JP2003151600A - 燃料電池を駆動源とする移動体 - Google Patents

燃料電池を駆動源とする移動体

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JP2003151600A
JP2003151600A JP2001344069A JP2001344069A JP2003151600A JP 2003151600 A JP2003151600 A JP 2003151600A JP 2001344069 A JP2001344069 A JP 2001344069A JP 2001344069 A JP2001344069 A JP 2001344069A JP 2003151600 A JP2003151600 A JP 2003151600A
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moving body
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JP2001344069A
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Tatsuya Fujita
達也 藤田
Yasuhiko Niimi
康彦 新美
Takashi Koto
隆志 古藤
Hideaki Mizuno
秀昭 水野
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Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
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    • Y02T10/70Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries

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  • Fuel Cell (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池を搭載した移動体において、起動電
源の異常による再始動不能を回避する。 【解決手段】 燃料電池30と、バッテリ20とを備
える車両を構成する。バッテリ20から供給できる電力
が、燃料電池30の起動電力に満たなくなると判断され
る場合には、次の方法により、燃料電池30の運転停止
を回避する。第1に、表示パネル12に燃料電池30の
運転を停止しないよう運転者に促す表示を行う。第2
に、停車中に燃料電池30の運転を自動的に停止する制
御の実行を禁止する。第3に、イグニッションがオフさ
れた場合には、燃料電池30が停止されるまでの期間を
長くする。こうすることにより、バッテリ20の電力が
不足した状態で燃料電池30の運転が停止されることを
回避でき、燃料電池の始動不能という不都合が生じるこ
とを抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池を駆動源
とする移動体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両の動力源として燃料電池が注
目されている。燃料電池とは、水素と酸素の電気化学反
応により発電する装置である。燃料電池は、水素および
酸素の供給を受けて発電を開始する。従って、燃料電池
の起動時には、これらのガスを燃料電池に供給するため
の補機の駆動が必要となる。燃料電池を搭載した車両で
は、燃料電池とは別にこれらの補機を駆動するための起
動電源が備えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、故障その他の
要因により起動電源から出力可能な電力が低下し、補機
を駆動することができなくなる場合がある。従来、かか
る状態で車両の運転を停止すると、燃料電池を再始動す
ることができなかった。つまり、燃料電池は異常なく運
転可能であるにも関わらず、車両を運転することができ
なくなるという不都合を招いていた。
【0004】かかる課題は、車両に関わらず、燃料電池
を搭載した移動体に共通であった。本発明は、燃料電池
を搭載した移動体において、起動電源の異常時に生じる
不都合を回避することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明では、移動体に、駆動源としての燃料電池と、燃料
電池を起動するための起動電力を供給する起動電源とを
備える。更に、異常時、即ち起動電源から供給できる供
給電力が起動電力に満たなくなると判断される場合に、
燃料電池の運転停止の回避を図る回避手段を備える。こ
うすることにより、再始動不能な状態にあるにも関わら
ず燃料電池の運転が停止されることを回避することがで
き、燃料電池の始動不能という不都合が生じることを抑
制できる。つまり、異常時に、敢えて燃料電池の運転継
続を図ることによりかかる不都合を抑制する。
【0006】本発明における異常判断は、種々の態様を
採ることができる。例えば、供給電力を検出し、これが
起動電力を下回った場合に異常と判断することができ
る。起動電力に所定の余裕を見込んだ判断基準値に基づ
いて判断してもよい。この余裕は、一定値としてもよい
し、移動中における起動電源の電力消費状況を反映して
動的に設定してもよい。必ずしも供給電力に基づいて判
断する必要はなく、起動電源の温度などによって異常の
有無を検出するものとしてもよい。
【0007】本発明においては、異常時に、無条件に燃
料電池の運転停止を回避する必要はない。例えば、漏電
が検知された場合など、燃料電池の運転を継続に支障が
ある異常の場合には、供給電力が起動電力に満たなくな
るか否かに関わらず燃料電池の運転を停止することが好
ましい。このように起動電源の出力低下以外の要素も考
慮して、運転停止の回避を図ることが好ましい。
【0008】回避手段は、種々の態様を採ることができ
る。以下に示す態様は、個別に適用してもよいし、適
宜、組み合わせて適用してもよい。第1の態様として、
運転者に燃料電池の運転停止をしないよう促すための報
知を行う報知手段とすることができる。報知は表示、音
声などを利用することができる。このように運転者に促
すことにより、運転者に起動電源の異常を知らせるとと
もに、それに伴う不都合を回避することができる。な
お、運転者は、異常時には移動体の運転を停止しようと
するのが通常であるため、ここでの報知は、運転継続を
明確に認識できる態様で行うことが好ましい。
【0009】第2の態様として、移動体の運転を停止す
るための停止操作が行われた後、所定時間だけ燃料電池
の運転を継続するものとしてもよい。所定時間は、移動
体の再始動に要する時間よりも長く設定することが好ま
しい。こうすることにより、一旦、運転を停止した後、
燃料電池が運転停止する前に再始動を行うことができ、
燃料電池が始動不能となる不都合を回避することができ
る。所定時間は無限大に設定することを許容してもよい
が、過剰に長時間の運転継続を避けるため、有限値とす
ることが好ましい。
【0010】第3の態様として、正常時に移動体の運転
を停止するために行われる停止操作と異なる所定の操作
がなされるまで燃料電池の運転を継続するものとしても
よい。こうすることにより、正常時の停止操作のみでは
燃料電池の運転は停止されないため、始動不能となるこ
とを回避できる。運転者の意志によって燃料電池の運転
を停止させることも可能である。異なる操作としては、
例えば、正常時の停止操作に加えて、ブレーキやアクセ
ルを踏み込むなどの操作が挙げられる。
【0011】第4の態様として、移動体の移動停止時に
燃料電池の運転を停止する制御を移動体が実行している
場合には、この制御を禁止するものとしてもよい。こう
することにより、正常時には燃料電池の運転を頻繁に停
止して燃料消費を抑制するとともに、異常時には運転を
継続することにより始動不能を回避することができる。
【0012】本発明において、起動電源が移動体の移動
時には燃料電池の補助電源としても機能可能に構成され
ている場合には、燃料電池の運転停止の回避を図る回避
手段に代えて、または回避手段と共に次の構成を備える
ものとしてもよい。つまり、起動電源から供給できる供
給電力が起動電力に満たなくなると予測される場合に、
補助電源として起動電源から供給可能な電力を抑制する
ものとしてもよい。こうすることにより、供給電力が起
動電力に満たなくなることを予防または遅延させること
ができる。上記予測は、例えば、起動電源の出力の推移
を所定値または移動体で消費される電力と比較すること
で判断できる。起動電源の過剰な昇温の有無など、温度
推移に基づき判断してもよい。
【0013】この制御は、例えば、起動電源が補機に電
力を供給している場合には、この補機への電力供給を抑
制することにより実現できる。補機の一部の運転を停止
してもよいし、燃料電池から主として電力を供給するよ
う切り換えても良い。
【0014】また、移動体の加速時に、燃料電池からの
出力遅れを補償する補償電力を供給している場合には、
この補償電力を抑制することにより実現できる。移動体
の加速度等に制限を持たせることにより実現することが
できる。
【0015】以上で説明した本発明における起動電源
は、一次電池、二次電池、キャパシタなど種々の電源を
利用可能である。実用上、二次電池として構成すること
が好ましい。また、燃料電池と併せて二次電池を駆動用
の電源として併用可能な移動体として構成する場合に有
用性が高い。
【0016】本発明は、移動体の他、移動体の制御方
法、移動体の電源の制御方法などの態様で構成すること
も可能である。移動体は、車両、船舶、航空機などから
任意に選択可能である。本発明において上述した種々の
特徴点は、適宜、組み合わせたり、一部を省略したりす
ることが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、以下の項
目に分けて説明する。 A.システム構成: B.運転制御処理: B1.走行制御処理: B2.運転停止処理: C.効果: D.変形例:
【0018】A.システム構成:図1は実施例としての
車両の概略構成を示す説明図である。車両は、燃料電池
30を主電源、バッテリ20を補助電源とするハイブリ
ッド電源を搭載している。電源から供給される電力は、
インバータ40によって三層交流に変換され、モータ4
1に供給される。モータ41には、種々のタイプを適用
可能であるが、本実施例では三層同期モータを適用し
た。モータ41の動力は、回転軸42を介して車輪43
L、43Rに伝達され、車両を駆動する。
【0019】燃料電池30は、種々のタイプを適用可能
であるが、本実施例では、固体高分子膜型を用いた。燃
料電池30の水素極には、水素が水素タンク33から供
給され、酸素極には空気が供給される。水素および空気
を供給するためのポンプは、補機31に含まれている。
補機31は、燃料電池30およびバッテリ20の電力に
よって駆動される。これらの電源から出力される電力
は、DC/DCコンバータ32によって電圧を下げられ
た上で、補機31に供給される。なお、補機31には、
上述のポンプの他、いわゆるパワーステアリング、ブレ
ーキを動作させるためのオイルポンプ、空調機器などが
含まれる。
【0020】燃料電池30の起動時には、バッテリ20
からの電力によって補機31内のポンプを駆動する。こ
れにより、燃料電池30に水素および空気の供給が開始
され、発電が開始される。発電が開始された後は、燃料
電池30から出力された電力の一部で補機31が駆動さ
れる。かかる観点から、バッテリ20は、燃料電池30
の始動用電源としての機能を奏する。
【0021】車両における各機器の運転は、制御ユニッ
ト10によって制御される。制御ユニット10は、内部
にCPU、メモリなどを備えたマイクロコンピュータと
して構成されている。運転制御を実行するために、制御
ユニット10には、種々の信号が入力されている。入力
信号としては、例えば、バッテリ20の出力電圧を検出
するセンサ21の信号、車速を検出するセンサ13の信
号、イグニッションキー11のオン・オフ信号などが含
まれる。出力信号としては、例えば、インバータ40ひ
いてはモータ41、およびDC/DCコンバータ32の
動作状態を制御するための制御信号が含まれる。本実施
例の車両は、運転席に液晶の表示パネル12を備えてい
る。この表示パネル12は、制御ユニット10からの信
号に応じた内容を表示する。
【0022】B.運転制御処理:図2は運転制御処理の
フローチャートである。制御ユニット10が他の制御処
理と共に繰り返し実行する処理である。この処理が開始
されると、制御ユニット10は、バッテリ20について
異常の有無を検出するため、電圧Vbを入力する(ステ
ップS10)。バッテリ20の異常は、まず2つの基準
値V1,V2(V2<V1)によって判断される。
【0023】基準値V2は、燃料電池30の起動に必要
となる電力(以下、起動電力と呼ぶ)を、バッテリ20
から供給できなくなる程度の値を意味する。具体的な値
は、燃料電池30の起動時にポンプの駆動に必要とされ
る電力に基づいて設定可能である。基準値V1は、バッ
テリ20から起動電力を供給することは可能ではある
が、何らかの原因によってバッテリ20の出力が正常時
よりも下がっていることを意味する値である。例えば、
正常な状態のバッテリ20が採りうる最小値よりも若干
低い値に設定することができる。
【0024】電圧Vbが基準値V2よりも小さい場合
(ステップS11)、制御ユニット10は、バッテリ2
0に異常があると判断し、出力異常報知を行う(ステッ
プS12)。また、バッテリ20の状態を示すフラグt
fに、異常を示す値2を設定する(ステップS12)。
【0025】本実施例では、出力異常報知は、表示パネ
ル12に行うものとした。図1中に出力異常報知の例を
示した。本実施例では、「バッテリ出力低下、イグニッ
ションオフしないでください。」なるメッセージを表示
することにより、異常の発生を運転者に知らせるととも
に、イグニッションをオフしないよう運転者に促してい
る。先に説明した通り、電圧Vbが基準値V2を下回っ
た場合には、バッテリ20の出力は起動電力に満たない
ことを意味している。かかる状態で、イグニッションを
オフとし、車両の運転を完全に停止すると、燃料電池3
0が正常に動作できるにも関わらず、再始動することが
できなくなる。ステップS12では、かかる事態を避け
るため、イグニッションをオフしないよう運転者に促す
のである。
【0026】異常時には、運転をすぐに停止するよう促
すことが通常であることを考慮すれば、この出力異常報
知は、その他の異常に基づく警報とは異なる態様を採る
ことが好ましい。本実施例では、出力異常報知は表示パ
ネル12に行い、警報は内容に応じた専用の警報ランプ
を用いるものとした。別の例として、出力異常報知と警
報とは、表示に使用される色、マーク、文字の大きさ、
イラストなどを使い分けてもよい。出力異常報知および
警報は、表示のみならず音声で行ってもよいし、両者を
併用してもよい。
【0027】ステップS11において、電圧値Vbが基
準値V2以上である場合には、次に、基準値V1との比
較を行う(ステップS13)。電圧値Vbが基準値V1
よりも低い場合、制御ユニット10は、バッテリ20に
異常が生じている可能性があると判断して、出力低下報
知を行い、フラグtfに出力低下を示す値1を設定する
(ステップS14)。出力低下報知は、例えば、表示パ
ネル12に行うことができる。この時点では、イグニッ
ションをオフにしてもバッテリ20から起動電力の供給
が可能であるから、出力の低下を知らせるだけでよく、
イグニッションをオフしないように促す必要はない。
【0028】電圧Vbが基準値V1以上である場合に
は、制御ユニット10は、その他の異常の有無を判定し
(ステップS15)、異常無しと判断される場合には、
正常であることを意味する値0をフラグtfに設定す
る。
【0029】異常有りと判断される場合には(ステップ
S15)、制御ユニット10は、異常報知を行う(ステ
ップS16)。ここでの異常とは、例えば、過熱など、
運転の停止が要求される状態を意味する。従って、異常
報知は表示パネル12、警報ランプ、音声などを適宜用
いて、運転の停止を運転者に促す。異常の内容によって
は、制御ユニット10が緊急停止処理として、燃料電池
30およびモータ41などの運転を停止してもよい(ス
テップS17)。
【0030】以上の処理で、バッテリが正常(フラグt
f=0)、出力低下(tf=1)、出力異常(tf=
2)と判断された場合、制御ユニット10はイグニッシ
ョンキーの状態に応じて次の2つの処理を切り換える。
つまり、イグニッションキーがオンである場合には走行
制御処理を実行し(ステップS19、S20)、オフの
場合には運転停止処理を実行する(ステップS40)。
【0031】B1.走行制御処理:図3は走行制御処理
のフローチャートである。この処理では、制御ユニット
10は、トルク指令値および車速を入力する(ステップ
S22)。トルク指令値は、例えば、運転者のアクセル
の踏み込み量に応じて設定することができる。
【0032】車速に基づき停車中ではないと判断される
場合(ステップS23)、制御ユニット10は、フラグ
tfに基づいてバッテリ20の状態を判断する。バッテ
リ20が正常である場合には(ステップS24)、入力
されたトルク指令値および車速で走行するよう、モータ
41の駆動を制御する(ステップS27)。トルク指令
値および車速に応じた駆動制御は、例えば、周知のベク
トル制御を適用することができる。
【0033】ステップS24において、フラグtfが1
または2、即ちバッテリ20に以上があると判断された
場合には、バッテリ20からの出力を抑制する処理を行
う。つまり、制御ユニット10は、不要な補機の駆動を
停止し(ステップS25)、バッテリ20からの最大出
力に制限値を設ける(ステップS26)。不要な補機と
しては、空調機器、照明系統、音響系統など、車両の走
行に直接影響を与えない補機が挙げられる。バッテリ2
0からの最大出力の制限は、フラグtfの値に応じて段
階的に切り換えても良いし、電圧値Vbに応じて設定し
てもよい。特に、出力低下(フラグtf=1)の時に
は、バッテリ20の出力が起動電力を下回ることを十分
に遅延させられる範囲で、制限値を設定することが好ま
しい。
【0034】制御ユニット10は、バッテリ20からの
出力を抑制する処理を実行した後、モータの駆動制御を
行う(ステップS27)。ここでは、ステップS26の
制限値を超えないようトルク指令値を補正した上で、駆
動制御を行う。
【0035】ステップS23において、停車中と判断さ
れる場合には、制御ユニットは、フラグtfに基づいて
バッテリ20の状態を判断する。フラグtfが値0また
は1、即ちバッテリ20の出力が異常ではない場合には
(ステップS28)、燃料電池30の運転を停止する
(ステップS29)。こうすることにより、水素の消費
を抑制することができるからである。一方、フラグtf
が値2、即ちバッテリ20の出力が異常である場合に
は、燃料電池30の運転停止処理をスキップする。燃料
電池30の運転を停止してしまうと、再始動できなくな
る可能性があるからである。
【0036】B2.運転停止処理:図4は運転停止処理
のフローチャートである。イグニッションがオフされた
場合に、燃料電池30の発電を停止させるための処理で
ある。
【0037】処理が開始されると、制御ユニット10
は、モータ41のディスチャージを行う(ステップS4
2)。これは、モータ41のコイル内の起電力を低減さ
せる処理である。インバータ40のスイッチング制御に
よって実行される。
【0038】ディスチャージが完了すると、制御ユニッ
ト10は、バッテリ20の異常の有無を判定する(ステ
ップS43)。フラグtfが値2でない場合、即ちバッ
テリ20に異常がない場合には(ステップS43)、燃
料電池30の再始動が可能な状態であるため、燃料電池
30の運転を停止し(ステップS48)、この処理を完
了する。
【0039】一方、フラグtfが値2である場合、即ち
バッテリ20に異常がある場合には、燃料電池30の再
始動ができないことを意味するため、燃料電池30の停
止を遅らせるための処理を行う。このため、制御ユニッ
ト10はタイマをスタートし(ステップS44)、再始
動の操作、即ちイグニッションがオンに切り換えられる
のを待つ(ステップS45)。運転者が異常に気づき、
イグニッションをオンにした場合には、燃料電池30の
運転を停止することなく、この処理を完了する。
【0040】再始動の操作がなされない場合には、運転
者が燃料電池を停止するための固有の操作を行うか否か
を判断する(ステップS46)。固有の操作は予め設定
されている。本実施例では、イグニッションをオフとし
た後に、アクセルを全開にする操作を適用するものとし
た。固有の操作は、運転者が通常は行わないと考えられ
る任意の操作を用いることができる。固有の操作がなさ
れた場合には、バッテリ20の異常を知りながらも、燃
料電池30の運転を停止することを運転者が望んでいる
と判断されるため、制御ユニット10は燃料電池30の
運転を停止して(ステップS48)、この処理を完了す
る。
【0041】制御ユニット10は、タイムアウト、即ち
タイマの値が予め設定された基準値を超えるまで(ステ
ップS47)、ステップS45、S46の処理を繰り返
し実行する。タイムアウトとなった場合には、制御ユニ
ット10は、再始動不能の回避を断念し、燃料電池30
の運転を停止して(ステップS48)、この処理を完了
する。運転者が異常に気づいたにも関わらず燃料電池の
運転が停止されることを回避するため、タイムアウトの
基準値は、少なくとも再始動の操作を行うのに十分長い
値に設定しておくことが好ましい。
【0042】図5は運転停止時の燃料電池30の運転状
態を示すタイミングチャートである。バッテリ20が正
常な場合と異常な場合とを対比して示した。時刻t1に
おいてイグニッションスイッチがオフとされると、先に
説明した通り、モータのディスチャージが開始される。
時刻t2において、モータのディスチャージが完了する
と、バッテリ20が正常な場合には、その後、時刻t3
において燃料電池30の運転が停止される。時刻t2か
ら時刻t3までの遅れ時間Dt1は非常に小さい。
【0043】これに対し、バッテリ20に異常がある場
合には、制御ユニット10は、この遅れ時間を十分に長
いDt2まで延長する。図示した例では、先に説明した
タイムアウトの基準値がこのDt2に相当する。制御ユ
ニット10は、ディスチャージの完了後、この遅れ時間
Dt2が経過した時刻t5で燃料電池30の運転を停止
する。この間に、運転者がイグニッションスイッチをオ
ンにすれば、燃料電池30の停止を回避でき、再始動不
能となることを回避できる。一方、タイムアウトに至る
前の時刻t4で、運転者が先に説明した固有の操作を行
った場合には、図中に一点鎖線で示す通り、燃料電池3
0の運転が速やかに停止される。
【0044】C.効果:以上で説明した本実施例の車両
によれば、バッテリ20の出力低下時に燃料電池30の
運転停止を回避するための制御処理が行われるため、燃
料電池30が正常であるにも関わらず再始動不能となる
事態を回避することができる。
【0045】運転者は、制御ユニット10による報知お
よびイグニッションオフ時の車両の動作状態から、バッ
テリ20の出力異常を知ることができる。燃料電池30
の運転を停止させなければ、継続して運転することは可
能であるため、容易に修理場への待避、運搬を行うこと
ができる。
【0046】D.変形例:実施例で説明した3種類の回
避手段、即ち、運転者への出力異常報知、停車時におけ
る燃料電池の運転停止処理の禁止、およびイグニッショ
ンオフ時に燃料電池の運転停止を遅らせる処理は、全て
を実行する必要はなく、その一部を省略しても差し支え
ない。また、燃料電池の運転停止を遅らせる処理におい
て、最終的に燃料電池の運転を停止するための2つの判
断基準、タイムアウトおよび固有の操作は、いずれか一
方のみを用いるものとしてもよい。
【0047】本発明は、バッテリ20のように駆動用の
電源となるか否かに関わらず、燃料電池30の始動用電
源の異常時の制御に広く適用することができる。本発明
は、車両に関わらず、船舶、航空機など種々の移動体に
適用可能である。
【0048】以上、本発明の種々の実施例について説明
したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その趣
旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができるこ
とはいうまでもない。例えば、以上の制御処理はソフト
ウェアで実現する他、ハードウェア的に実現するものと
してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例としての車両の概略構成を示す説明図で
ある。
【図2】運転制御処理のフローチャートである。
【図3】走行制御処理のフローチャートである。
【図4】運転停止処理のフローチャートである。
【図5】運転停止時の燃料電池30の運転状態を示すタ
イミングチャートである。
【符号の説明】
10…制御ユニット 11…イグニッションキー 12…表示パネル 13…センサ 20…バッテリ 21…センサ 30…燃料電池 31…補機 32…DC/DCコンバータ 33…水素タンク 40…インバータ 41…モータ 42…回転軸 43L、43R…車輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古藤 隆志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 水野 秀昭 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 5H026 AA06 5H027 AA06 DD03 KK51 5H115 PA08 PC06 PG04 PI14 PI16 PI29 PI30 PU08 PV02 PV09 QN03 RB26 SE03 TB01 TI05 TR19 TU20 TZ02 TZ07 UB05 UB07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体であって、 駆動源としての燃料電池と、 前記燃料電池を起動するための起動電力を供給する起動
    電源と、 該起動電源から供給できる供給電力が前記起動電力に満
    たなくなると判断される異常時に、前記燃料電池の運転
    停止の回避を図る回避手段とを備える移動体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の移動体であって、 前記回避手段は、運転者に前記燃料電池の運転停止をし
    ないよう促すための報知を行う報知手段である移動体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の移動体であって、 前記回避手段は、該移動体の運転を停止するための停止
    操作が行われた後、該移動体の再始動に要する時間より
    も長く設定された所定時間だけ、前記燃料電池の運転を
    継続する移動体。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の移動体であって、 前記回避手段は、正常時に前記移動体の運転を停止する
    ために行われる停止操作と異なる所定の操作がなされる
    まで前記燃料電池の運転を継続する移動体。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の移動体であって、 前記移動体の移動停止時に前記燃料電池の運転を停止す
    る制御手段を備えており、 前記回避手段は、前記異常時には該制御手段による制御
    を禁止する移動体。
  6. 【請求項6】 移動体であって、 駆動源としての燃料電池と、 前記燃料電池を起動するための起動電力を供給するとと
    もに、該移動体の移動時には前記燃料電池の補助電源と
    して機能する起動電源と、 該起動電源から供給できる供給電力が前記起動電力に満
    たなくなると予測される場合に、前記補助電源として該
    起動電源から供給可能な電力を抑制する電力抑制手段と
    を備える移動体。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の移動体であって、 前記起動電源は、前記移動体の移動時に、補機に電力を
    供給可能であり、 前記抑制手段は、該補機への電力供給を抑制する移動
    体。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の移動体であって、 前記起動電源は、前記移動体の加速時に、前記燃料電池
    からの出力遅れを補償する補償電力を供給可能であり、 前記抑制手段は、前記補償電力を抑制する移動体。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8いずれか記載の移動体であ
    って、 前記起動電源は、二次電池である移動体。
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