JP2010520325A - 緑色発光性ホウ酸塩蛍光体の製造方法 - Google Patents

緑色発光性ホウ酸塩蛍光体の製造方法 Download PDF

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Abstract

ホウ素源として水和六ホウ酸マグネシウムを用いる、緑色発光性のテルビウム及びセリウム同時活性化ガドリニウムマグネシウム五ホウ酸塩蛍光体の調製方法が記載される。前記水和六ホウ酸マグネシウムは好ましくは、式MgB610・XH2O(ここで、Xは4〜6、好ましくは4.8〜5.5、より一層好ましくは約5である)で表わすことができる。前記水和六ホウ酸マグネシウムを、Gd、Ce及びTbの酸化物群並びにMgCl2、MgF2及びMgOから選択される少なくとも1種のマグネシウム化合物と一緒にし、次いで低還元性雰囲気中で焼成することによって、前記蛍光体を生成させる。本発明の方法は、焼成ケークのより高い均一性をもたらし、結果としてより高い輝度をもたらす。さらに、本方法は好ましいことに、1回の焼成工程のみを必要とし、しかも焼成容器への焼成ケークの粘着を殆ど又は全くもたらさない。

Description

本願は、2007年3月1日付け米国仮出願第60/892326号の恩恵を主張するものであり、参考としてこれを本明細書に取り入れる。
蛍光照明用途のために水銀蒸気放出ランプにテルビウム及びセリウムで同時活性化された(以下、「テルビウム及びセリウム同時活性化」と言う)緑色発光性蛍光体を用いることは、よく確立されている。これらの蛍光体の中で最も一般的に用いられているものには、LaPO4:Ce,Tb、(Ce,Tb)MgAl1119及び(Gd,Ce,Tb)MgB510(本明細書においてはCBTと称する)がある。これらの緑色発光性蛍光体は、典型的にはY23:Euのような赤色発光性蛍光体及びBaMgAl1017:Eu又はSr5(PO4)3:Cl,Euのような青色発光性蛍光体と混合され、形成されたブレンドは、水銀蒸気放出によって発生する254nmの放射線によって励起された時に、全体として白色で発光する。
米国特許第4319161号明細書には、一般組成(Y,La)1-x-y-zCexGdyTbz(Mg,Zn)1-pMnp510の蛍光体が記載されている。これらの五ホウ酸塩蛍光体を製造する方法は、希土類元素の酸化物、マグネシウムの酸化物又は水和炭酸塩−水酸化物、炭酸マンガン、亜鉛の酸化物及びホウ酸を乾式混合し、次いでこの混合物を弱還元性雰囲気中で2回又は3回の焼成に付すものである。米国特許第6085971号明細書にTewsらは、式(Y,La)1-x-y-zCexGdyTbz(Mg,Zn,Cd)1-pMnp5-q-s(Al,Ga)q(X)s10(ここで、XはSi、Ge、P、Zr、V、Nb、Ta、W又はそれらの組合せである)の発光性メタホウ酸塩蛍光体において、輝度(明るさ)、加工性及び短波UV放射線の作用下における安定性の改善が達成できることを報告している。しかしながら、その合成方法は依然として2つの温度における焼成を必要とするものであり、しかもその合間に粉砕工程が行われることも多い。
予想できるように、粉砕及び焼成工程の繰返しを必要とする方法は大きな労働力を必要とし、これは一般的に生産コストがより高くなることを意味する。さらに、揮発性のホウ酸を多量に用いると、炉の汚染がもたらされ、有意の廃棄物流が生じてしまう。
上記の方法とは違って、米国特許第4719033号明細書及び米国特許第5068055号明細書には、UVA発光性蛍光体であるユーロピウム活性化ストロンチウム四ホウ酸塩SrB47:Euを製造するための1工程焼成法が記載されている。この方法は、90℃超においてH3BO3スラリーにSrCO3/Eu23混合物を添加して(Sr,Eu)B610・5H2O沈殿を、過剰分の2:1の比のSrCO3/Eu23と共に、形成させるものである。前記沈殿を次いで焼成することによって、SrB47:Eu蛍光体が得られる。焼成工程においてホウ酸は用いられない。水和沈殿は、乾燥後に追加の化合物を加えることなく焼成される。
米国特許第4319161号明細書 米国特許第6085971号明細書 米国特許第4719033号明細書 米国特許第5068055号明細書
従って、CBT蛍光体を製造するためのもっと簡単な方法があれば有利であろう。
本発明の目的は、従来技術の欠点を取り除くことにある。
本発明のさらなる目的は、テルビウム及びセリウム同時活性化ガドリニウムマグネシウム五ホウ酸塩蛍光体の改良型製造方法を提供することにある。
本発明の1つの局面に従えば、テルビウム及びセリウム同時活性化ガドリニウムマグネシウム五ホウ酸塩蛍光体は、好ましくは一般式(Gd1-x-yCexTby)MgB510で表わすことができる組成を有する。ここで、xは0.02〜0.80の値を有し、yは0.01〜0.40の値を有し、xとyとの合計x+yは1未満である。より一層好ましくは、xは0.1〜0.4の値を有し、yは0.02〜0.2の値を有する。
本発明の別の局面に従えば、本発明の方法は、ホウ素源として水和六ホウ酸マグネシウムを、好ましくはホウ酸の代わりに、用いる。水和六ホウ酸マグネシウムは好ましくは、式MgB610・XH2Oによって表わすことができる。ここで、Xは4〜6、好ましくは4.8〜5.5、より一層好ましくは約5である。この水和六ホウ酸マグネシウムを、Gd、Ce及びTbの酸化物群並びにMgCl2、MgF2及びMgOから選択される少なくとも1種のマグネシウム化合物と一緒にし、次いで低還元性雰囲気中で焼成する。好ましくは、前記混合物を99%N2/1%H2雰囲気中で約1020℃〜約1060℃の温度において焼成して、五ホウ酸塩蛍光体を生成させる。好ましい焼成時間は、3〜4時間である。
好ましい方法において、前記水和六ホウ酸マグネシウムは、ホウ酸を水中に溶解させてホウ酸溶液を形成させ、このホウ酸溶液を約90℃の温度に加熱し、このホウ酸溶液に炭酸マグネシウムを添加し、このホウ酸溶液の温度を約35℃〜約70℃の低温範囲内に下げ、そしてこの溶液をこの低温範囲内に少なくとも約1時間保つことによって調製される。好ましくは、前記ホウ酸溶液は、水1.0ミリリットル当たり約6.0〜約12.0ミリモルのホウ酸を含有し、そして水1.0ミリリットル当たり約1.0〜約2.0ミリモルの炭酸マグネシウムを添加する。より一層好ましくは、前記ホウ酸溶液は、水1.0ミリリットル当たり約9.0〜約10.0ミリモルのホウ酸を含有し、そして水1.0ミリリットル当たり約1.5〜約1.67ミリモルの炭酸マグネシウムを添加する。沈殿を生成させるために用いられるH3BO3対MgCO3のモル比は、好ましくは5.75〜6.25であり、より一層好ましくは約6.0である。
図1は、標準(Gd0.62,Ce0.23,Tb0.15)MgB510蛍光体及び本発明の蛍光体サンプル2−8の475nm〜635nmの範囲の発光スペクトルを示すグラフである。
本発明、本発明の他の目的及びさらなる目的、利点並びに可能性をよりよく理解するためには、以下の開示及び添付した特許請求の範囲を、上記の図面と組み合わせて参照されたい。
本発明の方法は、テルビウム及びセリウム同時活性化ガドリニウムマグネシウム五ホウ酸塩蛍光体の調製におけるホウ素源として、水和六ホウ酸マグネシウムを用いる。水和六ホウ酸マグネシウムは、好ましくは沈殿として調製され、この沈殿は、残留液状水を除去するために乾燥せしめられる。一般的には、乾燥後の水和六ホウ酸マグネシウムは好ましくは式MgB610・XH2O(ここで、Xは4〜6、好ましくは4.8〜5.5、より一層好ましくは約5である)で表わすことができる。乾燥材料中に存在する水和水の数は、乾燥条件に依存する。特に200℃超において、この材料は水和水を失い始める。乾燥後の主要相は一般的にMgB610・5H2Oである。代表的な第2の相であるMgB610・6H2Oは、乾燥の際に5水和物の形に変化する傾向がある。
水和六ホウ酸マグネシウムは、Gd、Ce及びTbの酸化物群並びにMgCl2、MgF2及びMgOから選択される少なくとも1種のマグネシウム化合物と一緒にされ、次いで低還元性雰囲気中で焼成される。これは、個別の酸化物粉体及び酸化マグネシウムと炉を汚染し得る多量のホウ酸とを一緒にする従来技術の方法とは異なる点である。本発明の方法は、焼成ケークのより高い均一性をもたらし、結果としてより高い輝度をもたらす。さらに、本方法は、1回の焼成工程で達成することができ、しかも焼成容器への焼成ケークの粘着を殆ど又は全くもたらさない。
文献に報告されているMgB610・XH2O(X=5、6、7及び7.5)の合成は、構造決定のための単結晶の調製に向けられているが、構造は発表されていない。Lehmann and Rietz, Z. Anorg. Allg. Chem., 350, 168-176 (1967)及びLehmann and Papenfuss, Z. Anorg. Allg. Chem., 301, 228-232 (1959)を参照されたい。代表的な合成は、少量規模のものであり、しかも反応時間が長かった。例えば、1.5gのMgO及び60gのH3BO3を150ミリリットルのH2O中で80℃において15〜20日間撹拌して、MgB610・7H2Oの単結晶が製造されている。少量規模も反応時間が長いことも、商業的な製造にとっては望ましくない。しかしながら、酸化マグネシウムの代わりに炭酸マグネシウムを用いることにより、商業的な量のMgB610・XH2Oを製造できることがわかった。
本明細書において用語「炭酸マグネシウム」及びその一般化学式「MgCO3」は、Mg5(CO3)4(OH)2(H2O)4等のより複雑な水和炭酸塩形態を包含するものと広く解釈されるべきである。
1つの別の実施形態において、水和六ホウ酸マグネシウムは、次のようにして生成せしめられる。即ち、最初に脱イオン水1.0ミリリットル当たり約6.0〜約12.0ミリモルのホウ酸を溶解させる。このスラリーを撹拌して約90℃に加熱する。次に、この加熱された溶液に、脱イオン水1.0ミリリットル当たり約1.0〜約2.0ミリモルの炭酸マグネシウムをゆっくり添加し、沈殿を約90℃において10分間温浸する。次いで温度を約35℃〜約70℃に下げ、この低温範囲内に少なくとも約1時間保つ。沈殿を生成させるために用いられるH3BO3対MgCO3のモル比は、5.75〜6.25であるのが好ましく、約6.0であるのがより一層好ましい。水和六ホウ酸マグネシウムは有意の水中溶解性を有することが観察によって示された。H3BO3及びMgCO3の濃度を高めると、沈殿の収率が高くなる傾向がある。しかしながら、これらの濃度が高すぎると、沈殿が過度に粘着性になり、その後の工程が難しくなる。また、スラリーを冷却する最終温度を低くした場合にも、おそらく温度が低くなるにつれて水和六ホウ酸マグネシウムの溶解性が低下するせいで、収率が高くなる。
以下、実施例を参照して本発明をさらに詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれら特定実施例に限定されるものではないことを理解されたい。
例1:MgB610・5H2Oの調製
20ガロンの脱イオン水、44.16kgのホウ酸及び10.036kgのMgCO3を用いて、MgB610・5H2O沈殿を調製した。水にホウ酸を添加し、撹拌し、約92℃に加熱してからMgCO3をゆっくり添加した。添加が完了した後に、約92℃においてサンプルを10分間温浸し、次いで素早く冷却して1時間にわたって36℃にし、さらに冷却して35分間23℃にする。この材料をフィルタークロック中で一晩脱水し、次いでガラストレーに移し、250°Fにおいて約24時間乾燥させ、275μの篩にかけた。脱水して篩にかけた材料についての水和水は、X=5.16であることがわかった。
MgB610・5H2Oの沈殿と米国特許第4719033号明細書及び米国特許第5068055号明細書に開示された[2(Sr,Eu)B610・5H2O+SrCO3/Eu23]沈殿との間の最も重大な違いとしては、反応成分の濃度及び温浸温度が挙げられる。
MgB610・5H2Oは好ましくは、H3BO3約9〜約10ミリモル/水1ミリリットルとMgCO3約1.5〜約1.67ミリモル/水1ミリリットルとを約90℃において反応させ、次いで温度を下げて沈殿を3時間温浸する(少なくとも1時間は50〜70℃において温浸)ことによって、調製される。
[2(Sr,Eu)B610・5H2O+SrCO3/Eu23]沈殿は、H3BO37.04ミリモル/水1ミリリットルと(SrCO3/Eu23)1.59ミリモル(その1/3は未反応過剰分である)/水1ミリリットルとを約95℃において反応させ、次いで沈殿を85℃超において6時間温浸することによって、調製される。
(Sr,Eu)B610・5H2Oは僅かな水中溶解性を持つだけだが、MgB610・5H2Oは有意の水中溶解性を有することが観察で示された。MgB610・5H2Oを作るために用いた装置は単に水に浸すだけで清浄化することができる。H3BO3及びMgCO3の濃度を高くすると沈殿の収率が高くなる傾向があったが、しかし濃度が高すぎると沈殿が過度に粘性になってその後の工程が難しくなる。温浸の際の温度を下げた場合にも、おそらく温度が低くなるにつれてMgB610・5H2Oの溶解性が低下するせいで、収率が高くなる。収率向上のためには、反応成分濃度を高めることより温浸温度を下げることの方が重要であると思われる。収率を高めるための別の方法は、NH4OHを添加して温浸の際のpHを高めるものである。これは、反応成分の濃度が高い場合及び温浸温度がゆっくり低下する場合には必要ないと考えられる。前記の2つの沈殿形成反応の間のさらなる違いとしては、B/Mg及びB/(Sr,Eu)比が挙げられる。MgB610・5H2Oについては、同様の反応条件下でB/Mgモル比が7.08:1である場合と6.00:1である場合との間に収率の違いはほとんどない。これは、MgB610・5H2Oが弱水溶性であり、そして過剰分のホウ素が沈殿形成を完了させる推進力にならないという事実のせいであるように思われる。(Sr,Eu)B610・5H2O沈殿形成反応については、過剰分のホウ素が沈殿形成を完了させる推進力になるように思われる。反応成分は[2(Sr,Eu)B610・5H2O+SrCO3/Eu23]沈殿形成プロセスについて用いられるものと同様であるが、より高い濃度及び低い温度における温浸がこの反応についての収率を高めるために大切である。低い温浸温度は、[2(Sr,Eu)B610・5H2O+SrCO3/Eu23]沈殿形成についての収率にとってほとんど効果がないことが実験によって測定され、実際には完成蛍光体の特性にとって有害でさえある。
例2:(Gd,Ce,Tb)MgB510緑色発光性蛍光体の合成
例2においては、様々な比のハロゲン化マグネシウム化合物及びMgB610・5H2O沈殿について、いくつかの(Gd0.62,Ce0.23,Tb0.15)MgB510蛍光体を合成した。ホウ酸ではなくてMgB610・5H2Oをホウ素源として用いたが、但しサンプル2−1ではMgB610・5H2O及びホウ酸の両方を含有させた。比較対照用サンプルでは、ホウ素源としてホウ酸を用い、ハロゲン化マグネシウム化合物を含有させず、1035℃で二度焼成し、その合間に粉砕工程を行った。対照用サンプルの詳細な調製手順は、米国特許第4319161号明細書に記載されたものであるので、これを参考用に本明細書に取り入れる。原料のブレンド比を最適化するために、各サンプルを次のモル比になるように配合した:0.62モルのGd、0.23モルのCe及び0.15モルのTb(それぞれGd23、CeO2及びTb47から)、1.025モルのMg(MgO+MgCl2+MgF2+MgB610・5H2O化合物から)並びに5.25モルのB(MgB610・5H2O+H3BO3化合物から)。表1に、本発明のサンプル2−1〜2−8について用いた原料、それらのモル比、量、及び完成蛍光体の輝度を示す。
原料を計量して500ミリリットルのプラスチック瓶に添加し、次いでロールミル及びペイントシェーカーを用いてブレンドした。次いでこの混合物をシリカるつぼ中で低還元性の99%N2/1%H2雰囲気中で1035℃において3.0時間焼成した。焼成ケークを5mmYTZビーズを用いて90分間湿式粉砕し、洗浄し、濾過し、乾燥させ、55μメッシュの篩にかけて、(Gd0.62Ce0.23Tb0.15)MgB510蛍光体を製造した。蛍光体サンプルをプラークに詰め込み、水銀アークランプの放電からの254nmの放射線によって励起した。各サンプルの発光を475〜635nmで測定し、米国特許第4319161号明細書に従って調製された標準(Gd0.62Ce0.23Tb0.15)MgB510蛍光体と比較した。サンプル2−8の発光スペクトル及び比較対照用サンプルの発光スペクトルを図1に示す。データは、MgB610・5H2Oのモル濃度を高めること及びホウ酸のモル濃度を下げることによって蛍光体の輝度が改善されることを示している。このデータはまた、MgOをMgCl2及びMgF2化合物に置き換えることによっても蛍光体の輝度が改善されることを示している。
Figure 2010520325
以上、現時点において本発明の好ましい実施形態と考えられるものを示して説明してきたが、添付した特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲から逸脱することなく本発明に様々な変更及び改良を加えることができることは、当業者には明らかであろう。特に、単一の焼成工程が好ましいが、追加の焼成工程を本方法に含ませることも(有利さは低いものの)可能である。

Claims (23)

  1. 緑色発光性のテルビウム及びセリウム同時活性化ガドリニウムマグネシウム五ホウ酸塩蛍光体を製造する方法であって、
    (a)水和六ホウ酸マグネシウムを、Gdの酸化物、Ceの酸化物及びTbの酸化物並びにMgCl2、MgF2及びMgOから選択される少なくとも1種のマグネシウム化合物と一緒にして混合物を形成させ;
    (b)前記混合物を低還元性雰囲気中で焼成して前記蛍光体を生成させる:
    ことを含む、前記方法。
  2. 前記水和六ホウ酸マグネシウムが式MgB610・XH2O(ここで、Xは4〜6である)を有する、請求項1に記載の方法。
  3. Xが4.8〜5.5である、請求項2に記載の方法。
  4. Xが約5である、請求項2に記載の方法。
  5. 前記蛍光体が式(Gd1-x-yCexTby)MgB510(ここで、xは0.02〜0.80の値を有し、yは0.01〜0.40の値を有し、xとyとの合計x+yは1未満である)を有する、請求項1に記載の方法。
  6. xが0.1〜0.4の値を有し、yが0.02〜0.2の値を有する、請求項5に記載の方法。
  7. 前記混合物を99%N2/1%H2雰囲気中で約1020℃〜約1060℃の温度において焼成する、請求項1に記載の方法。
  8. ホウ酸を水中に溶解させてホウ酸溶液を形成させ、このホウ酸溶液を約90℃の温度に加熱し、このホウ酸溶液に炭酸マグネシウムを添加し、このホウ酸溶液の温度を約35℃〜約70℃の低温範囲内に下げ、そしてこの溶液をこの低温範囲内に少なくとも約1時間保つことによって前記水和六ホウ酸マグネシウムを生成させる、請求項1に記載の方法。
  9. 前記ホウ酸溶液が水1.0ミリリットル当たり約6.0〜約12.0ミリモルのホウ酸を含有し、そして水1.0ミリリットル当たり約1.0〜約2.0ミリモルの炭酸マグネシウムを添加する、請求項8に記載の方法。
  10. 前記ホウ酸溶液が水1.0ミリリットル当たり約9.0〜約10.0ミリモルのホウ酸を含有し、そして水1.0ミリリットル当たり約1.5〜約1.67ミリモルの炭酸マグネシウムを添加する、請求項8に記載の方法。
  11. 3BO3対MgCO3のモル比を5.75〜6.25にする、請求項9に記載の方法。
  12. 3BO3対MgCO3のモル比を約6.0にする、請求項9に記載の方法。
  13. 前記の少なくとも1種のマグネシウム化合物がMgCl2及びMgF2から選択される、請求項1に記載の方法。
  14. 緑色発光性(Gd1-x-yCexTby)MgB510蛍光体(ここで、xは0.02〜0.80の値を有し、yは0.01〜0.40の値を有し、xとyとの合計x+yは1未満である)の製造方法であって、
    (a)水和六ホウ酸マグネシウムを、Gdの酸化物、Ceの酸化物及びTbの酸化物並びにMgCl2、MgF2及びMgOから選択される少なくとも1種のマグネシウム化合物と一緒にして混合物を形成させ、前記水和六ホウ酸マグネシウムが式MgB610・XH2O(ここで、Xは4〜6である)を有し;
    (b)前記混合物を低還元性雰囲気中で約1020℃〜約1060℃の温度において焼成して前記蛍光体を生成させる:
    ことを含む、前記方法。
  15. xが0.1〜0.4の値を有し、yが0.02〜0.2の値を有する、請求項14に記載の方法。
  16. ホウ酸を水中に溶解させてホウ酸溶液を形成させ、このホウ酸溶液を約90℃の温度に加熱し、このホウ酸溶液に炭酸マグネシウムを添加し、このホウ酸溶液の温度を約35℃〜約70℃の低温範囲内に下げ、そしてこの溶液をこの低温範囲内に少なくとも約1時間保つことによって前記水和六ホウ酸マグネシウムを生成させる、請求項14に記載の方法。
  17. 前記ホウ酸溶液が水1.0ミリリットル当たり約6.0〜約12.0ミリモルのホウ酸を含有し、そして水1.0ミリリットル当たり約1.0〜約2.0ミリモルの炭酸マグネシウムを添加する、請求項16に記載の方法。
  18. 前記ホウ酸溶液が水1.0ミリリットル当たり約9.0〜約10.0ミリモルのホウ酸を含有し、そして水1.0ミリリットル当たり約1.5〜約1.67ミリモルの炭酸マグネシウムを添加する、請求項16に記載の方法。
  19. 3BO3対MgCO3のモル比を5.75〜6.25にする、請求項17に記載の方法。
  20. Xが4.8〜5.5である、請求項14に記載の方法。
  21. Xが約5である、請求項14に記載の方法。
  22. Xが4.8〜5.5である、請求項19に記載の方法。
  23. Xが約5である、請求項19に記載の方法。
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