JP2003145781A - クリーニング機構及びインクジェット方式画像形成装置 - Google Patents

クリーニング機構及びインクジェット方式画像形成装置

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JP2003145781A
JP2003145781A JP2001348920A JP2001348920A JP2003145781A JP 2003145781 A JP2003145781 A JP 2003145781A JP 2001348920 A JP2001348920 A JP 2001348920A JP 2001348920 A JP2001348920 A JP 2001348920A JP 2003145781 A JP2003145781 A JP 2003145781A
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JP
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ink
wiper
scraping
cleaning mechanism
ink ejection
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JP2001348920A
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Yoshihito Fukuda
佳人 福田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インク吐出面に付着しているインクが増粘して
もこのインクを掻き取れるクリーニング機構を提供す
る。 【解決手段】前回のワイピング(前回掻き取ったタイミ
ング)から今回のワイピング(今回掻き取ったタイミン
グ)までの経過時間が長くなるほど、ワイパ42を用い
てインク吐出面22aをクリーニングするワイピング回
数(掻き取る回数)を増やした。例えば、経過時間が3
0秒間以下の場合はワイピング回数を1回とし、経過時
間が3分間を超えた場合はワイピング回数を4回とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク吐出面に付
着したインクを掻き取って除去するクリーニング機構、
及びこのクリーニング機構を有するインクジェット方式
画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータやワークステーションの出
力装置の一つとして、記録紙などの記録媒体にインクを
吐出して画像を形成するインクジェット方式画像形成装
置が知られている。このインクジェット方式画像形成装
置は、例えば、インクを吐出するインク吐出口(ノズル
の出口)が形成されたインク吐出面を有する印字ヘッド
と、この印字ヘッドを搭載して所定の主走査方向に往復
動(走査)するキャリッジと、この主走査方向に直交す
る方向(副走査方向)に記録紙を搬送する記録媒体搬送
装置とを備えている。
【0003】記録紙に画像を形成する際は、記録媒体搬
送装置で搬送中の記録紙を一時的に停止させ、キャリッ
ジを上記の主走査方向に往復動させながら、画像情報を
担持した画像信号に基づいてインク吐出口からインクを
吐出し、記録紙のうち、インク吐出口に向き合う画像形
成領域に位置する部分に1バンド分の画像を形成する。
【0004】1バンド分の画像を形成した後、記録紙を
1バンド分の幅だけ搬送して停止させ、再び、キャリッ
ジを上記の主走査方向に往復動させながら、画像信号に
基づいてインク吐出口からインクを吐出し、記録紙のう
ち画像形成領域に新たに位置する部分に画像を形成す
る。このような動作を繰り返すことにより記録紙に画像
を形成する。
【0005】上記したインクジェット方式画像形成装置
などのようにインクを利用した画像形成装置では、連続
して画像を形成した(印字した)場合、インク吐出口の
インク吐出状態が変化して画像品位が低下するおそれが
ある。インク吐出口からのインク吐出状態が変化する理
由は、インク吐出口にインクが付着したままになってい
たり、ノズル内に気泡が生成したりするからである。そ
こで、画像形成とは関係の無いときにインク吐出口から
インクを吐出する予備吐出や、回復装置を使用してイン
ク吐出口からインクを強制的に吸引して排出する回復動
作を行って、インク吐出状態を初期の状態にしている。
【0006】また、インク吐出状態を初期の状態にする
ために、弾力性の有るブレード(ワイパ)を用いて、イ
ンク吐出口が形成されたインク吐出面に付着したインク
を掻き取って除去するワイピング(クリーニング)も行
われる。このワイピングは、記録媒体に画像を形成する
前(印字開始前)や、画像形成中に所定のインク吐出回
数(ドット数)になったときや、画像形成が終了した時
(印字終了時)等に行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】画像形成中に所定のイ
ンク吐出回数(ドット数)になったときにワイピング
(ドットカウントワイプ)を行う場合、印字ドット数が
少ない画像(低Duty画像)を印字したときと、印字
ドット数が多い画像(高Duty画像)を印字したとき
とでは、前回のドットカウントワイプから今回のドット
カウントワイプまでの経過時間が相違する。
【0008】このような経過時間が相違するケースは、
ノズル幅分の画像を1スキャンで形成する1パス印字で
印字したときと、これと同じ画像を複数スキャンで形成
するマルチパス印字で印字したときとの間で起きること
もある。上記の経過時間が長い場合、インク吐出面に付
着しているインクが乾燥してその粘度が増す(増粘す
る)ので、この付着しているインクをワイピングで十分
に掻き取れないことがある。
【0009】インク吐出面に付着しているインクを十分
に掻き取れないときは、インク吐出状態を元の良好な状
態に回復できず、印字品位が低下するおそれがある。
【0010】本発明は、上記事情に鑑み、インク吐出面
に付着しているインクが増粘してもこのインクを掻き取
れるクリーニング機構及びインクジェット方式画像形成
装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のクリーニング機構は、インクを吐出するイン
ク吐出口から記録媒体にインクを吐出して画像を形成す
るインクジェット方式画像形成装置における、前記イン
ク吐出口が形成されたインク吐出面に付着したインクを
所定のワイパを用いて所定のタイミングで掻き取って除
去するクリーニング機構において、(1)前記インク吐
出面に付着しているインクを除去できるように、前回掻
き取ったタイミングから今回掻き取るタイミングまでの
経過時間に基づいてインクを今回掻き取る方法を変更す
ることを特徴とするものである。
【0012】ここで、(2)前記経過時間が長くなるほ
ど今回掻き取る回数を増やすことにより、インクを掻き
取る方法を変更してもよい。
【0013】さらに、(3)前記経過時間が長くなるほ
ど前記ワイパを相対的に遅く移動させてインクを掻き取
ることにより、インクを掻き取る方法を変更してもよ
い。
【0014】さらにまた、(4)前記経過時間が長くな
るほど、前記ワイパが前記インク吐出面に侵入する量を
多くしてインクを掻き取ることにより、インクを掻き取
る方法を変更してもよい。
【0015】さらにまた、(5)前記ワイパを複数種類
備え、(6)前記インク吐出面に付着しているインクを
除去できるように前記経過時間に基づいて、インクを今
回掻き取るワイパの種類を変更することにより、インク
を掻き取る方法を変更してもよい。
【0016】さらにまた、(7)前記複数種類のワイパ
に代えて、一つのワイパの腰の強さを変更することによ
りこのワイパがインクを掻き取る強さを変更してインク
を掻き取る方法を変更してもよい。
【0017】さらにまた、(8)前記ワイパは、その片
面に切り込みが形成されることにより、該片面側に撓む
ときと該片面とは反対の側に撓むときとではその腰の強
さが変更するものであってもよい。
【0018】また、上記目的を達成するための本発明の
インクジェット方式画像形成装置は、(9)上記したい
ずれかのクリーニング機構と、(10)インクを吐出す
るインク吐出口が形成されたインク吐出面に付着したイ
ンクを前回掻き取ったタイミングから今回掻き取るタイ
ミングまでの経過時間に基づいて、該インクを除去でき
るように該インクを今回掻き取る方法を変更するように
前記クリーニング機構を制御する制御器とを備えたこと
を特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施形態
を説明する。 [第1実施形態]
【0020】図1を参照して、本発明の第1実施形態を
説明する。
【0021】図1は、本発明のインクジェット方式画像
形成装置の第1実施形態の概略を示す斜視図である。こ
こでは、インクジェット方式画像形成装置の一例とし
て、記録紙12にインクを吐出して画像を形成するプロ
ッタ10を挙げる。
【0022】プロッタ10は、矢印A方向に搬送される
記録紙12などの記録媒体が載置されるプラテン14を
備えている。このプラテン14の上方には、プラテン1
4に平行に2本の走査レール(ガイドレール)16が掛
け渡されている。この走査レール16には、モータ(図
示せず)とベルト(図示せず)によって矢印B,C方向
(矢印A方向に直交する方向である。)に往復動する
(走査する)キャリッジ20がスライド軸受(図示せ
ず)を介して取り付けられている。
【0023】キャリッジ20には、インクを吐出するイ
ンク吐出口(ノズルの出口であり、図示せず)が形成さ
れたインク吐出面22a(図2参照)を有する印字ヘッ
ド22が搭載されている。インク吐出面22aの前方
は、画像が形成される画像形成領域24である。記録紙
12のうち画像形成領域24に位置する部分にインク吐
出口からインクが吐出され、これにより、この部分に画
像が形成される。印字ヘッド22は矢印B,C方向に走
査しながら記録紙12にインクを吐出する。また、印字
ヘッド22は、インク吐出面22aをクリーニングする
ためや予備吐出等のために走査範囲の外にも移動する。
【0024】走査範囲の外には、インク吐出面22aに
付着したインクを掻き取って除去するクリーニング機構
40が配置されている。このクリーニング機構40に
は、インク吐出面22aに直接に接触して、インク吐出
面22aに付着しているインクを掻き取る板状のワイパ
42が備えられている。このワイパ42はウレタンなど
から作製された弾力性を有するものである。また、ワイ
パ42は保持具(図示せず)に保持されている。印字ヘ
ッド22は制御器30に制御されてその移動速度は速く
なったり遅くなったりする。従って、インク吐出面22
aとワイパ42の相対的な移動速度は制御器30の制御
によって変更される。
【0025】ロール紙などの記録紙12に画像を形成す
るに当っては、プラテン14に記録紙12を載置して搬
送ローラ(図示せず)でこの記録紙12を搬送する。記
録紙12の上方でキャリッジ20を矢印B,C方向に往
復動させ、制御器30から印字ヘッド22に送信された
画像情報を担持する画像信号に基づいてインク吐出口か
らインクを吐出して、記録紙12のうち画像形成領域2
4に位置する部分に画像を形成する。
【0026】画像を形成する場合、インク吐出口からイ
ンクを吐出した回数(ドットカウント値)の累積が制御
器30のRAM(記憶素子)に格納される。このドット
カウント値が所定の閾値を超えた場合、キャリッジスキ
ャンが終了した時点でインク吐出面22aをクリーニン
グする。図2を参照して、インク吐出面22aのクリー
ニングについて説明する。
【0027】図2は、ワイパを用いてインク吐出面をク
リーニングしている状態を示す模式図である。
【0028】インク吐出面22aをワイパ42でクリー
ニングする際は、ワイパ42がインク吐出面22aに一
定の侵入量で当接した状態で、印字ヘッド22が矢印B
方向に移動することにより、インク吐出面22aに付着
したインク21をワイパ42のエッジ部42aで掻き取
って除去する。ここでは、ワイパ42のエッジ部42a
がインク吐出面22aに当接した状態でこれらが相対的
に移動することをワイピングと呼ぶ。
【0029】上記のようにインク吐出面22aをクリー
ニングするタイミングは、ドットカウント値が所定の閾
値を超えて、且つ、キャリッジスキャンが終了した時点
である。しかし、印字ドット数が少ない画像(低Dut
y画像)を印字したときと、印字ドット数が多い画像
(高Duty画像)を印字したときとでは、前回のクリ
ーニングから今回のクリーニングまでの経過時間が相違
する。この経過時間が時間が長い場合、インク吐出面2
2aに付着しているインクが増粘するので、インクを掻
き取りにくくなる。そこで、本実施形態では経過時間に
基づいて、表1に示すように、ワイピング回数を変更し
た。
【0030】表1には、前回のワイピング(前回掻き取
ったタイミング)から今回のワイピング(今回掻き取っ
たタイミング)までの経過時間が長くなるほどワイピン
グ回数(掻き取る回数)を増やした例を示す。ここで
は、例えば、経過時間が30秒間以下の場合はワイピン
グ回数を1回とし、経過時間が3分間を超えた場合はワ
イピング回数を4回とした。このワイピング回数は、イ
ンク吐出面22aのインク付着状態に応じて適宜に変更
してもよい。
【表1】
【0031】上記した例ではワイピング回数を変更した
が、ワイパ42と印字ヘッド22との相対的な移動速度
(ワイパスピード)を変更してもよい。表2には、上記
の経過時間が長くなるほどインク吐出面22aに対して
ワイパ42を相対的に遅く移動させた例を示す。ここで
は、例えば、経過時間が1分間以下のときはワイパスピ
ードを50m/秒とし、経過時間が3分間を超えたとき
はワイパスピードを10m/秒とした。このワイパスピ
ードは、インク吐出面22aのインク付着状態に応じて
適宜に変更してもよい。
【表2】
【0032】上記のように経過時間に基づいてワイピン
グ回数やワイパスピードを増減してインクを掻き取る方
法を変更することにより、インク吐出面22aで増粘し
たインクであってもワイパ42で確実に掻き取れる。従
って、インク吐出口から吐出されるインクの吐出状態を
元の状態に確実に回復でき、印字品位が低下することを
防止できる。また、インク吐出面22aで増粘したイン
クを除去するために延長されるワイピング時間を必要最
小限に抑えられるので、スループット(単位時間当りの
画像形成枚数)への影響を少なくできる。
【0033】なお、上記のようにしてインク吐出面22
aのクリーニングが終了した時点で、ドットカウント値
をリセットし(ゼロにし)、次回のクリーニングのため
にカウントを再び開始する。 [第2実施形態]
【0034】本発明の第2実施形態を、図3と図4を参
照して説明する。
【0035】図3は、ワイパの侵入量が少ないクリーニ
ング状態を示す模式図である。図4は、ワイパの侵入量
が多いクリーニング状態を示す模式図である。
【0036】第2実施形態のプロッタの基本的構造は、
第1実施形態のプロッタ10の基本的構造と同様であ
る。第2実施形態のプロッタでは、クリーニング機構の
ワイパ52が上下動して侵入量が変更される点に特徴が
ある。ワイパ52を上下動させるために、ワイパ52を
保持している保持具(図示せず)が制御器30(図1参
照)に制御されて上下動する。上下動する量について説
明する。
【0037】表3に示すように、上記した経過時間が3
分間以下のときは、インク吐出面22aにワイパ52が
侵入する量が1.0mmになるように保持具を位置させ
る。この場合、図3に示すように、ワイパ52の侵入量
が少ないが、インク吐出面22aに付着しているインク
が増粘していないので、このインクは十分に除去され
る。
【表3】
【0038】一方、上記した経過時間が3分間を超えた
ときは、インク吐出面22aにワイパ52が侵入する量
が1.2mmになるように保持具を上昇させる。この場
合、図4に示すように、ワイパ52の侵入量が多いので
図3のときよりも、ワイパ52とインク吐出面22aと
の密着する面積が広くなる。この状態でワイパ52がイ
ンク吐出面22aを摺動することにより、毛細管現象に
よってノズル内のインクがインク吐出面22aに少量引
き出される。この少量のインクによって、インク吐出面
22aで増粘していたインクの粘度が下がる。この結
果、インク吐出面22aのインクをワイパ52で容易に
掻き取れる。
【0039】上記のように経過時間に基づいてワイパ5
2の侵入量を増減してインクを掻き取る方法を変更する
ことにより、インク吐出面22aで増粘したインクであ
ってもワイパ52で確実に掻き取れる。従って、インク
吐出口から吐出されるインクの吐出状態を元の状態に確
実に回復でき、印字品位が低下することを防止できる。
また、インク吐出面22aで増粘したインクを除去する
ために延長されるワイピング時間を必要最小限に抑えら
れるので、スループット(単位時間当りの画像形成枚
数)への影響を少なくできる。
【0040】なお、上記のようにしてインク吐出面22
aのクリーニングが終了した時点で、ドットカウント値
をリセットし(ゼロにし)、次回のクリーニングのため
にカウントを再び開始する。 [第3実施形態]
【0041】本発明の第3実施形態を、図5と図6を参
照して説明する。
【0042】図5(a)は、腰の弱いワイパにした状態
を示す模式図であり、(b)は、腰の強いワイパにした
状態を示す模式図である。
【0043】第3実施形態のプロッタの基本的構造は、
第1実施形態のプロッタ10の基本的構造と同様であ
る。第3実施形態のプロッタでは、クリーニング機構の
ワイパ62の腰の強さが変更される点に特徴がある。ワ
イパ62の腰の強さを変更するために、ワイパ62の側
面近傍に補強板64を配置した。この補強板64は、制
御器30(図1参照)に制御されて矢印D方向に上下動
するように構成されている。補強板64が、図5(b)
に示すように上昇したときは、ワイパ62が撓みにくく
なってワイパ62の腰が強まる。この逆に、補強板64
が、図5(a)に示すように下降したときは、ワイパ6
2が撓み易くなってワイパ62の腰が弱まる。
【0044】表4に示すように、上記した経過時間が3
分間以下のときは、ワイパ62の腰を弱める(通常にす
る)。この場合、ワイパ62は高い圧力でインク吐出面
22aに接触しないが、インク吐出面22aに付着して
いるインクが増粘していないので、このインクは十分に
除去される。
【表4】
【0045】この逆に、上記した経過時間が3分間を超
えたときは、補強板64を上昇させてワイパ62の腰を
強める。この場合、ワイパ62は高い圧力でインク吐出
面22aに接触するので、インク吐出面22aに付着し
ているインクが増粘していても、このインクは十分に除
去される。
【0046】上記した例では、補強板64を上下動させ
てワイパ62の腰の強さを変更したが、撓む方向によっ
て腰の強さが変更されるワイパ66を用いてもよい。こ
のワイパ66について図6を参照して説明する。
【0047】ワイパ66は、ウレタンなどから作製され
た弾力性を有する板状のものである。ワイパ66の片面
には、複数の切り込み66aが形成されている。図6
(a)に示すように、ワイパ66が矢印B方向に撓むと
きは、切り込み66aが広がるのでワイパ66の腰が弱
まる。一方、図6(b)に示すように、ワイパ66が矢
印C方向に撓むときは、切り込み66aが閉じるのでワ
イパ66の腰が強まる。従って、インク吐出面22aを
腰の強いワイパ66でクリーニングするときは、印字ヘ
ッド22を矢印C方向に移動させる。この逆に、インク
吐出面22aを腰の弱いワイパ66でクリーニングする
ときは、印字ヘッド22を矢印B方向に移動させる。こ
のようにしてもワイパ66でインクを掻き取る強さを変
更できる。
【0048】ワイパ66でインクを掻き取る強さを変更
する方法としは、腰の強さが互いに異なる複数のワイパ
を並べておき、上記の経過時間に基づいてこれらを制御
器30(図1参照)で切り替えるように構成してもよ
い。この場合、各ワイパの下端部をそれぞれソレノイド
に接続しておき、各ソレノイドを制御器30で選択的に
オン・オフさせるように構成してもよい。
【0049】また、上記した腰の強さが互いに異なる複
数のワイパに代えて、ワイピング性能(インクを掻き取
る性能)が互いに異なる複数のワイパを使用してもよ
い。この場合の構造は、上記と同様になる。ところで、
ワイピング性能が高いワイパは、通常、インク吐出面2
2aやノズルを損傷させ易く、印字ヘッド22の寿命を
縮めることとなる。しかし、上記の経過時間が長いとき
にだけワイピング性能の高いワイパを用いるので、印字
ヘッド22の寿命短縮を必要最低限の抑えられる。
【0050】
【発明の効果】本発明のクリーニング機構では、インク
吐出面に付着しているインクを除去できるようにインク
掻き取り方法を変更するので、インク吐出面で増粘した
インクであっても掻き取れる。従って、インク吐出口か
ら吐出されるインクの吐出状態を元の状態に確実に回復
できる。この結果、印字品位が低下することを防止でき
る。
【0051】ここで、前記経過時間が長くなるほど今回
掻き取る回数を増やすことにより、インクを掻き取る方
法を変更する場合は、上記の経過時間が長くなるほどイ
ンク吐出面に付着しているインクが増粘することが多い
が、この経過時間が長くなるほどワイパで掻き取る回数
が増えるので、インク吐出面に付着しているインクをい
っそう確実に除去できる。
【0052】さらに、前記経過時間が長くなるほど前記
ワイパを相対的に遅く移動させてインクを掻き取ること
により、インクを掻き取る方法を変更する場合は、上記
の経過時間が長くなるほどインク吐出面に付着している
インクが増粘することが多いが、この経過時間が長くな
るほどワイパを遅く移動させてインクを掻き取るので、
インク吐出面に付着しているインクをいっそう確実に除
去できる。
【0053】さらにまた、前記経過時間が長くなるほ
ど、前記ワイパが前記インク吐出面に侵入する量を多く
してインクを掻き取ることにより、インクを掻き取る方
法を変更する場合は、上記の経過時間が長くなるほどイ
ンク吐出面に付着しているインクが増粘することが多い
が、この経過時間が長くなるほどワイパの侵入量を多く
してインクを掻き取るので、インク吐出面に付着してい
るインクをいっそう確実に除去できる。
【0054】さらにまた、前記ワイパを複数種類備え、
前記インク吐出面に付着しているインクを除去できるよ
うに前記経過時間に基づいて、インクを今回掻き取るワ
イパの種類を変更することにより、インクを掻き取る方
法を変更する場合は、インク吐出面に付着したインクの
状態を考慮してワイパを適宜に選択できるので、インク
吐出面に付着しているインクをいっそう確実に除去でき
る。
【0055】さらにまた、前記複数種類のワイパに代え
て、一つのワイパの腰の強さを変更することによりこの
ワイパがインクを掻き取る強さを変更してインクを掻き
取る方法を変更する場合は、一つのワイパで済むので、
その分、部品点数を少なくできる。
【0056】さらにまた、前記ワイパは、その片面に切
り込みが形成されることにより、該片面側に撓むときと
該片面とは反対の側に撓むときとではその腰の強さが変
更するものである場合は、ワイパの腰の強さを容易に変
更できる。
【0057】また、本発明の画像形成装置によれば、イ
ンク吐出面に付着しているインクを除去できるようにイ
ンク掻き取り方法を変更するので、インク吐出面で増粘
したインクであっても掻き取れる。従って、インク吐出
口から吐出されるインクの吐出状態を元の状態に確実に
回復できる。この結果、印字品位が低下することを防止
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット方式画像形成装置の第
1実施形態の概略を示す斜視図である。
【図2】ワイパを用いてインク吐出面をクリーニングし
ている状態を示す模式図である。
【図3】ワイパの侵入量が少ないクリーニング状態を示
す模式図である。
【図4】ワイパの侵入量が多いクリーニング状態を示す
模式図である。
【図5】(a)は、腰の弱いワイパにした状態を示す模
式図であり、(b)は、腰の強いワイパにした状態を示
す模式図である。
【図6】(a)は、腰が弱まるようにワイパが撓んだ状
態を示す模式図であり、(b)は、腰が強まるようにワ
イパが撓んだ状態を示す模式図である。
【符号の説明】
10 プロッタ 22 印字ヘッド 22a インク吐出面 30 制御器 40 クリーニング機構 42,52,62,66 ワイパ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するインク吐出口から記録
    媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェット
    方式画像形成装置における、前記インク吐出口が形成さ
    れたインク吐出面に付着したインクを所定のワイパを用
    いて所定のタイミングで掻き取って除去するクリーニン
    グ機構において、 前記インク吐出面に付着しているインクを除去できるよ
    うに、前回掻き取ったタイミングから今回掻き取るタイ
    ミングまでの経過時間に基づいてインクを今回掻き取る
    方法を変更することを特徴とするクリーニング機構。
  2. 【請求項2】 前記経過時間が長くなるほど今回掻き取
    る回数を増やすことにより、インクを掻き取る方法を変
    更することを特徴とする請求項1に記載のクリーニング
    機構。
  3. 【請求項3】 前記経過時間が長くなるほど前記ワイパ
    を相対的に遅く移動させてインクを掻き取ることによ
    り、インクを掻き取る方法を変更することを特徴とする
    請求項1に記載のクリーニング機構。
  4. 【請求項4】 前記経過時間が長くなるほど、前記ワイ
    パが前記インク吐出面に侵入する量を多くしてインクを
    掻き取ることにより、インクを掻き取る方法を変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載のクリーニング機構。
  5. 【請求項5】 前記ワイパを複数種類備え、 前記インク吐出面に付着しているインクを除去できるよ
    うに前記経過時間に基づいて、インクを今回掻き取るワ
    イパの種類を変更することにより、インクを掻き取る方
    法を変更することを特徴とする請求項1に記載のクリー
    ニング機構。
  6. 【請求項6】 前記複数種類のワイパに代えて、 一つのワイパの腰の強さを変更することによりこのワイ
    パがインクを掻き取る強さを変更してインクを掻き取る
    方法を変更することを特徴とする請求項5に記載のクリ
    ーニング機構。
  7. 【請求項7】 前記ワイパは、 その片面に切り込みが形成されることにより、該片面側
    に撓むときと該片面とは反対の側に撓むときとではその
    腰の強さが変更するものであることを特徴とする請求項
    6に記載のクリーニング機構。
  8. 【請求項8】 請求項1から7までのうちのいずれか一
    項に記載のクリーニング機構と、 インクを吐出するインク吐出口が形成されたインク吐出
    面に付着したインクを前回掻き取ったタイミングから今
    回掻き取るタイミングまでの経過時間に基づいて、該イ
    ンクを除去できるように該インクを今回掻き取る方法を
    変更するように前記クリーニング機構を制御する制御器
    とを備えたことを特徴とするインクジェット方式画像形
    成装置。
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