JP2003142865A - 電磁波対策用シート及びその製造方法 - Google Patents

電磁波対策用シート及びその製造方法

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JP2003142865A
JP2003142865A JP2001340715A JP2001340715A JP2003142865A JP 2003142865 A JP2003142865 A JP 2003142865A JP 2001340715 A JP2001340715 A JP 2001340715A JP 2001340715 A JP2001340715 A JP 2001340715A JP 2003142865 A JP2003142865 A JP 2003142865A
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wave countermeasure
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子部品またはその周辺でのノイズの発生を防
止すると共に熱伝導性または制振性も備えた電磁波対策
用シートにおいて、取り扱いを容易にすること。 【解決手段】 第1シート11は、樹脂またはゴムに磁
性材料または導電性材料を混入してタック性を有さない
シート状に成形され、円形の穴11aを有している。第
2シート12は熱伝導材料を混入したゲル状のシリコー
ン、または制振材料によって構成されている。ヒートシ
ンクとして機能する部材に第2シート12を仮止めし、
続いて第1シート11を電子部品に当接させて第2シー
ト12側から押圧することによって電磁波対策用シート
10の装着が完了する。このとき、電磁波対策シート1
0を手で扱う場合は第1シート11を持って行うことに
より、第2シート12が手にべとつかず、上記装着作業
が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品等の電磁
波対策として使用される電磁波対策用シートに関し、詳
しくは、一部にタック性を有する材料を使用した電磁波
対策用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、樹脂またはゴムに磁性材料ま
たは導電性材料を混入して成形された電磁波対策用シー
トが知られている。これらの電磁波対策用シートでIC
等の電子部品を被覆すれば、その電子部品から放射され
る電磁波や外部から飛来する電磁波を吸収または反射し
て、電子部品またはその周辺でのノイズの発生を防止す
ることができる。
【0003】更に、この種の電磁波対策用シートでは、
上記樹脂またはゴムに熱伝導材も混入して、電子部品で
発生する熱をヒートシンク等に逃がす機能を付加した
り、上記樹脂またはゴムとして制振作用の大きい素材を
用いて、外部から電子部品に振動が加わるのを防止した
りする試みがなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、電子部品で
発生する熱を逃がしたり、電子部品に振動が加わるのを
防止したりするためには、シートが電子部品に密着する
ことが望ましい。しかしながら、シートをゲル状物質を
母材として構成すると、密着性は向上するものの次のよ
うに取り扱いが困難になる。例えば、ゲル状物質で構成
したシートはタック性を有して手にべとつくので、所望
の位置に正確にシートを装着するのには熟練を要する。
また、このべとつきによってシートに手から異物が付着
したり、シート自身が変形したりすると、シートの特性
に悪影響を与える場合がある。
【0005】そこで、本発明は、電子部品またはその周
辺でのノイズの発生を防止すると共に熱伝導性または制
振性も備えた電磁波対策用シートにおいて、取り扱いを
容易にすることを目的としてなされた。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達するためになされた請求項1記載の発明は、平板状
のタック性を有さない第1シートと、タック性を有し上
記第1シートより柔らかい弾性材料を母材として構成さ
れ、上記第1シートに積層されると共に上記第1シート
に穿設された穴または上記第1シートの周囲から一部が
露出する第2シートと、を備えた電磁波対策用シートで
あって、上記第1シートが磁性材料または導電性材料を
用いて構成され、上記第2シートが熱伝導性材料を用い
て構成されたことを特徴としている。
【0007】このように構成された本発明では、第2シ
ートは第1シートより柔らかい弾性材料を母材として構
成され、第1シートに積層されると共にその第1シート
に穿設された穴または第1シートの周囲から一部が露出
する。また、第1シートはタック性を有さず、第2シー
トはタック性を有している。そこで、第1シートを持っ
て電子部品等への装着作業を行うことによって、本発明
の電磁波対策用シートの取り扱いが極めて容易になる。
また、本発明の電磁波対策用シートは、適宜の位置に位
置決めした後で第2シート側から圧力を加えると、第2
シートの露出部は第1シートの上記穴または周囲から電
子部品等に向かって変形し、電子部品等に密着する。こ
のため、第1シートの特性と第2シートの特性とが共に
良好に発揮される。
【0008】本発明では、第1シートを磁性材料または
導電性材料を用いて構成しているので上記ノイズの発生
を良好に防止することができ、第2シートを熱伝導性材
料を用いて構成しているので熱伝導性を良好に高めるこ
とができる。特に、第2シートは電磁波対策用シートの
片面から他面へ上記穴または周囲を介して貫通して熱を
伝達するので、極めて良好な放熱性が得られる。
【0009】すなわち、本発明の電磁波対策用シート
は、電子部品またはその周辺でのノイズの発生を防止す
ると共に、熱伝導性も備え、取り扱いも容易である。な
お、第1シート及び第2シートはそれ自身が磁性材料,
導電性材料,または熱伝導性材料であってもよく、磁性
材料,導電性材料,または熱伝導性材料が母材に混入さ
れたものであってもよい。
【0010】請求項2記載の発明は、平板状のタック性
を有さない第1シートと、タック性を有し上記第1シー
トより柔らかい弾性材料を母材として構成され、上記第
1シートに積層されると共に上記第1シートに穿設され
た穴または上記第1シートの周囲から一部が露出する第
2シートと、を備えた電磁波対策用シートであって、上
記第1シートが磁性材料または導電性材料を用いて構成
され、上記第2シートが制振材料を用いて構成されたこ
とを特徴としている。
【0011】このように構成された本発明では、第2シ
ートは第1シートより柔らかい弾性材料を母材として構
成され、第1シートに積層されると共にその第1シート
に穿設された穴または第1シートの周囲から一部が露出
する。また、第1シートはタック性を有さず、第2シー
トはタック性を有している。そこで、第1シートを持っ
て電子部品等への装着作業を行うことによって、本発明
の電磁波対策用シートの取り扱いが極めて容易になる。
また、本発明の電磁波対策用シートは、適宜の位置に位
置決めした後で第2シート側から圧力を加えると、第2
シートの露出部は第1シートの上記穴または周囲から電
子部品等に向かって変形し、電子部品等に密着する。こ
のため、第1シートの特性と第2シートの特性とが共に
良好に発揮される。
【0012】本発明では、第1シートを磁性材料または
導電性材料を用いて構成しているので上記ノイズの発生
を良好に防止することができ、第2シートを制振材料を
用いて構成しているので制振性を良好に高めることがで
きる。特に、第2シートは電磁波対策用シートの片面か
ら他面へ上記穴または周囲を介して貫通するので、極め
て良好な制振性を呈する。
【0013】すなわち、本発明の電磁波対策用シート
は、電子部品またはその周辺でのノイズの発生を防止す
ると共に、制振性も備え、取り扱いも容易である。な
お、第1シート及び第2シートはそれ自身が磁性材料,
導電性材料,または制振材料であってもよく、磁性材
料,導電性材料,または制振材料が母材に混入されたも
のであってもよい。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の構成に加え、上記第2シートがゲル状物質を母材
として構成され、その第2シートの上記露出部が、上記
第1シート方向に変形して、その第1シートの表面と同
一平面上に達していることを特徴としている。
【0015】本発明では、第2シートがゲル状物質を母
材として構成され、その第2シートの上記露出部が、上
記第1シート方向に変形して、その第1シートの表面と
同一平面上に達している。このため、第1シートの表面
を電子部品等に当接させれば、第2シート側からそれほ
ど強い圧力を加えなくても、第2シートが上記電子部品
等に密着状に当接する。
【0016】また、第2シートがゲル状であるため、第
1シートと電子部品等との間に空気層ができたとして
も、第2シートが上記穴または周囲を介して第1シート
の表面に飛び出し、電子部品等に密着する。このため、
第2シートの特性が一層良好に発揮される。一方、第1
シートによるノイズ防止効果は、第1シートと電子部品
等との間に空気層ができていても大きな変化はない。従
って、本発明では、請求項1または2記載の発明の効果
に加えて、熱伝導性または制振性を一層良好に高めるこ
とができるといった効果が生じる。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載の構成に加え、上記第1シートが、樹脂ま
たはゴムに磁性材料または導電性材料を混入して成形さ
れたものであり、上記第1シートと上記第2シートとの
間に、上記第1シートに重合する平面形状を有する金属
箔が配設されたことを特徴としている。
【0018】本発明では、第1シートが、樹脂またはゴ
ムに磁性材料または導電性材料を混入して成形されてい
るので、磁性材料または導電性材料として単体ではシー
ト状に成形困難なものも使用することができ、磁性材料
または導電性材料の選択の自由度が向上する。また、第
1シートと第2シートとの間には金属箔が配設されてい
るので、上記ノイズの発生を一層良好に防止することが
できる。しかも、この金属箔は第1シートに重合する平
面形状を有するので、第2シートの上記露出部は上記各
発明と同様に電子部品等に向かって変形することができ
る。
【0019】更に、第1シートを箔で構成すると箔に箔
を重ねる構造となって構成が不安定であるが、第1シー
トを樹脂またはゴムを母材として構成することによって
構成が安定化する。従って、本発明では、請求項1〜3
のいずれかに記載の発明の効果に加えて、上記ノイズの
発生を一層良好に防止することができるといった効果が
生じる。
【0020】請求項5記載の発明は、樹脂またはゴムに
磁性材料または導電性材料を混入してタック性を有さな
いシート状に成形し、該シートに金属箔を積層し、該積
層体に穴を穿設し、該穴の穿設後の上記積層体に、タッ
ク性を有し上記シートよりも柔らかい弾性材料を母材と
し、熱伝導性材料または制振材料を用いて構成された他
のシートを積層することを特徴とする電磁波対策用シー
トの製造方法を要旨としている。
【0021】このように構成された本発明では、樹脂ま
たはゴムに磁性材料または導電性材料を混入してタック
性を有さないシート状に成形することによって、請求項
4における第1シートが得られる。このシートに金属箔
を積層し、その積層体に穴を穿設することによって、第
1シートに金属箔を積層すると共にその金属箔の平面形
状を第1シートに重合させることが、極めて容易に行え
る。更に、穴の穿設後の上記積層体に、タック性を有し
上記シートよりも柔らかい弾性材料を母材とし、熱伝導
性材料または制振材料を用いて構成された他のシート
(第2シート)を積層することにより、請求項4記載の
電磁波対策用シートが得られる。従って、本発明では、
請求項4記載の電磁波対策用シートを極めて容易に製造
することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
と共に説明する。図1(A)は、本発明が適用された電
磁波対策用シート10の構成を表す斜視図であり、図1
(B)はそのA−A線断面図である。図1(A),
(B)に示すように、電磁波対策用シート10は、第1
シート11に第2シート12を積層して構成されてい
る。なお、各図では、説明の便宜上、第2シート12を
表す部分に断面でない部分にもハッチングを施した。
【0023】第1シート11は、樹脂またはゴムに磁性
材料を混入して矩形のシート状に成形され、中央及び各
頂点近傍に円形の穴11aを有している。なお、この穴
11aは、電磁波の波長に合わせてその電磁波が通り抜
けない程度の大きさとするのが望ましい。第2シート1
2は熱伝導材料を混入したゲル状のシリコーンによって
構成されている。穴11aから第1シート11側に露出
した第2シート12の露出部12aは、上記積層時に第
1シート11及び第2シート12が積層方向に加圧され
ることによって変形して穴11aの内部を埋め尽くし、
図1(B)に示すように第1シート11の表面と同一平
面上に達する(すなわち、いわゆる面一となる)。
【0024】このように構成された電磁波対策用シート
10では、第1シート11には磁性材料が混入されてい
るため、電磁波を吸収することができる。また、第2シ
ート12には熱伝導材料が混入されているため、熱伝導
性を高めることができる。更に、第1シート11はある
程度の硬さを有するので、第2シート12の形状を維持
する機能も果たす。また、第1シート11はタック性を
有さず、第2シート12はタック性を有している。この
ため、次のような使用方法が可能である。
【0025】図2は、電磁波対策用シート10の使用方
法を例示する説明図である。図2(A)に示すように、
電磁波対策用シート10は、コントロールユニットの筐
体91等、ヒートシンクとして機能する部材に、第2シ
ート12のタック性を利用して仮止めされる。こうして
仮止めされた電磁波対策用シート10の第1シート11
を、プリント配線基板92に装着されたIC等の電子部
品93に当接させ、筐体91側から押圧することによっ
て電磁波対策用シート10の装着が完了する。このと
き、電磁波対策シート10を手で扱う場合は第1シート
11を持って行うことにより、第2シート12が手にべ
とつかず、上記装着作業が容易になる。
【0026】このようにして電磁波対策用シート10が
装着されると、図3の断面図に示すように、第2シート
12の露出部12aが第1シート11と同時に電子部品
93に当接する。このため、電磁波対策用シート10で
は、第1シート11による上記電磁波吸収効果と、第2
シート12による熱伝導性向上効果とが共に良好に発揮
される。特に、第2シート12は穴11aを介して電磁
波対策用シート10の両面に貫通して熱を伝導するの
で、極めて良好な放熱性が得られる。従って、前述のよ
うに電磁波対策用シート10を電子部品93に装着すれ
ば、電子部品93またはその周辺でのノイズの発生を良
好に防止すると共に、電子部品93が発生する熱を良好
に筐体91へ逃がすことができる。
【0027】また、第2シート12がゲル状であるた
め、第1シート11と電子部品93との間に空気層がで
きたとしても、第2シート12が穴11aから飛び出し
て電子部品93に密着し、電子部品93が発生する熱を
極めて良好に筐体91へ逃がすことができる。一方、第
1シート11による電磁波吸収効果は、第1シート11
と電子部品93との間に空気層ができていても大きな変
化はない。
【0028】また、第1シート11がタック性を有さず
第2シート12がタック性を有するので、前述のように
装着作業を容易にして作業性を向上させることができる
ばかりでなく、電子部品93に当接させる面を間違える
のも防止できる。なお、本実施の形態における磁性材料
としては、ソフトフェライト,ハードフェライト,F
e,Fe−Si,Fe−Si−Al,Fe−Ni,Fe
−Cr,Co系アモルファス等の磁性材フィラーが使用
でき、フィラーの形状は球形,扁平等、種々の形状のも
のが使用できる。また、第1シート11として、磁性箔
を使用することもできる。
【0029】また、上記実施の形態における熱伝導材料
としては、酸化アルミニウム,窒化ホウ素,窒化アルミ
ニウム,酸化亜鉛,炭化ケイ素等のセラミック粉体、チ
タン酸バリウム等の誘電体、フェライト等の磁性材料の
粉末、水酸化アルミニウム,水酸化マグネシウム,水酸
化亜鉛,水酸化カルシウム,水酸化スズ等の金属化合物
の水和物等、各種熱伝導材フィラーを使用することがで
きる。
【0030】例えば、フェライト粉を50〜95wt%
混入したアクリル樹脂のシートによって第1シート11
を構成し、アルミナ粉を40〜95wt%混入したシリ
コーンのシートによって第2シート12を構成すること
が考えられる。また、上記実施の形態では、第1シート
11に磁性材料を使用することによって電磁波の中でも
特に磁界成分に対してノイズ対策を行っているが、磁性
材料の代わりに導電材料を使用すれば、電磁波の中でも
特に電界成分に対してノイズ対策を行うことができる。
【0031】導電性材料としては、銀,銅,アルミニウ
ム,ニッケル,カーボンやガラスビーズ等に銀やニッケ
ル等の導電材をメッキしたものなどの導電性フィラーが
使用できる。また、第1シート11として、金属箔や導
電布を使用することもできる。更に、前述の磁性材料と
導電性材料とを併用して、第1シート11に混入しても
よい。この場合、磁界成分及び電界成分の両者に対して
ノイズ対策を行うことができる。
【0032】また更に、上記導電性材料は熱伝導材料で
もあるので、第1シート11は前述のように磁性材料を
用いて構成し、第2シートは、上記導電性材料を熱伝導
材料として混入するなどの方法によって、導電性を有す
る熱伝導性材料を用いて構成してもよい。この場合も、
磁界成分及び電界成分の両者に対してノイズ対策を行う
ことができる。また、この場合、電磁波対策用シート1
0の表裏面で導電性が得られるので、次のような効果も
生じる。すなわち、IC等は電磁波シールド用のアルミ
ニウム製のシールドボックスで覆って使用される場合が
あるが、このようなシールドボックスとヒートシンクと
しての筐体等の間に上記の電磁波対策用シート10を配
設すれば、第1シート11によってノイズの磁界成分を
除去できるのみならず、上記シールドボックスに乗った
ノイズを第2シート12を介してグランドに落とすこと
もできる。
【0033】また、第2シート12としては、第1シー
ト11よりも柔らかい弾性材料であれば種々のものを使
用することができる。すなわち、第2シート12が押圧
時に変形して、穴11aを介して電子部品93に当接ま
たは極めて近接するのであれば、上記と同様の作用・効
果が生じる。そして、これらの第1シート11,第2シ
ート12の母材としては、SBR,NBR,IR,C
R,BR,IIR,EPDM,CSM,CPE,AR,
FR,VMQ,ECO,EU等の加硫型ゴムの他、ウレ
タン系,シリコーン系の熱可塑ゴムや、液状ゴム、エラ
ストマー等が使用できる。
【0034】但し、上記実施の形態のように第2シート
12の母材をゲル状物質で構成し、図1(B)に示すよ
うに露出部12aを第1シート11の表面と同一平面上
に配設した場合、第1シート11の表面を電子部品93
等に当接させれば、第2シート12側からそれほど強い
圧力を加えなくても、第2シート12が電子部品93等
に密着状に当接する。また、第2シート12がゲル状で
あるため、前述のように、第1シート11と電子部品9
3等との間に空気層ができたとしても、第2シート12
は電子部品93等に密着する。このため、電子部品93
等で発生する熱を一層良好に逃がすことができる。ま
た、第2シート12をゲル状物質の他、エラストマー,
制振用ゴム等の制振材料を用いて構成した場合、外部か
ら電子部品93等に振動が加わるのを良好に防止するこ
とができる。
【0035】更に、本発明は上記実施の形態に何等限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々の形態で実施することができる。例えば、第2シー
ト12の露出部12aは第1シート11の表面と同一平
面上にまで達していなくてもよい。この場合も、第2シ
ート12側から圧力を加えることにより、第2シート1
2が穴11aを介して電子部品93等に密着状に当接す
る。
【0036】また、図4(A),(B)に示すように、
穴11aの大きさ,個数,配置等は種々に変更すること
ができ、図4(C),(D)に示すように、穴11aの
形状は正方形,長方形,或いは図示しないが三角形等、
種々の形状とすることもできる。更に、図4(E)に示
すように、第1シート11を複数に分割してその間
(「第1シートの周囲」の1形態)に第2シート12の
露出部12aを配設してもよく、図4(F)に示すよう
に、第1シート11を第2シート12よりも小さく形成
してその周囲に第2シート12の露出部12aを配設し
てもよい。
【0037】また、図5に示す電磁波対策用シート20
のように、上記各実施の形態と同様に構成した第1シー
ト11,第2シート12の間にアルミ箔等の金属箔23
を積層してもよい。この場合、金属箔23には穴11a
と重合する穴23aを形成し、第1シート11と金属箔
23とが互いに重合する平面形状を有するようにする。
そして、第2シート12は、穴23a,穴11aを介し
て(少なくとも押圧時に)電子部品93に当接または極
めて近接可能に構成する。このように構成した電磁波対
策用シート20では、第1シート11と金属箔23との
両方を第2シート12に積層したことにより、上記ノイ
ズ対策を一層良好に行うことができる。
【0038】なお、このような電磁波対策用シート20
は、次のような工程を経て容易に作成することができ
る。前述の母材に磁性材料または導電材料を混入し、こ
れをシート状に成形して穴11aが穿設される前のタッ
ク性を有さない第1シート11を得、その第1シート1
1に穴23aが穿設される前の平板状の金属箔23を積
層し、その積層体に穴11a,穴23aを同時に穿設す
る。
【0039】続いて、タック性を有し第1シート11よ
りも柔らかい弾性材料を母材として、熱伝導性材料また
は制振材料を用いて構成された第2シート12を積層す
ることによって、このような3層の積層構造を有した電
磁波対策用シート20を容易に作成することができる。
なお、第1シート11に磁性材料を混入した場合、磁界
成分と電界成分との両方に対してノイズ対策を行うこと
ができる。逆に、金属箔23の代わりに磁性箔を使用
し、第1シート11に導電性材料を混入した場合も、磁
界成分と電界成分との両方に対してノイズ対策を行うこ
とができる。
【0040】また、上記各実施の形態において、樹脂ま
たはゴムに磁性材料または導電性材料を混入して第1シ
ート11を成形した場合、磁性材料または導電性材料と
して単体ではシート状に成形困難なものも使用すること
ができ、磁性材料または導電性材料の選択の自由度が向
上する。特に、図5の実施の形態では、第1シート11
を金属箔または磁性箔で構成すると箔に箔を重ねる構造
となって構成が不安定であるが、第1シート11を樹脂
またはゴムを母材として構成することによって構成が安
定化する。更に、上記各実施の形態において、表裏面
(第2シート12側のみでもよい)に剥離紙を貼着して
おけば、取り扱いが一層容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した電磁波対策用シートの構成
を表す図で、(A)は斜視図、(B)はA−A断面図で
ある。
【図2】 その電磁波対策用シートの使用方法を順次例
示する説明図である。
【図3】 装着後の上記電磁波対策用シートの構成を表
す断面図である。
【図4】 上記電磁波対策用シートの変形例を表す平面
図である。
【図5】 上記電磁波対策用シートの他の変形例を表す
断面図である。
【符号の説明】
10,20…電磁波対策用シート 11…第1シート
11a,23a…穴 12…第2シート 12a…露出部
23…金属箔 91…筐体 92…プリント配線基板
93…電子部品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA19 AA23 AB01C AB17 AB33C AK01A AK25 AK73 AN00A BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B DD31B DD40A DD40B GB41 JD08 JG01A JG06A JH02B JJ01B JK07B JL05 JL13B JM10B 5E321 AA23 BB21 BB44 GG05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状のタック性を有さない第1シート
    と、 タック性を有し上記第1シートより柔らかい弾性材料を
    母材として構成され、上記第1シートに積層されると共
    に上記第1シートに穿設された穴または上記第1シート
    の周囲から一部が露出する第2シートと、 を備えた電磁波対策用シートであって、 上記第1シートが磁性材料または導電性材料を用いて構
    成され、 上記第2シートが熱伝導性材料を用いて構成されたこと
    を特徴とする電磁波対策用シート。
  2. 【請求項2】 平板状のタック性を有さない第1シート
    と、 タック性を有し上記第1シートより柔らかい弾性材料を
    母材として構成され、上記第1シートに積層されると共
    に上記第1シートに穿設された穴または上記第1シート
    の周囲から一部が露出する第2シートと、 を備えた電磁波対策用シートであって、 上記第1シートが磁性材料または導電性材料を用いて構
    成され、 上記第2シートが制振材料を用いて構成されたことを特
    徴とする電磁波対策用シート。
  3. 【請求項3】 上記第2シートがゲル状物質を母材とし
    て構成され、その第2シートの上記露出部が、上記第1
    シート方向に変形して、その第1シートの表面と同一平
    面上に達していることを特徴とする請求項1または2記
    載の電磁波対策用シート。
  4. 【請求項4】 上記第1シートが、樹脂またはゴムに磁
    性材料または導電性材料を混入して成形されたものであ
    り、 上記第1シートと上記第2シートとの間に、上記第1シ
    ートに重合する平面形状を有する金属箔が配設されたこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電磁波
    対策用シート。
  5. 【請求項5】 樹脂またはゴムに磁性材料または導電性
    材料を混入してタック性を有さないシート状に成形し、 該シートに金属箔を積層し、 該積層体に穴を穿設し、 該穴の穿設後の上記積層体に、タック性を有し上記シー
    トよりも柔らかい弾性材料を母材とし、熱伝導性材料ま
    たは制振材料を用いて構成された他のシートを積層する
    ことを特徴とする電磁波対策用シートの製造方法。
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