JP2003155663A - 木綿繊維含有繊維製品及びその製造方法 - Google Patents

木綿繊維含有繊維製品及びその製造方法

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JP2003155663A JP2002254719A JP2002254719A JP2003155663A JP 2003155663 A JP2003155663 A JP 2003155663A JP 2002254719 A JP2002254719 A JP 2002254719A JP 2002254719 A JP2002254719 A JP 2002254719A JP 2003155663 A JP2003155663 A JP 2003155663A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】良好な風合いを有し、繰り返し洗濯後のパッカ
リング性、W&W性、防縮性、保型性に優れ、気相ホル
マリン処理による強力低下を極力おさえることができ、
生産時のホルマリン臭の低減など工業生産性に優れた木
綿繊維含有繊維製品を提供する。 【解決手段】架橋長制御剤として環状尿素化合物類が付
与され、木綿繊維中の結合ホルマリン量が0.6重量%
以上である木綿繊維を含有し、JIS L−1042
FII法による繰り返し洗濯5回後の保型性が4級以上で
ある木綿繊維含有繊維製品であり、さらに木綿繊維の膨
潤剤で前処理され、さらに前記の架橋長制御剤が付与さ
れた木綿繊維含有織編物又は不織布を縫製し、次いでセ
ルロース分子間架橋可能な化合物を該縫製品に付与せし
めた後、木綿繊維内部で架橋させることを特徴とする前
記の木綿繊維含有繊維製品の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】シャツ、スラックス、ブラウ
ス等の衣料用及び帽子、ハンカチ等繊維雑貨品として、
好適なセルロース系繊維含有繊維製品に関するものであ
り、さらに詳しくは、製品の強力低下をおさえ、しかも
防縮性、W&W(ウォッシュアンドウェア)性、プリー
ツ性及びパッカリング性、保型性を向上させた木綿繊維
含有繊維製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セルロース系繊維のしわになり易い、収
縮し易い等の欠点の改善は、永久的課題であり、縫製品
においては、特に従来よりセルロース系繊維含有繊維製
品のくり返し洗濯による生地と縫い糸又は生地部位間の
伸縮性の差により生ずるパッカリング現象(ひきつれ現
象)や製品形状での保型性の改善が強く望まれている。
この問題点を改善しようとして、製品状態でのホルマリ
ンによる気相反応を利用する試みがあるが、セルロース
繊維が著しい強力低下をきたすという、新たな問題がク
ローズアップされ、解決が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は良好な風合い
を有し、防しわ性に優れ、かつ繰り返し洗濯後のパッカ
リング性、W&W性、防縮性、保型性に優れ、同時に気
相ホルマリン処理による強力低下を極力おさえた木綿繊
維含有繊維製品及び工業生産性に優れた製造方法を提供
しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、木綿繊維
を膨潤剤で膨潤させ、木綿繊維の歪みを緩和しておくこ
とが、架橋改質後の木綿繊維製品の強力低下を抑えるこ
とに有効であることを見出した。
【0005】即ち、本発明は、架橋長制御剤として、下
記の化3および化4の化合物が付与され、木綿繊維中の
結合ホルマリン量が0.6重量%以上である木綿繊維を
含有し、JIS L−1042 FII法による繰り返し
洗濯5回後の保型性が4級以上である木綿繊維含有繊維
製品。
【0006】
【化3】
【0007】
【化4】
【0008】R0 はH、炭素数1〜4のアルキル基又は
置換したアルキル基、−CH2 OH、−CH2 OCH3
のいずれかであり、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およ
びR6は同種または異なる基であり、それぞれH、O
H、COOR、R、ORまたはCOORのいずれかの基
であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基または置換アル
キル基のいずれかを表し、XはC、OまたはNで、Xが
Oの場合、R3 とR4 は各々存在せず、XがNの場合、
3 あるいはR4 が存在しない。又前記の化3および/
又は化4の各々2分子以上をホルムアルデヒド、グリオ
キザール、エチレングリコール、ジエチレングリコール
などのアルキレングリコールなどで架橋させた初期縮合
物であってもよい。さらに木綿繊維の膨潤剤で前処理さ
れ、さらに前記の架橋長制御剤が付与された木綿繊維含
有織編物又は不織布を縫製し、次いでセルロース分子間
架橋可能な化合物を該縫製品に付与せしめた後、木綿繊
維内部で架橋させることを特徴とする前記の木綿繊維含
有繊維製品の製造方法である。
【0009】ホルムアルデヒド単独によるセルロースの
架橋の場合、架橋長が短く、架橋歪が残留し、結果とし
て改質に伴なう強力低下が著しい欠点があったが、本発
明における架橋長制御剤(以下、メチロール化可能な活
性水素を有する化合物ということある)は、織編物等の
布帛の架橋歪を低減させるためのものであり、この効果
はホルムアルデヒドによるセルロース間の架橋に加え、
該化合物がメチロール化された後セルロースと架橋す
る、いわゆる架橋長制御により発揮されるものである。
このことにより、製品の洗濯後のパッカリング性、保型
性等、製品の形態安定性が向上すると同時に引裂強力、
抗張力が著しく改善される。さらに、前処理織編物の貯
蔵安定性に加え、ホルマリン臭の低減にも有効である。
【0010】上述の如く、予め膨潤前処理による木綿繊
維の歪み緩和を計った上での架橋長制御剤に付与による
ホルマリン架橋時の架橋歪みの軽減はW&W性と同時に
木綿繊維の力学的特性改善に有効である。
【0011】好適な実施態様としては、架橋改質する改
質法が気相ホルマリン加工法であり、また、架橋改質し
た繊維製品においてその構成する木綿繊維の結合ホルマ
リン量が0.6重量%以上である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明における木綿繊維含有繊維
構造物とは木綿100%はもちろんのこと、他の繊維、
例えば苧麻、亜麻、パルプ、バクテリアセルロース繊維
等の天然セルロース繊維、絹、羊毛等の天然タンパク繊
維、ビスコース法レーヨン(ポリノジックを含む)、銅
アンモニア法レーヨン、溶剤紡糸法レーヨン等の再生セ
ルロース繊維、アセテート、トリアセテートなどの半合
成繊維、ポリエステル、ポリアミド、アクリル、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等の合成繊維との混繊、混紡、
交織、交撚等で混用して得られる紡績糸、織物、編物、
不織布等のことである。これら上述の構造物が晒し、反
応性染料、バット染料等による先染め、反染、プリント
品であってもさしつかえない。他の繊維と混用する場
合、本発明の効果をよく発揮させるためには、木綿繊維
の含有率は20重量%以上が好ましく、30重量%以上
がより好ましく、さらに好ましくは50重量%以上であ
る。
【0013】また、本発明で言う繊維製品とは、前記の
木綿繊維や混用繊維を用いた織物、編物、不織布等の布
帛及びそれを用いて得られたシャツ、スラックス、ブラ
ウス、帽子、ハンカチ等の製品を意味する。
【0014】木綿繊維のホルムアルデヒドおよび架橋長
制御剤による架橋は、予め架橋長制御剤を木綿繊維に付
与しておきホルムアルデヒド蒸気(ガス)と二酸化硫黄
ガスとを使用するいわゆる気相ホルマリン加工法による
方法と予め架橋長制御剤と触媒を木綿繊維に付与してお
き、気相ホルマリン加工する方法とが使用できる。
【0015】本発明で木綿繊維の歪み緩和に使用できる
膨潤剤としては、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水
酸化ナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化物の濃水溶
液あるいは液体アンモニア、エチルアミン、ヒドラジン
などがある。これらは木綿繊維を膨潤させると同時に繊
維軸方向に張力を支えることが木綿繊維の歪み緩和に有
効である。特に、均一膨潤が計られる液体アンモニア処
理や上述のアルカリ土類金属の水酸化物の濃水溶液処理
に加え液体アンモニア処理することも有効である。
【0016】液体アンモニア処理はドライプロセス
(P.H.Greenwood;J.S.D.C.,1
03 342(1987)やウエットプロセス(K.B
redereck,A.Bluher; Mell. T
extilber.,72,446(1991)いずれ
の方法でも利用できる。また、上述の液体アンモニア処
理した後、熱水によるリラックス処理を施してもかまわ
ない。液体アンモニアにより処理する場合、木綿繊維含
有織物などの繊維構造物は液体アンモニアに2〜20秒
間浸漬後、5〜90秒、望ましくは5〜20秒のタイミ
ングを置いて乾熱、蒸気および水洗によって脱アンモニ
ア処理される。
【0017】本発明において水酸化ナトリウムによるア
ルカリ処理および/または液体アンモニア処理は木綿の
原綿、スライバー、紡績糸、生機および布帛のいずれの
形態で施してもかまわない。
【0018】本発明で使用できる架橋長制御剤は、メチ
ロール化可能な活性水素を有する化合物で、以下の化5
や化6で示される環状尿素化合物類である。
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】R0 はH、炭素数1〜4のアルキル基又は
置換したアルキル基、−CH2 OH、−CH2 OCH3
のいずれかであり、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およ
びR6は同種または異なる基であり、それぞれH、O
H、COOR、R、ORまたはCOORのいずれかの基
であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基または置換アル
キル基のいずれかを表し、XはC、OまたはNで、Xが
Oの場合、R3 とR4 は各々存在せず、XがNの場合、
3 あるいはR4 が存在しない。又前記の化5および/
又は化6の各々2分子以上をホルムアルデヒド、グリオ
キザール、エチレングリコール、ジエチレングリコール
などのアルキレングリコールなどで架橋させた初期縮合
物であってもよい。
【0022】前記の化5および化6の化合物の内、好ま
しいメチロール化可能な活性水素を有する化合物として
は、モノメチロールエチレン尿素、メチル化モノメチロ
ールエチレン尿素、エチレン尿素/ホルマリン縮合物で
片末端および両末端がNH基を有するエチレン尿素類、
ジヒドロキシエチレン尿素、モノメチロールジヒドロキ
シエチレン尿素、メチル化モノメチロールジヒドロキシ
エチレン尿素などのジヒドロキシエチレン尿素類が挙げ
られる。より好ましくは、染色物の耐光性などからジヒ
ドロキシエチレン尿素類が好ましい。これら架橋長制御
剤の使用量はセルロースおよび木綿含有繊維構造物に対
して、0.5〜20重量%である。風合いなどを考慮す
ると更に好ましくは、1〜5重量%である。
【0023】本発明で使用できる柔軟剤類としては次の
ようなものが挙げられる。即ち、ジメチルポリシロキサ
ン、エポキシ変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、
水溶性シリコーンなどのシリコーン類、ポリエチレンエ
マルジョン類、脂肪族酸アミド類、ポリウレタン樹脂
類、ポリエステル樹脂類、アクリル酸エステル類、ワッ
クス類、ノニオン、アニオン、カチオン、両性の界面活
性剤類などが挙げられる。特に、ポリエチレンエマルジ
ョン類、シリコーン類などが風合い向上、引裂強力向上
に有効である。
【0024】本発明で使用できる潜在性酸性触媒として
は、AlCl3 、Al2 (SO43、MgCl2 、M
g(H2 PO42 、Zn(BF42 、Zn(NO
32、ZnCl2 、Mg(BF42 、Mg(ClO4
2 、Al2 (OH)4 Cl2などの各種金属塩(結晶
水含有も含む)類、2−アミノ−2−メチル−1−プロ
パノールの塩酸塩などの各種アルカノールアミンの酸性
塩、硝酸、塩酸、硫酸、りん酸など強酸のアンモニウム
塩、蓚酸、クエン酸などの有機カルボン酸などがある。
これら潜在性酸性触媒の使用量は0.1〜5重量%であ
る。ホルムアルデヒド蒸気の処理後のキュア条件は、触
媒の共存下、通常、20〜160℃で1〜60分間であ
る。
【0025】本発明において架橋反応の程度は、結合ホ
ルマリン量で示されるが、必要であれば結合窒素含有量
も合せて示すことができる。本発明の目的を達成するた
めの木綿中の結合ホルマリン量は0.6重量%以上必要
である。好ましくは0.8重量%以上である。結合ホル
マリン量が0.6重量%未満の場合、十分な改質効果が
得られない。即ちパッカリング性、W&W性、保型性、
プリーツ性が不十分である。
【0026】上記ホルマリン加工により、防しわ性に優
れ、かつ繰り返し洗濯後のパッカリング性、W&W性、
防縮性、保型性に優れ、同時に加工による強力低下、特
に引裂強力低下を極力抑えた木綿繊維含有繊維製品が製
造可能となる。
【0027】本発明の木綿繊維含有繊維製品は、織物の
場合、JIS L−1059B法(モンサント法)にお
ける乾防しわ度が270度以上であり、湿防しわ度との
合計値は550度以上が好ましく、570度以上がより
好ましい。特に乾防しわ度と湿防しわ度との合計値が高
い程、W&W性が高くなり、パッカリング性及び保型性
にも優れる。これらの防しわ性を達成できるように改質
された木綿繊維が含まれる縫製品は、AATCC124
−1984法におけるW&W性が3級以上かJIS L
−0217の103法による洗濯5回後のAATCC法
におけるパッカリング性が4級以上の保型性を示す。
【0028】本発明におけるセルロースを架橋させるこ
とができる薬剤とは、気体、液体、固体、水溶液のいず
れでもよいが、加熱等で容易に蒸気となって、木綿繊維
内部へ浸透できるものであり、ホルムアルデヒドが好ま
しい。
【0029】セルロースとホルマリンの架橋反応を円滑
に進めるためには、木綿繊維中へいかにホルマリンを吸
着させるかにつきる。これにはホルマリン気相加工前の
縫製品を予め調湿処理することが望ましい。この際の生
地水分率は5〜15重量%が好ましく、より好ましくは
6〜10重量%である。ホルムアルデヒド蒸気の処理条
件は、触媒の共存下、通常、80〜160℃で1〜60
分間である。
【0030】気相ホルムアルデヒド処理は、布帛の状態
及び縫製品の状態のいずれでも処理できるが、縫製品に
した後に処理する方が、縫製上の問題発生がなく、縫製
品の形状をも効果的に固定するので、パッカリング性、
保型性が著しく高くなり、好ましい実施態様である。
【0031】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではな
い。実施例で用いた評価法を以下に示す。 引裂強力;JIS L−1096 ペンジュラム法(ヨコ
方向) W&W性;AATCC 124−1984 5段階レプリ
カ法にもとづいて判定を行った。5級(良好)〜1級
(不良)
【0032】パッカリング性;JIS L−0217 1
03法による洗濯を5回くり返した後、AATCC 8
8−B−1984法の縫い目5段階レプリカにより評価
した。5級(良好)〜1級(不良)
【0033】保型性;JIS L−1042 FII法によ
る洗濯、タンブル乾燥(I−2条件)を5回くり返した
後、視覚で5段階に判定した。 5(級):非常に良好 4 〃 :良好 3 〃 :普通 2 〃 :やや不良 1 〃 :非常に不良
【0034】セルロースI型結晶の含有率(%):木綿
単繊維を織編物などの繊維構造物から取り出し、X線回
析法により測定した。測定は、P.H.Hermans
&A.Weidinger:J.Appl.phy
s.,19,491〜506(1948)およびB.
G.Ranby:Acta Chem.Scacd.,
6,116〜127(1952)の方法によった。
【0035】結合ホルマリン量:加工布約2gを沸水中
で15分間処理し、水洗、絶乾精秤後、水蒸気蒸留法に
より20%硫酸中で分解し、亜硫酸水素ナトリウム水溶
液中に生成ホルマリンを回収し、よう素滴定法で過剰亜
硫酸水素ナトリウムを酸化した後、アルカリで付加物を
分解し、ホルマリンと付加した亜硫酸水素ナトリウムの
量を求め、加工布の木綿繊維重量あたりのホルマリンを
重量%で示した。
【0036】実施例1 木綿織物(40/1×40/1/135×75,目付1
14g/m2 )の精練・漂白上りを常法により28°B
e'のNaOHで水溶液でシルケット加工したのち、液
体アンモニア中に5秒間浸漬したのち、70%の絞り率
で搾液し、15秒のタイミングをおいた後、140℃で
15秒間乾燥した。この加工布(B)を下記組成の加工
液(イ)に浸漬し、絞り率70%になるように絞り、1
10℃で3分間乾燥し、次いでサンフォライズ加工した
後、常法によりシャツを縫製した。このシャツの生地水
分率を7重量%になるよう調湿し、次いで通常のホルマ
リン気相加工を施し、本発明のシャツを得た。得られた
評価結果を表1に示した。 加工液(イ) ジヒドロキシエチレン尿素(住友化学工業(株)製) 3重量部 MgCl2 ・6H2 O(ナカライテクス(株)製試薬) 2重量部 ポリエチレングリコール#200(ナカライテスク(株)製ポリエチレン グ リコール平均分子量200) 6重量部 パラシリコンAYR20(大原パラジウム(株)製シリコ−ン系ソフナ−) 4重量部 PEN(大日本インキ化学工業(株)製ポリエチレン系ソフナ−) 3重量部 水 83重量部
【0037】実施例2 木綿織物(40/1×40/1/135×75,目付1
14g/m2 )の精練・漂白上りを液体アンモニア中に
5秒間浸漬したのち、70%の絞り率で搾液し、15秒
のタイミングをおいた後、140℃で15秒間乾燥し
た。更に上述の液体アンモニア処理を繰り返し加工布
(C)を得た。この加工布(C)を使い、実施例1と同
様に加工液(イ)を前処理・サンフォライズ加工・縫製
・ホルマリンによる気相加工を実施した。得られたシャ
ツの評価結果を表1に示した。
【0038】実施例3 木綿織物(80/2×80/2/134×76,目付1
13g/m2 )の精練・漂白布を液体アンモニアに5秒
間浸漬したのちピンテンターで幅出しをしながらシャワ
ー水洗を繰り返し、次いでテンターで幅出し乾燥した。
この液体アンモニア処理工程を2度実施し加工布(D)
を得た。この加工布(D)を使って実施例1同様に加工
液(イ)を前処理・サンフォライズ加工・縫製・ホルマ
リンによる気相加工を実施した。得られたシャツの評価
結果を表1に示した。
【0039】実施例4 木綿織物(40/1×40/1/135×75,目付1
14g/m2 )の精練・漂白上りを28°Be'のNa
OH水溶液でシルケット加工を施した。この加工布
(F)を用いる以外は実施例1と同様に実施した。得ら
れたシャツの評価結果を表1に示した。
【0040】比較例1 実施例1の加工布(A)および加工液(イ)をそれぞれ
木綿織物(40/1×40/1/135×75,目付1
14g/m2 )の精練・漂白布(E)および下記の加工
液(ロ)に変更する以外は実施例1と同様に実施した。
得られたシャツの評価結果を表1に示した。 加工液(ロ)組成 A−3(高松油脂(株)製MgCl2 ・6H2 O系架橋触媒) 5重量部 ポリエチレングリコール#200(ナカライテクス(株)製ポリエチレン グリコール平均分子量200) 6重量部 パラシリコンARY20(大原パラジウム(株)製シリコーンソフナー) 4重量部 PEN(大日本インキ化学工業(株)製ポリエチレン系ソフナー) 3重量部 水 82重量部
【0041】比較例2 実施例2の加工布(C)を用い、ホルマリンによる気相
加工時のホルマリン供給量を半分にする以外は実施例1
と同様に実施した。得られたシャツの評価結果を表1に
示した。
【0042】
【表1】
【0043】本発明のシャツは、風合いが粗硬化せず防
しわ性が高く、抗張力の低下が小さく、W&W性に優
れ、著しくパッカリング性、保型性に優れる。従来法に
よるシャツでは、本発明のシャツのように、上記の全て
の特性を満足させることは困難である。
【0044】
【発明の効果】木綿繊維を膨潤させる薬剤で膨潤させ、
木綿繊維の歪みを緩和しておくこと、更には細孔構造
(エレメンタリーフィブリル間、ミクロフィブリル間お
よびラメラ間の間隔)に応じた架橋鎖長を制御するため
架橋長制御を予め付与した上でホルマリンによる気相加
工すること等により、歪みの発生を極力抑えることが可
能となる。こうした木綿繊維を含有する繊維製品は、風
合いが良好で、強力低下が少なく、防しわ性が高く、繰
り返し洗濯後の優れたW&W性、防縮性、保型性を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 11/61 D06M 13/352 13/352 13/355 13/355 1/06 A (72)発明者 土井田 武 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 新庄 昌也 富山県射水郡大門町犬内50番地 東洋紡績 株式会社庄川染色工場内 Fターム(参考) 4L031 AA02 AB31 BA16 CA01 DA11 DA20 4L033 AA02 AB04 AC01 AC15 BA10 BA56 BA57

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】架橋長制御剤として下記の化1および化2
    の化合物が付与され、木綿繊維中の結合ホルマリン量が
    0.6重量%以上である木綿繊維を含有し、JIS L
    −1042 FII法による繰り返し洗濯5回後の保型性
    が4級以上である木綿繊維含有繊維製品。 【化1】 【化2】 0 はH、炭素数1〜4のアルキル基又は置換したアル
    キル基、−CH2 OH、−CH2 OCH3 のいずれかで
    あり、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6は同種
    または異なる基であり、それぞれH、OH、COOR、
    R、ORまたはCOORのいずれかの基であり、Rは炭
    素数1〜4のアルキル基または置換アルキル基のいずれ
    かを表し、XはC、OまたはNで、XがOの場合、R3
    とR4 は各々存在せず、XがNの場合、R3 あるいはR
    4 が存在しない。又前記の化1および/又は化2の各々
    2分子以上をホルムアルデヒド、グリオキザール、エチ
    レングリコール、ジエチレングリコールなどのアルキレ
    ングリコールなどで架橋させた初期縮合物であってもよ
    い。
  2. 【請求項2】 前記の架橋長制御剤と潜在性酸性触媒と
    が付与され、セルロース系繊維中の結合ホルマリン量が
    0.6重量%以上である木綿繊維を含有し、セルロース
    系繊維を含有し、JIS L−1042 FII法による
    繰り返し洗濯5回後の保型性が4級以上である請求項1
    記載の木綿繊維含有繊維製品。
  3. 【請求項3】木綿繊維の膨潤剤で前処理され、さらに前
    記の架橋長制御剤が付与された木綿繊維含有織編物又は
    不織布を縫製し、次いでセルロース分子間架橋可能な化
    合物を該縫製品に付与せしめた後、木綿繊維内部で架橋
    させることを特徴とする請求項1記載の木綿繊維含有繊
    維製品の製造方法。
  4. 【請求項4】前記の膨潤剤が液体アンモニアであること
    を特徴とする請求項3記載の木綿繊維含有繊維製品の製
    造方法。
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