JP2003154899A - 車両用スピーカ取り付け構造 - Google Patents

車両用スピーカ取り付け構造

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JP2003154899A JP2001352303A JP2001352303A JP2003154899A JP 2003154899 A JP2003154899 A JP 2003154899A JP 2001352303 A JP2001352303 A JP 2001352303A JP 2001352303 A JP2001352303 A JP 2001352303A JP 2003154899 A JP2003154899 A JP 2003154899A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、車両用スピーカ取り付け構造に関
し、スピーカ取り付け構造を簡素化するとともに、簡単
な構成でスピーカユニットの脱落や緩みを防止できるよ
うにする。 【解決手段】 スピーカ本体を保持するとともに複数の
爪部を有するスピーカユニットと、開口部及び複数のス
リットが形成されたパネル部材3とをそなえ、複数のス
リットに爪部をそれぞれ挿入し周方向に回転させてスピ
ーカユニットを取り付ける構造において、スピーカハウ
ジングにハーネス端子が結合されるコネクタ6が設けら
れ、コネクタ6には、爪部をスリットに挿入したときパ
ネル部材3とは反対方向に弾性変形し、スピーカハウジ
ングを回転させて所定の位置となったときパネル部材側
へ復帰する弾性片6aをそなえるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両に
スピーカを取り付けるための、車両用スピーカ取り付け
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車のドアやリヤシェルフ
等にはスピーカが取り付けられている。以下、このよう
なスピーカの取り付け構造の一例について図23を用い
て説明すると、自動車のドアパネル104にはスピーカ
ユニット101を装着するための開口部105が形成さ
れている。
【0003】この開口部105周辺の所定位置には、複
数の止め孔104aが形成されており、この止め孔10
4aにはビス103と螺合するグロメット102がそれ
ぞれ嵌入されるようになっている。したがって、作業者
は、スピーカユニット101に形成されたビス孔101
aとドアパネル104に装着されたグロメット102と
の位置合わせを行ない、スピーカユニット101を開口
部105に配置した状態を保持して、ビス103をビス
孔101aに通してグロメット102の取り付け孔10
2aに螺合させる。
【0004】そして、このような作業により、スピーカ
ユニット101はドアパネル104の開口部105の所
定位置に取り付けられる。しかしながら、このような取
り付け構造によれば、スピーカユニット取り付け部分に
おける錆の発生等を考慮してグロメット102を用いる
必要があり、部品点数が増大してしまう。また、スピー
カユニット101を取り付けるためには多くの作業工数
が必要である。
【0005】したがって、 製造コストが高い。 組立に時間がかかる。 スピーカユニット101のビス孔101aとグロメッ
ト102とを正確に位置合わせをする必要があるので作
業性が悪い。 作業者がスピーカユニット101、ビス103、工具
(ドライバ)を同時に保持して作業する必要があり、生
産性が低い。等の課題があった。
【0006】そこで、このようなビス止めによるスピー
カ取り付け構造に代えて、近年各分野で用いられている
ような回転式の取り付け構造の適用が提案されている。
この回転式取り付け構造とは、取り付け先(上記の例で
はドアパネル)に幅の広い第1スリット部と、上記第1
スリット部に連通接続された幅の狭い第2スリット部と
を有するスリットを形成し、取り付け元(上記の例では
スピーカユニット)に突起を形成し、第1スリット部側
に突起を差し込んでから取り付け元(スピーカユニッ
ト)を回転させ、第2スリット部側で取り付け元に形成
された突起と取り付け先に形成された溝部と係合させる
ことで取り付け元を固定しようとするものである。
【0007】この構成によれば、従来必要であったグロ
メットやビス等を廃止でき、且つ特別な工具なしに取り
付け作業をすることができる。そして、例えば特開20
01−169374号公報には、この回転式の取り付け
構造をスピーカ取り付けに適用した技術が開示されてい
る。そして、上記公報の技術では、取り付け後のスピー
カの回転を防止するために、取り外し側へのスピーカの
逆回転を規制するような回転防止用当接片(上記公報中
の符号15参照)が設けられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術では、スピーカの逆回転を規制するよう
な回転防止用当接片をわざわざ設ける必要があり、構成
が複雑になるという課題があった。本発明は、このよう
な課題に鑑み創案されたもので、簡単な構成でスピーカ
ユニットの脱落や緩みを防止できるようにした、車両用
スピーカ取り付け構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の車両用スピーカ取り付け構造は、スピーカ本
体を保持するとともに複数の爪部が形成されたスピーカ
ハウジングを有するスピーカユニットと、開口部及び複
数のスリットが形成されたパネル部材とをそなえ、該複
数のスリットに該複数の爪部を夫々挿入するとともに、
該スピーカハウジングを周方向へ回転させることで該ス
ピーカユニットを該パネル部材に取り付ける車両用スピ
ーカ取り付け構造において、該スピーカハウジングに
は、該スピーカ本体に対して電力を供給するハーネス端
子が結合されるコネクタが設けられるとともに、該コネ
クタには、該爪部を該スリットに挿入したとき該パネル
部材により該パネル部材とは反対方向に弾性変形され、
該スピーカハウジングを回転させて所定の位置となった
とき該パネル側へ復帰するよう構成された弾性片が形成
され、該ハーネス端子は、該弾性片が該パネル部材側へ
復帰したときのみ該コネクタと結合可能に構成されてい
ることを特徴としている。
【0010】したがって、コネクタによりスピーカユニ
ットが確実に位置決めされる。また、一旦ハーネスを結
合するとこのハーネスを外さない限りスピーカユニット
を回転させることができなくなる。このため、スピーカ
ユニットの脱落及び緩みを確実に防止できる。また、こ
りによりコネクタに回転防止機能が付加されたことにな
るので、新たに回転防止用の部材を設ける必要もなく、
簡素な構成となる。
【0011】また、請求項2記載の本発明の車両用スピ
ーカ取り付け構造は、請求項1記載の構成において、該
弾性片には、該パネル部材側に突出した凸部が形成さ
れ、該パネル部材には、該スピーカハウジングが所定の
位置にあるとき該凸部と係合する凹部が形成されている
ことを特徴としている。したがって、スピーカユニット
を回転していくとユニットが所定の位置になったとき凸
部が凹部と係合してディテント感(節度感)が発生し、
作業者はユニットが正しい位置になったことを感じるこ
とができ、組み付け性が向上する。
【0012】また、請求項3記載の本発明の車両用スピ
ーカ取り付け構造は、請求項1又は2記載の構成におい
て、該コネクタは、該スピーカハウジングとは別体で構
成されるとともに、少なくとも該弾性片は該スピーカハ
ウジングよりも柔らかい材料で成形されていることを特
徴としている。ここで、スピーカハウジングとしては強
固なほうが音響特性及び取り付け剛性を考慮すると好ま
しいが、堅すぎると弾性片が変形しづらくまた脆くな
る。そこで上述のように弾性片をスピーカハウジングよ
りも柔らかい材料で成形することによりスピーカの音質
向上とコネクタの弾性変形との両立を図ることができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の一実
施形態にかかる車両用スピーカ取り付け構造について説
明する。図1〜図3において、1はスピーカユニット、
2はシール部材、3はパネル部材としてのドアインナパ
ネルである。スピーカユニット1は、主にスピーカ本体
(以下、単にスピーカという)11と、このスピーカ1
1を保持するスピーカハウジング(以下、単にハウジン
グという)12とから構成されており、このハウジング
12にコイル等の機能部品が保持される。
【0014】また、本実施形態では、ハウジング12は
樹脂により一体成形されており、図2,図8,図9及び
図14に示すように、ハウジング12の裏面側には、ス
ピーカユニット1をドアインナパネル3に固定するため
の爪部13が複数形成されている。また、図1〜図3に
示すように、スピーカユニット1が取り付けられるドア
インナパネル3には、開口部4が形成されるとともに、
この開口部4の周囲には、上記爪部13に対応する位置
にそれぞれスリット5が形成されている。なお、爪部1
3及びスリット5は、スピーカユニット1の中心に対し
て120度の位相間隔で形成されている。
【0015】そして、ハウジング12の各爪部13をそ
れぞれスリット5に挿通させた後、ハウジング12を周
方向に回動させることにより、図6に示すように、スピ
ーカユニット1をドアインナパネル3に固定するように
なっている。以下、さらに詳しく説明すると、この開口
部4はスピーカハウジング12の外径よりも小径に形成
されている。また、図1〜図4及び図10(a)に示す
ように、開口部4は略三角形状に形成されている。具体
的には、図10(a)に示すように、この開口部4は3
つの直線部41を有するとともに、各直線部41を曲線
(例えば円弧)42で接続したような形状に形成されて
いる。なお、開口部4をこのような三角形状に形成する
理由については後述する。
【0016】また、図10(a),(b)に示すよう
に、開口部4の縁部には、この縁部を略直角に曲げ加工
することによりフランジ44が形成されている。そし
て、このようなフランジ44を設けることにより開口部
4の剛性向上が図られている。また、各スリット5は、
3つの直線部41よりも外側に配設されており、さら
に、図2及び図8に示すように、各スリット5及び各爪
部13はスピーカハウジング12の外径の円(外周円)
よりも内側に形成されている。
【0017】一方、図19に示すように、爪部13は、
内側に折れ曲がった(即ち、スピーカユニット1の取り
付け状態で開口部4側に折れ曲がった)先端部13a
と、先端部13aとハウジング12とを連結する腕部1
3bとをそなえ、その断面が略L字形状となるように形
成されている。また、図10(a)に示すように、スリ
ット5は、爪部13の先端部13aが挿通可能な第1ス
リット部51と、この第1スリット51に接続されて腕
部13bのみが挿通可能な第2スリット部52とをそな
えている。
【0018】そして、スピーカユニット1の取り付け作
業時には、まず第1スリット部51に爪部13の先端部
13aを挿通させ、その後スピーカユニット1を回転さ
せることにより腕部13bを第2スリット52内に移動
させる。これにより爪部13がスリット5に係合して、
スピーカユニット1がドアインナパネル3に固定される
ようになっている。また、後述するコネクタ6の凸部6
bとドアインナパネル3に形成された穴部(凹部)31
とが係合することにより、スピーカユニット1がドアイ
ンナパネル3に対してロックされる。
【0019】次に、開口部4を円形ではなく三角形状に
形成した理由について説明すると、これは、スピーカユ
ニット1の取り付け後には爪部13を極力フランジ44
に近接させて係合させるためである。ここで、開口部4
が円形の場合には、スピーカユニット1の爪部13の中
心回転軌跡43〔図10(a)参照〕と開口部4とは同
心円となってしまい、回転軌跡43と開口部4の縁部と
は平行になるが、本実施形態では、回転軌跡43と直線
部41を延長した線とは交差することになる。したがっ
て、スピーカユニット1を回転させると、爪部13と直
線部41と距離が変化することになる。
【0020】特に、本実施形態では、直線部41と回転
軌跡43との距離が最大となる位置に第1スリット部5
1が形成されており、スピーカユニット1の取り付け時
に爪部13を挿入した後ハウジング12を回転させる
と、爪部13が開口部4の縁部、即ちフランジ44に近
接するようになっているのである。そして、このように
して爪部13がフランジ44に近接した位置で係合させ
ることにより、スピーカユニット1の取り付け剛性の向
上を図ることができるのである。
【0021】つまり、従来よりスピーカの取り付け剛性
を高めるべくスリットを極力フランジに近づけたいとい
う要望があった。これは、フランジ部分が最も面強度が
高く、周辺にいくほど剛性が低下するからである。しか
し、加工上スリットをフランジに近づけるには限界があ
り、フランジとスリットとは多少の距離をおかざるを得
ないため取り付け剛性を高めることができなかった。
【0022】また、スピーカの音響特性を考慮すると、
開口面積はなるべく大きくとりたいという要望もあっ
た。そこで、本願発明の車両用スピーカ取り付け構造で
は、開口部4を円形ではなく三角形状に形成して、上述
の課題を解決しているのである。つまり、開口部4の形
状を上述のような三角形状にすることにより、スリット
5とフランジ44との間の距離を大きく設定しても、ス
ピーカユニット1の取り付け時にスピーカユニット1を
回転させることにより、爪部13が開口部4の縁部、即
ち、フランジ44に近づけることができるのである。こ
れにより、取り付け後は係合部がフランジ44に近接す
ることとなり、取り付け剛性の向上を図ることができる
のである。
【0023】また、このような三角形状の開口部4を設
けることにより、開口面積も大きくとることができ、ス
ピーカの音響特性を損なうようなことも防止することが
できるのである。ところで、図1〜図3,図5,図7〜
図9,図12及び図13にそれぞれ示すように、ハウジ
ング12の外周部には複数の凹部14が形成されてい
る。この凹部14は、取り付け作業時に作業者が確実に
ハウジング12を保持できるようにするために設けられ
たものであり、各凹部14は、ハウジング12の外周部
において径方向に窪んだ形状に形成されている。また、
これらの凹部14は、本実施形態では図7に示すような
4箇所に形成されており、スピーカユニット1の中心に
対して対称となる位置に設けられている。
【0024】そして、このような凹部14を設けること
により、取り付け作業時には作業者がこの凹部14に指
を入れて確実にスピーカユニット1を保持することがで
き、ドアインナパネル3への取り付け作業時にスピーカ
ユニット1を容易に回転させることができる。したがっ
て、作業性を向上させるためにスピーカユニット1を大
型化するような事態も回避でき、スピーカユニット1を
回転させる際に特殊な作業工具も必要としない。また、
各凹部14をスピーカユニット1の中心に対して対称と
なる位置に設けることにより、作業者がハウジング12
を両手で保持しやすくなり、さらに作業性が向上する。
【0025】次に、凹部14の成形方法について図17
を用いて簡単に説明する。ここで、上述したように、ハ
ウジング12は樹脂により一体成形されたものであり、
このような樹脂のハウジング12に径方向に窪んだ凹部
14を成形する際には、通常は径方向に抜く型(これを
スライド型という)が必要になる。このような、スライ
ド型を用いる場合には、通常は最低でも2つのスライド
型が必要になり、本実施形態のように凹部14を4箇所
に設ける場合には、少なくとも4つのスライド型が必要
になる。さらには、スライド型に加えて、軸方向に抜く
型も必要となるので、このようなスライド型を用いた成
形では製造工数も多くコストが上昇してしまう。
【0026】そこで、本実施形態では、スライド型を用
いずに、軸方向に互いに反対方向に移動する2つの型を
用いて爪部13や凹部14を一体にそなえたハウジング
12が成形されるようになっている。以下、具体的に説
明すると、図17に示すように、ハウジング12は、第
1の型9aと、この第1の型9aの反対側に配設される
第2の型9bとにより成形されるようになっている。
【0027】そして、この第1の型9aにより、主にハ
ウジング12の裏面側の形状が成形され、第2の型9b
により、主にハウジング12の表面側の形状が成形され
るようになっている。ここで、図16〜図19に示すよ
うに、スピーカ11は、スピーカコーン11aと、スピ
ーカコーン11aの外周に形成され、その断面が半円形
状に形成されたコーンエッジ11bとを有している。ま
た、このコーンエッジ11bの外周縁部にはコーンエッ
ジ11bと一体的に形成されたコーンフランジ11cが
設けられており、このコーンフランジ11cがハウジン
グ12のフランジ部15に接着剤等により固着されてい
る。
【0028】さらに、コーンフランジ11cの外周に
は、膨出部11dが設けられている。この膨出部11d
は、コーンフランジ11cと一体的に形成されたもので
あって、図16〜図19に示すように、コーンエッジ1
1bよりもスピーカ11の軸方向に突出するように形成
されている。また、図2及び図8に示すように、スピー
カハウジング12の凹部14には、スピーカ11の軸方
向に沿ってハウジング12の軸方向内側(即ち、ドアイ
ンナパネル3側)に開口する開口14aが設けられてい
る。
【0029】そして、このような開口14aを設けるこ
とにより、ハウジング12を軸方向に抜ける2つの型9
a,9bで成形することができるのである。つまり、第
1の型9aは、図17に示すように、ハウジング12の
フランジ部15から開口14を貫通してハウジング12
の軸方向に伸びる延長部91をそなえており、この延長
部91により凹部14の形状が形成されるようになって
いる。
【0030】また、第2の型9bはフランジ15から外
周方向に延在している。そして、これらの型9a,9b
をそれぞれ軸方向反対側に抜くことにより、いわゆるス
ライド型を用いずに外周側に窪み(凹部)14を有する
ような円形のハウジング12を成形することができ、低
コストでハウジング12を製造することができるのであ
る。
【0031】次に、スピーカ11について説明すると、
上述したように、スピーカ11は、スピーカコーン11
a,コーンエッジ11bコーンフランジ11c及び膨出
部11dをそなえて構成されている(図16〜図19参
照)。そして、図16〜図19に示すように、この膨出
部11dにより、ハウジング12のフランジ15の外周
側に立設された縁部(第1の突出部)15aが覆われる
ようになっている。なお、この縁部15aは、膨出部1
1dの頂部に向けて突出するように形成されている。
【0032】一方、スピーカ11は、車両のドアインナ
パネル3への取り付け後には、図示しないドアインナト
リム(カバー部材)で覆われるようになっている。ま
た、図20に示すように、このドアインナトリムには、
上記縁部15aと対向する位置において、縁部15aに
向かって突出するトリムフランジ(第2の突出部)8が
形成されており、ドアインナトリムを取り付けると、図
示するようにトリムフランジ8によりスピーカ11の膨
出部11dが軸方向に押圧されるようになっている。
【0033】なお、このときには、図示するように縁部
15aとトリムフランジ8との間には空隙が形成される
ようになっている。つまり、通常の状態(或いは静的な
状態)では、縁部15aとトリムフランジ8とは接触し
ないように縁部15a及びトリムフランジ8の大きさが
設定されている。そして、このように構成することによ
り、膨出部11dは、トリムフランジ8により押し付け
られ、膨出部11dの先端が潰れることにより、この膨
出部11dがトリムフランジ8に密着する。
【0034】ここで、ドアインナトリム(以下、ドアト
リムという)とスピーカ11との間に隙間があると、隙
間から音が漏れてしまったり、膨出部11dとドアイン
ナトリムとが干渉してビビリ音等の振動や騒音が発生す
るが、上記膨出部11dをドアインナパネル側に密着さ
せることによりこのような問題を解決することができ
る。
【0035】なお、従来は、このようなトリムフランジ
8を形成せずに、代わりにスポンジ等を設けていたが、
このようなスポンジをトリムに貼り付けるのは作業が面
倒でありコスト増を招いていた。これに対して、本実施
形態では、トリムフランジ8を形成することで、このよ
うなスポンジ材を不要にすることができ、部品点数を低
減できるほか、作業性も向上しコスト低減を図ることが
できる。
【0036】また、トリムフランジ8を形成せずにトリ
ム面で直接膨出部11dを押し付けることも考えられる
が、この構成だとスピーカコーン11aとトリム面とが
近づくことになる。しかし、ドアトリムの場合、トリム
に乗員の足、膝等が当たりやすいため、スピーカコーン
11aとトリム面とが近接していると、ドアトリムでス
ピーカコーン11aを押し付けてしまうことになり、こ
の結果スピーカが破損するおそれがあるという問題が生
じる。
【0037】これを回避するためには、膨出部11dの
高さを高くすればよいが、ドアトリムは弾性体であるた
め、ドアトリムとスピーカコーン11aとの接触を完全
に回避することは困難であるし、スピーカ11の取り付
け位置の規制もあり実用的ではない。そこで、本実施形
態のように、膨出部11dとトリムフランジ(第2の突
出部)8とを設けるとともに、トリムフランジ8と対向
する位置のハウジング12にトリムフランジ8側へ向か
って突出する縁部(第1の突出部)15aを形成して、
トリムがスピーカコーン11a側に押されたとしてもト
リム面とコーンエッジ11bとが接触する前にトリムフ
ランジ8と縁部15aとが当接することで、それ以上の
トリムの変形を防止することができる。
【0038】また、従来は、コーンエッジ11bが振動
してもドアトリム(又はカバー部材)に触れないように
矢ゴムという振動規制部材がコーンエッジ11bの側部
に貼り付けられているが、トリム面はトリムフランジ8
よりも離間した位置にあり、トリム面が変形してコーン
エッジ11bに近づいたとしてもトリムフランジ8と縁
部15aとが先に当接してそれ以上の変形が防止される
ため、このような矢ゴムを別途設ける必要もなくなり構
成が簡素になる利点も有している。
【0039】また、トリムフランジ8と縁部15aとは
通常時には所定の間隙で離間しているため、両者が当接
して振動や騒音を発生することもない。さらに、膨出部
11dはスピーカコーン11a及びコーンエッジb等と
一体に形成されているので、取り付け作業時に格別な位
置決めも不要となるという利点もある。
【0040】ところで、図1及び図2に示すように、ド
アインナパネル3とスピーカユニット1との間にはゴム
製のシール部材2が介装されるが、このシール部材2に
は、ハウジング12に形成された凹部14の開口14a
を閉塞するような舌片21が形成されている。そして、
スピーカユニット1の取り付け後には、このような舌片
21で凹部14の開口14aを閉塞することにより、こ
の開口14aからの空気流れを遮断して、音質の向上が
図られるようになっている。また、開口14aを閉塞す
るために専用の部品を設ける必要もなくなり、部品点数
の増加を抑制することができる。
【0041】また、図1に示すように、各舌片21に
は、開口14a側に隆起した凸部21aが形成されると
ともに、この舌片21の周囲には、開口14a側に折れ
曲がったフランジ21bが形成されている。そして、図
17に示すように、これらの凸部21a及びフランジ2
1bが、開口14aの縁部と係合することにより、開口
14aのシール性が高められるようになっている。ま
た、このような凸部21a及びフランジ21bを設ける
ことにより、ハウジング12にシール部材2を取り付け
る際に位置決めが容易になるとともに、舌片21の剛性
を高めることができる。
【0042】さらには、凹部14の開口14aと舌片2
1とを機械的に係合させることで、取り付け作業時にハ
ウジング12を回転させてもシール部材2がハウジング
12からはがれないようにすることができ、ハウジング
12とシール部材2との接着を不要にすることができる
ほか、スピーカの振動による舌片21の振動を防止する
こともできる。
【0043】また、図2に示すように、このシール部材
2のドアインナパネル3と接する側にはシール性を高め
るためのリップ23が形成されている。このリップ23
は、ドアインナパネル3側に向けて立設されたものであ
り、シール部材2に対して一体に形成されている。ここ
で、図14及び図22に示すように、リップ23は、シ
ール部材2の中心側(開口部側)に形成された第1リッ
プ24と、第1リップ24よりも外周に形成された第2
リップ25と、第1リップ24と第2リップ25との間
に形成された第3リップ26とをそなえている。また、
これらのリップ24〜26はいずれも同心円上に形成さ
れており、且つ、シール部材2の周方向に連続的に形成
されている。
【0044】そして、ハウジング12とドアインナパネ
ル3との間にこのようなゴム製のシール部材2を設ける
ことにより、取り付け作業時におけるスピーカユニット
1の回転時の摺動抵抗を低減でき、作業性の向上を図る
ことができるのである。また、このようなリップ24〜
26を設けることにより、スピーカ11の振動を効率よ
く吸収することができ、ドアインナパネル3に対する取
り付けが安定するようになっている。
【0045】また、図22に示すように、各リップ24
〜26は、いずれもその断面形状がドアインナパネル3
側に頂点を有する三角形状に形成されている。このう
ち、第1リップ24の断面形状は、シール部材2の中心
側に略垂直な面を有する三角形状に形成され、第2リッ
プ25の断面形状は、中心と反対側(即ち、シール部材
2の外周側)に略垂直面を有する三角形状に形成されて
いる。
【0046】そして、各リップ24〜26の断面形状を
上述のように形成することにより、取り付け作業時に
は、図22において矢印で示すように、内周側の第1リ
ップ24は内周側に倒れるとともに、外周側の第2リッ
プ25は外周側に倒れることになり、第3のリップ26
はまっすぐに押し潰されることになる。つまり、第1の
リップ24及び第2のリップ26は、その断面形状が略
垂直な面を有するように構成され、且つこの垂直面に対
向する面が、垂直面側に傾斜しているので、スピーカ取
り付け時にはこれらのリップ24,26は、垂直面側に
倒れる。したがって、リップ24,26の倒れ方向が一
定となり、途中でリップの倒れ方向が反転して、この反
転部から水等が浸入したりシールが破損したりするのを
防止することができる。
【0047】また、第1リップ24により開口4側から
の水等の浸入を確実に防止でき、また、第2リップ25
によりハウジング12の外周側からの水等の浸入を確実
に防止できる。ところで、図2,図8,図9及び図14
に示すように、ハウジング12の裏面側にはドアインナ
パネル3側に突出する複数の突起19がそれぞれ等間隔
で形成されており、また、図1及び図9に示すように、
シール部材2にはこの突起19に対応した位置〔本実施
形態では、第1リップ24と第3リップ26との間(図
22参照)〕に穴部27が形成されている。また、突起
19の先端部は、半球形状に形成されている。
【0048】また、ハウジング12にシール部材2を重
ねた状態、即ち、突起19を穴部27に挿通させた状態
では、図22に示すように、各リップ24〜26の方
が、突起19よりも高くなるように突起の高さが設定さ
れている。つまり、スピーカユニット1をドアインナパ
ネル3に取り付ける前では突起19の高さが、各リップ
24〜26の高さよりも低くなるように設定されている
のである。
【0049】そして、上述した穴部27に突起19を挿
通させることにより、シール部材2の位置決めが行なわ
れるとともに、組み付け時のリップの潰れ代が規制され
るようになっている。ここで、このような突起19を設
けなかった場合には、スピーカユニット1を回転させて
取り付ける際に各リップ24〜26は限界まで倒れ込
み、回転時の摺動抵抗が大きくなって取り付け作業性が
低下する。
【0050】これに対して、本願発明の車両用スピーカ
取り付け構造では、スピーカユニット1をドアインナパ
ネル3に取り付けた際に、突起19の先端がドアインナ
パネル3に当接した後、リップ24〜26の先端は、突
起19に対する高さ寸法の差分d(図22参照)だけ倒
れ(潰れ)が許容される。つまり、突起19の高さにし
たがってリップ24〜26の潰れ代がコントロールされ
るため、この状態でスピーカユニット1を回転させたと
きにリップ24〜26が無用に潰れることがなく作業性
が向上する。
【0051】なお、上述以外にも、各突起19及び穴部
27を第2リップ25と第3リップ26との間に設けて
も良い。また、突起19の先端部が半球形状に形成され
ているので、取り付け作業時には、ドアインナパネル3
に突起19の頂部が当接して、回転時のドアインナパネ
ル3と、シール部材2との間の接触抵抗が低減されて取
り付け作業性が向上する。
【0052】また、各突起19をそれぞれシール部材2
の円周上で等間隔で形成することにより、各リップ24
〜26によるシール圧が均等になりシール性が向上す
る。また、図1〜図3,図5,図7〜図9,図11〜1
4及び図16にそれぞれ示すように、ハウジング12の
外周縁部にはスピーカユニット1への電力供給用のハー
ネス(図示省略)を保持又は固定するためのクリップ1
7が形成されている。
【0053】このクリップ17は、図16に示すよう
に、一端(基端)がハウジング12の外周に固定される
とともに他端(先端)が開放端として構成されている。
また、クリップ17の先端は楔状に形成されている。そ
して、このようなクリップ17を設けることにより、ク
リップ17とハウジング12の外周との間にハーネスを
容易に挿入することができ、ハーネスが確実に固定され
るようになっている。また、取り付け後にハーネスがば
たつくこともなく、他の部品との干渉を確実に防止する
ことができる。
【0054】また、ハウジング12の外周縁部であって
クリップ17の先端部近傍には、外周側に向けて突出し
た突出部18が形成されている。また、この突出部18
はハウジング12の径方向から見てクリップ17の両側
にそれぞれ設けられている。また、この突出部18は先
端側(図13中の右側)端部が丸みを帯びて形成されて
おり、反対側(クリップ17の基端側;図13中の左
側)の端部には略垂直な面が形成されている。
【0055】ここで、この突出部18はクリップ17で
狭持されたハーネスの抜けを防止するべく設けられたも
のであり、突出部18の先端部を上述のように丸みを帯
びて形成することにより、突出部18がハーネス挿入の
妨げになることもなく、手さぐりの作業であっても滑ら
かにハーネスをクリップ17に挿入することができる。
【0056】また、クリップ17の基端側に略垂直な面
を形成することにより、振動や衝撃が入力されても上記
の垂直面によりハーネスの位置が規制されて、ハーネス
がクリップ17からはずれるのを防止することができ
る。また、本実施形態では、図11に示すように、クリ
ップ17及び突出部18が左右対称の位置に2箇所に設
けられているが、これはハウジング12を左側スピーカ
と右側スピーカとで共用化するためであり、実際にはこ
れら左右2箇所に設けられたクリップ17及び突出部1
8のうち、いずれか1箇所のみが用いられる。
【0057】なお、クリップ17や突出部18の形状は
上記のものに限定されるものではなく、適宜変更が可能
である。例えば突出部18の先端を楔形状やテーパ形状
にしてもよい。また、図1及び図2に示すように、ハウ
ジング12には、コネクタ6を取り付けるための凹部1
6が形成されている。ここで、コネクタ6は、車両側か
らのハーネスに接続されたハーネス端子7と結合してス
ピーカに電力を供給するものであり、ハウジング12と
は別体に構成されている。
【0058】また、コネクタ6の取り付け用凹部16
は、コネクタ6に対応した大きさに形成されており、コ
ネクタ6を凹部16に嵌合させることでコネクタ6がハ
ウジング12に取り付けられるようになっているまた、
このコネクタ6には、図2に示すような弾性片6aが形
成されている。この弾性片6aは、コネクタ6のドアパ
ネル3側の面の一部を切り欠くことにより形成されたも
のであり、その一端部(基端部)がコネクタ6と一体に
形成されるとともにその他端部(先端部)は自由端とし
て構成されている。また、弾性片6aの他端部(先端
部)には、ドアインナパネル3側に突出する凸部6bが
形成されている。
【0059】また、図1に示すように、シール部材2に
は上記凸部6bと係合する穴部22が形成されている。
また、同様に、ドアインナパネル3には、スピーカハウ
ジング12を回転させて所定の取り付け位置となったと
きに、上記凸部6bと係合する穴部(凹部)31が形成
されている。したがって、スピーカユニット1を車体に
取り付ける場合には、まずハウジング12とシ―ル部材
2とを位置を合わせて重ね合わせ、ドアインナパネル3
に取り付ける。このとき、図21(a)に示すように、
正しい位置にスピーカユニット1を取り付けないと弾性
片6aがコネクタ6の内側にたわみ、車体側のハーネス
端子7をコネクタ6に差し込むことができない。
【0060】また、図15及び図21(b)に示すよう
に、スピーカユニット1を正確な位置に取り付けると、
凸部6bとドアインナパネル3の穴部31とが係合し
て、弾性片6aの復元力によりコネクタ6内にハーネス
端子7が挿通しうる状態となる。したがって、スピーカ
ユニット1をドアパネル3の正確な位置へ取り付けた後
でないとハーネスの結線作業ができなくなり、誤組付け
を防止することができる。
【0061】また、ハーネス端子7とコネクタ6とを結
合した後は、ハーネス端子7を抜かない限りは、図21
(b)に示すように、係合片6の変形が規制されて、凸
部6bと穴部31との係合を解除することができない。
したがって、ハーネス端子7を外さない限りはスピーカ
ユニット1が取り付け位置に自動的にロックされること
になり、ドアの開閉が繰り返されてもスピーカユニット
1の脱落や緩みを確実に防止することができる。
【0062】なお、本実施形態では、弾性片6aを含む
コネクタ6は例えばPBT(ポリブチレンテレフタレー
ト)、ハウジング12は例えばABS(アクリルニトリ
ルブタジエンスチレン樹脂)+ガラス繊維で成形されて
いる。これは、ハウジング12は強固なほうが音響特性
及び取り付け剛性を考慮すると好ましいからである。た
だし、このような強固な材質では弾性変形領域が狭く、
コネクタ6をハウジング12と一体成形した場合には弾
性片6aが変形しづらく、また脆くなる。
【0063】そこで、本実施形態ではハウジング12と
コネクタ6とを別体に形成するとともに、コネクタ6を
ハウジング12よりも柔らかい材料で形成することで音
質の向上と、上述のような弾性変形との両立を可能とし
ているのである。ここで、PBTは比較的高価な材質で
はあるが、使用範囲が狭いので、スピーカ全体としては
安価に構成することができる。また、ハウジング12よ
りも柔らかい材質でコネクタ6及び弾性片6aを成形で
きるのであれば、上述の材質以外のものを用いても良
い。また、弾性片6aの弾性変形を許容するような材料
であれば、コネクタ6とハウジング12とを一体に形成
してもよい。
【0064】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ
取り付け構造は、上述のように構成されているので、以
下のような作用及び効果を得ることができる。すなわ
ち、スピーカユニット1の取り付け作業時には、ハウジ
ング12の各爪部13をそれぞれドアインナパネル3の
スリット5に挿通させた後、ハウジング12を周方向に
回動させることにより、このスピーカユニット1がドア
インナパネル3に固定される。具体的には、第1スリッ
ト部51に爪部13の先端部13aを挿通させ、その
後、スピーカユニット1を回転させて腕部13bを第2
スリット52内に移動させることにより、爪部13がス
リット5に係合してスピーカユニット1がドアインナパ
ネル3に固定されるのである。また、このときコネクタ
6の凸部6bとドアインナパネル3に形成された穴部
(凹部)31とが係合することにより、スピーカユニッ
ト1がドアインナパネル3に対してロックされる。
【0065】したがって、スピーカユニット1を回転し
ていくとスピーカユニット1が正しい取り付け位置(所
定の位置)になったときに凸部6bが穴部31と係合し
てディテント感(節度感)が発生するので、作業者はス
ピーカユニット1が正しい位置になったことを感じるこ
とができ、組み付け性が向上する。また、本実施形態で
は、開口部4の形状を三角形状にすることにより、スリ
ット5と開口部4のフランジ44との間の距離を大きく
設定した場合であっても、スピーカユニット1の取り付
け時にスピーカユニット1を回転させることにより爪部
13が開口部4の縁部、即ち、フランジ部44に近づく
ので、取り付け後は係合部がフランジ44に近接して、
取り付け剛性の向上を図ることができるという利点があ
る。
【0066】また、このような三角形状の開口部4を設
けることにより、開口面積も大きくとることができ、ス
ピーカの音響特性を損なうようなこともない。また、ハ
ウジング12の外周部には複数の凹部14を形成するこ
とにより、取り付け作業時に作業者が確実にハウジング
12を保持することができ、スピーカユニット1を容易
に回転させることができるようになる。また、スピーカ
ユニット1を回転させる際に特殊な作業工具も必要なく
なる。さらには、作業性を向上させるためにスピーカユ
ニット1が大型化するような事態も回避できるという利
点がある。
【0067】また、スピーカユニット1の取り付け後に
は、ゴム製のシール部材2の舌片21により凹部14の
開口14aが閉塞される。これにより、開口14aから
の空気流れが遮断されて、音質が向上する。また、シー
ル部材2と一体の舌片21を設けることにより、開口1
4aを閉塞するために専用の部品を設ける必要もなくな
り、部品点数の増加を抑制することができる。
【0068】また、ハウジング12とドアインナパネル
3との間に上述にようなシール部材2を介装させること
により、取り付け作業時におけるスピーカユニット1の
回転時の摺動抵抗を低減でき、作業性の向上を図ること
ができる。また、スピーカ11は、車両のドアインナパ
ネル3への取り付け後には、図示しないドアインナトリ
ム(カバー部材)で覆われが、このときには、図20に
示すように、ドアインナトリムに形成されたトリムフラ
ンジ8によりスピーカ11の膨出部11dが軸方向に押
圧される。なお、このときには、図示するように縁部1
5aとトリムフランジ8との間には空隙が形成されて、
通常は縁部15aとトリムフランジ8とは接触しない。
【0069】したがって、膨出部11dはトリムフラン
ジ8により押し付けられ、膨出部11dの先端が潰れる
ことにより、この膨出部11dがトリムフランジ8に密
着して、隙間からの音漏れや、膨出部11dとドアイン
ナトリムとの干渉によるビビリ音等の発生が防止され
る。なお、従来は、このようなトリムフランジ8を形成
せずに、代わりにスポンジ等を設けていたが、このよう
なスポンジをトリムに貼り付けるのは作業が面倒であり
コスト増を招いていた。これに対して、本実施形態で
は、トリムフランジ8を形成することで、このようなス
ポンジ材を不要にすることができ、部品点数を低減でき
るほか、作業性も向上しコスト低減を図ることができ
る。
【0070】また、膨出部11dとトリムフランジ(第
2の突出部)8とを設けるとともに、トリムフランジ8
と対向する位置のハウジング12にトリムフランジ8側
へ向かって突出する縁部(第1の突出部)15aを形成
することで、トリムがスピーカコーン11a側に押され
たとしてもトリム面とコーンエッジ11bとが接触する
前にトリムフランジ8と縁部15aとが当接すること
で、それ以上のトリムの変形が防止される。
【0071】このため、従来必要であった、いわゆる矢
ゴムを設ける必要がなくなり、構成が簡素になるととも
にコストの低減を図ることができる。また、膨出部11
dはスピーカコーン11a及びコーンエッジb等と一体
に形成されているので、取り付け作業時に格別な位置決
めも不要となる。また、シール部材2には、上述したよ
うに3重のリップ24〜26(図14参照)が形成され
ており、これらのリップ24〜26によりスピーカ11
の振動が効率よく吸収されて、ドアインナパネル3に対
する取り付けが安定する。
【0072】また、図22に示すように、第1のリップ
24及び第2のリップ25は、その断面形状が略垂直な
面を有するように構成され、且つこの垂直面に対向する
面が、垂直面側に傾斜しているので、スピーカ取り付け
時にはこれらのリップ24,25は、垂直面側に倒れ
る。したがって、リップ24,25の倒れ方向が一定と
なり、途中でリップの倒れ方向が反転して、この反転部
から水等が浸入したりシールが破損したりするのを防止
することができる。また、第1リップ24により開口側
からの水等の浸入を確実に防止でき、また、第2リップ
25によりハウジング12の外周側からの水等の浸入を
確実に防止できる。
【0073】また、スピーカユニット1をドアインナパ
ネル3に取り付けた際に、ハウジング12の裏面側に形
成された突起19の先端がドアインナパネル3に当接す
ると、リップ24〜26の先端は、突起19との高さ寸
法の差分dだけ倒れ(潰れ)が許容される。つまり、突
起19の高さにしたがってリップ24〜26の潰れ代が
コントロールされることになる。このため、スピーカユ
ニット1を回転させたときにリップ24〜26が必要以
上に潰れることがなく作業性が向上する。
【0074】また、ハウジング12の外周上に、一端
(基端)がハウジング12に固定されるとともに、他端
(先端)が楔状の開放端として構成されたクリップ17
を設けることにより、クリップ17とハウジング12の
外周との間にハーネスを容易に挿入することができ、ハ
ーネスを確実に固定することができる。また、クリップ
17の先端部近傍に設けられた突出部18によりクリッ
プ17で狭持されたハーネスの抜けが防止される。すな
わち、突出部18の先端部を丸みを帯びて形成されてい
るので、突出部18がハーネス挿入の妨げになることも
なく、手さぐりの作業であっても滑らかにハーネスをク
リップ17に挿入することができる。また、クリップ1
7の基端側に略垂直な面を形成することにより、振動や
衝撃が入力されても上記の垂直面によりハーネスの位置
が規制されて、ハーネスがクリップ17からはずれるの
を防止することができる。
【0075】次に、コネクタ6に着目すると、このコネ
クタ6は、ハウジング12に形成された凹部16に嵌合
させることでハウジング12に取り付けられる。そし
て、スピーカユニット1を車体に取り付ける場合には、
図21(a)に示すように、正しい位置にスピーカユニ
ット1を取り付けないとコネクタ6に形成された弾性片
6aがコネクタ6の内側にたわみ、車体側のハーネス端
子7をコネクタ6に差し込むことができない。また、図
21(b)に示すように、スピーカユニット1を正確な
位置に取り付けると、弾性片6aの凸部6bとドアイン
ナパネル3の穴部31とが係合して、弾性片6aの復元
力によりコネクタ6内にハーネス端子7が挿通しうる状
態となる。
【0076】したがって、スピーカユニット1をドアパ
ネル3の正確な位置へ取り付けた後でないとハーネスの
結線作業ができなくなり、誤組付けを防止することがで
きる。また、ハーネス端子7とコネクタ6とを結合した
後は、ハーネス端子7を抜かない限りは、図21(b)
に示すように、係合片6の変形が規制されて、凸部6b
と穴部31との係合を解除することができない。
【0077】したがって、ハーネス端子7を外さない限
りはスピーカユニット1が取り付け位置に自動的にロッ
クされることになり、ドアの開閉が繰り返されてもスピ
ーカユニット1の脱落や緩みを確実に防止することがで
きる利点がある。また、コネクタ6に回転防止機能を設
けているので、新たに回転防止用の部材を設ける必要も
なく簡素な構成とすることができるという利点がある。
【0078】なお、本発明は上述の実施形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々
の変更が可能である。例えば、上述ではドアインナパネ
ル(パネル部材)3の開口を3本の直線を有する略三角
形状に形成した例について説明したが、直線の数は3以
上であればよく、開口形状は四角形や五角形でもよい。
【0079】また、上述のパネル部材3にスピーカユニ
ット1を取り付けた状態でアッセンブリ化しておき、こ
のアッセンブリを車体のフレーム等に組み付けるように
してもよい。また、上述の実施形態では、車両のドアに
スピーカを設置する場合について説明したが、リヤシェ
ルフにスピーカを取り付ける場合に適用してもよい。こ
の場合には、リヤシェルフパネルがパネル部材に相当す
る。また、上述したドアやリヤシェルフ以外の場所にス
ピーカを取り付ける場合にも本願発明を適用可能である
のは言うまでもない。
【0080】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の車両用スピーカ取り付け構造によれば、コネクタ
によりスピーカユニットを確実に位置決めすることがで
きる。また、一旦ハーネスを結合するとこのハーネスを
外さない限りスピーカユニットを回転させることができ
ないため、スピーカユニットの脱落及び緩みを確実に防
止できる。また、コネクタに回転防止機能を設けている
ので、新たに回転防止用の部材を設ける必要もなく簡素
な構成とすることができる。
【0081】また、請求項2記載の本発明の車両用スピ
ーカ取り付け構造によれば、スピーカユニットを回転し
ていくとユニットが正しい位置になったとき凸部が凹部
と係合してディテント感(節度感)が発生するので、作
業者はユニットが正しい位置になったことを感じること
ができ、組み付け性が向上する。また、請求項3記載の
本発明の車両用スピーカ取り付け構造によれば、少なく
とも弾性片をスピーカハウジングより柔らかい部材で形
成することによりスピーカの音質向上とコネクタの弾性
変形とを両立できる。
【0082】つまり、スピーカハウジングとしては強固
なほうが音響特性及び取り付け剛性を考慮すると好まし
いが、堅すぎると弾性片が変形しづらくまた脆くなる。
そこで上述のように構成することにより、スピーカの音
質向上とコネクタの弾性変形との両立を図ることができ
るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取り
付け構造の要部構成を示す模式的な分解斜視図であっ
て、スピーカの表面側から見た図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取り
付け構造の要部構成を示す模式的な分解斜視図であっ
て、スピーカの裏面側から見た図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取り
付け構造におけるスピーカ取り付け直前の状態を示す模
式図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取り
付け構造におけるパネル部材を示す模式図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取り
付け構造におけるスピーカ取り付け後の状態をスピーカ
の表面側から見た模式図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取り
付け構造におけるスピーカ取り付け後の状態をスピーカ
の裏面側から見た模式図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取り
付け構造におけるスピーカハウジングの形状を表面側か
ら見た模式図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取り
付け構造におけるスピーカハウジングの形状を裏面側か
ら見た模式図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取り
付け構造におけるスピーカハウジングをシール部材を装
着した状態で示す模式図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取
り付け構造におけるパネル部材を示す模式図であって、
(a)はその平面図、(b)はそのR−R断面図であ
る。
【図11】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取
り付け構造におけるスピーカユニットを示す模式的な正
面図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取
り付け構造におけるスピーカユニットを示す模式的な上
面図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取
り付け構造におけるスピーカユニットを示す模式的な側
面図である。
【図14】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取
り付け構造におけるスピーカユニットを示す模式的な裏
面図である。
【図15】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取
り付け構造におけるスピーカユニットを示す模式的な断
面図であって、図14におけるI−I断面図である。
【図16】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取
り付け構造におけるスピーカユニットを示す模式的な断
面図であって、図14におけるK−K断面図である。
【図17】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取
り付け構造におけるスピーカユニットを示す模式的な断
面図であって、図14におけるM−M断面図である。
【図18】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取
り付け構造におけるスピーカユニットを示す模式的な断
面図であって、図14におけるN−N断面図である。
【図19】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取
り付け構造におけるスピーカユニットを示す模式的な断
面図であって、図14におけるO−O断面図である。
【図20】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取
り付け構造におけるスピーカ取り付け後の状態を示す模
式的な断面図である。
【図21】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取
り付け構造におけるコネクタの作用を説明する図であ
る。
【図22】本発明の一実施形態に係る車両用スピーカ取
り付け構造におけるシール部材の形状を拡大して示す模
式的な断面図である。
【図23】従来の車両用スピーカ取り付け構造の一例を
説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 スピーカユニット 2 シール部材 3 ドアインナパネル(パネル部材) 4 開口部 5 スリット 6 コネクタ 6a 弾性片 6b 凸部 7 ハーネス端子 11 スピーカ(スピーカ本体) 12 ハウジング(スピーカハウジング) 13 爪部 31 穴部(凹部)
フロントページの続き (72)発明者 中村 泰三 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 岩谷 省吾 神奈川県川崎市幸区堀川町580番地16 三 菱自動車エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 中島 助吉 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 Fターム(参考) 3D020 BA10 BC06 BC08 BD02 BD11 5D012 BC03 5D017 AE11 AH05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピーカ本体を保持するとともに複数の
    爪部が形成されたスピーカハウジングを有するスピーカ
    ユニットと、 開口部及び複数のスリットが形成されたパネル部材とを
    そなえ、 該複数のスリットに該複数の爪部を夫々挿入するととも
    に、該スピーカハウジングを周方向へ回転させることで
    該スピーカユニットを該パネル部材に取り付ける車両用
    スピーカ取り付け構造において、 該スピーカハウジングには、該スピーカ本体に対して電
    力を供給するハーネス端子が結合されるコネクタが設け
    られるとともに、 該コネクタには、該爪部を該スリットに挿入したとき該
    パネル部材により該パネル部材とは反対方向に弾性変形
    され、該スピーカハウジングを回転させて所定の位置と
    なったとき該パネル側へ復帰するよう構成された弾性片
    が形成され、 該ハーネス端子は、該弾性片が該パネル部材側へ復帰し
    たときのみ該コネクタと結合可能に構成されていること
    を特徴とする、車両用スピーカ取り付け構造。
  2. 【請求項2】 該弾性片には、該パネル部材側に突出し
    た凸部が形成され、該パネル部材には、該スピーカハウ
    ジングが所定の位置にあるとき該凸部と係合する凹部が
    形成されていることを特徴とする、請求項1記載の車両
    用スピーカ取り付け構造。
  3. 【請求項3】 該コネクタは、該スピーカハウジングと
    は別体で構成されるとともに、少なくとも該弾性片は該
    スピーカハウジングよりも柔らかい材料で成形されてい
    ることを特徴とする、請求項1又は2記載の車両用スピ
    ーカ取り付け構造。
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