ
せ、画像形成領域を非接触配置させる、あるいは感光体
非画像形成部両端ギャップ形成部材を配置して、この部
分のみを帯電部材表面に当接させ、画像形成領域を非接
触配置させる様な方法が、簡便な方法でギャップを安定
して維持できる方法である。特に、特開2002−14
8904号公報、特開2002−148905号公報に
記載された方法は良好に使用できる。帯電部材側にギャ
ップ形成部材を配置した近接帯電機構の一例を図6に示
す。また、このような非接触近接帯電部材は、前述のよ
うに帯電部材の耐久性を向上させるだけでなく、異常画
像の発生防止が可能であるため、黒色トナー像以外の画
像形成要素の帯電部材としても良好に使用することがで
き、本発明の効果をより一層顕著にするものである。
【0025】また、前記帯電部材によって感光体に帯電
を施す際、帯電部材に直流成分に交流成分を重畳した電
界により感光体に帯電を与えると、帯電ムラを低減する
ことができ有効である。特に、タンデム型のフルカラー
画像形成装置においては、モノクロ画像形成装置の場合
に発生する帯電ムラによるハーフトーン画像に濃度ムラ
が発生するのに加え、さらにカラーバランス(色再現
性)の低下という大きな問題につながる。直流成分に交
流成分を重畳することにより、前記問題点は大きく改善
されるものであるが、交流成分の条件(周波数、ピーク
間電圧)が大きすぎる場合には、感光体へのハザードが
大きくなり、感光体の劣化を早めてしまう場合がある。
このため、交流成分の重畳は必要最低限にとどめるべき
である。この交流成分の重畳効果は、接触方式の帯電部
材においても効果があるものであるが、本発明の黒色ト
ナー像用画像形成要素に用いられる非接触近接帯電部材
においては、より一層の効果が認められるものである。
交流成分の条件(周波数、ピーク間電圧)に関しては、
使用する感光体の帯電能(帯電受容性)、帯電部材の帯
電能(帯電供与性)、帯電電位および感光体線速等によ
り最適条件が異なるものである。本発明のようなタンデ
ム型フルカラー画像形成装置において、フルカラー画像
のみを出力する場合には感光体の外周長さの違いに依ら
ず、感光体線速が同等であるため、帯電条件は各画像形
成要素間一定で構わない。しかしながら、黒色のみを出
力するような場合において、フルカラー画像出力の時よ
りも感光体線速を大きくして処理するようなことも可能
であり、このような場合にはフルカラー画像出力時より
も、黒色トナー像用画像形成要素の帯電条件を強くする
必要がある。ここで言う「強く」とは、例えば、交流成
分の周波数は感光体線速に比例して大きくし、前記のよ
うな線速の増加に伴い周波数を大きくする意味である。
【0026】また、感光体の帯電能があまり高くない場
合(あるいは帯電部材の帯電能が低い場合)、ピーク間
電圧が低いと所望の帯電量が得られない、あるいは帯電
安定性が悪くなったりすることがある。このような場合
にはピーク間電圧を大きくして、所望の帯電電位を確保
することになる。したがって、周波数に関しては感光体
線速等により変化するものであるが、3kHz以下、好
ましくは2kHz以下が妥当である。ピーク間電圧に関
しては、帯電部材への印加電圧と感光体への帯電電位の
関係をプロットすると、電圧を印加しているにもかかわ
らず感光体が帯電しない領域があり、ある点から帯電が
立ち上がる電位が認められる。この立上り電位の2倍程
度がピーク間電圧としては最適な電位(通常、1200
〜1500V程度)になる。しかしながら、感光体の帯
電能が低かったり、線速が非常に大きい場合には、前記
の如く立上り電位の2倍のピーク間電圧では不足する場
合がある。逆に帯電性が良好な場合には、2倍以下でも
充分に電位安定性を示すことがある。したがって、ピー
ク間電圧は立上り電位の3倍以下、好ましくは2倍以下
が好ましい。ピーク間電圧を絶対値として書き直せば、
3kV以下、好ましくは2kV以下、より好ましくは
1.5kVで使用されることが望ましい。
【0027】この他に、黒色トナー像用感光体の外周
が、黒色以外のトナー像用感光体の外周に対して長い場
合、黒色トナー像を形成するために発生する不具合点を
解消するべく、その他の装置を併用しやすいなどの利点
を有するものである。幾つかの例を挙げると、例えば、
先述のようにフルカラー画像形成装置といえども現状で
は、フルカラー画像とモノクロ画像が混在しており、モ
ノクロ画像を出力する割合はまだまだ高い。このため、
黒色トナー像用画像形成要素の耐久性がキーになること
は既に述べたとおりである。黒色トナー像用画像形成装
置に搭載された感光体を含めて、感光体の耐久性を高め
るために、感光体の疲労回復手段として感光体内部にド
ラムヒーターを搭載する場合もあり得る。このような場
合には、感光体の使用量(疲労度合い)に応じた間隔、
条件で回復手段を動作させる必要がある。このような場
合、当然のことながら黒色トナー像用感光体への回復手
段動作の頻度を上げるか、条件を強いものに設定する必
要がある。このような場合、黒色トナー像用感光体の外
周が大きいために、ドラムヒーターを搭載しやすい、あ
るいは複数のドラムヒーターを搭載できるなどのメリッ
トを有するものである。また、感光体に保護層を設け、
耐久性を向上させるような場合においても、使用環境
(高温高湿)によっては、画像ボケを発生しやすいなど
の不具合を生じることもあり、上述のように黒色トナー
像用感光体のみに結露防止ヒーターを搭載するか、黒色
トナー像用感光体のみに複数の結露防止ヒーターを搭載
するようなことも可能になる。
【0028】また、モノクロ画像だけを出力する際に、
フルカラー画像の場合よりも速い速度で画像出力を行い
たいという要求もあり、それを実現する場合、黒色トナ
ー像用画像形成要素に搭載される感光体以外の部材(現
像や転写)の能力も、線速を高めたことに応じて向上さ
せる必要がある。しかしながら、現像手段や転写手段は
フルカラー画像出力の場合と同じ構成のものを使用する
必要があるから、全ての画像形成要素に搭載される感光
体の外周が同じ場合には、かなり難しい技術になる。し
かしながら、本発明のように黒色トナー像用感光体の外
周が、その他の感光体の外周よりも大きいため、現像部
材や転写部材とのニップ幅を大きく取ることができ、そ
の分だけ現像工程や転写工程の余裕度が向上し、プロセ
ス線速を速くすることが容易になる。以上のように、黒
色トナー像用感光体の外周を大きくすることは、タンデ
ム型フルカラー画像形成装置のレイアウトを少しやりに
くくする点と装置がわずかに大きくなってしまう点の功
罪はあるものの、それを上回る効果と発展性の広さを有
するものであり、このメリットは全ての感光体の外周が
同じである場合には想定できないものである。
【0029】以上に示したような画像形成手段は、複写
装置、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込ま
れていてもよいが、各々の電子写真要素はプロセスカー
トリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プ
ロセスカートリッジとは、感光体と、さらに帯電手段、
露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除
電手段等の少なくとも1つを含んだ1つの装置(部品)
である。プロセスカートリッジの一例を図8に示す。感
光体以外の各手段全てを1つのカートリッジ内に含める
必要はなく、適宜必要な手段をカートリッジ内に含ませ
ればよい。本発明については、特に少なくとも感光体と
帯電部材を1つのカートリッジ内に収納させるようにす
ることは有効である。本発明のように、黒色トナー像用
画像形成要素のように非接触近接帯電部材を用いるよう
な場合、少なくとも感光体と帯電部材をカートリッジ化
して用いれば、ギャップを一定に保つに効果的である。
カートリッジ化することによって、非接触帯電機構にお
けるギャップを確実できると共に、画像形成要素の交換
時にも簡便で、確実な実施を保証できるものである。
【0030】本発明の効果は、タンデム方式のフルカラ
ー画像形成装置の実使用状態において、黒色トナー像用
感光体がその他の感光体に比べ使用頻度が高くなってし
まうことにより、その耐久性が相対的に低くなってしま
うこと、および黒色画像における異常画像の発生を改良
するものである。したがって、目的の一つとしては、黒
色トナー像用感光体の交換頻度が、その他の感光体に比
べ高くなってしまうことを改良することが挙げられる。
本発明では、黒色トナー像用感光体とその他の感光体の
使用頻度の比を想定した上で、感光体の外周の比を変化
させることにより、両者の耐久性を実質的に同等にする
ものである。したがって、感光体の寿命が複数の画像形
成要素で同等になるものである。この際、感光体を交換
するに当たり、各画像形成要素を別々に交換すること
は、単に煩わしいだけでなく、システム全体のバランス
を欠くことにもつながる。したがって、黒色トナー像用
感光体と黒色以外のトナー像用の複数の感光体が1つの
セットとなって存在していることが好ましい。通常、黒
色トナー像用感光体を含めた複数の感光体は、同じもの
が使用されるため、特別に複数本のセットである必然性
は無いが、本発明においてはこれら複数本をセットする
ことにより、電子写真システムのバランス維持のために
有効な手段である。
【0031】また、画像形成要素としても感光体を単に
交換するだけでなく、必要に応じてその他の画像形成に
必要な部材も交換される。この際、様々な交換部品が存
在し、別のタイミングで交換することは非常に煩わしい
だけでなく、タンデム型フルカラー画像形成装置の最大
のポイントである複数の画像形成の均一性に大きな影響
を与えることも場合によっては発生する。このため、画
像形成要素そのものを交換パーツのような形態にするこ
とは非常に重要な効果を生み出す。このためには、画像
形成要素の各部材の耐久性を揃えることが重要であるだ
けでなく、複数の各画像形成要素の耐久性をも揃える必
要がある。本発明のように、画像形成要素中の感光体の
耐久性を揃えるために、感光体の外周を変えた様な形態
では、交換の際に複数の画像形成要素がセットの形態に
なっていることが非常に好ましい。このようなセット単
位で交換することにより、タンデム方式のフルカラー画
像形成装置の安定性が増すものである。
【0032】更に、画像形成要素すべてが組み込まれて
いる必要のない場合も存在する。例えば、画像形成要素
中の書き込み手段などは、マシン寿命と同等である。し
たがって、前記のように画像形成要素そのものをそっく
り交換することは無駄である場合もあり、その分コスト
アップにもつながるし、環境保護の観点からも許されな
いケースも出てくる。このような場合には、以下の2つ
のケースで対応することが可能である。1つは、先のよ
うに画像形成要素そのものを交換するが、耐久性の非常
に高い部材に関してはリサイクルを行うことにより、新
品の画像形成要素の一部として再利用する。このように
することにより、低コスト、省資源が可能になり、上述
した問題点を完了することができる。もう1つは、画像
形成要素のうち、交換する必要のある部分だけを1つの
パーツ形態にすることである。前述のプロセスカートリ
ッジの形態と同様である。この場合にもやはり、複数の
画像形成要素の全てを同時に交換することが望まれ、本
発明のように複数のうち1つが異なる形態(形状)をし
ているものであるから、複数のカートリッジが1つのセ
ットになって存在していることは、非常に好ましいこと
である。これにより、交換頻度の煩わしさの低減、シス
テムの安定性の向上が得られるものである。
【0033】以下、本発明に用いられる電子写真感光体
を図面に沿って説明する。本発明において、黒色トナー
像用感光体と黒色以外のトナー像用感光体は、使用する
感光体の外周が異なるだけであり、感光層の構成は共通
である。したがって、図2〜図5はいずれも共通の図面
である。黒色トナー像用感光体の外周が、黒色以外のト
ナー像用感光体の外周に対して大きいほど、黒色トナー
像用感光体の耐久性が向上することになるが、大きくな
った分だけ画像形成措置全体の大きさが大きくなる。こ
のため、両者の外周の比率(バランス)が重要である。
フルカラー画像とモノクロ画像の比率は1/1乃至1/
2程度と考えられ、黒色トナー像用感光体の外周は、概
ね黒色以外のトナー像用感光体の外周に対して、1.5
乃至4倍程度が妥当である。これ以上の比率の増大は装
置の巨大化を招くため、この比率程度が上限である。将
来的には、フルカラー画像の比率が高まり、外周の比率
は小さい方向にシフトすると予想されるが、それでも黒
色トナー像用感光体の外周は、黒色以外のトナー像用感
光体の外周に対して2倍程度は必要であると考えられ
る。
【0034】図2は、本発明に使用する電子写真感光体
を表わす断面図であり、導電性支持体(31)上に、電
荷発生材料と電荷輸送材料を主成分とする単層感光層
(33)が設けられている。
【0035】図3、図4は、本発明に使用する電子写真
感光体の別の構成例を示す断面図であり、導電性支持体
(31)上に、電荷発生材料を主成分とする電荷発生層
(35)と、電荷輸送材料を主成分とする電荷輸送層
(37)とが、積層された構成をとっている。
【0036】図5は、本発明に使用する電子写真感光体
の更に別の構成例を示す断面図であり、導電性支持体
(31)上に、電荷発生材料を主成分とする電荷発生層
(35)と、電荷輸送材料を主成分とする電荷輸送層
(37)とが積層され、更にその上に保護層(39)が
設けられている。
【0037】導電性支持体(31)としては、体積抵抗
1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、ア
ルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、
銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの
金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィ
ルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したも
の、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッ
ケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、
引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩
などの表面処理した管などを使用することができる。ま
た、特開昭52−36016号公報に開示されたエンド
レスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導
電性支持体(31)として用いることができる。
【0038】また、これらの中でも陽極酸化皮膜処理を
簡便に行なうことのできるアルミニウムからなる円筒状
支持体が最も良好に使用できる。ここでいうアルミニウ
ムとは、純アルミ系あるいはアルミニウム合金のいずれ
をも含むものである。具体的には、JIS1000番
台、3000番台、6000番台のアルミニウムあるい
はアルミニウム合金が最も適している。陽極酸化皮膜は
各種金属、各種合金を電解質溶液中において陽極酸化処
理したものであるが、中でもアルミニウムもしくはアル
ミニウム合金を電解質溶液中で陽極酸化処理を行なった
アルマイトと呼ばれる被膜が本発明に用いる感光体には
最も適している。特に、反転現像(ネガ・ポジ現像)に
用いた際に発生する点欠陥(黒ポチ、地汚れ)を防止す
る点で優れている。
【0039】陽極酸化処理は、クロム酸、硫酸、蓚酸、
リン酸、硼酸、スルファミン酸などの酸性浴中において
行なわれる。このうち、硫酸浴による処理が最も適して
いる。一例を挙げると、硫酸濃度:10−20%、浴
温:5−25℃、電流密度:1−4A/dm、電解電
圧:5−30V、処理時間:5−60分程度の範囲で処
理が行なわれるが、これに限定するものではない。この
ように作製される陽極酸化皮膜は、多孔質であり、ま
た、絶縁性が高いため、表面が非常に不安定な状況であ
る。このため、作製後の経時変化が存在し、陽極酸化皮
膜の物性値が変化しやすい。これを回避するため、陽極
酸化皮膜を更に封孔処理することが望ましい。封孔処理
には、フッ化ニッケルや酢酸ニッケルを含有する水溶液
に陽極酸化皮膜を浸漬する方法、陽極酸化皮膜を沸騰水
に浸漬する方法、加圧水蒸気により処理する方法などが
ある。このうち、酢酸ニッケルを含有する水溶液に浸漬
する方法が最も好ましい。封孔処理に引き続き、陽極酸
化皮膜の洗浄処理が行なわれる。これは、封孔処理によ
り付着した金属塩等の過剰なものを除去することが主な
目的である。これが支持体(陽極酸化皮膜)表面に過剰
に残存すると、この上に形成する塗膜の品質に悪影響を
与えるだけでなく、一般的に低抵抗成分が残ってしまう
ため、逆に地汚れの発生原因にもなってしまう。洗浄は
純水1回の洗浄でも構わないが、通常は他段階の洗浄を
行なう。この際、最終の洗浄液が可能な限りきれい(脱
イオンされた)なものであることが好ましい。また、他
段階の洗浄工程のうち1工程に接触部材による物理的な
こすり洗浄を施すことが望ましい。以上のようにして形
成される陽極酸化皮膜の膜厚は、5−15μm程度が望
ましい。これより薄すぎる場合には陽極酸化皮膜として
のバリア性の効果が充分でなく、これより厚すぎる場合
には電極としての時定数が大きくなりすぎて、残留電位
の発生や感光体のレスポンスが低下する場合がある。
【0040】この他、上記支持体上に導電性粉体を適当
な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性
支持体(31)として用いることができる。この導電性
粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラッ
ク、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、
亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、IT
Oなどの金属酸化物粉体などがあげられる。また、同時
に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−
アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重
合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステ
ル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレ
ート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セ
ルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、
ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコ
ーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹
脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、
熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このよ
うな導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当
な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタ
ン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布
することにより設けることができる。
【0041】さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、ポリテト
ラフロロエチレン系フッ素樹脂などの素材に前記導電性
粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設
けてなるものも、本発明の導電性支持体(31)として
良好に用いることができる。
【0042】なお、黒色トナー像用感光体と黒色以外の
トナー像用感光体は、この支持体の外周長(ドラム状の
場合には外径、ベルト状の場合には外周)が異なるもの
である。
【0043】次に感光層について説明する。感光層は単
層でも積層でもよいが、説明の都合上、先ず電荷発生層
(35)と電荷輸送層(37)で構成される場合から述
べる。電荷発生層(35)は、電荷発生物質を主成分と
する層である。電荷発生層(35)には、公知の電荷発
生物質を用いることが可能であり、その代表として、モ
ノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン
系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン
系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、他のフタロ
シアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウ
ム塩系染料等が挙げられ用いられる。
【0044】中でもアゾ顔料および/またはフタロシア
ニン顔料が有効に用いられる。特に下記構造式(XI)
で表わされるアゾ顔料、およびチタニルフタロシアニ
ン、特にCuKαの特性X線(波長1.542Å)に対
するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)とし
て、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチ
タニルフタロシアニンが有効に使用できる。
【0045】
【化1】 式中、Cp,Cpはカップラー残基を表わし、同一
でも異なっていても良い。R201,R202はそれぞ
れ、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ
基、シアノ基のいずれかを表わし、同一でも異なってい
ても良い。またCp,Cpは下記(XII)式で表わ
され、
【0046】
【化2】 式中、R203は、水素原子、メチル基、エチル基など
のアルキル基、フェニル基などのアリール基を表わす。
204,R205,R206,R207,R 208
それぞれ、水素原子、ニトロ基、シアノ基、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、トリフルオロメ
チル基、メチル基、エチル基などのアルキル基、メトキ
シ基、エトキシ基などのアルコキシ基、ジアルキルアミ
ノ基、水酸基を表わし、Zは置換もしくは無置換の芳香
族炭素環または置換もしくは無置換の芳香族複素環を構
成するのに必要な原子群を表わす。特に、前記Cp
Cpが異なる構造の非対称アゾ顔料は、CpとCp
が同一構造である対象型のアゾ顔料よりも、光感度が
良好な場合が多く、感光体の小径化、使用プロセスの高
速化に対応できるものであり、有効に使用される。ま
た、ブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として
27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシ
アニンの中でも、更に9.4゜、9.6゜、24.0゜
に主要なピークを有し、かつ最も低角側の回折ピークと
して7.3゜にピークを有し、7.4〜9.4゜の範囲
にピークを有さないチタニルフタロシアニン(特開20
01−19871号公報に記載)が、高感度であり、繰
り返し使用における帯電性の低下が小さく、特に有効に
使用できる。これら電荷発生物質は単独でも、2種以上
混合してもかまわない。
【0047】電荷発生層(35)は、必要に応じて結着
樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライタ
ー、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導
電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成され
る。
【0048】必要に応じて電荷発生層(35)に用いら
れる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エ
ポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコン
樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ
スルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリ
ルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェ
ノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢
酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリ
ビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられ
る。結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し
0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適
当である。
【0049】ここで用いられる溶剤としては、イソプロ
パノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセル
ソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジ
クロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、
トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられるが、特
にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良
好に使用される。塗布液の塗工法としては、浸漬塗工
法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、ス
ピナーコート、リングコート等の方法を用いることがで
きる。電荷発生層(35)の膜厚は、0.01〜5μm
程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
【0050】電荷輸送層(37)は、電荷輸送物質およ
び結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電
荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。ま
た、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を
添加することもできる。
【0051】電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸
送物質とがある。電子輸送物質としては、例えばクロル
アニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラ
シアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フ
ルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フル
オレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、
2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−
トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン
−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェ
ン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電
子受容性物質が挙げられる。
【0052】正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニル
カルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリ
ルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホル
ムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレ
ン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾ
ール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘
導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘
導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、
α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジ
アリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9
−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジ
ビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘
導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチル
ベン誘導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げ
られる。これらの電荷輸送物質は単独、または2種以上
混合して用いられる。
【0053】結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエ
ステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレ
ート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロ
ース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン
樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬
化性樹脂が挙げられる。
【0054】電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部
に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150
重量部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は5〜1
00μm程度とすることが好ましい。ここで用いられる
溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トル
エン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロ
エタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセ
トンなどが用いられる。
【0055】また、電荷輸送層には電荷輸送物質として
の機能とバインダー樹脂の機能を持った高分子電荷輸送
物質も良好に使用される。これら高分子電荷輸送物質か
ら構成される電荷輸送層は耐摩耗性に優れたものであ
る。高分子電荷輸送物質としては、公知の材料が使用で
きるが、特に、トリアリールアミン構造を主鎖および/
または側鎖に含むポリカーボネートが良好に用いられ
る。中でも、(I)〜(X)式で表わされる高分子電荷
輸送物質が良好に用いられ、これらを以下に例示し、具
体例を示す。
【0056】
【化3】(I)式 式中、R、R、Rはそれぞれ独立して置換もしく
は無置換のアルキル基又はハロゲン原子、R4は水素原
子又は置換もしくは無置換のアルキル基、R、R
置換もしくは無置換のアリール基、o、p、qはそれぞ
れ独立して0〜4の整数、k、jは組成を表わし、0.
1≦k≦1、0≦j≦0.9、nは繰り返し単位数を表
わし5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、
環状脂肪族の2価基、または下記一般式で表わされる2
価基を表わす。
【0057】
【化4】 101、R102は各々独立して置換もしくは無置換
のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表わ
す。l、mは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1
〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、
−O−、−S−、−SO−、−SO−、−CO−、−
CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を
表わす。)または、
【0058】
【化5】 (aは1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R
103、R104は置換または無置換のアルキル基又は
アリール基を表わす。)を表わす。ここで、R10
102、R103とR104は、それぞれ同一でも異
なってもよい。)
【0059】
【化6】(II)式 式中、R,Rは置換もしくは無置換のアリール基、
Ar,Ar,Ar は同一又は異なるアリレン基を
表わす。X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同じ
である。
【0060】
【化7】(III)式 式中、R,R10は置換もしくは無置換のアリール
基、Ar,Ar,Arは同一又は異なるアリレン
基を表わす。X,k,jおよびnは、(I)式の場合と
同じである。
【0061】
【化8】(IV)式 式中、R11,R12は置換もしくは無置換のアリール
基、Ar,Ar,Arは同一又は異なるアリレン
基を表わす。X,k,jおよびnは、(I)式の場合と
同じである。
【0062】
【化9】(V)式 式中、R13,R14は置換もしくは無置換のアリール
基、Ar10,Ar ,Ar12は同一又は異なるア
リレン基、X,Xは置換もしくは無置換のエチレン
基、又は置換もしくは無置換のビニレン基を表わす。
X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同じである。
【0063】
【化10】(VI)式 式中、R15,R16,R17,R18は置換もしくは
無置換のアリール基、Ar13,Ar14,Ar15
Ar16は同一又は異なるアリレン基、Y,Y,Y
は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換
もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無
置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビ
ニレン基を表わし、同一であっても異なってもよい。
X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同じである。
【0064】
【化11】(VII)式 式中、R19,R20は水素原子、置換もしくは無置換
のアリール基を表わし,R19とR20は環を形成して
いてもよい。Ar17,Ar18,Ar19は同一又は
異なるアリレン基を表わす。X,k,jおよびnは、
(I)式の場合と同じである。
【0065】
【化12】(VIII)式 式中、R21は置換もしくは無置換のアリール基、Ar
20,Ar21,Ar 22,Ar23は同一又は異なる
アリレン基を表わす。X,k,jおよびnは、(I)式
の場合と同じである。
【0066】
【化13】(IX)式 式中、R22,R23,R24,R25は置換もしくは
無置換のアリール基、Ar24,Ar25,Ar26
Ar27,Ar28は同一又は異なるアリレン基を表わ
す。X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同じであ
る。
【0067】
【化14】(X)式 式中、R26,R27は置換もしくは無置換のアリール
基、Ar29,Ar ,Ar31は同一又は異なるア
リレン基を表わす。X,k,jおよびnは、(VII)式
の場合と同じである。
【0068】また、電荷輸送層に使用される高分子電荷
輸送物質として、上述の高分子電荷輸送物質の他に、電
荷輸送層の成膜時には電子供与性基を有するモノマーあ
るいはオリゴマーの状態で、成膜後に硬化反応あるいは
架橋反応をさせることで、最終的に2次元あるいは3次
元の架橋構造を有する重合体も含むものである。これら
電子供与性基を有する重合体から構成される電荷輸送
層、あるいは架橋構造を有する重合体は耐摩耗性に優れ
たものである。通常、電子写真プロセスにおいては、帯
電電位(未露光部電位)は一定であるため、繰り返し使
用により感光体の表面層が摩耗すると、その分だけ感光
体にかかる電界強度が高くなってしまう。この電界強度
の上昇に伴い、地汚れの発生頻度が高くなるため、感光
体の耐摩耗性が高いことは、地汚れに対して有利であ
る。これら電子供与性基を有する重合体から構成される
電荷輸送層は、自身が高分子化合物であるため成膜性に
優れ、低分子分散型高分子からなる電荷輸送層に比べ、
電荷輸送部位を高密度に構成することが可能で電荷輸送
能に優れたものである。このため、高分子電荷輸送物質
を用いた電荷輸送層を有する感光体には高速応答性が期
待できる。その他の電子供与性基を有する重合体として
は、公知単量体の共重合体や、ブロック重合体、グラフ
ト重合体、スターポリマーや、また、例えば特開平3−
109406号公報、特開2000−206723号公
報、特開2001−34001号公報等に開示されてい
るような電子供与性基を有する架橋重合体などを用いる
ことも可能である。
【0069】本発明の感光体において、電荷輸送層(3
7)中に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。可塑
剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレー
トなど一般の樹脂の可塑剤として使用されているものが
そのまま使用でき、その使用量は、結着樹脂に対して0
〜30重量%程度が適当である。レベリング剤として
は、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコ
ーンオイルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフ
ルオロアルキル基を有するポリマーあるいは、オリゴマ
ーが使用され、その使用量は結着樹脂に対して、0〜1
重量%が適当である。
【0070】次に感光層(33)が単層構成の場合につ
いて述べる。上述した電荷発生物質を結着樹脂中に分散
した感光体が使用できる。単層感光層は、電荷発生物質
および電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解
ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成
できる。さらに、この感光層には上述した電荷輸送材料
を添加した機能分離タイプとしても良く、良好に使用で
きる。また、必要により、可塑剤やレベリング剤、酸化
防止剤等を添加することもできる。
【0071】結着樹脂としては、先に電荷輸送層(3
7)で挙げた結着樹脂をそのまま用いるほかに、電荷発
生層(35)で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよ
い。もちろん、先に挙げた高分子電荷輸送物質も良好に
使用できる。結着樹脂100重量部に対する電荷発生物
質の量は5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量
は0〜190重量部が好ましくさらに好ましくは50〜
150重量部である。単層感光層は、電荷発生物質、結
着樹脂を必要ならば電荷輸送物質とともにテトラヒドロ
フラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン
等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗
工法やスプレーコート、ビードコートなどで塗工して形
成できる。単層感光層(33)の膜厚は、5〜100μ
m程度が適当である。
【0072】本発明の感光体においては、導電性支持体
(31)と感光層との間に下引き層を設けることができ
る。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これら
の樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考える
と、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂である
ことが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニル
アルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の
水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロ
ン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン
樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エ
ポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等
が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電
位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸
化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示で
きる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
【0073】これらの下引き層は前述の感光層の如く適
当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。更に
本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタ
ンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用する
こともできる。この他、本発明の下引き層には、Al
を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン
(パリレン)等の有機物やSiO、SnO、TiO
、ITO、CeO等の無機物を真空薄膜作成法にて
設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のも
のを用いることができる。下引き層の膜厚は0〜5μm
が適当である。
【0074】本発明の感光体においては、感光層保護の
目的で、保護層(39)が感光層の上に設けられること
もある。保護層(39)に使用される材料としてはAB
S樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重
合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹
脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、
ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレ
ン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、
ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリ
ル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフ
ェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、AS
樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等
の樹脂が挙げられる。中でも、ポリカーボネートもしく
はポリアリレートが最も良好に使用できる。保護層には
その他、耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオロ
エチレンのような弗素樹脂、シリコーン樹脂、及びこれ
らの樹脂に酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム、シ
リカ等の無機フィラー、また有機フィラーを分散したも
の等を添加することができる。
【0075】また、感光体の保護層に用いられるフィラ
ー材料のうち有機性フィラー材料としては、ポリテトラ
フルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコーン
樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、無機性フィ
ラー材料としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウ
ムなどの金属粉末、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チ
タン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマ
ス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸
化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの
無機材料が挙げられる。特に、フィラーの硬度の点から
は、この中でも無機材料を用いることが有利である。特
に、シリカ、酸化チタン、アルミナが有効に使用でき
る。保護層中のフィラー濃度は使用するフィラー種によ
り、また感光体を使用する電子写真プロセス条件によっ
ても異なるが、保護層の最表層側において全固形分に対
するフィラーの比で5重量%以上、好ましくは10重量
%以上、50重量%以下、好ましくは30重量%以下程
度が良好である。
【0076】また、使用するフィラーの体積平均粒径
は、0.1μm〜2μmの範囲が良好に使用され、好ま
しくは0.3μm〜1μmの範囲である。この場合、平
均粒径が小さすぎると耐摩耗性が充分に発揮されず、大
きすぎると塗膜の表面性が悪くなったり、塗膜そのもの
が形成できなかったりするからである。なお、本発明に
おけるフィラーの平均粒径とは、特別な記載のない限り
体積平均粒径であり、超遠心式自動粒度分布測定装置:
CAPA−700(堀場製作所製)により求めたもので
ある。この際、累積分布の50%に相当する粒子径(M
edian系)として算出されたものである。また、同
時に測定される各々の粒子の標準偏差が1μm以下であ
ることが重要である。これ以上の標準偏差の値である場
合には、粒度分布が広すぎて、本発明の効果が顕著に得
られなくなってしまう場合がある。
【0077】また、本発明で使用するフィラーのpHも
解像度やフィラーの分散性に大きく影響する。その理由
の一つとしては、フィラー、特に金属酸化物は製造時に
塩酸等が残存することが考えられる。その残存量が多い
場合には、画像ボケの発生は避けられず、またそれは残
存量によってはフィラーの分散性にも影響を及ぼす場合
がある。もう一つの理由としては、フィラー、特に金属
酸化物の表面における帯電性の違いによるものである。
通常、液体中に分散している粒子はプラスあるいはマイ
ナスに帯電しており、それを電気的に中性に保とうとし
て反対の電荷を持つイオンが集まり、そこで電気二重層
が形成されることによって粒子の分散状態は安定化して
いる。粒子から遠ざかるに従いその電位(ゼータ電位)
は徐々に低くなり、粒子から充分に離れて電気的に中性
である領域の電位はゼロとなる。したがって、ゼータ電
位の絶対値の増加によって粒子の反発力が高くなること
によって安定性は高くなり、ゼロに近づくに従い凝集し
やすく不安定になる。一方、系のpH値によってゼータ
電位は大きく変動し、あるpH値において電位はゼロと
なり等電点を持つことになる。したがって、系の等電点
からできるだけ遠ざけて、ゼータ電位の絶対値を高める
ことによって分散系の安定化が図られることになる。
【0078】本発明の構成においては、フィラーとして
は前述の等電点におけるpHが、少なくとも5以上を示
すものが画像ボケ抑制の点から好ましく、より塩基性を
示すフィラーであるほどその効果が高くなる傾向がある
ことが確認された。等電点におけるpHが高い塩基性を
示すフィラーは、系が酸性であった方がゼータ電位はよ
り高くなることにより、分散性及びその安定性は向上す
ることになる。ここで、本発明におけるフィラーのpH
は、ゼータ電位から等電点におけるpH値を記載した。
この際、ゼータ電位の測定は、大塚電子(株)製レーザ
ーゼータ電位計にて測定した。
【0079】更に、画像ボケが発生しにくいフィラーと
しては、電気絶縁性が高いフィラー(比抵抗が1010
Ω・cm以上)が好ましく、フィラーのpHが5以上を
示すものやフィラーの誘電率が5以上を示すものが特に
有効に使用できる。また、pHが5以上のフィラーある
いは誘電率が5以上のフィラーを単独で使用することは
もちろん、pHが5以下のフィラーとpHが5以上のフ
ィラーとを2種類以上を混合したり、誘電率が5以下の
フィラーと誘電率が5以上のフィラーとを2種類以上混
合したりして用いることも可能である。また、これらの
フィラーの中でも高い絶縁性を有し、熱安定性が高い上
に、耐摩耗性が高い六方細密構造であるα型アルミナ
は、画像ボケの抑制や耐摩耗性の向上の点から特に有用
である。
【0080】本発明において使用するフィラーの比抵抗
は以下のように定義される。フィラーのような粉体は、
充填率によりその比抵抗値が異なるので、一定の条件下
で測定する必要がある。本発明においては、特開平5−
94049号公報の図1に示される装置、特開平5−1
13688号公報の図1に示される測定装置と同様の構
成の装置を用いて、フィラーの比抵抗値を測定し、この
値を用いた。測定装置において、電極面積は4.0cm
である。測定前に片側の電極に4kgの荷重を1分間
かけ、電極間距離が4mmになるように試料量を調節す
る。測定の際は、上部電極の重量(1kg)の荷重状態
で測定を行ない、印加電圧は100Vにて測定する。1
Ω・cm以上の領域は、HIGH RESISTA
NCEMETER(横河ヒューレットパッカード製)、
それ以下の領域についてはデジタルマルチメーター(フ
ルーク製)により測定した。これにより得られた比抵抗
値を本発明の言うところの比抵抗値と定義するものであ
る。
【0081】フィラーの誘電率は以下のように測定し
た。上述のような比抵抗の測定と同様なセルを用い、荷
重をかけた後に、静電容量を測定し、これより誘電率を
求めた。静電容量の測定は、誘電体損測定器(安藤電気
製)を使用した。
【0082】更に、これらのフィラーは、少なくとも一
種の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そ
うすることがフィラーの分散性の面から好ましい。フィ
ラーの分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜
の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の
低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を
妨げる大きな問題に発展する可能性がある。表面処理剤
としては、従来用いられている表面処理剤を使用するこ
とができるが、フィラーの絶縁性を維持できる表面処理
剤が好ましい。例えば、チタネート系カップリング剤、
アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系
カップリング剤、高級脂肪酸等、あるいはこれらとシラ
ンカップリング剤との混合処理や、Al、TiO
、ZrO、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム
等、あるいはそれらの混合処理がフィラーの分散性及び
画像ボケの点からより好ましい。シランカップリング剤
による処理は、画像ボケの影響が強くなるが、上記の表
面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すこ
とによりその影響を抑制できる場合がある。表面処理量
については、用いるフィラーの平均一次粒径によって異
なるが、3〜30wt%が適しており、5〜20wt%
がより好ましい。表面処理量がこれよりも少ないとフィ
ラーの分散効果が得られず、また多すぎると残留電位の
著しい上昇を引き起こす。これらフィラ−材料は単独も
しくは2種類以上混合して用いられる。フィラーの表面
処理量に関しては、上述のようにフィラー量に対する使
用する表面処理剤の重量比で定義される。これらフィラ
ー材料は、適当な分散機を用いることにより分散でき
る。また、保護層の透過率の点から使用するフィラーは
1次粒子レベルまで分散され、凝集体が少ない方が好ま
しい。
【0083】また、保護層(39)には残留電位低減、
応答性改良のため、電荷輸送物質を含有しても良い。電
荷輸送物質は、電荷輸送層の説明のところに記載した材
料を用いることができる。電荷輸送物質として、低分子
電荷輸送物質を用いる場合には、保護層中における濃度
傾斜を設けても構わない。耐摩耗性向上のため、表面側
を低濃度にすることは有効な手段である。ここで言う濃
度とは、保護層を構成する全材料の総重量に対する低分
子電荷輸送物質の重量の比を表わし、濃度傾斜とは上記
重量比において表面側において濃度が低くなるような傾
斜を設けることを示す。また、高分子電荷輸送物質を用
いることは、感光体の耐久性を高める点で非常に有利で
ある。保護層の形成法としては通常の塗布法が採用され
る。なお保護層の厚さは0.1〜10μm程度が適当で
ある。また、以上のほかに真空薄膜作成法にて形成した
a−C、a−SiCなど公知の材料を保護層として用い
ることができる。上述したように、感光層(電荷輸送
層)に高分子電荷輸送物質を使用したり、あるいは感光
体の表面に保護層を設けることは、各々の感光体の耐久
性(耐摩耗性)を高めるだけでなく、タンデム型フルカ
ラー画像形成装置中で使用される場合には、モノクロ画
像形成装置には無い新たな効果をも生み出すものであ
る。フルカラーの画像の場合、様々な形態の画像が入力
されるが、逆に定型的な画像も入力される場合がある。
例えば、日本語の文書等における検印の存在などであ
る。検印のようなものは通常、画像領域の端の方に位置
され、また使用される色も限定される。ランダムな画像
が常に書き込まれているような状態においては、画像形
成要素中の感光体には、平均的に画像書き込み、現像、
転写が行われることになるが、上述のように特定の部分
に数多くの画像形成が繰り返されたり、特定の画像形成
要素ばかり使用された場合には、その耐久性のバランス
を欠くことにつながる。このような状態で表面の耐久性
(物理的・化学的・機械的)の小さな感光体が使用され
た場合には、この差が顕著になり、画像上の問題になり
やすい。一方、感光体を高耐久化した場合には、このよ
うな局所的な変化量が小さく、結果的に画像上の欠陥と
して現れにくくなるため、高耐久化を実現すると共に、
出力画像の安定性をも増すことになり、非常に有効であ
る。
【0084】本発明の感光体においては感光層と保護層
との間に中間層を設けることも可能である。中間層に
は、一般にバインダー樹脂を主成分として用いる。これ
ら樹脂としては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロ
ン、水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。中間層の
形成法としては、前述のごとく通常の塗布法が採用され
る。なお、中間層の厚さは0.05〜2μm程度が適当
である。
【0085】また、本発明においては、耐環境性の改善
のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止す
る目的で、各層に酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸
収剤、低分子電荷輸送物質およびレベリング剤を添加す
ることができる。これらの化合物の代表的な材料を以下
に記す。
【0086】各層に添加できる酸化防止剤として、例え
ば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるもので
はない。
【0087】(a)フェノール系化合物 2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒ
ドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エ
チルフェノール、n−オクタデシル−3−(4’−ヒド
ロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェノール)、
2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−
エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオ
ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル
−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−
t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ
−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]ク
リコールエステル、トコフェロール類など。
【0088】(b)パラフェニレンジアミン類 N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジ
アミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレ
ンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−
フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p
−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’
−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
【0089】(c)ハイドロキノン類 2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジ
ドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノ
ン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t
−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オ
クタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
【0090】(d)有機硫黄化合物類 ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステ
アリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデ
シル−3,3’−チオジプロピオネートなど。
【0091】(e )有機燐化合物類 トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホス
フィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリク
レジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキ
シ)ホスフィンなど。
【0092】各層に添加できる可塑剤として、例えば下
記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではな
い。 (a)リン酸エステル系可塑剤 リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリ
オクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロ
ルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチ
ル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェ
ニルなど。
【0093】(b)フタル酸エステル系可塑剤 フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソ
ブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタ
ル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチ
ル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フ
タル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸
ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシク
ロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチル
ラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチル
デシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなど。
【0094】(c)芳香族カルボン酸エステル系可塑剤 トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n
−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなど。
【0095】(d)脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤 アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、ア
ジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−
オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、ア
ジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼラ
イン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、
セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸
ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシ
ル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオ
クチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸
ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルな
ど。
【0096】(e)脂肪酸エステル誘導体 オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステ
ル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトー
ルエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、
トリアセチン、トリブチリンなど。
【0097】(f)オキシ酸エステル系可塑剤 アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブ
チル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルク
エン酸トリブチルなど。
【0098】(g)エポキシ可塑剤 エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステ
アリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキ
システアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジ
ル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキ
シヘキサヒドロフタル酸ジデシルなど。
【0099】(h)二価アルコールエステル系可塑剤 ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレング
リコールジ−2−エチルブチラートなど。
【0100】(i)含塩素可塑剤 塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メ
チル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなど。
【0101】(j)ポリエステル系可塑剤 ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケー
ト、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなど。
【0102】(k)スルホン酸誘導体 p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンア
ミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエ
ンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチ
ルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシル
アミドなど。
【0103】(l)クエン酸誘導体 クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、ク
エン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセ
チルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエ
ン酸−n−オクチルデシルなど。
【0104】(m)その他 ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2
−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン
酸メチルなど。
【0105】各層に添加できる滑剤としては、例えば下
記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではな
い。 (a)炭化水素系化合物 流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワック
ス、低重合ポリエチレンなど。
【0106】(b)脂肪酸系化合物 ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、アラキジン酸、ベヘン酸など。
【0107】(c)脂肪酸アミド系化合物 ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレインアミ
ド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステア
ロアミドなど。
【0108】(d)エステル系化合物 脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコ
ールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステルなど。
【0109】(e)アルコール系化合物 セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロール
など。
【0110】(f)金属石けん ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン
酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸マグネシウムなど。
【0111】(g)天然ワックス カルナウバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イ
ボタロウ、モンタンロウなど。
【0112】(h)その他 シリコーン化合物、フッ素化合物など。
【0113】各層に添加できる紫外線吸収剤として、例
えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるもの
ではない。 (a)ベンゾフェノン系 2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、2,2’,4−トリヒドロキシベンゾ
フェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベン
ゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ4−メトキシベン
ゾフェノンなど。
【0114】(b)サルシレート系 フェニルサルシレート、2,4ジ−t−ブチルフェニル
3,5−ジ−t−ブチル4ヒドロキシベンゾエートな
ど。
【0115】(c)ベンゾトリアゾール系 (2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、
(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ−3’−
ターシャリブチル−5’−メチルフェニル)5−クロロ
ベンゾトリアゾールなど。
【0116】(d)シアノアクリレート系 エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレー
ト、メチル−2−カルボメトキシ3(パラメトキシ)ア
クリレートなど。
【0117】(e)クエンチャー(金属錯塩系) ニッケル(2,2’−チオビス(4−t−オクチル)フ
ェノレート)ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチル
ジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメ
ート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェートな
ど。
【0118】(f)HALS(ヒンダードアミン) ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
ルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、
8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オ
クチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデ
カン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジンなど。
【0119】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて説明するが、
本発明が実施例により制約を受けるものではない。な
お、部はすべて重量部である。
【0120】感光体作製例1 (黒色以外トナー像用感光体の作製)直径30mmのア
ルミニウムシリンダー上(JIS1050)に下記組成
の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、および電荷輸送
層塗工液を、順次塗布・乾燥し、3.5μmの中間層、
0.2μmの電荷発生層、23μmの電荷輸送層からな
る電子写真感光体を形成した。
【0121】 <下引き層塗工液> 二酸化チタン粉末 400部 メラミン樹脂 65部 アルキッド樹脂 120部 2−ブタノン 400部
【0122】 <電荷発生層塗工液> 下記構造のジスアゾ顔料 8部
【0123】
【化15】 下記構造のトリスアゾ顔料 6部
【0124】
【化16】 ポリビニルブチラール 5部 2−ブタノン 200部 シクロヘキサノン 400部
【0125】 <電荷輸送層塗工液> ポリカーボネート 10部 下記構造式の電荷輸送物質 7部
【0126】
【化17】 塩化メチレン 80部
【0127】(黒色トナー像用感光体の作製)上記黒色
以外トナー像用感光体のアルミニウムシリンダー(JI
S1050)を直径60mmのものに変更した以外は、
同様に感光体を作製した。
【0128】感光体作製例2 感光体作製例1において、黒色トナー像用感光体を黒色
以外トナー像用感光体と共通のものにした以外は、感光
体作製例1と同様に感光体を作製した。
【0129】感光体作製例3 感光体作製例1におけるすべての感光体の電荷輸送層塗
工液を以下のものに変更した以外は感光体作製例1と同
様に感光体を作製した。
【0130】 <電荷輸送層塗工液> 下記構造の高分子電荷輸送物質 10部
【0131】
【化18】 下記構造の添加剤 0.5部
【0132】
【化19】 塩化メチレン 100部
【0133】感光体作製例4 感光体作製例3において、黒色トナー像用感光体を黒色
以外トナー像用感光体と共通のものにした以外は、感光
体作製例3と同様に感光体を作製した。
【0134】感光体作製例5 感光体作製例1におけるすべての感光体の電荷輸送層を
20μmとし、その上に下記組成の保護層塗工液を塗布
乾燥して、3μmの保護層を積層した以外は感光体作製
例1と同様に感光体を作製した。
【0135】 <保護層塗工液> ポリカーボネート 10部 下記構造式の電荷輸送物質 2部
【0136】
【化20】 塩化メチレン 80部
【0137】感光体作製例6 感光体作製例5において、黒色トナー像用感光体を黒色
以外トナー像用感光体と共通のものにした以外は、感光
体作製例5と同様に感光体を作製した。
【0138】感光体作製例7 感光体作製例5の保護層塗工液を下記組成のものに変更
した以外は感光体作製例5と同様に感光体を作製した。
【0139】 <保護層塗工液> ポリカーボネート 10部 下記構造式の電荷輸送物質 7部
【0140】
【化21】 シリカ微粉末 1部 (比抵抗:4×1013Ω・cm、平均一次粒径:0.3μm) 塩化メチレン 80部
【0141】感光体作製例8 感光体作製例7において、黒色トナー像用感光体を黒色
以外トナー像用感光体と共通のものにした以外は、感光
体作製例7と同様に感光体を作製した。
【0142】感光体作製例9 感光体作製例5の保護層塗工液を下記組成のものに変更
した以外は感光体作製例5と同様に感光体を作製した。
【0143】 <保護層塗工液> 下記構造式の高分子電荷輸送物質 10部
【0144】
【化22】 シリカ微粉末 2部 (比抵抗:4×1013Ω・cm、平均一次粒径:0.3μm) 塩化メチレン 80部
【0145】感光体作製例10 感光体作製例9において、黒色トナー像用感光体を黒色
以外トナー像用感光体と共通のものにした以外は、感光
体作製例9と同様に感光体を作製した。
【0146】実施例1〜5、比較例1〜5 以上のように作製した電子写真感光体(1Kが黒色トナ
ー像用感光体を表わす)を図8に示すようなプロセスカ
ートリッジに装着し、更に図1に示すように、電子写真
画像形成装置に搭載した。4つの画像形成要素(6C、
6M、6Y、6K)すべてについて以下に示すプロセス
条件によって、15000枚のモノクロ(黒色のみ)画
像と、15000枚のフルカラー画像を、合計3000
0枚の画像を作成し、画像評価を行なった。結果を表1
に示す。
【0147】<帯電条件> 帯電部材:図6に示すような両端にギャップ形成部材を
取り付けた帯電ローラー(ギャップ:70μm) DCバイアス:−800V ACバイアス:2.0kV(peak to peak)、周波数2
kHz <露光条件>780nmの半導体レーザー(ポリゴンミ
ラーによる画像書き込み) また、30000枚後の電荷輸送層の摩耗量も併せて測
定した。
【0148】
【表1】
【0149】実施例6 感光体作製例7で作製した感光体を用い、図1に示す装
置のすべての画像形成要素の帯電条件をACバイアスを
印加しない条件に変え、実施例4と同様に連続3000
0枚の印刷を行なった。その結果、初期および3000
0枚後でも画像は良好であった。但し、30000枚後
の画像において、問題にならないレベルではあるが、帯
電ムラに起因する画像濃度ムラ(色ムラ)がわずかに発
生した。
【0150】比較例6 感光体作製例7の感光体を用い、図1に示すような電子
写真装置の帯電部材を、帯電ローラーからスコロトロン
・チャージャーに変更した。実施例4と同じ表面電位に
なるように帯電を施し、同様に30000枚の画像出力
を行なった。その結果、30000枚まで特別な異常画
像は認められなかったが、実施例4に比べオゾン臭がひ
どかった。
【0151】比較例7 感光体作製例7の感光体を用い、図1に示すような電子
写真装置の帯電部材(感光体の画像形成部と非接触)の
セッティング方法を変えて、感光体に接触させるように
セッティングし、実施例4と同様に30000枚のラン
ニングテストを行なった。その結果、実施例4よりも帯
電部材へのトナーフィルミングが多く、これに伴う異常
画像が発生した。
【0152】感光体作製例11 感光体作製例1における全ての電荷発生層塗工液を以下
の組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様
に感光体を作製した。 <電荷発生層塗工液> 下記構造のジスアゾ顔料 8部
【0153】
【化23】 下記構造のトリスアゾ顔料 6部
【0154】
【化24】 ポリビニルブチラール 5部 2−ブタノン 200部 シクロヘキサノン 400部
【0155】感光体作製例12 感光体作製例1における全ての電荷発生層塗工液を以下
の組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様
に感光体を作製した。 <電荷発生層塗工液> 図7に示すXDスペクトルを有するチタニルフタロシアニン (特開2001−19871号公報に記載のチタニルフタロシアニン) 8部 ポリビニルブチラール 4部 2−ブタノン 300部
【0156】実施例7、8 以上のように作製した感光体作製例11、12の電子写
真感光体を図8に示すようなプロセスカートリッジに装
着し、更に図1に示す図1に示す電子写真装置(黒色以
外トナー像用感光体が直径30mmで、黒色トナー像用
感光体だけ60mmのもの)に搭載し、いずれも4つの
画像形成要素は以下に示すプロセス条件にてモノクロ
(黒色のみ)15000枚、フルカラー画像15000
枚の合計30000枚の画像評価を行なった。また、黒
色トナー像用感光体の画像部の表面電位を測定できるよ
うに、現像部位置に表面電位計を測定できるように治具
をセットし、1枚目および30000枚の画像出力後の
電位を測定した。いずれの結果も実施例1の場合と比較
して表2に示す。
【0157】<帯電条件> 帯電部材:図6に示すような両端にギャップ形成部材を
取り付けた帯電ローラー(ギャップ:50μm) DCバイアス:−800V ACバイアス:2.0kV(peak to peak)、周波数2
kHz <露光条件>780nmの半導体レーザー(ポリゴンミ
ラーによる画像書き込み) <画像部電位測定条件>非画像部の表面電位が−800
Vになるように固定して、黒ベタ画像を感光体に書き込
む。露光量は、初期及び30000枚後も固定して、現
像部位置での画像露光部での感光体表面電位を測定す
る。
【0158】
【表2】
【0159】感光体作製例13 感光体作製例9における全ての感光体の保護層塗工液を
以下の組成のものに変更した以外は、感光体作製例9と
同様に感光体を作製した。 <保護層塗工液> 下記構造式の高分子電荷輸送物質 10部
【0160】
【化25】 酸化チタン微粒子 2部 (比抵抗:1.5×1010Ω・cm、平均一次粒径:0.5μm) 塩化メチレン 80部
【0161】感光体作製例14 感光体作製例9における全ての感光体の保護層塗工液を
以下の組成のものに変更した以外は、感光体作製例9と
同様に感光体を作製した。 <保護層塗工液> 下記構造式の高分子電荷輸送物質 10部
【0162】
【化26】 アルミナ微粉末 2部 (比抵抗:2.5×1012Ω・cm、平均一次粒径:0.5μm) 塩化メチレン 80部
【0163】感光体作製例15 感光体作製例9における全ての感光体の保護層塗工液を
以下の組成のものに変更した以外は、感光体作製例9と
同様に感光体を作製した。 <保護層塗工液> 下記構造式の高分子電荷輸送物質 10部
【0164】
【化27】 酸化錫−酸化アンチモン粉末 2部 (比抵抗:10Ω・cm、平均1次粒径0.4μm) 塩化メチレン 80部
【0165】実施例9〜11 以上のように作製した感光体を以上のように作製した感
光体作製例13〜15の電子写真感光体を、図8に示す
ようなプロセスカートリッジに装着し、更に図1に示す
電子写真装置(黒色以外トナー像用感光体が直径30m
mで、黒色トナー像用感光体だけ60mmのもの)に搭
載し、いずれも4つの画像形成要素は以下に示すプロセ
ス条件にてモノクロ(黒色のみ)15000枚、フルカ
ラー画像15000枚の合計30000枚の画像評価を
行なった(常温・常湿)。更に、30000枚の画像出
力直後に、30℃−90%RHの環境下で画像出力を行
なった。帯電、露光条件は、実施例5の場合と同様であ
る。いずれの結果も実施例5の場合と比較して表3に示
す。
【0166】比較例8 感光体作製例13の感光体を用いて、帯電部材を先の実
施例10で使用した非接触帯電部材から、スコロトロン
・チャージャーに変更し、実施例10の場合と同じ表面
電位になるようにセッティングし、実施例10と同様に
30000枚のランニングテスト、および30℃−90
%RHの環境下での画像出力を行なった。結果を表3に
示す。
【0167】比較例9 感光体作製例13の感光体を用いて、帯電部材を先の実
施例10で使用した非接触帯電部材から、接触方式の帯
電部材(実施例10で使用した帯電部材からギャップ材
をはずした構成)に変更し、実施例10の場合と同じ表
面電位になるようにセッティングし、実施例10と同様
に30000枚のランニングテスト、および30℃−9
0%RHの環境下での画像出力を行なった。結果を表3
に示す。
【0168】
【表3】
【0169】感光体作製例16 感光体作製例1において、アルミニウムシリンダー(J
IS1050)を以下の陽極酸化皮膜処理を行ない、次
いで下引き層を設けずに、感光体作製例1と同様に電荷
発生層、電荷輸送層を設け、感光体を作製した。
【0170】◎陽極酸化皮膜処理 支持体表面の鏡面研磨仕上げを行ない、脱脂洗浄、水洗
浄を行なった後、液温20℃、硫酸15vol%の電解
浴に浸し、電解電圧15Vにて30分間陽極酸化皮膜処
理を行なった。更に、水洗浄を行なった後、7%の酢酸
ニッケル水溶液(50℃)にて封孔処理を行なった。そ
の後純水による洗浄を経て、6μmの陽極酸化皮膜が形
成された支持体を得た。
【0171】感光体作製例17 感光体作製例7においてアルミニウムシリンダー(JI
S1050)を感光体作製例16と同じ陽極酸化皮膜処
理を行ない、次いで下引き層を設けずに、感光体作製例
7と同様に電荷発生層、電荷輸送層、保護層を設け、感
光体を作製した。
【0172】実施例12、13 以上のように作製した感光体作製例16、17の電子写
真感光体を、図8に示すようなプロセスカートリッジに
装着し、更に図1に示す電子写真装置(黒色以外トナー
像用感光体が直径30mmで、黒色トナー像用感光体だ
け60mmのもの)に搭載し、いずれも4つの画像形成
要素は以下に示すプロセス条件にてモノクロ(黒色の
み)25000枚、フルカラー画像25000枚の合計
50000枚の画像評価を行なった。更に、黒トナー像
において白ベタ画像を出力し、その地肌汚れをランクで
評価した。いずれの結果も、実施例1および4の結果と
合わせて、表4に示す。
【0173】
【表4】 地汚れランク: 5:地汚れほとんどなし、 4:わずかにあり、 3:実使用限界レベル、 2以下:実使用には耐えないレベル
【0174】実施例14 実施例4における感光体−帯電部材間のギャップを70
μmから150μmに変更した以外は、実施例4と同様
にランニングテストを行なった。その結果、実施例4と
同様に30000枚後の画像においても良好な画像を得
た。
【0175】実施例15 実施例4における感光体−帯電部材間のギャップを70
μmから250μmに変更した以外は、実施例4と同様
にランニングテストを行なった。その結果、初期及び3
0000枚後の画像においても良好な画像を得た。しか
しながら、中間調の画像において、わずかな色ムラが発
生した。
【0176】
【発明の効果】以上、詳細且つ具体的な説明より明らか
なように、本発明により、高耐久で繰り返し使用に対し
安定な画像が形成可能で、かつ低コストな高速フルカラ
ー用電子写真装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真装置の1例を示す概略図であ
る。
【図2】本発明に用いられる電子写真感光体の構成例を
示す断面図である。
【図3】本発明に用いられる電子写真感光体の他の構成
例を示す断面図である。
【図4】本発明に用いられる電子写真感光体の更に他の
構成例を示す断面図である。
【図5】本発明に用いられる電子写真感光体の更に他の
構成例を示す断面図である。
【図6】非接触帯電機構を示す概略図(ギャップ保持機
構が帯電部材側に形成されている)である。
【図7】感光体作製例12に使用したチタニルフタロシ
アニンのXDスペクトル図である。
【図8】本発明で用いられる電子写真装置用プロセスカ
ートリッジの一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1C、1M、1Y、1K………ドラム状感光体 2C、2M、2Y、2K………帯電部材 3C、3M、3Y、3K………レーザー光 4C、4M、4Y、4K………現像部材 5C、5M、5Y、5K………クリーニング部材 6C、6M、6Y、6K………画像形成要素(画像形成
ユニット) 7………転写紙 8………給紙コロ 9………レジストローラ 10………転写搬送ベルト 11C、11M、11Y、11K………転写ブラシ 12………定着装置 21………感光体 22………帯電ローラー 23………ギャップ形成部材 24………金属シャフト 25………画像形成領域 26………非画像形成領域 31………導電性支持体 33………感光層 35………電荷発生層 37………電荷輸送層 39………保護層 70………帯電部材 71………画像露光部 72………クリーニングブラシ 73………感光体 74………転写ローラ 75………現像ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 5/147 503 G03G 5/147 503 504 504 15/02 101 15/02 101 Fターム(参考) 2H068 AA04 AA05 AA19 AA20 AA37 AA42 AA52 BA12 BA13 BA38 BA47 BA51 BB26 BB49 CA06 CA32 CA33 FB11 2H200 FA02 FA08 GA12 GA16 GA23 GA34 GA47 GB25 HA11 HA14 HA28 HB12 HB14 HB48 JA02 JB06 LA07 LA14 LA19 NA06 NA09 NA10 PA08 2H300 EA01 EA05 EB04 EB07 EB12 EB18 EB19 EB24 EF02 EF06 EF07 EG04 EG05 EH16 EJ09 EJ47 EK03 FF02 FF05 FF08 GG34 GG37 GG46 HH14 HH30 KK03 KK06 KK13 MM09 MM10 PP06 PP07 PP10 QQ06 TT05

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも帯電手段、画像露光手段、現
    像手段および電子写真感光体を具備してなる画像形成要
    素を複数配列したフルカラー電子写真画像形成装置であ
    って、黒色トナー像を形成する画像形成要素に搭載され
    た感光体の外周が、黒色以外のトナー像を形成する画像
    形成要素に搭載された感光体の外周より長く、かつ黒色
    トナー像用画像形成要素に搭載される帯電部材が、非接
    触で帯電部材表面が感光体表面に対し近接配置されたこ
    とを特徴とするフルカラー電子写真画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記感光体に近接配置された帯電手段に
    用いられる帯電部材表面と感光体表面の間の空隙が10
    0μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のフ
    ルカラー電子写真画像形成装置。
  3. 【請求項3】 黒色トナー像を形成する画像形成要素
    の、黒色トナー像用感光体と帯電部材とがプロセスカー
    トリッジを形成することを特徴とする請求項1又は2に
    記載のフルカラー電子写真画像形成装置。
  4. 【請求項4】 帯電部材に対し直流成分に交流成分を重
    畳した電圧を印加することにより、感光体に帯電を与え
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
    フルカラー電子写真画像形成装置。
  5. 【請求項5】 すべての画像形成要素に搭載された感光
    体の感光層が、有機系感光層であることを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれかに記載のフルカラー電子写真画
    像形成装置。
  6. 【請求項6】 有機系感光層に電荷発生物質が含有さ
    れ、該電荷発生物質がアゾ顔料もしくはフタロシアニン
    顔料であることを特徴とする請求項5に記載のフルカラ
    ー電子写真画像形成装置。
  7. 【請求項7】 すべての画像形成要素に搭載された感光
    体の感光層が、同一の組成物からなることを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれかに記載のフルカラー電子写真
    画像形成装置。
  8. 【請求項8】 すべての画像形成要素に搭載された感光
    体の感光層が、電荷発生層と電荷輸送層の積層構成から
    なり、いずれの電荷輸送層にも高分子電荷輸送物質を含
    有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記
    載のフルカラー電子写真画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記電荷輸送層に含有される高分子電荷
    輸送物質が、少なくともトリアリールアミン構造を主鎖
    および/または側鎖に含むポリカーボネートを含有する
    ことを特徴とする請求項8に記載のフルカラー電子写真
    画像形成装置。
  10. 【請求項10】 すべての画像形成要素に搭載された感
    光体の最表層に、保護層を設けることを特徴とする請求
    項1乃至9のいずれかに記載のフルカラー電子写真画像
    形成装置。
  11. 【請求項11】 前記保護層にフィラーを含有すること
    を特徴とする請求項10に記載のフルカラー電子写真画
    像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記保護層に含有されるフィラーが比
    抵抗1010Ω・cm以上の無機顔料又は金属酸化物で
    あることを特徴とする請求項11に記載のフルカラー電
    子写真画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記保護層に電荷輸送物質を含有する
    ことを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載
    のフルカラー電子写真画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記電荷輸送物質が高分子電荷輸送物
    質であることを特徴とする請求項13に記載のフルカラ
    ー電子写真画像形成装置。
  15. 【請求項15】 前記電子写真感光体の導電性支持体表
    面が陽極酸化皮膜処理されたものであることを特徴とす
    る請求項1乃至14のいずれかに記載のフルカラー電子
    写真画像形成装置。
  16. 【請求項16】 少なくとも帯電手段、画像露光手段、
    現像手段および電子写真感光体が具備された画像形成要
    素を複数配列されてなるフルカラー電子写真画像形成装
    置の、各画像形成要素を構成する電子写真感光体のセッ
    トであって、黒色トナー像用感光体の外周が、黒色以外
    の色トナー像用の複数の各感光体の外周より長く、かつ
    黒色トナー像用画像形成要素に搭載される帯電部材が、
    非接触で帯電部材表面が感光体表面に対し近接配置され
    たことを特徴とするフルカラー電子写真装置用感光体セ
    ット。
  17. 【請求項17】 少なくとも帯電手段、画像露光手段、
    現像手段および電子写真感光体が具備された画像形成要
    素を複数配列されてなるフルカラー電子写真画像形成装
    置に用いられる、複数の画像形成要素セットであって、
    黒色トナー像用感光体の外周が、黒色以外の色トナー像
    用の複数の各感光体の外周より長く、かつ黒色トナー像
    用画像形成要素に搭載される帯電部材が、非接触で帯電
    部材表面が感光体表面に対し近接配置されたことを特徴
    とするフルカラー電子写真装置用画像形成要素セット。
  18. 【請求項18】 少なくとも帯電手段、画像露光手段、
    現像手段および電子写真感光体が具備された画像形成要
    素を複数配列されてなるフルカラー電子写真画像形成装
    置に用いられ、帯電手段、画像露光手段および現像手段
    のうちの1つ乃至3つと電子写真感光体からなり、各画
    像形成要素を構成するカートリッジセットであって、黒
    色トナー像用感光体の外周が、黒色以外の色トナー像用
    の複数の各感光体の外周より長く、かつ黒色トナー像用
    画像形成要素に搭載される帯電部材が、非接触で帯電部
    材表面が感光体表面に対し近接配置されたことを特徴と
    するフルカラー電子写真装置用感光体カートリッジセッ
    ト。
  19. 【請求項19】 請求項16に記載の感光体セット、請
    求項17に記載の画像形成要素セットまたは請求項18
    に記載の感光体カートリッジセットが搭載されたこと特
    徴とするフルカラー電子写真画像形成装置。
  20. 【請求項20】 請求項1乃至14および19のいずれ
    かに記載の画像形成装置を用い、電子写真法によってフ
    ルカラー画像を形成する方法。
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