JP2003155477A - 蛍光体製造方法 - Google Patents

蛍光体製造方法

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JP2003155477A
JP2003155477A JP2001355885A JP2001355885A JP2003155477A JP 2003155477 A JP2003155477 A JP 2003155477A JP 2001355885 A JP2001355885 A JP 2001355885A JP 2001355885 A JP2001355885 A JP 2001355885A JP 2003155477 A JP2003155477 A JP 2003155477A
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solution
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stirring
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Hisahiro Okada
尚大 岡田
Satoshi Ito
聡 伊藤
Naoko Furusawa
直子 古澤
Takayuki Suzuki
隆行 鈴木
Hideki Hoshino
秀樹 星野
Noriko Hoshino
徳子 星野
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 均一性が高く発光輝度、粒径、粒度分布に優
れた蛍光体製造方法を提供する。 【解決手段】 ダブルジェット反応晶析装置を用いて前
駆体を形成することを特徴とする蛍光体製造方法。前駆
体の形成に際し、反応晶析装置の攪拌レイノズル数を
0.01以上とし、pH変動を所定pHの±1.0以内
に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蛍光体の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】紫外線、電子線等を受けて主に可視光を
発光する蛍光体は、蛍光灯や陰極線管(CRT)等に用
いられてきた。
【0003】従来、蛍光体の製造プロセスは特開平5−
25476号、特開平5−32967号に開示された方
法をはじめとするように原料紛体を単に混合し焼成する
という方法(固相法)が大部分であった。しかしながら
固相法では均一な蛍光体の製造が難しく、そのために一
般に高価である希土類元素を大量に用いなければならな
かったり、高温の反応プロセスが必要などさまざまな問
題点が存在していた。
【0004】固相法の問題点を克服するために特開平1
1−293239号に記載される方法をはじめとして原
料を溶液状態にして反応させ蛍光体前駆体を形成する方
法(液相法)が開示されている。しかしこれら開示され
た液相法は単に原料を溶液状態にして反応させるという
発想段階にとどまっており、溶液反応での均一性は充分
とは言えず、均一性の向上を達成し得るような技術の開
発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたものであり、本発明の目的は、均一性が高
く、発光輝度、粒径、粒度分布に優れた蛍光体製造方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成される。
【0007】1.ダブルジェット反応晶析装置を用いて
前駆体を形成することを特徴とする蛍光体製造方法。
【0008】2.攪拌レイノズル数0.01以上で攪拌
し前駆体を形成することを特徴とする蛍光体製造方法。
【0009】3.ダブルジェット反応晶析装置を用いて
攪拌レイノズル数0.01以上で攪拌し前駆体を形成す
ることを特徴とする蛍光体製造方法。
【0010】4.前駆体形成中のpH変動を所定pHの
±1.0以内に制御することを特徴とする蛍光体製造方
法。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
係るダブルジェット反応晶析装置とは、反応容器中に攪
拌翼を有し、攪拌翼の近傍に原料溶液を供給するノズル
が具備されているものをいう。該ノズルの数は2本以上
の複数本である。ノズルから供給された原料溶液が攪拌
翼による混合作用により高速に均一状態になるので反応
が高速な蛍光体前駆体でも瞬時に均一反応させることが
可能となっている。
【0012】pHを制御する方法としては公知の様々な
方法を用いることができる。一例としては例えばpH電
極を反応容器内に設置し検出したそのpH値によって
酸、アルカリ溶液を添加して所定のpH値に制御する方
法が挙げられる。
【0013】本発明の請求項4の発明において、前駆体
形成中のpH変動、即ちpHの制御範囲は均一な状態で
の反応という観点からも所定のpH値から±1.0以内
であり、±0.5以内が好ましく、±0.3以内がより
好ましい。±1.0の範囲を超えると形成された蛍光体
前駆体の組成の均一性が著しく劣化することがある。
【0014】本発明の請求項2の蛍光体製造方法は、攪
拌レイノズル数0.01以上で攪拌し前駆体を形成する
ことを特徴とする。また、本発明の請求項3の蛍光体製
造方法は、ダブルジェット反応晶析装置を用いて攪拌レ
イノズル数0.01以上で攪拌し前駆体を形成すること
を特徴とする。攪拌レイノズル数は0.01以上であ
り、1000以上が好ましく、100000以上がより
好ましい。0.01未満では攪拌が不均一となり形成さ
れる蛍光体前駆体(延いては前駆体)の均一性が劣化す
ることがある。
【0015】本発明における攪拌レイノズル数は以下の
式によって算出することができる。 Re=D2・n・ρ/μ Re:攪拌レイノズル数[−] D:攪拌翼の直径[m] n:攪拌回転数[回/s-1](毎秒回転数[rps]) ρ:液体の密度[kg/m3] μ:液体の粘度[kg/m・s] 本発明に係る蛍光体としては、その組成に特に制限はな
く公知の種々のものを挙げることができるが、中でも、
リン酸系蛍光体(Sr,Ca,Ba,Mg)10(P
46Cl2:Eu2+等をはじめとするリン酸が含まれ
た蛍光体)が好ましい。結晶母核または賦活剤または共
賦活剤に用いる元素(金属)としては種々の元素(金
属)を適宜使用することが可能で、例えば賦活剤または
共賦活剤に用いる元素(金属)として賦活の際の価数と
異なる価数の化合物を原料として使用することも可能で
ある。
【0016】本発明に係る蛍光体は、その組成に特に制
限は無く公知の種々の組成を適用することができるが、
23、Zn2SiO4等に代表される金属酸化物、Ca
5(PO43Cl等に代表されるリン酸塩、ZnS、S
rS、CaS等に代表される硫化物等を結晶母核とし、
これら結晶母核にCe、Pr、Nd、Pm、Sm、E
u、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb等の希
土類金属イオンやAg、Al、Mn、Sb等の金属イオ
ンを賦活剤または共賦活剤として組み合わせたものが好
ましい。
【0017】結晶母核の好ましい例としては、例えば、
YO3、Y23、Y22S、Y2SiO3、YAlO3、Y
3Al512、(Y,Gd)3Al512、SnO2、Zn
2SiO4、Sr4Al1425、CeMgAl1119、B
aAl1219、BaAl2Si28、BaMgAl10
17、BaMgAl1423、Ba2Mg2Al1222、Ba
2Mg4Al818、Ba3Mg5Al1835、(Ba,S
r,Mg)O・aAl23、(Ba,Sr)(Mg,M
n)Al1017、(Ba,Sr,Ca)(Mg,Zn,
Mn)Al1017、(Y,Gd)BO3、GdMgB5
10、Sr22 7、(La,Ce)PO4、Ca5(P
43Cl、Ca10(PO46(F,Cl)2、(S
r,Ca,Ba,Mg)10(PO46Cl2、ZnS、
(Zn,Cd)S、CaS、SrS、SrGa24等を
挙げることができる。
【0018】以上の結晶母核、及び賦活剤または共賦活
剤は、元素組成には特に制限はなく、同族の元素と一部
置き換えることもでき、得られた無機蛍光体は紫外線を
吸収して可視光を発するものが好ましい。
【0019】以下に、本発明に係る好ましい蛍光体を示
すが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではな
い。 [青色発光無機蛍光体化合物] (BL−1) Sr4Al1425:Eu2+ (BL−2) BaAl2Si28:Eu2+ (BL−3) BaMgAl1017:Eu2+ (BL−4) BaMgAl1017:Eu2+、Tb3+、Sm2+ (BL−5) BaMgAl1423:Eu2+ (BL−6) Ba2Mg2Al1222:Eu2+ (BL−7) Ba2Mg4Al818:Eu2+ (BL−8) Ba3Mg5Al1835:Eu2+ (BL−9) (Ba,Sr)(Mg,Mn)Al1017:Eu2+ (BL−10) (Ba,Sr,Ca)(Mg,Zn,Mn)Al1017:Eu 2+ (BL−11) Sr227:Sn4+ (BL−12) (Sr,Ca,Ba,Mg)10(PO46Cl2:Eu2+ (BL−13) SrGa24:Ce3+ (BL−14) CaGa24:Ce3+ [緑色発光無機蛍光体化合物] (GF−1) Y3Al512:Tb3+ (GF−2) Sr4Al1425:Eu2+ (GF−3) (Ba,Mg)Al1627:Eu2+,Mn2+ (GF−4) Ba2SiO4:Eu2+ (GF−5) (Ba,Mg)2SiO4:Eu2+ (GF−6) Ca28(SiO462:Tb3+ (GF−7) Y2SiO5:Ce3+,Tb3+ (GF−8) La3Ga5SiO14:Tb3+ (GF−9) (Sr,Ba)Al2Si28:Eu2+ (GF−10) (Ba,Ca,Mg)5(PO43Cl:Eu2+ (GF−11) SrGa24:Eu2+,Tb3+,Sm2+ (GF−12) Sr2Si38−2SrCl2:Eu2+ (GF−13) Zr2SiO4−MgAl1119:Ce3+,Tb3+ (GF−14) Sr227−Sr225:Eu2+ [赤色発光無機蛍光体化合物] (RL−1) Y22S:Eu3+ (RL−2) YAlO3:Eu3+ (RL−3) YVO4:Eu3+ (RL−4) (Y,Gd)3Al512:Ce3+ (RL−5) (Ba,Mg)Al1627:Eu3+ (RL−6) (Ba,Mg)2SiO4:Eu3+ (RL−7) Ca28(SiO462:Eu3+ (RL−8) LiY9(SiO462:Eu3+ (RL−9) (Ba,Ca,Mg)5(PO43Cl:Eu3+ (RL−10) CaS:Eu3+ 本発明に係る蛍光体は、その粒径に特に制限は無いが、
予め平均粒径は小さい方が様々な用途に用いる際に有利
である。具体的には、平均粒径は1.0μm以下である
ことが好ましく、0.8μm以下であることが更に好ま
しい。ここで蛍光体の粒径は、球換算粒径を意味する。
球換算粒径とは、粒子の体積と同体積の球を想定し、該
球の粒径をもって表した粒径である。
【0020】また、粒径分布も上記と同様の理由から予
め狭い方が有利であり、具体的には、粒径分布の変動係
数が100%以下であることが好ましく、70%以下で
あることがより好ましい。ここで粒径分布の変動係数
(粒径分布の広さ)とは、下式によって定義される値で
ある。
【0021】粒径分布の広さ(変動係数)[%]=(粒
子サイズ分布の標準偏差/粒子サイズの平均値)×10
【0022】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されるものではない。
【0023】以下、種々の製造方法にて蛍光体Sr
6(PO410Cl2:Eu2+を調製する。
【0024】 実施例1 (蛍光体1(比較例)の調製) 溶液[A] H2O 595ml NH4OH 10ml 溶液[B] SrCl2・6H2O 239.96g Eu(NO33・6H2O 1.20g 水を加えて600mlに仕上げる 溶液[C] KH2(PO4) 73.49g 水を加えて600mlに仕上げる 2Lビーカーに溶液[A]を入れ温度を60℃に保ち、
スターラーチップを用いて攪拌を行った。その状態で同
じく60℃に保った溶液[B]、[C]を溶液[A]の
入った容器の液面より60ml/minの速度で等速添
加を行った。添加後10分間熟成を行い、その後濾過乾
燥し前駆体1を得た。
【0025】さらに前駆体1を1,050℃、2%H2
−98%N2の還元条件下で2時間焼成し蛍光体1を得
た。
【0026】(蛍光体2(本発明)の調製)図1の本発
明に係るダブルジェット反応晶析装置(反応容器)に溶
液[A]1を入れ温度を60℃に保ち、攪拌翼を用いて
攪拌を行った。その状態で同じく60℃に保った溶液
[B]2、溶液[C]3を溶液[A]1の入った反応容
器下部ノズルより60ml/minの速度で等速添加を
行った。添加後10分間熟成を行い、その後濾過乾燥し
前駆体2を得た。
【0027】さらに前駆体2を1,050℃、2%H2
−98%N2の還元条件下で2時間焼成し蛍光体2を得
た。
【0028】蛍光体1、2の評価結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】※1:相対発光強度は、蛍光体1の発光強
度を100%とした 表1から明らかなように、本発明に係るダブルジェット
反応晶析装置を用いて蛍光体前駆体形成を行った場合
(本発明の請求項1の発明の構成)は、用いない場合に
比べて発光強度も高く、平均粒径も小さくかつ粒径分布
もよい(狭い)蛍光体が得られることがわかる。
【0031】実施例2 (蛍光体3(比較例)の調製)2Lビーカーに溶液
[A]を入れ温度を60℃に保ち、直径5cmの攪拌翼
を用いて60rpmの攪拌を行った(攪拌レイノズル数
0.0025)。その状態で同じく60℃に保った溶液
[B]、[C]を溶液[A]の入った容器の液面より6
0ml/minの速度で等速添加を行った。添加後10
分間熟成を行い、その後濾過乾燥し前駆体3を得た。
【0032】さらに前駆体3を1,050℃、2%H2
−98%N2の還元条件下で2時間焼成し蛍光体3を得
た。
【0033】(蛍光体4(本発明)の調製)2Lビーカ
ーに溶液[A]を入れ温度を60℃に保ち、直径5cm
の攪拌翼を用いて360rpmの攪拌を行った(攪拌レ
イノズル数0.015)。その状態で同じく60℃に保
った溶液[B]、[C]を溶液[A]の入った容器の液
面より60ml/minの速度で等速添加を行った。添
加後10分間熟成を行い、その後濾過乾燥し前駆体4を
得た。
【0034】さらに前駆体4を1,050℃、2%H2
−98%N2の還元条件下で2時間焼成し蛍光体4を得
た。
【0035】(蛍光体5(本発明)の調製)2Lビーカ
ーに溶液[A]を入れ温度を60℃に保ち、直径5cm
の攪拌翼を用いて900rpmの攪拌を行った(攪拌レ
イノズル数0.0375)。その状態で同じく60℃に
保った溶液[B]、[C]を溶液[A]の入った容器の
液面より60ml/minの速度で等速添加を行った。
添加後10分間熟成を行い、その後濾過乾燥し前駆体5
を得た。
【0036】さらに前駆体5を1,050℃、2%H2
−98%N2の還元条件下で2時間焼成し蛍光体5を得
た。
【0037】(蛍光体6(本発明)の調製)図1の本発
明に係るダブルジェット反応晶析装置(反応容器)に溶
液[A]1を入れ温度を60℃に保ち、直径5cmの攪
拌翼を用いて900rpmの攪拌を行った(攪拌レイノ
ズル数0.0375)。その状態で同じく60℃に保っ
た溶液[B]2、溶液[C]3を溶液[A]1の入った
反応容器下部ノズルより60ml/minの速度で等速
添加を行った。添加後10分間熟成を行い、その後濾過
乾燥し前駆体6を得た。
【0038】さらに前駆体6を1,050℃、2%H2
−98%N2の還元条件下で2時間焼成し蛍光体6を得
た。
【0039】蛍光体3、4、5、6の評価結果を表2に
示す。
【0040】
【表2】
【0041】※2:相対発光強度は、蛍光体3の発光強
度を100%とした 表2から明らかなように、蛍光体4、5の場合、即ち攪
拌レイノズル数0.01以上で蛍光体前駆体形成を行っ
た場合(本発明の請求項2の発明の構成)は、攪拌レイ
ノズル数0.01未満の場合(蛍光体3)に比べて発光
強度も高く、平均粒径も小さくかつ粒径分布もよい(狭
い)蛍光体が得られることがわかる。
【0042】更に、攪拌レイノズル数0.01以上であ
り、かつ本発明に係るダブルジェット反応晶析装置を用
いて蛍光体前駆体形成を行った場合(蛍光体6(本発明
の請求項3の発明の構成))は、発光強度もより高く、
平均粒径もより小さくかつ粒径分布もよりよい(より狭
い)蛍光体が得られることがわかる。
【0043】実施例3 (蛍光体7(比較例)の調製)図2のようなpH検知用
pH電極5とそれに連動しpH調整液4を制御しながら
加えるpH調整液用ノズルを具備した2Lビーカーに溶
液[A]1を入れ温度を60℃に保ち、スターラーチッ
プ6を用いて攪拌を行った。その状態で同じく60℃に
保った溶液[B]2、溶液[C]3を溶液[A]1の入
った容器の液面より60ml/minの速度で等速添加
を行った。その際pHを10±2.0以内となるように
制御を行った(実際にpHは8.09〜11.88の範
囲内で収まった)。添加後10分間熟成を行い、その後
濾過乾燥し前駆体7を得た。
【0044】さらに前駆体7を1,050℃、2%H2
−98%N2の還元条件下で2時間焼成し蛍光体7を得
た。
【0045】(蛍光体8(本発明)の調製)図2のよう
なpH検知用pH電極5とそれに連動しpH調整液4を
制御しながら加えるpH調整液用ノズルを具備した2L
ビーカーに溶液[A]1を入れ温度を60℃に保ち、ス
ターラーチップ6を用いて攪拌を行った。その状態で同
じく60℃に保った溶液[B]2、溶液[C]3を溶液
[A]1の入った容器の液面より60ml/minの速
度で等速添加を行った。その際pHを10±1.0以内
となるように制御を行った(実際にpHは9.04〜1
0.97の範囲内で収まった)。添加後10分間熟成を
行い、その後濾過乾燥し前駆体8を得た。
【0046】さらに前駆体8を1,050℃、2%H2
−98%N2の還元条件下で2時間焼成し蛍光体8を得
た。
【0047】(蛍光体9(本発明)の調製)図2のよう
なpH検知用pH電極5とそれに連動しpH調整液4を
制御しながら加えるpH調整液用ノズルを具備した2L
ビーカーに溶液[A]1を入れ温度を60℃に保ち、ス
ターラーチップ6を用いて攪拌を行った。その状態で同
じく60℃に保った溶液[B]2、溶液[C]3を溶液
[A]の入った容器の液面より60ml/minの速度
で等速添加を行った。その際pHを10±0.3以内と
なるように制御を行った(実際にpHは9.81〜1
0.23の範囲内で収まった)。添加後10分間熟成を
行い、その後濾過乾燥し前駆体9を得た。
【0048】さらに前駆体9を1,050℃、2%H2
−98%N2の還元条件下で2時間焼成し蛍光体9を得
た。
【0049】蛍光体7、8、9の評価結果を表3に示
す。
【0050】
【表3】
【0051】※3:相対発光強度は、蛍光体7の発光強
度を100%とした 表3から明らかなように、pH変動を所定のpHの±
1.0以内に制御して蛍光体前駆体形成を行った場合
(本発明の請求項4の発明の構成)は、その他の範囲で
制御した場合に比べて発光強度も高く、平均粒径も小さ
くかつ粒径分布もよい(狭い)蛍光体が得られることが
わかる。
【0052】
【発明の効果】本発明により、均一性が高く発光輝度、
粒径、粒度分布に優れた蛍光体製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蛍光体の前駆体の製造装置の一例を示す概略
図。
【図2】蛍光体の前駆体の製造装置の別の一例を示す概
略図。
【符号の説明】
1 溶液[A] 2 溶液[B] 3 溶液[C] 4 pH調整液 5 pH電極 6 スターラーチップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 隆行 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 星野 秀樹 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 星野 徳子 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 4G076 AA18 AA24 AB04 AB05 BA11 BA40 BA42 BA45 CA02 DA11 4H001 CA01 CF01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダブルジェット反応晶析装置を用いて前
    駆体を形成することを特徴とする蛍光体製造方法。
  2. 【請求項2】 攪拌レイノズル数0.01以上で攪拌し
    前駆体を形成することを特徴とする蛍光体製造方法。
  3. 【請求項3】 ダブルジェット反応晶析装置を用いて攪
    拌レイノズル数0.01以上で攪拌し前駆体を形成する
    ことを特徴とする蛍光体製造方法。
  4. 【請求項4】 前駆体形成中のpH変動を所定pHの±
    1.0以内に制御することを特徴とする蛍光体製造方
    法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007102458A1 (ja) * 2006-03-07 2007-09-13 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. コア/シェル型微粒子蛍光体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007102458A1 (ja) * 2006-03-07 2007-09-13 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. コア/シェル型微粒子蛍光体

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