JP2003144208A - 基布融着した布製面ファスナーおよびその染色方法 - Google Patents

基布融着した布製面ファスナーおよびその染色方法

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孝明 田中
Shitoshi Higashinaka
志年 東中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基布を構成する繊維と係合素子を構成する繊
維が融着固定され、バックコート層を有さずに柔軟性と
耐久性に優れた布製面ファスナーを提供する。 【解決手段】 基布の1面に多数の係合素子が立設され
ている布製面ファスナーであって、該基布がエチレンビ
ニルアルコ−ル系共重合体を含有する繊維を含み、該エ
チレンビニルアルコ−ル系共重合体繊維が基布の繊維お
よび係合素子を形成する繊維を融着固定している布製面
ファスナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は布製の面ファスナー
に関し、さらに詳しくは基布を構成する繊維と係合素子
を構成する繊維が強固に融着固定されている布製面ファ
スナーおよびその染色方法に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維を織製または編製した基布とその1
面にフック状係合素子またはループ状係合素子(以下、
係合素子と略称する)を立設した面ファスナーは、布製
の面ファスナーとして広く使用されている。かかる布製
の面ファスナーは係合素子の形状およびその配置が適正
に維持されないと、所期の性能を発揮することが出来な
いので、面ファスナーを形成する基布繊維および係合素
子を形成する繊維相互を固定することが必要である。
【0003】この問題を解決するために、通常、布製の
面ファスナーは係合素子を有しない面、即ち面ファスナ
ーの裏面にバックコート剤と呼ばれる種々の接着剤層、
代表的にはポリウレタン層を設け、これにより基布の繊
維と係合素子の繊維を固定している。
【0004】また特開平5−115312号公報には、
該接着剤層を有しない面ファスナーとして、鞘に低融点
高分子を配した芯鞘型複合繊維をグランド部(基布)に
用い、該複合繊維の低融点成分を融着させることにより
繊維が接合された布製面ファスナーが提案されている。
【0005】さらに、布製面ファスナーは所望の色に染
色されて使用される場合が多いが、従来のポリウレタン
バックコート層を有する布製面ファスナーは、ポリウレ
タンが難染色性であり、分散染料で染色した場合でも堅
牢度が低く、染料を放出して他の繊維製品を汚染する問
題があった。そのために、染色性のよいポリアミド系の
繊維だけを染色し、その後にポリウレタンバックコート
層を付与し、ポリウレタンは染色しない方法で面ファス
ナーを作製していた。この染色性の問題を解決するため
に、特開2000−154480公報には、ポリウレタ
ンの代わりに面ファスナーのポリアミド系繊維と同種類
のポリアミド系樹脂をバックコート剤とし、バックコー
ト層を付与した後に酸性染料で染色する方法が開示され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この技
術を用いても、接着剤層を設けた面ファスナーは、柔軟
性を失って剛直になり風合いが低下する欠点がある上
に、洗濯やアイロンかけなどの使用時の処理によって接
着剤が劣化し繊維の固定が次第に低下し、面ファスナー
の性能が低下するという問題を有している。
【0007】また、上記特開平5−115312号公報
の発明で具体的に示される芯鞘型複合繊維は、低融点の
ポリエステル共重合体を鞘成分とし、高融点のポリエス
テルや6ナイロンなどを芯成分とする複合繊維である
が、ポリエステル系の複合繊維を用いて面ファスナーを
作製したところ、該複合繊維と面ファスナーの係合素子
を形成する繊維は融着するが、基布繊維の融着は十分で
なく、特に係合素子が立設していない面ファスナーの幅
方向の端部、通常耳部と呼ばれる部分で、基布繊維の融
着強力が低いために、耳部の端部繊維のほつれが容易に
起こるので、長期間の使用には十分耐えられない問題が
あった。
【0008】本発明は、特定の繊維を使用することによ
って、基布を構成する繊維と係合素子を構成する繊維の
融着および基布繊維間の融着を改善し、裏面の接着剤層
を実質的に有することなく、風合いに優れ、耐久性に優
れた布製の面ファスナーを提供することを目的とするも
のである。
【0009】また上記の理由により、面ファスナーの染
色は、面ファスナーの製造工程に組み込まれるため、使
用者の要求に応じた多種類の染色を面ファスナーの製造
工程内で行うのは困難であった。多様な染色面ファスナ
ーを製造するためには、面ファスナーを未染色状態で製
造し、必要量だけ染色する後染め方法を用いることが必
要であるが、従来のポリウレタンバックコート層を有す
る面ファスナーは後染め方法を用いることができなかっ
た。またポリエステル系繊維もポリアミド系繊維に比し
て染色性は良好でなく、高品位の染色面ファスナーを得
るためには特殊な染色法を用いることが必要である。ポ
リアミド系の接着剤を用いる方法ではポリアミド系の特
殊な接着剤が必要であり、コストを増加する原因とな
る。
【0010】本発明の面ファスナーは、基布の繊維が基
布の繊維と係合素子の繊維の両方を融着固定するために
バックコート剤が実質的に必要なく、染色は面ファスナ
ー製造のほぼ最終工程または製造後に行うことができる
ので、少量の面ファスナーを多種類の色に染色すること
が容易である。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、基
布の片面に多数の係合素子が立設されている布製面ファ
スナーであって、該基布がエチレンビニルアルコ−ル系
共重合体を含有する繊維を含み、かつ該エチレンビニル
アルコ−ル系共重合体を含有する繊維が基布の繊維およ
び係合素子を形成する繊維を固定していることを特徴と
する基布融着した布製面ファスナーである。そして、好
ましくは、該エチレンビニルアルコ−ル系共重合体を含
有する繊維がエチレンビニルアルコ−ル系共重合体を鞘
成分とし、ポリエステル系重合体を芯成分とする複合繊
維である上記布製面ファスナーである。
【0012】さらに本発明は、エチレンビニルアルコ−
ル系共重合体を含有する繊維を含む基布に多数の係合素
子又は係合素子用繊維が立設されている布製面ファスナ
ー基布の該エチレンビニルアルコ−ル系共重合体を含有
する繊維を融着させることにより該面ファスナーの構成
繊維を固定し、そして前工程で用いた融着温度以下の温
度で染色し、そして係合素子用繊維が融着工程を行う時
点で係合素子となっていない場合には、融着工程と染色
工程の間または後において係合素子用繊維を係合素子と
することを特徴とする面ファスナーの後染め方法であ
る。
【0013】通常の布製面ファスナーは、強度、弾性、
変形回復性などの点からポリアミド系繊維またはポリエ
ステル系繊維が主として使用されている。これらの繊維
を布製面ファスナーの基布および係合素子を構成する繊
維として編織製し、面ファスナーを作製する。本発明で
は、特に染色性の点でポリアミド系繊維が好ましい。面
ファスナーの基布を融着性繊維で融着することは公知で
あるが、公知のポリエステル系の融着性繊維を使用した
面ファスナーは前記した問題があった。融着性繊維とし
ては、上記の低融点ポリエステル系繊維の他、低融点の
ポリアミド系繊維やポリオレフィン系繊維も公知である
が、従来の融着性繊維は面ファスナーの構成繊維の融着
が不十分であるか、基布の硬化が激しいなどのために、
実用化される水準に達するものはなく、基布の柔軟性と
共に繊維融着が優れ、特に耳部の繊維ほつれの少ない布
製面ファスナーは知られていなかった。
【0014】本発明者らは、面ファスナーの構成繊維に
対する融着繊維を検討した結果、エチレンビニルアルコ
ール系共重合体を含有する繊維(以下エチレンビニルア
ルコール系共重合体繊維と称す)が優れた性能を示すこ
とを見出した。本発明で使用されるエチレンビニルアル
コール系共重合体繊維は、エチレン含有量10〜80モ
ル%、より好ましくは30〜70モル%で、けん化度9
5%以上、重合度は通常400〜1500程度のエチレ
ン酢酸ビニル共重合体けん化物を溶融紡糸または湿式紡
糸して得られる繊維である。
【0015】本発明で使用するエチレンビニルアルコー
ル系共重合体繊維は150℃以上の融点および90℃以
上の湿熱溶融温度を有する。上記以外のエチレン酢酸ビ
ニル共重合体けん化物は繊維形成性が低く良好な繊維が
得られ難い。エチレンビニルアルコ−ル系共重合体繊維
の繊度は特に制限はなく、通常の面ファスナーに使用さ
れる1〜20デシテックスが好ましい。
【0016】上記のエチレンビニルアルコ−ル系共重合
体繊維は、50〜500デシテックスのマルチフィラメ
ント糸として用いることが望ましく、より好ましくは8
0〜300デシテックスのマルチフィラメント糸であ
り、該繊維単独でまたは基布を構成する他の繊維との混
繊糸として使用することができる。もちろんエチレンビ
ニルアルコール系共重合体繊維はエチレンビニルアルコ
ール系共重合体単独からなる繊維であってもよいが、特
にエチレンビニルアルコ−ル系共重合体を鞘成分としポ
リエステルまたはポリアミドを芯成分とした芯鞘型複合
繊維が好ましく使用できる。該芯鞘型複合繊維は、鞘成
分が融着成分として作用し、芯成分が繊維形態を維持す
るので、面ファスナーの融着処理を行った場合でも、エ
チレンビニルアルコ−ル系共重合体を含む複合繊維の減
量、収縮などの変形が少なく、面ファスナーの変形およ
び強度低下などを少なくできるので特に好ましい。芯繊
維の表面にエチレンビニルアルコ−ル系共重合体溶液を
塗布するかまたは溶融体を融着し、エチレンビニルアル
コ−ル系共重合体層を設けた繊維も同様に使用でき、本
発明に包含される。
【0017】エチレンビニルアルコ−ル系共重合体繊維
と他の繊維との混繊糸を使用すると、エチレンビニルア
ルコ−ル系共重合体繊維は溶融しても他の繊維が残存
し、繊維全体の変形を少なくできるので芯鞘型複合繊維
と同様の効果が得られる。
【0018】本発明の面ファスナーは、上記のエチレン
ビニルアルコ−ル系共重合体繊維を基布を構成する繊維
の全部またはその一部として使用して作製される。基布
を織成法で作製する場合は経糸と緯糸を使用するが、エ
チレンビニルアルコ−ル系共重合体繊維はそのいずれか
または両方に使用することができる。基布の性質を大き
く変化させない点から、基布の緯糸にエチレンビニルア
ルコ−ル系共重合体繊維を用いるのが好ましい。エチレ
ンビニルアルコ−ル系共重合体繊維の量を多くする場合
は、経糸または緯糸におけるエチレンビニルアルコ−ル
系共重合体繊維量を多くすること、または経糸および緯
糸の両方に同繊維を存在させることができ、経糸と緯糸
に同繊維を用いることが特に好ましい。エチレンビニル
アルコ−ル系共重合体繊維は基布の繊維全体に対して1
0〜70重量%、より好ましくは30〜60重量%の量
で使用される。エチレンビニルアルコ−ル系共重合体繊
維が10重量%より少ない面ファスナーは繊維の融着固
定が十分でなく、一方70重量%を超える面ファスナー
は繊維の融着量が多くなるため基布の柔軟性が低下し目
的の製品とならない。本発明において、基布の目付けと
しては、40〜500g/mの範囲が好ましい。
【0019】本発明の面ファスナーは、基布の上にフッ
ク状係合素子またはループ状係合素子、またはその両方
を常法によって立設した面ファスナーである。フック状
係合素子は太さが100〜500デシテックスのモノフ
ィラメントで、ループ状係合素子は5〜20本のフィラ
メントからなる太さ150〜350デシテックスのマル
チフィラメントで構成されるのが好ましい。フック状係
合素子およびループ状係合素子はポリアミド系繊維また
はポリエステル系繊維で構成される。ポリアミド系繊維
は染色性が優れるために特に好ましい。なお同一基布上
にフック状係合素子とループ状係合素子を共存させた、
いわゆる雄雌混在タイプの面ファスナーにも本発明を用
いることができる。
【0020】係合素子又は係合素子用繊維(すなわち、
係合素子となる前の繊維で、この繊維からなるループの
片側側面を切断することによりフック状の係合素子が形
成され、また繊維の頂部を溶融して膨頭部を形成するこ
とによりきのこ型の係合素子が形成される。)を立設し
た面ファスナーは、各係合素子の形成および後加工を行
う任意の工程で乾熱処理または湿熱処理され、該熱処理
により面ファスナーの構成繊維が熱固定される。面ファ
スナーの製造工程で行われる熱処理温度は通常160〜
230℃であり、場合により過熱蒸気の存在下に熱処理
される。エチレンビニルアルコ−ル系共重合体は上記の
温度で溶融し、面ファスナーを構成する基布繊維および
係合素子を構成する繊維を融着する。エチレンビニルア
ルコ−ル系共重合体繊維の融着により、面ファスナー基
布の裏面を接着剤で接着固定することを実施的に省くこ
とができる。エチレンビニルアルコ−ル系共重合体繊維
の融着処理は独立で行うか、他の熱処理と同時に行うこ
とができる。
【0021】ナイロン−66繊維を基布経糸とし、ポリ
エチレンテレフタレートを芯成分としエチレンビニルア
ルコ−ル系共重合体を鞘成分とした芯鞘型複合繊維(基
布の繊維全体に対して20重量%)を基布緯糸とし、ナ
イロン−66のモノフィラメントをフック状係合素子と
して基布に立設し、さらに230℃の熱処理を行ってフ
ック面ファスナーを作製し、その面ファスナー耳部の経
糸ほつれ強力を測定した。また上記の面ファスナーにお
いて、エチレンビニルアルコ−ル系共重合体を含む芯鞘
型複合繊維の代わりにポリエステル系の融着性芯鞘型複
合繊維を用い熱処理温度としてポリエステル融着成分が
十分に融着する温度を採用した他は同様にして面ファス
ナーを作製し、該面ファスナーも同様に耳部経糸ほつれ
強力を測定した。
【0022】その結果、本発明による面ファスナーは4
0g/本の強力を示したが、ポリエステル系の芯鞘型複
合繊維を用いた面ファスナーの経糸ほつれ強力は10g
/本であった。その理由は十分明らかではないが、同じ
溶融温度では、エチレンビニルアルコ−ル系共重合体と
低融点ポリエステルの溶融性の違いにより、繊維間の融
着に差異があると考えられる。
【0023】基布耳部の経糸ほつれ強力が低いと、長期
間の使用において耳部がほつれ外観が悪化するとともに
面ファスナーを付設している布帛またはシートなどから
面ファスナーが脱落する可能性が生じるので好ましくな
い。本発明による面ファスナーと従来の接着剤層を有す
る面ファスナーについて、基布からの係合素子の引き抜
き力、面ファスナーの剛軟度および洗濯ほつれなどの性
能を比較すると、剛軟度において本発明の面ファスナー
が優れさらに係合素子の引き抜き力と洗濯ほつれは従来
の面ファスナーと同等であった。
【0024】さらに面ファスナー製造後、常法により酸
性染料で染色すると、基布および係合素子ともに濃色に
染まり洗濯による色落ちもなかった。染色温度が面ファ
スナー製造の熱固定温度より高いと、繊維の固定効果が
減少し繊維伸度などが変化したり織り組織が変化して面
ファスナーの性能を阻害するので、熱固定温度より十分
低い温度で染色することが好ましい。なお、係合素子用
繊維を熱処理する時点でまだ係合素子となっていない場
合には、熱処理後または染色後のいずれかの時点で、係
合素子用繊維の側面を切断したり、あるいは該繊維の頂
部を溶融して膨頭部として、係合素子用繊維を係合素子
に変換する。また染色する際の染料としては、基布を構
成している繊維がポリアミド系のものを多く含む場合に
は酸性染料が、またポリエステル系のものを多く含む場
合には分散染料が好適に用いられる。特に酸性染料が好
ましい。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明するが、
本発明はこれらの実施例によってなんら制限を受けるも
のではない。なお実施例中、%は断りがない限り重量に
基づくものである。
【0026】実施例 ナイロン−66のマルチフィラメント{155デシテッ
クス(dtex)/14フィラメント(f)}を基布の
経糸とし、ポリエチレンテレフタレートを芯成分としエ
チレンビニルアルコ−ル系共重合体を鞘成分とする芯鞘
型複合繊維のマルチフィラメント(83dtex/24
f)を緯糸とし(エチレンビニルアルコ−ル系共重合体
繊維が基布繊維全体に対して20重量%)、ナイロン−
66のモノフィラメント(367dtex)をフック糸
として織成し、230℃で15秒熱処理し、そしてフッ
ク面ファスナーを作製した。得られた面ファスナーにお
いて耳部の緯糸ほつれ強力は40g/本であった。また
柔軟で代表される風合いに優れ、さらに繰り返しの洗濯
やアイロン掛けによって耐久性においても優れたもので
あった。得られた面ファスナーをオーバーマイヤー染色
機にて、常圧、温度98〜100℃の条件で酸性染料
(カヤノールレッドGRA)2.3%浴で1〜1.5時
間染色し、均一濃色に染色された面ファスナーが得られ
た。
【0027】比較例 実施例において、基布の緯糸をポリエチレンテレフタレ
ートを芯成分としイソフタール酸を共重合したポリエチ
レンテレフタレート/イソフタレート系ポリエステルを
鞘成分としたポリエステル系複合繊維(78dtex/
24f)とした他は、実施例と同様にしてフック面ファ
スナーを作製した。得られた面ファスナーの耳部の緯糸
ほつれ強力は10g/本であり、その部分の耐久性が不
十分であった。また得られた面ファスナーを実施例と同
様の条件で染色したが、基布の染色は不均一であった。
【0028】
【発明の効果】本発明の面ファスナーは、基布を構成す
る繊維により基布繊維と係合素子を構成する繊維が融着
固定するので、従来の面ファスナーに用いられていた裏
面の接着剤層を省くことができ、接着剤層付与による機
械的耐久性の低下、洗濯耐久性の低下、接着剤の臭いな
どの問題を解決し、柔軟性および耳部の基布経糸ほつれ
が改良された面ファスナーを提供することができる。ま
た、面ファスナー製造後に染色する後染め方法を行うこ
ともできる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基布の片面に多数の係合素子が立設され
    ている布製面ファスナーであって、該基布がエチレンビ
    ニルアルコ−ル系共重合体を含有する繊維を含み、かつ
    該エチレンビニルアルコ−ル系共重合体を含有する繊維
    が基布の繊維および係合素子を形成する繊維を固定して
    いることを特徴とする基布融着した布製面ファスナー。
  2. 【請求項2】 エチレンビニルアルコ−ル系共重合体を
    含有する繊維が、エチレンビニルアルコ−ル系共重合体
    を鞘成分とし、ポリエステル系重合体を芯成分とする複
    合繊維である請求項1に記載の布製面ファスナー。
  3. 【請求項3】 エチレンビニルアルコ−ル系共重合体を
    含有する繊維を含む基布に多数の係合素子又は係合素子
    用繊維が立設されている布製面ファスナー基布の該エチ
    レンビニルアルコ−ル系共重合体を含有する繊維を融着
    させることにより該面ファスナーの構成繊維を固定し、
    そして前工程で用いた融着温度以下の温度で染色し、そ
    して係合素子用繊維が融着工程を行う時点で係合素子と
    なっていない場合には、融着工程と染色工程の間または
    後において係合素子用繊維を係合素子とすることを特徴
    とする面ファスナーの後染め方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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