JP2003147856A - ほぞ固定構造及びほぞ固定方法 - Google Patents

ほぞ固定構造及びほぞ固定方法

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JP2003147856A
JP2003147856A JP2001347362A JP2001347362A JP2003147856A JP 2003147856 A JP2003147856 A JP 2003147856A JP 2001347362 A JP2001347362 A JP 2001347362A JP 2001347362 A JP2001347362 A JP 2001347362A JP 2003147856 A JP2003147856 A JP 2003147856A
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光輝 齋藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 木材の固定孔を損傷することなく、木材同士
の接合強度を大きくできるほぞ固定構造及びほぞ固定方
法を提供する。 【解決手段】 第1の木材11の先部に形成されたほぞ
12を第2の木材13に形成されたほぞ穴14に嵌入さ
せた状態で、ほぞ12及び第2の木材13を貫通して形
成された第1、第2の固定孔17、20、21に密着し
て嵌入する固定用筒体22と、固定用筒体22内に嵌入
し、固定用筒体22の中間部に分離可能に設けられた突
出片23を外側に押し出し、第1の木材11のほぞ12
を第2の木材13のほぞ穴14に引き込む固定ピン24
とを有するほぞ固定構造10であって、第1の木材11
に形成されたほぞ12には補強部材15が配置されて、
補強部材15に第1の固定孔17が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木材のほぞ及びほ
ぞ穴の組み合わせに使用するもので、簡単に、しかも大
きな接合力で強固に締め付け、固定できるほぞ固定構造
及びほぞ固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】木造建築は、軽量で、加工並びに施工が
容易であるため、広く普及している。従来、木造建築の
施工において木材同士を接合するほぞ固定構造として、
柱の端部にほぞを設け、このほぞが嵌入するほぞ穴を土
台に形成し、ほぞをほぞ穴に嵌入する前に、柱と土台そ
れぞれに嵌入方向に位置をずらせて角穴を設けておき、
ほぞをほぞ穴に嵌入した状態でケヤキやカシ等からなる
角棒状に加工した込み栓を打ち込んで、ほぞを嵌入方向
に移動させる構造のものが知られている。しかし、この
ほぞ固定構造においては、柱と土台の角穴を予め形成し
ているので、ほぞをほぞ穴に嵌入した時、角穴同士の位
置がずれることにより寸法精度が悪くなったり、また、
角穴を形成するのに時間がかかるという問題があった。
【0003】これらの課題を解決するほぞ固定構造とし
て、特許第3048562号公報に記載の形態のものが
知られている。この公報に記載のほぞ固定構造は、柱の
下端部に設けられたほぞを土台の中央部に設けられたほ
ぞ穴に嵌入した状態で、ほぞ及び土台を貫通して形成さ
れた断面円形の第1、第2の固定孔に固定用円筒体を嵌
入するように構成されている。さらに、第1、第2の固
定孔に密着嵌入する固定用円筒体は、ほぞの肉厚より短
く半径方向外側に突出可能な肉厚部、及び肉厚部と対向
する外側半分に形成されてほぞの肉厚より長い外面切欠
きを中央部にそれぞれ有し、柱の幅と同一か又は柱の幅
より長く形成され、断面円形のピンが固定用円筒体内に
嵌入し、肉厚部を外側に押し出すようになっている。か
かる構成により、ピンの嵌入により肉厚部を半径方向外
側に突出させて柱と土台とを密着接合することができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報に記載のほぞ固定構造においては、解決すべき以下の
問題があった。柱と土台とを密着接合するために、ピン
の嵌入により固定用円筒体に設けた肉厚部を半径方向外
側に突出する際、柱と土台との接合力は肉厚部の外面
と、該外面に当接する柱の第1の固定孔の内面とを介し
て伝達されるが、肉厚部の外面及び第1の固定孔の内面
の接触面積が小さいので、接触面圧が大きくなり、この
結果、たとえ肉厚部が金属又はプラスチック製であって
も、柱の第1の固定孔の内面が局部的に損傷して所定の
接合強度を維持できないという問題があった。
【0005】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、木材の固定孔を損傷することなく、木材同士の接合
強度を大きくできるほぞ固定構造及びほぞ固定方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う第1の発
明に係るほぞ固定構造は、第1の木材の先部に形成され
たほぞを第2の木材に形成されたほぞ穴に嵌入させた状
態で、ほぞ及び第2の木材を貫通して形成された第1、
第2の固定孔に密着して嵌入する固定用筒体と、固定用
筒体内に嵌入し、固定用筒体の中間部に分離可能に設け
られた突出片を外側に押し出し、第1の木材のほぞを第
2の木材のほぞ穴に引き込む固定ピンとを有するほぞ固
定構造であって、第1の木材に形成されたほぞには補強
部材が配置されて、補強部材に第1の固定孔が形成され
ている。これによって、嵌入する固定ピンによって固定
用筒体の中間部に設けられた突出片を外側に押し出し、
補強部材を介して第1の木材のほぞを第2の木材のほぞ
穴に引き込むことができる。
【0007】前記目的に沿う第2の発明に係るほぞ固定
構造は、第1の木材の先部に形成され第1の固定孔を備
えたほぞを、第1の固定孔に対応する第2の固定孔を備
えた第2の木材に形成されたほぞ穴に嵌入させた状態
で、貫通する第1、第2の固定孔に密着して嵌入する固
定ピンを有するほぞ固定構造であって、第1の木材に形
成されたほぞには補強部材が配置されて、補強部材には
第2の固定孔に対してほぞ元側に偏心して第1の固定孔
が形成されている。これによって、嵌入する固定ピンに
よって補強部材を介して第1の木材のほぞを第2の木材
のほぞ穴に引き込むことができると共に、突出片が設け
られた固定用筒体を省略できる。ここで、ほぞ元側と
は、第1の木材のほぞを第2の木材のほぞ穴に引き込む
方向と反対の方向を表しており、第1の木材のほぞを第
2の木材のほぞ穴に引き込む方向をほぞ先側としてい
る。
【0008】第1、第2の発明に係るほぞ固定構造にお
いて、補強部材は第1の木材より硬い木質材からなる円
柱体によって形成することもできる。これによって、補
強部材は硬い木質材からなるので、突出片又は固定ピン
に対する耐力がアップし、かつ、円柱体に形成するの
で、製作が容易にできる。第1、第2の発明に係るほぞ
固定構造において、補強部材は硬質のプラスチック又は
金属からなって、周囲には回り止め用の線状突起を設け
ることもできる。これによって、補強部材は硬質のプラ
スチック又は金属からなるので、突出片又は固定ピンに
対する耐力がアップし、かつ、線状突起が設けられてい
るので、補強部材は第1の固定孔を穿孔する際、回転し
ない。
【0009】第1、第2の発明に係るほぞ固定構造にお
いて、第1の固定孔は、補強部材の軸心位置に形成する
こともできる。これによって、第1の固定孔の穿孔作業
が簡単になる。第1、第2の発明に係るほぞ固定構造に
おいて、第1の固定孔は、補強部材の軸心位置よりほぞ
先側に偏心して形成することもできる。これによって、
補強部材を軸心位置に形成する場合に比較して、第1の
木材と第2の木材との接合力の調整が容易になる。
【0010】前記目的に沿う第1の発明に係るほぞ固定
方法は、第1の木材の先部に形成され、一部に補強部材
が埋設されたほぞを、第2の木材に形成されたほぞ穴に
嵌入する第1工程と、第1の木材に形成されたほぞ及び
第2の木材を貫通する第1、第2の固定孔を形成する第
2工程と、貫通する第1、第2の固定孔に、中間部には
分離可能に設けられた突出片を有し、突出片の形成され
ている方向と反対側の外側表面にはほぞが入り込む切欠
きが形成された固定用筒体を、突出片がほぞ先方向に向
くようにして挿入する第3工程と、固定用筒体に、固定
ピンを入れて突出片をほぞ先方向に押し出し、第1の木
材のほぞを第2の木材のほぞ穴に引き込む第4工程とを
有する。これによって、嵌入する固定ピンによって固定
用筒体の中間部に設けられた突出片を外側に押し出し、
補強部材を介して第1の木材のほぞを第2の木材のほぞ
穴に引き込むことができる。また、第1の木材に形成さ
れたほぞが第2の木材に形成されたほぞ穴に嵌入された
状態でほぞ及び第2の木材を貫通する第1、第2の固定
孔を形成し、この状態で第1、第2の固定孔に固定用筒
体を挿入することができる。
【0011】第1の発明に係るほぞ固定方法において、
補強部材には固定用筒体を装着するための下孔を設ける
こともできる。これによって、補強部材の第1の固定孔
を穿孔する作業が短時間にできる。前記目的に沿う第2
の発明に係るほぞ固定方法は、第1の木材の先部に、第
1の固定孔が形成された補強部材が一部に埋設されたほ
ぞを形成すると共に、第2の木材に、ほぞが嵌入するほ
ぞ穴及び第1の固定孔に対応する第2の固定孔を形成す
る第1工程と、第1の木材に形成されたほぞを第2の木
材に形成されたほぞ穴に嵌入する第2工程と、貫通する
第1、第2の固定孔に、固定ピンを嵌入して補強部材を
ほぞ先方向に押し出し、第1の木材のほぞを第2の木材
のほぞ穴に引き込む第3工程とを有する。これによっ
て、突出片を設けた固定用筒体を使用することなく、貫
通する第1、第2の固定孔に固定ピンを嵌入することに
よって補強部材を介して第1の木材のほぞを第2の木材
のほぞ穴に引き込むことができる。
【0012】第1、第2の発明に係るほぞ固定方法にお
いて、補強部材は、硬質木材からなる円柱体、又は周囲
に回り止め用の線状突起が設けられたプラスチック若し
くは金属からなる円柱体からなって、第1の木材に予め
形成された断面円形の嵌合孔に密着して嵌合することも
できる。これによって、補強部材が硬質木材からなる場
合、突出片又は固定ピンに対する耐力がアップし、か
つ、円柱体に形成するので、製作が容易にできる。また
補強部材がプラスチック若しくは金属からなる場合、突
出片又は固定ピンに対する耐力がアップし、かつ、線状
突起が設けられているので、補強部材は第1の固定孔を
穿孔する際、回転しない。
【0013】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態について説明し、本
発明の理解に供する。図1は本発明の第1の実施の形態
に係るほぞ固定構造を説明する斜視図、図2は同ほぞ固
定構造における固定ピンの挿入前の側断面図、図3は同
ほぞ固定構造における固定ピンの挿入後の側断面図、図
4は同ほぞ固定構造における補強部材の嵌合孔が形成さ
れたほぞの正面図、図5は同ほぞ固定構造における補強
部材が嵌合されたほぞの正面図、図6は同ほぞ固定構造
における固定用筒体及び固定ピンの斜視図、図7は同ほ
ぞ固定構造における第1変形例の補強部材が嵌合された
ほぞの正面図、図8は同ほぞ固定構造における第2変形
例の補強部材が嵌合されたほぞの正面図、図9は同ほぞ
固定構造における変形例の固定用筒体及び固定ピンの斜
視図、図10は本発明の第2の実施の形態に係るほぞ固
定構造を説明する斜視図、図11(A)、(B)はそれ
ぞれ、同ほぞ固定構造における固定ピンの挿入前、挿入
後の側断面図である。
【0014】図1〜図6に示すように、本発明の第1の
実施の形態に係るほぞ固定構造10は、第1の木材の一
例である柱11の先端部に形成されたほぞ12を第2の
木材の一例である土台13の中央部に形成されたほぞ穴
14に装着した状態で、柱11及び土台13を強固に締
結し、接合する構造である。以下、図を参照しながら詳
細に説明する。図1及び図4に示すように、垂直に配置
された柱11の下端部に突出した直方体形状のほぞ12
には、円柱状の補強部材15a(後述する補強部材15
に第1の固定孔17が加工されていない状態のものを表
している)が断面円形状の嵌合孔16に配置され、図
2、図3及び図5に示すように、補強部材15aの中心
部に断面円形状の第1の固定孔17が加工されてスリー
ブ状の補強部材15が形成されており、一方、水平に配
置された土台13のほぞ穴14の両側の側壁部18、1
9には、第1の固定孔17に軸心位置が対応する断面円
形状の第2の固定孔20、21がそれぞれ形成されてい
る。
【0015】さらに、ほぞ固定構造10は、補強部材1
5aが嵌合された柱11のほぞ12を土台13のほぞ穴
14に嵌入させた状態で、補強部材15a及び土台13
の側壁部18、19を貫通して形成された第1、第2の
固定孔17、20、21に密着して嵌入する固定用筒体
22と、固定用筒体22内に嵌入し、固定用筒体22の
中間部に分離可能に設けられた突出片23を外側に押し
出して柱11のほぞ12を土台13のほぞ穴14に引き
込む固定ピン24とを有している。
【0016】図2、図3及び図6に示すように、外形断
面が円形状の固定用筒体22の下端側の一部には、突出
片23が形成されると共に、突出片23と対向する上端
側には切欠き25が形成されている。さらに、固定用筒
体22の軸中心部には、有効部が断面円形状に形成され
たピン孔26が形成されている。ピン孔26に密着嵌入
可能な断面円形で棒状の固定ピン24を挿入することに
よって、突出片23を半径方向外側に押し出すと共に、
補強部材15の一部(上側内周部)を切欠き25に嵌入
させた状態で、補強部材15を介してほぞ12を締め付
け方向に移動させて固定するようになっている。なお、
固定ピン24の有効部は突出片23を外側に押し出すこ
とができる部分を表している。
【0017】補強部材15は、柱11(通常の材質は、
松や杉等)より硬い木質材、例えば、樫の木のような材
料からなっている。なお、図5に示すように、補強部材
15の外径D(嵌合孔16の孔径に相当)と第1の固定
孔17の孔径d(固定ピン24の外径に相当)とは、D
=(1.5〜2.5)×dの関係を満たしている。固定
用筒体22は、例えば、プラスチック又は金属(アルミ
等)からなっている。図2に示すように、固定用筒体2
2の嵌入部の長さは、土台13の幅L2 と略同一にして
おり、固定用筒体22の一側(図では右側)の端部に
は、環状の位置決め用ストッパ27が一体的に設けられ
ており、嵌入時に側壁部19の端面28に当接して、軸
方向の位置ずれを抑えている。また、固定用筒体22の
嵌入部の長さは、土台13の幅L2 より長くして、振動
による固定用筒体22の抜け落ちの恐れを無くすことも
できる。
【0018】図2、図3及び図6に示すように、固定用
筒体22の先端部には、第1、第2の固定孔17、2
0、21に挿通し易いように、テーパ部29が形成され
ている。図2及び図3に示すように、固定用筒体22の
長手方向の中央部には、ほぞ12の肉厚L1 より短く、
しかも半径方向外側(図面では下側)に突出可能な突出
片23が設けられている。突出片23の軸方向の両端部
には傾斜部32、33が設けられており、固定ピン24
を一側から挿入して突出片23を容易に押し出せるよう
にしている。
【0019】突出片23の断面形状は、固定ピン24の
挿通による突出前の状態では、固定用筒体22の肉厚T
2 と同じ厚さを備え、しかも固定用筒体22と一体的に
形成された円弧部と、該円弧部の内側に一体的に設けら
れ、固定ピン24の固定部31の下部円弧34に当接す
る固定部とを有しており、厚さT1 に形成されている。
即ち、固定用筒体22のピン孔26から突出片23が内
側に突出する高さH(=T1 −T2 、突出片23の固定
部の半径方向の厚さに相当)は、ピン孔26の孔径hの
1/3程度になるように構成されている。
【0020】突出片23は、プラスチックで成形する場
合には、円弧部の両側部にミシン目又は、肉薄溝を形成
して固定用筒体22と一体的に成形することもできる。
また、成形の手間を考慮して、固定用筒体22を2分
割、又は3分割にして成形し、これを接着等の固定手段
によって固定することもできる。また、金属製の突出片
23の場合には、固定用筒体22本体とは別に突出片2
3を製作しておき、固定用筒体22本体から分離可能な
状態で接着等の固定手段、又は掛止爪による掛止手段に
よって突出片23を固定用筒体22本体に固定すること
もできる。
【0021】固定用筒体22の中央部の上側に形成され
た切欠き25の外表面(図示せず)の断面形状は、補強
部材15の第1の固定孔17の内形の円弧と等しい形状
に形成されており、突出片23の上側の円弧上面(内表
面)35の断面形状は、固定ピン24の固定部31の下
部円弧34(外形の円弧)と等しい形状に形成されてい
る。また、固定用筒体22の切欠き25以外の外形は、
使用時に第1、第2の固定孔17、20、21に密着嵌
入できる寸法に設定されている。
【0022】固定ピン24も、固定用筒体22と同様に
プラスチック、又は金属から構成されたり、場合によっ
ては硬質の木材から構成される。図2及び図3に示すよ
うに、固定ピン24は、先側に設けられ下側にテーパ面
36を備えたテーパ部30と、テーパ部30に一体的に
設けられた固定部31とを備えている。固定ピン24は
ピン孔26への挿入を容易にすると共に、突出片23の
傾斜部33(逆方向の挿入時では、傾斜部32)に当接
し、傾斜部33をガイドして突出できるように、テーパ
部30には、突出片23のピン孔26から内側に突出す
る高さHより少し大きい高さH1 を備えたテーパ面36
が形成されている。テーパ部30は、固定部31の断面
形状と同様に、断面円形状又はその他の断面形状に形成
されている。なお、下部円弧34を備えた固定部31の
一部は固定ピン24における有効部、即ち、突出片23
を外側に押し出すことができる部分を構成している。
【0023】従って、図2及び図3に示すように、固定
ピン24を固定用筒体22のピン孔26に挿入すると、
突出片23の傾斜部33が固定ピン24のテーパ部30
のテーパ面36にガイドされ、次いで突出片23の円弧
上面35が固定ピン24の固定部31の下部円弧34に
密着当接しながら、突出片23を介して補強部材15を
外側に押し出してほぞ12を締め付け方向に移動すると
共に、補強部材15の第1の固定孔17の上側略半分が
固定用筒体22の切欠き25の外表面に密着当接するこ
とになる。
【0024】次に、本発明の第1の実施の形態に係るほ
ぞ固定構造10を用いた柱11と土台13とのほぞ固定
方法について、図1〜図6を参照しながら説明する。 (第1工程)図4に示すように、まず柱11の下端部に
形成されたほぞ12に嵌合孔16を形成し、図1に示す
ように、嵌合孔16に第1の固定孔17が形成される前
の補強部材15aを嵌合した後、補強部材15aが嵌合
されたほぞ12を土台13の中央部に形成されたほぞ穴
14に嵌入する。なお、補強部材15aには固定用筒体
22を装着するための下孔を設けている。
【0025】(第2工程)ほぞ12をほぞ穴14に嵌入
した状態で、例えばドリル、又はきりを用いて補強部材
15a及び土台13の側壁部18、19を貫通する断面
円形状の第1、第2の固定孔17、20、21をそれぞ
れ形成する。第1、第2の固定孔17、20、21は丸
孔のため、容易に、しかも短時間に加工することができ
る。 (第3工程)第1、第2の固定孔17、20、21が貫
通された状態で、図1に示すように、突出可能な突出片
23を下側(ほぞ先方向)に、切欠き25を上側に向け
た状態に配置した固定用筒体22のテーパ部29を矢印
で示す水平方向に向けて、固定用筒体22を第1、第2
の固定孔17、20、21に密着嵌入する。
【0026】固定用筒体22の位置決め用ストッパ27
が土台13の端面28に当接するまで固定用筒体22を
嵌入すると、図2に示すように、突出片23の下面が補
強部材15の第1の固定孔17の下側面に当接する位置
に、一方、切欠き25の外表面が補強部材15の第1の
固定孔17の上側面から下側に逃げた位置に設置され
る。なお、位置決め用ストッパ27の外側面には、図示
しない矢印形状の目印が上方向を向けて設けられている
ので、この目印を嵌入前、後にそれぞれ確認することに
よって、突出片23及び切欠き25の位置を正確に配置
することができる。
【0027】(第4工程)固定用筒体22のピン孔26
に固定ピン24を挿入して、固定ピン24により突出片
23をほぞ先方向(締め付け方向)に突出させ、これに
よって補強部材15を介して柱11のほぞ12をほぞ先
側に移動することによって、柱11及び土台13の密着
接合を行うことができる。なお、突出片23を押し出す
時、補強部材15の第1の固定孔17の上側面も下側に
移動するが、固定用筒体22に切欠き25が形成されて
いるので、補強部材15の移動の邪魔になることはな
い。このようにして、ほぞ12は補強部材15を介して
下方向に所定の接合力で引張られ、柱11と土台13と
の接合面37、38は密着接合される。
【0028】この際、突出片23により押し出される補
強部材15の外周面と、ほぞ12に形成された嵌合孔1
6の内周面とは同じ形状となって接触しているため、大
きな接触面積を有しているので、大きな接合力を付加し
ても、接触面圧を小さくすることができ、これによっ
て、柱11の嵌合孔16を損傷する恐れがなく、大きな
接合強度を維持することができる。ほぞ固定構造10に
おいては、かかる構成によって、柱11と土台13との
接合強度を大きくすることができ、しかも、短時間で接
合施工ができるようになった。
【0029】図7に示す第1変形例の補強部材39にお
いては、第1の固定孔17は、補強部材39の軸心位置
よりほぞ先側に偏心して形成されている。即ち、第1の
固定孔17の偏心量xは、x=0.2×(D−d)程度
としている。この偏心量xを設けることによって、補強
部材15のように第1の固定孔17を軸心位置に形成す
る場合に比較して、接合面37、38に対する補強部材
39の距離が大きくなるので、柱11と土台13との接
合力の調整が容易になる。
【0030】図8に示す第2変形例の補強部材40にお
いては、補強部材40は硬質のプラスチック又は金属か
らなっており、補強部材40の周囲には回り止め用の線
状突起41が4箇所設けられている。この線状突起41
がほぞ12に形成された嵌合孔16の内周部に嵌入する
ので、ほぞ穴14に嵌入させた状態で補強部材40に第
1の固定孔17を形成する際に補強部材40が回転する
ことが無い。従って、第1の固定孔17を形成する作業
が容易になる。
【0031】図9に示す変形例の固定用筒体42及び固
定ピン43について説明する。固定用筒体42は、外形
断面が円形状の固定用筒体22と比較して、外形断面が
矩形状に形成されており、中央部の上側には切欠き44
が形成され、中央部の下側には突出片45が設けられて
いる。従って、この場合には、固定用筒体42が嵌入さ
れる補強部材の第1の固定孔の形状及び土台13の第2
の固定孔の形状は矩形状になっている。固定用筒体42
の先端部にはテーパ部46が形成され、軸心位置に形成
されて固定ピン43が嵌入するピン孔47の形状は、固
定ピン43の断面形状と同じ矩形状としている。なお、
突出片45の断面形状は、固定用筒体42の外形断面形
状及び固定ピン43の断面形状に合わせて形成されてい
る。また、固定ピン43の先端部にはテーパ部48が形
成されされている。
【0032】次に、図10及び図11(A)、(B)を
参照しながら、本発明の第2の実施の形態に係るほぞ固
定構造50について説明する。なお、ほぞ固定構造50
は、ほぞ固定構造10と比較して、突出片及び切欠きを
設けた固定用筒体を備えていないことを特徴としてい
る。ほぞ固定構造50も、固定構造10と同様、第1の
木材の一例である柱51に形成されたほぞ52を第2の
木材の一例である土台53に形成されたほぞ穴54に装
着した状態で、柱51及び土台53を強固に締結し、接
合する構造となっている。以下、詳細に説明する。
【0033】図10及び図11(A)、(B)に示すよ
うに、垂直に配置された柱51の下端部に突出した直方
体形状のほぞ52には、断面矩形で筒状の補強部材55
が嵌合孔56に配置されており、補強部材55の中心部
に断面矩形状の第1の固定孔57が形成されている。一
方、水平に配置された土台53のほぞ穴54の両側の側
壁部58、59には、図11(A)に示すように、補強
部材55の第1の固定孔57に対応すると共に、第1の
固定孔57に対して軸心位置がほぞ先側に偏心して配置
された断面矩形状の第2の固定孔60、61が形成され
ている。さらに、ほぞ固定構造50は、補強部材55が
嵌合された柱51のほぞ52を土台53のほぞ穴54に
嵌入させた状態で、貫通する第1、第2の固定孔57、
60、61に密着して嵌入する断面矩形状の固定ピン6
2を有している。
【0034】従って、土台53の第2の固定孔60、6
1が柱51の第1の固定孔57に対してほぞ先側に偏心
しているので、図11(A)、(B)に示すように、貫
通して配置された第1、第2の固定孔57、60、61
に、先端部にテーパ部63を備えた固定ピン62を密着
して嵌入すると、固定ピン62のテーパ部63によりガ
イドされて補強部材55が下側に押し出され、柱51の
ほぞ52を土台53のほぞ穴54に引き込む方向に移動
することによって、柱51と土台53との接合面64、
65を密着して締め付けることができる。
【0035】補強部材55の材質は、ほぞ固定構造10
の場合と同様、柱51(通常の材質は、松や杉等)より
硬い木質材、例えば、樫の木のような材料からなってい
る。補強部材は、必要に応じて、硬質のプラスチック又
は金属からなって、図8に示した補強部材40のよう
に、周囲には回り止め用の線状突起が設けられた円柱体
に形成することもできる。なお、第1の固定孔57の第
2の固定孔60、61に対する偏心量Xは、固定ピン6
2の高さ(第1の固定孔17及び第2の固定孔60、6
1の孔の高さに相当)Tに対して、X=(0.3〜0.
6)×T程度としている。この偏心量Xだけ柱51のほ
ぞ52を土台53のほぞ穴54に引き込むことができ
る。
【0036】次に、本発明の第2の実施の形態に係るほ
ぞ固定構造50を用いた柱51と土台53とのほぞ固定
方法について、図10及び図11(A)、(B)を参照
しながら説明する。 (第1工程)図10に示すように、柱51の下端部に形
成されたほぞ52に嵌合孔56を形成した後、嵌合孔5
6に第1の固定孔57が形成された補強部材55を嵌合
する。一方、土台53の中央部にはほぞ穴54及び第2
の固定孔60、61を形成する。
【0037】(第2工程)図10及び図11(A)に示
すように、柱51の下端部に補強部材55が嵌合された
ほぞ52を土台53のほぞ穴54に下方(図10の矢印
で示す方向)に嵌入する。 (第3工程)図11(A)に示すように、第1、第2の
固定孔57、60、61が偏心量Xを保って貫通された
状態で、固定ピン62のテーパ部63を矢印で示す水平
方向に向けて、図11(B)に示す位置まで固定ピン6
2を第1、第2の固定孔57、60、61に密着嵌入す
る。
【0038】図11(B)に示すように、固定ピン62
を第1、第2の固定孔57、60、61に密着嵌入する
ことにより、固定ピン62のテーパ部63により補強部
材55を締め付け方向外側(ほぞ先方向)に押し出し、
柱51のほぞ52を土台53のほぞ穴54に引き込み、
これによって補強部材55を介して柱51及び土台53
の密着接合を行う。このようにして、ほぞ52は補強部
材55を介して下方向に引張られて柱51と土台53と
の接合面64、65は密着接合される。この際、固定ピ
ン62により押し出される補強部材55の外側下面と、
この外側下面に当接する嵌合孔56の内側下面とは平面
状となっているため、接触面積を大きくできるので、接
触面圧を小さくすることができ、これによって、柱51
の嵌合孔56を損傷する恐れがなく、大きな接合強度を
維持することができる。従って、ほぞ固定構造50にお
いても、柱51と土台53との接合強度を大きくするこ
とができ、しかも、短時間で接合施工ができるようにな
った。
【0039】前記実施の形態に係るほぞ固定構造10に
おいては、固定ピン24のテーパ部30のテーパ面36
の高さH1 を、突出片23のピン孔26から内側に突出
する高さHより大きく設定したが、これに限定されず、
テーパ部が突出片23を下側に押し出すようにガイドで
きる構造であれば、必要に応じて、テーパ面36の高さ
1 は、突出する高さHより小さい値に設定しても構わ
ない。さらに、テーパ部が突出片23を下側に押し出す
ようにガイドでき、有効部により最終的に突出片23を
所定の位置まで突出できる構造であれば、テーパ部はど
の様な形状でも構わない。
【0040】固定ピンの有効部の断面形状は、円形(固
定ピン24)又は矩形(固定ピン43)としたが、これ
に限定されず、状況に応じて、正多角形、楕円形等の点
対称形状又は異形多角形、卵形等の非点対称形状とする
こともできる。非点対称形状の固定ピンはピン孔に対し
て回転することなく、一方向で挿入できる。一方、点対
称形状の固定ピンには、必要に応じて、例えば、周囲に
線状突起を形成し、ピン孔に対して回転することなく、
一方向で挿入できる構造とすることもできる。また、固
定ピンの有効部はピン孔の断面形状に一致又は僅少の範
囲で実質的に相似とすることもできる。ほぞ固定構造1
0においては、固定用筒体22に浅い切欠き25を形成
しているので、固定用筒体22の外側からピン孔26に
貫通する開口部が形成されていないが、これに限定され
ず、状況に応じて、深い切欠きを形成することによって
開口部を形成することもできる。これによって、突出片
の突出ストロークを大きくでき、締め付け力、即ち接合
力を大きくできる。
【0041】ほぞ固定構造10においては、補強部材1
5、39、40の外側断面形状は円形として説明した
が、これに限定されず、例えば、正方形等の正多角形と
することもできる。これによって、別途、手段を取らな
くても補強部材の回転を防止することができる。一方、
ほぞ固定構造50においては、補強部材55の外側断面
形状は矩形として説明したが、これに限定されず、必要
に応じて、円形又は正多角形とすることもできる。柱1
1(51)のほぞ12(52)を土台13(53)のほ
ぞ穴14(54)に上から下に嵌入したが、これに限定
されず、横梁を構成する第1の木材のほぞを、縦梁を構
成する第2の木材のほぞ穴に嵌入する場合にも、本発明
は勿論適用できる。ほぞ固定構造10を適用したほぞ固
定方法において、補強部材15aには固定用筒体22を
装着するための下孔を設けたが、これに限定されず、下
孔を設けなくても構わない。
【0042】
【発明の効果】請求項1及び請求項1に従属する請求項
3〜6記載のほぞ固定構造においては、嵌入する固定ピ
ンによって固定用筒体の中間部に設けられた突出片を外
側に押し出し、補強部材を介して第1の木材のほぞを第
2の木材のほぞ穴に引き込むことができるので、ほぞに
かかる接触面圧を小さくすることができ、これによっ
て、第1の木材を損傷する恐れがなく、大きな接合強度
を維持することができる。請求項2及び請求項2に従属
する請求項3〜6記載のほぞ固定構造においては、嵌入
する固定ピンによって補強部材を介して第1の木材のほ
ぞを第2の木材のほぞ穴に引き込むことができるので、
ほぞにかかる接触面圧を小さくすることができ、これに
よって、第1の木材を損傷する恐れがなく、大きな接合
強度を維持することができると共に、突出片が設けられ
た固定用筒体を省略できるので、製作及び組立が簡略化
される。
【0043】特に、請求項3記載のほぞ固定構造におい
ては、補強部材は硬い木質材からなるので、突出片又は
固定ピンに対する耐力がアップし、さらに大きな接合強
度を維持することができ、かつ、円柱体に形成するの
で、製作が容易にでき、この結果、作業性が向上する。
請求項4記載のほぞ固定構造においては、補強部材は硬
質のプラスチック又は金属からなるので、突出片又は固
定ピンに対する耐力がアップするため、さらに大きな接
合強度を維持することができ、かつ、線状突起が設けら
れているので、補強部材は第1の固定孔を穿孔する際、
回転しないため、補強部材をほぞに嵌合する作業が簡単
になる。請求項5記載のほぞ固定構造においては、第1
の固定孔の穿孔作業が簡単になるので、作業性が向上す
る。
【0044】請求項6記載のほぞ固定構造においては、
補強部材を軸心位置に形成する場合に比較して、第1の
木材と第2の木材との接合力の調整が容易になるので、
さらに作業性が向上する。請求項7及び請求項7に従属
する請求項8、10記載のほぞ固定方法においては、嵌
入する固定ピンによって固定用筒体の中間部に設けられ
た突出片を外側に押し出し、補強部材を介して第1の木
材のほぞを第2の木材のほぞ穴に引き込むことができる
ので、ほぞにかかる接触面圧を小さくすることができ、
これによって、第1の木材を損傷する恐れがなく、大き
な接合強度を維持することができる。また、第1の木材
に形成されたほぞが第2の木材に形成されたほぞ穴に嵌
入された状態で、ほぞ及び第2の木材を貫通する第1、
第2の固定孔を形成し、この状態で第1、第2の固定孔
に固定用筒体を挿入することができるので、寸法精度が
よく、短時間で施工できる。
【0045】特に、請求項8記載のほぞ固定方法におい
ては、補強部材の第1の固定孔を穿孔する作業が短時間
にできるので、さらに作業性が向上する。請求項9及び
請求項9に従属する請求項10記載のほぞ固定方法にお
いては、突出片を設けた固定用筒体を使用する必要がな
いので、製作及び組立が簡略化されると共に、貫通する
第1、第2の固定孔に固定ピンを嵌入することによっ
て、補強部材を介して第1の木材のほぞを第2の木材の
ほぞ穴に引き込むことができるので、ほぞにかかる接触
面圧を小さくすることができ、これによって、第1の木
材を損傷する恐れがなく、大きな接合強度を維持するこ
とができる。
【0046】特に、請求項10記載のほぞ固定方法にお
いては、補強部材が硬質木材からなる場合は、突出片又
は固定ピンに対する耐力がアップするので、さらに大き
な接合強度を維持することができ、かつ、円柱体に形成
するので、製作が容易にでき、この結果、作業性が向上
する。また補強部材がプラスチック若しくは金属からな
る場合、突出片又は固定ピンに対する耐力がアップし、
さらに大きな接合強度を維持することができ、かつ、線
状突起が設けられているので、補強部材は第1の固定孔
を穿孔する際、回転せず、作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るほぞ固定構造
を説明する斜視図である。
【図2】同ほぞ固定構造における固定ピンの挿入前の側
断面図である。
【図3】同ほぞ固定構造における固定ピンの挿入後の側
断面図である。
【図4】同ほぞ固定構造における補強部材の嵌合孔が形
成されたほぞの正面図である。
【図5】同ほぞ固定構造における補強部材が嵌合された
ほぞの正面図である。
【図6】同ほぞ固定構造における固定用筒体及び固定ピ
ンの斜視図である。
【図7】同ほぞ固定構造における第1変形例の補強部材
が嵌合されたほぞの正面図である。
【図8】同ほぞ固定構造における第2変形例の補強部材
が嵌合されたほぞの正面図である。
【図9】同ほぞ固定構造における変形例の固定用筒体及
び固定ピンの斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係るほぞ固定構
造を説明する斜視図である。
【図11】(A)、(B)はそれぞれ、同ほぞ固定構造
における固定ピンの挿入前、挿入後の側断面図である。
【符号の説明】
10:ほぞ固定構造、11:柱(第1の木材)、12:
ほぞ、13:土台(第2の木材)、14:ほぞ穴、1
5、15a:補強部材、16:嵌合孔、17:第1の固
定孔、18、19:側壁部、20、21:第2の固定
孔、22:固定用筒体、23:突出片、24:固定ピ
ン、25:切欠き、26:ピン孔、27:位置決め用ス
トッパ、28:端面、29:テーパ部、30:テーパ
部、31:固定部、32、33:傾斜部、34:下部円
弧、35:円弧上面、36:テーパ面、37、38:接
合面、39:補強部材、40:補強部材、41:線状突
起、42:固定用筒体、43:固定ピン、44:切欠
き、45:突出片、46:テーパ部、47:ピン孔、4
8:テーパ部、50:ほぞ固定構造、51:柱(第1の
木材)、52:ほぞ、53:土台(第2の木材)、5
4:ほぞ穴、55:補強部材、56:嵌合孔、57:第
1の固定孔、58、59:側壁部、60、61:第2の
固定孔、62:固定ピン、63:テーパ部、64、6
5:接合面

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の木材の先部に形成されたほぞを第
    2の木材に形成されたほぞ穴に嵌入させた状態で、前記
    ほぞ及び第2の木材を貫通して形成された第1、第2の
    固定孔に密着して嵌入する固定用筒体と、該固定用筒体
    内に嵌入し、該固定用筒体の中間部に分離可能に設けら
    れた突出片を外側に押し出し、前記第1の木材のほぞを
    前記第2の木材のほぞ穴に引き込む固定ピンとを有する
    ほぞ固定構造であって、前記第1の木材に形成されたほ
    ぞには補強部材が配置されて、該補強部材に前記第1の
    固定孔が形成されていることを特徴とするほぞ固定構
    造。
  2. 【請求項2】 第1の木材の先部に形成され第1の固定
    孔を備えたほぞを、該第1の固定孔に対応する第2の固
    定孔を備えた第2の木材に形成されたほぞ穴に嵌入させ
    た状態で、貫通する前記第1、第2の固定孔に密着して
    嵌入する固定ピンを有するほぞ固定構造であって、前記
    第1の木材に形成されたほぞには補強部材が配置され
    て、該補強部材には前記第2の固定孔に対してほぞ元側
    に偏心して前記第1の固定孔が形成されていることを特
    徴とするほぞ固定構造。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のほぞ固定構造にお
    いて、前記補強部材は前記第1の木材より硬い木質材か
    らなる円柱体によって形成されていることを特徴とする
    ほぞ固定構造。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のほぞ固定構造にお
    いて、前記補強部材は硬質のプラスチック又は金属から
    なって、周囲には回り止め用の線状突起が設けられた円
    柱体によって形成されていることを特徴とするほぞ固定
    構造。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のほ
    ぞ固定構造において、前記第1の固定孔は、前記補強部
    材の軸心位置に形成されていることを特徴とするほぞ固
    定構造。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のほ
    ぞ固定構造において、前記第1の固定孔は、前記補強部
    材の軸心位置よりほぞ先側に偏心して形成されているこ
    とを特徴とするほぞ固定構造。
  7. 【請求項7】 第1の木材の先部に形成され、一部に補
    強部材が埋設されたほぞを、第2の木材に形成されたほ
    ぞ穴に嵌入する第1工程と、前記第1の木材に形成され
    たほぞ及び前記第2の木材を貫通する第1、第2の固定
    孔を形成する第2工程と、貫通する前記第1、第2の固
    定孔に、中間部には分離可能に設けられた突出片を有
    し、該突出片の形成されている方向と反対側の外側表面
    には前記ほぞが入り込む切欠きが形成された固定用筒体
    を、前記突出片がほぞ先方向に向くようにして挿入する
    第3工程と、前記固定用筒体に、固定ピンを入れて前記
    突出片をほぞ先方向に押し出し、前記第1の木材のほぞ
    を前記第2の木材のほぞ穴に引き込む第4工程とを有す
    ることを特徴とするほぞ固定方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のほぞ固定方法において、
    前記補強部材には前記固定用筒体を装着するための下孔
    が設けられていることを特徴とするほぞ固定方法。
  9. 【請求項9】 第1の木材の先部に、第1の固定孔が形
    成された補強部材が一部に埋設されたほぞを形成すると
    共に、第2の木材に、前記ほぞが嵌入するほぞ穴及び前
    記第1の固定孔に対応する第2の固定孔を形成する第1
    工程と、前記第1の木材に形成された前記ほぞを前記第
    2の木材に形成された前記ほぞ穴に嵌入する第2工程
    と、貫通する前記第1、第2の固定孔に、固定ピンを嵌
    入して前記補強部材をほぞ先方向に押し出し、前記第1
    の木材のほぞを前記第2の木材のほぞ穴に引き込む第3
    工程とを有することを特徴とするほぞ固定方法。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9のいずれか1項に記載の
    ほぞ固定方法において、前記補強部材は、硬質木材から
    なる円柱体、又は周囲に回り止め用の線状突起が設けら
    れたプラスチック若しくは金属からなる円柱体からなっ
    て、前記第1の木材に予め形成された断面円形の嵌合孔
    に密着して嵌合されていることを特徴とするほぞ固定方
    法。
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