JP2003145368A - フィルター挿入装置及び挿入システム - Google Patents

フィルター挿入装置及び挿入システム

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JP2003145368A
JP2003145368A JP2001346056A JP2001346056A JP2003145368A JP 2003145368 A JP2003145368 A JP 2003145368A JP 2001346056 A JP2001346056 A JP 2001346056A JP 2001346056 A JP2001346056 A JP 2001346056A JP 2003145368 A JP2003145368 A JP 2003145368A
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filter
chip
insertion device
tube
filters
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JP2001346056A
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English (en)
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Junichi Moriyama
順一 森山
Masashi Kobayashi
正史 小林
Seiichi Takaoka
誠一 高岡
Takashi Wano
隆司 和野
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チップへのフィルターの挿入を効率よく行
い、かつ、挿入時の汚染の問題も生じないフィルター挿
入装置およびフィルター挿入システムを提供すること。 【解決手段】 作製されたフィルター2が連続的に供給
される供給部19と、フィルター2が挿入されるべきチ
ップ1が装着される装着部17と、供給されたフィルタ
ー2を所定位置にセットするセット機構と、所定位置に
セットされているフィルター2をチップ1内に挿入する
挿入機構とを備え、挿入機構は、チップの軸線方向Z2
に沿って移動可能なピストン20を備えており、ピスト
ン20の先端にフィルター2を吸着した状態で、フィル
ター2を軸線方向Z2に沿ってチップ1内に移動させる
ことで、フィルター2をチップ1内に装着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チップの内部にフ
ィルターを挿入するためのフィルター挿入装置及びこれ
を備えたシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】かかるチップは、流体サンプルの分析の
ために用いられている。流体サンプルとしては、試薬、
血液等の体液、尿等があげられ、分注器(吸引装置)の
吸着ノズルの先端部分にチップを装着する。そして、チ
ップ内に流体サンプルを吸引して溜め込み、別の場所に
ある容器に分注する。 この分注作業は、通常は人手に
より行われるが、最近はDNA鑑定や,検査医療が増加
してきたことに伴い、機械化やシステム化が導入され、
無人での分注作業も行われるようになってきている。
【0003】いずれの場合にせよ、分注器にチップを装
着して流体サンプルを吸引する場合に、流体サンプルと
吸着ノズルとが接触することにより流体サンプルが汚染
されたり(コンタミネーション)、吸引した流体が吸着
ノズルや分注器本体の内部に入り込むことによる分注器
の汚染・腐食を防止しなければならない。
【0004】そこで、チップ内にフィルターを装着して
いる。このフィルターは、流体サンプルの吸引を行う時
に、空気を自由に通過させるけれども、流体サンプルは
通過させない機能を有する。 これを図3に示す。図3
に示すように、チップ1は、その内部が中空になってお
り、先端に行くほど外径が小さくなっている。また、チ
ップ1の後端には口管3が取り付けられており、これは
チップ1を分注器に装着するためのアダプターとして機
能する。そして、チップ1の後端近傍にフィルター2が
装着されている。特に、無人での分注作業においては、
フィルター2は必要不可欠な部品となってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このフィルターは、1
個1個作製された後に、ばらばらで袋詰にされている。
そして、このフィルターをチップに挿入する際には、作
業者が袋詰の中から1個づつフィルターを取り出して、
チップへの挿入作業を行っている。したがって、チップ
へフィルターを挿入するにあたり、汚染や装着精度の問
題が生じる。また、上記のような挿入方法だと、作業効
率も良くないため組立てコストが上昇する原因ともなっ
ている。
【0006】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、その課題は、チップへのフィルターの挿入を効率
よく行い、かつ、挿入時の汚染の問題も生じないフィル
ター挿入装置およびフィルター挿入システムを提供する
ことである。
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明に係るフィルター挿入装置は、打ち抜きされたフ
ィルターが連続的に供給される供給部と、前記フィルタ
ーが挿入されるべきチップが装着される装着部と、供給
された前記フィルターを所定位置にセットするセット機
構と、前記所定位置にセットされている前記フィルター
を前記チップ内に挿入する挿入機構とを備えたことを特
徴とするものである。
【0007】この構成によるフィルター挿入装置の作用
・効果は、以下の通りである。フィルター挿入装置は、
供給部を備えており、打ち抜き装置により打つ抜かれた
フィルターが連続的に供給される。また、装着部を備え
ておりフィルターが挿入されるべきチップが装着され
る。さらに、供給部を介して供給されたフィルターは、
セット機構により所定位置にセットされる。挿入機構
は、所定位置にセットされているフィルターをチップ内
に挿入することができる。
【0008】以上のように、フィルター挿入装置に供給
されたフィルターを装置内の機構を用いて、チップに挿
入させることができる。すなわち、 人手を介さずにチ
ップにフィルターを挿入することができる。その結果、
チップへのフィルターの挿入を効率よく行い、かつ、挿
入時の汚染の問題も生じないフィルター挿入装置を提供
することができる。本発明の好適な実施形態として、前
記挿入機構は、前記チップの軸線方向に沿って移動可能
な移動部材を備えており、前記移動部材の先端に前記フ
ィルターを吸着した状態で、前記フィルターを前記軸線
方向に沿って前記チップ内に移動させることで、前記フ
ィルターを前記チップ内に装着させるように構成したも
のがあげられる。
【0009】所定位置にセットされているフィルターを
挿入機構により挿入させる。この挿入機構は、チップの
軸線方向(図3のZ方向)に沿って移動可能な移動部材
を備えている。この移動部材の先端にフィルターを吸着
する。フィルターを吸着した状態で移動部材を軸線方向
に沿って移動させる。これにより、フィルターがチップ
内の所定の位置に移動する。その結果、フィルターをチ
ップ内の所定位置に精度よく挿入することができる。
【0010】本発明の別の好適な実施形態として、前記
供給部には、前記フィルターが順に挿入されるチューブ
が装着可能に構成されるものがあげられる。
【0011】これにより、供給部に連続的にフィルター
を供給することができる。その結果、チップへのフィル
ターの挿入を連続的に効率よく行うことができる。
【0012】本発明の更に別の好適な実施形態として、
前記セット機構は、前記チューブから供給されるフィル
ターを1個だけ受け入れ可能な収容部を有するスライド
部材を備え、前記スライド部材の前記収容部を前記チッ
プの軸線上にスライド移動可能に構成したものがあげら
れる。
【0013】この構成によると、スライド部材を備えて
おり、このスライド部材はフィルターを1個だけ受け入
れ可能である。そして、1個だけフィルターを受け入れ
た状態で、スライド部材をスライド移動させる。これに
より、収容部に収容されたフィルターをチップの軸線
上、すなわち、 所定位置に移動させることができる。
以下、挿入機構によりフィルターをチップ内に挿入する
ことができる。以上のように、1個1個確実にフィルタ
ーの挿入を行うことができる。
【0014】本発明の課題を解決するための本発明に係
るフィルター挿入システムは、チップに挿入されるべき
フィルターを原反から打ち抜く打ち抜き装置と、本発明
に係るフィルター挿入装置と、前記打ち抜き装置から所
定場所へと打ち抜かれた前記フィルターを案内するチュ
ーブを備えたことを特徴とするものである。
【0015】打ち抜き装置により打ち抜き成形されたフ
ィルターは、チューブ内を案内されて所定場所へと連続
的に供給することができる。これにより、チップ内への
フィルターの挿入作業を連続的に効率よく行うことがで
きる。
【0016】本発明の好適な実施形態として、前記フィ
ルターを前記所定場所へ案内する途中に処理液が収容さ
れた処理液層が設けられ、前記処理液層内に位置する前
記チューブに多数の孔を形成しているものがあげられ
る。
【0017】かかる処理液は、フィルターに撥水や親水
等の処理をするために利用される。打ち抜き装置からフ
ィルター挿入装置へとフィルターをチューブで案内する
にあたり、チューブに多数の孔を形成する。この孔を形
成した部分を処理液槽の中に浸漬する。この孔を介して
フィルターと処理液とを接触させることができる。ま
た、チューブに孔を形成することで、チューブを分断す
ることなく、処理液槽による処理を行うことができる。
【0018】本発明の別の好適な実施形態として、前記
装着部に装着されるべき多数の前記チップが収容された
保持容器と、前記装着部に装着されるべきチップを、前
記装着部に対向した位置に配置させるため、前記保持容
器を水平移動させる保持容器移動機構と、前記装着部に
前記チップを装着させるため前記フィルター挿入装置を
垂直移動させる挿入装置移動機構とを備えたものがあげ
られる。
【0019】この構成によると、多数のチップが保持容
器に収容されている。この保持容器は、水平移動するこ
とができ、これにより、フィルター挿入装置の装着部に
装着すべきチップを装着部に対向した位置に配置させる
ことができる。一方、挿入装置移動機構によりフィルタ
ー挿入装置を垂直方向に移動させることができる。フィ
ルター挿入装置を垂直方向に移動させることにより、装
着部に対向した位置にあるチップを装着部に装着させる
ことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に係るフィルター挿入装置
及びこのフィルター挿入装置を用いたフィルター挿入シ
ステムの好適な実施形態を説明する。
【0021】<フィルター挿入装置の構成>図1は、フ
ィルター挿入装置4の構成を示す断面図である。図2
は、フィルター挿入装置の主要部分の構成及びその作動
を示す図である。フィルター挿入装置4は、大きく分け
て操作部10と本体部11とからなる。操作部10に
は、操作ボタン12と、この操作ボタン12の操作に連
動して入るスイッチ13が設けられている。スイッチ1
3を入れることにより、本体部11内の機構を作動させ
ることができる。
【0022】本体部11は、下部フレーム部材14と、
中間フレーム部材15と、上部フレーム部材16とを備
えており、これらはねじにより締結されている。下部フ
レーム部材14の下面には、装着部17が設けられてお
り、チップ1を取り付けることができる。
【0023】下部フレーム部材14の上面には供給部1
9が設けられており、チューブ18の端部が支持され、
取り付けられている。チューブ18は可撓性を有してお
り、軸Z1に沿って、フィルター2が層状に積み重ねら
れた状態であり、フィルター2を連続的に供給すること
ができる。上部フレーム部材16に支持穴16aを形成
し、この支持穴16aにチューブ18を貫通させること
により、チューブ18の保持を確実なものにしている。
また、チューブ18内はエアーの加圧により、フィルタ
ー2を順に供給部19に供給することができるようにし
ている。
【0024】次に、チップ1の内部にフィルター2を挿
入するための挿入機構について説明する。チューブ18
の軸線Z1に隣接した軸線Z2に沿って移動可能なピス
トン20が設けられている。ピストン20は、エアー供
給源21からのエアーの加圧により下方向に移動するこ
とができる。また、ピストン20の先端部20aには、
フィルター2を吸着することができる。そのために、先
端部20aには、多数の穴(不図示)が形成されてお
り、エアーの吸引を行うことで先端部20aにフィルタ
ー2を吸着できる。 ピストン20を下方向に移動させ
るために、プラスの圧力をピストン20に作用させる
が、プラスの圧力をマイナスの圧力に変換する装置(エ
ジェクター)を設けることで、フィルター2を吸引する
ようにすることができる。あるいは、独立して真空吸引
装置を設け、フィルター2を先端部20aに吸着するよ
うにしても良い。
【0025】次に、供給部19に供給されたフィルター
2を所定位置にセットするためのセット機構について説
明する。まず、中間フレーム部材15に設けられた回転
支軸22回りに回動自在にL次レバー23が設けられて
いる。L次レバー23の第1腕部には、ローラ24が回
転自在に取り付けられている。また、L次レバー23の
第2腕部には、ピン23aを介して連結レバー25が連
結されている。
【0026】一方、下部フレーム部材14の上面には、
この上面に沿ってスライド移動可能なスライド部材26
が設けられている。スライド部材26には、収容部26
a(凹部)が形成されており、チューブ18の最下部に
あるフィルター2を1個だけ受け入れることができる。
また、スライド部材26には立て壁部26bが形成され
ており、ピン25aにより連結レバー25と連結されて
いる。この機構を設けることで、L次レバー23を図2
の時計方向に所定角度回転させると、連結レバー25と
連結したスライド部材26を図2の右から左方向へとス
ライド移動させることができる。これにより、軸線Z1
上にあるフィルター2を軸線Z2上に移動させることが
できる。
【0027】上記のセット機構を作動させるために、駆
動部材27が上下方向に移動可能に設けられている。駆
動部材27を駆動するためのシリンダ機構28が、上部
フレーム部材16に取り付けられている。駆動部材27
の下端には斜面部27aが形成されており、L次レバー
23に取り付けられたローラ24に作用する。 また、
L次レバー23を反時計周りに付勢するための復帰バネ
29(コイルスプリング)も設けられている。
【0028】<フィルター挿入装置の作用>次に、この
フィルター挿入装置4を用いてチップ3にフィルター2
を挿入する場合の作用を説明する。図2(a)におい
て、L次レバー23は復帰バネ29により、回転支軸2
2回りの反時計方向に付勢されている。この状態で、ス
ライド部材26の収容部26aは、軸線Z1上にあり、
チューブ18と対向した位置にある。よって、収容部2
6aにはチューブ18からフィルター2を1個受け入れ
ることができる。
【0029】次に、操作ボタン12の押し操作を行う。
これにより、スイッチ13がONとなり、制御回路が作
動する。 まず、シリンダ機構28により駆動部材27
が下方向に移動する。 これにより、復帰バネ29の付
勢力に抗してL次レバー23が時計方向に回転させられ
る。このL次レバー23の動きに連動して、スライド部
材26が水平移動する。その結果、軸線Z1にあるフィ
ルター2を収容した収容部26aは、軸線Z2に移動す
る(図2(b)参照)。次に、この状態でピストン20
の先端部20aにフィルター2を吸着する。次に、ピス
トン20を作動させて、軸線Z2に沿って下方向に移動
させる。これにより、ピストン20は予め決められた位
置にまで下降する。この状態で、ピストン20の先端部
20aは、チップ1内の所定位置に到達している。そし
て、先端部20aに吸着していた状態のフィルター2
を、チップ1に装着するため、先端部20aにおける吸
着状態を解除する。吸着状態を解除して、ピストン20
を上方向に移動させる。以上のようにして、チップ1内
にフィルター2を装着することができる。フィルター2
を装着した後、スライド部材26を元に位置に復帰させ
る。そのため、シリンダ機構28を作動させ、駆動部材
27を元の位置に復帰させる。これにより、L次レバー
23も復帰バネ29の付勢力により、図2(a)の状態
に復帰する。なお、スライド部材26を元の移送装置に
復帰させるタイミングは、 これに限定されるものでは
ない。フィルター2をピストン20に吸着した後、 直
ちに復帰させてもよい。この場合、ピストン20の作動
領域がスライド部材26と干渉しないように、スライド
部材26の形状を工夫する必要がある。
【0030】<フィルターの特性>本発明におけるフィ
ルターは、既に述べたように、空気は通過させるが流体
サンプルは通過させないといった特性を要求される。
【0031】フィルターは、圧縮弾性率が200〜40
0Kg/cm2 、平均孔径が20〜40μm、通気性が
1〜5フラジールとなる、立体構造でかつ焼結構造を有
する。また、耐溶剤性、耐酸性、耐アルカリ性、衛生
性、無発塵性、耐放射線性、耐オートクレーブ性、剛
性、通気性等の点から、フィルターの素材としては超高
分子量ポリエチレンが選択される。 また、この超高分
子量ポリエチレンは、粘度平均分子量が50万〜100
0万のものが選択され、好ましくは、100万〜700
万のものが選択される。また、フィルターは多孔質に形
成されるが、孔の形状は球状、円柱状等の適宜の形状が
含まれる。焼結によりフィルターを作製するための原反
(多孔質シート)を製造する場合、圧縮弾性率や平均孔
径は、粉末の平均粒径により制御できる。例えば、本発
明においては、平均粒径30〜170μmの粉末を用い
ることができ、好ましくは平均粒径100〜170μm
を用いることができる。なお、焼結方式による多孔質シ
ートからフィルターを作成する場合は、塵等を含有しな
い無塵性に優れたフィルターを得ることができる。
【0032】また、フィルターの厚みは、チップの形態
や分注したい流体サンプル等に応じて適宜に決定するこ
とができる。一般的には、0.5〜3mmで、特に1〜
2mmの厚みとされるが、3mmを超える厚みとするこ
ともできる。本発明において取り扱われるフィルター
は、特定の形状のものに限定されるものではなく、例え
ば、特開2001−121005号公報に開示されるも
のであってもよい。
【0033】<フィルター挿入システムの構成>次に、
図1に示すフィルター挿入装置を用いたフィルター挿入
システム(生産設備)の構成を説明する。図4は、シス
テムを概念的に説明する図である。
【0034】図4において、本システムは、原反を移動
させる送り装置30と、原反からフィルターを打ち抜く
打ち抜き装置31と、打ち抜かれたフィルターの多数を
順次収容して運搬させる第1チューブ32と、フィルタ
ーを処理液に浸漬するための処理液層33と、処理液が
浸漬されたフィルターを乾燥するための乾燥装置34が
設けられている。
【0035】送り装置30は、原反(シート状の原材
料)がロール状に巻き取られた送りロール30aと、フ
ィルターが打ち抜かれた処理済の原反を巻き取る巻き取
りロール30bとを備えている。図4の左側から右側へ
と原反が移動するように構成されている。
【0036】打ち抜き装置31は、公知の構造を有し、
面内に複数個(例えば、32本)の打ち抜きポンチ状の
刃を装着した打ち抜き金型(不図示)を備えている。こ
の金型は、打ち抜き刃の内部がストレートに形成されて
おり、打ち抜かれたフィルターは、次々と後から打ち抜
かれたフィルターに押されることにより、下側に出てく
る構造となっている。また、金型の先には、打ち抜かれ
たフィルターを導き挿入する多数の第1チューブ32が
接続されている。これにより、連続的に打ち抜かれたフ
ィルターが第1チューブ32に挿入されていく。第1チ
ューブ32の数は、同時に打ち抜かれるフィルターの数
(例えば、32本)だけ接続される。第1チューブ32
は透明の材料で形成されており、内部のフィルター2を
容易に観察することができる。また、チューブはあらゆ
る環境において衛生的であるという利点がある。チュー
ブを用いることで、一定方向に多数のフィルター2を整
列させることができる。さらに、連続的なフィルターの
処理には好適である。
【0037】図5は、処理液層33と乾燥装置34を模
式的に示す図である。処理液層33には処理液が収容さ
れている。これは、打ち抜かれたフィルター2に対し
て、撥水や親水等の処理を行うためのものである。第1
チューブ32内のフィルター2に処理液を含浸させるた
めに、第1チューブ32の外周に多数の小孔32aが形
成されている。これにより、フィルター2の打ち抜き断
面部から処理液を確実に含浸させることができる。図5
に示すように、第1チューブ32は、U字状に垂れ下が
った状態で処理液の中に浸漬されている。
【0038】フィルター2の特性として、フィルター2
を挿入したチップを流体サンプルの分析のために使用す
るとき、流体サンプルがフィルター2に浸透しにくくす
る必要がある。そのために、上述の撥水処理やフッ素コ
ート処理を施すのである。
【0039】処理液層33を通過したフィルター2を乾
燥させるために乾燥装置34が設けられている。乾燥装
置34には、複数のブロア34aが設けられており、フ
ィルター2に熱風を吹き付ける。乾燥を促進するため
に、乾燥装置34が設けられている位置においても、第
1チューブ32の外周には多数の小孔32bが形成され
ている。なお、乾燥装置34による乾燥速度と連動する
ように、打ち抜き装置31による打ち抜き速度を設定し
ている。これにより、十分な乾燥を行えるようにしてい
る。
【0040】なお、パイロジェンフリーやDNAフリー
にするために、γ線や電子線をフィルターに照射するこ
ともできる。電子線の照射により、架橋密度を増大させ
て、フィルターの耐熱性の向上を図ることができる。
【0041】フィルターの処理工程の最下流に、既に図
1〜3で説明したフィルター挿入装置4が設けられる。
フィルター挿入装置4には、チューブ18(第2チュー
ブ)が接続されている。多数設けられた第1チューブ3
2のうちの任意の1本が、第2チューブ18に接続さ
れ、第2チューブ18内に多数のフィルター2が連続的
に挿入される。なお、第2チューブ18内に適当な量の
フィルターが挿入されると、第1チューブ32と第2チ
ューブ18とは切り離しても良い。もちろん、接続した
ままでも良い。切り離した状態の場合は、第2チューブ
18の開放端部から圧縮エアーを送りこむことで、フィ
ルターをチューブ18の内部に沿って移動させることが
できる。
【0042】図6は、フィルター挿入装置4を用いてチ
ップ内にフィルターを自動的に挿入するための構成を示
す図である。この図において、多数のチップ1を保持し
た保持容器40(ラック)がテーブル41の上に搭載さ
れている。
【0043】一方、フィルター挿入装置4は、Z軸ガイ
ドレール42に沿って上下方向に駆動される。また、Z
軸ガイドレール42及びフィルター挿入装置4は、Y軸
ガイドレール43に沿って平面内のY軸に沿って駆動さ
れる。さらに、Z軸ガイドレール42及びフィルター挿
入装置4及びY軸ガイドレール43は、X軸ガイドレー
ル44に沿って平面内のX軸に沿って駆動される。これ
により、フィルター挿入装置4を所定の3次元空間内を
駆動させることができ、多数のチップ1内に順番にフィ
ルターを挿入していくことができる。フィルター挿入装
置4の駆動制御については、コンピュータプログラムに
したがって行うことができる。
【0044】Z軸ガイドレール42は、挿入装置移動機
構に相当し、X軸ガイドレール42とY軸ガイドレール
43は、保持容器移動機構に相当する。図7は、手動で
フィルターを挿入する場合の状態を示す図である。フィ
ルター挿入装置4の装着部17にチップ1を装着し、操
作ボタン12を手動で押すことにより、フィルターをチ
ップに挿入することができる。 <別実施形態>フィルター挿入装置の構造は、本実施形
態に開示したものに限定されず、本発明の枠内で種々の
変更が可能である。例えば、供給部へのフィルターを供
給する形態や、フィルターを所定位置にセットする構造
等については、適宜設計変更可能である。
【0045】フィルター挿入システムについても、本発
明の枠内で種々の変形が可能である。例えば、1本のチ
ューブで打ち抜き装置からフィルター挿入装置までを接
続しても良い。あるいは、3本以上のチューブを用い
て、打ち抜き装置からフィルター挿入装置までを案内す
るようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルター挿入装置の構成を示す断面図
【図2】フィルター挿入装置の主要部分の構成及びその
作動を示す図
【図3】チップとフィルターを説明する図
【図4】フィルター挿入システムを概念的に説明する図
【図5】処理液層及び乾燥装置の構成を示す模式図
【図6】フィルター挿入装置を用いてチップ内にフィル
ターを自動挿入するための構成を示す図
【図7】手動でフィルターを挿入する場合の状態を示す
【符号の説明】
1 チップ 2 フィルター 4 フィルター挿入装置 17 装着部 18 チューブ(第2チューブ) 19 供給部 20 ピストン 25 連結レバー 26 スライド部材 27 駆動部材 28 シリンダ機構 32 第1チューブ 32a,32b 小孔 33 処理液層 34 乾燥装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高岡 誠一 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 和野 隆司 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 3C030 AA05 BB11 BC02 BC19 4D064 AA29 BQ08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作製されたフィルターが連続的に供給さ
    れる供給部と、 前記フィルターが挿入されるべきチップが装着される装
    着部と、 供給された前記フィルターを所定位置にセットするセッ
    ト機構と、 前記所定位置にセットされている前記フィルターを前記
    チップ内に挿入する挿入機構とを備えたことを特徴とす
    るフィルター挿入装置。
  2. 【請求項2】 前記挿入機構は、前記チップの軸線方向
    に沿って移動可能な移動部材を備えており、前記移動部
    材の先端に前記フィルターを吸着した状態で、前記フィ
    ルターを前記軸線方向に沿って前記チップ内に移動させ
    ることで、前記フィルターを前記チップ内に装着させる
    ように構成したことを特徴とする請求項1に記載のフィ
    ルター挿入装置。
  3. 【請求項3】 前記供給部には、前記フィルターが順に
    挿入されるチューブが装着可能に構成されることを特徴
    とする請求項1又は2に記載のフィルター挿入装置。
  4. 【請求項4】 前記セット機構は、前記チューブから供
    給されるフィルターを1個だけ受け入れ可能な収容部を
    有するスライド部材を備え、前記スライド部材の前記収
    容部を前記チップの軸線上にスライド移動可能に構成し
    たことを特徴とする請求項3に記載のフィルター挿入装
    置。
  5. 【請求項5】 チップに挿入されるべきフィルターを原
    反から打ち抜く打ち抜き装置と、 請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルター挿入装
    置と、 前記打ち抜き装置から所定場所へと打ち抜かれたフィル
    ターを案内するチューブを備えたことを特徴とするフィ
    ルター挿入システム。
  6. 【請求項6】 前記フィルターを前記所定場所へ案内す
    る途中に処理液が収容された処理液層が設けられ、前記
    処理液層内に位置する前記チューブに多数の孔を形成し
    ていることを特徴とする請求項5に記載のフィルター挿
    入システム。
  7. 【請求項7】 前記装着部に装着されるべき多数の前記
    チップが収容された保持容器と、 前記装着部に装着されるべきチップを、前記装着部に対
    向した位置に配置させるため、前記保持容器を水平移動
    させる保持容器移動機構と、 前記装着部に前記チップを装着させるため前記フィルタ
    ー挿入装置を垂直移動させる挿入装置移動機構とを備え
    たことを特徴とする請求項5又は6に記載のフィルター
    挿入システム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010177509A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Hitachi High-Tech Instruments Co Ltd 電子部品の装着ヘッド、吸着ノズル及び電子部品装着装置並びにエアフィルタ挿入治具
KR101594058B1 (ko) * 2014-09-05 2016-02-15 (주)대성기계 음료에 맛을 더하는 빨대 및 그 제조장치와 방법
JP2020032516A (ja) * 2018-08-31 2020-03-05 トヨタ車体株式会社 プラグ組付装置

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