JP3736468B2 - 軸受けユニット、軸受けユニットを有するモータおよび電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸受けユニット、軸受けユニットを有するモータおよび電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
モータを用いる電子機器の例としては、情報記録再生装置があるが、その中で例えばハードディスク装置は、その用途が拡大し、大型の記録装置やデスクトップ型のパーソナルコンピュータ用記録装置の他に、例えば、ノート型のパーソナルコンピュータやこれより小さいサイズの携帯用の端末装置等の電子機器に使用されるようになっている。
最近においては、PC(Personal Computer)カード寸法と称されるIC(Integrated Circuit)メモリカードやカード型のモデム程度の大きさを有するPCカード型のハードディスク装置が用いられ、このPCカード型のハードディスク装置は、必要に応じて使用者がノート型のパーソナルコンピュータや携帯用の端末機のPCカードスロットに抜き差しして使用される。
【0003】
図10は、従来の動圧流体軸受ユニット2200を断面をもって示している。この軸受ユニット2200は、T字型ステップ形状の軸2041、軸受け2042、ハウジング2204、底板2045、スラスト受け2043を有している。
軸受け2042は、軸2041をラジアル方向に関して回転自在に支持するための一対のヘリングボーン溝2042a,2042aと、軸2041をスラスト方向に関して回転自在に支持するためのヘリングボーン溝2042bを有している。
【0004】
ハウジング2204の下部の開口部には、密閉するためのシール2046と底板2045を取り付けた構造であり、これらのシール2046と底板2045の中に、上述した軸受け2042、軸2041、スラスト受け2043が収容されている。スラスト受け2043の上面には、ヘリングボーン溝2043aが形成されている。
底板2045とシール2046は、ハウジング内の潤滑油が外部に漏れるのを防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上述した従来の軸受けユニット2200では、次のような問題がある。ヘリングボーン溝2042bは、円筒状の軸受け2042の下端面において形成されている。軸受け2042は、焼結金属や真鍮等の金属からなるものであり、この軸受け2042の下端面には、ヘリングボーン溝2042bを切削、プレスあるいは転造等により形成する必要があり、非常に高価であるという欠点がある。また図10に示すような構造では、金属製のハウジング2204、底板2045およびシール2046を組み立てる必要があり、部品点数が多く組立作業が大変面倒であるという問題もある。
そこで本発明は上記課題を解消し、部品点数を削減して構造を簡素化することができ、コストダウンを図ることができる軸受けユニット、軸受けユニットを有するモータおよび電子機器を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、断面円形状の支持部分と、前記支持部分に一体的に形成されており前記支持部分の外形寸法よりも大きい外形寸法を有するステップ部を有し、断面でみてT字型を有する軸と、前記軸の前記支持部分の外周面を回転可能に支持する軸受けと、前記軸の前記ステップ部の第1面部をスラスト方向に関して回転可能に受けるスラスト受けと、前記軸の一部を外部に出すための空隙を有しており、前記軸と前記軸受けと前記スラスト受けを収容して保持する樹脂製のハウジングと、を備え、前記軸受けと前記スラスト受けの間には潤滑油が充填されており、前記ハウジングは、前記軸受けを収容して保持する第1内周保持部と、前記スラスト受けを収容して保持する第2内周保持部と、前記軸受けと前記スラスト受けの間に形成されて前記軸の前記ステップ部を回転可能に収容する収容空間とを有し、前記ハウジングは、前記第1内周保持部と前記収容空間を仕切る位置に前記半径方向内側に突出して形成された受け部分を有しており、前記受け部分には、前記軸の前記ステップ部の前記第1面部とは反対側の第2面部を回転可能に支持する前記潤滑油の動圧を発生する第1動圧発生部が形成されていることを特徴とする軸受けユニットである。
【0007】
請求項1では、断面でみてT字型を有する軸は、断面円形状の支持部分とステップ部を有している。このステップ部の外形寸法は支持部分の外形寸法より大きい。
軸受けは、軸の支持部分の外周面を回転可能に支持する。スラスト受けは、軸のステップ部をスラスト方向に関して回転可能に受ける。樹脂製のハウジングは、軸の一部を外部に出すための空隙を有しており、軸と軸受けとスラスト受けを収容して保持する樹脂製のものである。
【0008】
このハウジングは、第1内周保持部と第2内周保持部および収容空間を有している。第1内周保持部は軸受けを収容して保持する。第2内周保持部はスラスト受けを収容して保持する。収容空間は、軸受けとスラスト受けの間に形成されており、軸のステップ部を回転可能に収容する。
このハウジングは、さらに第1内周保持部と収容空間を仕切る位置に半径方向内側に突出して形成された受け部分を有している。
この受け部分には、軸のステップ部の第1面部とは反対側の第2面部を回転可能に支持する潤滑油の動圧を発生するための第1動圧発生部が形成されている。
【0009】
これにより、樹脂製のハウジングは、軸の一部を外部に出すための空隙さえ備えておれば、たとえばアウトサート成形により軸と軸受けとスラスト受けを収容して保持することができるので、組立工数を少なくでき、部品点数を減らして安価に作ることができる。しかも本発明の軸受けユニットは、従来のような締結部分が不要でありシームレス構造にすることができる。このためにハウジング内に収容されている潤滑油の漏洩や飛散のない信頼性の優れた軸受けユニットを得ることができる。
【0010】
しかも、樹脂製のハウジングの受け部分に対して第1動圧発生部を形成することができるので、従来のようにたとえば金属製の軸受けの端面に動圧発生部を形成する必要がなく、安価に作ることができる。この第1動圧発生部を受け部分に形成することにより、軸のステップ部の第2面部を潤滑油の動圧を発生しながら回転可能に支持することができ、軸をスムーズに回転できるので、長寿命化等の信頼性の向上が図れる。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1に記載の軸受けユニットにおいて、前記軸の前記支持部分と対面する前記軸受けの内周面には、前記潤滑油の動圧を発生する第2動圧発生部が形成されている。
請求項2では、軸の支持部分と対面する軸受けの内周面には、潤滑油の動圧を発生する第2動圧発生部が形成されている。
請求項2では、この第2動圧発生部が潤滑油の動圧を発生することにより、軸の支持部分をラジアル方向に関して回転可能に支持することができる。
【0012】
請求項3の発明は、請求項2に記載の軸受けユニットにおいて、前記スラスト受けには、前記軸の前記ステップ部の前記第1面部を回転可能に受けて前記潤滑油の動圧を発生する第3動圧発生部が形成されている。
請求項3では、スラスト受けには潤滑油の動圧を発生する第3動圧発生部が形成されている。
これにより第3動圧発生部が発生する潤滑油の動圧により、軸のステップ部の第1面部を回転可能に支持することができる。
【0013】
請求項4の発明は、ステータに対してロータを回転可能に支持する軸受けユニットを有するモータであり、断面円形状の支持部分と、前記支持部分に一体的に形成されており前記支持部分の外形寸法よりも大きい外形寸法を有するステップ部を有し、断面でみてT字型を有する軸と、前記軸の前記支持部分の外周面を回転可能に支持する軸受けと、前記軸の前記ステップ部の第1面部をスラスト方向に関して回転可能に受けるスラスト受けと、前記軸の一部を外部に出すための空隙を有しており、前記軸と前記軸受けと前記スラスト受けを収容して保持する樹脂製のハウジングと、を備え、前記軸受けと前記スラスト受けの間には潤滑油が充填されており、前記ハウジングは、前記軸受けを収容して保持する第1内周保持部と、前記スラスト受けを収容して保持する第2内周保持部と、前記軸受けと前記スラスト受けの間に形成されて前記軸の前記ステップ部を回転可能に収容する収容空間とを有し、前記ハウジングは、前記第1内周保持部と前記収容空間を仕切る位置に前記半径方向内側に突出して形成された受け部分を有しており、前記受け部分には、前記軸の前記ステップ部の前記第1面部とは反対側の第2面部を回転可能に支持する前記潤滑油の動圧を発生する第1動圧発生部が形成されていることを特徴とする軸受けユニットを有するモータである。
【0014】
請求項4では、断面でみてT字型を有する軸は、断面円形状の支持部分とステップ部を有している。このステップ部の外形寸法は支持部分の外形寸法より大きい。
軸受けは、軸の支持部分の外周面を回転可能に支持する。スラスト受けは、軸のステップ部を軸のスラスト方向に関して回転可能に受ける。樹脂製のハウジングは、軸の一部を外部に出すための空隙を有しており、軸と軸受けとスラスト受けを収容して保持する樹脂製のものである。
【0015】
このハウジングは、第1内周保持部と第2内周保持部および収容空間を有している。第1内周保持部は軸受けを収容して保持する。第2内周保持部はスラスト受けを収容して保持する。収容空間は、軸受けとスラスト受けの間に形成されており、軸のステップ部を回転可能に収容する。
このハウジングは、さらに第1内周保持部と収容空間を仕切る位置に半径方向内側に突出して形成された受け部分を有している。
この受け部分には、軸のステップ部の第1面部とは反対側の第2面部を回転可能に支持する潤滑油の動圧を発生するための第1動圧発生部が形成されている。
【0016】
これにより、樹脂製のハウジングは、軸の一部を外部に出すための空隙さえ備えておれば、たとえばアウトサート成形により軸と軸受けとスラスト受けを収容して保持することができるので、組立工数を少なくでき、部品点数を減らして安価に作ることができる。しかも本発明の軸受けユニットは、従来のような締結部分が不要でありシームレス構造にすることができる。このためにハウジング内に収容されている潤滑油の漏洩や飛散のない信頼性の優れた軸受けユニットを得ることができる。
【0017】
しかも、樹脂製のハウジングの受け部分に対して第1動圧発生部を形成することができるので、従来のようにたとえば金属製の軸受けの端面に動圧発生部を形成する必要がなく、安価に作ることができる。この第1動圧発生部を受け部分に形成することにより、軸のステップ部の第2面部を潤滑油の動圧を発生しながら回転可能に支持することができ、軸をスムーズに回転できるので、長寿命化等の信頼性の向上が図れる。
【0018】
請求項5の発明は、請求項4に記載の軸受けユニットを有するモータにおいて、前記軸の前記支持部分と対面する前記軸受けの内周面には、前記潤滑油の動圧を発生する第2動圧発生部が形成されている。
請求項5では、軸の支持部分と対面する軸受けの内周面には、潤滑油の動圧を発生する第2動圧発生部が形成されている。
請求項5では、この第2動圧発生部が潤滑油の動圧を発生することにより、軸の支持部分をラジアル方向に関して回転可能に支持することができる。
【0019】
請求項6の発明は、請求項5に記載の軸受けユニットを有するモータにおいて、前記スラスト受けには、前記軸の前記ステップ部の前記第1面部を回転可能に受けて前記潤滑油の動圧を発生する第3動圧発生部が形成されている。
請求項6では、スラスト受けには潤滑油の動圧を発生する第3動圧発生部が形成されている。
これにより第3動圧発生部が発生する潤滑油の動圧により、軸のステップ部の第1面部を回転可能に支持することができる。
【0020】
請求項7の発明は、ステータに対してロータを回転可能に支持する軸受けユニットを有するモータにより回転対象物を回転する電子機器であり、断面円形状の支持部分と、前記支持部分に一体的に形成されており前記支持部分の外形寸法よりも大きい外形寸法を有するステップ部を有し、断面でみてT字型を有する軸と、前記軸の前記支持部分の外周面を回転可能に支持する軸受けと、前記軸の前記ステップ部の第1面部をスラスト方向に関して回転可能に受けるスラスト受けと、前記軸の一部を外部に出すための空隙を有しており、前記軸と前記軸受けと前記スラスト受けを収容して保持する樹脂製のハウジングと、を備え、前記軸受けと前記スラスト受けの間には潤滑油が充填されており、前記ハウジングは、前記軸受けを収容して保持する第1内周保持部と、前記スラスト受けを収容して保持する第2内周保持部と、前記軸受けと前記スラスト受けの間に形成されて前記軸の前記ステップ部を回転可能に収容する収容空間とを有し、前記ハウジングは、前記第1内周保持部と前記収容空間を仕切る位置に前記半径方向内側に突出して形成された受け部分を有しており、前記受け部分には、前記軸の前記ステップ部の前記第1面部とは反対側の第2面部を回転可能に支持する前記潤滑油の動圧を発生する第1動圧発生部が形成されていることを特徴とする電子機器である。
【0021】
請求項7では、断面でみてT字型を有する軸は、断面円形状の支持部分とステップ部を有している。このステップ部の外形寸法は支持部分の外形寸法より大きい。
軸受けは、軸の支持部分の外周面を回転可能に支持する。スラスト受けは、軸のステップ部を軸のスラスト方向に関して回転可能に受ける。樹脂製のハウジングは、軸の一部を外部に出すための空隙を有しており、軸と軸受けとスラスト受けを収容して保持する樹脂製のものである。
【0022】
このハウジングは、第1内周保持部と第2内周保持部および収容空間を有している。第1内周保持部は軸受けを収容して保持する。第2内周保持部はスラスト受けを収容して保持する。収容空間は、軸受けとスラスト受けの間に形成されており、軸のステップ部を回転可能に収容する。
このハウジングは、さらに第1内周保持部と収容空間を仕切る位置に半径方向内側に突出して形成された受け部分を有している。
この受け部分には、軸のステップ部の第1面部とは反対側の第2面部を回転可能に支持する潤滑油の動圧を発生するための第1動圧発生部が形成されている。
【0023】
これにより、樹脂製のハウジングは、軸の一部を外部に出すための空隙さえ備えておれば、たとえばアウトサート成形により軸と軸受けとスラスト受けを収容して保持することができるので、組立工数を少なくでき、部品点数を減らして安価に作ることができる。しかも本発明の軸受けユニットは、従来のような締結部分が不要でありシームレス構造にすることができる。このためにハウジング内に収容されている潤滑油の漏洩や飛散のない信頼性の優れた軸受けユニットを得ることができる。
【0024】
しかも、樹脂製のハウジングの受け部分に対して第1動圧発生部を形成することができるので、従来のようにたとえば金属製の軸受けの端面に動圧発生部を形成する必要がなく、安価に作ることができる。この第1動圧発生部を受け部分に形成することにより、軸のステップ部の第2面部を潤滑油の動圧を発生しながら回転可能に支持することができ、軸をスムーズに回転できるので、長寿命化等の信頼性の向上が図れる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0026】
図1は、本発明の軸受けユニットを有するモータを備えた情報記録再生装置を示す平面図である。図2と図3は図1の情報記録再生装置の分解斜視図である。図4は、図1のモータの断面構造例である。
図1〜図3に示す情報記録再生装置は、一例としてハードディスクドライブ装置である。このハードディスクドライブ装置1は、ディスク状記録媒体Dに対して磁気的に情報を記録したり、あるいはすでにディスク状記録媒体Dに記録されている情報を磁気的に再生する機能を有している。
このハードディスクドライブ装置1は、たとえば電子機器の一例であるいわゆるノート型パーソナルコンピュータのPCカードスロットに装着して使用するものであり、非常に小型でかつ薄型化の装置である。
【0027】
ハードディスクドライブ装置1は、図2と図3に示すように概略的には筐体(外筐ともいう)2、ディスク状記録媒体D、スピンドルモータ3、回動型アクチュエータ4等を有している。筐体2は、第1部材(上筐体ともいう)10と、第2部材(下筐体ともいう)12を有している。第1部材10と第2部材12の空間11の中には、スピンドルモータ3やディスク状記録媒体D、回動型アクチュエータ4等が収容されている。
ディスク状記録媒体Dは、図4に示すようにモータ3のロータR側に固定されており、ロータRはディスク状記録媒体Dを連続回転させる。
【0028】
図3に示すように、2つの回動型アクチュエータ4は、サスペンション20、ボイスコイル22、2つの磁気ヘッド24等を有している。図3に示すボイスコイル22と図3に示すマグネット29,30との間に生じる電磁力により、回動型アクチュエータ4の磁気ヘッド24は図1と図2のF方向に揺動可能であり、磁気ヘッド24,24が回転するディスク状記録媒体Dの任意のトラックに対して位置決めすることで情報信号の記録を行ったりあるいはすでに記録された情報を再生することができる。磁気ヘッド24は、たとえばGMR(ジャイアント磁気抵抗効果素子)等を採用することができる。
【0029】
図1に示すハードディスク装置1では、筐体2の第1部材10が第2部材12から取り除かれた状態を示しており、内部のディスク状記録媒体Dや回動型アクチュエータ4等が露出している。第2部材12の端部には、コンピュータ等に対して電気的に接続するための接続端子35が設けられている。この回路基板37には、システムLSI(大規模集積回路)39やIC(集積回路)等の一般の電子部品等が配置されている。
【0030】
次に、図4に示すモータ3の構造について説明する。
このモータ3はスピンドルモータであり、ロータRとステータSを有している。まずモータ3のロータRの構造について説明する。
ロータRは、概略的にはターンテーブル50、チャック52、駆動用のマグネット58および軸(ロータシャフトとも呼んでいる)60を有している。この軸60は軸方向に関して断面T字型を有している。ターンテーブル50はロータハウジングとも呼んでおり、たとえば鉄により作られている。このロータハウジングの中心部には孔51が形成されており、この孔51には軸60の取付部61の端部が圧入により固定されている。軸60はたとえばステンレス鋼により作られている。
【0031】
ターンテーブル50は、上述したように軸60と一体に取り付けられており、回転対象物であるディスク状記録媒体D(ハードディスクとも呼んでいる)をチャック52を用いて保持している。すなわちディスク状記録媒体Dの内周部分63が、ターンテーブル50のフランジ部分53の上に載せてあり、チャック52はこの内周部分63をフランジ部分53側に固定している。チャック52は、たとえばステンレス鋼により作られているリング状の部材である。
【0032】
図4に示すマグネット58は、S極とN極が交互に着磁されたリング状のマグネットである。このマグネット58はたとえばネオジ焼結体を用いることができる。このマグネット58はターンテーブル50の内周面に対して固定されている。
【0033】
図4のディスク状記録媒体DがロータRに装着された状態で、図1の回動型アクチュエータ4が揺動することにより、サスペンション20,20の磁気ヘッド24,24がディスク状記録媒体Dの一方の面と他方の面に対して接触しない状態で情報の記録やあるいは情報の再生を行うことができる。
しかしこれに限らず、磁気ヘッド24が、ディスク状記録媒体Dの一方の面と他方の面にそれぞれ接触しながら情報を記録したりあるいは情報の再生を行うような形式のものを採用してもよい。
【0034】
次に、図4のステータSの構造について説明する。
ステータSは、概略的にはステータハウジング80、軸受けユニット110、駆動用のコイル88、鉄心89、図示しないフレキシブルプリント基板を有している。
ハウジング(ステータハウジングとも呼んでいる)80は、たとえばステンレス鋼により作られており、フレキシブルプリント基板はハウジング80に対して接着により固定されている。フレキシブルプリント基板はコイル88に電気的に接続されている。このコイル88のU相端子、V相端子およびW相端子と、コモン端子は、フレキシブルプリント基板を介してハウジング80から外部に引き出されており、このフレキシブルプリント基板はコネクタを介して通電制御部100に電気的に接続されている。
【0035】
コイル88は鉄心89にそれぞれ巻かれている。このコイル88と鉄心89の組はたとえば9極設けられている。これに対してマグネット58はS極とN極がたとえば12極円周方向に沿って交互に形成されている。
通電制御部100によりコイル88に所定の通電パターンで通電されると、コイル88が発生する磁界とマグネット58が発生する磁界との相互作用により、ロータRは軸60を中心としてステータSに対して連続回転可能になっている。ハウジング80は円筒部90を有している。この円筒部90の内周面には、軸受けユニット110のハウジング120の外周面がたとえば圧入により固定されている。図5はこの軸受けユニット110のみを示す断面図である。
【0036】
図4と図5に示すように、軸受けユニット110は、軸60、円筒状の軸受け114、樹脂製のハウジング116、および円板状のスラスト受け124を有している。
まず軸60の形状について説明すると、軸60は取付部61、支持部分130、ステップ部134を有している。この軸60は、軸方向に断面でみてもしくは外観でみてT字型を有している。図5に示す取付部61の最大外径部分と支持部分130の最大外径部分は、断面円形状であり、たとえばほぼ同じ外形寸法を有している。取付部61と支持部分130の間には、テーパー部63が形成されている。このテーパー部63は、支持部分130から取付部61の間に形成された溝である。このテーパー部63の一部と取付部61は、ハウジング116の穴116Aから突出している。
支持部分130の内端部にはステップ部134が一体的に形成されている。このステップ部134は断面円形状を有している円板状の部分であり、ステップ部134の外径寸法は、支持部分130の最大外径寸法よりも大きく設定されている。ステップ部134は軸60がG方向に抜けないようにするための抜け防止部の役割も果たす。
【0037】
図5のステップ部134の外形寸法は、軸受け114の外形寸法とほぼ同じかやや小さく設定されている。
樹脂製のハウジング116は、第1の内周保持部910と第2の内周保持部911および収容空間913を有している。第2内周保持部911および収容空間913は連続して形成されている。第1内周保持部910の内径は第2内周保持部911の内径よりも小さく設定されており、収容空間913の内径は第1内周保持部910と第2内周保持部911のそれぞれの内径の中間の値に設定されている。
第1内周保持部910には、円筒状の軸受け114が収容して保持されている。第2内周保持部911には、円板状のスラスト受け124が収容して保持されている。収容空間913の中にはステップ部134がわずかな空隙を開けた状態で収容されている。
【0038】
図5に示す樹脂製のハウジング116の内側には、受け部分1000が半径方向内側に沿って全周に亘って形成されている。この受け部分1000は、第1内周保持部910と収容空間913を仕切る位置に突出して形成されている。受け部分1000の内径部分は軸60の支持部分130を回転可能に支えるために、支持部分130の外径よりやや大きいものである。
【0039】
図5に示すように、受け部分1000の下面には第1動圧発生部121が形成されている。この第1動圧発生部121は、ステップ部134の第2面部134Bに対面している。ステップ部134の第1面部134Aは、スラスト受け124の第3動圧発生部117に対面している。第1面部134Aと第2面部134Bは、反対側の面である。
さらに動圧流体軸受けとしての軸受け114の内周面には、一対の第2動圧発生部127が形成されている。
【0040】
第1動圧発生部121と第3動圧発生部117は、軸60のステップ部134をスラスト方向に関して潤滑油による動圧を発生して回転可能に支持するためのたとえばヘリングボーン溝である。第1動圧発生部121は、軸60のステップ部134が回転すると、第2面部134bと受け部分1000の下面の間で潤滑油による動圧を発生する。同様にして第3動圧発生部117も、ステップ部134が回転するとスラスト受け124の上面とステップ部134の第1面部134Aの間で潤滑油による動圧を発生する。
これにより軸60はスラスト受け124と受け部分1000に対してスラスト方向に回転可能に支持できる。
第2動圧発生部127は、たとえばヘリングボーン溝を採用することができる。第2動圧発生部127は、軸が回転することにより、支持部分130の外面との間で潤滑油による動圧を発生することができる。これにより軸は軸受け114に対してラジアル方向に回転可能に支持される。
【0041】
図6は、ハウジング116、軸60、スラスト受け124を示す分解斜視図である。図7は樹脂製のハウジング116のみを示す斜視図であり、図8は軸受け114と、軸60およびスラスト受け124を示す斜視図である。
図7に示すように、樹脂製のハウジング116の受け部分1000の下面側には第1動圧発生部121が中心軸CLを中心として形成されている。第1動圧発生部121は、たとえばV字型のヘリングボーン溝121Aを複数形成したものである。
【0042】
図8に示すように軸受け114の内周面には、一対の第2動圧発生部127が形成されている。この第2動圧発生部127も、たとえばV字型のヘリングボーン溝を複数形成したものである。図6と図8に示すように、スラスト受け124の内面側にも、第3動圧発生部117が形成されている。この第3動圧発生部117も、たとえばV字型のヘリングボーン溝を複数形成したものである。
しかしこの実施の形態に限らず、第1動圧発生部121、第2動圧発生部127および第3動圧発生部117は、たとえばV字型のヘリングボーン溝を複数形成することで構成しても勿論構わない。
【0043】
ハウジング116は樹脂により形成されており、スラスト受け124も樹脂により形成することもでき、第1動圧発生部121と第3動圧発生部117をそれぞれ受け部分1000とスラスト受け124に対して簡単に形成することができる。つまり金属製の部材に対して動圧発生部を形成するのに比べて、図5に示すような第1動圧発生部121と第3動圧発生部117は、ハウジング116とスラスト受け124がいずれもプラスチック製であるので簡単に形成することができるのである。
【0044】
図4と図5に示すハウジング120とスラスト受け124は、樹脂により作られている。ハウジングの材質としては、たとえばポリイミド、ポリアミド、ポリアセタール等のフッ素系樹脂を用いることができる。このようにハウジング120のすべてを樹脂により作っており、このハウジング120には、唯一の穴116Aが設けられている。この穴116Aは、軸60の支持部分130とテーパー部63との間で空隙を形成している。
潤滑油は、ハウジング116内において軸受け114と軸60の支持部分130とステップ部134およびスラスト受け124の間の隙間に充填されている。当然スラスト受け124は金属製でもよい。
【0045】
ハウジング116がすべて樹脂により作られているので、内部に充填されている潤滑油に対して接触角を大きくすることができ、従来のようにシール部材に界面活性剤を塗布しなくても、潤滑油が空隙CPから外部に漏れたり飛散するのを防ぐことができ、従来と異なりシール部材を別途設ける必要がないので締結部をなくして部品点数を減らし安価にすることができる。
この空隙の形状は、図5においてハウジング116の内部に向かうに従って狭まるテーパ形状にすることが望ましい。このような空隙の形状にすることにより、毛細管現象により潤滑油をハウジング116の内部に引き込もうとする表面張力シールを形成することができるのである。
【0046】
また潤滑油による軸60の回転時の潤滑を良好に保つために、図5に示す第1動圧発生部121とステップ部134の間隔と、第3動圧発生部117とステップ部134の間隔をできるだけ狭くし、しかも軸60の支持部分130の外周面と第2動圧発生部127との間隔もできるだけ狭くすることにより、潤滑油をこれら動圧発生部とステップ部あるいは動圧発生部と支持部分の外周面の間に集中させる形状を採用している。
【0047】
このようなハウジング116は、軸受け114、軸60、スラスト受け124を収容した状態でたとえばアウトサート成形により覆うようにして成形することができる。このハウジング116はたとえば籠形状になっており、ハウジング120をこのようにアウトサート成形することにより組立工程が不要で安価であり、従来のように部品の締結部がなくシームレス構造であるので、ハウジングから潤滑油が外部に漏洩したり飛散することがない信頼性に優れたものになる。
【0048】
図5に示す軸受けユニット110は、いわゆる動圧流体軸受ユニットとも呼んでおり、樹脂のアウトサート成形等により、ハウジング116を形成しているので、たとえば数十μm〜数百μmの空隙だけを残して、ハウジング116は、軸60と軸受け114とスラスト受け124を完全に密閉している。
このことから外部からの衝撃や減圧状態等の使用状態においても、この軸受けユニット110のハウジング116の中からは潤滑油が飛散せず、漏洩せず、良好な潤滑性能を維持することができる信頼性の高いものとなっている。
軸受け114は、金属、特に焼結金属等に対してたとえばV字型やW字型のヘリングボーン溝を転造したり、プレスすることで形成したものでもよい。
【0049】
またハウジング120は元来接触角の大きい、ナイロン、ポリアミド、ポリイミド、テフロン(登録商標)などの樹脂を用いているから、シール部333に界面活性剤などの潤滑油移動防止材を塗布する必要もないから、安価なものになっている。
もちろんPC(ポリカーボネート)、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)などの樹脂を用いてもよい。
【0050】
図9は本発明の動圧流体軸受ユニット110の製造工程フローを示す。
本発明の動圧流体軸受ユニット110の製造フローでは、先ず、第1樹脂アウトサート成形ステップST1、T型形状の軸の挿入ステップST2、スラスト受けの挿入ステップST3、第2樹脂アウトサート成形ステップST4、注油ステップST5、その他、潤滑油の拭き取り、潤滑油充填量の調整がある。
第1樹脂アウトサート成形ステップST1では、軸受け114の周囲にハウジング116がアウトサート成形される。
【0051】
スラスト方向の良好な潤滑を得るためには、スラスト受け124のヘリングボーン溝と、軸60との同軸度を確保する必要がある。第1内周保持部910内に軸受け114が収容して保持される。
この第1樹脂アウトサート成形時に、第1動圧発生部121は、ハウジング116の受け部分1000の下面(外面)に形成できるので、かんたんに第1動圧発生部121が形成できる。
【0052】
図9の軸の挿入ステップST2では、軸60の支持部分130がハウジング116の第2内周保持部911側から軸受け114内に挿入され、軸60のステップ部134は、ハウジング120の収容空間913に収容される。
図9のスラスト受けの挿入ステップST3では、第2内周保持部911内にスラスト受け124が挿入される。
図9の第2樹脂アウトサート成形ステップST4では、スラスト受け124の外側に追加のアウトサート樹脂部分1100が成形されて、スラスト受け124はハウジング116の内部に固定して保持される。その後、注油ステップST5において、ハウジング116内に潤滑油が注入される。
【0053】
本発明の動圧流体軸受ユニット110のスラスト受け124は、真鍮や焼結金属部材にヘリングボーン(数ミクロンオーダーのV型形状などの溝、或いは突起)をプレス、転造、エッチング、或いは、焼結による形成などで設けた部材である。しかしスラスト受けを樹脂製とすれば、樹脂成形時にヘリングボーンのパターンを設けることができるので、スラスト受け自体が安価になるので、金属製のスラスト受けに比べて更にコストを低減することができる。
また、スラスト受けを形成する樹脂に潤滑性に優れたナイロンなどの樹脂を用いれば、回転直後の軸とスラスト受けとの接触時の摩耗が抑えられ、更に信頼性の高い動圧流体軸受ユニットとなる。
【0054】
図5において、軸受け114の最大外形寸法とステップ部134の外形寸法が好ましくはほぼ同じであり、比較的小型な軸受け114とステップ部134を採用している。このため、ハウジング116の外形寸法も小さくすることができる。
スラスト受け124の外形寸法は、ステップ部134と軸受け114の最大外形寸法に比べてやや大きくなっているが、このスラスト受け124の外形寸法の大きな部分は、ハウジング116の半径方向の肉厚内に吸収することができるので、ハウジング116の外形寸法が大きくなってしまうことはない。
このようにして、ハウジング116は、穴116Aを残して、軸60の支持部分130とステップ部134、軸受け114およびスラスト受け124を封入するようにして一体的に保持することができるのである。
【0055】
本発明の軸受けユニットは、軸の上端部の僅かな空隙を残して、樹脂製のハウジングのように完全に密閉されているので、ハウジング内の潤滑油が外部に漏れたり飛散する等の危険性のない信頼性の高い軸受けユニットおよび軸受けユニットを有するモータ並びに軸受けユニットを有するモータを備える電子機器を提供することができる。従って、本発明のモータあるいは軸受けユニットは、たとえばハードディスクドライブ用のモータや、長い寿命を必要とするたとえば冷却用のファンモータ等に有用である。
【0056】
本発明の軸受けユニット、軸受けユニットを有するモータおよび軸受けユニットを有するモータを備えた電子機器では、樹脂成形によりハウジングを形成することで、軸受け、スラスト受けおよび軸の一部を保持して、組立工程を省略し、構造を簡素化することができる。これと同時に本発明では、第1動圧発生部を樹脂製のハウジングの内側にある受け部分に対して成形時に同時に形成することができることから、次のようなメリットがある。
すなわち従来のように金属製の軸受けの端面に動圧発生部を形成する必要がなくなり、このような別工程の動圧発生部の形成工程を省略できるので、安価な軸受けユニット等を提供することができるのである。
【0057】
またラジアル方向の第2動圧発生部とスラスト方向の第1動圧発生部および第3動圧発生部には、たとえば数μmの直角度が必要である。しかし、本発明の実施の形態では、従来技術のように軸受けの端面には動圧発生部を形成する必要がないので、軸受けの端面と軸受けの内周面との直角精度を特別に必要としないので、さらに軸受けを安価に作ることができるのである。
【0058】
上述した実施の形態における各要素の特徴は、他の実施の形態の要素と任意に組み合わせることができる。このことから、本発明の軸受けユニットおよび軸受けユニットを有するモータは、ハードディスクドライブ装置のような情報記録再生装置に適している。
【0059】
本発明の軸受けユニットの周囲は樹脂で覆ったハウジングとしているので、アウトサート成形などが可能であり、組み立て工程が不要で安価で、この軸受けユニットは、また従来技術のように部品の締結部がないので(シームレスなので)、オイルの漏洩、飛散のない信頼性に優れたものである。
【0060】
ところで本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
上述した実施の形態では、軸受けユニットを有するモータは情報記録再生装置としてのハードディスク装置に搭載されている。しかしこれに限らず本発明の電子機器としての情報記録再生装置は、光ディスク記録再生装置や光磁気ディスクの記録再生装置あるいは光ディスク再生装置でもよく、その他の種類の電子機器であってもよい。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、部品点数を削減して構造を簡素化することができ、コストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軸受けユニットを有するモータが適用されている情報記録再生装置の一例であるハードディスクドライブ装置を示す平面図。
【図2】図1のハードディスクドライブ装置の分解斜視図。
【図3】図1のハードディスクドライブ装置をさらに分解した斜視図。
【図4】ハードディスクドライブ装置のディスク状記録媒体を回転するためのモータを示す断面図。
【図5】図4のモータに用いられている軸受けユニットを示す断面図。
【図6】樹脂製のハウジング、軸およびスラスト受けを示す斜視図。
【図7】樹脂製のハウジングを示す斜視図。
【図8】軸受け、軸およびスラスト受けを示す斜視図。
【図9】軸受けユニットの成形工程例を示す図。
【図10】従来の軸受けユニットを示す図。
【符号の説明】
3・・・モータ、60・・・軸、110・・・軸受けユニット、114・・・軸受け、116・・・ハウジング、117・・・第3動圧発生部、121・・・第1動圧発生部、124・・・スラスト受け、127・・・第2動圧発生部、130・・・軸の支持部分、134・・・軸のステップ部、910・・・第1内周保持部、911・・・第2内周保持部、913・・・収容空間、1000・・・受け部分
Claims (7)
- 断面円形状の支持部分と、前記支持部分に一体的に形成されており前記支持部分の外形寸法よりも大きい外形寸法を有するステップ部を有し、断面でみてT字型を有する軸と、
前記軸の前記支持部分の外周面を回転可能に支持する軸受けと、
前記軸の前記ステップ部の第1面部をスラスト方向に関して回転可能に受けるスラスト受けと、
前記軸の一部を外部に出すための空隙を有しており、前記軸と前記軸受けと前記スラスト受けを収容して保持する樹脂製のハウジングと、を備え、
前記軸受けと前記スラスト受けの間には潤滑油が充填されており、
前記ハウジングは、前記軸受けを収容して保持する第1内周保持部と、前記スラスト受けを収容して保持する第2内周保持部と、前記軸受けと前記スラスト受けの間に形成されて前記軸の前記ステップ部を回転可能に収容する収容空間とを有し、
前記ハウジングは、前記第1内周保持部と前記収容空間を仕切る位置に前記半径方向内側に突出して形成された受け部分を有しており、
前記受け部分には、前記軸の前記ステップ部の前記第1面部とは反対側の第2面部を回転可能に支持する前記潤滑油の動圧を発生する第1動圧発生部が形成されていることを特徴とする軸受けユニット。 - 前記軸の前記支持部分と対面する前記軸受けの内周面には、前記潤滑油の動圧を発生する第2動圧発生部が形成されている請求項1に記載の軸受けユニット。
- 前記スラスト受けには、前記軸の前記ステップ部の前記第1面部を回転可能に受けて前記潤滑油の動圧を発生する第3動圧発生部が形成されている請求項2に記載の軸受けユニット。
- ステータに対してロータを回転可能に支持する軸受けユニットを有するモータであり、
断面円形状の支持部分と、前記支持部分に一体的に形成されており前記支持部分の外形寸法よりも大きい外形寸法を有するステップ部を有し、断面でみてT字型を有する軸と、
前記軸の前記支持部分の外周面を回転可能に支持する軸受けと、
前記軸の前記ステップ部の第1面部をスラスト方向に関して回転可能に受けるスラスト受けと、
前記軸の一部を外部に出すための空隙を有しており、前記軸と前記軸受けと前記スラスト受けを収容して保持する樹脂製のハウジングと、を備え、
前記軸受けと前記スラスト受けの間には潤滑油が充填されており、
前記ハウジングは、前記軸受けを収容して保持する第1内周保持部と、前記スラスト受けを収容して保持する第2内周保持部と、前記軸受けと前記スラスト受けの間に形成されて前記軸の前記ステップ部を回転可能に収容する収容空間とを有し、
前記ハウジングは、前記第1内周保持部と前記収容空間を仕切る位置に前記半径方向内側に突出して形成された受け部分を有しており、
前記受け部分には、前記軸の前記ステップ部の前記第1面部とは反対側の第2面部を回転可能に支持する前記潤滑油の動圧を発生する第1動圧発生部が形成されていることを特徴とする軸受けユニットを有するモータ。 - 前記軸の前記支持部分と対面する前記軸受けの内周面には、前記潤滑油の動圧を発生する第2動圧発生部が形成されている請求項4に記載の軸受けユニットを有するモータ。
- 前記スラスト受けには、前記軸の前記ステップ部の前記第1面部を回転可能に受けて前記潤滑油の動圧を発生する第3動圧発生部が形成されている請求項5に記載の軸受けユニットを有するモータ。
- ステータに対してロータを回転可能に支持する軸受けユニットを有するモータにより回転対象物を回転する電子機器であり、
断面円形状の支持部分と、前記支持部分に一体的に形成されており前記支持部分の外形寸法よりも大きい外形寸法を有するステップ部を有し、断面でみてT字型を有する軸と、
前記軸の前記支持部分の外周面を回転可能に支持する軸受けと、
前記軸の前記ステップ部の第1面部をスラスト方向に関して回転可能に受けるスラスト受けと、
前記軸の一部を外部に出すための空隙を有しており、前記軸と前記軸受けと前記スラスト受けを収容して保持する樹脂製のハウジングと、を備え、
前記軸受けと前記スラスト受けの間には潤滑油が充填されており、
前記ハウジングは、前記軸受けを収容して保持する第1内周保持部と、前記スラスト受けを収容して保持する第2内周保持部と、前記軸受けと前記スラスト受けの間に形成されて前記軸の前記ステップ部を回転可能に収容する収容空間とを有し、
前記ハウジングは、前記第1内周保持部と前記収容空間を仕切る位置に前記半径方向内側に突出して形成された受け部分を有しており、
前記受け部分には、前記軸の前記ステップ部の前記第1面部とは反対側の第2面部を回転可能に支持する前記潤滑油の動圧を発生する第1動圧発生部が形成されていることを特徴とする電子機器。
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