JP5482163B2 - カール補正装置およびこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

カール補正装置およびこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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本発明は、画像が定着される際にカールを発生させた用紙を平坦化するためのカール補正装置およびこれを備えた画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置では、感光体ドラム等に形成したトナー像を直接あるいは間接的に用紙上に転写し、用紙上に転写されたトナーを過熱・加圧することにより溶融させて定着させ、その後排出トレイ等に排出している。この種の画像形成装置では、前記のようにして排出される定着後の用紙が、表面側または裏面側に反るように湾曲変形する現象、いわゆるカールが発生することがある。そこで、用紙に生じるカールが原因となって発生する紙詰まり、排出トレイでのかさばり、両面画像形成時の画質低下等の不具合を回避する目的で、用紙に生じたカールを補正するためのカール補正装置が設けられている。
従来、カラープリンタ、カラーコピー機などの画像形成装置に用いられるカール補正装置として、画像形成装置の用紙搬送路に沿って設けた二本のローラに張架された無端ベルトに対して所定の圧力を押し付ける押圧ローラを備えた構成のものが知られている。この様なカール補正装置では、定着によってカールした用紙を前記した無端ベルトと押圧ローラとの間に挟みこみ、押圧ローラによりカールした用紙をカールしている方向と逆側に曲げることで、カールした用紙の補正が行われている。
ところで、用紙に生じるカールには、用紙の端部が下を向くダウンカールと、用紙の端部が上を向くアッパーカールがある。用紙にどちらのカールが生じ、また、用紙に生じるカール量がどの程度であるかは、用紙の種類、その用紙に画像形成を行った環境、および用紙上に形成される画像の濃度等によって異なってくる。
そこで、従来では、上述したカール補正装置を用紙搬送路に対して直列あるいは並列に二つ以上配置し、それぞれダウンカール補正部およびアッパーカール補正部として用いている。さらに、用紙の種類または用紙に形成される画像の濃度情報等に基づいて無端ベルトに対する押圧ローラの押圧量を変化させることにより、カールの補正量を調整する発明も開示されている(たとえば特許文献1〜3参照)。
しかしながら、上記したような従来のものでは、二つ以上のカール補正部が必要となり、したがって装置の大型化、さらにコストの増大を招くこととなる。特に、カール補正部に無端ベルトを有する場合、ベルトを駆動させるためのローラが少なくとも二本必要であり、高コストを招く。
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、装置の小型化を図りつつ、ダウンカールおよびアッパーカールを共に補正することのできるカール補正装置、これを有する画像形成装置を提供することにある。
また本発明は、カールの向きおよびその程度に応じてカールを精度よく補正することのできるカール補正装置を提供することにある。
さらに本発明は、記録材としての用紙の坪量などを含む用紙情報および形成されるトナー像の情報や温度と湿度の情報に基づいて、押圧ローラと弾性ローラの位置と回転方向および回転速度と押圧力を変え、自動的にカール補正がされるような画像形成装置を提供することにある。
上記した課題を解決するために、本発明は以下の解決手段を有することを特徴とする。
(1)画像形成装置の定着手段の加熱・加圧処理により生じた用紙のカールを矯正するカール補正装置において、
カールの生じた用紙のカール方向を検知するカール検知手段と、
前記カール検知手段の用紙搬送方向下流側に配置され、正逆方向に回転可能な弾性ローラと前記弾性ローラを押圧してニップ部を形成しながら回転する回転可能な押圧ローラからなるカール補正手段を有し、
前記カール検知手段により検知されたカール方向に基づいて、前記押圧ローラが前記用紙の第一の面または第二の面と接触する側に移動する手段を備え
前記弾性ローラの軸は固定されており、
前記押圧ローラは前記弾性ローラと接触するように、該押圧ローラの軸が移動可能な溝を前記弾性ローラの動径方向に形成したガイド部材を有することを特徴とする。
(2)前記(1)に記載のカール補正装置において、前記弾性ローラと前記押圧ローラの両端が支持軸により連結されていることを特徴とする。
(3)前記(2)に記載のカール補正装置において、前記支持部材上に、前記弾性ローラまたは前記押圧ローラの少なくとも1つのローラを回転して移動させる回転軸が設けられていることを特徴とする。
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載のカール補正装置において、前記カール補正手段の前段に前記用紙の搬送方向を規制するゲートを設け、前記カール補正手段の後段に第一の下流ガイドと、第二の下流ガイドと、前記第一、第二の下流ガイドと前記カール補正手段との間にV字ガイドを設けたことを特徴とする。
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載のカール補正装置において、前記カール検知手段により検知されたカール量に基づいて、押圧ローラと弾性ローラの回転速度を制御することを特徴とする。
(6)前記(1)〜(5)のいずれかに記載のカール補正装置において、
前記カール検知手段により検知された前記用紙のカール量に基づいて、前記押圧ローラと前記弾性ローラとの押圧力を制御することを特徴とする。
(7)請求項1〜6のいずれかに記載のカール補正装置を備える画像形成装置を特徴とする。
(8)前記(7)に記載の画像形成装置において、記録材の情報および形成されるトナー像の情報に基づいて、押圧ローラと弾性ローラの位置と回転方向および回転速度と押圧力を決定することを特徴とする。
(9)前記(7)または(8)に記載の画像形成装置において、温度と湿度を検知する手段を備え、検知された情報に基づいて、押圧ローラと弾性ローラの位置と回転方向および回転速度と押圧力を決定することを特徴とする。
本発明によれば、上記のような一つの押圧ローラと一つの弾性ローラにより構成されたカール補正装置を提供することができる。これによって、アッパーカールおよびダウンカールを補正することが可能となり、また省コスト化、装置の省スペース化が可能となる。また本発明によれば、さらにカール量の検知手段を備えることで、多様な用紙のカールに対しても適切なカール補正を行うことが可能なカール補正装置および画像形成装置を提供することができる。
本発明に係るフルカラー画像形成装置の全体構成を示す概略図である。 本発明に係るフルカラー画像形成装置の要部を示す図である。 実施形態1に係るカール補正装置の全体構成を示す図である。 実施形態1に係るカール補正装置のカール矯正部の構成例を示す図である。 用紙のカール方向とカール量を検知するための検知手段を説明するための図である。 実施形態1に係る制御部の機能を説明するためのブロック図である。 実施形態1に係るカール補正動作の処理を示すフローチャート図である。 実施形態2に係るカール補正装置を示す図である。 実施形態2に係るカール補正装置のカール矯正部の他の例を示す図である。 実施形態3に係るカール補正装置のカール矯正部のもう1つの例を示す図である。 実施形態3に係る制御部の機能を説明するためのブロック図である。 実施形態4に係る制御部の機能を説明するためのブロック図である。 実施形態4に係るカール補正動作の処理を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明のカール補正装置及びこれを具備する画像形成装置を、実施の形態により、詳細に説明する。
<実施形態1>
図1は、本実施形態1に係るフルカラー画像形成装置1の全体構成を示す図である。また図2は、その画像形成装置1の画像形成部を拡大した図である。本実施形態1に係るフルカラー画像形成装置1は、タンデム型、中間転写方式の画像形成装置を例にしている。
図1に示すように、フルカラー画像形成装置1は、画像読み取り部2と、画像形成部3と、用紙供給部4と、用紙排出部5とを有する。画像読み取り部2は画像形成装置における原稿の画像を読み取る部である。画像形成部3は、画像読み取り部2により用紙から読み取った情報をデータ化した画像データか、または図示しないメモリなどに蓄積された画像データを用いて、形成したトナー像を記録紙Pに形成する部である。用紙供給部4は、画像形成部3で形成されたトナー像を記録材あるいはシートとしての用紙P上に形成するため、その用紙Pを供給する部である。用紙排出部5は、画像形成後の用紙Pを画像形成装置1の外に排出する部である。
本実施形態1において、画像読み取り部2は、無色透明な原稿台にセットされた原稿の画像を読み取るものである。例えば画像読み取り部2は、図2に示すように、光学走査系と、レンズ系と、CCD等の画像読み取りセンサとを備えて構成されている。光学走査系は、ランプ、ミラー及びキャリッジ等からなる。レンズ系は、この光学走査系で走査された光学像を結像させるためのものである。CCD等の画像読取センサは、このレンズ系で結像された光学像を受光して電気信号に変換する。
また図1、2に示すように、画像形成部3は、電子写真方式による各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット10(10Y、10M、10Cおよび10K)を備えている。また画像形成部3は、各画像形成ユニット10により形成された各色のトナー像を順次、転写(一次転写)して保持させる中間転写ベルト15と、二次転写部20を備えている。二次転写部20は、中間転写ベルト15上に転写されたトナー像をシート状の用紙Pに一括転写(二次転写)させる。さらに、画像形成部3は、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着部46を備えている。また、画像形成部3は、各装置(各部)の動作を制御する制御手段としての制御部40、画像読取部2やパーソナルコンピュータであるPC(不図示)から出力されてくる画像データに基づいて、画像形成用のデータを作成する画像処理部44を有している。なお、本実施形態1では、各画像形成ユニット10Y〜10K、中間転写ベルト15、および二次転写部20等によって、画像形成部が構成されている例を示す。
図2に示すように、各画像形成ユニット10(10Y、10M、10Cおよび10K)は、矢印α方向に回転する感光体ドラム11、帯電器12、レーザ露光器13および現像装置14を備えている。帯電器12は感光体ドラム11の周囲に設けられ、感光体ドラム11を所定の電位に帯電する。レーザ露光器13は、感光体ドラム11上に静電潜像を露光ビームBmにより書込む。現像装置14は、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上にレーザ露光器13により書き込まれた静電潜像をトナーにより可視像化する。さらに、感光体ドラム11の周囲には、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に転写する一次転写ローラ16、感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17、などの電子写真用デバイスも配設される。なお各画像形成ユニット10の構成は同一である。
中間転写ベルト15は、各ローラ31〜34によって図2に示すβ方向に所定の速度で循環駆動されている。この各ローラ31〜34は、定速性の駆動モータ(不図示)により駆動されて中間転写ベルト15を循環駆動させる駆動ローラ31、各感光体ドラム11の配列方向に沿って直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ローラ32、中間転写ベルト15に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ローラとして機能するテンションローラ33、二次転写部20に設けられるバックアップローラ22。二次転写部20よりも中間転写ベルト15の搬送方向下流側に設けられるアイドルローラ34である。
各画像形成ユニット10(10Y、10M、10Cおよび10K)の各感光体ドラム11に対向し、直線状に延びる中間転写ベルト15の内側に設けられる各一次転写ローラ16には、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上に重畳されたトナー像が形成される。
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像担持面側に配置される二次転写ローラ21と、バックアップローラ22等とによって構成される。このバックアップローラ22は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写ローラ21の対向電極をなし、二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ローラ23が当接配置されている。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20よりも下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングするベルトクリーナ35が、中間転写ベルト15に対して接離自在に設けられている。このベルトクリーナ35は、中間転写ベルト15を挟んで駆動ローラ31に対向して配置される。一方、イエローの画像形成ユニット10Yの上流側には、各画像形成ユニット10における画像形成タイミングの整合をとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)41が配置されている。また、黒の画像形成ユニット10Kの下流側には、各色の画質調整を行うための画像濃度センサ42が配設されている。基準センサ41は、中間転写ベルト15の裏側に設けられた所定のマークを認識して基準信号を発生し、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット10は、画像形成を開始するように構成されている。また、中間転写ベルト15の内側には、温度・湿度センサ47が配設されている。
図1に示す定着部46は、加熱加圧等によって用紙Pにトナー像を定着させるものである。本実施形態1において、定着部46は、用紙Pの画像形成面に対向配置される加熱ローラ46aと、この加熱ローラ46aに圧接配置されて定着ニップを形成する加圧ベルト46bと、加熱ローラ46aに内蔵される加熱源として、たとえばハロゲンランプ46cとを備えている。
一方、用紙供給部4は、第一のトレイ50、第二のトレイ51及び第三のトレイ52に収容された各々の用紙Pを、それぞれ所定の経路で搬送するものである。各トレイ50〜52の近傍には、それぞれに対応する送り出しローラ53〜55が配設されている。各送り出しローラ53〜55は、対応するトレイ50〜52から一枚ずつ分離して取り出された用紙Pを用紙搬送路上に一時停止させると共に、所定のスタート信号に基づくタイミングで用紙搬送方向の下流側に用紙Pを送り出すものである。さらに、用紙供給部4の上部であって画像読み取り部2の近傍には、ユーザによって操作される操作パネル56およびこの操作パネル56に隣接して入力用のキーボード56aが配設されている。また第三のトレイ52の下側には、このフルカラー画像形成装置1の電源43が配置されている。本実施の形態では、操作パネル56やキーボード56a等を用いて、トレイ番号(第一のトレイ50、第二のトレイ51、第三のトレイ52にそれぞれ付された番号)毎に、そのトレイに収容される用紙Pの種類(例えば坪量、コート層の有無、コート層の種類等)の入力が受け付けられるようになっている。この内容は図示しないメモリに格納され、操作パネル56およびキーボード56aにて所定のトレイ番号が入力されたときに、該当するトレイに収容される用紙Pの属性についての情報が表示されるようになっている。なお、本実施形態1では、これら操作パネル56およびキーボード56aが、入力受付部、選択受付部および受付手段として機能している。
ここで、各送り出しローラ53〜55による用紙Pの送り出し位置から、画像形成部3の画像形成処理位置を経由して排出トレイ57に至る一連の用紙搬送路R1〜R5には、それぞれ用紙搬送のための搬送ローラが適宜配設されている。第一のトレイ50に収容された用紙Pは、送り出しローラ53により送り出された後、第一の用紙搬送路R1を経由して合流搬送部58へと送り込まれる。また、第二のトレイ51に収容された用紙Pは、送り出しローラ54により送り出された後、第一の用紙搬送路R1を経由して合流搬送部58へと送り込まれる。一方、第三のトレイ52に収容された用紙Pは、送り出しローラ55によって合流搬送部58へと直接送り込まれる。
また合流搬送部58に送り込まれた用紙Pは、第二の用紙搬送路R2を経由して画像形成部3の二次転写部20へと送り込まれる。更に、二次転写部20を通過した用紙Pは、ベルト搬送部45により定着部46に送り込まれた後、第三の用紙搬送路R3を経由して排出トレイ57へと排出される。これに対して、両面に画像が形成される用紙Pは、定着部46を通過した後、第四の用紙搬送路R4を経由して両面反転部59に送り込まれ、ここで表裏反転された後、第五の用紙搬送路R5を経由して再び合流搬送部58へと送り込まれる。
このような用紙搬送路R1〜R5において、図1に示す画像形成部3の第二の用紙搬送路R2には、姿勢補正部60とレジストローラ61とが配設されている。姿勢補正部60は第二の用紙搬送路R2を搬送される用紙Pの姿勢を補正するものであり、レジストローラ61は互いに圧接状態に保持された一対のローラによって構成される。これら一対のローラ間で用紙Pをニップにより挟持しつつ、所定のスタート信号に基づくタイミングでこのローラ対を回転させることによって二次転写部20に用紙Pを送り込む。
また、図1に示す用紙排出部5に設けられる第三の用紙搬送路R3には、定着部46において定着を行う際に生じた用紙Pのカールを補正するカール補正装置62が設けられている。なお、カール補正装置62の詳細については後述する。
続いて、本実施形態1に係るタンデム型フルカラー画像形成装置1の基本的な画像形成動作について説明する。まず、画像読み取り部2によって原稿の画像が読み取られる。これによって得られた画像信号に基づいて画像形成部3でトナー像が形成される。画像形成部3では、四つの感光体ドラム11を回転駆動しつつ、それぞれに対応する帯電器12、レーザ露光器13、現像装置14によって各感光体ドラム11の表面にイエロー、マゼンタ、シアン、黒のトナー像が形成される。このようにして形成された各色のトナー像は、一次転写ローラ16によって順次中間転写ベルト15上に重ね転写される。これにより、中間転写ベルト15には、四色のトナー像を重ね合わせた多色(フルカラー)のトナー像が形成される。そして、中間転写ベルト15に形成されたトナー像は、中間転写ベルト15に担持された状態で二次転写部20へと送り込まれる。
一方、操作パネル56を用いてユーザにより選択されたトレイの用紙P、あるいは自動選択機能によって選択されたトレイの用紙Pは、二次転写部20に中間転写ベルト15上のトナー像が到達するタイミングに合わせてレジストローラ61により送り込まれる。例えば、選択されたトレイが第一のトレイ50である場合には、送り出しローラ53によって送り出された用紙Pが第一の用紙搬送路R1を経由して合流搬送部58に送り込まれる。更に第二の用紙搬送路R2を経由して姿勢補正部60により、その姿勢が補正された後、レジストローラ61により二次転写部20へと送り込まれる。
そして、画像形成部3の二次転写部20では、中間転写ベルト15に担持されたトナー像(フルカラー画像)が二次転写ローラ21によって用紙Pに一括転写(二次転写)される。その後、トナー像が転写された用紙Pはベルト搬送部45によって定着部46に送られ、加熱加圧定着がなされた後、第三の用紙搬送路R3を経由し、カール補正装置62によってカール補正がなされた後、排出トレイ57に排出される。
また、用紙Pの両面に画像形成が行われる場合には、片面に画像形成された用紙Pが第四の用紙搬送路R4を経由して両面反転部59に送られ、そこで表裏反転されて第五の用紙搬送路R5に送られる。さらに第五の用紙搬送路R5に沿って搬送された後、この第五の用紙搬送路R5の終端近傍に設けられた送り出しローラ64に突き当てられて一時停止する。そして、所定の再スタート信号に基づく送り出しローラ64の回転により、片面に画像形成された用紙Pは、タイミング調整されて合流搬送部58に再度送り込まれる。以降は、同様にトナー像が用紙Pに転写、定着された後、第三の用紙搬送路R3を経由し、カール補正装置62によってカール補正がなされた後、排出トレイ57に排出される。
[カール補正装置62]
次に、図3を参照しながら、本発明の要部であるカール補正装置62の詳細について説明する。カール補正装置62は、以下に詳説するカール矯正部62−1を備えている。本実施形態1では、さらに、図1に示す画像形成部3から搬送されてくる用紙Pを案内する第一の上流ガイド71と、第二の上流ガイド72とを備えている。これら第一の上流ガイド71および第二の上流ガイド72は、用紙搬送方向下流側に向けて両者の間隔が拡がるように形成されている。
カール補正装置62において、第一の上流ガイド71および第二の上流ガイド72の用紙搬送方向下流側には、第一の下流ガイド75と、第二の下流ガイド76が設けられている。また、これら第一の下流ガイド75および第二の下流ガイド76は、用紙搬送方向下流側に向けて両者の間隔が狭まるように形成されている。
カール補正装置62の中央部には、カール矯正部62−1が設けられる。このカール矯正部62−1は、本実施形態1では、回動可能に配設された弾性ローラ101と、この弾性ローラ101と接触してこの弾性ローラ101の上部または下部に接触して前記上部または下部にニップを形成する押圧ローラ100が設けられて構成されている。また、カール補正装置62において、カール矯正部62−1に搬送されるように、カール補正装置62の上流側から搬送されてくる用紙Pの搬送方向を規制するゲート77が配設されている。ゲート77は、第一の上流ガイド71側あるいは第二の上流ガイド72側に用紙Pを規制するためのゲート部材としての機能を有している。
カール矯正部62−1を構成する押圧ローラ100は例えば直径8mmのステンレス丸棒などで構成されている。そして、押圧ローラ100は、後述する移動機構によって搬送用紙Pの上面側または下面側のいずれかの面に接するように、回転軸106−1を軸として回転移動できるようになっている。弾性ローラ101は、例えばゴム材等、伸縮性のある材料で形成されている。
また図3に示すように、用紙搬送方向下流側で、第一の下流ガイド75と第二の下流ガイド76の前段の内側に、これら第一の下流ガイド75と第二の下流ガイド76とのそれぞれに平行してV字ガイド82が設けられる。このV字ガイド82と、第一の下流ガイド75と第二の下流ガイド76とでY字状に下流側の道が7a、7bおよび7rが形成され、用紙Pは7aまたは7bのいずれかを通り、7rに至る。
さらに、第二の上流ガイド72には、第一の上流ガイド71、第二の上流ガイド72間への用紙Pの到達あるいは通過を検知するための用紙検知センサ85が取り付けられている。なお、用紙検知センサ85は、必ずしもカール補正装置62内に設けられる必要はなく、用紙搬送方向のさらなる上流側に取り付けることができる。
次に、上述した弾性ローラ101と押圧ローラ100の駆動機構および押圧ローラ100の移動機構を、図3と図4を用いて説明する。
まず、弾性ローラ101には、図3に示すようにギア等を介して弾性ローラ駆動モータ93が取り付けられている。弾性ローラ駆動モータ93としては、正逆方向に回転可能なステッピングモータを採用することができる。その結果、弾性ローラ101は、第一の方向である図3において弾性ローラ101内の実線矢印で示す方向、および第二の方向である同図3の破線の矢印で示す方向に回動できるようになっている。このように本実施形態1では、押圧ローラ101は用紙Pの第一の面または第二の面に接触するように位置することによって用紙Pのカールを矯正するように構成されている。
また、押圧ローラ100の両端は、図4に示すように、ともにローラを支持するための部材である支持部103により回動可能に支持されている。なお押圧ローラ100も弾性ローラ101と同様、正逆方向に回動可能なステッピングモータ91が採用されている(図3参照)。
一方、支持部103も正逆方向に回転可能な支持部駆動モータ92(たとえばステッピングモータ)が採用されている。また弾性ローラ101と支持部103は、それぞれ独立して回動可能な構成となっている。
支持部駆動モータ92を回動させると、押圧ローラ100の位置が弾性ローラ101の上側または下側に移動し、その結果、支持部103に取り付けられた押圧ローラ100と、弾性ローラ101との当接位置が変化する。
図3には図示していないが、押圧ローラ100には図4に示すようなガイド部104が押圧ローラ100の両端で支持されている。ガイド部104は溝104−1が設けられ、この溝104−1は、支持部103がモータの駆動により回動駆動して押圧ローラ100と弾性ローラ101の当接位置が移動するときに用いられる。溝104−1は、このように押圧ローラ100のシャフト両端部の移動の軌跡に合って形成されている。本実施形態1では、ガイド部104が設けられる構成により、押圧ローラ100を搬送用紙Pに対して、上側あるいは下側に安定して移動させることが可能となる。
次に、図3を参照しつつ、カール補正装置62によるカール補正動作について説明する。
定着部46を通過して画像が定着された用紙Pは、定着部46での加熱・加圧により、画像形成面が外側となるように湾曲したり、あるいは内側となるように湾曲することがある。本実施形態1に係る画像形成装置の場合、前者は用紙Pの搬送方向両端部が下がる「ダウンカール」となり、後者は「アッパーカール」となる。
以下、ダウンカールした用紙Pに対するカール補正動作、アッパーカールした用紙Pに対するカール補正動作について、それぞれ説明する。
(1)ダウンカールに対するカール補正動作
ダウンカールした用紙Pが搬送された場合、ゲート77は図3の実線で示す位置に設定される。この場合、支持部駆動モータ92が回転し、図3の弾性ローラ101の上部に押圧ローラ100が移動して停止する。換言すれば、図3の実線で示した押圧ローラ100の位置(弾性ローラ101の上部)に移動する。
次にカール補正部材62の中央部に位置するカール矯正部62−1では、弾性ローラ101と押圧ローラ100は図3に示す実線の矢印で示す位置で回転を開始し、ニップを形成する。ダウンカールした用紙Pが第一の上流ガイド71と第二の上流ガイド72との間に搬送されてくると、この用紙Pはゲート77によって第一の上流ガイド71に沿って搬送方向が規制されて搬送される。そして、用紙Pは、中央部に設けられているカール矯正部62−1の弾性ローラ101の回転によりさらに搬送され、押圧ローラ100と弾性ローラ101で形成されたニップ部に到達する。するとニップ部に到った用紙Pは、弾性ローラ101を付勢する押圧ローラ100によってダウンカールと逆側方向に付勢され、ダウンカールが補正される。そして、カール補正がされた用紙Pは、弾性ローラ101の回転によりさらに搬送され、第一の下流ガイド75とV字ガイド82とで形成されるY字路の1つ7aを通過しさらに通路7rに至った後に、図1に示す排出トレイ57に排出される。
(2)アッパーカールに対するカール補正動作
アッパーカールした用紙Pが搬送された場合、ゲート77は、図3に示すゲート77の破線で示す位置に設定される。また、支持部駆動モータ92が回転し、図3に示す弾性ローラ101の下部に移動した破線で示す押圧ローラ100のところまで押圧ローラ100は移動して停止する。
次にカール補正部材62の中央部に位置するカール矯正部62−1では、弾性ローラ101と押圧ローラ100は図3に破線の矢印で示す位置で回転を開始してニップを形成する。アッパーカールした用紙Pは、第一の上流ガイド71および第二の上流ガイド72の間に搬送されてくると、ゲート77によって、この用紙Pは第二の上流ガイド72に沿うように搬送方向が規制されて搬送されていく。そして、用紙Pは、前記したニップ部に到達し、用紙Pは、弾性ローラ101を付勢する押圧ローラ100によってアッパーカールと逆側に付勢されて、アッパーカールが補正される。その後、カール補正された用紙Pは、弾性ローラ101の回転力によりさらに搬送され、第二の下流ガイド76とV字ガイド82とで形成されたY字路の他方の路7bを通過した後に通路7rに至り、図1に示す排出トレイ57に排出される。
次に、定着後の用紙Pのカール方向及びカール量の検知手段と、カール補正装置の制御方法について説明する。
図1に示す定着部46の出口付近に、図5に示す用紙Pのカール方向及びカール量を検知するカール量検知手段であるラインセンサ150が設けられる。
搬送された用紙Pのカール高さHを、記録紙を検知したラインセンサ150の数に基づいてカール方向およびカール量を検知する。そして、このカール方向に基づいて、ゲート77の駆動と、弾性ローラ101と押圧ローラ100の位置関係が決定される。
次に検知されたカール量に基づいて、押圧ローラ100と弾性ローラ101の駆動速度を決定し、弾性ローラ101と押圧ローラ100での用紙Pの押圧時間を制御するようにする。これにより最適なカールの補正が、カールした用紙Pに対してなされる。
図6は、制御手段である制御部40の回路の一部構成を示すブロック図である。制御部40は、コンピュータにより実現され、具体的には演算手段であるCPU161や、記憶手段であるROM、RAMなどを備えて構成されている。制御部40のメモリには、表1と表2に示すテーブル1およびテーブル2の情報が格納されている。なおテーブル1の横軸は時間t(t1、t2、・・・は時間データ群)を表し、縦軸は高さH(H1、H2、・・・は高さデータ群)を表す。またテーブル2の横軸はカール量V(V11、V21・・・はカール量のデータ群)を表し、縦軸は用紙サイズ(A3T・・・などのA3は、用紙サイズを表す。Tは縦、Yは横を示す。)を表す。
Figure 0005482163
Figure 0005482163
図7は、押圧ローラ100と弾性ローラ101の回転速度を決定するための制御フローである。まず、制御部40は、用紙Pのサイズ情報を受信し(S1)、RAMなどの一時記憶領域に用紙Pのサイズ情報を格納しておく(S2)。
次に、定着ニップ出口を通過した記録紙である用紙Pをラインセンサ150で検知して(S3)、その検知結果に基づいてカール量を算出する(S4)。具体的には、カール高さHとカール検知時間tとから、https://www2.ripway.net/images/A/09091058/fig.html - 図24表1に示すテーブル1により対応させて、カール量Vを求める。
カール検知時間tは、用紙Pを検知したラインセンサ150のセンサの数が所定数以上の場合、制御部40は、カールを検知したと判断し、時刻計測を開始する。そして、記録紙Pを検知したラインセンサ150の数が所定数未満となったら、時刻計測を終了することで、カール検知時間tを検知している。
カール高さHは、具体的には、用紙Pを検知したセンサの数に基づいて検知する。このようにして、カール量Vを算出したら、カール量Vと用紙Pのサイズを表2に示すテーブル2に基づいて、押圧ローラ100と弾性ローラ101の駆動速度を決定する(S5)。制御部40は、決定した駆動速度となるように、押圧ローラ100と弾性ローラ101の駆動モータ92、93を制御する(S6)。
このように、用紙Pのカール量や用紙サイズに基づいて、押圧ローラ100と弾性ローラ101の回転速度を制御することで、用紙Pに最適な張力を与えて、良好に用紙Pのカールを矯正することができる。
また、上述した説明では、用紙Pの用紙サイズ情報とカール量とに基づいて押圧ローラ100と弾性ローラ101の回転速度を決定したが、用紙Pの紙厚とカール量とに基づいて押圧ローラ100と弾性ローラ101の回転速度を決定してもよい。また、用紙Pの紙厚情報のみから、押圧ローラ100と弾性ローラ101の回転速度を決定してもよいし、用紙サイズ、紙厚、カール量に基づいて、押圧ローラ100と弾性ローラ101の回転速度を決定してもよい。
以上、本実施形態1のカール補正装置および画像形成装置によれば、定着後の用紙Pのカール方向とカール量を検知し、カール方向に基づき前記押圧ローラ100の位置が決定する。さらにカール量に基づいて押圧ローラ100の回転速度を制御することにより、押圧時間を制御する。これによって、用紙Pに対して最適なカール補正がなされる。本実施形態1によれば、押圧ローラ100と弾性ローラ101の一組のみでカール強制手段としてのカール矯正部62−1が構成されるので、省スペース化と省コスト化が可能となる。
<実施形態2>
次に、本発明のカール補正装置および画像形成装置を、実施形態2により説明する。
実施形態1においては、弾性ローラ101の位置は固定されていた。本実施形態2では、定着後の用紙のカール方向に基づいて、押圧ローラ100と弾性ローラ101がともに移動する構成としている。
図8に示されるカール補正装置62は、図1に示す画像形成部3から搬送されてくる用紙Pを案内する第一の上流ガイド110と第二の上流ガイド111とを備えている。これら第一の上流ガイド110および第二の上流ガイド111は、用紙搬送方向下流側に向けて両者の間隔が徐々に狭くなるように形成されている。
カール補正装置62は、第一の上流ガイド110および第二の上流ガイド111の下流側に、回動または回転可能に配設された押圧ローラ100と弾性ローラ101とで構成される。これらのローラの構成は実施形態1と同様である。
図9は、上述した弾性ローラ101と押圧ローラ100の駆動機構および移動機構を説明するための図である。
まず、弾性ローラ101と押圧ローラ100の両端には、ともに支持部材としての支持部103により回動または回転可能に支持されている。また、弾性ローラ101と押圧ローラ100は、ともにギア等を介して図3に示したのと同様に駆動モータ92、93がそれぞれ取り付けられている(不図示)。ローラ駆動モータとしては、実施形態1と同様、正逆方向に回転可能なステッピングモータが採用されている。
また、支持部103に対しても実施形態1と同様に、正逆方向に回転可能な支持部駆動モータ91も実施形態1と同様に、ステッピングモータが取り付けられている。そして押圧ローラ100と弾性ローラ101が当接する高さの位置を回転軸106で回転する構成となっている。つまり、支持部駆動モータ91によって回動または回転させることにより、支持部103に支持された押圧ローラ100と弾性ローラ101両方の位置が変わる。
次に、図8を参照しつつ、カール補正装置62におけるカール補正動作について、実施形態1と同様に説明する。
(1)ダウンカールに対するカール補正動作
ダウンカールした用紙Pが搬送される場合、支持部駆動モータが回転し、弾性ローラ101が用紙Pに対して上側に、また押圧ローラ100が下側になるように移動したところで停止する。すなわち、図8の実線で示す、それぞれの押圧ローラ100と弾性ローラ101の位置の状態に配置される。
次にダウンカールした用紙Pが第一の上流ガイド110および第二の上流ガイド111の間に搬送されてくる。
そして、用紙Pは、図8の弾性ローラ101の実線で示す矢印の回転により搬送され、押圧ローラ100との当接部であるニップに到達する。すると、用紙Pは、弾性ローラ101を付勢する押圧ローラ100によってダウンカールと逆側に付勢されて、ダウンカールの補正がされる。以下、実施形態1と同様に、カール補正がなされた用紙Pは、弾性ローラ101によってさらに搬送され、図1に示す排出トレイ57に排出される。
(2)アッパーカールに対するカール補正動作
アッパーカールした用紙Pが搬送される場合、支持部駆動モータが回転し、弾性ローラ101が用紙Pに対して下側、押圧ローラ100が上側になるように移動したところで停止する。すなわち、図8で示す破線で示したそれぞれの押圧ローラ100と弾性ローラ101の位置の状態に配置される。
次に弾性ローラ101と押圧ローラ100は図8に破線で示す矢印の方向に回転を開始する。アッパーカールした用紙Pが第一の上流ガイド110および第二の上流ガイド111の間に搬送されていく。
そして、用紙Pは、弾性ローラ101の回転により搬送されて、押圧ローラ100との当接部であるニップに到達する。すると、用紙Pは、弾性ローラ101を付勢する押圧ローラ100によってアッパーカールとは逆側に付勢され、その結果、用紙Pに対してアッパーカールの補正がされる。そして、カール補正がされた用紙Pは、弾性ローラ101によってさらに搬送され、図1に示す排出トレイ57に排出される。
その他のカール補正装置の構成、制御方法は実施形態1と同様であるので、説明を省略する。
以上、本実施形態2のカール補正装置および画像形成装置によれば、定着後の用紙のカール方向とカール量を検知し、カール方向に基づき前記押圧ローラ100と弾性ローラ101の位置が移動する。さらにカール量に基づいて押圧ローラ100と弾性ローラ101の回転速度を制御して押圧時間を制御することによって、用紙に対して最適なカール補正がなされる。
本実施形態2によれば、実施形態1で記載した用紙のカール方向に応じたゲートの駆動制御と、カール補正後の用紙搬送における下流ガイドが不要なので、さらなる省スペース化と省コスト化が可能となる。
<実施形態3>
次に、本発明のカール補正装置および画像形成装置を、実施形態3により、説明する。
カール補正装置の構成および制御方法は、本実施形態3では、カール量に応じて押圧ローラ100の押圧力を制御する手段をさらに備えることを特徴とする。
図10は実施形態3におけるカール補正装置の構成図である。ただし、図10では押圧ローラ100と弾性ローラ101の片端部のみに第一の支持部103−1及び第二の支持部103−2を図示している。もう一方の端部も同様の支持部材で構成され、同様の制御がされるため、ここでは片端部のみについて説明する。
弾性ローラ101の両端は第一の支持部103−1に支持されている。また、押圧ローラ100は両端に設けられている第一の支持部103−1、103−1間に設けられる。そして押圧ローラ100は、第二の支持部103−2により、第一の支持部103−1の内部で支持される。この第二の支持部103−2は図10に破線の矢印で示すように、上下に移動可能である。第一の支持部103−1は図9に示す実施形態2の第一の支持部103の構成と同じく、用紙Pのカール方向に応じて回転軸106を軸にして回転移動制御することにより、押圧ローラ100と弾性ローラ101の位置が逆転するように構成されている。
第一の支持部103−1の片端部側には、回動可能に配設される押圧力可変部材としてのカム200が当接している。ただし、カム自体は図示せず、カム装置200として図示している。このカム200には、ギア等を介してカム駆動モータ201が取り付けられている。そして、カム駆動モータ201によりカム200を回動させることにより、第二の支持部103−2の高さ(位置)が変わり、その結果、第二の支持部103−2に取り付けられている押圧ローラ100の高さも変わる。これにより、押圧ローラ100と弾性ローラ101との当接状態、つまり押圧力が変化するようになっている。
実施形態1では、カール量に基づいて搬送速度の制御を行うが、本実施形態3では、カール量に基づいて押圧ローラ100の位置を制御して押圧力を変える。これによって、用紙Pのカールをより精度よく補正することが可能となる。
本実施形態3のカール補正装置の制御を説明するための構成ブロック図を図11に示す。152〜154については実施形態1と略同一であるが、図6のブロック図に示されるゲート駆動モータ制御回路151に替えて、カム駆動制御部155が存在する。これにより用紙Pのカール量に応じた押圧力が加えられて制御されることにより、より精度の高いカール補正が可能なカール補正装置を提供することが可能となる。
<実施形態4>
本実施形態4に係る画像形成装置では、カール補正処理を定着後の用紙Pのカール方向/カール量検知により、カール補正制御を行うのに替えて以下のようにする。すなわち温度や湿度等の環境、用紙Pの種類(記録材の情報)、形成される画像情報(トナー像の情報)等を用いて、定着部46を通過した用紙Pに生じるカールがダウンカールであるかアッパーカールであるか、そのカール量などを予測検知する。本実施形態では、その予測検知結果に基づいて自動的にカール補正を行う画像形成装置を提供する。
次に、本実施形態4の装置に係る制御方法について説明する。以下で説明するカール補正装置の基本的な構成は実施形態3の装置と同様である。
図12は、制御部40の機能を説明するための構成ブロック図である。なお、制御部40は、画像形成装置全体の制御を行うが、図12には、カール補正装置62におけるカール補正の制御に関する機能ブロックの構成のみを示している。
制御部40のCPU161は、ROM302に記憶されたプログラムに従い、RAM303との間で適宜データのやりとりを行いながら処理を実行する。そして、制御部40には、タイマ304が設けられている。また、この制御部40には、入出力インタフェース305を介して、操作パネル56およびキーボード56aで受け付けられたジョブ開始指示情報、用紙種類情報が入力される。この用紙種類情報は、第一のトレイ50、第二のトレイ51、および第三のトレイ52のうち、いずれのトレイに収容される用紙Pを使用するかの情報である。なおトレイからではなく挿紙される用紙Pに関しても前記同様である。
また、制御部40には、入出力インタフェース305を介して、画像処理部44から用紙Pに形成される画像密度情報が用紙P一枚毎に入力される。さらに、制御部40には、入出力インタフェース305を介して、温度・湿度センサ47からの温度情報、湿度情報、およびカール補正装置の上流側に配設された用紙検知センサ(不図示)からの用紙検知情報が入力される。
一方、制御部40は、入出力インタフェース305を介して、押圧ローラ駆動モータ91、弾性ローラ駆動モータ93、支持部駆動モータ92、カム駆動モータ201に駆動信号を出力し、各モータの駆動を制御している。
次に、図13に示すフローチャートを参照しながら、カール補正装置62におけるカール補正動作に関する処理について説明する。なお、この処理が開始される前に、操作パネル56あるいはキーボード56aを介して、このジョブで使用される用紙Pが収容されるトレイの番号の指定が受け付けられる。そして、制御部40では、受け付けたトレイに収容される用紙Pの種類(坪量、コート層の有無、コート層の種類等)をメモリなどから読み出す。
制御部40では、まず、定着部46を通過した用紙が用紙検知センサによって検知されたか否かが判断される(ステップS301)。ここで、用紙Pが検知されていない場合、ステップS301に戻って用紙Pが搬送されて用紙検知センサにより用紙が検知されるのを待つ。一方、用紙Pが検知された場合は、タイマ304によって計時を開始する(ステップS302)。次いで、操作パネル56やキーボード56aを介して入力されたトレイ情報に基づく用紙Pの種類、温度・湿度センサ47からの湿度情報、画像処理部44からの画像密度情報に基づき、テーブルを参照して適切なカール補正条件を取得する(ステップS303)。ここで、カール補正条件には、弾性ローラ101と押圧ローラ100の回動方向と回動速度、支持部103の回動方向、そしてカム200の回動方向と回動量が含まれる。
そして、本実施形態4での上記テーブルは、これら各種条件(用紙Pの種類、温度、湿度、画像密度)と各部材の設定値とが対応付けられた状態で、例えばROM302に格納されている。
次に、制御部40では、ステップS303で取得されたカール補正条件に基づき、弾性ローラ101、押圧ローラ100を所定の状態にセットする(ステップS304)。これを具体的に説明すると、まず用紙Pのカール方向に基づいて支持部駆動モータ92が回動し、支持部103が回転することで、押圧ローラ100と弾性ローラ101の位置を移動させる。
弾性ローラ駆動モータ91を制御して弾性ローラ101を所定の方向(正方向または逆方向)に回動させ、押圧ローラ駆動モータ93を制御して押圧ローラ100を所定の方向(正方向または逆方向)に回動させる。また、カム駆動モータ201を制御して押圧ローラ100を弾性ローラ101に対して所定の押圧力で当接させる。
用紙Pは、カール状態に応じてセットされるカール補正装置62によってカール(ダウンカールまたはアッパーカール)が補正され、排出されていく。
そして、制御部40では、タイマ304により用紙検知から所定時間を経過したか否かが判断される(ステップS305)。なお、所定時間とは、用紙検知センサで用紙Pの先端が検知されてから用紙Pの後端が弾性ローラ101を通過するまでの時間に基づいて設定される。つまり、所定時間を経過していない場合には、用紙Pが弾性ローラ101の通過が終了していない。ここで、所定時間を経過していない場合には、ステップ305に戻って所定時間が経過するのを待つ。一方、所定時間を経過した場合には、押圧ローラ駆動モータ91と弾性ローラ駆動モータ92を制御して押圧ローラ100と弾性ローラ101の回動を停止する(ステップS306)。そして、次の用紙Pが存在するか否かが判断され(ステップS307)、次の用紙Pが存在する場合にはステップ301に戻って処理を続行する。一方、ステップS307において、次の用紙Pが存在しない場合には、一連の処理を終了する。
本実施形態4に係る画像形成装置では、例えば用紙Pの種類によって、ダウンカールが生じやすくなったり、あるいはアッパーカールが生じやすくなったりすることがある。また、全く同じ種類の用紙Pを使用したとしても、温度や湿度等の環境条件や形成される画像密度によっても、ダウンカールが生じやすくなる場合やアッパーカールが生じやすくなる場合もある。具体例を挙げれば、例えば用紙Pに形成される画像密度が高いほど、定着に伴うトナー像の収縮が大きくなるために、画像担持面側を内側として湾曲するカール(本実施形態ではアッパーカール)が生じやすくなる。
そこで、本実施形態4では、用紙一枚毎に、これらの各種条件に基づいて、ダウンカールあるいはアッパーカールのどちらが生じやすい条件かを判断する。さらに、その場合に生じ得るカールの程度も判断し、カール補正装置62におけるカール補正条件を設定している。
したがって、この画像形成装置のカール補正装置62には、ダウンカールした用紙Pの次にアッパーカールした用紙Pが搬入されてくることがあり得る。このため、本実施形態4では、タイマ304による計時時間が上記ステップ305における所定時間を経過するまで、次の用紙Pがカール補正装置62に侵入しないように制御されている。これは、カール補正装置62では、用紙Pにダウンカールが生じた場合とアッパーカールが生じた場合とで、弾性ローラ101および押圧ローラ100の回動方向と位置が異なるためである。
本実施形態4では、用紙Pの種類や用紙Pに形成される画像の画像密度等に基づいて、用紙Pに生じるカールがダウンカールであるかアッパーカールであるかを判断するようにした。さらに、その際に生じるカールの程度(すなわちカール量)も判断するようにした。そして、これらの判断結果に基づいて、弾性ローラ101と押圧ローラ100の回動方向と位置、および弾性ローラ101に対する押圧ローラ100の押圧力を自動的に設定できるようにした。これにより、定着部46を通過した用紙Pに生じるカールの向き(ダウンカール、アッパーカール)およびカールの程度に応じたカール補正を自動的に行うことができる。
1…フルカラー画像形成装置、2…画像読み取り部、3…画像形成部、4…用紙供給部、5…用紙排出部、10(10Y,10M,10C,10K)…画像形成ユニット、20…二次転写部、40…制御部、44…画像処理部、46…定着部、47…温度/湿度センサ、56…操作パネル、56a…キーボード、57…排出トレイ、62…カール補正装置62−1…カール矯正部、71…第一の上流ガイド、72…第二の上流ガイド、75…第一の下流ガイド、76…第二の下流ガイド、77…ゲート、7a…Y字路の1方の路、7b…Y字路の他方の路、7r…Y字路の合流した通路、82…V字ガイド、85…用紙検知センサ、91〜93…駆動モータ(ステッピングモータ)、100…押圧ローラ、101…弾性ローラ、103…支持部、103−1…第一の支持部、103−2…第二の支持部、104…ガイド部、104−1 溝、106…回転軸、106−1…回転軸、110…第一の上流ガイド、111…第二の上流ガイド
特開2006−290506 特開2007−320668 特開2009−91058

Claims (9)

  1. 画像形成装置の定着手段の加熱・加圧処理により生じた用紙のカールを矯正するカール補正装置において、
    カールの生じた用紙のカール方向を検知するカール検知手段と、
    前記カール検知手段の用紙搬送方向下流側に配置され、正逆方向に回転可能な弾性ローラと前記弾性ローラを押圧してニップ部を形成しながら回転する回転可能な押圧ローラからなるカール補正手段を有し、
    前記カール検知手段により検知されたカール方向に基づいて、前記押圧ローラが前記用紙の第一の面または第二の面と接触する側に移動する手段を備え
    前記弾性ローラの軸は固定されており、
    前記押圧ローラは前記弾性ローラと接触するように、該押圧ローラの軸が移動可能な溝を前記弾性ローラの動径方向に形成したガイド部材を有することを特徴とするカール補正装置。
  2. 前記弾性ローラと前記押圧ローラの両端が支持部材により連結されていることを特徴とする請求項1に記載のカール補正装置。
  3. 前記支持部材上に、前記弾性ローラまたは前記押圧ローラの少なくとも1つのローラを回転して移動させる回転軸が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のカール補正装置。
  4. 前記カール補正手段の前段に前記用紙の搬送方向を規制するゲートを設け、前記カール補正手段の後段に第一の下流ガイドと、第二の下流ガイドと、前記第一、第二の下流ガイドと前記カール補正手段との間にV字ガイドを設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のカール補正装置。
  5. 前記カール検知手段により検知されたカール量に基づいて、押圧ローラと弾性ローラの回転速度を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカール補正装置。
  6. 前記カール検知手段により検知された前記用紙のカール量に基づいて、前記押圧ローラと前記弾性ローラとの押圧力を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のカール補正装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のカール補正装置を備えることを特徴とする画像形成装置
  8. 記録材の情報および形成されるトナー像の情報に基づいて、押圧ローラと弾性ローラの位置と回転方向および回転速度と押圧力を決定することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置
  9. 温度と湿度を検知する手段を備え、検知された情報に基づいて、押圧ローラと弾性ローラの位置と回転方向および回転速度と押圧力を決定することを特徴とする請求項7または8に記載の画像形成装置。
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