JP2003152456A - トランジスタ増幅回路及びそれを用いた発振回路 - Google Patents

トランジスタ増幅回路及びそれを用いた発振回路

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JP2003152456A JP2001346833A JP2001346833A JP2003152456A JP 2003152456 A JP2003152456 A JP 2003152456A JP 2001346833 A JP2001346833 A JP 2001346833A JP 2001346833 A JP2001346833 A JP 2001346833A JP 2003152456 A JP2003152456 A JP 2003152456A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】増幅回路又は発振回路において、周囲温度で電
流増幅率hFEが変動しても、トランジスタの動作点を変
動させず、発振周波数及び発振出力の変動を抑えること
ができるトランジスタ増幅回路及び水晶発振回路を提供
する。 【解決手段】交流的にベース接地されたトランジスタT
r1に、ベースに外部電源電圧を供給するバイアス回路
が接続されて成るトランジスタ増幅回路において、前記
バイアス回路Vに、周囲温度の上昇に対してベース電流
を減少させるサーミスタ抵抗Rthを配置した。そし
て、このトランジスタのベースに、水晶振動子Xtal
の一端を接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランジスタ増幅
回路及び該トランジスタ増幅回路を用いた発振回路に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯電話などの移動体通信機は、
より小型化され、さらに高い周波数精度を求められるよ
うになってきている。図5に一般的なトランジスタ増幅
回路(発振段トランジスタ)を具備したコルピッツ型水
晶発振回路を示す。図5の水晶発振回路は、発振段トラ
ンジスタTr2、増幅段トランジスタTr1、水晶Xt
al、温度補償回路Z、コンデンサーC1〜C3及び抵
抗R1〜R5から構成されている。そして、水晶振動子
Xtal及び温度補償回路Zで形成される発振信号は、
発振段トランジスタTr2及び増幅段トランジスタTr
1によって増幅され、出力端子Voutから発振出力と
して出力される。
【0003】具体的な構成は、水晶振動子Xtalの一
端に、トランジスタTr2のベースに接続され、また、
水晶振動子Xtalの他端に温度補償回路Zが接続され
ている。そして、発振信号は、水晶振動子のインダクタ
ンス値、温度補償回路Zを構成する負荷容量成分により
によって決定され、その発振信号が発振段トランジスタ
Tr2のベースに供給される。尚、増幅段トランジスタ
Tr1は、発振段トランジスタTr2の負荷に相当し、
発振段トランジスタTr2にカスケード接続され、周波
数特性が改善される。即ち、発振段トランジスタTr2
はトランジスタ増幅回路として役割を成す。
【0004】発振段トランジスタTr1は、高周波的に
ベース接地され、バイアス電流は、外部電源電圧端子V
CCから、抵抗R1〜R3からなるバイアス回路を介し
てトランジスタTr1、トランジスタTr2に供給され
る。
【0005】温度補償回路Zは、例えば図6のような回
路が用いられる。図6において、抵抗Rth11及び抵
抗Rth12はサーミスタ抵抗であり、サーミスタ抵抗
Rth11と抵抗R11、コンデンサーC11とで水晶
振動子Xtalの基準温度よりも低温側の温度補償を行
い、サーミスタ抵抗Rth12と抵抗R12及びコンデ
ンサーC12、コンデンサーC13により水晶振動子X
talの基準温度よりも高温側の補償を行う。これによ
り、コルピッツ型水晶発振回路の発振出力の周波数に関
しては温度依存性を少なくすることができる。また、バ
リキャップダイオードVC1及びコンデンサーCP1と
抵抗13〜抵抗15、コンデンサーC14〜コンデンサ
ーC16を含む回路は水晶発振器の初期変化を抑えこ
み、発振周波数の微調整を行うための回路である。
【0006】発振段トランジスタTr2のベース−グラ
ンド電位間には配置したコンデンサーC2及びコンデン
サーC3は、周波数決定用コンデンサーであり、コンデ
ンサーC1は、トランジスタTr1を交流的に、ベース
接地とするためのコンデンサーである。抵抗R1〜R
3、は、バイアス設定用抵抗であり、この抵抗により、
トランジスタTr1、トランジスタTr2に供給される
バイアス電流が決定される。ところで、抵抗R1及び抵
抗R2は、その値が小さいと、例えば、図6におけるト
ランジスタのベース電圧が高くなり、トランジスタTr
1の出力ダイナミックレンジがとれなくなる。また、図
6における回路においてa点の電位が高くなり、水晶振
動子Xtalの励振電流が大きくなると、励振電流の変
動に対して水晶振動子Xtalの共振特性も変動する。
その結果、電源変動により発振周波数が変動することに
なる。このことから、抵抗R1〜抵抗R3に対して大き
な値(例えば、数十から数百KΩの抵抗値)が用いられ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に、トランジスタ
のベース−エミッタ間の拡散容量は、エミッタに流れる
電流に比例する。つまり、エミッタに大きな電流が流れ
ると、ベース−エミッタ間拡散容量が大きくなり、逆
に、エミッタに小さな電流が流れると、ベース−エミッ
タ間拡散容量は小さくなる。従って、トランジスタに流
れる電流の変動により、ベース−エミッタ間拡散容量が
変動し、トランジスタの発振回路の発振周波数は変化す
る。
【0008】トランジスタに流れる電流は、動作点によ
り決まるので、水晶発振回路の発振周波数は、発振トラ
ンジスタの動作点に依存する。
【0009】また、周囲温度が下がり電流増幅率hFEが
小さくなると、エミッタに流れる電流値が下がり、発振
出力が下がる。また、ベース−エミッタ間拡散容量が小
さくなり、発振周波数が高くなる。つまり、周囲温度が
下がり電流増幅率hFEが小さくなると、エミッタに流れ
る電流値は下がり動作点が変動して、発振出力が下がり
と発振周波数が上がることとなる。
【0010】これとは逆に、周囲温度が上がり電流増幅
率hFEが大きくなると、エミッタに流れる電流値は上が
り、発振出力は上がり発振周波数が下がる。即ち、周囲
温度により、発振周波数が変動することになり、仮に水
晶振動子Xtalの他端に、水晶振動子Xtalの固有
の周波数特性を補償する温度補償回路Zを接続しても、
その結果、意味をなさなくなってしまう。
【0011】本発明は上記問題に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、トランジスタ回路のトランジスタの
電流増幅率hFEが周囲温度で変動しても、発振出力の
振幅、消費電力及び発振周波数を変動しないトランジス
タ回路及び水晶発振回路を提供することになる。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、高周波的にベース接地されたトランジスタ
に、前記ベースに外部電源電圧を供給するバイアス回路
が接続されて成るトランジスタ増幅回路において、前記
バイアス回路に周囲温度の上昇に対してベース電流を減
少させるサーミスタ抵抗を配置したことを特徴とするト
ランジスタ増幅回路である。
【0013】具体的には、前記バイアス回路は、トラン
ジスタのベースとグランド電位との間に周囲温度の上昇
に対して抵抗値が減少するサーミスタ抵抗を配置した。
【0014】また、前記バイアス回路は、外部電源電圧
が供給される端子とトランジスタのベースとの間に周囲
温度の上昇に対して抵抗値が増加するサーミスタ抵抗を
配置した。
【0015】また、このトランジスタ増幅回路に、トラ
ンジスタのベースに水晶発振子の一端を接続して成る発
振回路である。
【作用】トランジスタ増幅回路において、周囲温度が下
がるとトランジスタの直流増幅率hFEが下がって、発
振出力のレベルが低下する。また、ベース−エミッタ間
拡散容量が小さくなり発振周波数が高くなる。逆に周囲
温度が上がると直流増幅率hFEが上がって、発振出力
が増加する。また、ベース・エミッタ間拡散容量が大き
くなり発振周波数が低くなる。即ち、周囲温度によっ
て、出力レベルが変動し、しかも、発振周波数が変動す
るが、本発明の回路では、トランジスタのバアイス電流
を供給するバイアス回路に、例えば、トランジスタのベ
ースとグランド電位との間に周囲温度が下がるとバイア
ス抵抗が増加し、周囲温度が上がったらバイアス抵抗が
減少するサーミスタ抵抗を配置している。
【0016】従って、周囲の温度によるトランジスタ特
性を補うように、バイアス電流がトランジスタに供給さ
れることになり、その結果、周囲温度によって、出力レ
ベルが変動したり、発振周波数が変動することがなくな
る。
【0017】特に、水晶振動子を温度補償回路等によっ
て、水晶振動子の固有の周波数特性を補償した発振回路
において、水晶振動子の後段回路で、温度による特性の
変動を有効に防止できる。具体的には、図1の発振回路
においてa点の電圧Vaは、 Va=Vcc−R1×(I+Ib1+Ib2)−R2×
(I+Ib2)=I×(R3+Rth) 但し、I=Vcc/(R1+R2+R3+Rth)で表
せられる。
【0018】上式において、サーミスタ抵抗Rthを採
用していない従来の回路では、電圧Vaは変動しない。
このことから、周囲温度が下がりトランジスタの電流増
幅率hFEが小さくなると、トランジスタTr1のエミッ
タ電流及びトランジスタTr2のエミッタ電流が小さく
なる。その結果、ベース電位Va(点Aの電圧)とエミ
ッタ電位Ve(点eの電圧)の差Vbeが下がり、動作
点が変動し、発振出力と発振周波数が一定化できない。
【0019】これに対して、サーミスタ抵抗Rthをバ
イアス回路Vに配置した本発明の回路では、抵抗R1と
抵抗R2との抵抗値と、抵抗R3とサーミスタ抵抗Rt
hとの抵抗値との比を制御すれば電位Vaを変化させ、
ベース電位Vaとエミッタ電位Veの差Vbeの変動を
防ぐことができる。本発明はサーミスタ抵抗Rthをバ
イアス回路Vに配置することによって、電流増幅率hFE
が変動すると、トランジスタTr1のバイアスである上
式における電圧Vaを変化させ、ベース電位Vaとエミ
ッタ電位Veの差Vbeを温度で変化させ動作点を一定
にすることができる。その結果、本発明によればトラン
ジスタの電流増幅率hFEが、周囲温度で変化しても、
トランジスタの動作点が変動しない。また、発振回路に
用いた場合、発振周波数及び発振出力が変動しない発振
回路を得ることができる。また、水晶発振子と温度補償
回路を用いた発振回路はより周波数安定度が向上する。
【0020】また、このトランジスタ増幅回路を発振回
路に用いれば、トランジスタの電流増幅率が変動して
も、トランジスタの動作点を変動するがなく、安定した
発振周波数の発振回路となる。
【0021】また、同様に、周囲温度の上昇によりトラ
ンジスタに流れるベース電流を減少させるバアイス回路
の構成としては、トランジスタのベースと外部電源電圧
の端子との間に、周囲温度の上昇に伴い抵抗値が大きく
なるサーミスタ抵抗Rthを配置してもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明のトランジスタ増幅
回路及びそれを用いた発振回路を図面に基づいて説明す
る。尚、図には、トランジスタ増幅回路および該トラン
ジスタ増幅回路含む発振回路で説明する。
【0023】図1は、本実施例のコルピッツ型水晶発振
回路を示す。図1の水晶発振回路の構成は、増幅段トラ
ンジスタTr1、発振段トランジスタTr2(いずれか
増幅機能を有する)、水晶Xtal、温度補償回路Z、
コンデンサーC1〜C3及び抵抗R1〜R5、サーミス
タ抵抗Rthである。トランジスタTr1は、外部電源
端子Vccに接続するとともに、出力端子Voutから
発振出力が出力される。
【0024】トランジスタTr2は、発振段トランジス
タで、水晶Xtalのインダクタンス値、コンデンサー
C2及びC3の容量値で主として発振周波数が決定され
る。トランジスタTr1は、トランジスタTr1の負荷
で、トランジスタTr2にカスケード接続され、周波数
特性が改善される。温度補償回路Zは、図6の回路を用
いた。図6の回路において、抵抗Rth11及び抵抗R
th12は、サーミスタ抵抗である。抵抗Rth11と
抵抗R11、コンデンサーC11とで水晶振動子の低温
側の補償を行い、抵抗Rth12と抵抗R12及びコン
デンサーC12、コンデンサーC13により水晶振動子
の高温側の補償を行う。これにより、トランジスタTr
1、Tr2における周囲温度の特性変動がないかぎり、
コルピッツ型水晶発振回路の発振周波数の温度依存性を
少なくすることができる。また、可変容量ダイオードV
C1及びコンデンサーCP1と抵抗13〜抵抗15、コ
ンデンサーC14〜コンデンサーC16を含む回路は水
晶発振器の初期変化を抑えこみ、発振周波数の微調整を
行うための回路である。
【0025】コンデンサーC2及びコンデンサーC3
は、周波数決定用コンデンサーであり、コンデンサーC
1は、トランジスタTr1を交流的にベース接地とする
ためのコンデンサーである。抵抗R1、抵抗R2、抵抗
R3は、バイアス設定用抵抗である。特に、外部電源端
子Vcc、抵抗R1、抵抗R2、抵抗R3、グランド電
位までのラインで、バイアス回路Vを構成する。このバ
アイス回路は、夫々トランジスタTr1、Tr2にかか
る電圧を決定するとともに、ベース電流を決定するもの
である。
【0026】このような発振回路では、実際の使用にお
いて、従来の発振回路では、トランジスタTr1、トラ
ンジスタTr2で周囲の温度によって、増幅動作点が変
化して、その結果、発振出力レベルが変動し、しかも、
発振周波数が変動してしまうが、本発明のトランジスタ
増幅回路及びそれを含む発振回路では、サーミスタ抵抗
Rthがバイアス抵抗R3に直列に接続されている(図
1参照)。このとき周囲温度が下がれば、トランジスタ
の電流増幅率hFEが低下するので、トランジスタ回路
の利得を増すためにはa点の電圧Vaを上げてやらなけ
ればならない。また、周囲温度が上昇したときは逆にa
点の電圧Vaを下げてやらなければならない。このよう
な特性を実現するためには、上述のサーミスタ抵抗Rt
hに温度が下がるとその抵抗値が上がり、温度が上がる
とその抵抗値が下がる特性のものを用いている。具体的
には、上述のサーミスタ抵抗Rthとしては、NTC特
性の例えば松下電器製ERTJOEシリーズや村田製作
所製NTH4Gシリーズなどのサーミスタ抵抗が例示でき
る。これにより、周囲温度が上昇したとき、バアイス回
路の抵抗成分が低下して、バイアス電流が増加して、a
点の電圧Vaが実質的に下がることになる。また、周囲
の温度が低下すると逆にa点の電圧Vaが実質的に上が
ることになる。
【0027】これにより、サーミスタ抵抗Rthがない
場合に比較して、周囲温度の変化に対するトランジスタ
Tr1、2の特性変動の依存性がすくなくなり、安定し
た発振出力が得られることになる。
【0028】図2〜図3は、他の実施例を示す発振回路
である。
【0029】図2では、サーミスタ抵抗Rthが、バイ
アス抵抗R1〜R3に直列的に接続されており、周囲温
度に対する抵抗変化が大きく、サーミスタ抵抗Rthだ
けではa点の電圧Vaが変化しすぎてしまうことがあ
る。
【0030】このため、第2の実施例である図2におい
ては、バイアス抵抗3とグランド電位との間に、抵抗R
6とサーミスタ抵抗Rthを並列に接続したサーミスタ
抵抗回路を接続している。これにより、周囲温度の変化
に対するa点の電圧Vaの変化率を緩和することができ
るため、サーミスタ抵抗回路の回路定数の設定が非常に
容易になる。尚、抵抗R3の設定においては、当然、図
1の回路構成時と、図2の回路構成時では、異なる抵抗
値となる。
【0031】また、図2は、バイアス抵抗3とグランド
電位との間に配置されているが、図3では、バイアス抵
抗R1と外部電源端子Vccとの間に、サーミスタ抵抗
Rthと抵抗R6との並列回路(サーミスタ回路)を設
けた例である。このときは、第2の実施例に用いたもの
とは逆の特性である温度が下がるとその抵抗値が下が
り、温度が上がるとその抵抗値が上がる特性のサーミス
タ抵抗Rthを用いればよい。具体的には、PTC特性の
松下電器製ERTRシリーズや村田製作所製PRF18シ
リーズなどのサーミスタ抵抗が例示できる。即ち、周囲
の温度が上昇により、サーミスタ抵抗Rthの抵抗値が
上昇して、外部電源電圧端子VccからトランジスタT
r1、トランジスタTr2に流れるベース電流が減少す
ることになり、図1と同様、周囲温度の変化に対するト
ランジスタTr1、2の特性変動の依存性がすくなくな
り、安定した発振出力が得られることになる。図4
(a)〜図4(d)は、水晶発振回路における出力振幅
と消費電流の温度特性の一例である。図4(a)及び
(b)は、本発明の発振回路で温度補償型水晶発振器を
構成したときの出力振幅と消費電流の温度特性である。
出力振幅と消費電流ともに温度に対する変動が抑えられ
ているのが解る。これに対し、図4(c)及び(d)
は、従来の発振回路で温度補償型水晶発振器を構成した
ときの出力振幅と消費電流の温度特性である。即ち、周
囲温度の上昇によって、出力振幅のレベルが減少し、し
かも消費電流が増加してしまう。
【0032】以上のように、本発明のトランジスタ増幅
回路を用いた発振回路では、周囲温度で、トランジスタ
Tr1及びトランジスタTr2の電流増幅率hFEが変
動しても、これに応じて、トランジスタTr1及びトラ
ンジスタTr2のベース電流を減少させることができる
ため、発振トランジスタTr2の動作点がより変動しな
い増幅回路を得ることができる。
【0033】また、この回路を発振回路、特に、固有の
温度特性を有する水晶振動子Xtalを用い、さらに、
この固有の温度特性を補償する温度補償回路を具備した
発振回路では、温度補償回路にて発振周波数の温度依存
性をなくした発振信号を、増幅するにあたり、温度依存
性をキャンセルすることができるため、結果として、非
常に発振周波数の温度依存性が解消された発振回路とな
る。なお、上記実施の形態では、トランジスタとして、
NPN型のトランジスタを用いて説明したが、PNP型
のトランジスタでも良いことは自明である。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明のトランジスタ増
幅回路では、ベースのバイアス抵抗として、サーミスタ
抵抗を用いることにより、トランジスタ増幅回路におい
て、トランジスタのベース電流を周囲お温度によって制
御でき、トランジスタの電流増幅率が周囲温度で変動し
ても、トランジスタの動作点の変動を少なくし、電流増
幅率の変動による出力振幅及び消費電力の変動を少なく
することができる。
【0035】また、このようなトランジスタ増幅回路を
発振回路に用いると、トランジスタの電流増幅率が変動
しても、トランジスタの発振周波数及び発振出力の変動
を少なくすることができる。しかも、水晶振動子の固有
の温度特性を補償した温度補償型水晶発振回路において
は、温度補償を行なった発振信号が増幅回路で変動する
ことがないため、非常に有効な発振回路となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトランジスタ増幅回路を含む発振回路
の回路図である。
【図2】本発明のトランジスタ増幅回路を含む発振回路
の別の回路図である。
【図3】本発明のトランジスタ増幅回路を含む発振回路
のさらに別の回路図である。
【図4】周囲温度の変化に対する出力レベル、消費電流
の変化を示す特性図であり、(a)は本発明における出
力レベルの特性図であり、(b)は本発明における消費
電流の特性図であり、(c)は従来の回路における出力
レベルの特性図であり、(d)は従来回路における消費
電流の特性図である。
【図5】従来のトランジスタ増幅回路を含む発振回路の
別の回路図である。
【図6】温度補償回路の一例を示す回路図である。
【符号の説明】
R1〜R4、R11、R21 …抵抗 C1〜C4 コンデンサ Tr1、Tr2 トランジスタ Xtal 水晶振動子 Rth サーミスタ抵抗 Z 温度補償回路 V バイアス回路 Vcc 電源電圧端子 Vout 発振出力端子
フロントページの続き Fターム(参考) 5J079 AA04 BA02 CB02 DA24 FA02 FA14 FA21 FA24 GA14 5J090 AA01 CA02 CA11 CN01 FA10 FN06 HA00 HA02 HA21 HA25 HA29 HA43 KA12 KA32 MA21 TA04 5J500 AA01 AC02 AC11 AF10 AH00 AH02 AH21 AH25 AH29 AH43 AK12 AK32 AM21 AT04 NC01 NF06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流的にベース接地されたトランジスタ
    に、前記ベースに外部電源電圧を供給するバイアス回路
    が接続されて成るトランジスタ増幅回路において、 前記バイアス回路に、周囲温度の上昇に対してベース電
    流を減少させるサーミスタ抵抗を配置したことを特徴と
    するトランジスタ増幅回路。
  2. 【請求項2】 前記バイアス回路は、トランジスタのベ
    ースとグランド電位との間に周囲温度の上昇に対して抵
    抗値が減少するサーミスタ抵抗を配置したことを特徴と
    する請求項1記載のトランジスタ増幅回路。
  3. 【請求項3】 前記バイアス回路は、外部電源電圧が供
    給される端子とトランジスタのベースとの間に周囲温度
    の上昇に対して抵抗値が増加するサーミスタ抵抗を配置
    したことを特徴とする請求項1記載のトランジスタ増幅
    回路。
  4. 【請求項4】 前記トランジスタのベースに水晶発振子
    の一端を接続して成ることを特徴とする請求項1記載の
    発振回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011211500A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Lintec Corp 発振回路、アクティブタグ及び発振出力制御方法
JP2013207538A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Seiko Epson Corp 回路装置、発振装置及び電子機器

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JP2011211500A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Lintec Corp 発振回路、アクティブタグ及び発振出力制御方法
JP2013207538A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Seiko Epson Corp 回路装置、発振装置及び電子機器

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