JP2003143802A - モータおよび情報記録再生装置 - Google Patents

モータおよび情報記録再生装置

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JP2003143802A
JP2003143802A JP2001335489A JP2001335489A JP2003143802A JP 2003143802 A JP2003143802 A JP 2003143802A JP 2001335489 A JP2001335489 A JP 2001335489A JP 2001335489 A JP2001335489 A JP 2001335489A JP 2003143802 A JP2003143802 A JP 2003143802A
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shaft
rotor
dynamic pressure
bearing
thrust
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Nobuyasu Kimura
信保 木村
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立性に優れて、潤滑油の漏れを防ぎ、信頼
性の高いモータおよび情報記録再生装置を提供するこ
と。 【解決手段】 スラスト軸受けの一方の面141に対面
する軸受けストッパの第1面171には、ロータRの軸
60が回転する際に潤滑油の動圧を発生する第1動圧発
生部が形成されており、軸60の軸スラスト部の一方の
面121に対面する軸受けストッパの第2面174に
は、ロータRの軸60が回転する際に潤滑油の動圧を発
生する第2動圧発生部が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータおよびその
モータを有する情報記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】情報記録再生装置として、例えばハード
ディスクドライブ装置は、大型の記録装置やデスクトッ
プ型のパーソナルコンピュータ用記録装置の他に、例え
ば、ノート型のパーソナルコンピュータやこれより小さ
いサイズの携帯用の端末機等の電子機器に使用されるよ
うになっている。最近においては、PC(Person
al Computer)カード寸法と称されるIC
(Integrated Circuit)メモリカー
ドやカード型のモデム程度の大きさを有するPCカード
型のハードディスク装置が用いられ、このPCカード型
のハードディスク装置は、必要に応じて使用者がノート
型のパーソナルコンピュータや携帯用の端末機のPCカ
ードスロットに抜き差しして使用される。
【0003】図9は従来のハードディスクドライブ装置
のスピンドルモータを示している。このスピンドルモー
タ1000は、ロータ1001とステータ1002を有
している。ロータ1001のターンテーブル1003に
はハードディスク1004が取り付けられている。ター
ンテーブル1003の内側にはマグネット1005が取
り付けられている。ターンテーブル1003の孔にはT
字型の軸1006が取り付けられている。
【0004】ステータ1002は軸受けホルダ1007
とメインハウジング1008および鉄心1009とコイ
ル1010を有している。軸受けホルダ1007の中に
は軸受け1012が収容されており、この軸受け101
2は軸1006を回転可能に支持している。軸受けホル
ダ1007のスラスト部1014は、T字型の軸100
6の円板部分1016を回転可能に支持している。この
スラスト部1014には空気抜き孔1018が軸方向C
Lに沿って形成されている。コイル1010に所定の通
電パターンで通電することにより、コイル1010の発
生する磁界とマグネット1005の発生する磁界の相互
作用により、ロータ1001とハードディスク1004
は、ステータ1002に対して中心軸CLを中心として
連続回転する。
【0005】図9のT字型の軸1006を軸受けホルダ
1007の中に軸受け1012とともに挿入する場合に
は、図10と図11に示すように、軸受けホルダ100
7の中のスラスト軸受け方向の気圧調整を行う必要があ
る。軸受けホルダ1007のスラスト部1014の空気
抜き孔1018から軸受けホルダ1007内の空気を抜
きながら、T字型の軸1006を軸受けホルダ1007
の中に挿入する。しかも、潤滑油が軸受け1012とT
字型の軸1006等の間に充填されているが、このT字
型の軸1006が軸受けホルダ1007の中に挿入され
る際に発生する潤滑油の泡を抜き去るためにも、この空
気抜き孔1018を用い、この空気抜き孔1018から
潤滑油の泡をも抜き去るのである。このように空気抜き
孔1018から軸受けホルダ1007内の空気等を抜き
去った後には、潤滑油がこの空気抜き孔1018から漏
れないようにするために、図10と図11に示すように
詰め物1020を空気抜き孔1018に詰めておく必要
がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述した従来
の薄型のスピンドルモータの軸受け構造では次のような
問題がある。軸受けホルダ1007が樹脂により作られ
ていると、モータの作動により樹脂製の軸受けホルダの
温度がたとえば100℃変化することによって軸受けホ
ルダが膨張したり収縮したりする現象が発生し、詰め物
1020が空気抜き孔1018を完全に塞ぐことができ
ず、空気抜き孔1018から軸受けホルダ1007内の
潤滑油が外部に漏れてしまうという問題がある。このよ
うに潤滑油が軸受けホルダ1007の外部に漏れてしま
うと、潤滑油がハードディスク1004に付着したり、
あるいは軸受け1012と軸1006の間の回転性能が
低下してしまう恐れがある。またモータの軸受け構造の
組立が面倒であり、コスト高になる。そこで本発明は上
記課題を解消し、組立性に優れて、潤滑油の漏れを防
ぎ、信頼性の高いモータおよび情報記録再生装置を提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ステ
ータと、前記ステータに対して回転するロータを有する
モータにおいて、前記ロータは、軸方向に関して断面T
字型を成し、断面円形状の支持部分と、前記支持部分の
外形寸法よりも大きい外形寸法を有する軸スラスト部と
を有する軸と、前記軸の前記支持部分に一体的に取り付
けられており、回転対象物を保持するロータケースと、
前記ロータケースに設けられている駆動用のマグネット
と、前記ロータケースに固定されているリング状のスラ
スト軸受けと、を備え、前記ステータは、ハウジング
と、前記ハウジング内において前記スラスト軸受けの一
方の面と前記軸の軸スラスト部の一方の面との間の位置
に前記ハウジングに固定されたリング状の軸受けストッ
パと、前記ハウジングに固定されて、通電することによ
り発生する磁界と前記駆動用のマグネットの磁界とによ
り前記ロータを前記ステータに対して前記軸を中心とし
て回転させる駆動用のコイルと、を備え、前記スラスト
軸受けの一方の面に対面する前記軸受けストッパの第1
面には、前記ロータの前記軸が回転する際に潤滑油の動
圧を発生する第1動圧発生部が形成されており、前記軸
の軸スラスト部の一方の面に対面する前記軸受けストッ
パの第2面には、前記ロータの前記軸が回転する際に潤
滑油の動圧を発生する第2動圧発生部が形成されている
ことを特徴とするモータである。
【0008】請求項1では、ロータの軸は軸方向に関し
て断面T字型を成しており、この軸は断面円形状の支持
部分と軸スラスト部を有している。軸スラスト部は支持
部分の外形寸法よりも大きい外形寸法を有している。ロ
ータのロータケースは、軸の支持部分に一体的に取り付
けられており回転対象物を保持する。ロータの駆動用の
マグネットはロータケースに設けられている。ロータの
リング状のスラスト軸受けはロータケースに固定されて
いる。ステータのリング状の軸受けストッパは、ステー
タのハウジング内においてスラスト軸受けの一方の面と
軸の軸スラスト部の一方の面との間の位置に固定された
ものである。ステータの駆動用のコイルは、ハウジング
に固定されており、通電することにより発生する磁界と
駆動用のマグネットの磁界とによりロータをステータに
対して軸を中心として回転させる。
【0009】スラスト受けの一方の面に対面する軸受け
ストッパの第1面には第1動圧発生部が形成されてい
る。この第1動圧発生部はロータの軸が回転する際に潤
滑油の動圧を発生する。軸の軸スラスト部の一方の面に
対面する軸受けストッパの第2面には第2動圧発生部が
形成されている。この第2動圧発生部はロータの軸が回
転する際に潤滑油の動圧を発生する。これにより、ロー
タがステータに対して回転する際には、ロータの軸の軸
スラスト部とスラスト軸受けが一体的に回転する。軸受
けストッパの第1動圧発生部はスラスト軸受けの一方の
面と軸受けストッパの第1面との間で潤滑油の動圧を発
生する。同様にして第2動圧発生部は、軸の軸スラスト
部の一方の面と軸受けストッパの第2面との間で潤滑油
の動圧を発生する。従って、ステータ側の軸受けストッ
パの第1動圧発生部と第2動圧発生部が、ロータ側のス
ラスト軸受けと軸スラスト部との間でそれぞれ動圧を発
生させることができるために、軸は動圧を利用してスム
ーズに高い信頼性で回転することができる。そして、従
来のような空気抜き孔を設けてこの空気抜き孔に詰め物
をするような構造を採用する必要がないので、構造が簡
単であり軸受け構造の組立が容易である。
【0010】請求項2の発明は、請求項1に記載のモー
タにおいて、前記回転対象物はディスク状記録媒体であ
る。
【0011】請求項3の発明は、請求項1に記載のモー
タにおいて、前記第1動圧発生部と前記第2動圧発生部
は、ヘリングボーン溝である。
【0012】請求項4の発明は、ステータと、前記ステ
ータに対して回転するロータを有するモータを有する情
報記録再生装置において、前記モータの前記ロータは、
軸方向に関して断面T字型を成し、断面円形状の支持部
分と、前記支持部分の外形寸法よりも大きい外形寸法を
有する軸スラスト部とを有する軸と、前記軸の前記支持
部分に一体的に取り付けられており、回転対象物を保持
するロータケースと、前記ロータケースに設けられてい
る駆動用のマグネットと、前記ロータケースに固定され
ているリング状のスラスト軸受けと、を備え、前記モー
タの前記ステータは、ハウジングと、前記ハウジング内
において前記スラスト軸受けの一方の面と前記軸の軸ス
ラスト部の一方の面との間の位置に前記ハウジングに固
定されたリング状の軸受けストッパと、前記ハウジング
に固定されて、通電することにより発生する磁界と前記
駆動用のマグネットの磁界とにより前記ロータを前記ス
テータに対して前記軸を中心として回転させる駆動用の
コイルと、を備え、前記スラスト軸受けの一方の面に対
面する前記軸受けストッパの第1面には、前記ロータの
前記軸が回転する際に潤滑油の動圧を発生する第1動圧
発生部が形成されており、前記軸の軸スラスト部の一方
の面に対面する前記軸受けストッパの第2面には、前記
ロータの前記軸が回転する際に潤滑油の動圧を発生する
第2動圧発生部が形成されていることを特徴とするモー
タを有する情報記録再生装置である。
【0013】請求項4では、ロータの軸は軸方向に関し
て断面T字型を成しており、この軸は断面円形状の支持
部分と軸スラスト部を有している。軸スラスト部は支持
部分の外形寸法よりも大きい外形寸法を有している。ロ
ータのロータケースは、軸の支持部分に一体的に取り付
けられており回転対象物を保持する。ロータの駆動用の
マグネットはロータケースに設けられている。ロータの
リング状のスラスト軸受けはロータケースに固定されて
いる。ステータのリング状の軸受けストッパは、ステー
タのハウジング内においてスラスト軸受けの一方の面と
軸の軸スラスト部の一方の面との間の位置に固定された
ものである。ステータの駆動用のコイルは、ハウジング
に固定されており、通電することにより発生する磁界と
駆動用のマグネットの磁界とによりロータをステータに
対して軸を中心として回転させる。
【0014】スラスト受けの一方の面に対面する軸受け
ストッパの第1面には第1動圧発生部が形成されてい
る。この第1動圧発生部はロータの軸が回転する際に潤
滑油の動圧を発生する。軸の軸スラスト部の一方の面に
対面する軸受けストッパの第2面には第2動圧発生部が
形成されている。この第2動圧発生部はロータの軸が回
転する際に潤滑油の動圧を発生する。これにより、ロー
タがステータに対して回転する際には、ロータの軸の軸
スラスト部とスラスト軸受けが一体的に回転する。軸受
けストッパの第1動圧発生部はスラスト軸受けの一方の
面と軸受けストッパの第1面との間で潤滑油の動圧を発
生する。同様にして第2動圧発生部は、軸の軸スラスト
部の一方の面と軸受けストッパの第2面との間で潤滑油
の動圧を発生する。従って、ステータ側の軸受けストッ
パの第1動圧発生部と第2動圧発生部が、ロータ側のス
ラスト軸受けと軸スラスト部との間でそれぞれ動圧を発
生させることができるために、軸は動圧を利用してスム
ーズに高い信頼性で回転することができる。そして、従
来のような空気抜き孔を設けてこの空気抜き孔に詰め物
をするような構造を採用する必要がないので、構造が簡
単であり軸受け構造の組立が容易である。
【0015】請求項5の発明は、請求項4に記載のモー
タを有する情報記録再生装置において、前記回転対象物
はディスク状記録媒体である。
【0016】請求項6の発明は、請求項4に記載のモー
タを有する情報記録再生装置において、前記第1動圧発
生部と前記第2動圧発生部は、ヘリングボーン溝であ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0018】図1は、本発明のモータを有する情報記録
再生装置の一例を示す斜視図である。図2は図1の情報
記録再生装置の分解斜視図である。図1と図2に示す情
報記録再生装置は、一例としてハードディスクドライブ
装置1である。このハードディスクドライブ装置1は、
図2に示すディスク状記録媒体Dに対して磁気的に情報
を記録したり、あるいはすでにディスク状記録媒体Dに
記録されている情報を磁気的に再生する機能を有してい
る。このハードディスクドライブ装置1は、たとえば電
子機器の一例であるいわゆるノート型パーソナルコンピ
ュータ等に対して、用いられるいわゆるSDメモリカー
ドである。このSDメモリカードは、軽量で小型のメモ
リカードであり、規格化されたものである。SD(Se
cure Digital)メモリカードは、たとえば
高品質な音楽データや動画データあるいは高画素化する
デジタルカメラの画像データも記憶したり再生すること
ができる。
【0019】ハードディスクドライブ装置1は、図2に
示すように概略的には筐体(外筐ともいう)2、ディス
ク状記録媒体D、モータ(実施例ではスピンドルモー
タ)3、回動型アクチュエータ4等を有している。筐体
2は、第1部材(上筐体ともいう)10と、第2部材
(下筐体ともいう)12を有している。第1部材10と
第2部材12の空間中には、モータ3やディスク状記録
媒体D、回動型アクチュエータ4等が収容されている。
ディスク状記録媒体Dは、図3に示すようにチャック5
2を用いてモータ3のロータR側に固定されており、ロ
ータRはディスク状記録媒体Dを連続回転させる。
【0020】図2に示すように、回動型アクチュエータ
4は、サスペンション20、ボイスコイル22、2つの
磁気ヘッド24等を有している。図3に示すボイスコイ
ル22とマグネット29,30との間に生じる電磁力に
より、回動型アクチュエータ4の磁気ヘッド24は図1
と図2のF方向に揺動可能であり、磁気ヘッド24,2
4が回転するディスク状記録媒体Dの任意のトラックに
対して位置決めすることで、磁気ヘッド24,24は、
情報信号の記録を行ったりあるいはすでに記録された情
報を再生することができる。磁気ヘッド24は、たとえ
ばGMR(ジャイアント磁気抵抗効果素子)等を採用す
ることができる。
【0021】図2に示すハードディスク装置1では、筐
体2の第1部材10が第2部材12から取り除かれた状
態を示しており、内部のディスク状記録媒体Dや回動型
アクチュエータ4等が露出している。第2部材12の端
部には、コンピュータ等に対して電気的に接続するため
の接続端子35が設けられている。
【0022】図3はモータの構造例を示す断面図であ
り、図4は図3のモータ3の中心部分の拡大断面図であ
る。モータ3は、ロータRとステータSを有している。
まずモータ3のロータRの構造について説明する。ロー
タRは、概略的にはターンテーブル50、チャック5
2、駆動用のマグネット58、スラスト軸受け130お
よび軸60を有している。ターンテーブル50はロータ
ケースを兼ねており、透磁性の金属材料であるたとえば
鉄板により作られている。このターンテーブル50の中
心部には孔51が形成されており、この孔51には軸6
0の支持部分110の端部が圧入により固定されてい
る。ターンテーブル50は上述したように軸60と一体
的に取り付けられており、回転対象物であるディスク状
記録媒体D(ハードディスクとも呼んでいる)をチャッ
ク52を用いて保持している。チャック52はたとえば
ステンレス鋼により作られている。駆動用のマグネット
58は、S極とN極が交互に着磁されたリング状のマグ
ネットである。このマグネット58はたとえばネオジ焼
結体またはプラスチックマグネットを用いることができ
る。このマグネット58は、ターンテーブル50の内周
面に対してたとえば接着剤を用いて固定されている。
【0023】図3のディスク状記録媒体DがロータRの
ターンテーブル50に装着された状態で、図1の回動型
アクチュエータ4が揺動することにより、磁気ヘッド2
4,24がディスク状記録媒体Dの一方の面と他方の面
に対して接触しない状態で情報の記録やあるいは情報の
再生を行うことができる。しかしこれに限らず、磁気ヘ
ッド24が、ディスク状記録媒体Dの一方の面と他方の
面にそれぞれ接触しながら情報を記録したりあるいは情
報の再生を行うような形式のものを採用してもよい。
【0024】図3と図4に示す軸60はたとえばステン
レス鋼により作られている。ロータRの軸60は、断面
円形状の支持部分110と円板状の軸スラスト部120
を有している。この軸60は、図3と図4に示すように
軸方向CLに沿って断面ほぼT字型を有している。支持
部分110は円柱状の部分であり、支持部分110の端
部には、軸スラスト部120が連続して形成されてい
る。支持部分110の外形寸法に比べて、軸スラスト部
120の外形寸法が大きく設定されている。軸スラスト
部120の外形寸法が支持部分110の外形寸法に比べ
て大きく設定されているので、軸60を含むロータRが
図4のT1方向に沿ってステータSから抜け出るのを防
止する抜け防止部の機能を有している。図4に示すよう
に軸スラスト部120は、一方の面121と他方の面1
24を有している。一方の面121に比べて他方の面1
24は面積が広い。他方の面124は、メインハウジン
グ80のスラスト面188に対面しているスラスト受け
面である。
【0025】図4に示すスラスト軸受け130は、リン
グ状の部材でありたとえばステンレス鋼により作られて
いる。スラスト軸受け130の中心には孔131を有し
ている。この孔131には軸60の支持部分110が圧
入により通っている。スラスト軸受け130は、一方の
面141と他方の面144を有している。他方の面14
4はターンテーブル50の内面146に対してたとえば
接着剤により固定されている。
【0026】次に、図3と図4に示すステータSの構造
について説明する。ステータSは、概略的にはメインハ
ウジング80、駆動用のコイル88、および磁気ヨーク
90等を有している。メインハウジング80はステータ
ハウジングとも呼んでおり、たとえばステンレス鋼によ
り作られている。コイル88のU相端子、V相端子およ
びW相端子と、コモン端子は、図示しないフレキシブル
プリント基板を介してメインハウジング80から外部に
引き出されてコネクタを介して通電制御部100に電気
的に接続されている。コイル88は磁気ヨーク90に所
定のコイル数だけ巻かれており、コイル88と磁気ヨー
ク90はコイルアセンブリとしてメインハウジング80
の軸受けホルダ99の外周面に対して接着して固定され
ている。図8に示すように磁気ヨーク90はたとえば9
スロットを有する構造であり、相対するロータRのリン
グ状のマグネット58はたとえばS極とN極が交互に合
計12極着磁されている。このモータ3は一般的なセン
サーレスブラシレスモータである。
【0027】図4を参照して、軸受けストッパ160を
含む軸受け構造についてより詳しく説明する。軸受けス
トッパ160は、たとえばステンレス鋼により作られて
いるリング状の部材である。軸受けストッパ160は、
円筒状の軸受けホルダ99の内周面の段差部161に対
して圧入により固定されている。軸受けストッパ160
の形状と構造は図5〜図7に示している。図5は軸受け
ストッパ160の斜視図であり、図6は軸受けストッパ
160の第1面171側を示しており、図7は軸受けス
トッパ160の第2面174側を示している。上述した
ように軸受けストッパ160はリング状の部材であり中
央に孔175を有している。この孔175の内径は、図
4に示すように軸60の支持部分110の外径よりもや
や大きく設定されている。図4に示すように軸受けスト
ッパ160が段差部161に固定された状態では、軸受
けストッパ160の第1面171は、スラスト軸受け1
30の一方の面141に対して所定の隙間をあけて対面
している。軸受けストッパ160の第2面174は、軸
スラスト部120の一方の面121に対して所定の隙間
をあけて対面している。
【0028】図6の第1面171は、図5のE方向から
見た図であり、図7の第2面174は図5のE1方向か
ら見た図である。図5と図6に示すように軸受けストッ
パ160の第1面171には第1動圧発生部181が形
成されている。同様にして軸受けストッパ160の第2
面174には図7に示すように第2動圧発生部184が
形成されている。第1動圧発生部181と第2動圧発生
部184は、共にたとえばヘリングボーン溝である。こ
のヘリングボーン溝はたとえばV字型のヘリングボーン
溝であるが、これに限らずたとえばW型のヘリングボー
ン溝あるいはその他の形状の動圧発生溝であっても勿論
構わない。軸受けストッパ160は、たとえばK方向に
回転する。
【0029】図5と図6に示す第1動圧発生部181
は、図4の軸60が中心軸CLを中心として連続回転す
る時に、軸受けストッパ160の第1面171とスラス
ト軸受け130の一方の面141との間で潤滑油の動圧
を発生する。同様にして第2面174の第2動圧発生部
184は、図4の軸60が中心軸CLを中心して連続回
転する時に、軸受けストッパ160の第2面174と軸
60の軸スラスト部120の一方の面121の間で潤滑
油の動圧を発生する。このように図4の3つの円板状の
部材であるスラスト軸受け130、軸受けストッパ16
0および軸スラスト部120の間で潤滑油の動圧を発生
させることにより、軸60の回転はスムーズにすること
ができる。潤滑油は図4においてスラスト軸受け13
0、軸受けストッパ160、軸スラスト部120とメイ
ンハウジング80のスラスト面188の間に充填されて
いる。
【0030】次に、上述したモータ3の組立について説
明する。上述した3つの円板状の部材を用いた軸受け構
造であるので、モータの組立性に関して次のメリットが
ある。図4に示すメインハウジング80の軸受けホルダ
99の中に、軸60を収容して配置する。この状態では
軸スラスト部120の他方の面124とメインハウジン
グ80のスラスト面188が対面する。軸受けストッパ
160が軸受けホルダ99内に挿入されて、軸受けスト
ッパ160は軸受けホルダ99の段差部161の内周部
に圧入により固定される。ターンテーブル50の孔51
には軸60の支持部分110の端部が圧入により固定さ
れるとともに、スラスト軸受け130の他方の面144
がターンテーブル50の内面146に対して固定され
る。軸受けストッパ160とスラスト軸受け130と軸
スラスト部120およびスラスト面188の隙間には潤
滑油が注入されている。このようにモータ3を組み立て
ることができるので、従来用いられていたような空気抜
き孔や空気抜き孔を閉じるための詰め物を取り付ける必
要がなく、簡単に組み立てることができる。つまりモー
タの軸受け構造の組立が簡単でありコストダウンを図る
ことができる。
【0031】潤滑油はロータRとステータSの隙間に充
填しており、従来のような空気抜き孔が不要であるので
潤滑油の外部への漏れを防ぎ信頼性の高いモータおよび
情報記録再生装置を提供できる。図4に示すコイル88
に対して通電制御部100が所定の通電パターンで通電
することにより、コイル88が発生する磁界と図3のマ
グネット58が発生する磁界の相互作用により、ロータ
RはステータSに対して中心軸CLを中心として連続回
転する。
【0032】断面ほぼT字型の軸60は、図4に示すよ
うに支持部分110と軸スラスト部120を有してい
る。この軸スラスト部120はステップ部とも呼んでい
る。この軸スラスト部120の外形寸法が支持部分11
0の外形寸法より大きく設定されていることから、軸ス
ラスト部120は軸受けストッパ160によりロータR
がT1方向に抜け出るのを防止する機能を有している。
しかもスラスト軸受け130、軸受けストッパ160お
よび軸スラスト部120の3枚の円板状の部分が、潤滑
油の動圧発生軸受け構造を構成していることから、潤滑
油が外部に漏れない軸受け構造を得ることができる。こ
のような3枚の円板状の部材であるスラスト軸受け13
0、軸受けストッパ160および軸スラスト部120に
より軸受け構造を構成することにより、中心軸CLに沿
った軸方向の厚みが従来の9mmに比べてたとえば2m
m程に小さくでき、モータ3の中心軸CLに関する薄型
化を図ることができる。
【0033】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではない。上述した実施の形態では、モータは
情報記録再生装置としてのハードディスク装置に搭載さ
れている。しかしこれに限らず本発明の情報記録再生装
置は、光ディスク記録再生装置や光磁気ディスクの記録
再生装置あるいは光ディスク再生装置等であってもよ
い。また本発明の情報記録再生装置の例としては、SD
メモリカードのサイズのハードディスクドライブ装置に
限らず、たとえばいわゆるメモリスティックと呼ばれて
いる超薄型の情報記録再生装置にも適用することができ
る。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
組立性に優れて、潤滑油の漏れを防ぎ、信頼性を高める
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録再生装置の一例であるハード
ディスクドライブ装置を示す斜視図。
【図2】図1のハードディスクドライブ装置の分解斜視
図。
【図3】ハードディスクドライブ装置に用いられている
モータの断面構造例を示す図。
【図4】図3のモータの中心部分を拡大して示す断面
図。
【図5】軸受けストッパを示す斜視図。
【図6】軸受けストッパの第1面側を示す平面図。
【図7】軸受けストッパの第2面側を示す平面図。
【図8】モータの構造を示す平面図。
【図9】従来のモータの断面図。
【図10】従来のモータの中心部分を示す拡大断面図。
【図11】従来のモータの軸受けホルダの断面図。
【符号の説明】
1・・・ハードディスクドライブ装置(情報記録再生装
置の一例)、3・・・モータ、50・・・ターンテーブ
ル、58・・・マグネット、59・・・スラスト軸受
け、60・・・軸、80・・・メインハウジング、11
0・・・軸の支持部分、120・・・軸の軸スラスト
部、121・・・軸スラスト部の一方の面、141・・
・スラスト軸受けの一方の面、171・・・軸受けスト
ッパの第1面、174・・・軸受けストッパの第2面、
R・・・ロータ、S・・・ステータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J011 AA07 BA08 CA02 JA02 KA03 KA05 5D109 BA14 BA17 BB03 BB12 BB18 BB22 5H605 BB05 BB14 CC04 DD09 EA06 EB03 EB06 EB09 EB25 EB28 GG14 5H607 BB01 BB07 BB14 BB17 BB25 CC01 DD03 GG03 GG09 GG12 GG25 GG28 5H621 JK08 JK15 JK17 JK19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータと、前記ステータに対して回転
    するロータを有するモータにおいて、 前記ロータは、 軸方向に関して断面T字型を成し、断面円形状の支持部
    分と、前記支持部分の外形寸法よりも大きい外形寸法を
    有する軸スラスト部とを有する軸と、 前記軸の前記支持部分に一体的に取り付けられており、
    回転対象物を保持するロータケースと、 前記ロータケースに設けられている駆動用のマグネット
    と、 前記ロータケースに固定されているリング状のスラスト
    軸受けと、を備え、 前記ステータは、 ハウジングと、 前記ハウジング内において前記スラスト軸受けの一方の
    面と前記軸の軸スラスト部の一方の面との間の位置に前
    記ハウジングに固定されたリング状の軸受けストッパ
    と、 前記ハウジングに固定されて、通電することにより発生
    する磁界と前記駆動用のマグネットの磁界とにより前記
    ロータを前記ステータに対して前記軸を中心として回転
    させる駆動用のコイルと、を備え、 前記スラスト軸受けの一方の面に対面する前記軸受けス
    トッパの第1面には、前記ロータの前記軸が回転する際
    に潤滑油の動圧を発生する第1動圧発生部が形成されて
    おり、 前記軸の軸スラスト部の一方の面に対面する前記軸受け
    ストッパの第2面には、前記ロータの前記軸が回転する
    際に潤滑油の動圧を発生する第2動圧発生部が形成され
    ていることを特徴とするモータ。
  2. 【請求項2】 前記回転対象物はディスク状記録媒体で
    ある請求項1に記載のモータ。
  3. 【請求項3】 前記第1動圧発生部と前記第2動圧発生
    部は、ヘリングボーン溝である請求項1に記載のモー
    タ。
  4. 【請求項4】 ステータと、前記ステータに対して回転
    するロータを有するモータを有する情報記録再生装置に
    おいて、 前記モータの前記ロータは、 軸方向に関して断面T字型を成し、断面円形状の支持部
    分と、前記支持部分の外形寸法よりも大きい外形寸法を
    有する軸スラスト部とを有する軸と、 前記軸の前記支持部分に一体的に取り付けられており、
    回転対象物を保持するロータケースと、 前記ロータケースに設けられている駆動用のマグネット
    と、 前記ロータケースに固定されているリング状のスラスト
    軸受けと、を備え、 前記モータの前記ステータは、 ハウジングと、 前記ハウジング内において前記スラスト軸受けの一方の
    面と前記軸の軸スラスト部の一方の面との間の位置に前
    記ハウジングに固定されたリング状の軸受けストッパ
    と、 前記ハウジングに固定されて、通電することにより発生
    する磁界と前記駆動用のマグネットの磁界とにより前記
    ロータを前記ステータに対して前記軸を中心として回転
    させる駆動用のコイルと、を備え、 前記スラスト軸受けの一方の面に対面する前記軸受けス
    トッパの第1面には、前記ロータの前記軸が回転する際
    に潤滑油の動圧を発生する第1動圧発生部が形成されて
    おり、 前記軸の軸スラスト部の一方の面に対面する前記軸受け
    ストッパの第2面には、前記ロータの前記軸が回転する
    際に潤滑油の動圧を発生する第2動圧発生部が形成され
    ていることを特徴とするモータを有する情報記録再生装
    置。
  5. 【請求項5】 前記回転対象物はディスク状記録媒体で
    ある請求項4に記載のモータを有する情報記録再生装
    置。
  6. 【請求項6】 前記第1動圧発生部と前記第2動圧発生
    部は、ヘリングボーン溝である請求項4に記載のモータ
    を有する情報記録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101133393B1 (ko) 2010-07-13 2012-04-09 삼성전기주식회사 유체 동압 베어링 어셈블리 및 이를 포함하는 모터
JP2013025856A (ja) * 2011-07-18 2013-02-04 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd スピンドルモータ
CN106229606A (zh) * 2016-08-09 2016-12-14 宁波市鄞州箭精密机械有限公司 一种机械式扫描雷达

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