JP2003148381A - 真空ポンプ - Google Patents

真空ポンプ

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JP2003148381A
JP2003148381A JP2001352260A JP2001352260A JP2003148381A JP 2003148381 A JP2003148381 A JP 2003148381A JP 2001352260 A JP2001352260 A JP 2001352260A JP 2001352260 A JP2001352260 A JP 2001352260A JP 2003148381 A JP2003148381 A JP 2003148381A
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Japan
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bolt
pump
vacuum chamber
holes
vacuum
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Withdrawn
Application number
JP2001352260A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Takamine
正義 高峯
Takashi Okada
隆志 岡田
Yasushi Maejima
靖 前島
Shinji Kawanishi
伸治 川西
Yuko Sakaguchi
祐幸 坂口
Satoshi Okudera
智 奥寺
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Edwards Japan Ltd
Original Assignee
BOC Edwards Technologies Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D19/00Axial-flow pumps
    • F04D19/02Multi-stage pumps
    • F04D19/04Multi-stage pumps specially adapted to the production of a high vacuum, e.g. molecular pumps
    • F04D19/042Turbomolecular vacuum pumps
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D29/00Details, component parts, or accessories
    • F04D29/60Mounting; Assembling; Disassembling
    • F04D29/601Mounting; Assembling; Disassembling specially adapted for elastic fluid pumps

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Non-Positive Displacement Air Blowers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転しているロータがケーシング内壁に衝突
したときに生じる破壊トルクが、真空チャンバに伝わっ
て真空チャンバを破壊することのない真空ポンプを提供
する。 【解決手段】 フランジ部1aのボルト穴31、32、
33の穴径を大小複数種にして、破壊トルクにより真空
ポンプ10全体が回動するとき、小径のボルト穴31の
内壁面3aが最初にその中のフランジ部締結ボルト15
の外周面15aに当たってフランジ部締結ボルト15を
変形、破壊しはじめ、順次径のより大きいボルト穴3
2、33の内壁面3aがその中のフランジ部締結ボルト
15に当たってフランジ部締結ボルト15を変形、破壊
していって、破壊トルクのエネルギーを吸収し、真空チ
ャンバ20に破壊トルクが伝わるのを防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体製造装
置、電子顕微鏡、表面分析装置、質量分析装置、粒子加
速器、核融合実験装置等に用いられるターボ分子ポンプ
等ロータの回転によりポンプ作用をなす真空ポンプに関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体製造工程におけるドライ
エッチングやCVD等のプロセスは、真空中で行う必要
があり、この真空を得るのにターボ分子ポンプのような
高速回転ロータを有する真空ポンプが使用される。
【0003】従来のこの種の真空ポンプにおいては、図
1に示すように、ポンプケース1上部のガス吸気口1−
2側が真空チャンバ20の排気口に連通接続される構造
である。この接続構造には、ポンプケース1上部の縁部
に設けたフランジ部1aを真空チャンバ20にフランジ
部締結ボルト15で取り付け固定する構造を採用してい
る。
【0004】すなわち、真空チャンバ20の排気口の周
囲に数本のポンプ取付け用ネジ穴21が等間隔に設けら
れ、真空ポンプ10のフランジ部1aはガス吸気口1−
2を囲み、このフランジ部1aには、真空チャンバ20
の上記の数本のポンプ取付け用ネジ穴21に対応させて
等間隔に配設されたボルト穴3が設けられていて、フラ
ンジ部締結ボルト15をフランジ部1aの下側から各ボ
ルト穴3に通して、真空チャンバ20のポンプ取付け用
ネジ穴21にねじ込んで締め付け、真空チャンバ20に
真空ポンプ10を取り付け固定している。
【0005】上記真空チャンバ20に取り付け固定され
た真空ポンプ10は、その運転動作中、ロータシャフト
12と一体にロータ2およびロータ翼4が高速で回転す
る。そして、この高速回転するロータ翼4と固定のステ
ータ翼5との相互作用、および高速回転するロータ2と
ネジ溝8を有する固定のネジステータ7との相互作用に
より、真空チャンバ20内のガス分子は、ポンプケース
1上部のガス吸気口1−2からポンプケース1内を通っ
てポンプケース1下部のガス排気口1−3側へ排気され
る。
【0006】ところで、図1に示した真空ポンプ10を
構成しているロータ2、ロータ翼4、ポンプケース1お
よびステータ翼5等の構造材としては通常、軽合金、中
でもアルミ合金が多用されている。アルミ合金は機械加
工性が良好で精密に加工しやすいからである。しかし、
アルミ合金は他の金属材料に比し強度が比較的低く、使
用条件によってはクリープ破壊を起すことがある。ま
た、主にロータ下部の応力集中を起点とした脆性破壊が
発生することがある。
【0007】上記のような真空ポンプ10にあっては、
高速回転しているロータ2が例えば脆性破壊を起し、ロ
ータ2の一部がネジステータ7に衝突した場合に、この
衝突の衝撃力に対してネジステータ7の剛性が十分でな
く、衝突の衝撃力を十分に吸収することができず、ネジ
ステータ7が径方向に移動してポンプケース1のベース
部材1−1に衝突することから、この真空ポンプ10全
体を回転させようとする大きな回転トルクが生じるとと
もに、このような回転トルク(以下、破壊トルクとい
う。)によりポンプケース1がねじれたり、真空ポンプ
10と真空チャンバ20を固定している締結ボルト15
が破損し、さらに、真空チャンバ20に伝達される大き
な破壊トルクにより真空チャンバ20を破壊する等の問
題点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記問題
点を解決するためになされたものであり、その目的とす
るところは、高速回転しているロータがポンプケース側
のネジステータ等と衝突したときに生じる破壊トルクを
低減でき、伝達される破壊トルクによる真空チャンバの
破壊を防止するようにした真空ポンプを提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の真空ポンプは、真空チャンバ側に設けら
れた複数のポンプ取付け用ネジ穴にフランジ部締結ボル
トをねじ込むことにより、真空チャンバの排気口に取り
付けられるフランジ部と、上記複数のポンプ取付け用ネ
ジ穴に対応させて上記フランジ部に配設され、フランジ
部締結ボルトを貫通するための複数のボルト穴とを有
し、ポンプを真空チャンバに取り付けた状態で、上記複
数のボルト穴のうちの少なくともひとつのボルト穴の内
壁面と該ボルト穴を貫通するフランジ部締結ボルトの外
周面とのポンプ円周方向の距離が、他のボルト穴の内壁
面と該ボルト穴を貫通するフランジ部締結ボルトの外周
面とのポンプ円周方向の距離と異ならせてあることを特
徴とする。
【0010】また、この発明の真空ポンプは、真空チャ
ンバ側に設けられた複数のポンプ取付け用ネジ穴にフラ
ンジ部締結ボルトをねじ込むことにより、真空チャンバ
の排気口に取り付けられるフランジ部と、上記複数のポ
ンプ取付け用ネジ穴に対応させて上記フランジ部に配設
され、フランジ部締結ボルトを貫通するための複数のボ
ルト穴とを有し、上記複数のボルト穴のうちの少なくと
もひとつのボルト穴の径が他のボルト穴の径と異なって
いることを特徴とする。
【0011】更に、また、この発明の真空ポンプは、真
空チャンバ20側に設けられた複数のポンプ取付け用ネ
ジ穴にフランジ部締結ボルトをねじ込むことにより、真
空チャンバの排気口に取り付けられるフランジ部と、上
記複数のポンプ取付け用ネジ穴に対応させて、かつ、該
ネジ穴に対して位相をずらして上記フランジ部に配設さ
れ、フランジ部締結ボルトを貫通するための複数のボル
ト穴とを有することを特徴とする。
【0012】この発明の真空チャンバと真空ポンプとの
取り付け構造は、排気口の周囲に複数のポンプ取付け用
ネジ穴が設けられた真空チャンバと、この真空チャンバ
の排気口に取り付けられるフランジ部に、上記複数のポ
ンプ取付け用ネジ穴に対応させて配設された複数のボル
ト穴が設けられた真空ポンプと、上記ボルト穴を貫通し
て上記ネジ穴にねじ込むことにより、真空ポンプを真空
チャンバに取り付ける伸びボルトとを有し、真空ポンプ
を真空チャンバに取り付けた状態で、上記複数のボルト
穴のうちの少なくともひとつのボルト穴の内壁面と該ボ
ルト穴を貫通する伸びボルトの外周面とのポンプ円周方
向の距離が、他のボルト穴の内壁面と該ボルト穴を貫通
する伸びボルトの外周面とのポンプ円周方向の距離と異
ならせてあり、伸びボルトのくびれ径部の先端部分が真
空チャンバ側に入り込んでいることを特徴とする。
【0013】この発明においては、破壊トルクにより真
空ポンプ全体が回動するとき、フランジ部締結ボルトの
外周面に最も接近しているボルト穴の内壁面が、最初に
その中のフランジ部締結ボルトの外周面に当たってボル
トを変形、破壊しはじめ、順次ボルト穴の内壁面とフラ
ンジ部締結ボルトの外周面が離れているボルト穴の壁が
その中のフランジ部締結ボルトに当たってボルトを破壊
していって、このボルト変形、破壊過程で破壊トルクを
吸収していき、破壊トルクのピーク値を低下させる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る真空ポンプ
の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0015】図1は、この発明に係る真空ポンプの一実
施形態を示す縦断面図である。図1に示した真空ポンプ
10は、円筒状のポンプケース1内に回転可能に設置さ
れた筒型のロータ2を有し、このロータ2はその上端が
ポンプケース1上部のガス吸気口1−2側を向くように
配置されている。
【0016】ロータ2の上部側外周面とポンプケース1
の上部側内壁との間には、ブレード状のロータ翼4とス
テータ翼5とが、ロータ2の回転中心軸線に沿って交互
に複数配置されている。
【0017】ロータ翼4は、ロータ2との一体加工によ
り該ロータ2の上部側外周面に一体に設けられ、かつ、
そのロータ2と一体的に回転することができる。一方、
ステータ翼5は、ポンプケース1の上部側内壁に位置す
るスペーサ6、6により上下段のロータ翼4、4間に位
置決め配置され、かつ、位置するスペーサ6、6を介し
てポンプケース1の内壁側に取り付け固定されている。
【0018】ロータ2の下部側外周面と対向する位置に
はネジステータ7が配置されており、このネジステータ
7は、その全体形状がロータ2の下部側外周面を囲む筒
型の形状となるように形成され、かつ、ポンプケース1
のベースを構成するベース部材1−1に一体的に取り付
け固定されている。
【0019】ネジステータ7にはネジ溝8が形成されて
おり、このネジ溝8はネジステータ7のロータ2対向面
側に設けられている。
【0020】ロータ2の内側には、その回転中心軸線上
にロータシャフト12が一体に取り付けられている。こ
のロータシャフト12の軸受手段には、磁気軸受、空気
軸受等各種の軸受を用いることができる。図面では、ボ
ールベアリング13によりロータシャフト12を軸受け
支持する構成を示している。
【0021】また、ロータシャフト12は、駆動モータ
14により回転駆動される。この駆動モータ14は、ロ
ータ2の内側に設置されているステータコラム16に取
り付けられたモータ固定子14aと、このモータ固定子
14aと対向配置され、ロータシャフト12外周面に取
り付けられたモータ回転子14bからなっている。
【0022】上記ポンプケース1上部側のガス吸気口1
−2は、高真空となる真空チャンバ20の排気口に接続
され、ポンプケース1下部側のガス排気口1−3は低圧
側に連通接続される。
【0023】次に、この発明の特徴であるフランジ部の
ボルト穴について詳細に説明する。図2、図3および図
5は、この発明に係る真空ポンプのフランジ部1aのそ
れぞれ別の実施形態を示す正面図である。
【0024】図2のフランジ部1aには、ガス吸気口1
−2の周囲に等間隔に8個のボルト穴31、32、‥‥
が配設されている。そして、フランジ部1aの中心に関
して点対称に1対のボルト穴31、31はフランジ部締
結ボルト15の胴径よりやや大きい径、他の6本のボル
ト穴32、32、‥‥は上記1対のボルト穴31、31
よりも更に大きい径となっている。
【0025】これらのボルト穴31、32、‥‥に貫通
するフランジ部締結ボルト15、15、‥‥は、真空チ
ャンバ20に設けられた8本のポンプ取付け用ネジ穴2
1、21、‥‥にねじ込まれている。これらのポンプ取
付け用ネジ穴21、21、‥‥は、真空チャンバ20の
排気口の周囲に、上記ボルト穴31、32、‥‥と同一
ピッチ円、等間隔に配設されている。
【0026】すなわち、ボルト穴31、32、‥‥は、
ポンプ取付け用ネジ穴21、21、‥‥に対応させて同
一位相に配設されていて、真空チャンバ20の排気口に
真空ポンプ10のガス吸気口1−2を合わせて、真空ポ
ンプ10を真空チャンバ20に取り付けた状態におい
て、8本のボルト穴のうちの2本のボルト穴31の内壁
面3aとこのボルト穴31を貫通するフランジ部締結ボ
ルト15の外周面15aとの(ポンプ円周方向(矢印方
向)の)距離d1が、他のボルト穴32の内壁面3aと
このボルト穴32を貫通するフランジ部締結ボルト15
の外周面との距離d2と異ならせてある。
【0027】このようにボルト穴径を意図的に不均一に
すると、高速回転しているロータ2が脆性破壊等を起し
て、真空ポンプ10全体を回動させようとする強い破壊
トルクが発生し、この破壊トルクによりフランジ部1a
が真空チャンバ20に対してすべって、ボルト穴3の内
壁面3aがフランジ部締結ボルト15の外周面15aに
当たるとき、複数のボルト穴の内壁面3aとフランジ部
締結ボルトの外周面15aとが同時に当たることなく、
正常運転中にボルト穴内壁面とフランジ部締結ボルトの
外周面とが最も接近していた小径のボルト穴31、31
のボルト結合部分からボルト穴の内壁面3aとボルトの
外周面15aとが当たってフランジ部締結ボルト15を
破壊していき、破壊トルクを吸収して減衰させる。大径
のボルト穴32、32、‥のボルト結合部分では、この
ときは未だボルト穴の内壁面3aとてフランジ部締結ボ
ルトの外周面15aとが当たらず、これらの大径のボル
ト穴32に貫通したフランジ部締結ボルト15は、損傷
することなく、しっかり真空チャンバ20と真空ポンプ
10を結合している。
【0028】更に、残存する破壊トルクにより真空ポン
プ全体が回動して、大径のボルト穴32、32、‥のボ
ルト結合部分でも、ボルト穴の内壁面3aとフランジ部
締結ボルトの外周面15aとが当たると、このフランジ
部締結ボルト15も破壊トルクにより若干曲がるけれど
も、破壊トルクが既に減衰しているので、真空チャンバ
20に破壊トルクが伝わって真空チャンバ20を破損し
たり、8本全部のフランジ部締結ボルトを破断してしま
うこともなく、破壊トルクは消滅する。
【0029】大小2種のボルト穴の配置は自由で、図2
の例に限るものではないが、図2のように、穴径が同一
のボルト穴をフランジ部1aの中心に関して点対称に配
置すると、破壊トルク発生の際、締結ボルト外周面とボ
ルト穴内壁面との接触が、フランジ部1aの中心にして
対称に起こり、回転中心が横ずれすることなくバランス
よく破壊トルクのエネルギーを吸収していく。
【0030】次に、図3の例を説明する。図3のフラン
ジ部1aには、ガス吸気口1−2の周囲に、図2と同
様、等間隔に8個のボルト穴31、32、‥‥、33が
配設されている。そして、そのうちのひとつのボルト穴
31は、図2の小径の方のボルト穴と同径、他のひとつ
のボルト穴33は、図2の大きい径のボルト穴よりも更
に大きく、その他の6本のボルト穴32、32、‥‥の
径は、図2の大きい径と同径としてある。すなわち、図
3の例は、ボルト穴径が大、中、小の3種類としてあ
る。
【0031】これらのボルト穴31、32、‥‥、33
に貫通するフランジ部締結ボルト15、15、‥‥は、
図2の例と同様であり、また、ボルト穴31、32、‥
‥、33は、ポンプ取付け用ネジ穴21、21、‥‥に
対応させて同一位相に配設されている。
【0032】そして、真空チャンバ20の排気口に真空
ポンプ10のガス吸気口1−2を合わせて、真空ポンプ
10を真空チャンバ20に取り付けた状態での、小径の
1本のボルト穴31の内壁面3aとこのボルト穴31を
貫通するフランジ部締結ボルト15の外周面15aとの
距離を、図2同様、d1とし、中径の6本のボルト穴3
2の内壁面3aとこのボルト穴32を貫通するフランジ
部締結ボルト15の外周面15aとの距離をd2とし、
大径の1本のボルト穴33の内壁面3aとこのボルト穴
31を貫通するフランジ部締結ボルト15の外周面15
aとの距離をd3とすると、d3>d2>d1となって
いる。
【0033】なお、大中小3種のボルト穴の配置は自由
で、図3の例に限るものではなく、点対称に配置してバ
ランスを取るようにしてもよい。
【0034】図4(a)〜(c)は、このようにボルト
穴径を3種類とした場合に、破壊トルクが加わって真空
ポンプのフランジ部1aと真空チャンバ20とがずれ、
フランジ部締結ボルト15に横方向の荷重が加わる状態
を順に示す。
【0035】図4(a)は、正常運転中の状態で、大中
小それぞれのボルト穴33、32、31の中央にフラン
ジ部締結ボルト15が配置された状態で締結されてい
る。
【0036】破壊トルクが加わると、真空ポンプ10全
体が回動して、図4(b)のように、真空ポンプのフラ
ンジ部1aが真空チャンバ20に対して矢印の向きにす
べり、先ず最小径のボルト穴31の内壁面がフランジ部
締結ボルトの外周面に当たる(c1)。この瞬間は、中
径のボルト穴32と大径のボルト穴33とは、その中の
フランジ部締結ボルト15、15と接触していない。
【0037】破壊トルクにより、真空ポンプ10全体が
更に回動すると、フランジ部1aがc1面を押してその
フランジ部締結ボルト15を変形させ、図4(c)のよ
うに、中径のボルト穴32の内壁面がフランジ部締結ボ
ルトの外周面に当たる(c2)。この間、上記のボルト
の変形が破壊トルクのエネルギーを吸収して減衰させ
る。
【0038】残った破壊トルクで真空ポンプ10全体が
更に回動するときは、フランジ部1aがc2面を押して
そのフランジ部締結ボルト15を変形させ、大径のボル
ト穴33の内壁面がフランジ部締結ボルトの外周面に当
たる。この間、c1、c2で接触したボルトは剪断、曲
がり、伸び等の変形を続け、この変形がさらに破壊トル
クのエネルギーを吸収して減衰させ、真空ポンプ10全
体の回転は停止する。
【0039】このように、複数のボルト穴の内壁面とボ
ルトの外周面とが同時に当たることなく、正常運転中に
ボルト穴内壁面とボルトの外周面とが最も接近していた
ボルト結合部分から、順次ボルト穴の内壁面とボルトの
外周面とが当たってボルトを破壊していき、破壊トルク
を吸収して減衰消滅させるから、真空チャンバ20に破
壊トルクが伝わって、真空チャンバ20を破損したり、
全部のフランジ部締結ボルト15、15、‥‥が切断さ
れるようなことはない。
【0040】図5は、この発明に係る真空ポンプのフラ
ンジ部の更に他の実施形態を示す。図5のボルト穴3、
3、‥‥は、その径は互いに同一であるが、その位相、
すなわち、対応するポンプ取付け用ネジ穴21(フラン
ジ部締結ボルト15)に対して位相(ポンプの円周方向
角度)を適宜ずらしてある。この実施形態では、第1の
ボルト位置P1、P1、‥‥4か所では、ボルト穴3と
ボルト15が同心になっていてボルト−ボルト穴間の
(円周方向)距離が中距離d4、第2のボルト位置P
2、P2では、ボルト穴3がフランジ部締結ボルト15
よりも矢印方向にやや位相が進んでいて、ボルト−ボル
ト穴間の距離が小距離d5、第3のボルト位置P3、P
3では、ボルト穴3がボルト15よりもやや位相が遅れ
ていて、ボルト−ボルト穴間の距離が大距離d6となっ
ている。
【0041】図5の場合も、また、ボルト穴3の位相ず
れの配置を、ポンプ中心に関して点対称にして、破壊ト
ルクが加わったときの回転中心の横ずれを防ぎ、バラン
スよく破壊トルクのエネルギーを吸収するようにしてあ
る。
【0042】図5の実施形態では、ボルト穴3の径は1
種類であるから穴加工時の工具交換の手間がなく、加工
費用を抑えながら、等間隔配置のポンプ取付け用ネジ穴
21を備えた真空チャンバに真空ポンプを取り付けでき
て、図2や図3の場合と同様の破壊トルク吸収、減衰作
用が得られる。
【0043】次に、この発明における真空チャンバ20
と真空ポンプ10とを連結するフランジ部締結ボルトと
して伸びボルトを使用した場合について、図6および図
7を参照して説明する。
【0044】図6に示した伸びボルトは、周知のよう
に、ボルト頭部15bとネジ部15cとの間の胴部がく
びれたくびれ径部15dとなったボルトで、くびれ径部
15dの径はネジ部15cの谷径よりも細く形成され、
ボルトに異常荷重が加わったとき、くびれ径部15dが
伸びて周辺の部品の損傷等を回避するのに用いられるも
のである。
【0045】本発明に用いるフランジ部締結ボルト15
にこの伸びボルトを使用すると、真空チャンバ20への
破壊トルクの伝達阻止、ボルト15の折損防止というこ
の発明の作用を一層確実にする。
【0046】図7の伸びボルト使用例で、この破壊トル
クの伝達阻止、ボルトの折損防止の作用を説明する。真
空チャンバ20側のポンプ取付け用ネジ穴21にねじ込
まれた伸びボルト15のくびれ径部15dの先端部分が
チャンバ20側にネジ山1〜2山分入り込んで、真空チ
ャンバ20側に入り込んでいるようにセットしてある。
くびれ径部15dとポンプ取付け用ネジ穴21のネジ部
との間には空間がある。この状態で、破壊トルクがフラ
ンジ部1aに加わると、図4の場合と同様に、伸びボル
ト15に剪断力、曲げ力、張力が加わるが、これにより
伸びボルト15は、そのくびれ径部15dが空間のある
ボルト挿通孔3内で伸びかつ曲がり、場合によってはく
びれ径部15dで剪断して、ポンプ取付け用ネジ穴21
のネジ部等ボルトやその周辺の部分は変形を免れる。破
壊トルクのエネルギーは伸びボルトのくびれ径部15d
の変形により吸収される。
【0047】よって、伸びボルトのネジ部15cも真空
チャンバ20のポンプ取付け用ネジ穴21も全く変形す
ることがなく、このネジ穴21から変形した伸びボルト
15を容易に外すことができる。
【0048】
【発明の効果】この発明に係る真空ポンプにあっては、
上述のように、真空チャンバ側に設けられた複数のポン
プ取付け用ネジ穴にフランジ部締結ボルトをねじ込むこ
とにより、真空チャンバの排気口に取り付けられるフラ
ンジ部と、該フランジ部の上記複数のポンプ取付け用ネ
ジ穴に対応させて配設され、フランジ部締結ボルトを貫
通するための複数のボルト穴とを有し、ポンプを真空チ
ャンバに取り付けた状態で、上記複数のボルト穴のうち
の少なくともひとつのボルト穴の内壁面と該ボルト穴を
貫通するフランジ部締結ボルトの外周面とのポンプ円周
方向の距離が、他のボルト穴の内壁面と該ボルト穴を貫
通するフランジ部締結ボルトの外周面とのポンプ円周方
向の距離と異ならせてあるようにしたから、高速回転し
ているロータが脆性破壊等を起して、真空ポンプ全体を
回動させようとする強い回転トルク、すなわち、破壊ト
ルクが発生し、この破壊トルクにより真空ポンプのフラ
ンジ部が真空チャンバに対してすべって、ボルト穴の内
壁面がフランジ部締結ボルトの外周面に当たるとき、複
数のボルト穴の内壁面とボルトの外周面とが同時に当た
ることなく、正常運転中にボルト穴内壁面とボルトの外
周面とが最も接近していたボルト結合部分から、順次ボ
ルト穴の内壁面とボルトの外周面とが当たってボルトを
破壊していき、破壊トルクを吸収して減衰させ、真空チ
ャンバに破壊トルクが伝わるのを防止するとともに、全
部のフランジ部締結ボルトの破断を防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る真空ポンプの一実施形態を示す
縦断面図。
【図2】この発明に係る真空ポンプのフランジ部の一実
施形態を示す正面図。
【図3】この発明に係る真空ポンプのフランジ部の他の
実施形態を示す正面図。
【図4】図3のフランジ部の縦断面図で、(a)、
(b)および(c)は、破壊トルクが加わった場合の真
空ポンプのフランジ部と真空チャンバとがずれる状態を
順に示す。
【図5】この発明に係る真空ポンプのフランジ部の他の
実施形態を示す正面図。
【図6】図1の真空ポンプの真空チャンバへの取り付け
に使用する伸びボルトを示す正面図。
【図7】図1の真空チャンバと真空ポンプとの取り付け
に伸びボルトを使用した要部を示す断面図。
【符号の説明】
1 ポンプケース 1a フランジ部 1−1 ベース部材 1−2 ガス吸気口 1−3 ガス排気口 2 ロータ 3 ボルト穴 3a 内壁面 4 ロータ翼 5 ステータ翼 6 スペーサ 7 ネジステータ 8 ネジ溝 10 真空ポンプ 12 ロータシャフト 13 ボールベアリング 14 駆動モータ 15 フランジ部締結ボルト 15a 外周面 15b ボルト頭部 15c ネジ部 15d くびれ径部 16 ステータコラム 20 真空チャンバ 21 ポンプ取付け用ネジ穴 31 ボルト穴(小) 32 ボルト穴(中) 33 ボルト穴(大)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前島 靖 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 (72)発明者 川西 伸治 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 (72)発明者 坂口 祐幸 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 (72)発明者 奥寺 智 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 Fターム(参考) 3H031 DA02 EA06 EA09 EA14 FA40

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空チャンバ側に設けられた複数のポン
    プ取付け用ネジ穴にフランジ部締結ボルトをねじ込むこ
    とにより、真空チャンバの排気口に取り付けられるフラ
    ンジ部と、 上記複数のポンプ取付け用ネジ穴に対応させて上記フラ
    ンジ部に配設され、フランジ部締結ボルトを貫通するた
    めの複数のボルト穴とを有し、 ポンプを真空チャンバに取り付けた状態で、上記複数の
    ボルト穴のうちの少なくともひとつのボルト穴の内壁面
    と該ボルト穴を貫通するフランジ部締結ボルトの外周面
    とのポンプ円周方向の距離が、他のボルト穴の内壁面と
    該ボルト穴を貫通するフランジ部締結ボルトの外周面と
    のポンプ円周方向の距離と異ならせてあることを特徴と
    する真空ポンプ。
  2. 【請求項2】 真空チャンバ側に設けられた複数のポン
    プ取付け用ネジ穴にフランジ部締結ボルトをねじ込むこ
    とにより、真空チャンバの排気口に取り付けられるフラ
    ンジ部と、 上記複数のポンプ取付け用ネジ穴に対応させて上記フラ
    ンジ部に配設され、フランジ部締結ボルトを貫通するた
    めの複数のボルト穴とを有し、 上記複数のボルト穴のうちの少なくともひとつのボルト
    穴の径が他のボルト穴の径と異なっていることを特徴と
    する真空ポンプ。
  3. 【請求項3】 真空チャンバ側に設けられた複数のポン
    プ取付け用ネジ穴にフランジ部締結ボルトをねじ込むこ
    とにより、真空チャンバの排気口に取り付けられるフラ
    ンジ部と、 上記複数のポンプ取付け用ネジ穴に対応させて、かつ、
    該ネジ穴に対して位相をずらして上記フランジ部に配設
    され、フランジ部締結ボルトを貫通するための複数のボ
    ルト穴とを有することを特徴とする真空ポンプ。
  4. 【請求項4】 排気口の周囲に複数のポンプ取付け用ネ
    ジ穴が設けられた真空チャンバと、 この真空チャンバの排気口に取り付けられるフランジ部
    に、上記複数のポンプ取付け用ネジ穴に対応させて配設
    された複数のボルト穴が設けられた真空ポンプと、 上記ボルト穴を貫通して上記ネジ穴にねじ込むことによ
    り、真空ポンプを真空チャンバに取り付ける伸びボルト
    とを有し、 真空ポンプを真空チャンバに取り付けた状態で、上記複
    数のボルト穴のうちの少なくともひとつのボルト穴の内
    壁面と該ボルト穴を貫通する伸びボルトの外周面とのポ
    ンプ円周方向の距離が、他のボルト穴の内壁面と該ボル
    ト穴を貫通する伸びボルトの外周面とのポンプ円周方向
    の距離と異ならせてあり、 伸びボルトのくびれ径部の先端部分が真空チャンバ側に
    入り込んでいることを特徴とする真空チャンバと真空ポ
    ンプとの取り付け構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008035497A1 (fr) * 2006-09-20 2008-03-27 Edwards Japan Limited Pompe À vide et bride
JP2020133628A (ja) * 2019-02-12 2020-08-31 プファイファー・ヴァキューム・ゲーエムベーハー 真空装置及び真空システム

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