JP2003156641A - 光導波路デバイス及びその製造方法 - Google Patents

光導波路デバイス及びその製造方法

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optical waveguide
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Kenji Kanetaka
健二 金▲高▼
Junji Nishii
準治 西井
Akihiko Sakamoto
明彦 坂本
Takahiro Matano
高宏 俣野
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Nippon Electric Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造や製造プロセスが単純で信頼性が高く、
かつ実用上充分なアサーマル性が得られやすい光導波路
デバイス及びその製造方法を提供することを目的とす
る。 【構成】 基板上にコアとクラッドからなる導波層が形
成された光導波路デバイスにおいて、コアの屈折率の温
度依存性が8×10-6/℃以下、かつ、基板の熱膨張係
数が、−40〜100℃の温度範囲で−0.3〜−3.
2×10-6/℃であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信ネットワー
ク中で用いられる、光導波路デバイス及びその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光通信技術の発達に伴い、光ファ
イバを用いたネットワークが急速に整備されつつある。
このネットワークの中では、複数の波長の光を一括して
伝送する波長多重技術が用いられるようになり、各種の
波長の光を選択的に処理する光フィルター型デバイスの
重要性が増している。中でも、基板上に導波層が形成さ
れた光導波路デバイスが信号処理能力に優れるため多用
されつつある。
【0003】ところがこの種のデバイスは、温度によっ
て導波層のコアの光路長が変化し、それに伴って波長特
性が変化してしまう欠点がある。そのため、光導波路デ
バイスの光路長の温度依存性を極力小さくし、デバイス
の特性を温度変化によらず一定に保つ技術、いわゆるア
サーマル化技術の重要性が高まりつつある。
【0004】温度補償を必要とする光導波路デバイスの
代表的なものとして、アレイドウエーブガイド(以下、
AWGという)や平面光回路(以下、PLCという)等
がある。AWGやPLC等の光導波路デバイスは、平面
基板上に導波層を有し、その導波層中にコアとクラッド
が形成され、光の分岐、合波、分波、切り替え等の処理
を行うことができるデバイスである。このようなデバイ
スでは、周囲温度が変化すると、下記の式1に従って光
路長が変化することが知られている。
【0005】 dS/dT=(dn/dT)+nα (式1) ここで、Sは光路長、Tは温度、nはコアの実効屈折
率、αはコアの熱膨張係数を表す。すなわち、温度が変
化すると屈折率がdn/dTの割合で変化するため、光
路長の温度依存性dS/dTが生じる。
【0006】式1から明らかなように、dS/dTを小
さくするには、(1)コアの熱膨張係数を負にするか、
(2)コアの屈折率の温度依存性dn/dTを負にすれ
ばよいことがわかる。
【0007】(1)の場合、一般的なガラスや結晶等の
透光性材料は、熱膨張係数が負に大きいほど屈折率の温
度依存性dn/dTが正に大きくなるため、単にコアの
熱膨張係数を負に大きくするだけでは、デバイスの温度
依存性の低減を図ることはできない。
【0008】(2)の手法として、導波路中にdn/d
Tが負である高分子材料を複合的に配置する手法や、あ
るいは、2000信学エレクトロニクスソサイエティ大
会C−13−21やC−3−13に述べられているよう
に、屈折率が応力によっても変化することを利用して、
デバイス内に応力印加用ピンを設けたり、分割されたア
ルミニウム基板を用いるなどして温度変化に応じた応力
をデバイスに印加し、コア屈折率を調整する手法が提案
されている。
【0009】しかしながら、前者の手法は高分子材料の
耐久性が良くない問題があり、後者の手法ではデバイス
構造が機構的に複雑になるため製造が困難である。
【0010】このような問題を解消する方法として、特
開2000−352633号では、基板として、0〜6
5℃の温度範囲で負の熱膨張係数を有する材料を用いる
ことが提案されている。すなわち、導波層よりも基板の
方が圧倒的に厚いため、式1におけるコアの熱膨張α
は、近似的に基板の熱膨張係数に置き換えて考えること
ができ、負の熱膨張係数を有する基板を用いれば、光路
長の温度依存性dS/dTを実質ゼロにすることができ
るというものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般に多用さ
れるSiO2系光導波路デバイスにおいては、コアのd
n/dTが10×10-6/℃程度で実効屈折率nが1.
45程度であるため、光路長の温度依存性dS/dTを
ゼロにするには、基板の熱膨張係数を約−7×10 -6
℃にする必要がある。基板の熱膨張係数がこの程度にま
で負に大きくなると、特開2000−352633号に
も記載されているように、導波層との熱膨張係数の違い
による熱応力で反りやクラック等の欠陥が発生する。そ
のような欠陥の発生を防止するには、アサーマル化を犠
牲にし、熱膨張係数を−3.3×10 -6/℃程度の負の
値にとどめるか、あるいは、第二の基板を準備し接着や
エッチングなどの工程を経て、熱応力が発生しにくいよ
うなデバイスとする必要がある。前者の方法では実用上
充分なアサーマル性が得られず、後者の方法では接着剤
の経時劣化の恐れがあることや、製造プロセスが複雑で
手間がかかるため実用的ではない。尚、ここでいう実用
上充分なアサーマル性とはdS/dTが4×10 -6/℃
以下であることをいう。
【0012】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、構造や製造プロセスが単純で信頼性が高く、かつ
実用上充分なアサーマル性が得られやすい光導波路デバ
イス及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の光導波路デバイ
スは、基板上にコアとクラッドからなる導波層が形成さ
れた光導波路デバイスにおいて、コアの屈折率の温度依
存性が8×10-6/℃以下、かつ、基板の熱膨張係数
が、−40〜100℃の温度範囲で−0.3〜−3.2
×10-6/℃であることを特徴とする。
【0014】また、本発明の光導波路デバイスの製造方
法は、コアの屈折率の温度依存性が8×10-6/℃以
下、かつ、基板の熱膨張係数が、−40〜100℃の温
度範囲で−0.3〜−3.2×10-6/℃である光導波
路デバイスの製造方法であって、CVD法、VAD法ま
たはスパッタ法によって導波層を形成することを特徴と
する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の光導波路デバイスは、基
板上にコアとクラッドからなる導波層が形成された光導
波路デバイスにおいて、コアの屈折率の温度依存性が8
×10-6/℃以下、かつ、基板の熱膨張係数が、−40
〜100℃の温度範囲で−0.3〜−3.2×10-6
℃であるため、デバイスの構造や製造プロセスが、単純
で信頼性が高く、かつ、実用上充分なアサーマル性が得
られやすい。すなわち、上記構成にすることによって、
導波層と基板との熱膨張差が小さく、熱応力による反り
やクラックの発生を防止することができ、第二の基板や
接着、エッチング等を必要としない単純な製造プロセス
になり、また光路長の温度依存性dS/dTが4×10
-6以下を達成することが容易になるからである。
【0016】コアの屈折率の温度依存性dn/dTが8
×10-6/℃よりも大きいと、実用上充分なアサーマル
性を得るために、熱膨張係数が負に大きい基板が必要と
なり、熱応力による反りやクラックが発生しない様に、
複雑な製造プロセスが必要となるため好ましくない。
【0017】種々の熱膨張係数を有する基板を準備し、
その基板上に、SiO2を主成分とする導波層を形成
し、反りやクラックなどの欠陥の発生について調査した
結果、本発明の光導波路デバイスは、基板の熱膨張係数
が−3.3×10-6/℃よりも正に大きければ、反りや
クラックなどの欠陥が発生しないことを確認した。ただ
し、基板の熱膨張係数が−0.3×10-6/℃よりも正
に大きいとデバイスのアサーマル性が不充分になるた
め、基板の熱膨張係数は、−40〜100℃の温度範囲
で−0.3〜−3.2×10-6/℃の範囲にあることが
重要である。より好ましくは、−1.0×10-6から−
2.8×10-6/℃の範囲であることが望ましい。
【0018】また、本発明の光導波路デバイスは、コア
が、ホウ素及び/またはフッ素を含有するSiO2から
なると、コアの屈折率の温度依存性dn/dTが8×1
-6/℃以下になり、また、導波層に高分子材料を配置
する必要が無いため、構造が単純で信頼性が高くなるた
め好ましい。
【0019】コアに使用する成分について、屈折率、屈
折率の温度依存性dn/dT及び、それを光導波路デバ
イスに用いた際の光路長の温度依存性dS/dTを表1
に示し、dn/dTの制御方法を詳しく説明する。尚、
表1のフッ素については、SiO2に添加した際の変化
量を示した。
【0020】
【表1】
【0021】SiO2は導波層として最も一般的に用い
られている材料で、コアの主成分であり、そのdn/d
Tは10×10-6/℃、屈折率が1.45および熱膨張
係数は0.4×10-6/℃であるため、式1によりdS
/dTは10.6×10-6/℃になる。
【0022】GeO2はコアの屈折率をクラッドよりも
高めるのに有用な成分であるため、少量添加すると有効
であり、具体的には20mol%まで添加できるが、そ
れ以上添加すると、dn/dTを上昇させるため好まし
くない。
【0023】B23は、SiO2と屈折率に差がない
が、dn/dTが負であるため、SiO 2を主成分とす
るコアにB23を添加することでdn/dTを低下させ
ることができ、その添加量は、0.5〜40 mol%
である。
【0024】また、FはF2としてSiO2に添加するこ
とで屈折率が0.002/mol%低下し、dn/dT
を0.08×10-6/℃・mol%だけ低下させる作用
を有しており、その添加量は0.1〜20mol%であ
る。
【0025】また、コアとしての性能を損なわない限
り、dn/dTを低下させる目的でリン(P)を添加す
ることも可能である。
【0026】上記の各添加成分には、屈折率やdn/d
Tを制御する効果の他に、ガラスの粘度を低下させる効
果もあり、導波路中に生じた歪みを除去するためのアニ
ールがより低温で行える利点をもたらす。
【0027】コアのdn/dTを小さくすることが可能
になれば、式1から容易に理解できるように、dS/d
Tが実質的にゼロであるための基板の負膨張性の必要条
件は緩和することができる。すなわち、コアのdn/d
Tは構成成分による加成性が成り立ち、たとえば、Si
2にB23をモル比で20%添加したコア材料のdn
/dTは、下記のようになる。
【0028】dn/dT=0.8×10×10-6−0.
2×19×10-6=4.2×10-6 従って、この場合にdS/dTがゼロとなるような基板
の熱膨張係数は、式1から−2.9×10-6/℃で良い
ことが分かる。
【0029】クラッドの設計にあたっては、クラッドの
屈折率がコアよりも低くなるようにする必要があるが、
その手法としては、コアの屈折率を高めることの他、ク
ラッドに例えばフッ素のような屈折率を低下させる成分
を添加することも有効である。後者の場合、クラッドに
はホウ素、リン、ゲルマニウムなどの成分をコアと同程
度まで含有させることも可能である。これによって、導
波層全体の粘度を低下させることがより容易になって、
導波路中に生じた歪みを除去するためのアニールがより
低温で行える利点をもたらす。
【0030】本発明の光導波路デバイスは、基板が、ガ
ラス、結晶化ガラスまたはセラミックスからなると、信
頼性に優れるため好ましい。特に、基板のヤング率が1
0GPa以上、JOGISによる耐水性および耐酸性が
2級以上、密度が2.9g/cm3以下、であると小型
で高信頼性のデバイスが得られる。すなわち、基板のヤ
ング率が10GPa以上であると、種々の応力に対して
基板が変形しにくいため、信頼性を損なうことなくデバ
イスを薄型化することが可能となり、また、JOGIS
による耐水性および耐酸性が2級以上であると、高温高
湿環境下での長期の使用によってもデバイス特性が変化
しにくく、さらに密度が2.9g/cm 3以下であると
デバイスの軽量化が容易になる。このような基板として
は、質量%でSiO2を45〜80%、Al23を15
〜45%、Li2Oを3〜12%、ZrO2を0〜5%、
25を0〜10%含み、主結晶として、β−石英固溶
体又はβ−ユークリプタイト固溶体を有する結晶化ガラ
スあるいはセラミックスが上述の特性を得やすいため好
適である。特に結晶化ガラスの場合、質量%でSiO2
60〜75%、Al23 18〜27%、Li2
3.5〜7%、ZrO 2 0.5〜3%、セラミックス
の場合、SiO2 45〜60%、Al23 25〜4
2%、Li2O 7〜12%であるとより好ましい。こ
のような結晶化ガラスやセラミックスには、基板の特性
を損なわない限り、TiO2、As23、SnO2、Sn
O、MgO、Na2O、K2O、BaO、ZnO、Sb2
3、CaO、SrOなどを含有させることも可能であ
る。また、結晶化ガラスやセラミックス以外にも、ガラ
スによっても上記の特性が達成可能であり、本発明の基
板として用いることができる。
【0031】また、本発明の光導波路デバイスの製造方
法は、CVD法、VAD法またはスパッタ法によって導
波層を形成するため、コアの屈折率の温度依存性dn/
dTを加成的に変化させることができ、所望の屈折率を
維持しながら、dn/dTの小さいコアを作製すること
が可能となる。さらに600℃以下での導波層形成が可
能になるので、デバイスの設計が容易になる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の光導波路デバイスを実施例に
基づいて詳細に説明する。
【0033】表2、3に、本発明の実施例1〜10及び
比較例11、12を示す。また、図1に本発明の光導波
路デバイスの製造工程を示す。
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】表2、3の各光導波路デバイスは次のよう
にして作製した。
【0037】まず、表2、3に示す基板用の材質を以下
のようにして準備した。
【0038】セラミック材質は、表2、3に示す組成を
有するセラミックスが得られるよう調合した原料を、プ
レス成形した後1350℃で5時間焼成し室温に冷却す
ることで得た。
【0039】結晶化ガラス材質は、表2、3に示す組成
を有するガラスが得られるように原料を調合後、158
0℃で5時間溶融した後、900℃で3時間結晶化させ
ることで得た。
【0040】ガラス材質は、質量%でSiO2を85
%、TiO2を15%含むように原料を調合後、190
0℃で5時間溶融することによって得た。
【0041】次に、各材質を機械加工によって所定の寸
法に仕上げた後、以下のようにして導波路デバイスを作
製した。
【0042】図1に示すように、先ずCVD法によって
基板1上に下部クラッド層2aを形成し(a)、その後
表中の各組成になるように原料を調合して同じくCVD
法によってコア層3aを約7μm堆積させ(b)、ドラ
イエッチングによって線幅7μmの導波路パターン(コ
ア3)を形成後(c)、下部クラッド層2aと同組成か
らなる上部クラッド層2bをCVD法で形成し(d)、
光導波路デバイス10を作成した。尚、下部クラッド層
2a及び上部クラッド層2bの組成は、実施例1〜5、
及び比較例11、12では、SiO2、実施例6〜10
ではF2を15mol%含むSiO2を用いた。
【0043】次に各光導波路デバイスのコアにマスクを
介してUV光を照射し、ピッチが0.5μmの回折格子
を形成した。この導波路(コア)の一端にシングルモー
ド光ファイバを通じて1.52〜1.62μmの波長の
光を入射させ、他端から出射する光をシングルモードフ
ァイバで光スペクトラムアナライザに導入し、回折格子
による反射で欠損した反射中心波長を測定した。さら
に、光導波路デバイスの温度を−40℃から80℃まで
変化させて反射中心波長の温度依存性dλ/dTを計測
し、下記の式2からdn/dTを求めた後、式1を用い
てdS/dTを求めた。表2、3には、このようにして
求めたdS/dT(実測値)の他に、加成的に計算され
たdn/dTから求めたdS/dT(計算値)もあわせ
て示してある。
【0044】 dλ/dT=2Λ{(dn/dT)+nα} (式2) ここで、λは反射中心波長、Λは回折格子の間隔、Tは
温度、αは基板の熱膨張係数を示す。
【0045】尚、熱膨張係数は、ディラトメーター(マ
ックサイエンス製TD−5000S)を用いて求め、結
晶化ガラス及びセラミックスの結晶相は、X線回折法
(理学製X線回折装置)によって同定した。また、ヤン
グ率は、超音波パルス法(三菱電機製超音波探傷装置F
D−1800)を用いて求めた。密度は、アルキメデス
法を用いて測定した。
【0046】また、耐水性及び耐酸性は、日本光学硝子
工業規格JOGISによる粉末法耐水性及び耐酸性試験
法に基づいており、具体的には、試料を粒度420〜5
90μmに粉砕し、その比重グラムを秤量して白金篭に
入れ、それを試薬の入ったフラスコに入れて煮沸水浴中
で60分間処理し、処理後の粉末ガラスの質量減少量
(質量%)を算出したものである。耐水性の1級とは、
質量減少量が0.05質量%未満であり、2級とは0.
05以上0.10質量%未満のものを指す。また耐酸性
の1級とは、質量減少量が0.20質量%未満であり、
2級とは0.2以上0.35質量%未満のものを指す。
尚、耐水性評価で用いた試薬はpH6.5〜7.5に調
整した純水であり、耐水性評価で用いた試薬は0.01
Nに調整した硝酸水溶液である。
【0047】表2、3に示すように、本発明の実施例1
〜10は、コア組成の調整によってdn/dTが8×1
-6/℃以下となるように設計されているため、基板の
熱膨張係数が−3.2×10-6より正に大きくてもdS
/dTは3.6×10-6/℃より小さく、実用上充分な
値であることが確認された。
【0048】これに対し、比較例11は、コアがホウ素
やフッ素を含有せず、GeO2−SiO2系からなるた
め、dn/dTが大きい。従って、−3.0×10-6
℃の熱膨張係数を有する基板を使用しても、dS/dT
が5.8×10-6/℃とアサーマル性が不充分で、実用
的ではなく、一方、−7.0×10-6/℃と負に大きな
熱膨張係数を有する基板を使用した比較例12は、導波
層にクラックが生じてデバイスを作製することができな
かった。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の光導波路デ
バイスは、構造や製造プロセスが単純であり、かつ、−
40℃から80℃の範囲で充分なアサーマル性を有する
ため、波長多重通信技術を用いた光通信ネットワークの
構築に資するところ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】光導波路デバイスの製造工程を示し、(a)は
下部クラッド層の形成工程、(b)はコア層の形成工
程、(c)はドライエッチング後のコアの形成工程及び
(d)は上部クラッド層の形成工程を示す。
【符号の説明】
1 基板 2a 下部クラッド層 2b 上部クラッド層 3 コア 3a コア層 10 光導波路デバイス
フロントページの続き (72)発明者 西井 準治 大阪府池田市緑丘1丁目8番31号 独立行 政法人産業技術総合研究所 関西センター 内 (72)発明者 坂本 明彦 滋賀県大津市晴嵐2丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内 (72)発明者 俣野 高宏 滋賀県大津市晴嵐2丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内 Fターム(参考) 2H047 KA03 PA04 PA05 PA24 QA04 TA11 TA43

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にコアとクラッドからなる導波層
    が形成された光導波路デバイスにおいて、コアの屈折率
    の温度依存性が8×10-6/℃以下、かつ、基板の熱膨
    張係数が、−40〜100℃の温度範囲で−0.3〜−
    3.2×10 -6/℃であることを特徴とする光導波路デ
    バイス。
  2. 【請求項2】 コアが、ホウ素及び/またはフッ素を含
    有するSiO2からなることを特徴とする請求項1に記
    載の光導波路デバイス。
  3. 【請求項3】 コアが、ゲルマニウムを含有することを
    特徴とする請求項2に記載の光導波路デバイス。
  4. 【請求項4】 基板が、ガラス、結晶化ガラスまたはセ
    ラミックスからなることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載の光導波路デバイス。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の光導波
    路デバイスの製造方法であって、CVD法、VAD法ま
    たはスパッタ法によって導波層を形成することを特徴と
    する光導波路デバイスの製造方法。
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