JP2003146777A - 吸水防止処理土木建築材料 - Google Patents

吸水防止処理土木建築材料

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JP2003146777A
JP2003146777A JP2002171967A JP2002171967A JP2003146777A JP 2003146777 A JP2003146777 A JP 2003146777A JP 2002171967 A JP2002171967 A JP 2002171967A JP 2002171967 A JP2002171967 A JP 2002171967A JP 2003146777 A JP2003146777 A JP 2003146777A
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Akira Nakabayashi
亮 中林
Yuichi Sakai
裕一 酒井
Masahisa Yokota
昌久 横田
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 耐汚染性、吸水防止性に優れた多孔性土木建
築材料、土木建築物、及び、多孔性土木建築材料用浸透
性吸水防止剤を提供すること。 【解決手段】 表面に光触媒(A)が存在し、表面近傍
より内部にシリコーン(B)が存在する事を特徴とする
多孔性土木建築材料、土木建築物、及び、多孔性土木建
築材料用浸透性吸水防止剤。該光触媒は酸化チタンであ
り、多孔性土木建築材料がコンクリートであり、光照射
及び/又は水によって容易に「汚れ」を除去することが
出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリート、モル
タル、セメント板、煉瓦、瓦等の多孔性土木建築材料、
及びそれを使用した建物、橋梁等の土木建築物、並びに
該材料の製造、処理に使用される多孔性土木建築材料用
浸透性吸水防止剤に関する。
【0002】
【従来の技術】建築内外装や土木建築で打設されるモル
タル、コンクリート等の多孔性土木建築材料中で湿気が
移動すると、拡張、収縮、割れ、汚染、カビ、凍結や融
解に対する抵抗力、化学的浸食、鉄筋の腐食等の問題を
起こす原因となるため、それら多孔性土木建築材料にと
って、耐水性は重要な要素である。多孔性土木建築材料
の耐水性を向上させ、ひいては耐久性を良好とさせる技
術として、シリコーン系、アクリル系、ウレタン系、エ
ステル系、油脂系の樹脂、モノマーを有機溶剤、又は水
に溶解、分散、又は乳化させた物を材料に塗布、含浸さ
せ乾燥することにより、多孔性土木建築材料の吸水を防
止しする方法が知られている。
【0003】これらの中でも、シリコーンを材料内部に
浸透させることにより撥水性を付与し、吸水を防止する
浸透性吸水防止剤は、従来の材料表面に塗膜を形成する
ことにより水の進入を防止する手法と異なり、材料の外
観を変えない事や吸水防止性能からも好ましい技術であ
る。(特開平1-292089号公報、特開平4-249
588号公報、特開平5-156164号公報、特開平
5-221748号公報、特開平9-77780号公報
等)しかしながら、これらの吸水を防止した多孔性土木
建築材料を使用した土木建築物の問題点として自動車等
の排気ガス、粒子状物質などを原因とする大気中の汚染
物質によるすす状、すじ状の汚染が生じるという問題が
あった。
【0004】一方、建築材料に防汚性能を付与する技術
として、建築材料の表面に光触媒を固定化し、光照射に
よる光触媒活性や親水化を利用する技術が提案されてい
る。(特開平6-278241号公報、特開平9-228
602号公報等)しかしながら、これらの技術では多孔
性土木建築材料の耐水性を向上ることはできず、かえっ
て耐久性を悪くするという問題があった。以上のよう
に、従来の技術では、表面の耐汚染性が良好であり、か
つ吸水防止性能に優れた多孔性土木建築材料を得ること
は困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐汚染性、
吸水防止性ともに優れた多孔性土木建築材料、土木建築
構造物、及び、それら材料及び構造物の製造に有用な、
多孔性土木建築材料用浸透性吸水防止剤を提供する事を
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決するため種々検討を行った結果、材料表面及び表
面近傍より内部が水に対する親和性に関して特定の物性
を示す以下の多孔性土木建築材料を見出し、本発明をな
すに至った。すなわち、本発明は以下の通りである。 (1)表面が光触媒活性及び/又は親水性であり、表面
近傍より内部が撥水性であることを特徴とする多孔性土
木建築材料。 (2)表面に光触媒(A)が存在し、表面近傍より内部
に一般式(1)で表されるシリコーン(B)が存在する
発明(1)に記載の多孔性土木建築材料。 RSiO(4−a−b)/2 (1) (式中、Rは同じか又は異なり、水素原子又は炭素数1
〜30である一価の有機基を表す。Xは同じか又は異な
り、水酸基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ハロゲン
原子からなる群より選ばれる少なくとも一つの反応性基
を表す。0<a<4、0≦b<4であり、0<(a+
b)<4である。)
【0007】(3)光触媒(A)が酸化チタンである発
明(1)〜(2)に記載の多孔性土木建築材料。 (4)多孔性土木建築材料がコンクリートであることを
特徴とする発明(1)〜(3)に記載の多孔性土木建築
材料。 (5)発明(1)〜(4)に記載の多孔性土木建築材料
を構成要素とすることを特徴とする土木建築物。 (6)光照射及び/又は水によって、容易に「汚れ」を
除去できることを特徴とする発明(5)に記載の土木建
築物。
【0008】(7)光触媒(a)、及び一般式(2)で
表されるシリコーン(b)を含有することを特徴とする
多孔性土木建築材料用浸透性吸水防止剤。 RSiO(4−c−d)/2 (2) (式中、Rは同じか又は異なり、水素原子又は炭素数1
〜30である一価の有機基を表す。Xは同じか又は異な
り、水酸基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ハロゲン
原子からなる群より選ばれる少なくとも一つの反応性基
を表す。0<c<4、0≦d<4であり、0<(c+
d)<4である。)
【0009】(8)光触媒(a)が酸化チタンであるこ
とを特徴とする発明(7)に記載の多孔性土木建築材料
用浸透性吸水防止剤。 (9)光触媒(a)の数平均粒子径が800nm以下で
あることを特徴とする発明(7)、(8)のいずれかに
記載の多孔性土木建築材料用浸透性吸水防止剤。
【0010】(10)光触媒(a)が、光触媒粒子を、
式(3)で表されるトリオルガノシラン単位、式(4)
で表されるモノオキシジオルガノシラン単位、式(5)
で表されるジオキシオルガノシラン単位よりなる群から
選ばれる少なくとも1種の構造単位を有する化合物類よ
りなる群から選ばれる少なくとも1種の変性剤化合物
(c)を用いて変性処理することによって得られた変性
光触媒(a1)であることを特徴とする発明(7)〜
(9)のいずれかに記載の多孔性土木建築材料用浸透性
吸水防止剤。
【0011】 R Si− (3) −(R SiO)− (4)
【0012】
【化2】
【0013】(式中、R1は各々独立して直鎖状または
分岐状の炭素数が1〜30個のアルキル基、炭素数5〜
20のシクロアルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数
が1〜30個のフルオロアルキル基、炭素数2〜30の
アルケニル基、フェニル基、炭素数1〜20のアルコキ
シ基、水酸基から選ばれた1種以上からなる基を表
す。)
【0014】(11)該変性剤化合物(c)が、一般式
(6)で表されるSi−H基含有ケイ素化合物(c1)
であることを特徴とする発明(10)に記載の多孔性土
木建築材料用浸透性吸水防止剤。 H SiO(4−x−y−z)/2 (6) (式中、Rは各々独立して直鎖状または分岐状の炭素
数が1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシクロ
アルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数が1〜30個
のフルオロアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル
基、フェニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、水酸
基から選ばれた1種以上からなる基を表す。
【0015】また、式中Qは、又は下記(あ)〜(う)
からなる群より選ばれる少なくとも1つの機能性付与基
を含有する基である。 (あ)カルボキシル基あるいはその塩、リン酸基あるい
はその塩、スルホン酸基あるいはその塩、アミノ基ある
いはその塩、ポリオキシアルキレン基からなる群から選
ばれた少なくとも1つの親水性基。 (い)エポキシ基、アクリロイル基、メタアクリロイル
基、(環状)酸無水物基、ケト基、カルボキシル基、ヒ
ドラジン残基、イソシアネート基、イソチオシアネート
基、水酸基、アミノ基、環状カーボネート基、チオール
基、エステル基からなる群から選ばれた少なくとも1つ
の反応性基。 (う)少なくとも1つの分光増感基。また、0<x<
4、0<y<4、0≦z<4、及び(x+y+z)≦4
である。)
【0016】(12)該シリコーン(b)が、一般式
(7)で表される塩基性窒素を含有するシリコーン(b
1)であることを特徴とする発明(7)〜(10)のい
ずれかに記載の多孔性土木建築材料用浸透性吸水防止
剤。 R SiO(4−e−f−g)/2 (7) (式中、Rは同じか又は異なり、塩基性窒素を含有す
る炭素数1〜30である一価の有機基を表し、Rは同
じか又は異なり、水素原子、又は塩基性窒素を含有しな
い炭素数1〜30である一価の有機基を表す。Xは同じ
か又は異なり、水酸基、炭素数1〜20のアルコキシ
基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる少なくとも一
つの反応性基を表す。0<e<4、0≦f<4、0≦g
<4であり、0<(e+f+g)<4である。)
【0017】(13)光触媒(A)とシリコーン(b)
の重量比が(A)/(b)=0.01/99.9〜20
/80であることを特徴とする発明(7)に記載の多孔
性土木建築材料用浸透性吸水防止剤。 (14)ペースト状の含水組成物であることを特徴とす
る発明(7)〜(13)のいずれかに記載の多孔性土木
建築材料用浸透性吸水防止剤。 (15)直立のコンクリートまたは石灰質砂岩面上に、
1mmの塗布厚さで吹き付け塗装または刷毛塗りにより
塗布した際に安定であり、コンクリートまたは石灰質砂
岩面により完全に吸収されてしまう前に、1cmより多
く下方に流下しないことを特徴とする発明(13)に記
載の多孔性土木建築材料用浸透性吸水防止剤。
【0018】(16)発明(7)〜(15)のいずれか
に記載の多孔性土木建築材料用浸透性吸水防止剤を表面
に処理することを特徴とする発明(1)〜(4)のいず
れかに記載の多孔性土木建築材料の製造方法。 (17)構成要素が、発明(16)の方法により得られ
る多孔性土木建築材料であることを特徴とする発明
(5)、(6)のいずれかに記載の土木建築物。 (18)発明(7)〜(15)に記載の多孔性土木建築
材料用浸透性吸水防止剤を、既存の土木建築物の構成要
素の表面に処理することを特徴とする発明(5)、
(6)のいずれかに記載の土木建築物の建造工法。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明について、以下に具体的に
説明する。本発明の多孔性土木建築材料は、表面が光触
媒活性及び/又は親水性であり、かつ表面近傍より内部
が撥水性である該多孔性土木建築材料は耐汚染性が良好
で、かつ吸水防止性に優れるという特徴を有する。
【0020】本発明において、光触媒活性とは、光照射
によって酸化、還元反応を起こすことを言う。材料表面
の、光照射時における色素等の有機物の分解性を測定す
ることにより表面が光触媒活性であるか否かを判定でき
る。光触媒活性を有する表面は、汚染有機物質の分解に
よる耐汚染性を発現する。
【0021】本発明において、親水性とは20℃での水
の接触角が60゜以下である場合を言うが、特に水の接
触角が20゜以下の親水性を有する表面は、降雨等の水
による自己浄化能(セルフクリーニング)による耐汚染
性を発現するので好ましい。さらに優れた耐汚染性発現
の点からは表面の水の接触角は10゜以下であることが
好ましい。本発明において撥水性とは20℃での水の接
触角が90゜より大である場合を言う。
【0022】本発明において、表面近傍より内部とは表
面より1〜100μm程度より深い材料内部を言う。本
発明の多孔性土木建築材料は表面近傍より内部が撥水性
であるが、好ましくは表面より10μm程度より深い材
料内部が撥水性であり、さらに好ましくは、表面より1
μm程度より深い材料内部が撥水性である。材料表面の
水の接触角を測定することにより表面が親水性であるか
否かを判定でき、材料を切断し表面より深い部分の水の
接触角を測定することにより表面近傍より内部が撥水性
であるか否かを判定できる。表面近傍の材料内部が撥水
性であることにより、多孔性であるにも係わらず、表面
から内部への水の進入を防止し、その耐久性が向上す
る。
【0023】従来の浸透性吸水防止剤(特開平1-29
2089号公報、特開平4-249588号公報、特開
平5-156164号公報、特開平5-221748号公
報、特開平9-77780号公報、特許第316023
1号公報等)による処理では材料表面、内部とも撥水性
となり、耐汚染性の点で好ましくない。表面のみが光触
媒活性及び/又は親水性、表面近傍より内部が撥水性で
あるという特異な構造を持つ本発明により、吸水防止性
と耐汚染性を合わせ持った多孔性土木建築材料を得るこ
とが出来た。
【0024】本発明においては光触媒(a)、及び一般
式(2)で表されるシリコーン(b)を含有することを
特徴とする多孔性土木建築材料用浸透性吸水防止剤を提
供する。 RSiO(4−c−d)/2 (2) (式中、Rは同じか又は異なり、水素原子又は炭素数1
〜30である一価の有機基を表す。Xは同じか又は異な
り、水酸基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ハロゲン
原子からなる群より選ばれる少なくとも一つの反応性基
を表す。0<c<4、0≦d<4であり、0<(c+
d)<4である。)
【0025】該吸水防止剤は浸透性であり、これを多孔
性土木建築材料表面に処理することにより光触媒(a)
は材料表面に残存し、シリコーン(b)は材料表面よ
り、徐々に内部に浸透していき、その結果、発明(1)
〜(5)及び(6)に記載の多孔性土木建築材料及び建
築物を得ることが出来る。
【0026】本発明の多孔性土木建築材料用浸透性吸水
防止剤は材料表面に塗膜を形成することにより水の進入
を防止するのではなく、シリコーン(b)を材料内部に
浸透させることにより撥水性を付与し、吸水を防止する
ものであり、材料の外観を変えない点や吸水防止性能の
点から、塗膜を形成するタイプより優れた性質を持つも
のである。
【0027】本発明の多孔性土木建築材料用浸透性吸水
防止剤に用いられる光触媒(a)とは、伝導帯と価電子
帯との間のエネルギーギャップよりも大きなエネルギー
(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したとき
に、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導
電子と正孔を生成しうる物質をいう。このとき、伝導帯
に生成した電子の還元力および/または価電子帯に生成
した正孔の酸化力を利用して、種々の化学反応を行うこ
とができる。
【0028】この光触媒(a)によって促進される化学
反応の例としては、種々の有機物の酸化分解反応を挙げ
ることができる。従って、この光触媒(a)を多孔性土
木建築材料の表面に固定化させれば、多孔性土木建築材
料に付着した種々の有機物(汚染物質)を、光エネルギ
ーを利用して酸化分解することができ、さらに多孔性土
木建築材料の表面を親水性に保つことが可能となる。
【0029】多孔性土木建築材料は表面を光触媒活性及
び/又は親水性にするの有用な多孔性土木建築材料用浸
透性吸水防止剤に用いられる光触媒(a)としては、例
えばTiO、ZnO、SrTiO、CdS、Ga
P、InP、GaAs、BaTiO、BaTiO
BaTi、KNbO、Nb、Fe
、Ta、KTaSi、WO、Sn
、Bi、BiVO、NiO、CuO、S
iC、MoS、InPb、RuO、CeO、Ta
等、さらにはTi、Nb、Ta、Vから選ばれた
少なくとも1種の元素を有する層状酸化物(特開昭62
−74452号公報、特開平2−172535号公報、
特開平7−24329号公報、特開平8−89799号
公報、特開平8−89800号公報、特開平8−898
04号公報、特開平8−198061号公報、特開平9
−248465号公報、特開平10−99694号公
報、特開平10−244165号公報等参照)や、窒素
ドープ酸化チタン(特開平13−278625号公報、
特開平13−278627号公報、特開平13−335
321号公報、特開平14−029750号公報、特開
平13−207082号公報等参照)や、酸素欠陥型の
酸化チタン(特開平13−212457号公報参照)の
如き、可視光応答型酸化チタン光触媒も好適に使用する
ことができる。また、TaON、LaTiON、Ca
NbON、LaTaON、CaTaO N等のオキ
シナイトライド化合物やSmTi等のオキ
シサルファイド化合物は可視光による光触媒活性が大き
く、好適に使用することができる。
【0030】更に、これらの光触媒に、Pt、Rh、R
u、Nb、Cu、Sn、Ni、Feなどの金属及び/又
はこれらの酸化物を添加あるいは固定化したものや、多
孔質リン酸カルシウム等で被覆された光触媒(特開平1
0−244166号公報参照)等を使用することもでき
る。上記光触媒(a)の結晶粒子径(1次粒子径)は1
〜400nmであることが好ましく、より好ましくは1
〜50nmの光触媒が好適に選択される。これらの光触
媒のうち、酸化チタンは無毒であり、化学的安定性にも
優れると共に、光照射により、酸化チタン自体の親水性
が非常に高まるため好ましい。該酸化チタンとしては、
アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型のうち、いず
れの結晶形を使用してもよい。また、可視光応答性であ
る上記窒素ドープ酸化チタンや酸素欠陥型の酸化チタン
も、該酸化チタンとして好適に使用できる。
【0031】本発明の光触媒(a)の形態としては粉
体、分散液、ゾルのいずれでも用いることが出来る。該
光触媒(a)の数平均粒子径は800nm以下であるこ
とが好ましく、200nm以下であることがより好まし
く、100nm以下であることが特に好ましい。該光触
媒(a)の数平均粒子径が大きいと吸収防止剤の安定性
が低下し、また処理した多孔性土木建築材料表面に強固
に固定化されないため耐汚染性の効果が十分発揮できな
いので好ましくない。
【0032】一般に微細な粒子からなる粉体は、複数の
粒子が強力に凝集した二次粒子を形成するため、一つ一
つの一次粒子にまで分散させるのは非常に困難である。
そのため、本発明の多孔性土木建築材料用浸透性吸水防
止剤を調整するのに用いる光触媒(a)の形態は、光触
媒ゾルであることが好ましい。
【0033】ここで、上記光触媒ゾルとは、光触媒粒子
が水及び/又は有機溶媒中に0.01〜70重量%、好
ましくは0.1〜50重量%で一次粒子及び/または二
次粒子として分散されたものである。ここで、上記光触
媒ゾルに使用される上記有機溶媒としては、例えばエチ
レングリコール、ブチルセロソルブ、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、エタノール、
メタノール等のアルコール類、トルエンやキシレン等の
芳香族炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタ
ン等の脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸n−ブチル
等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルホルムアミド等のアミド類、クロロホル
ム、塩化メチレン、四塩化炭素等のハロゲン化合物類、
ジメチルスルホキシド、ニトロベンゼン等、さらにはこ
れらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0034】該光触媒ゾルとして酸化チタンのゾルを例
にとると、例えば実質的に水を分散媒とし、その中に酸
化チタン粒子が解膠された酸化チタンヒドロゾル等を挙
げることができる。(ここで、実質的に水を分散媒とす
るとは、分散媒中に水が80%程度以上含有されている
ことを意味する。)かかるゾルの調整は公知であり、容
易に製造できる(特開昭63−17221号公報、特開
平7−819号公報、特開平9−165218号公報、
特開平11−43327号公報等参照)。例えば、硫酸
チタンや四塩化チタンの水溶液を加熱加水分解して生成
したメタチタン酸をアンモニア水で中和し、析出した含
水酸化チタンを濾別、洗浄、脱水させると酸化チタン粒
子の凝集物が得られる。この凝集物を、硝酸、塩酸、又
はアンモニア等の作用の下に解膠させ水熱処理等を行う
ことにより酸化チタンヒドロゾルが得られる。また、酸
化チタンヒドロゾルとしては、酸化チタン粒子を酸やア
ルカリの作用の下で解膠させたものや、酸やアルカリを
使用せず、必要に応じてポリアクリル酸ソーダなどの分
散安定剤を使用し、強力なせん断力の下で水中に分散さ
せたゾルも用いることができる。さらに、pHが中性付
近の水溶液中においても分散安定性に優れる、粒子表面
がペルオキソ基で修飾されたアナターゼ型酸化チタンゾ
ルも特開平10−67516号公報で提案された方法に
よって容易に得ることができる。
【0035】上述した酸化チタンヒドロゾルはチタニア
ゾルとして市販されている。(例えば、石原産業株式会
社製「STS−02」、田中転写株式会社製「TO−2
40」等) 上記酸化チタンヒドロゾル中の固形分は50重量%以
下、好ましくは30重量%以下である。さらに好ましく
は30重量%以下0.1重量%以上である。このような
ヒドロゾルの粘度(20℃)は比較的低い。本発明にお
いては、ヒドロゾルの粘度は、0.5g・cm-1・sec-1
2000g・cm-1・sec-1程度の範囲にあればよい。好ま
しくは1g・cm-1・sec-1〜1000g・cm-1・sec-1、さ
らに好ましくは1g・cm-1・sec-1〜500g・cm-1・sec
-1である。
【0036】また、例えば酸化セリウムゾル(特開平8
−59235号公報参照)やTi、Nb、Ta、Vより
なる群から選ばれた少なくとも1種の元素を有する層状
酸化物のゾル(特開平9−25123号公報、特開平9
−67124号公報、特開平9−227122号公報、
特開平9−227123号公報、特開平10−2590
23号公報等参照)等、様々な光触媒ゾルの製造方法に
ついても酸化チタンゾルと同様に知られている。
【0037】また、実質的に有機溶媒を分散媒とし、そ
の中に光触媒粒子が分散された光触媒オルガノゾルは、
例えば上記光触媒ヒドロゾルをポリエチレングリコール
類の如き相間移動活性を有する化合物(異なる第1の相
と第2相との界面に第3の相を形成し、第1の相、第2
の相、第3の相を相互に溶解及び/又は可溶化する化合
物)で処理し有機溶媒で希釈したり(特開平10−16
7727号公報)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム等の陰イオン界面活性剤で水に不溶性の有機溶剤中
に分散移行させてゾルを調整する方法(特開昭58−2
9863号公報)やブチルセロソルブ等の水より高沸点
のアルコール類を上記光触媒ヒドロゾルに添加した後、
水を(減圧)蒸留等によって除去する方法等により得る
ことができる。また、実質的に有機溶媒を分散媒とし、
その中に酸化チタン粒子が分散された酸化チタンオルガ
ノゾルは市販されている(例えば、テイカ株式会社製
「TKS−251」)。ここで、実質的に有機溶媒を分
散媒とするとは、分散媒中に有機溶媒が80%程度以上
含有されていることを意味する。
【0038】本発明の多孔性土木建築材料用浸透性吸水
防止剤に用いる光触媒(a)として、光触媒粒子を、式
(3)で表されるトリオルガノシラン単位、式(4)で
表されるモノオキシジオルガノシラン単位、式(5)で
表されるジオキシオルガノシラン単位よりなる群から選
ばれる少なくとも1種の構造単位を有する化合物類より
なる群から選ばれる少なくとも1種の変性剤化合物
(c)を用いて変性処理することによって得られた変性
光触媒(a1)用いると、本発明の多孔性土木建築材料
用浸透性吸水防止剤は貯蔵安定性に優れるとともに、該
多孔性土木建築材料用浸透性吸水防止剤で処理した多孔
性土木建築材料表面に該変性光触媒(a1)は強固に固
定化され、耐汚染性の効果を有効に発揮できるため好ま
しい。
【0039】 R Si− (3) −(R SiO)− (4)
【0040】
【化3】
【0041】(式中、Rは各々独立して直鎖状または
分岐状の炭素数が1〜30個のアルキル基、炭素数5〜
20のシクロアルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数
が1〜30個のフルオロアルキル基、炭素数2〜30の
アルケニル基、フェニル基、炭素数1〜20のアルコキ
シ基、水酸基から選ばれた1種以上からなる基を表
す。)
【0042】本発明において上記変性とは、後述する少
なくとも1種の変性剤化合物(c)を、光触媒(a)の
粒子表面に固定化することを意味する。上記の変性剤化
合物の光触媒粒子の表面への固定化は、ファン・デル・
ワールス力(物理吸着)やクーロン力または化学結合に
よるものと考えられる。特に、化学結合を利用した変性
は、変性剤化合物と光触媒との相互作用が強く、変性剤
化合物が光触媒粒子の表面に強固に固定化されるので好
ましい。
【0043】本発明において、光触媒(a)の変性剤化
合物(c)による変性処理は、水及び/又は有機溶媒の
存在、あるいは非存在下において、前述した光触媒
(a)と、同じく前述した変性剤化合物(c)を重量比
(a)/(c)=1/99〜99.9/0.1、好まし
くは(a)/(c)=10/90〜99/1の割合で混
合し、0〜200℃、好ましくは10〜80℃にて加熱
したり、(減圧)蒸留等により該混合物の溶媒組成を変
化させる等の操作をすることにより得ることができる。
【0044】ここで上記変性処理を行う場合、使用でき
る有機溶媒としては、例えばトルエンやキシレン等の芳
香族炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン
等の脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等
のエステル類、エチレングリコール、ブチルセロソル
ブ、イソプロパノール、n−ブタノール、エタノール、
メタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルア
セトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド類、クロ
ロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素等のハロゲン化合
物類、ジメチルスルホキシド、ニトロベンゼン等やこれ
らの2種以上の混合物が挙げられる。
【0045】本発明の変性光触媒(a1)を得るのに使
用される上記変性剤化合物(c)としては、例えばSi
−H基、加水分解性シリル基(アルコキシシリル基、ヒ
ドロキシシリル基、ハロゲン化シリル基、アセトキシシ
リル基、アミノキシシリル基等)、エポキシ基、アセト
アセチル基、チオール基、酸無水物基等の光触媒(a)
と反応性を有するケイ素化合物や、例えばポリオキシア
ルキレン基等の光触媒(a)とファン・デル・ワールス
力、クーロン力等により相互作用する構造を有するケイ
素化合物等を挙げることができる。
【0046】本発明において、上記変性剤化合物(c)
として、一般式(6)で表されるSi−H基含有ケイ素
化合物(c1)を用いると、非常に効率よく光触媒
(a)の粒子表面を変性することができるため好まし
い。 H SiO(4−x−y−z)/2 (6) (式中、Rは各々独立して直鎖状または分岐状の炭素
数が1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシクロ
アルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数が1〜30個
のフルオロアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル
基、フェニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、水酸
基から選ばれた1種以上からなる基を表す。
【0047】また、式中Qは、又は下記(あ)〜(う)
からなる群より選ばれる少なくとも1つの機能性付与基
を含有する基である。 (あ)カルボキシル基あるいはその塩、リン酸基あるい
はその塩、スルホン酸基あるいはその塩、アミノ基ある
いはその塩、ポリオキシアルキレン基からなる群から選
ばれた少なくとも1つの親水性基。 (い)エポキシ基、アクリロイル基、メタアクリロイル
基、(環状)酸無水物基、ケト基、カルボキシル基、ヒ
ドラジン残基、イソシアネート基、イソチオシアネート
基、水酸基、アミノ基、環状カーボネート基、チオール
基、エステル基からなる群から選ばれた少なくとも1つ
の反応性基。 (う)少なくとも1つの分光増感基。また、0<x<
4、0<y<4、0≦z<4、及び(x+y+z)≦4
である。)
【0048】本発明において、光触媒(a)の上記一般
式(6)で表されるSi−H基含有ケイ素化合物(c
1)による変性処理は、水及び/又は有機溶媒の存在、
あるいは非存在下において、光触媒(a)と該Si−H
基含有ケイ素化合物(c1)を重量比(a)/(c1)
=1/99〜99.9/0.1、好ましくは(a)/
(c1)=10/90〜99/1の割合で0〜200℃
にて混合することにより実施できる。この変性の操作に
より混合液からは水素ガスが発生すると共に、光触媒
(a)として光触媒ゾルを用いた場合、その平均粒子径
の増加が観察される。また、例えば光触媒(a)として
酸化チタンを用いた場合、上記変性の操作により、Ti
−OH基の減少がIRスペクトルにおける3630〜3
640cm−1の吸収の減少として観測される。
【0049】これらのことより、変性剤化合物(c)と
して上記一般式(6)で表されるSi−H基含有ケイ素
化合物(c1)を選択した場合は、本発明の変性光触媒
(a1)は、Si−H基含有ケイ素化合物(c1)と光
触媒(a)との単なる混合物ではなく、両者の間には化
学反応に伴う何らかの相互作用を生じていることが予測
できるため非常に好ましい。実際、この様にして得られ
た変性光触媒(a1)は、溶媒や後述するシリコーン
(b)に対する分散安定性や化学的安定性、耐久性等に
おいて非常に優れたものとなる。
【0050】本発明の上記組成式(6)で表されるSi
−H基含有ケイ素化合物(c1)において、Si−H基
は光触媒を穏和な条件で選択性良く変性するための必須
の官能基である。これに対し、ケイ素原子に結合したア
ルコキシ基や水酸基は、同様に光触媒の変性に利用する
こともできるが、副反応が多く、得られる変性光触媒の
安定性を悪くするため、その含有量は少ない方が好まし
い。
【0051】本発明に好適に使用できる上記一般式
(6)で表されるSi−H基含有ケイ素化合物(c1)
としては、例えば式(8)や式(9)で表されるモノS
i−H基含有化合物、式(10)で表される両末端Si
−H基含有化合物、式(11)で表されるHシリコーン
化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種のSi−
H基含有ケイ素化合物を挙げることができる。
【0052】
【化4】
【0053】(式中、Rは各々独立して直鎖状または
分岐状の炭素数が1〜30個のアルキル基、炭素数5〜
20のシクロアルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数
が1〜30個のフルオロアルキル基、炭素数2〜30の
アルケニル基、フェニル基、炭素数1〜20のアルコキ
シ基、水酸基、もしくは式(12)で表されるシロキシ
基から選ばれた1種以上からなる基を表す。 −O−(R SiO)−SiR (12) (式中、Rはそれぞれ独立に直鎖状または分岐状の炭
素数が1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシク
ロアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、フェニ
ル基から選ばれた1種以上からなる基を表す。また、n
は整数であり、0≦n≦1000である。)) H−(R SiO)−SiR −Q (9) (式中、Rは式(8)で定義した通りである。
【0054】また、式中Qは、又は下記(あ)〜(う)
からなる群より選ばれる少なくとも1つの機能性付与基
を含有する基である。 (あ)カルボキシル基あるいはその塩、リン酸基あるい
はその塩、スルホン酸基あるいはその塩、アミノ基ある
いはその塩、ポリオキシアルキレン基からなる群から選
ばれた少なくとも1つの親水性基。 (い)エポキシ基、アクリロイル基、メタアクリロイル
基、(環状)酸無水物基、ケト基、カルボキシル基、ヒ
ドラジン残基、イソシアネート基、イソチオシアネート
基、水酸基、アミノ基、環状カーボネート基、チオール
基、エステル基からなる群から選ばれた少なくとも1つ
の反応性基。
【0055】(う)少なくとも1つの分光増感基。mは
整数であり、0≦m≦1000である。) H−(R SiO)−SiR −H (10) (式中、Rは式(8)で定義した通りである。mは整
数であり、0≦m≦1000である。) (RHSiO)(R SiO)(RQSiO)(R SiO /2 (11) (式中、Rは式(8)で定義した通りであり、Qは式
(9)で定義した通りである。pは1以上の整数であ
り、q及びrは0又は1以上の整数であり、(p+q+
r)≦10000であり、そしてsは0又は2である。
但し、(p+q+r)が2以上の整数であり且つs=0
の場合、該Hシリコーン化合物は環状シリコーン化合物
であり、s=2の場合、該Hシリコーン化合物は鎖状シ
リコーン化合物である。)
【0056】本発明において、上記式(8)で表される
モノSi−H基含有化合物の具体例としては、例えばビ
ス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、ビス(トリメ
チルシロキシ)エチルシラン、ビス(トリメチルシロキ
シ)n−プロピルシラン、ビス(トリメチルシロキシ)
i−プロピルシラン、ビス(トリメチルシロキシ)n−
ブチルシラン、ビス(トリメチルシロキシ)n−ヘキシ
ルシラン、ビス(トリメチルシロキシ)シクロヘキシル
シラン、ビス(トリメチルシロキシ)フェニルシラン、
ビス(トリエチルシロキシ)メチルシラン、ビス(トリ
エチルシロキシ)エチルシラン、トリス(トリメチルシ
ロキシ)シラン、トリス(トリエチルシロキシ)シラ
ン、ペンタメチルジシロキサン、1,1,1,3,3,
5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、1,1,1,
3,3,5,5,6,6−ノナメチルテトラシロキサ
ン、トリメチルシラン、エチルジメチルシラン、メチル
ジエチルシラン、トリエチルシラン、フェニルジメチル
シラン、ジフェニルメチルシラン、シクロヘキシルジメ
チルシラン、t−ブチルジメチルシラン、ジ−t−ブチ
ルメチルシラン、n−オクタデシルジメチルシラン、ト
リ−n−プロピルシラン、トリ−i−プロピルシラン、
トリ−i−ブチルシラン、トリ−n−ヘキシルシラン、
トリフェニルシラン、アリルジメチルシラン、1−アリ
ル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、クロ
ロメチルジメチルシラン、7−オクテニルジメチルシラ
ン等を挙げることができる。
【0057】本発明において、上記式(10)で表され
る両末端Si−H基含有化合物の具体例としては、例え
ば1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,
1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、
1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラ
シロキサン等の数平均分子量50000以下のH末端ポ
リジメチルシロキサン類や、1,1,3,3−テトラエ
チルジシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサエ
チルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7
−オクタエチルテトラシロキサン等の数平均分子量50
000以下のH末端ポリジエチルシロキサン類や、1,
1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,1,
3,3,5,5−ヘキサフェニルトリシロキサン、1,
1,3,3,5,5,7,7−オクタフェニルテトラシ
ロキサン等の数平均分子量50000以下のH末端ポリ
ジフェニルシロキサン類や、1,3−ジフェニル−1,
3−ジメチル−ジシロキサン、1,3,5−トリメチル
−1,3,5−トリフェニル−トリシロキサン、1,
3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフ
ェニル−テトラシロキサン等の数平均分子量50000
以下のH末端ポリフェニルメチルシロキサン類や、ジメ
チルシラン、エチルメチルシラン、ジエチルシラン、フ
ェニルメチルシラン、ジフェニルシラン、シクロヘキシ
ルメチルシラン、t−ブチルメチルシラン、ジ−t−ブ
チルシラン、n−オクタデシルメチルシラン、アリルメ
チルシラン等を例示することができる。
【0058】本発明に用いる上記式(11)で表される
Hシリコーン化合物としては、光触媒の変性処理時にお
ける分散安定性(光触媒粒子の凝集の防止)の点より、
数平均分子量が50000以下、好ましくは10000
以下、さらに好ましくは5000以下のHシリコーン化
合物が好適に使用できる。
【0059】また、上記一般式(6)で表されるSi−
H基含有ケイ素化合物(c1)として、機能性付与基含
有基(Q)を有するもの(式(9)、式(11)であっ
てrが1以上の正数のもの等)を選択すると、本発明で
得られる変性光触媒(a1)に種々の機能を付与できる
ため好ましい。
【0060】ここで機能性付与基含有基(Q)は下式
(13)で表される基であることが好ましい。 −Z−(W) (13) (式中、Zは分子量14〜50,000のt価の有機基
を表し、Wは上記式(6)中の機能性付与基(あ)〜
(う)からなる群から選ばれる少なくとも1つであり、
tは1〜20の整数である。)
【0061】例えば機能性付与基含有基(Q)として、
カルボキシル基あるいはその塩を含む1価の基、リン酸
基あるいはその塩を含む1価の基、スルホン酸基あるい
はその塩を含む1価の基、アミノ基あるいはその塩を含
む1価の基、ポリオキシアルキレン基からなる群から選
ばれた少なくとも1つの親水性基[式(6)中の
(あ)]を有するものを選択すると、得られる変性光触
媒(a1)の水に対する分散安定性が非常に良好なもの
となる。
【0062】また、例えば機能性付与基含有基(Q)と
して、エポキシ基、アクリロイル基、メタアクリロイル
基、(環状)酸無水物基、ケト基、カルボキシル基、ヒ
ドラジン残基、イソシアネート基、イソチオシアネート
基、水酸基、アミノ基、環状カーボネート基、チオール
基、エステル基からなる群から選ばれた少なくとも1つ
の反応性基[式(6)中の(い)]を含有する基を選択
すると本発明の変性光触媒(a1)は架橋性を有し、多
孔性土木建築材料の表面に強固に固定化されことができ
るので好ましい。
【0063】また、例えば機能性付与基含有基(Q)と
して、分光増感基を有するものを選択すると、本発明の
変性光触媒(a1)は、紫外線領域だけでなく、可視光
領域及び/又は赤外光領域の光の照射によっても触媒活
性や光電変換機能を発現することができる。ここで、分
光増感基とは、可視光領域及び/又は赤外光領域に吸収
を持つ種々の金属錯体や有機色素(即ち、増感色素)に
由来する基を意味する。
【0064】増感色素としては、例えばキサンテン系色
素、オキソノール系色素、シアニン系色素、メロシアニ
ン系色素、ローダシアニン系色素、スチリル系色素、ヘ
ミシアニン系色素、メロシアニン系色素、フタロシアニ
ン系色素(金属錯体を含む)、ポルフィリン系色素(金
属錯体を含む)、トリフェニルメタン系色素、ペリレン
系色素、コロネン系色素、アゾ系色素、ニトロフェノー
ル系色素、さらには特開平1−220380号公報や特
許出願公表平5−504023号公報に記載のルテニウ
ム、オスミウム、鉄、亜鉛の錯体や、他にルテニウムレ
ッド等の金属錯体を挙げることができる。
【0065】これらの増感色素の中で、400nm以上
の波長領域で吸収を持ち、かつ最低空軌道のエネルギー
準位(励起状態の酸化還元電位)が光触媒の伝導帯のエ
ネルギー準位より高いという特徴を有するものが好まし
い。このような増感色素の特徴は、赤外・可視・紫外領
域における光の吸収スペクトルの測定、電気化学的方法
による酸化還元電位の測定(T.Tani, Photogr. Sci. En
g., 14, 72 (1970); R.W.Berriman et al., ibid., 17.
235 (1973); P.B.Gilman Jr., ibid., 18, 475(1974)
等)、分子軌道法を用いたエネルギー準位の算定(T.Tani
et al., Photogr. Sci. Eng., 11, 129 (1967); D.M.S
turmer et al., ibid., 17. 146 (1973);ibid., 18, 49
(1974); R.G.Selby et al., J. Opt. Soc. Am., 33, 1
(1970)等)、更には光触媒と分光増感色素によって作成
したGratzel型湿式太陽電池の光照射による起電力の有
無や効率等によって確認することができる。
【0066】上記の特徴を有する増感色素の例として
は、9−フェニルキサンテン骨格を有する化合物、2,
2−ビピリジン誘導体を配位子として含むルテニウム錯
体、ペリレン骨格を有する化合物、フタロシアニン系金
属錯体、ポルフィリン系金属錯体等を挙げることができ
る。
【0067】本発明において、上述した機能性付与基含
有基(Q)を有するSi−H基含有ケイ素化合物を得る
方法としては、 (Q−1):下記一般式(14)で表されるSi−H基
含有化合物と、機能性付与基[式(6)中の(あ)〜
(う)]を有する炭素−炭素不飽和結合化合物をヒドロ
シリル化反応させる方法。
【0068】(Q−2):下記一般式(14)で表され
るSi−H基含有ケイ素化合物と、反応性基[式(6)
中の(い)]を有する炭素−炭素不飽和結合化合物をヒ
ドロシリル化反応させて反応性基を有するSi−H基含
有ケイ素化合物を得た後、該反応性基と反応性を有する
機能性付与基含有化合物を反応させる方法が挙げられ
る。 H(x+z) SiO(4−x−y−z)/2 (14) (式中、Rは各々独立して直鎖状または分岐状の炭素
数が1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシクロ
アルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数が1〜30個
のフルオロアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル
基、フェニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、水酸
基から選ばれた1種以上からなる基を表す。また、0<
(x+z)<4、0<y<4、及び(x+y+z)≦4
である。)
【0069】まず、機能性付与基(Q)を有するSi−
H基含有ケイ素化合物を得る方法として、上述した(Q
−1)の方法[以下(Q−1)−方法]について説明す
る。(Q−1)−方法において、上記式(14)で表さ
れるSi−H基含有ケイ素化合物に、機能性付与基とし
て親水性基を導入するのに用いる炭素−炭素不飽和結合
化合物としては、カルボキシル基あるいはその塩、リン
酸基あるいはその塩、スルホン酸基あるいはその塩、ア
ミノ基あるいはその塩、ポリオキシアルキレン基、環状
酸無水物からなる群から選ばれた少なくとも1つの親水
性基を有するオレフィン類、アリルエーテル類、ビニル
エーテル類、ビニルエステル類、(メタ)アクリル酸エ
ステル類、スチレン誘導体等が挙げられる。
【0070】上記親水性基を有する炭素−炭素不飽和結
合化合物の好ましい具体例として、例えば式(15)で
表されるポリオキシエチレン基含有アリルエーテルや、
さらには5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水
物、アリルコハク酸無水物等を挙げることができる。 CH=CHCHO(CHCHO) (15) (式中、tは1〜1000の整数を表す。Rは、水素
原子或いは直鎖状または分岐状の炭素数が1〜30個の
アルキル基を表す。)
【0071】また、上記式(14)で表されるSi−H
基含有ケイ素化合物に反応性基を導入するのに用いる炭
素−炭素不飽和結合化合物としては、エポキシ基、(メ
タ)アクリロイル基、(環状)酸無水物基、ケト基、カ
ルボキシル基、ヒドラジン残基、イソシアネート基、イ
ソチオシアネート基、水酸基、アミノ基、環状カーボネ
ート基、エステル基からなる群から選ばれた少なくとも
1種の反応性基を有するオレフィン類、アリルエーテル
類、アリルエステル類、ビニルエーテル類、ビニルエス
テル類、(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン誘導
体等が挙げられる。
【0072】上記反応性基を有する炭素−炭素不飽和結
合化合物の好ましい具体例として、例えばアリルグリシ
ジルエーテル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メ
タ)アクリル酸アリル、ジアリルエーテル、ジアリルフ
タレート、(メタ)アクリル酸ビニル、クロトン酸ビニ
ル、エチレングリコールジ(メタ)アクリル酸エステ
ル、無水マレイン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカ
ルボン酸無水物、5−ヘキセン−2−オン、アリルイソ
シアネート、アリルアルコール、エチレングリコールモ
ノアリルエーテル、アリルアミン、アリルイソチオシア
ネート、アリルセミカルバジド、(メタ)アクリル酸ヒ
ドラジド、4−アリルオキシメチル−2−オキソ−1,
3−ジオキソラン等を挙げることができる。
【0073】また、上記式(14)で表されるSi−H
基含有ケイ素化合物に分光増感基を導入するのに用いる
炭素−炭素不飽和結合化合物としては、前述した分光増
感色素を有するオレフィン類、アリルエーテル類、アリ
ルエステル類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、
(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン誘導体等が挙
げられる。これらは、例えば前述した反応性基を有する
炭素−炭素不飽和結合化合物と、該反応性基と反応性を
有する分光増感色素との反応によって容易に得ることが
できる。
【0074】例えば、反応性基を有する炭素−炭素不飽
和結合化合物の反応性基がエポキシ基、(環状)酸無水
物、イソシアネート基、イソチオシアネート基、環状カ
ーボネート基、エステル基、ケト基、(メタ)アクリロ
イル基の場合は、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、
ヒドラジン残基、(メタ)アクリロイル基からなる群か
ら選ばれた少なくとも1つの官能基を有する分光増感色
素であり、逆に反応性基を有する炭素−炭素不飽和結合
化合物の反応性基がアミノ基、カルボキシル基、水酸
基、ヒドラジン残基、(メタ)アクリロイル基の場合
は、エポキシ基、(環状)酸無水物、イソシアネート
基、イソチオシアネート基、環状カーボネート基、エス
テル基、ケト基、(メタ)アクリロイル基からなる群か
ら選ばれた少なくとも1つの官能基を有する分光増感色
素が挙げられる。
【0075】上記反応性基を有する炭素−炭素不飽和結
合化合物とそれに反応性を有する分光増感色素との反応
は、各々の反応性基の種類に応じた反応温度、反応圧
力、溶媒等の反応条件を選択して実施できる。その際、
分光増感色素の安定性の点から、反応温度としては30
0℃以下が好ましく、150℃以下0℃以上がさらに好
ましい。
【0076】(Q−1)−方法において、上記炭素−炭
素不飽和結合化合物と上記式(14)で表されるSi−
H基含有ケイ素化合物とのヒドロシリル化反応は、好ま
しくは触媒の存在下、有機溶媒の存在下あるいは非存在
下において0〜200℃で炭素−炭素不飽和結合化合物
(D)と式(14)で表されるSi−H基含有ケイ素化
合物(c1’)を、重量比(D)/(c1’)=0.0
1以上、より好ましくは(D)/(B’)=0.01〜
2、さらに好ましくは(D)/(B’)=0.01〜1
で接触させることにより行うことができる。
【0077】上記ヒドロシリル化反応の触媒としては、
白金族触媒、すなわちルテニウム、ロジウム、パラジウ
ム、オスミウム、イリジウム、白金の化合物が適してい
るが、特に白金の化合物とパラジウムの化合物が好適で
ある。白金の化合物としては、例えば塩化白金(I
I)、テトラクロロ白金酸(II)、塩化白金(I
V)、ヘキサクロロ白金酸(IV)、ヘキサクロロ白金
(IV)アンモニウム、ヘキサクロロ白金(IV)カリ
ウム、水酸化白金(II)、二酸化白金(IV)、ジク
ロロ−ジシクロペンタジエニル−白金(II)、白金−
ビニルシロキサン錯体、白金−ホスフィン錯体、白金−
オレフィン錯体や白金の単体、アルミナやシリカや活性
炭に固体白金を担持させたものが挙げられる。パラジウ
ムの化合物としては、例えば塩化パラジウム(II)、
塩化テトラアンミンパラジウム(II)酸アンモニウ
ム、酸化パラジウム(II)等が挙げられる。
【0078】また、ヒドロシリル化反応に使用できる有
機溶媒としては、例えばトルエンやキシレン等の芳香族
炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の
脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエ
ステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル類、ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルホルムアミド等のアミド類、クロロホルム、塩化メチ
レン、四塩化炭素等のハロゲン化合物類、ジメチルスル
ホキシド、ニトロベンゼン等やこれらの2種以上の混合
物が挙げられる。
【0079】次に、機能性付与基を有するSi−H基含
有ケイ素化合物を得る方法として、上述した(Q−2)
の方法[以下(Q−2)−方法]について説明する。
(Q−2)−方法において使用される反応性基を有する
炭素−炭素不飽和結合化合物としては、(Q−1)−方
法において述べたものを挙げることができる。また、上
述した式(14)で表されるSi−H基含有ケイ素化合
物と該反応性基を有する炭素−炭素不飽和結合化合物と
のヒドロシリル化反応は、(Q−1)−方法で述べたヒ
ドロシリル化反応と同じ条件で実施することができる。
【0080】(Q−2)−方法によると、上記ヒドロシ
リル化反応によって反応性基を有するSi−H基含有ケ
イ素化合物を得ることができる。この反応性基を有する
Si−H基含有ケイ素化合物とそれに反応性を有する機
能性付与基含有化合物との反応は、各々の反応性基の種
類に応じた反応温度、反応圧力、溶媒等の反応条件を選
択して実施できる。その際、Si−H基の安定性の点か
ら、反応温度としては300℃以下が好ましく、150
℃以下0℃以上がさらに好ましい。本発明の多孔性土木
建築材料用浸透性吸水防止剤は、上述した光触媒(a)
と一般式(2)で表されるシリコーン(b)とを含んで
なる。
【0081】 RSiO(4−c−d)/2 (2) (式中、Rは同じか又は異なり、水素原子又は炭素数1
〜30である一価の有機基を表す。Xは同じか又は異な
り、水酸基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ハロゲン
原子からなる群より選ばれる少なくとも一つの反応性基
を表す。0<c<4、0≦d<4であり、0<(c+
d)<4である。) 上記一般式(2)で示されるシリコーン(b)として
は、例えば式(16)、(17)、(18)及び(1
9)で表されるシロキサン結合の少なくとも1種の構造
を含むシリコーンを挙げることができる。
【0082】
【化5】
【0083】−(RSiO)− (17)
【0084】
【化6】
【0085】
【化7】
【0086】(式中、Rは同じか又は異なり、水素原子
又は炭素数1〜30である一価の有機基を表す。)
【0087】上述した構造を含むシリコーン(b)は、
例えば式RSiX3(式中、Rは水素原子又は炭素数1
〜30の一価の有機基を表す。Xは同じか又は異なり、
水酸基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ハロゲン原子
からなる群より選ばれる少なくとも一つの反応性基を表
す。以下同様。)で表される3官能シラン誘導体モノマ
ー及び/又は式R2SiX2で表される2官能シラン誘導
体モノマー及び/又は式SiX4で表される4官能シラ
ン誘導体モノマー、及び必要により式RSiXで表さ
れる1官能シラン誘導体モノマーを、有機酸又は無機酸
の存在下、あるいは非存在下に、反応温度0〜120
℃、好ましくは10〜60℃で、部分的に加水分解・縮
重合させることにより調製できる。この様にして得られ
るシラン誘導体モノマーの部分縮合物のポリスチレン換
算重量平均分子量は、好ましくは200〜10000、
さらに好ましくは400〜5000である。上記有機酸
及び無機酸としては、例えば塩酸、硫酸、メタンスルホ
ン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、シュウ酸
及びマレイン酸などから選ばれる少なくとも1種の酸が
用いられるが、特に好適なのは酢酸、プロピオン酸であ
る。
【0088】また、加水分解の際は適度に溶剤で希釈し
た状態で行うことができる。溶剤としては、アルコール
系溶剤が好適であり、特にメタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコール、第三ブチルアルコールが好適で
ある。 この溶剤の使用量は、上記シラン誘導体モノマ
ーの総量100重量部に対して5〜300重量部、特に
50〜200重量部が好ましい。また、これらの溶剤は
反応終了後に、必要により除去することができる。ま
た、上記シラン誘導体モノマーを加水分解させるために
加える水量は、上記シラン誘導体の総量1モルに対し
0.05〜5モル量、特に0.5〜3.5モル量が好適
である。
【0089】本発明において、上述した一般式(2)で
示されるシリコーン(b)を例示すると、例えばジメチ
ルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メ
チルハイドロジェンポリシロキサン、アルコキシ基含有
シリコーンオイル、シラノール基含有シリコーンオイ
ル、ビニル基含有シリコーンオイル、オクタメチルシク
ロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサ
ン等のシリコーンオイル類、ポリエーテル変性シリコー
ン、ポリグリセリン変性シリコーン、アミノ変性シリコ
ーン、エポキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコ
ーン、メタクリル変性シリコーン、カルボン酸変性シリ
コーン、脂肪酸エステル変性シリコーン、アルコール変
性シリコーン、アルキル変性シリコーン、フロロアルキ
ル変性シリコーン等の変性シリコーン類、テトラエトキ
シシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエト
キシシラン等の(アルキル)アルコキシシランのモノマ
ー、オリゴマー、及び重合体、ビニルトリクロルシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルト
リメトキシシラン等のシランカップリング剤及びその反
応生成物、シリコーン界面活性剤等である。これらのシ
リコーンは単独でも、2種以上を同時に用いることもで
きる。
【0090】本発明の上記シリコーン(b)は、無溶媒
の状態(液体、固体)であっても水や有機溶剤等の溶媒
に溶解あるいは分散した状態であっても良く、特に制限
はない。上記有機溶剤としては、例えばエタノール、メ
タノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−
ブタノール、エチレングリコール、ブチルセロソルブ等
のアルコール類、トルエンやキシレン等の芳香族炭化水
素類、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の脂肪族
炭化水素類、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン
等のエーテル類、ジメチルアセトアミド、ジメチルホル
ムアミド等のアミド類、クロロホルム、塩化メチレン、
四塩化炭素等のハロゲン化合物類、ジメチルスルホキシ
ド、ニトロベンゼン等、さらにはこれらの2種以上の混
合物が挙げられる。
【0091】本発明の上記シリコーン(b)として、水
に安定に溶解、あるいは分散するものを選択すると、該
シリコーン(b)を用いた多孔性土木建築材料用浸透性
吸水防止剤が、環境の側面から好ましい、水系(水溶
液、水性エマルジョン、水性ペースト等)の形態として
製造できるため好ましい。
【0092】このようなシリコーン(b)としては、親
水性基(カルボキシル基あるいはその塩、リン酸基ある
いはその塩、スルホン酸基あるいはその塩、アミノ基あ
るいはその塩、ポリオキシアルキレン基等)を有するシ
リコーンを挙げることができるが、特に一般式(7)で
表される塩基性窒素を含有するシリコーン(b1)が、
多孔性土木建築材料への含浸性、吸水防止性能の付与の
点から好ましい。 R SiO(4−e−f−g)/2 (7) (式中、Rは同じか又は異なり、塩基性窒素を含有す
る炭素数1〜30である一価の有機基を表し、Rは同
じか又は異なり、水素原子、又は塩基性窒素を含有しな
い炭素数1〜30である一価の有機基を表す。Xは同じ
か又は異なり、水酸基、炭素数1〜20のアルコキシ
基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる少なくとも一
つの反応性基を表す。0<e<4、0≦f<4、0≦g
<4であり、0<(e+f+g)<4である。)
【0093】本発明において、上記一般式(7)で表さ
れる塩基性窒素を含有するシリコーン(b1)は、例え
ば、式RSiX3(式中、Rは水素原子、又は塩基
性窒素を含有しない炭素数1〜30である一価の有機基
を表す。Xは、水酸基、炭素数1〜20のアルコキシ
基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる少なくとも一
つの反応性基を表す。以下同様。)や式R 2SiX2
式R SiXで表される塩基性窒素を含有しないシラ
ン誘導体モノマー(b1−1)と、式RSiX 3(式
中、Rは塩基性窒素を含有する炭素数1〜30である
一価の有機基を表す。Xは、水酸基、炭素数1〜20の
アルコキシ基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる少
なくとも一つの反応性基を表す。以下同様。)や式R
2SiX2、式RSiX2、式R SiX、式R
SiX、式R SiXで表される塩基性
窒素を含有するシラン誘導体モノマー(b1−2)を、
必用により式SiX4で表される4官能シラン誘導体モ
ノマーを添加して、上述した有機酸又は無機酸の存在
下、あるいは非存在下に、また上述した有機溶剤の存在
下、あるいは非存在下に、反応温度0〜120℃、好ま
しくは10〜60℃で、部分的に加水分解・縮重合させ
ることにより調製できる。
【0094】この際、上記塩基性窒素を含有しないシラ
ン誘導体モノマー(b1−1)と上記塩基性窒素を含有
するシラン誘導体モノマー(b1−2)は、同時に加水
分解・縮重合させてもよいし、別々に加水分解・縮重合
させた後、混合して調整してもよい。さらに、同時に加
水分解・縮重合させたものを、(b1−1)単独あるい
は(b1−2)単独で加水分解・縮重合させたものと混
合して調整してもよい。
【0095】ここで、上記一般式(7)で表される塩基
性窒素を含有するシリコーン(b1)におけるR基の
具体例としては、水素原子、メチル基、エチル基、n-
プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチ
ル基、tert.-ブチル基、n-ペンチル基、イソペン
チル基、ネオペンチル基、tert.-ペンチル基;n-
ヘキシル基のようなヘキシル基;n-ヘプチル基のよう
なヘプチル基;n-オクチル基のようなオクチル基およ
び2,2,4-トリメチルペンチル基のようなイソオク
チル基;n-ノニル基のようなノニル基;n−デシル基
のようなデシル基およびn-ドデシル基のようなドデシ
ル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4-エチ
ルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ノルボルニル
基およびメチルシクロヘキシル基のようなシクロアルキ
ル基、ビニル基、アリル基、n−5−ヘキセニル基、4
−ビニルシクロヘキシル基および3−ノルボルネニル基
のようなアルケニル基;フェニル基、ビフェニリル基、
ナフチル基、アントリル基およびフェナントリル基のよ
うなアリール基;o−、m−、p−トリル基、キシリル
基およびエチルフェニル基のようなアルカリール 基;
ベンジル基、α−およびβ−フェニルエチル基のような
アラルキル基等を挙げることができる。これらの中で、
非置換の炭素数1〜20のアルキル基およびフェニル基
が好まく使用できる。
【0096】また、上記一般式(7)で表される塩基性
窒素を含有するシリコーン(b1)におけるR基の具
体例としては、 H2N(CH23- H2N(CH22NH(CH22- H2N(CH22NH(CH23- H2N(CH22- H3CNH(CH23- C25NH(CH23- H3CNH(CH22- C25NH(CH22- H2N(CH24- H2N(CH25- H(NHCH2CH23- C49NH(CH22NH(CH22- シクロ-C611NH(CH23- シクロ-C611NH(CH22- (CH32N(CH23- (CH32N(CH22- (C252N(CH23- (C252N(CH22- を挙げることができる。
【0097】また、上記一般式(7)で表される塩基性
窒素を含有するシリコーン(b1)におけるX基の具体
例としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ
基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ
基、sec.-ブトキシ基、tert.-ブトキシ基;n
-ペンチルオキシ基のようなペンチルオキシ基およびn-
ヘキシルオキシ基のようなヘキシルオキシ基、塩素原
子、臭素原子、水酸基等を挙げることができる。
【0098】本発明の多孔性土木建築材料用浸透性吸水
防止剤は、上述した光触媒(a){変性光触媒(a1)
を含む}とシリコーン(b)を、重量比(a)/(b)
=0.01/99.9〜90/10で含有するものであ
るが、耐汚染性と耐水性を効率的に発揮させるには、重
量比(a)/(b)=0.01/99.9〜20/80
であることが好ましい。さらに好ましくは、重量比
(a)/(b)=0.05/99.5〜5/95であ
る。該光触媒(a)の量が少ないと材料表面を光触媒活
性及び/または親水性にする効果が十分でなく、該光触
媒(a)の量が多いとシリコーン(b)の材料内部への
浸透を阻害し好ましくない。
【0099】本発明の多孔性土木建築材料用浸透性吸水
防止剤の合成方法としては特に限定されないが、例えば
以下の方法を挙げることができる。(I)光触媒(a)
とシリコーン(b)を室温又は加熱下に混合、攪拌す
る。(II)光触媒(a)の存在下、シリコーン(b)
の原料であるシラン誘導体モノマーやオリゴマー等を、
上述したシリコーン(b)を製造する条件で、加水分解
・縮重合する。
【0100】本発明の多孔性土木建築材料用浸透性吸水
防止剤は、無溶媒の状態であっても水や有機溶剤等の溶
媒に溶解あるいは分散した状態であっても良く、特に制
限はないが、水系(水溶液、水性エマルジョン、水性ペ
ースト等)の形態が、地球環境の保護や、火災・中毒等
の危険性を回避する観点から、非常に好ましい。本発明
において、水を溶媒とする水系の多孔性土木建築材料用
浸透性吸水防止剤は、水以外の成分が1〜95重量%の
ものが好適に使用されるが、水以外の成分が60〜95
重量%であるペーストの状態が、作業性の点から最も好
ましい。
【0101】さらに、本発明の多孔性土木建築材料用浸
透性吸水防止剤であって、上記水系のペーストの状態で
あり、直立のコンクリートまたは石灰質砂岩面上に、1
mmの塗布厚さで吹き付け塗装または刷毛塗りにより塗
布した際に安定であり、コンクリートまたは石灰質砂岩
面により完全に吸収されてしまう前に、1cmより多く
下方に流下しない安定なペーストは、作業性及び多孔性
土木建築材料への効率的な耐汚染性、耐水性の付与の観
点から非常に好ましい。本発明において、上記安定なペ
ースト状である多孔性土木建築材料用浸透性吸水防止剤
は、例えば特許第3160231号公報で開示された方
法と類似の操作によって製造することができる。
【0102】すなわち、本発明において、安定なペース
ト状である多孔性土木建築材料用浸透性吸水防止剤の製
造方法としては、以下の2工程からなる方法が例示でき
る。 (第1工程)本発明のシリコーン(b)を1〜20重量
部と乳化剤0.1〜5重量部、及び水5〜40重量部を
混合・強撹拌することにより水性エマルジョンを調整す
る。
【0103】(第2工程)第1工程で得た水性エマルジ
ョンにシリコーン(b)を40〜90重量部、及び水0
〜30重量部を添加し、ペースト状の粘調度が達成され
るまで混合・強撹拌する。この際、光触媒(a){好ま
しくは変性光触媒(a1)}は、好ましくは光触媒ゾル
の形態で、第1工程あるいは第2工程終了後に、固形分
として0.04〜27.5重量部添加することにより本
発明の多孔性土木建築材料用浸透性吸水防止剤を得るこ
とができる。
【0104】また、上記第1工程に使用できる乳化剤と
しては、ノニオン系、カチオン系、アニオン系の全てが
使用できるが、本発明ではノニオン系のものが好適に用
いられる。上記ノニオン系乳化剤の中で、特に好ましく
用いられるものとしては、酢酸ビニル単位を5〜50モ
ル%、とくに8〜20モル%を有し、500〜3000
の重合度を有するポリビニルアルコール、アルキルポリ
グリコールエーテル、アルキルアリールポリグリコール
エーテル、エチレンオキシド/プロピレンオキシド-ブ
ロック共重合体、炭素数8〜22個のアルキル基を有す
るアルキルアミンのエチレンオキシドまたはプロピレン
オキシドとの付加生成物、セルロース等の天然物質およ
びその誘導体、極性基含有線状オルガノ(ポリ)シロキ
サン等を挙げることができる。
【0105】本発明の多孔性土木建築材料用浸透性吸水
防止剤には、上述した乳化剤以外にも、増粘剤、流動調
整剤、消泡剤、抑泡剤、発泡剤、着色剤、防腐剤、防か
び剤、防蟻剤、水溶性アクリル樹脂、アクリルラテック
ス、SBRラテックス、コロイダルシリカ等の添加剤を
必要に応じて配合することができる。本発明の多孔性土
木建築材料は、本発明の多孔性土木建築材料は、撥水性
物質の実質的に表面(大気界面)のみを光触媒活性及び
/又は親水性にした構造であり、表面が光触媒活性及び
/又は親水性、表面近傍より内部が撥水性であれば特に
限定されないが、表面に光触媒(A)が存在し、表面近
傍より内部にシリコーン(B)が存在する該材料が好ま
しく用いられる。
【0106】この様な多孔性土木建築材料は、上述した
本発明の多孔性土木建築材料用浸透性吸水防止剤をその
表面に処理することで、該吸水防止剤を材料表面から内
部に浸透させることにより製造するのが好ましい。より
具体的な方法として、例えば、撥水性を発現する組成物
と光触媒活性及び/又は親水性を発現する組成物を該土
木建築材料表面に別々に、逐次処理する方法を用いても
よいが、特に、本発明の多孔性土木建築材料用浸透性吸
水防止剤を用いることは、土木建築材料の処理回数を1
回で済ますことができ、前記逐次処理の方法に比べ、作
業時間の短縮が図れ、省力化にも寄与し、より好まし
い。
【0107】すなわち、1回の処理の後、多孔性土木建
築材料の表面及び内部に存在する本発明の吸水防止剤の
うち、表面に存在する部分においてのみ、太陽光等の光
照射による吸水防止剤中の光触媒活性化が起こり、それ
により、多孔性土木建築材料の表面が光触媒活性及び/
又は親水性を呈するようになる。一方、建築材料内部に
おいては、光照射の影響を受けないため、吸水防止剤中
の光触媒活性化が起こらず、吸水防止剤本来の撥水性が
保たれている。
【0108】本発明の多孔性土木建築材料用浸透性吸水
防止剤の材料表面への処理方法としては特に限定されな
いが、スプレーコーティング、ディップコーティング、
フローコーティング、スピンコーティング、ロールコー
ティング、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法を使用する
ことが出来る。該吸水防止剤の処理量としては特に限定
されないがシリコーン(b)として1〜1000g/m
2であるのが好ましい。該吸水防止剤を材料に塗布、又
は浸せき後、室温下に放置、又は天日乾燥、加熱乾燥に
より本発明の多孔性土木建築材料を得ることが出来る。
【0109】本発明において、多孔性土木建築材料表面
に存在する光触媒(A)としては、上述した本発明の多
孔性土木建築材料用浸透性吸水防止剤に用いられる光触
媒(a)として例示したものを挙げることができる。
【0110】本発明において、多孔性土木建築材料の表
面近傍より内部を撥水性にするのに有用なシリコーン
(B)としては、特に限定されないが、例えば一般式
(1)で表されるシリコーンを挙げることができる。 RSiO(4−a−b)/2 (1) (式中、Rは同じか又は異なり、水素原子又は炭素数1
〜30である一価の有機基を表す。Xは同じか又は異な
り、水酸基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ハロゲン
原子からなる群より選ばれる少なくとも一つの反応性基
を表す。0<a<4、0≦b<4であり、0<(a+
b)<4である。) 上記シリコーン(B)としては、本発明の多孔性土木建
築材料用浸透性吸水防止剤に使用するシリコーン(b)
や、該シリコーン(b)と水及び/又は多孔性土木建築
材料との反応生成物等を挙げることができる。
【0111】本発明の多孔性土木建築材料としては特に
限定されないが例示すれば打放しコンクリート、軽量コ
ンクリート、プレキャストコンクリート、軽量発泡コン
クリート(ALC)、モルタル、目地モルタル、石綿セ
メント板、パルプセメント板、木毛セメント板、ガラス
繊維入りセメント板(GRC)、カーボン繊維入りセメ
ント板、ケイ酸カルシウム板、石膏ボード、ハードボー
ド、しっくい、石膏プラスター、ドロマイトプラスタ
ー、ブロック、煉瓦、タイル、瓦、天然石、人工石、ガ
ラスウール、ロックウール、セラミックファイバー等の
無機質材料を主成分とする材料、木材、合成木材、パー
チクルボード等の有機質材料を主成分とする材料であ
り、特にコンクリートが好ましく用いられる。
【0112】本発明においては発明(1)〜(4)に記
載の多孔性土木建築材料を構成要素とすることを特徴と
する土木建築物をも提供する。本発明の土木建築物とし
ては特に限定されないが例示すれば住宅、ビル等の建
物、橋梁、プラント、桟橋等である。該土木建築物は本
発明の多孔性土木建築材料を構成要素とするものであ
る。具体的には本発明の多孔性土木建築材料を使用して
建造された土木建築物、及び建造後に本発明の浸透性吸
水防止剤等を表面に処理することにより得られる土木建
築物があげられる。
【0113】本発明の土木建築物は、高耐水性の発現に
より、優れた高耐久性を有すると共に、大気中の汚染物
質によるすす状、すじ状の汚染を防ぐことが可能であ
る。また、土木建築物の外観を損ねる「落書き汚れ」等
の「汚れ」に対しても、本発明の土木建築物の表面が有
する光触媒活性及び/又は親水性の作用で、光照射及び
/又は水(水洗浄や降雨等の水)により、容易に除去す
ることができる。以下の実施例、参考例及び比較例によ
り本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲
を限定するものではない。
【0114】実施例、参考例及び比較例中において、各
種の物性は下記の方法で測定した。 [1]粒径分布及び数平均粒子径 試料中の固形分の含有量が1−20wt%となるよう適
宜溶媒を加えて希釈し、湿式粒度分析計(日機装製マイ
クロトラックUPA−9230)を用いて測定した。 [2]赤外線吸収スペクトル 日本分光製FT/IR−5300型赤外分光計を用いて
測定した。
【0115】[3]作業性 JIS-R5201(10.4)に準じて作成したモル
タル(7×7×2cm)を直立させ、その表面の上から
1cmの幅に浸透性吸水防止剤1g程度を刷毛塗りによ
り塗布し、浸透性吸水防止剤の流下の程度から以下の3
段階で評価した。 ○:良好(流下1cm未満) △:やや良好(流下1〜3cm) ×:劣る(流下3cmより大)
【0116】[4]紫外線照射後における試料表面の親
水性の評価 試料表面に、東芝ライテック製FL20S BLB型ブ
ラックライトの光を3日間照射後、試料表面に純水を滴
下し、20℃、1分後の接触角を協和界面科学製CA−
X150型接触角計で測定することにより、親水性を以
下の3段階で評価した。 ○:良好(接触角10゜未満) △:やや良好(接触角10゜〜50゜) ×:劣る(接触角50゜より大) なおこのとき、トプコン製UVR−2型紫外線強度計
{受光部として、日本国トプコン製UD−36型受光部
(波長310〜400nmの光に対応)を使用}を用い
て測定した紫外線強度が1mW/cmとなるよう調整
した。
【0117】[5]試料表面の光触媒活性の評価 試料表面に上記[4]の方法にて紫外線を3日間照射し
た後、メチレンブルーの1重量%水溶液を塗布し、さら
に上記[4]の方法にて紫外線を3日間照射した。その
後、光触媒の作用によるメチレンブルーの分解の程度
(試料表面の退色の程度に基づき、目視で評価)に基づ
き、光触媒の活性を以下の3段階で評価した。 ○:メチレンブルーが完全に分解。 △:メチレンブルーの青色がわずかに残る。 ×:メチレンブルーの分解はほとんど観測されず。
【0118】[6]撥水層深さ 試料を2つに切断し、切断面に水をかけて表面からの撥
水層の深さを測定した。 [7]吸水性 試料(浸透性吸水防止剤を全面に塗布)を水中に28日
間浸せき後の吸水率を測定し、吸水性を以下の3段階で
評価した。 ○:良好(吸水率2%未満) △:やや良好(吸水率2〜5%)、 ×:劣る(吸水率5%より大)
【0119】[8]耐汚染性 試料を屋外で28日間曝露し表面全体及び、すじ状の汚
染状態の程度(目視で評価)に基づき、耐汚染性を以下
の3段階で評価した。 ○:良好、△:やや良好、×:劣る
【0120】
【実施例1】ワッカー社製BSクリームCJ(シリコー
ン成分80%)125gにTKS-203(酸化チタン
ヒドロゾルの商品名、酸化チタン20重量%、数平均粒
子径8nm、テイカ製)2.5gを混合、攪拌してクリ
ーム状の浸透性吸水防止剤を得た。JIS-R5201
(10.4)に準じて作成したモルタル(7×7×2c
m)の表面に得られた浸透性吸水防止剤をシリコーン成
分で200g/m2となるように塗布後、室温で乾燥し
評価試料とした。この試料の評価結果を表1に示した。
【0121】
【実施例2】TKS-203を25g使用した以外は実
施例1と同様の方法で、浸透性吸水防止剤及びそれを用
いた評価試料を得た。この試料の評価結果を表1に示し
た。
【0122】
【実施例3】TKS-203を100g使用した以外は
実施例1と同様の方法で、浸透性吸水防止剤及びそれを
用いた評価試料を得た。この試料の評価結果を表1に示
した。
【0123】
【参考例1】KF9901(メチルハイドロジェンシロ
キサン−ジメチルシロキサンコポリマーの商品名、Si
−H基含量7.14mmol/g、重量平均分子量39
00、信越化学工業製)500g、ユニオックスMUS
-8(ポリオキシエチレンアリルメチルエーテルの商品
名、重量平均分子量800(カタログ値)、日本油脂
製)1370g、塩化白金酸六水和物0.25gをジオ
キサン2800g中、80℃で3時間反応しSi-H基
含有ケイ素化合物(1)を含む溶液を得た。
【0124】得られたSi−H基含有ケイ素化合物
(1)のジオキサン溶液4gにブチルセロソルブ8gを
添加・混合した後、1N水酸化ナトリウム水溶液8ml
を添加すると23℃において37mlの水素ガスが発生
した。水素生成量から求めたSi−H基含有ケイ素化合
物のジオキサン溶液におけるSi−H基量は0.36m
mol/g(メチルハイドロジェンシロキサン−ジメチ
ルシロキサンコポリマー当たりに換算したSi−H基量
は約3.5mmol/g)であった。
【0125】還流冷却器、温度計および撹拌装置を有す
る反応器にいれたタイノックA−6(酸化チタンヒドロ
ゾルの商品名、アンモニア解膠型、酸化チタン濃度6重
量%、数平均粒子径10nm、多木化学製)200gに
上記合成したSi−H基含有ケイ素化合物(1)のジオ
キサン溶液12.5gを30℃にて約30分かけて添加
し、さらに3時間撹拌を続けることにより、非常に分散
性の良好な、数平均粒子径15nmの変性酸化チタンゾ
ル(1)を得た。この時、Si−H基含有ケイ素化合物
(1)の反応に伴い生成した水素ガス量は23℃におい
て125mlであった。また、得られた変性酸化チタン
ゾル(1)をKRS板上にコーティングしIRスペクト
ルを測定したところ、Ti−OH基の吸収(3630〜
3640cm−1)の消失が観測された。
【0126】
【実施例4】TKS−203に代えて参考例1で得られ
た変性酸化チタンゾル(1)を8.9g使用した以外は
実施例1と同様の方法で、浸透性吸水防止剤及びそれを
用いた評価試料を得た。この試料の評価結果を表1に示
した。
【0127】
【参考例2】還流冷却器、温度計および撹拌装置を有す
る反応器にいれたTKS−251(酸化チタンオルガノ
ゾルの商品名、分散媒:トルエンとイソプロパノールの
混合溶媒、酸化チタン濃度20重量%、数平均粒子径1
2nm、テイカ製)40gにビス(トリメチルシロキ
シ)メチルシラン8gを50℃にて約5分かけて添加
し、さらに50℃で12時間撹拌を続けることにより、
非常に分散性の良好な数平均粒子径25nmの変性酸化
チタンゾル(2)を得た。この時、ビス(トリメチルシ
ロキシ)メチルシランの反応に伴い生成した水素ガス量
は23℃において718mlであった。また、得られた
変性酸化チタンオルガノゾルをKBr板上にコーティン
グしIRスペクトルを測定したところ、Ti−OH基の
吸収(3630〜3640cm−1)の消失が観測され
た。
【0128】
【実施例5】TKS−203に代えて参考例2で得られ
た変性酸化チタンゾル(2)を3.0g使用した以外は
実施例1と同様の方法で、浸透性吸水防止剤及びそれを
用いた評価試料を得た。この試料の評価結果を表1に示
した。
【0129】
【比較例1】ワッカー社製BSクリームCJ(シリコー
ン成分80%)のみを実施例1と同様の方法でモルタル
にシリコーン成分で200g/m2塗布、乾燥し評価試
料を得た。この試料の評価結果を表1に示した。
【0130】
【比較例2】酸化チタンゾル(テイカ製、TKS-20
3、水分散系、酸化チタン20重量%、平均粒径8n
m)のみを実施例1と同様の方法でモルタルに酸化チタ
ン成分で10g/m2塗布、乾燥し評価試料を得た。こ
の試料の評価結果を表1に示した。
【0131】
【表1】
【0132】
【発明の効果】本発明の多孔性土木建築材料、土木建築
物、及び、多孔性土木建築材料用浸透性吸水防止剤は耐
汚染性と吸水防止性を合わせ持つという優れた効果を有
する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 183/05 C09D 183/05 183/07 183/07 183/08 183/08 201/00 201/00 E04B 1/62 E04B 1/62 Z E04F 13/00 E04F 13/00 Z Fターム(参考) 2E001 DA01 DA04 DH23 EA01 FA04 GA06 GA08 HB08 JD02 KA01 MA01 MA06 MA09 4G028 FA03 FA06 4G069 AA03 AA05 BA00 BA04A BA04B BA21A BA21B BA48A BE32A BE32B CA01 CA11 DA03 EB19 ED02 ED04 FC08 4J038 DL031 DL041 DL061 DL081 DL101 GA01 GA03 GA06 GA08 GA11 GA12 GA13 GA14 HA216 KA03 KA08 NA05 NA06 PB05 PC04

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が光触媒活性及び/又は親水性であ
    り、表面近傍より内部が撥水性であることを特徴とする
    多孔性土木建築材料。
  2. 【請求項2】 表面に光触媒(A)が存在し、表面近傍
    より内部に一般式(1)で表されるシリコーン(B)が
    存在する請求項1に記載の多孔性土木建築材料。 RSiO(4−a−b)/2 (1) (式中、Rは同じか又は異なり、水素原子又は炭素数1
    〜30である一価の有機基を表す。Xは同じか又は異な
    り、水酸基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ハロゲン
    原子からなる群より選ばれる少なくとも一つの反応性基
    を表す。0<a<4、0≦b<4であり、0<(a+
    b)<4である。)
  3. 【請求項3】 光触媒(A)が酸化チタンである請求項
    1〜2に記載の多孔性土木建築材料。
  4. 【請求項4】 多孔性土木建築材料がコンクリートであ
    ることを特徴とする請求項1〜3に記載の多孔性土木建
    築材料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4に記載の多孔性土木建築材
    料を構成要素とすることを特徴とする土木建築物。
  6. 【請求項6】 光照射及び/又は水によって、容易に
    「汚れ」を除去できることを特徴とする請求項5に記載
    の土木建築物。
  7. 【請求項7】 光触媒(a)、及び一般式(2)で表さ
    れるシリコーン(b)を含有することを特徴とする多孔
    性土木建築材料用浸透性吸水防止剤。 RSiO(4−c−d)/2 (2) (式中、Rは同じか又は異なり、水素原子又は炭素数1
    〜30である一価の有機基を表す。Xは同じか又は異な
    り、水酸基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ハロゲン
    原子からなる群より選ばれる少なくとも一つの反応性基
    を表す。0<c<4、0≦d<4であり、0<(c+
    d)<4である。)
  8. 【請求項8】 光触媒(a)が酸化チタンであることを
    特徴とする請求項7に記載の多孔性土木建築材料用浸透
    性吸水防止剤。
  9. 【請求項9】 光触媒(a)の数平均粒子径が800n
    m以下であることを特徴とする請求項7、8のいずれか
    に記載の多孔性土木建築材料用浸透性吸水防止剤。
  10. 【請求項10】 光触媒(a)が、光触媒粒子を、式
    (3)で表されるトリオルガノシラン単位、式(4)で
    表されるモノオキシジオルガノシラン単位、式(5)で
    表されるジオキシオルガノシラン単位よりなる群から選
    ばれる少なくとも1種の構造単位を有する化合物類より
    なる群から選ばれる少なくとも1種の変性剤化合物
    (c)を用いて変性処理することによって得られた変性
    光触媒(a1)であることを特徴とする請求項7〜9の
    いずれかに記載の多孔性土木建築材料用浸透性吸水防止
    剤。 R Si− (3) −(R SiO)− (4) 【化1】 (式中、Rは各々独立して直鎖状または分岐状の炭素
    数が1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシクロ
    アルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数が1〜30個
    のフルオロアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル
    基、フェニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、水酸
    基から選ばれた1種以上からなる基を表す。)
  11. 【請求項11】 該変性剤化合物(c)が、一般式
    (6)で表されるSi−H基含有ケイ素化合物(c1)
    であることを特徴とする請求項10に記載の多孔性土木
    建築材料用浸透性吸水防止剤。 H SiO(4−x−y−z)/2 (6) (式中、Rは各々独立して直鎖状または分岐状の炭素
    数が1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシクロ
    アルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数が1〜30個
    のフルオロアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル
    基、フェニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、水酸
    基から選ばれた1種以上からなる基を表す。また、式中
    Qは、又は下記(あ)〜(う)からなる群より選ばれる
    少なくとも1つの機能性付与基を含有する基である。 (あ)カルボキシル基あるいはその塩、リン酸基あるい
    はその塩、スルホン酸基あるいはその塩、アミノ基ある
    いはその塩、ポリオキシアルキレン基からなる群から選
    ばれた少なくとも1つの親水性基。 (い)エポキシ基、アクリロイル基、メタアクリロイル
    基、(環状)酸無水物基、ケト基、カルボキシル基、ヒ
    ドラジン残基、イソシアネート基、イソチオシアネート
    基、水酸基、アミノ基、環状カーボネート基、チオール
    基、エステル基からなる群から選ばれた少なくとも1つ
    の反応性基。 (う)少なくとも1つの分光増感基。また、0<x<
    4、0<y<4、0≦z<4、及び(x+y+z)≦4
    である。)
  12. 【請求項12】 該シリコーン(b)が、一般式(7)
    で表される塩基性窒素を含有するシリコーン(b1)で
    あることを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載
    の多孔性土木建築材料用浸透性吸水防止剤。 R SiO(4−e−f−g)/2 (7) (式中、Rは同じか又は異なり、塩基性窒素を含有す
    る炭素数1〜30である一価の有機基を表し、Rは同
    じか又は異なり、水素原子、又は塩基性窒素を含有しな
    い炭素数1〜30である一価の有機基を表す。Xは同じ
    か又は異なり、水酸基、炭素数1〜20のアルコキシ
    基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる少なくとも一
    つの反応性基を表す。0<e<4、0≦f<4、0≦g
    <4であり、0<(e+f+g)<4である。)
  13. 【請求項13】 光触媒(a)とシリコーン(b)の重
    量比が(a)/(b)=0.01/99.9〜20/8
    0であることを特徴とする請求項7に記載の多孔性土木
    建築材料用浸透性吸水防止剤。
  14. 【請求項14】 ペースト状の含水組成物であることを
    特徴とする請求項7〜13のいずれかに記載の多孔性土
    木建築材料用浸透性吸水防止剤。
  15. 【請求項15】 直立のコンクリートまたは石灰質砂岩
    面上に、1mmの塗布厚さで吹き付け塗装または刷毛塗
    りにより塗布した際に安定であり、コンクリートまたは
    石灰質砂岩面により完全に吸収されてしまう前に、1c
    mより多く下方に流下しないことを特徴とする請求項1
    3記載の多孔性土木建築材料用浸透性吸水防止剤。
  16. 【請求項16】 請求項7〜15のいずれかに記載の多
    孔性土木建築材料用浸透性吸水防止剤を表面に処理する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の多孔
    性土木建築材料の製造方法。
  17. 【請求項17】 構成要素が、請求項16の方法により
    得られる多孔性土木建築材料であることを特徴とする請
    求項5、6のいずれかに記載の土木建築物。
  18. 【請求項18】 請求項7〜15に記載の多孔性土木建
    築材料用浸透性吸水防止剤を、既存の土木建築物の構成
    要素の表面に処理することを特徴とする、請求項5、6
    のいずれかに記載の土木建築物の建造工法。
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