JP2003148155A - 可変容量タービンのアクチュエータ装置 - Google Patents
可変容量タービンのアクチュエータ装置Info
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Abstract
作動時における摩擦抵抗を抑制するとともに遊びの形成
を回避して、アクチュエータロッド及びレバー組立品を
通しての可変ノズル機構及びノズルベーンの作動を安定
化し、ヒステリシスの発生を抑制して機関性能の低下を
回避するとともに、アクチュエータロッドとこれの支持
用ブッシュを含む作動部材の焼き付きや摩滅の発生を防
止可能な可変容量タービンのアクチュエータ装置を提供
する。 【解決手段】 アクチュエータの出力用アクチュエータ
ロッドの往復動によりレバーを揺動させ該レバーの揺動
により回転軸を回転させ、該回転軸の回転によりノズル
ベーンの翼角を変化するように構成された可変容量ター
ビンのアクチュエータ装置において、前記アクチュエー
タロッドとレバー組立品との間に球状の連結部を備えた
ボールジョイント機構、あるいはL形状リンクを備えた
L−ジョイント機構を介装してなることを特徴とする。
Description
(排気ターボチャージャ)等に用いられ、アクチュエー
タ出力軸であるアクチュエータロッドの往復動によりレ
バー組立品のレバーを揺動させ該レバーの揺動により該
レバーに固定された回転軸を回転させ、該回転軸の回転
によりノズルベーンの翼角を変化するように構成された
可変容量タービンのアクチュエータ装置に関する。
らの排ガス流量と過給機の最適作動条件となるガス流量
とのマッチングをなすために、渦巻状のスクロールから
タービンロータに送られる排ガス流量を機関の運転状態
に応じて可変とする可変容量タービンを備えた過給機
が、近年多く用いられている。かかる可変容量タービン
を備えた過給機は、図6に示されるような基本構造をそ
なえており、同図において、30はタービンケーシン
グ、38は該タービンケーシング30内の外周部に渦巻
状に形成されたスクロール通路、44はタービンロータ
で膨張仕事をした排ガスを機外に送出するための排気ガ
ス出口である。31はコンプレッサケーシング、36は
該コンプレッサケーシング31と前記タービンケーシン
グ30とを連結する軸受ハウジングである。
ッサホイール、33は該タービンホイール34とコンプ
レッサホイール35とを連結するタービンシャフト、3
7は前記軸受ハウジング36に取り付けられて前記ター
ビンシャフト33を支持する軸受である。40はノズル
ベーンで、前記スクロール通路38の内周側にタービン
の円周方向等間隔に複数個配置されるとともに、これに
一体形成されたノズルピンが前記タービンケーシング3
0に固定されたノズル組立品を構成しているノズルマウ
ントに回動可能に支持され、可変ノズル機構100によ
りその翼角が変化せしめられるようになっている。
エータで、該アクチュエータ50の駆動力がアクチュエ
ータロッド51及びレバー組立品43を介して前記ター
ビンシャフト33の回転軸心廻りに回転駆動せしめられ
るリング組立品(図示省略)を回転させることにより前
記ノズルベーン40を回転させてその翼角を変化させる
ものである。該アクチュエータ50はアクチュエータブ
ラケット54を介してボルト59により前記コンプレッ
サケーシング31に固定されている。
備えた過給機における可変ノズル機構駆動用アクチュエ
ータ装置の従来の1例を示し、図7はその側面図、図8
は図7のC矢視図である。図において、50はアクチュ
エータ、51は該アクチュエータにより往復動せしめら
れるアクチュエータロッドである。43はレバー組立品
で、前記アクチュエータロッド51の出力端部にピン5
6を介して連結されるレバー42、該レバー42の根元
部に固定された回転軸55等からなる。図6に示すよう
に、該レバー組立品43の回転軸55は前記可変ノズル
機構100に連結されている。52は樹脂材等からなる
円筒状のブッシュで、前記アクチュエータケース58の
支持部53に固定され、内周に前記アクチュエータロッ
ド51の中間部が往復動可能に嵌合されている。
チュエータ50のダイヤフラムによって区画されたダイ
ヤフラム室には機関により駆動される負圧ポンプ等から
負圧が供給されている。そして該負圧がダイヤフラムに
作用すると該ダイヤフラムによりアクチュエータロッド
51が往復動せしめられ、該アクチュエータロッド51
の往復動により前記レバー組立品43のレバー42がZ
矢のように回転軸55廻りに揺動し、該レバー42の根
元部に固定された回転軸55が回転し、該回転軸55の
回転が前記可変ノズル機構100に伝達され、該可変ノ
ズル機構100によって前記ノズルベーン40を回転さ
せその翼角を変化させる。
いし8に示される従来のアクチュエータ装置にあって
は、前記アクチュエータロッド51の中間部をアクチュ
エータケース58に固定された円筒状のブッシュ53に
往復動可能に支持するとともに出力端部を前記レバー組
立品43の回転軸55に揺動可能に固定されたレバー4
2に連結し、前記アクチュエータロッド51の往復動に
より、前記レバー42が回転軸55の軸心廻りに揺動す
るように構成されているため、前記レバー42の回転軸
心廻りの揺動による円弧運動によって前記アクチュエー
タロッド51に軸直角方向の振れが生じる。このため、
かかる従来技術にあっては、前記アクチュエータロッド
51の軸直角方向の振れによって該アクチュエータロッ
ド51の直線運動がなされないことにより、アクチュエ
ータ50の作動中において該アクチュエータロッド51
とブッシュ53との嵌合部における隙間052が不均一
となる。
エータロッド51とブッシュ53との間の摩擦抵抗が大
きくなってアクチュエータロッド51の摺動抵抗が増大
し、また前記摺動抵抗の増大を回避するため前記隙間0
52を大きく採ると、いわゆる「がた」の形成により前
記アクチュエータロッド51の運動が不確定となって、
何れの場合においても、前記可変ノズル機構100を介
してのノズルベーン40の翼角の制御が不安定となり、
殊に増速時等の過渡期においてノズルベーン40の不安
定な挙動によって機関性能のヒステリシスが増大して、
機関性能の低下あるいは機関のオーバーランを引き起こ
す。また、前記摩擦抵抗が増大すると、前記アクチュエ
ータロッド51とブッシュ53との焼き付きや摩滅の発
生を引き起こす。さらに、かかる従来技術にあっては、
前記アクチュエータロッド51及び回転軸55の軸心が
直交し、かつ前記アクチュエータロッド51とレバー組
立品43とが逃げのない一義的な関係位置で以って組み
付けられるため、前記アクチュエータロッド51、レバ
ー組立品43等の連結部材に変形等があると、組立時の
調整に多大な工数を必要とする。
56を該長孔に嵌合させることにより、前記レバー42
の揺動を吸収して前記アクチュエータロッド51側に無
理な力が作用するのを回避する手段も考えられるが、こ
の場合は前記揺動に伴いピン56が長孔内をスライドす
るため、摩擦抵抗が大きくなることに変わりはない。等
の問題点を有している。
クチュエータロッド及びこれの連結部材の作動時におけ
る摩擦抵抗を抑制するとともに「がた」等の遊びの形成
を回避して、アクチュエータロッド及びレバー組立品を
通しての可変ノズル機構及びノズルベーンの作動を安定
化し、ヒステリシスの発生を抑制して機関性能の低下を
回避するとともに、アクチュエータロッドとこれの支持
用ブッシュを含む作動部材の焼き付きや摩滅の発生を防
止可能な可変容量タービンのアクチュエータ装置を提供
することを目的とする。
決するため、請求項1記載の発明として、アクチュエー
タの駆動力を出力するアクチュエータロッドに、ノズル
ベーンに連結される回転軸と該回転軸に固定されたレバ
ーとを備えたレバー組立品を連結し、前記アクチュエー
タロッドの往復動により前記レバーを揺動させ該レバー
の揺動により前記回転軸を回転させ、該回転軸の回転に
より前記ノズルベーンの翼角を変化するように構成され
た可変容量タービンのアクチュエータ装置において、前
記アクチュエータロッドとレバー組立品との間に球状の
連結部を備えたボールジョイント機構を介装してなるこ
とを特徴とする可変容量タービンのアクチュエータ装置
を提案する。請求項1において、好ましくは請求項3記
載のように、前記アクチュエータロッドを前記アクチュ
エータの本体部に支持されたブッシュの内周に往復動可
能に嵌合してなるのがよい。
イヤフラムに作用する負圧等の駆動力によってアクチュ
エータロッドが往復動せしめられると、該アクチュエー
タロッドの往復運動はボールジョイント機構の球状連結
部を通してレバー組立品のレバーに伝達され、該レバー
が回転軸の軸心廻りに揺動して該回転軸が回転せしめら
れ、該回転軸に連結される可変ノズル機構を介してノズ
ルベーンの翼角が変化せしめられる。
立品への駆動力伝達時において、前記レバーが前記回転
軸の軸心廻りに揺動することによる該レバーの円弧運動
によって前記レバー組立品側の連結部に軸直角方向の振
れが生じるが、該レバー組立品とアクチュエータロッド
との間に球状の連結部を備えたボールジョイント機構を
介装しているため、該ボールジョイント機構の球状連結
部において吸収されアクチュエータロッド側への伝達が
遮断される。従って、前記アクチュエータロッドにおけ
る軸直角方向の振れが回避されて摩擦抵抗が抑制された
円滑な直線運動を行わしめることができるとともに、前
記レバー組立品側の作動部材も摩擦抵抗が抑制された円
滑な円弧運動を行わしめることができる。
本体部に支持されたブッシュの内周に嵌合される前記ア
クチュエータロッドとブッシュとの嵌合部における隙間
を常時設定された適正隙間に保持することが可能とな
り、従来技術のような前記隙間の不均一化によって引き
起こされる摩擦抵抗の増大及びアクチュエータロッドの
運動が不確定になることによるノズルベーンの不安定な
挙動の発生、及びかかる不具合によって引き起こされる
機関性能のヒステリシス増大による機関性能の低下ある
いは機関のオーバーランの発生を防止でき、さらには前
記摩擦抵抗の増大に伴うアクチュエータロッドとブッシ
ュとの焼き付きや摩滅の発生を防止できる。
組立品との間に球状連結部にて折れ曲がり可能なボール
ジョイント機構を介装しているため、アクチュエータロ
ッド、レバー組立品等の連結部材に変形等があっても、
前記ボールジョイント機構にて該アクチュエータロッド
側とレバー組立品側との寸法誤差を吸収できて組立時の
調整が容易であり、組立、調整工数が低減される。
駆動力を出力するアクチュエータロッドに、ノズルベー
ンに連結される回転軸と該回転軸に固定されたレバーと
を備えたレバー組立品を連結し、前記アクチュエータロ
ッドの往復動により前記レバーを揺動させ該レバーの揺
動により前記回転軸を回転させ、該回転軸の回転により
前記ノズルベーンの翼角を変化するように構成された可
変容量タービンのアクチュエータ装置において、前記ア
クチュエータロッドとレバー組立品との間に、該アクチ
ュエータロッドの往復動により揺動可能な形態にて往復
動されるL形状リンクを備えたL−ジョイント機構を介
装してなることを特徴とする。請求項2において、好ま
しくは請求項3記載のように、前記アクチュエータロッ
ドを前記アクチュエータの本体部に支持されたブッシュ
の内周に往復動可能に嵌合してなるのがよい。
ロッドとレバー組立品との間に、L形状リンク及びロッ
ク用のナットという安価な汎用部品を使用できるととも
に、形状が簡単で組立、調整も容易なL−ジョイント機
構で以って、前記ボールジョイント機構と同様な機能、
即ちアクチュエータロッド及びレバー組立品の摩擦抵抗
の低減機能及びアクチュエータロッド運動不安定化の防
止機能を発揮せしめることができる。
駆動力を出力するアクチュエータロッドに、ノズルベー
ンに連結される回転軸と該回転軸に固定されたレバーと
を備えたレバー組立品を連結し、前記アクチュエータロ
ッドの往復動により前記レバーを揺動させ該レバーの揺
動により前記回転軸を回転させ、該回転軸の回転により
前記ノズルベーンの翼角を変化するように構成された可
変容量タービンのアクチュエータ装置において、前記ア
クチュエータロッドは、そのアクチュエータ内部側端部
をアクチュエータケースに取り付けられた薄肉円筒状の
支持部材により往復動可能に支持されてなることを特徴
とする。請求項4において好ましくは請求項5記載のよ
うに、前記アクチュエータロッドの前記支持部材側とは
反対側端部と前記レバー組立品との間に球状の連結部を
備えたボールジョイント機構を介装するのがよい。
ドのアクチュエータ内部側端部をアクチュエータケース
に取り付けられた薄肉円筒状の支持部材により往復動可
能に支持する構造となっているので、薄肉円筒状の支持
部材が柔軟性を備えており前記アクチュエータロッドの
運動に抵抗を伴うことなく追従できて前記レバー組立品
側の揺動運動に伴う摩擦抵抗を抑制できる。また前記薄
肉円筒状の支持部材は板金の絞り加工にて製作できるた
め加工が簡単かつ加工コストが低廉であり、さらには前
記のように柔軟性を有する支持部材によりアクチュエー
タロッドを弾性支持しているため、前記ブッシュのよう
にアクチュエータケースに精巧な隙間調整を行って組み
付けることを必要とせず、該支持部材を備えたアクチュ
エータロッド支持装置の組立が簡単で組立工数が低減さ
れる。
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
ている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置など
は特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれ
のみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎな
い。
タービン用アクチュエータ装置の側面図(図6の底面図
に相当)、図2は図1のA矢視図である。図3は本発明
の第2実施例を示す図1対応図、図4は図3のB矢視図
である。図5は本発明の第3実施例を示す図1対応図で
ある。図6は本発明が適用される可変容量タービンを備
えた過給機の断面図である。
過給機の構造を示す図6において、30はタービンケー
シング、38は該タービンケーシング30内の外周部に
渦巻状に形成されたスクロール通路、44はタービンロ
ータで膨張仕事をした排ガスを機外に送出するための排
気ガス出口である。31はコンプレッサケーシング、3
6は該コンプレッサケーシング31と前記タービンケー
シング30とを連結する軸受ハウジングである。
ッサホイール、33は該タービンホイール34とコンプ
レッサホイール35とを連結するタービンシャフト、3
7は前記軸受ハウジング36に取り付けられて前記ター
ビンシャフト33を支持する軸受である。40はノズル
ベーンで、前記スクロール通路38の内周側にタービン
の円周方向等間隔に複数個配置されるとともに、これに
一体形成されたノズルピンが前記タービンケーシング3
0に固定されたノズルマウントに回動可能に支持され、
ノズル組立品を構成する可変ノズル機構100によりそ
の翼角が変化せしめられるようになっている。
エータで、該アクチュエータ50の駆動力がアクチュエ
ータロッド51及びレバー組立品43を介して前記ター
ビンシャフト33の回転軸心廻りに回転駆動せしめられ
るリング組立品(図示省略)を回転させることにより前
記ノズルベーン40を回転させてその翼角を変化させる
ものである。該アクチュエータ50はアクチュエータブ
ラケット54を介してボルト59により前記コンプレッ
サケーシング31に固定されている。以上の構成は従来
技術と同様である。本発明においては、前記アクチュエ
ータ50及び前記アクチュエータ50とレバー組立品4
3との連結構造を改良している。
2において、50はアクチュエータで、アクチュエータ
ブラケット54を介してボルト59により前記コンプレ
ッサケーシング31に固定されている。51は該アクチ
ュエータ50により往復動せしめられるアクチュエータ
ロッドである。52は樹脂材等からなる円筒状のブッシ
ュで、前記アクチュエータケース58の支持部であるブ
ッシュ固定具53に固定されており、内周に前記アクチ
ュエータロッド51の中間部が往復動可能に嵌合されて
いる。43はレバー42、該レバー42の根元部に固定
された回転軸55等からなるレバー組立品である。図1
に示すように、該レバー組立品43のレバー42は前記
回転軸55の軸心廻りに該回転軸55とともに揺動(回
動)可能となっている。 また前記回転軸55は前記可
変ノズル機構100に連結されている
記アクチュエータロッド51に連結され他端側が連結軸
2及びピン56を介して前記レバー組立品43のレバー
42に連結されている。該ボールジョイント機構1は内
部に球状の連結部をそなえており、前記レバー組立品4
3のレバー42が前記回転軸55軸心廻りに揺動(回
動)すると球状の連結部にて折れ曲がり可能となってい
る。該ボールジョイント機構1自体の構造は公知である
ので、詳細な構造説明は省略する。
びこれとレバー組立品との連結構造を備えた可変容量タ
ービン付き過給機において、内燃機関(図示省略)から
の排ガスは図6に示すように、スクロール38に入り、
該スクロール38の渦巻きに沿って周回しながらノズル
ベーン40に流入する。そして、該排ガスは、前記ノズ
ルベーン40の翼間を流過して前記タービンホイール3
4にその外周側から流入し、中心側に向かい半径方向に
流れて該タービンホイール34に膨張仕事をなした後、
軸方向に流出して排気ガス出口44を経て機外に送出さ
れる。
7(図5参照)によって区画されたダイヤフラム室には
機関により駆動される負圧ポンプ等から負圧が供給され
ている。そして該負圧がダイヤフラム57に作用すると
該ダイヤフラム57によりアクチュエータロッド51が
往復動せしめられて、該アクチュエータロッド51の該
アクチュエータロッド51の往復運動はボールジョイン
ト機構1の球状連結部を通してレバー組立品43のレバ
ー42に伝達される。そして該レバー組立品43のレバ
ー42がZ矢のように回転軸55廻りに揺動せしめら
れ、該レバー42の根元部に固定された回転軸55が回
転し、該回転軸55の回転が前記可変ノズル機構100
に伝達され、該可変ノズル機構100によって前記ノズ
ルベーン40を回転させその翼角を変化させる。
クチュエータ50のダイヤフラム57に作用する負圧を
大きくすると、前記アクチュエータロッド51は図1、
2の右方に移動し前記レバー42及び回転軸55は時計
方向に回転し、該可変ノズル機構100によって前記ノ
ズルベーン40回転させてその翼角を絞り、過給機から
の給気圧力を増大させる。
ー組立品43への駆動力伝達時において、前記レバー4
2が前記回転軸55の軸心廻りに揺動(回動)すること
による該レバー42の円弧運動によって前記レバー組立
品43側の連結部に軸直角方向の振れが生じる。然るに
かかる実施例においては、前記レバー組立品43とアク
チュエータロッド51との間に球状の連結部を備えたボ
ールジョイント機構1を介装しているため、前記軸直角
方向の振れは該ボールジョイント機構1の球状連結部が
自在に折れ曲がることによって吸収され、アクチュエー
タロッド51側への伝達が遮断される。従って、レバー
42の揺動(回動)に伴うアクチュエータロッド51の
軸直角方向の振れの発生が回避されて、アクチュエータ
ロッド51をこれと前記ブッシュ52との間の摩擦抵抗
が抑制された円滑な直線運動を行わしめることができる
とともに、前記レバー組立品43側の作動部材も摩擦抵
抗が抑制された円滑な円弧運動を行わしめることができ
る。
8に支持された前記ブッシュ52の内周に嵌合される前
記アクチュエータロッド51とブッシュ52との嵌合部
における隙間を常時設定された適正隙間に保持すること
が可能となり、従来技術のような前記隙間の不均一化に
よって引き起こされる摩擦抵抗の増大及びアクチュエー
タロッドの運動が不確定になることによるノズルベーン
40の不安定な挙動の発生、及びかかる不具合によって
引き起こされる機関性能のヒステリシス増大による機関
性能の低下あるいは機関のオーバーランの発生を防止で
きる。
バー組立品43との間に球状連結部にて折れ曲がり可能
なボールジョイント機構1を介装しているため、該アク
チュエータロッド51、レバー組立品43等の連結部材
に変形等があっても、前記ボールジョイント機構1にて
該アクチュエータロッド51側とレバー組立品43側と
の寸法誤差を吸収できて組立時の調整が容易になる。
ては、前記アクチュエータロッド51とレバー組立品4
3との間にL形状リンク6を備えたL−ジョイント機構
5を介装している。即ち、図3ないし4において、5は
L−ジョイント機構であり次のように構成されている。
6は直角方向に屈曲したL形状リンクで、一端側をブッ
シュ7及びロック用のナット8を介して前記アクチュエ
ータロッド51に該アクチュエータロッド51の直角方
向に揺動可能に連結され、他端側をピン9を介してレバ
ー10に揺動可能に連結されている。さらに前記レバー
10の他端は前記レバー組立品43のピン56を介して
レバー42に揺動可能に連結されている。従って前記ア
クチュエータロッド51側とレバー組立品43とは、前
記L−ジョイント機構5により直角方向に揺動可能な形
態で連結されることとなる。
ータロッド51の往復動は、一端部がブッシュ7に回転
可能に嵌合され他端部がピン9に回転可能に嵌合された
L形状リンク6にて折れ曲がり可能な形態でレバー10
に伝達され、該レバー10から前記レバー組立品43の
ピン56に伝達され、さらに前記第1実施例と同様に、
レバー42及び回転軸55に伝達される。従ってかかる
実施例によれば、前記アクチュエータロッド51とレバ
ー組立品43との間に介装されるL−ジョイント機構5
に、L形状リンク6及びブッシュ7及びロック用のナッ
ト8という安価な汎用部品を使用でき、形状が簡単で組
立、調整も容易である。
記アクチュエータロッド51のアクチュエータ50内部
側端部をアクチュエータケース58に固定された薄肉円
筒状の支持部材3の内周に往復動可能に支持している。
前記支持部材3は板金の絞り加工にて製作され、先細の
先端部内周に前記アクチュエータロッド51が往復摺動
可能に嵌合されている。57はダイヤフラムで、その内
周に前記アクチュエータロッド51が固定されている。
また、前記第1実施例と同様に前記アクチュエータロッ
ド51の出力端部にはボールジョイント機構1が連結さ
れている。尚、前記アクチュエータロッド51の出力端
部に前記第2実施例と同様なL−ジョイント機構5を連
結してもよい。
ータロッド51のアクチュエータ50内部側端部をアク
チュエータケース58に固着された薄肉円筒状の支持部
材3により往復動可能に支持する構造となっているの
で、前記薄肉円筒状の支持部材3が柔軟性を備えており
前記アクチュエータロッド51の往復運動に抵抗を伴う
ことなく追従できて前記レバー組立品43側のレバー4
2の揺動運動に伴い支持部材3内周とアクチュエータロ
ッド51外周との間の摩擦抵抗が抑制される。
絞り加工にて製作できかつ前記ブッシュ52のような高
精度の寸法管理が不要なため、前記ブッシュ52に比べ
て加工が簡単かつ加工コストが低廉である。さらには前
記のように柔軟性を有する支持部材3によりアクチュエ
ータロッド51を弾性支持するように構成しているた
め、前記ブッシュ52のようにアクチュエータケース5
8に精巧な隙間調整を行って組み付けることを必要とせ
ず、該支持部材3を備えたアクチュエータロッド支持装
置の組立が簡単で組立工数が低減される。
組立品のレバーが回転軸の軸心廻りに揺動することによ
る該レバーの円弧運動によってレバー組立品側の連結部
に軸直角方向の振れが生じるが、レバー組立品とアクチ
ュエータロッドとの間に球状の連結部を備えたボールジ
ョイント機構を介装しているため、前記軸直角方向の振
れは該ボールジョイント機構の球状連結部において吸収
されアクチュエータロッド側への伝達が遮断される。従
って、前記アクチュエータロッドにおける軸直角方向の
振れが回避されて摩擦抵抗が抑制された円滑な直線運動
を行わしめることができるとともに、前記レバー組立品
側の作動部材も摩擦抵抗が抑制された円滑な円弧運動を
行わしめることができる。
内周に嵌合されるアクチュエータロッドとブッシュとの
嵌合部における隙間を常時設定された適正隙間に保持す
ることが可能となり、従来技術のような前記隙間の不均
一化によって引き起こされる摩擦抵抗の増大及びアクチ
ュエータロッドの運動が不確定になることによるノズル
ベーンの不安定な挙動の発生、及びかかる不具合によっ
て引き起こされる機関性能のヒステリシス増大による機
関性能の低下あるいは機関のオーバーランの発生を防止
でき、さらには前記摩擦抵抗の増大に伴うアクチュエー
タロッドとブッシュとの焼き付きや摩滅の発生を防止で
きる。
組立品との間に球状連結部にて折れ曲がり可能なボール
ジョイント機構を介装しているため、アクチュエータロ
ッド、レバー組立品等の連結部材に変形等があっても、
前記ボールジョイント機構にて該アクチュエータロッド
側とレバー組立品側との寸法誤差を吸収できて組立時の
調整が容易であり、組立、調整工数が低減される。
クチュエータロッドとレバー組立品との間に、L形状リ
ンク及びロック用のナットという安価な汎用部品を使用
できるとともに、形状が簡単で組立、調整も容易なL−
ジョイント機構で以って、前記ボールジョイント機構と
同様な機能、即ちアクチュエータロッド及びレバー組立
品の摩擦抵抗の低減機能及びアクチュエータロッド運動
不安定化の防止機能を発揮せしめることができる。
ば、アクチュエータロッドのアクチュエータ内部側端部
を薄肉円筒状の支持部材により往復動可能に支持する構
造となっているので、薄肉円筒状の支持部材が柔軟性を
備えており前記アクチュエータロッドの運動に抵抗を伴
うことなく追従できて前記レバー組立品側の揺動運動に
伴う摩擦抵抗を抑制できる。また前記薄肉円筒状の支持
部材は板金の絞り加工にて製作できるため加工が簡単か
つ加工コストが低廉であり、さらには前記のように柔軟
性を有する支持部材によりアクチュエータロッドを弾性
支持しているため、前記ブッシュのようにアクチュエー
タケースに精巧な隙間調整を行って組み付けることを必
要とせず、該支持部材を備えたアクチュエータロッド支
持装置の組立が簡単で組立工数が低減される。
用アクチュエータ装置の側面図(図6の底面図に相当)
である。
る。
る。
た過給機の断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 アクチュエータの駆動力を出力するアク
チュエータロッドに、ノズルベーンに連結される回転軸
と該回転軸に固定されたレバーとを備えたレバー組立品
を連結し、前記アクチュエータロッドの往復動により前
記レバーを揺動させ該レバーの揺動により前記回転軸を
回転させ、該回転軸の回転により前記ノズルベーンの翼
角を変化するように構成された可変容量タービンのアク
チュエータ装置において、前記アクチュエータロッドと
レバー組立品との間に球状の連結部を備えたボールジョ
イント機構を介装してなることを特徴とする可変容量タ
ービンのアクチュエータ装置。 - 【請求項2】 アクチュエータの駆動力を出力するアク
チュエータロッドに、ノズルベーンに連結される回転軸
と該回転軸に固定されたレバーとを備えたレバー組立品
を連結し、前記アクチュエータロッドの往復動により前
記レバーを揺動させ該レバーの揺動により前記回転軸を
回転させ、該回転軸の回転により前記ノズルベーンの翼
角を変化するように構成された可変容量タービンのアク
チュエータ装置において、前記アクチュエータロッドと
レバー組立品との間に、該アクチュエータロッドの往復
動により揺動可能な形態にて往復動されるL形状リンク
を備えたL−ジョイント機構を介装してなることを特徴
とする可変容量タービンのアクチュエータ装置。 - 【請求項3】 前記アクチュエータロッドを前記アクチ
ュエータの本体部に支持されたブッシュの内周に往復動
可能に嵌合してなることを特徴とする請求項1または2
の何れかの項に記載の可変容量タービンのアクチュエー
タ装置。 - 【請求項4】 アクチュエータの駆動力を出力するアク
チュエータロッドに、ノズルベーンに連結される回転軸
と該回転軸に固定されたレバーとを備えたレバー組立品
を連結し、前記アクチュエータロッドの往復動により前
記レバーを揺動させ該レバーの揺動により前記回転軸を
回転させ、該回転軸の回転により前記ノズルベーンの翼
角を変化するように構成された可変容量タービンのアク
チュエータ装置において、前記アクチュエータロッド
は、そのアクチュエータ内部側端部をアクチュエータケ
ースに取り付けられた薄肉円筒状の支持部材により往復
動可能に支持されてなることを特徴とする可変容量ター
ビンのアクチュエータ装置。 - 【請求項5】 前記アクチュエータロッドの前記支持部
材側とは反対側端部と前記レバー組立品との間に球状の
連結部を備えたボールジョイント機構を介装してなるこ
とを特徴とする請求項4記載の可変容量タービンのアク
チュエータ装置。
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