JP2003150017A - プリント装置及びプリント方法 - Google Patents

プリント装置及びプリント方法

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JP2003150017A
JP2003150017A JP2001344209A JP2001344209A JP2003150017A JP 2003150017 A JP2003150017 A JP 2003150017A JP 2001344209 A JP2001344209 A JP 2001344209A JP 2001344209 A JP2001344209 A JP 2001344209A JP 2003150017 A JP2003150017 A JP 2003150017A
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JP2001344209A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Tanaka
洋之 田中
Takeshi Ikeda
健 池田
Kazuo Fukawa
和生 府川
Tsutomu Furusawa
務 古澤
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高画質化を図ることができ、また、利便性を
向上できるプリント装置及びプリント方法を提供する。 【解決手段】 ユーザからなされた用紙設定に従ったプ
ロセス速度で制御部40が各部の制御を開始し、像形
成、現像が開始される。用紙供給部30が所定のタイミ
ングで制御部40から給紙の開始指示を受けて、給紙を
開始し、制御部40は、用紙性状検出部32が検出した
用紙の性状がユーザからされた用紙設定と一致しない場
合に、プロセス速度を変更設定し、必要に応じて中間転
写ベルトBを一周空転させるプリント装置及びプリント
方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中間転写ベルト等
を用いることにより、用紙搬送の開始前にプリントの対
象となる像を形成する方式のプリント装置及びプリント
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プリンタや複写機などのプリント
装置における印字結果の高画質化を図るために、感光体
上に形成した像を中間転写ベルトに担持させ、中間転写
ベルトから用紙へ転写させる中間転写プロセスを行うプ
リンタがある。従来の中間転写プロセスを行うプリント
装置の例としてプリンタの概要について図6を参照しな
がら説明する。
【0003】図6は、従来の中間転写プロセスを行うプ
リンタの内部を示す概略図である。図6に示すように、
従来のプリンタは、像転写部10と、定着部20と、用
紙搬送部30と、制御部40とを含んで構成され、像転
写部10は、感光体11と、現像部12と、中間転写部
13とを含む。また、用紙搬送部30は、複数の用紙搬
送ローラRと、レジ部31とを備えている。
【0004】像転写部10の感光体11は、図示しない
露光部によってプリントの対象となる像に従って形成さ
れたマイナス帯電像(電磁的潜像)を保持し(像形
成)、この電磁的潜像に現像部12から受入れられたト
ナーを付着させる(現像)。また、この感光体11は、
中間転写部13に一次転写点Pでトナーを転写させる
(転写)。カラープリント装置の場合には、この感光体
11は像の完成までに4回回転し、各周回ごとにC(シ
アン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラッ
ク)の各色の潜像を受入れて、各色のトナーの付着を受
けるようになっている。
【0005】現像部12は、感光体11にトナーを付着
させる。ここでトナーはプラスに帯電させられ、マイナ
ス帯電により形成された像通りに感光体11上に付着さ
せることを可能にしている。中間転写部13は、主に4
つのローラRに張力を持って架け渡された中間転写ベル
トBを備え、この中間転写ベルトBは、感光体11と一
次転写点Pで接触し、また、用紙搬送部30と二次転写
点Qで接触する。さらに、中間転写ベルトBに対し、ト
ナー回収部が接離可能に(接触したり離れたりすること
ができるように)設けられている。
【0006】定着部20は、用紙搬送路上、像転写部1
0よりも下流側に設けられ、用紙上に転写された像を熱
により定着させる。用紙搬送路30のレジ部31は、用
紙搬送路上、用紙の供給点と図6に示した二次転写点Q
との間に設けられ、制御部40から入力される信号に応
じて用紙を一時的に待機させる。
【0007】制御部40は、マイクロコンピュータであ
り、外部から入力される指示に応じて各部のプロセスの
処理速度(プロセス速度)を制御する。すなわち、この
制御部40は、感光体11の回転速度や各部のローラR
のモータ回転速度、さらには定着部20でのローラのモ
ータ回転速度を制御している。
【0008】次に、この従来のプリンタの動作について
図7を参照しながら説明する。制御部40が外部から入
力される用紙設定の指示により、プロセス速度を調整す
る。通常、OHPシート等の用紙ではトナーの定着に長
時間をかけないと高い画質が得られないため、通常の用
紙とOHPとでは、後者の方の場合に処理速度を遅くす
ることが好ましい。
【0009】一方、プリントの対象となる画像データに
基づき、露光部が感光体11上にレーザ光を照射してマ
イナスの帯電像を形成する(S1)。感光体11は現像
部12に接触してプラスに帯電したトナーを帯電像に沿
って付着させられる。カラー画像データである場合は、
感光体11はこのまま4周回転し、イエローの帯電像を
形成して、イエローのトナーを付着させ、次にシアンの
帯電像を形成してシアンのトナーが付着させるといった
ように、各色のトナーを順次その表面に付着させる。こ
こで感光体11の回転速度は制御部40が出力するプロ
セス速度に従う。
【0010】感光体11がトナーの付着が完了する最後
の周回に入ると、制御部40が出力するプロセス速度に
応じた速度で回転する中間転写ベルトBが感光体11に
接触させられ(S2)、一次転写点Pにて、感光体11
上のトナーの転写を受ける。これにより中間転写ベルト
B上に印字画像が写し取られ始める(S3)。通常、こ
の段階ではまだ感光体11に対するトナーの付着は途中
までしか完了していない。一方、制御部40は、用紙搬
送部30に対して、給紙点(用紙カセットの出口)から
二次転写点Qまでの距離(用紙搬送距離)とプロセス処
理速度とに応じた所定のタイミングで給紙開始を指示
し、用紙搬送部30が用紙の給紙を開始する(S4)。
この所定のタイミングは通常、感光体11上に現像を行
っている間に開始され、中間転写ベルトB上に転写され
た印字画像が二次転写点Qに到来するタイミングに合わ
せて用紙が二次転写点Qに到着するように調整されてい
る。
【0011】用紙搬送部30のローラRもまた、制御部
40が出力するプロセス速度に応じた速度で回転してい
る。用紙搬送部30のレジ部31は、用紙が到来する
と、一時的に用紙を待機させる(S5)。制御部40
は、レジ部31の位置(用紙の待機位置)から二次転写
点Qまでの距離と、中間転写ベルトBの回転位置、プロ
セス速度との関係に基づき、所定の演算により決定され
るタイミングでレジ部31の待機状態を解除して用紙の
搬送を再開し、用紙上に二次転写点Qにて印字画像が転
写され(S6)、定着部20へ搬送される。この定着部
20においても、制御部40が出力するプロセス速度に
応じて定着処理が行われる。これは定着部20は、像転
写部10とは別のユニットではあるものの、一般に像転
写部10と定着部20との距離が短いため(機器の小型
化の要請などに基づくものである)、像転写部10のプ
ロセス速度と異なる処理速度とすることが困難であるた
めである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のプリンタでは次のような問題点がある。すなわち、
ユーザの用紙設定が正しければ、用紙に適したプロセス
速度で処理が行われるため問題はないが、ユーザが設定
を誤った場合に、用紙に適合しないプロセス速度で処理
が行われ、高画質化を図ることができない。また、普通
紙とOHPとの双方を使い分けるユーザにとっては、用
紙の設定を頻繁に行う必要があって利便性が低い。この
事情はプリンタだけでなく、用紙に対するプリントを行
う複写機等でも同様である。
【0013】本発明は上記実情に鑑みて為されたもの
で、用紙設定を誤っても、高画質を維持でき、種々の用
紙を頻繁に切り替えるユーザにとって利便性を向上でき
るプリント装置及びプリント方法を提供することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための本発明は、プリントする像を中間転写ベル
ト上に担持させ、中間転写ベルト上の像を用紙上に転写
するプロセスを行うプリント装置において、用紙の性状
を判別する手段と、前記判別の結果に応じて、プロセス
の処理速度を設定する手段と、を含むことを特徴として
いる。
【0015】ここで、用紙を前記中間転写ベルトからの
転写点より手前で一時待機させる手段を備え、前記プロ
セスの処理速度の設定を変更したときには、当該処理速
度の変更が完了するまで用紙を一時待機させることも好
ましい。
【0016】また、用紙を前記中間転写ベルトからの転
写点より手前で一時待機させる手段を備え、前記プロセ
スの処理速度の設定を変更したときに、前記用紙が転写
点に到達するまでに処理速度の変更が完了するか否かを
判断し、処理速度の変更が完了しない場合に、用紙を一
時待機させることも好ましい。ここで用紙を一時待機さ
せるときには、前記中間転写ベルトに像を担持させたま
ま前記用紙への転写点まで一周させることとしても好ま
しい。
【0017】また、上記従来例の問題点を解決するため
の本発明は、プリントする像を形成した後に用紙供給を
開始し、当該供給した用紙に前記形成した像を転写する
プロセスを行うプリント装置において、用紙の性状を判
別する手段と、前記判別の結果に応じて、プロセスの処
理速度を設定する手段と、を含むことを特徴としてい
る。
【0018】これらのプリント装置において、複数枚の
印字を行う場合に、前記用紙の性状を判断する手段は、
最初の1枚の用紙の性状を判断し、前記プロセスの処理
速度を設定する手段は、当該最初の1枚の用紙の性状の
判断の結果に応じて、前記複数枚の用紙に対するプロセ
スの処理速度を設定することも好ましい。
【0019】さらに、前記判別される用紙の性状は、用
紙の透明度と、用紙の紙質と、用紙の厚みと、用紙の長
さとの少なくともいずれかを含む。
【0020】また、本発明の別の態様は、プリントする
像を中間転写ベルト上に担持させ、中間転写ベルト上の
像を用紙上に転写するプロセスを行うプリント方法であ
って、用紙の性状を判別する工程と、前記判別の結果に
応じて、プロセスの処理速度を変更する工程と、を含む
ことを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら説明する。本発明の実施の形態に係るプ
リント装置は、プリンタや複写機など、静電的印刷を行
う種々の機械に適用でき、その概要は、図1に示すよう
に、図6に示した従来のものとほぼ同様のもので、像転
写部10と、定着部20と、用紙搬送部30と、制御部
40とを含んで構成されている。ここで像転写部10
は、感光体11と、現像部12と、中間転写部13とを
含む。また、用紙搬送部30は、複数の用紙搬送ローラ
Rと、レジ部31と、用紙性状検出部32とを備えてい
る。
【0022】ここで、感光体11と、現像部12と、中
間転写部13とは、従来のものと同様の動作をするもの
であるが、後に説明するように、制御部40から入力さ
れる指示により、空転の動作を行う点が異なる。すなわ
ち、制御部40が空転を指示すると、二次転写点Qのロ
ーラRqが中間転写ベルトBから離され、中間転写ベル
トB上の残留トナーを除去するトナー回収部も中間転写
ベルトBから離される。また露光も現像部12による現
像も行われることなく、中間転写ベルトBが像を担持し
たまま一周する。このとき、感光体11はトナーとは同
極性に帯電させておき、中間転写ベルトBから感光体1
1へのトナーの剥離を防止することが好ましい。
【0023】定着部20は従来のものと同様であるの
で、その詳細な説明を省略する。用紙搬送部30のレジ
部31は、搬送された用紙を制御部40からの指示があ
るまで一時待機させる。用紙性状検出部32は、搬送路
に沿って設けられ、用紙の透明度と、用紙の紙質と、用
紙の厚みと、用紙の長さとのいずれか少なくとも一つを
用紙の性状として検出して、その検出の結果を制御部4
0に出力する。この用紙性状検出部32が本発明におけ
る用紙の性状を検出する手段に相当する。
【0024】用紙の透明度を検出する場合には、用紙搬
送路の用紙面の表裏両側にそれぞれ発光素子と受光素子
とを対向配置し、用紙通過中に受光素子の受ける光量に
よって搬送される用紙に関する透明度を検出できる。ま
た、用紙の紙質は、発光素子と受光素子とを用紙搬送路
の用紙面の一方の側に配置し、発光素子から放射された
光が用紙面で反射する割合(反射率)を受光素子で受け
る光量として検出する。
【0025】用紙の厚みについては、図2に示すような
検出器が好適である。この検出器は、用紙搬送路に接触
する接触子51と、検出部52とを含んでなる。接触子
51は、その一端を中心に回転可能に支持され、他端は
用紙搬送路に接触している。用紙搬送路に導入された用
紙がこの接触子51を持上げると、接触子51が中心の
周りに用紙の厚みに応じた量(角度)だけ回転する。検
出部52は、この回転角度を検出して用紙の厚みを演算
する。なお、用紙の長さについても、この接触子51が
持ち上っている時間tと、用紙の搬送速度vの関係から
v×tとして検出する。また、用紙の長さについては、
例えば手差トレイからの給紙であれば、手差トレイでの
用紙ガイドの設定を検出することとしてもよい。
【0026】制御部40は、当初は、従来のものと同様
に外部から入力される設定指示に応じて各部のプロセス
速度を制御するが、本実施の形態において特徴的なこと
は、用紙の供給が開始され、用紙性状検出部32から用
紙の性状に関する検出結果が入力されると、その情報に
応じてプロセス速度を変化させる指示を出力することで
ある。この制御部40が本発明におけるプロセスの処理
速度を設定する手段に相当する。
【0027】具体的に制御部40は、図3に示すよう
に、用紙の性状ごとに適切なプロセス速度(V)の設定
と、速度の変更に要する時間(T)とを関連づけたプロ
セス速度設定テーブルを格納している。ここで速度の変
更に要する時間は、各部のプロセス速度を変更して設定
したときに、当初のプロセス速度から変更後のプロセス
速度への変更が完了するまでの時間を示したものであ
る。具体的に図3では、普通紙の場合のプロセス速度が
220mm/秒であり、OHPの場合のプロセス速度が
180mm/秒であることを示し、普通紙からOHPへ
又はその逆の場合のプロセス速度の変更完了までに要す
る時間が40ミリ秒であることを示している。
【0028】また制御部40は、プリントの指示がある
と、図4に示す処理を開始し、ユーザからの用紙の設定
指示に従って、図3に示したプロセス速度設定テーブル
を参照し、各部にプロセス速度を指示する(S11)。
例えばユーザが普通紙と設定したときには、制御部40
は、プロセス速度設定テーブルに従って、220mm/
秒のプロセス速度になるように各部のモータの回転速度
を制御する。
【0029】この指示により、像転写部10が印字画像
の形成を開始し、中間転写ベルトB上に印字画像に従っ
てトナーが形成され始める。そして制御部40は、所定
のタイミングで用紙搬送部30に給紙の開始を指示し
(S12)、用紙搬送部30の用紙性状検出部32から
用紙の性状に関する検出結果の入力を受ける(S1
3)。この間、用紙搬送部30は、用紙をレジ部31ま
で誘導し、レジ部31で一時待機させる。制御部40
は、処理S13にて入力された検出結果に基づき、用紙
がユーザからの設定通りのものであったか否かを判断し
(S14)、設定通りのものであれば(Yesなら
ば)、所定の微調整後のタイミングでレジ部31に用紙
搬送の再開を指示して(S15)、処理を終了する。
【0030】この用紙搬送の再開により、レジ部31が
用紙の一時待機を解除し、用紙が二次転写点Qまで誘導
され、中間転写ベルトB上のトナーが用紙に転写され
る。そして用紙は定着部20に搬送され、定着部20に
て設定通りのプロセス速度で定着が行われる。
【0031】一方、処理S14において、検出結果に基
づく判断により、用紙がユーザの設定通りでない(用紙
の設定が誤っている)と判断される場合(Noである場
合)には、検出の結果から判断される用紙に適したプロ
セス速度をプロセス速度設定テーブルから読み出し(S
16)、また現在のプロセス速度(処理S11で設定し
たプロセス速度)から処理S16で読み出したプロセス
速度への変更にかかる時間(T)をプロセス速度設定テ
ーブルに基づいて算出する(S17)。
【0032】そして制御部40は、プロセス速度の変更
を開始するとともに(S18)、現在の中間転写ベルト
Bの周回位置(印字画像の転写位置)がプロセス速度の
変更が完了する前に二次転写点Qへ到来してしまうか否
か(プロセス速度の変更が間に合うか否か)を判断する
(S19)。この判断は、周回位置から二次転写点Qま
での距離Lと、変更中のプロセス速度(時間の関数とな
る)を変更完了までの時間で時間積分して得た中間転写
ベルトBの走行距離λとを比較して、L>=λであれば
間に合うと判断し、L<λであれば間に合わないと判断
することになる。
【0033】制御部40は、処理S19において間に合
うと判断したときには(Yesならば)、そのまま処理
S15へ移行して処理を続ける。また処理S19におい
て間に合わないと判断したときには(Noならば)、像
転写部10に空転するよう指示し(S20)、空転の完
了を待機し、処理S15へ移行して処理を続ける。
【0034】なお、ここではプロセス速度の変更が完了
する前に中間転写ベルトBの周回位置が二次転写点Qへ
到来してしまうか否かの判断を演算により行う例につい
て示したが、像の形成中にプロセス速度を変更すること
は像の形成速度をプロセス速度に同期させて制御する必
要があって、制御が複雑になる。そこで、制御部40
は、次のような方法により空転を行うか否かを判断して
もよい。
【0035】すなわち、制御部40は、感光体11に対
する露光がされる点(像の形成点)から二次転写点Qま
での距離Lqと、変更中のプロセス速度(時間の関数と
なる)を変更完了までの時間で時間積分して得た中間転
写ベルトBの走行距離λと、印字画像の長さ(用紙の長
さに関係する)xとの関係に基づき、Lq>=λ+xな
らば間に合うと判断するのである。この判断は定数の関
係であるので、事前に設定することができ、制御部40
は、図5に示すようなテーブルを記憶しておき、このテ
ーブルに基づいてプロセス速度の変更が間に合うか否か
を判断することができる。
【0036】具体的に図5では、例えば普通紙からの変
更の場合を示しており、普通紙から、長さが210mm
以下のOHPに変更する場合には間に合う(○)と判断
し、長さが210mmを超えるOHPに変更する場合に
は間に合わない(×)と判断することを示している。な
お、プロセス速度の変更にかかる時間を考慮して、同じ
210mm以下の長さの用紙についても、普通紙から
「ごく厚い紙」に変更する場合には間に合わない(×)
と判断することとしている。
【0037】なお、1つのプリントジョブでは、複数ペ
ージ分のプリント処理を行うのが一般的であるが、各ペ
ージについて毎回上記の処理を行うとすれば、プリント
にかかる時間が長くなってしまう。そこで、制御部40
は、ジョブの最初のページで上記処理を行い、その後の
ページについては、当該最初のページでの検出結果に応
じて(すなわち上記処理を行うことなく、最初のページ
と同じプロセス速度で)プリントを行うこととするのが
好ましい。
【0038】この場合において、最初のページについて
プロセス速度の変更が間に合わず、適正な速度でプロセ
スを実行するには、像転写部10の空転が必要であると
判断されたとしても、1ページ目の画質を犠牲にしてで
もプリント速度を優先したいという場合もある。そこで
制御部40は、ユーザから事前に画質と速度とのどちら
を優先するかの設定を受け付けておき、当該設定に従っ
て、「画質優先」として設定されている場合には、1ペ
ージ目において空転処理を行ってプロセス速度の調整を
行い、「速度優先」として設定されている場合には、1
ページ目は当初のユーザ設定通のプロセス速度でプリン
トを行い、2ページ目のプリント前にプロセス速度を変
更して、2ページ目以降は適正なプロセス速度にてプリ
ントを行うようにするのも好ましい。
【0039】次に、本実施の形態のプリント装置の動作
について、ユーザが当初は「普通紙」として設定してい
たのに、「OHP用紙」が給紙された場合(普通紙から
OHPの場合)を例として説明する。
【0040】ユーザが普通紙として設定した場合、図3
に示したプロセス速度設定テーブルにより、220mm
/秒の速度でプロセスが処理されるよう、制御部40が
各部の制御を開始する。像転写部10は、用紙搬送部3
0が給紙を開始する前に、像の形成と現像とを開始する
(図7の処理S1〜S3)。所定のタイミングで制御部
40が用紙搬送部30に給紙を指示すると、用紙搬送部
30が設定されたトレイや用紙カセットから用紙を取込
んで搬送を開始する(図7の処理S4)。搬送される用
紙(ここではOHP)は、用紙搬送部30のレジ部31
より上流側で、用紙カセットから給紙される用紙の搬送
軌跡とトレイから給紙される用紙の搬送軌跡との合流点
Xより下流側に配置された用紙性状検出部32によりそ
の性状が検出される。普通紙とOHPとは透明度の性状
が大きく異なるので、透明度が所定のしきい値より高い
場合にOHPであると判断すればよい。また、用紙の長
さが検出される。ここではOHPがいわゆる「B4」サ
イズ(210mm以上)であるとする。
【0041】また、用紙搬送部30は、搬送した用紙を
レジ部31で待機させる(図7の処理S5)。制御部4
0は、検出された性状に基づきOHPであると判断し、
像形成または現像の完了を待ってプロセス速度をOHP
に適合する速度(180mm/秒)に変更して設定す
る。このとき、像形成点から二次転写点までの距離と用
紙長さとから演算される像の先頭の周回位置と、その周
回位置が速度の変更完了(または図5に示したテーブル
を参照して)、速度の変更完了が間に合わないと判断さ
れ、制御部40が空転の指示を像転写部10に出力す
る。
【0042】搬送された用紙はレジ部31にて待機した
状態のまま、像転写部10が空転処理を開始し、中間転
写ベルトBが付着したトナーを保持したまま周回する。
この間にプロセス速度の変更が完了する。制御部40
は、中間転写ベルトBの周回位置が所定の位置になる
と、レジ部31に用紙の開放を指示し、レジ部31が用
紙を開放して用紙の搬送が再開され、用紙は二次転写点
Qにて中間転写ベルトBから印字画像の転写を受けて
(図7の処理S6)、定着部20へ搬送される。定着部
20はOHP上の印字画像を180mm/秒のプロセス
速度で熱定着させ、用紙が排出される。
【0043】このように、本実施の形態によれば、用紙
への印字、定着の処理が適正なプロセス速度で行われ、
高画質化を図ることができる。
【0044】また、ここまでの説明では、ユーザが予め
用紙設定を行うとして説明したが、ユーザの用紙設定に
よらずに所定のプロセス速度で処理を開始し、用紙検出
の結果に応じてプロセス速度を変更設定するようにして
もよい。この場合、当初のプロセス速度は用紙トレイ、
用紙カセットごとに、前回のプロセス速度設定を関連づ
けて記憶しておき、そのプロセス速度設定で処理を開始
するようにするのが好ましい。このようにすると、ユー
ザ設定が不要となり、利便性を向上できる。
【0045】さらに、ここまでの説明では、二次転写点
Qに中間転写ベルトB上の周回位置が到来するまでに速
度変更が完了しない場合(間に合わない場合)には、中
間転写ベルトB上の印字画像をそのまま保持して空転さ
せることとしたが、例えばC,M,Y,Kの4本の感光
体を用いて転写を行うような場合に、中間転写ベルトB
の長さが極めて長くなり(約8ページ分の印字内容が中
間転写ベルトB上に配列されることになる)、空転させ
ると処理速度が劣化することになる。そこで、このよう
な場合には、転写した印字画像をトナー回収部にて除去
し、改めて像形成、現像、転写のプロセスを実行するよ
うにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】本発明によると、プリントする像を中間
転写ベルト上に担持させ、中間転写ベルト上の像を用紙
上に転写するプロセスを行うプリント装置であって、用
紙の性状を判別し、判別の結果に応じて、プロセスの処
理速度を設定するプリント装置としているので、用紙に
適したプロセス速度でプリントが行われ、高画質化を図
ることができる。また、用紙の性状を判別して適正なプ
ロセス速度が選択されるので、ユーザの利便性の向上や
トラブルの防止をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るプリント装置の構
成の一例を表す概要図である。
【図2】 用紙の厚みを検出する用紙性状検出部の一例
を表す説明図である。
【図3】 プロセス速度設定テーブルの内容を一例を表
す説明図である。
【図4】 制御部40の動作の一例を表すフローチャー
ト図である。
【図5】 プロセス速度の変更が用紙への転写までに間
に合うか否かを設定したテーブルの例を表す説明図であ
る。
【図6】 従来一般的なプリント装置の構成の一例を表
す概要図である。
【図7】 従来のプリント装置の動作の流れを表す流れ
図である。
【符号の説明】
10 像転写部、11 感光体、12 現像部、13
中間転写部、20 定着部、30 用紙搬送部、31
レジ部、32 用紙性状検出部、40 制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 府川 和生 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 古澤 務 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 Fターム(参考) 2H027 DC02 DC10 DC19 ED17 ED24 EE02 EE03 EE05 EF09 2H200 FA16 GA02 GA04 GA05 GA06 GA10 GA23 GA34 GA44 GA47 GB15 GB25 JA02 JA29 JB10 JC03 JC19 LA12 PA11 PA20 PA21 PB25

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリントする像を中間転写ベルト上に担
    持させ、中間転写ベルト上の像を用紙上に転写するプロ
    セスを行うプリント装置において、 用紙の性状を判別する手段と、 前記判別の結果に応じて、プロセスの処理速度を設定す
    る手段と、 を含むことを特徴とするプリント装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプリント装置におい
    て、 用紙を前記中間転写ベルトからの転写点より手前で一時
    待機させる手段を備え、 前記プロセスの処理速度の設定を変更したときには、当
    該処理速度の変更が完了するまで用紙を一時待機させる
    ことを特徴とするプリント装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のプリント装置におい
    て、 用紙を前記中間転写ベルトからの転写点より手前で一時
    待機させる手段を備え、 前記プロセスの処理速度の設定を変更したときに、前記
    用紙が転写点に到達するまでに処理速度の変更が完了す
    るか否かを判断し、処理速度の変更が完了しない場合
    に、用紙を一時待機させることを特徴とするプリント装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3に記載のプリント装置に
    おいて、 用紙を一時待機させるときには、前記中間転写ベルトに
    像を担持させたまま前記用紙への転写点まで一周させる
    ことを特徴とするプリント装置。
  5. 【請求項5】 プリントする像を形成した後に用紙供給
    を開始し、当該供給した用紙に前記形成した像を転写す
    るプロセスを行うプリント装置において、 用紙の性状を判別する手段と、 前記判別の結果に応じて、プロセスの処理速度を設定す
    る手段と、 を含むことを特徴とするプリント装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載のプリ
    ント装置において、 複数枚の印字を行う場合に、前記用紙の性状を判断する
    手段は、最初の1枚の用紙の性状を判断し、 前記プロセスの処理速度を設定する手段は、当該最初の
    1枚の用紙の性状の判断の結果に応じて、前記複数枚の
    用紙に対するプロセスの処理速度を設定することを特徴
    とするプリント装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれかに記載のプリ
    ント装置において、 前記判別される用紙の性状は、用紙の透明度と、用紙の
    紙質と、用紙の厚みと、用紙の長さとの少なくともいず
    れかを含むことを特徴とするプリント装置。
  8. 【請求項8】 プリントする像を中間転写ベルト上に担
    持させ、中間転写ベルト上の像を用紙上に転写するプロ
    セスを行うプリント方法であって、 用紙の性状を判別する工程と、 前記判別の結果に応じて、プロセスの処理速度を変更す
    る工程と、 を含むことを特徴とするプリント方法。
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