JP2000282368A - セルロース系繊維含有繊維製品及びその製造方法 - Google Patents

セルロース系繊維含有繊維製品及びその製造方法

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俊三 安倍
Yoshimitsu Sakaguchi
佳充 坂口
Masatoshi Yoshikawa
雅敏 吉川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 力学特性の低下が小さく、高温繰返し洗濯に
対して耐久性のある形態安定性を示すセルロース系繊維
含有繊維製品を提供する。 【解決手段】 セルロース分子中のC6位の炭素の分子
運動性が絶乾時より吸湿時に高くなる特性を有するセル
ロース系繊維を含有することを特徴とするセルロース系
繊維含有繊維製品及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】シャツ、スラックス、ブラウ
ス等の衣料用及び帽子、ハンカチ等繊維雑貨品として好
適な形態安定性に優れたセルロース系繊維含有繊維製品
及びその製造方法に関するものであり、さらに詳しく
は、セルロースの架橋結合による強度低下を抑制し、防
縮性、W&W性、プリーツ性及びパッカリング性、保型
性を向上させ、さらには高度の洗濯耐久性を持たせたセ
ルロース系繊維含有繊維製品及びその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】セルロース系繊維のしわになり易い、収
縮し易い等の欠点の改善は、永久的課題であり、縫製製
品においては、特に従来よりセルロース系繊維含有繊維
製品の繰り返し洗濯による生地と縫い糸又は生地部位間
の伸縮性の差により生ずるパッカリング現象(ひきつれ
現象)や製品形状での保型性の改善が強く望まれてい
る。この解決法として、橋かけ反応が利用されてきた経
緯がある。しかしながら、これら橋かけ剤特に、ジメチ
ロールジヒドロキシエチレン尿素(DMDHEU)を主
として用いるプレキュア法、ポストキュア法は高温洗濯
(例えば、60℃〜90℃)した場合、防縮性、W&W
(ウォッシュアンドウエア)性、プリーツ性及びパッカ
リング性、保型性が低下するという問題点があり見未解
決のままになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は良好な風合い
を有し、防しわ性に優れ、かつ繰り返し洗濯後のパッカ
リング性、W&W性、防縮性、保型性に優れ、同時に強
力低下、特にすそ部、プリーツ部、えりおよび袖部等の
角部の摩耗強力低下を極力おさえると共に繰り返し高温
洗濯にも耐えるセルロース系繊維含有繊維製品を提供し
ようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の解決のために鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達し
た。即ち、本発明は、 1.セルロース分子中のC6位の炭素の分子運動性が絶
乾時より吸湿時に高くなる特性を有するセルロース系繊
維を含有することを特徴とするセルロース系繊維含有繊
維製品。 2.C6位の炭素の分子運動性が増大する橋かけ構造を
有するセルロース系繊維を含有することを特徴とする前
記1記載のセルロース系繊維含有繊維製品。 3.C6位の炭素の分子運動性が交差分極マジック角回
転(CP/MAS)固体13C−NMR法による縦緩和時
間であることを特徴とする前記1〜2記載のセルロース
系繊維含有繊維製品。 4.メチロール化可能な活性水素を少なくとも2ケ有す
る環状尿素化合物が付与されたセルロース系繊維含有繊
維織編物を縫製し、次いでセルロースを架橋させること
ができる薬剤及び該薬剤の反応触媒の存在下に該薬剤に
よってセルロースを架橋させることを特徴とする前記1
記載のセルロース系繊維含有繊維製品の製造方法であ
る。
【0005】本発明におけるセルロース系繊維含有繊維
構造物とは、木綿100%はもちろんのこと、他の繊
維、例えば麻、亜麻、パルプ、バクテリアセルロース繊
維等の天然セルロース繊維、ビスコース法レーヨン(ポ
リノジックを含む)、銅アンモニア法レーヨン、溶剤紡
糸法レーヨン等の再生セルロース繊維類であり、これら
とポリエステル、ポリアミド、アクリル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の合成繊維との混繊、混紡、交
織、交撚等で混用して得られる紡績糸、織物、編物、不
織布等のことである。他の繊維と混用する場合、本発明
の効果をよく発揮されるため、セルロース系繊維の含有
率は20重量%以上が好ましく、30重量%以上がより
好ましく、さらに好ましくは50重量%以上である。
【0006】また、本発明でいう繊維製品とは、前記の
セルロース繊維やその混用繊維を用いた布団わた、マッ
ト材などをはじめ、織物、編物、不織布等の布帛及びそ
れを用いて得られたシャツ、ジャケット、スラックス、
ブラウス、帽子、ハンカチ、毛布等の縫製品を意味す
る。
【0007】本発明におけるセルロース分子中のC6位
の炭素の分子運動性とは、交差分極マジック角回転(Cro
ss Polarization Magic Angle Spinning:以下、CP/
MASと略記)固体13C−NMR法による縦緩和時間に
よって求められるものであり、この時間が短い程、分子
運動性が高いことを示す。
【0008】本発明で使用されるメチロール化可能な活
性水素を少なくとも2ケ有する環状尿素化合物として
は、(i)セルロース系繊維へ均一な浸入を妨害しない
こと。(ii)メチロール化反応が容易であること。(ii
i) 他の薬剤(帯電防止剤、蛍光増白剤、青味付剤、潜
在性酸性触媒、ホルマリンキャッチャー、柔軟剤等)と
の相溶性もよく浴安定性に優れること等が必要である。
【0009】メチロール化可能な活性水素を少なくとも
2ケ有する環状尿素化合物とは、織編物等の布帛の架橋
に起因する歪を低減させるためのものであり、ポリオー
ルと共存下で使用しいもよい。この効果は該化合物がメ
チロール化された後、セルロースと架橋させる、いわゆ
る架橋鎖長制御により発揮されるものである。このこと
により、製品の洗濯後の保型性および防縮性が向上する
と同時に引裂強力、抗張力に加え、特に摩耗強力が著し
く改善される。このことにより、製品染めの際のプリー
ツ部、すそ部、えり部および袖部等の角部のすり切れの
問題を改善することができる。又その他、貯蔵安定性や
耐塩素性に優れるなど多くの利点がある。
【0010】本発明で使用できるメチロール化可能な活
性水素を少なくとも2ケ有する環状尿素化合物は一般式
(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)、(ホ)および(ヘ)
で示すことができる。
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6
は同種または異なる基であり、各基はH、OH、COO
R、R、ORまたはCOORであり、Rは炭素原子数1
〜4のアルキル基または置換アルキル基を表し、Xは
C、OまたはNで、XがOの場合、R3 とR4 は各々存
在せず、XがNの場合、R3あるいはR4は存在しない。
また、YはHまたはCH3であり、pまたはqは0〜
4、rおよびmは0または1である。
【0018】(イ)と(ニ)(単独又は(イ)と(ニ)
の混合系)の夫々2分子以上をホルムアルデヒド、ホル
ムアルデヒド/ポリアルキレングリコールなどで直鎖状
に連結させたもの((ロ)、(ハ)、(ホ)および
(ヘ))あるいは、それら以外の例としてグリオキザー
ルなどで直鎖状に連結させた初期縮合物で両末端がNH
基を有するものであってもよい。
【0019】かかる化合物の代表的なものはエチレン尿
素、プロピレン尿素、ウロン、テトラヒドロ−5−(2
−ヒドロキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2−
オン,4,5−ジヒドロキシ−2−イミダゾリジノン、
エチレン尿素/ホルマリン縮合物で両末端がNH基を有
するもの、4,5−ジヒドロキシ−2−イミダゾリジノ
ン/ホルマリン縮合物で両末端がNH基を有するものな
どとそれらの混合物である。また、水酸基をアルコキシ
化した4,5−ジヒドロキシ−イミダゾリシノン系誘導
体は弱アルカリ下でのN−メチロール化反応速度高まり
好ましい。
【0020】メチロール化可能な活性水素を少なくとも
2ケ有する環状尿素化合物の繊維製品まに対する付与量
は、0.1〜10重量%であり、好ましくは0.5〜5
重量%である。多量の付与は風合いを粗硬にするだけで
はなく形態保持性をも低下させる。
【0021】本発明におけるセルロースを架橋させるこ
とのできる薬剤とは、セルロースの水酸基と反応するこ
とができる活性水素反応性化合物であり、アルデヒド系
化合物であるが、好ましくは加熱時によりホルムアルデ
ヒド等のセルロースと反応する蒸気を発生することがで
きる薬剤であり、パラホルムアルデヒド、ホルマリン水
溶液、ジヒドロキシメチレンと蟻酸とのエステル化合物
等を挙げることができる。これらのセルロース橋かけ剤
に補助橋かけ剤として、前記メチロール化可能な活性水
素を2ケ以上有する環状尿素化合物を併用することが、
高温洗濯耐久性の点で好ましい。
【0022】一方、本発明で使用できる架橋触媒は、塩
化水素ガス、亜硫酸ガスなどの酸性ガスや潜在性酸性触
媒であるが、これらの触媒で気相ホルムアルデヒド加工
する場合は予めメチロール化可能な活性水素を少なくと
も2ケ有する環状尿素化合物と潜在性酸性触媒等を付与
した後、縫製しついで反応槽中でホルムアルデヒドを注
入した後、キュアーし、セルロース系繊維を架橋させる
方法を採用することが好ましい。
【0023】本発明で使用できる潜在性酸性触媒として
はAlCl3 、Al2 (SO43、MgCl2 、Mg
(H2PO42 、Zn(BF42 、Zn(NO32
、ZnCl2 、Mg(BF42 、Mg(ClO42
、Al2 (OH)4 Cl2などの各種金属塩など各種ア
ルカノールアミンの酸性塩、酢酸、塩酸、硫酸、りん酸
などの強酸のアンモニウム塩、グリコール酸、マレイン
酸、乳酸、クエン酸、酒石酸および蓚酸などの有機酸類
及びこれらの混合物などが含まれる。これら潜在性酸性
触媒の使用量は0.1〜5重量%である。ホルムアルデ
ヒド蒸気の処理後のキュア条件は、触媒の共存下、通
常、20〜160℃で1〜60分間である。好ましく
は、120〜160℃で5〜15分間である。
【0024】本発明において架橋反応の程度は、ホルム
アルデヒド系化合物の場合は結合ホルムアルデヒド量で
示すことができる。本発明の目的を達成するためのセル
ロース系繊維中の結合ホルムアルデヒド量は0.6重量
%以上必要である。好ましくは0.8重量%以上であ
る。結合ホルムアルデヒド量が0.6重量%未満の場
合、耐摩耗性は良いものの十分な改質効果が得られな
い。即ちパッカリング性、W&W性、保型、プリーツ性
や防縮性が不十分である。
【0025】本発明において、各種強力を更に向上させ
る目的で通常使用される表面平滑剤(柔軟剤、フイルム
形成能を有するポリマーエマルジョン)を併用してもか
まわない。
【0026】本発明のセルロース系繊維含有繊維製品
は、織物の場合、JIS L−1059B法(モンサン
ト法)における乾防しわ度が270度以上であり、湿防
しわ度との合計値は530度以上が好ましく、550度
以上がより好ましい。特に乾防しわ度と湿防しわとの合
計値が高い程、W&W性が高くなり、パッカリング性及
び保型性にも優れる。
【0027】これらの防しわ性を達成できるように改質
されたセルロース繊維が含まれる縫製品は、AATCC
124−1984法におけるW&W性が3級以上かJI
SL−0127の103法による洗濯5回後のAATC
C法におけるパッカリング性が3級以上の保型性を示
す。また、本発明の繊維構造物は、架橋剤成分を少なく
することも可能であり、吸水性に優れることも特徴であ
り、このことは湿潤快適性によい効果をもたらす。
【0028】本発明のセルロース系繊維含有繊維構造物
は水酸化ナトリウムによる通常のシルケットや液体アン
モニア(以後、液安)処理、更にはこれらの組合せ処理
したものも使用できる。ポリエステルで代表される合成
繊維との混用では必要があれば予めヒートセットしても
かまわない。
【0029】本発明における架橋処理は、布帛の状態及
び縫製品の状態のいずれでも処理できるが、縫製品にし
た後にする方が、縫製上の問題発生がなく、縫製品の形
状をも効果的に固定するので、パッカリング性、保型性
が著しく高くなり、好ましい実施態様である。
【0030】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。実施例で用いた評価法を以下に示す。 引裂強力;JIS 1096 ペンジュラム法(ヨコ方
向) W&W性;AATCC 124−1984 5段階レプ
リカ法にもとづいて判定を行った。5級(良好)〜1級
(不良)
【0031】高温洗濯;JIS L−1042 6.6
F−3法に準じて、3回高温ワッシャー洗濯を繰り返し
た。但し、遠心脱水後の乾燥はJIS L−1042
6.9.2 1−2法によるタンブルドライ法を採用し
た。シャツのW&W性、保形性、引裂強さ、その他の評
価は、20℃、65%R.H下に1日放置したものを使
用した。
【0032】保型性;JIS L−1042 FII法
による洗濯、タンブル乾燥(I−2条件)を5回繰り返
した後、視覚で5段階に判定した。 5(級):非常に良好 4 〃 :良好 3 〃 :普通 2 〃 :やや不良 1 〃 :非常に不良
【0033】結合ホルムアルデヒド量:加工布約2gを
沸水中で15分間処理し、水洗、絶乾精秤後、水蒸気蒸
留法により20%硫酸中で分解し、亜硫酸水素ナトリウ
ム水溶液中に生成、ホルムアルデヒドを回収し、よう素
滴定法で過剰亜流酸水素ナトリウムを酸化した後、アル
カリで付加物を分解し、ホルムアルデヒドと付加した亜
硫酸水素ナトリウムの量を求め、加工布のセルロース系
繊維の重量当りのホルムアルデヒドを重量%で示した。
【0034】風合い:官能検査により5段階法で評価し
た。 5(級):非常にソフト 4 〃 :ソフト 3 〃 :普通 2 〃 :やや硬い 1 〃 :非常に硬い
【0035】CP/MAS固体13C−NMR法による縦
緩和時間の測定:試料を3mm程度の繊維片に切断し、1
05℃のオーブンで2時間絶乾処理した試料および該試
料に約10%の水分率になるよう吸水させた試料につい
て、バリアン社XL−300NMR分光器を用いて縦緩
和時間を測定した。測定前後の重量測定により、測定中
に重量変化がないことを確認した。C6位の炭素の縦緩
和時間(T)Torchia法により測定した。緩和時間の分
布は、グラフ作成ソフトウェアであるKaleidaGraphを用
いて、ピークの積分強度を待ち時間に対しプロットし、
減衰挙動が2成分の緩和からなるとしてエラーが0.1
%未満になるまでカーブフィットを行うことで決定し
た。測定条件は次の通りである。観測周波数:75MH
z、試料回転数:3300rpm、PW=4.5μse
c、パルス待ち時間:20sec、コンタクトタイム:
0.15msec。
【0036】実施例1 精練漂白後、さらに液安処理した木綿織物(80/2×
80/2/133×74)を下記組成の加工液(A)に
浸漬し、絞り率70%になるよう絞り、110℃で3分
間乾燥し、次いでサンフォライズ加工した後、常法によ
りシャツを縫製した。このシャツに通常の気相ホルムア
ルデヒド加工を施し、本発明のシャツを得た。得られた
シャツの評価結果を表1及び2に示した。
【0037】 加工液(A)組成: ジヒドロキシエチレン尿素(住友化学(株)製) 2重量部 ポリエチレングリコール#200 (ナカライテスク(株)製ポリエチレングリコール平均分子量200) 6重量部 PEN(大日本インキ化学工業(株)製ポリエチレン系ソフナー)3重量部 水 89重量部
【0038】実施例2 実施例1を同じ木綿織物を下記加工液(B)に浸漬し、
絞り率70%になるように絞り、110℃×3分間乾燥
し、次いでサンフォライズ加工した後、常法によりシャ
ツを縫製した。得られたシャツの評価結果を表1及び2
に示した。
【0039】 加工液(B)組成: ジヒドロキシエチレン尿素(住友化学(株)製) 2重量部 MgCl2・6H2O(ナカライテスク(株)製) 2重量部 ポリエチレングリコール#200(前出) 6重量部 PEN(前出) 3重量部 水 87重量部
【0040】実施例3 実施例1で使用した綿織物を下記組成の加工液(C)に
浸漬し、絞り率70%になるように絞り、110℃で3
分間乾燥し、次いでサンフォライズ加工した後、常法に
よりシャツを縫製した。シャツをSO2ガスを使用しな
いほかには実施例1同様にして気相ホルマリン加工し、
本発明のシャツを得た。得られたシャツの評価結果は表
1および2に示した。 加工液(C)組成: MgCl2・6H2O(前出) 2重量部 ポリエチレングリコール#200(前出) 6重量部 PEN(前出) 3重量部 水 89重量部
【0041】比較例1 実施例1で使用した液安前処理木綿織物をサンフォライ
ズ加工した後、常法によりシャツを縫製して比較例1の
シャツとした。得られたシャツの評価結果を表1及び2
に示した。
【0042】比較例2 実施例1と同様の木綿織物を下記組成の加工液(D)に
浸漬し、絞り率70%になるように絞り、110℃で3
分間乾燥し、次いでサンフォライズ加工した後、常法に
よりシャツを縫製した。このシャツをオーブンに入れ、
145℃、4.5分間キュアーし、シャツを得た。得ら
れたシャツの評価結果を表1及び2に示した。 加工液(D)組成: ベッカミン425(大日本インキ化学工業(株)製 ジメチロールジヒドロキ シエチレン尿素系樹脂加工剤) 18重量部 キャタリストG(大日本化学工業(株)製、架橋触媒) 5重量部 ポリエチレングリコール#200(前出) 6重量部 PEN(前出) 3重量部 水 68重量部
【0043】比較例3 加工剤を下記組成の加工液(E)に変更する以外は比較
例2と同様にしてシャツを得た。得られたシャツの評価
結果は表1および2に示した。 加工液(E)組成: ベッカミン425(大日本インキ化学工業社製、ジメチロールジヒドロキシ エチレン尿素系樹脂加工剤) 10重量部 ポリエチレングリコール#200(前出) 6重量部 キャタリストG(前出) 4重量部 PEN(前出) 3重量部 水 77重量部
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】本発明のシャツは、高温洗濯後でも、風合
いが粗硬化せず防しわ性が高く、引裂強力や屈曲摩耗の
低下が小さく、W&W性に優れ、著しくパッカリング
性、保型性に優れる。比較例に示した従来法によるシャ
ツでは、本発明のように、上記の全ての特性を満足させ
ることは困難である。
【0047】
【発明の効果】本発明におけるセルロース繊維は、セル
ロース分子のC6位の炭素の分子運動が吸湿することに
より増大するため、セルロース繊維中の歪が解放され易
く、かつ架橋長が制御されて応力歪の集中も抑制されて
いるため、本発明によれば、繰返し高温洗濯に対して
も、耐久性のある防しわ性、W&W性、保型性防縮性な
どの形態安定性と力学特性にすぐれた商品を提供するこ
とができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース分子中のC6位の炭素の分子
    運動性が絶乾時より吸湿時に高くなる特性を有するセル
    ロース系繊維を含有することを特徴とするセルロース系
    繊維含有繊維製品。
  2. 【請求項2】 C6位の炭素の分子運動性が増大する橋
    かけ構造を有するセルロース系繊維を含有することを特
    徴とする請求項1記載のセルロース系繊維含有繊維製
    品。
  3. 【請求項3】 C6位の炭素の分子運動性が交差分極マ
    ジック角回転(CP/MAS)固体13C−NMR法によ
    る縦緩和時間であることを特徴とする請求項1〜2記載
    のセルロース系繊維含有繊維製品。
  4. 【請求項4】 メチロール化可能な活性水素を少なくと
    も2ケ有する環状尿素化合物が付与されたセルロース系
    繊維含有繊維織編物を縫製し、次いで(セルロースを架
    橋させることができる薬剤及び該薬剤の反応触媒の存在
    下に該薬剤によってセルロースを架橋させることを特徴
    とする請求項1記載のセルロース系繊維含有繊維製品の
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017057257A1 (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 富士フイルム株式会社 セルロース繊維複合材料、セルロース繊維含有組成物、配線基板およびセルロース繊維複合材料の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017057257A1 (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 富士フイルム株式会社 セルロース繊維複合材料、セルロース繊維含有組成物、配線基板およびセルロース繊維複合材料の製造方法
JPWO2017057257A1 (ja) * 2015-09-30 2018-05-24 富士フイルム株式会社 セルロース繊維複合材料、セルロース繊維含有組成物、配線基板およびセルロース繊維複合材料の製造方法

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