JP2003142060A - 蓄電素子およびその製造方法 - Google Patents

蓄電素子およびその製造方法

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JP2003142060A
JP2003142060A JP2001337046A JP2001337046A JP2003142060A JP 2003142060 A JP2003142060 A JP 2003142060A JP 2001337046 A JP2001337046 A JP 2001337046A JP 2001337046 A JP2001337046 A JP 2001337046A JP 2003142060 A JP2003142060 A JP 2003142060A
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Katsuyoshi Kawai
勝由 河合
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な操作により容器内外の圧力差を解消す
る機構を備えた蓄電素子中間体および蓄電素子、ならび
にかかる圧力差解消機構を利用して蓄電素子を製造する
方法を提供すること。 【解決手段】 本発明の蓄電素子中間体は、容器40に
電極体10を収容してなる。容器40を構成するカバー
43には貫通孔45が設けられている。カバー43の内
側壁面には、弾性材料からなる膜状の弁体50が、一箇
所に切れ目52aを有する環状の接合部52によって溶
着されている。初期充電後、貫通孔45に押圧部材20
を挿入して弁体50を押圧すると、弁体50が弾性変形
してカバー43の内壁との間に隙間を形成することによ
り貫通孔45が開く。この隙間を通じて容器の内圧を逃
すことができる。弁体50は、押圧部材20による押圧
作用から解放されると再び貫通孔45を閉じる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、蓄電素子および
その中間体、ならびにその中間体を用いた蓄電素子製造
方法に関する。なお、本明細書中において「蓄電素子」
とは、電池(リチウムイオン電池、ニッケル水素電池
等)およびキャパシタ(電気二重層キャパシタ等)の双
方を包含する概念である。また、「蓄電素子中間体」と
は、製造過程にある蓄電素子であって、蓄電素子の主要
構成部品(具体的には電極体、端子、容器等)が組み立
てられたものをいう。
【0002】
【従来の技術】 正極および負極を備える電極体と電解
液とを容器に収容した形態の蓄電素子が知られている。
このような蓄電素子において、製造時または使用時にお
いて容器の内外に圧力差が生じることがある。例えば、
リチウムイオン二次電池等のように非水系の電解液を用
いた電池(非水系電池)では、その製造過程における最
初の充電時(初期充電時)等に容器内にてガスが発生す
ることが知られている。容器を密閉した状態で初期充電
を行うと、このガスにより容器内の圧力(内圧)が容器
外部の圧力よりも高くなる。かかる圧力差が蓄電素子の
性能やその外観(容器の膨れ等)に影響を及ぼすことが
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 初期充電時に発生す
るガスに起因する圧力差を解消する方法としては、容器
を開放した状態で初期充電を行う方法が考えられる。し
かし、容器を開放した状態で初期充電を行うと、容器内
部に外気が侵入したり電解液が流出したりする等の不具
合を生じることがある。
【0004】容器内外の圧力差を解消する他の方法とし
ては、容器を密閉した状態で初期充電を行った後、いっ
たん容器を開放状態として内圧を放出させる方法が考え
られる。例えば、容器を貫通するネジ孔を設け、このネ
ジ孔に封止部材をネジ止めして容器を密閉しておく。こ
の密閉状態で初期充電を行った後、封止部材を外し、ネ
ジ孔を介して容器内外を連通させる。これにより容器内
外の圧力差を解消する。その後、ネジ孔に封止部材を再
びネジ止めして容器を密閉する方法である。しかし、こ
の方法によると、封止部材の取り付け・取り外し・再取
り付けの三工程を必要とすることにより蓄電素子の製造
効率が低下する。
【0005】また、特開平11−250887号公報に
は、電池の容器にリリーフ弁を設けて容器内の圧力が高
まりすぎることを防止するとともに、そのリリーフ弁が
開くときの圧力(設定圧力)を調整可能とした放圧構造
が開示されている。この放圧構造によると、リリーフ弁
の設定圧力を低く調整しておいて初期充電を行うことに
より、初期充電後に生じる容器内外の圧力差を緩和する
ことができる。その後、リリーフ弁の設定圧力を高く調
整しなおして電池を製造する。しかし、このような製造
方法によるとリリーフ弁の設定圧力を調整する操作が煩
雑である。特開2000−58022号公報には、薄型
電池の製造過程において、外装被覆体(容器)の一端に
ガス溜まり部を設け、このガス溜まり部を押圧すること
により外装被覆体を破断させてガス抜きを行った後、ガ
ス溜まり部の内側で外装被覆体を溶着することが開示さ
れている。しかし、このようなガス抜き方法は、フィル
ム以外の容器(例えば金属缶)を用いた蓄電素子には適
用が困難である。
【0006】本発明の目的は、簡単な操作により容器内
外の圧力差を解消し、解消後に容器を密閉する圧力差解
消機構を備えた蓄電素子中間体を提供することである。
本発明の他の目的は、かかる圧力差解消機構を備えた蓄
電素子を提供することである。本発明の他の目的は、か
かる圧力差解消機構を利用して蓄電素子を製造する方法
を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段と作用と効果】 本発明者
は、容器の内圧が外圧と同等以上であるときは容器を密
閉するとともに容器外側から意図的に押圧されたときは
容器内外を連通させる一方通行型の弁を利用することに
より上記課題を解決できることを見出した。
【0008】本発明により提供される蓄電素子中間体
は、電極体を収容しているとともに貫通孔を有する容器
と、容器外側から押圧されたときにその貫通孔を開き、
その押圧作用から解放されると貫通孔を閉じる弁体をも
つ。この弁体は、容器外側から押圧されない状態(例え
ば、容器の内圧が外圧と同等である状態、または容器の
内圧が外圧よりも高い状態)では貫通孔を閉じていると
ともに、容器外側から押圧されたときに貫通孔を開く一
方通行型の弁(逆止弁)として機能するように設けられ
ている。かかる蓄電素子中間体は、この貫通孔以外の部
分では容器が密閉されているように構成することができ
る。したがって、容器を密閉した状態で蓄電素子中間体
の初期充電を行うことができる。この初期充電により内
圧が上昇した場合には、容器外側から弁体を押圧すると
いう簡単な操作により容器内外を連通して容器内外の圧
力差を解消することができる。
【0009】本発明により提供される蓄電素子は、電極
体を収容しているとともに貫通孔を有する容器と、容器
外側から押圧されたときにその貫通孔を開き、その押圧
作用から解放されると貫通孔を閉じる弁体をもつ。蓄電
素子が完成した段階では、貫通孔の開口は禁止されてい
る。かかる蓄電素子は、貫通孔の開口が禁止されている
ので、使用中にこの貫通孔から容器内部に外気が侵入し
たり容器から電解液が流出したりすることがない。この
貫通孔の開口の禁止は、弁体による貫通孔開口動作を禁
止することにより行うことができる。例えば、貫通孔の
入口を塞いで弁体が容器外側から機械的に押圧されない
ようにすることにより弁体による貫通孔開口動作を禁止
することができる。ここで、貫通孔の入口を塞ぐ方法と
しては、ガス不透性の材質からなる封止部材(例えば金
属板)を気密に取り付ける方法が好ましい。これによ
り、弁体による貫通孔開口動作を禁止するとともに、こ
の封止部材自体によって貫通孔を密閉することができ
る。したがって容器内部の密閉性がより高くなる。かか
る封止部材は溶接、ネジ止め等の方法により取り付ける
ことができる。貫通孔の開口を禁止する他の方法として
は、容器外側から押圧されても弁体が貫通孔を開かない
ようにする方法(貫通孔周囲の容器内壁と弁体とを閉環
状に固着する等)が挙げられる。
【0010】本発明の蓄電素子は、前記貫通孔の開口の
禁止状態を解除し得るように構成されていてもよい。か
かる構成は、貫通孔を塞ぐ封止部材を脱着可能に取り付
けることにより(例えば封止部材をネジ止めすることに
より)実現することができる。このような構成の蓄電素
子は、必要に応じて貫通孔の開口の禁止状態を解除し、
この解除状態で弁体を押圧することにより、任意の時期
に容器内外の圧力差を解消することができる。
【0011】また、本発明によると、電極体を収容して
いるとともに貫通孔を有する容器と、容器内側に弾性変
形可能であって変形することで貫通孔を開く弁体とを備
える蓄電素子が提供される。蓄電素子が完成した段階で
は、その貫通孔の開口は禁止されている。ここで「弾性
変形」とは、「弾性変位」を含む意味である。すなわち
この弁体は、弁体自体の形状が弾性的に変化(弾性的形
状変化)することによって貫通孔を開いてもよく(図
3、図5参照)、弁体の位置が弾性的に変位(弾性変
位)することによって貫通孔を開いてもよい(図6参
照)。かかる蓄電素子は、完成した段階では貫通孔の開
口が禁止されているので、使用中にこの貫通孔から容器
内部に外気が侵入したり容器から電解液が流出したりす
ることがない。また、貫通孔の開口が禁止されていない
段階(あるいはその禁止状態が解除された段階)におい
ては、弁体の弾性変形により容器を開放し得るように構
成することができる。
【0012】本発明の蓄電素子のうち好ましいもので
は、前記弁体が弾性材料から膜状に形成されている。そ
の膜状弁体は、少なくとも一箇所に切れ目を有する環状
の接合部によって、前記貫通孔周囲の容器内壁に接合さ
れている。その切れ目は、膜状弁体が容器外側から内側
に変形すると開き、膜状弁体が容器内側への変形から解
放されると閉じるように設けられている。かかる蓄電素
子は、その貫通孔の開口が禁止されていない状態におい
て、弁体を弾性的に形状変化させることにより、接合部
の切れ目部分で容器内壁から弁体を離隔することができ
る。この離隔により容器内壁と弁体との間に隙間が生じ
る(すなわち、切れ目が開く)。この隙間を通じて貫通
孔が開口する(貫通孔内と容器内とが連通する)。弁体
の形状変化は、容器外部からの押圧等により行うことが
できる。押圧を止めると弁体のもつ弾性力により弁体が
形状変化から回復して切れ目が閉じる。これにより貫通
孔が再び閉じられる。
【0013】本発明の蓄電素子製造方法は、貫通孔を有
する容器に電極体が収容されており、その貫通孔が容器
内側に弾性変形可能な弁体により閉じられている蓄電素
子中間体を作製する工程を包含する。さらに、その蓄電
素子中間体の充電を行う工程と、充電後に弁体を容器内
側に弾性変形させることにより貫通孔を開いて容器内外
を連通させる工程とを包含する。かかる製造方法による
と、貫通孔を閉じる弁体により容器内が密閉された状態
で蓄電素子中間体の充電(例えば初期充電)を行うこと
ができる。その充電後に貫通孔を開いて容器内外を連通
させる。これにより容器を一時的に開放して容器内外の
圧力差を解消する。充電に伴うガス発生等により内圧が
上昇していた場合にはその内圧を容器外に逃すことがで
きる。
【0014】前記容器内外を連通させる工程の後、前記
貫通孔を密閉する封止部材を取り付けることが好まし
い。この封止部材の取り付けにより、蓄電素子に振動が
加わった場合や温度の低下により容器内圧が外圧に比べ
て低くなった場合等にも、貫通孔から外気が侵入したり
電解液が流出したりすることを防止することができる。
【0015】前記容器内外を連通させる工程を実施する
好適な方法としては、貫通孔に押圧部材を挿入して貫通
孔内に露出されている弁体を押圧する方法が挙げられ
る。この押圧部材の形状は特に限定されず、例えば貫通
孔よりも小径であるとともに貫通孔の形成された部分の
容器厚みよりも長尺の棒状部材(ピン等)を用いること
ができる。この押圧により弁体を容器内側に弾性変形
(弾性的形状変化または弾性変位)させて貫通孔を開
く。その後、押圧を止めると弁体が弾性変形から回復し
て貫通孔が再び閉じられる。
【0016】本発明の方法により蓄電素子を製造する過
程で作製される蓄電素子中間体の好適例は、本発明の蓄
電素子中間体である。他の好適例としては、本発明のい
ずれかの蓄電素子と同様の構成を有する蓄電素子であっ
て、その貫通孔の開口が禁止されていないものが挙げら
れる。
【0017】本発明の蓄電素子中間体、蓄電素子または
本発明の方法により製造される蓄電素子において、前記
「弁体」は弾性材料からなり、その弁体自体の弾性的形
状変化により貫通孔を開口可能に設けられていることが
好ましい。弁体を構成する弾性材料としては、電解液
や、蓄電素子の使用により生じる反応物等に対して耐久
性の高い材料が好ましく用いられる。このような弾性材
料の好ましい一例はEPDM(エチレン−プロピレン−
ジエン共重合体)である。この弁体は、容器内側から貫
通孔を覆うようにして、この貫通孔周囲の容器内壁に取
り付けられていることが好ましい。弁体の取付方法とし
ては、弁体構成材料の一部を加熱溶融させて容器内壁に
接着する方法(溶着)、接着剤(ホットメルト型接着
剤、粘着剤等)を用いる方法、容器の凹部に弁体を嵌め
込む方法、ネジ等の取付部材を用いる方法等を用いるこ
とができる。これらのうち、弁体を容器内壁に溶着する
方法が特に好ましく用いられる。
【0018】本発明の蓄電素子中間体、蓄電素子または
本発明の方法により製造される蓄電素子は、非水系およ
び水系のいずれの電解液を用いた蓄電素子にも適用する
ことができる。これらのうち、非水電解液二次電池また
は非水電解液を用いたキャパシタに好ましく適用され
る。これらの蓄電素子においては初期充電による内圧上
昇が起こりやすいので、初期充電後に容器内外の圧力差
を解消する必要性が高いためである。
【0019】本発明は、円筒型の容器を用いた蓄電素子
にも適用することができるが、角型容器(板状、直方体
状等の形状を含む)を用いた蓄電素子に適用された場合
にはその効果がよりよく発揮される。円筒型容器に比べ
て角型容器では内圧上昇による容器の外観変化(容器の
膨れ等)が起こりやすいためである。この容器として
は、樹脂フィルム等の柔軟性を有する材質からなる容器
を用いることも可能であるが、金属缶または樹脂成形体
等の、剛性(形状維持性)を有する容器を用いることが
好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】 この発明は、また、下記の形態
で実施することを特徴とする。 (形態1)本発明の蓄電素子中間体、蓄電素子または本
発明の方法により製造される蓄電素子が非水電解液二次
電池または非水電解液を用いたキャパシタである。特に
好ましくはリチウム二次電池である。
【0021】(形態2)本発明の蓄電素子中間体、蓄電
素子または本発明の方法により製造される蓄電素子にお
いて、その弁体は容器内側への弾性的形状変化により貫
通孔を開く。その弾性的形状変化は、貫通孔を通じて加
えられる押圧作用により引き起こされる。
【0022】(形態3)本発明の蓄電素子製造方法にお
いて、容器内外の連通は、弁体と容器内壁との間に、貫
通孔の内側端に連なる隙間を形成することにより行われ
る。この隙間を通じて貫通孔が開口する。
【0023】
【実施例】(第一実施例)本発明の蓄電素子中間体の一
例を図1および図2に示す。この蓄電素子中間体1は、
例えば、リチウムイオン二次電池の製造過程において作
製される。図1に示すように、金属製(アルミニウム製
等)の容器40の内部に巻回型の電極体10が収容され
ている。この電極体10には図示しない非水系電解液
(ジエチルカーボネートとエチレンカーボネートとの混
合溶媒にLiPF6を溶解させたもの等)が含浸されて
いる。電極体10には図示しない正極端子および負極端
子が電気的に接続されている。蓄電素子中間体1は、こ
れらの端子を用いて充放電可能に構成されている。容器
40は角型であって、上端が開口しており下端(図示省
略)が閉じている箱型(有底四角筒状)の電極体ケース
41と、その上端開口部を封止するカバー43とを備え
る。カバー43の中央部には、円形の断面形状を有する
貫通孔45が設けられている。この貫通孔45は、カバ
ー43の内側壁面に取り付けられた弁体50によって容
器40の内側から塞がれている。
【0024】弁体50の取付構造につき、図1のII方向
矢視図である図2を用いて説明する。この図2では、説
明の便宜のため、電極体10および電極体ケース41の
図示を省略している。弁体50はEPDMからなる長方
形の膜状部材であって、貫通孔45を内側から覆うよう
に配置されている。弁体50の外周部は、貫通孔45の
周囲で、カバー43の内側壁面にほぼ環状に(貫通孔4
5を囲むように)溶着されている。この溶着により接合
部52が形成されている。この環状の接合部52には、
その周の一部に、弁体50がカバー43に溶着されない
部分である切れ目52aが形成されている。この切れ目
52aは弁体50の一方の長辺の中央部に設けられてい
る。図1に示す初期状態では、このように取り付けられ
た弁体50が貫通孔45を塞いでいることにより容器4
0内が密閉されている。
【0025】次に、この蓄電素子中間体1から蓄電素子
(ここではリチウムイオン二次電池)を製造する方法に
つき説明する。まず、正極端子および負極端子を外部回
路(いずれも図示せず)に接続することにより、図1に
示す状態の蓄電素子中間体1の充電(初期充電)を行
う。この初期充電により通常はガスが発生する。容器4
0は、内側からの圧力によっては弁体50が貫通孔45
を開かないように構成されている。したがって、ガスが
発生しても容器40の密閉は維持され、これにより容器
40の内圧が上昇する。
【0026】次いで、図3に示すように、蓄電素子中間
体1の外部から貫通孔45にピン(押圧部材)20を挿
入し、貫通孔45内に露出された部分の弁体50を図中
矢印Pで示す方向(容器内側)に押圧する。この押圧作
用により弁体50が容器内側に弾性変形(ここでは弾性
的形状変化)する。このとき、接合部52の切れ目52
aにおいて、弁体50とカバー43との間に容器40内
から貫通孔45内に至る隙間が形成される(すなわち、
切れ目52aが開く)。この隙間を通じて容器40の内
外が連通し、その連通路から図中矢印Gで示すように容
器の内圧が逃される。このようにして容器40の内外の
圧力差を解消した後、ピン20を上昇させると、弁体5
0がピン20による押圧作用から解放される。これによ
り弁体50の弾性変形が回復するので、図1に示すよう
に切れ目52aが閉じ、貫通孔45は弁体50によって
再び閉じられた状態となる。
【0027】その後、図4に示すように、容器40の外
側から、貫通孔45を覆う板状の封止部材30を取り付
けてリチウムイオン二次電池(蓄電素子)2を作製す
る。この封止部材30は金属からなり、貫通孔45周囲
のカバー43の外壁に閉環状に溶接固定される。この封
止部材30の取り付けにより、貫通孔45の入口(容器
外側端)を塞いで弁体50が容器外側から機械的に押圧
されないようにする作用が得られる。このことによっ
て、弁体50による貫通孔開口動作が禁止される。ま
た、封止部材30はそれ自体によって貫通孔45を気密
に塞ぐ作用を有する。このことによって容器40の密閉
性が向上する。例えば、リチウムイオン二次電池2に振
動が加わった場合等に弁体50が貫通孔45を開いたと
しても、容器40内の密閉状態を維持することができ
る。この封止部材は容器に脱着可能に取り付けてもよ
い。例えば、貫通孔周囲の容器外壁に封止部材をネジ止
めする取付構造、貫通孔の内壁に封止部材をネジ止めす
る取付構造等を採用することができる。これらの取付構
造において、容器の密閉性を高めるためにシール部材等
を用いることができる。
【0028】なお、上記実施例ではリチウムイオン二次
電池を例として説明したが、本発明はニッケル水素電
池、ニッケルカドミウム電池等の他の種類の電池、キャ
パシタ(例えば電気二重層キャパシタ)その他の蓄電素
子の製造方法にも適用することができる。また、上記実
施例では巻回型の電極体を用いたリチウムイオン二次電
池を例として説明したが、電極体の形態はこれに限定さ
れるものではなく、例えば積層型の電極体を用いてもよ
い。さらに、容器に設けられた貫通孔の位置、形状、個
数等は適宜変更可能である。
【0029】(第二実施例)図5は、本発明の蓄電素子
中間体の他の構成例である。以下、第一実施例に係る部
材と同様の機能を果たす部材については同じ符号を付
し、その説明を省略する。この蓄電素子中間体3におけ
る弁体60は、EPDMからなり、貫通孔45よりもや
や大径の球状に成形されている。この弁体60は、容器
外側から圧力が加えられない状態では、容器40のカバ
ー43と通気性を有する係止板62との間に挟まれて、
このカバー43に設けられた貫通孔45を塞いでいる。
このことによって容器40内が密閉されている。初期充
電後、図5に示すように、貫通孔45に挿入したピン2
0により弁体60を容器内側(矢印P方向)に押圧し、
弁体60を弾性的に形状変化させる。これにより容器4
0の内外を連通させて、図中矢印Gで示すように容器内
の圧力を逃すことができる。ピン20を上昇させると弁
体60の変形が回復し、貫通孔45は弁体60によって
再び塞がれる。その後、第一実施例と同様に封止部材を
取り付けて蓄電素子を得ることができる。
【0030】(第三実施例)図6は、本発明の蓄電素子
中間体の他の構成例である。この蓄電素子中間体4にお
ける弁体70は、貫通孔45よりもやや大径の金属球で
ある。この弁体70は、通気性を有する係止板72に一
端が係止されたコイルバネ74によって容器外側(貫通
孔45を塞ぐ方向)に向けて付勢されている。容器外側
から圧力が加えられない状態では、この弁体70が貫通
孔45を塞いでいることにより容器40内が密閉されて
いる。初期充電後、図6に示すように、貫通孔45に挿
入したピン20により弁体70を容器内側(矢印P方
向)に可逆的に退行(弾性変位)させる。これにより容
器40の内外を連通させて、図中矢印Gで示すように容
器内の圧力を逃すことができる。ピン20を上昇させる
と、コイルバネ74の弾性により弁体70が上昇し、貫
通孔45が弁体70によって再び塞がれる。その後、第
一実施例と同様に封止部材を取り付けて蓄電素子を得る
ことができる。
【0031】以上、本発明の具体例を詳細に説明した
が、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定する
ものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上
に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれ
る。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、
単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性
を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせ
に限定されるものではない。また、本明細書または図面
に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであ
り、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的
有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施例に係る蓄電素子中間体を示す断面
図である。
【図2】 図1のII方向矢視図である。
【図3】 第一実施例に係る蓄電素子中間体において、
貫通孔が開いた状態を示す断面図である。
【図4】 第一実施例に係る蓄電素子中間体から製造さ
れたリチウムイオン二次電池を示す断面図である。
【図5】 第二実施例に係る蓄電素子中間体において、
貫通孔が開いた状態を示す断面図である。
【図6】 第三実施例に係る蓄電素子中間体において、
貫通孔が開いた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1,3,4 :蓄電素子中間体 2 :リチウムイオン二次電池(蓄電素子) 10 :電極体 20 :ピン(押圧部材) 30 :封止部材 40 :容器 43 :カバー 45 :貫通孔 50,60,70 :弁体 52 :接合部 52a:切れ目
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H012 AA01 AA07 BB02 BB13 CC08 DD01 DD02 EE09 FF10 JJ02 JJ08 5H028 AA07 BB02 BB04 BB15 CC04 CC07 CC08 5H029 AJ14 AJ15 AM03 AM05 BJ02 BJ14 CJ03 CJ16 CJ28 DJ02 DJ03 DJ06 DJ14 HJ12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極体を収容しているとともに貫通孔を
    有する容器と、 容器外側から押圧されたときにその貫通孔を開き、その
    押圧作用から解放されると貫通孔を閉じる弁体をもつ蓄
    電素子中間体。
  2. 【請求項2】 電極体を収容しているとともに貫通孔を
    有する容器と、 容器外側から押圧されたときにその貫通孔を開き、その
    押圧作用から解放されると貫通孔を閉じる弁体をもち、 その貫通孔の開口が禁止されている蓄電素子。
  3. 【請求項3】 電極体を収容しているとともに貫通孔を
    有する容器と、 容器内側に弾性変形可能であって変形することで貫通孔
    を開く弁体とを備え、 その貫通孔の開口が禁止されている蓄電素子。
  4. 【請求項4】 前記弁体は弾性材料から膜状に形成され
    ており、その膜状弁体と前記貫通孔周囲の容器内壁とが
    少なくとも一箇所に切れ目を有する環状の接合部により
    接合されており、その膜状弁体が容器外側から内側に変
    形するとその切れ目が開き、その膜状弁体が容器内側へ
    の変形から解放されるとその切れ目が閉じることを特徴
    とする請求項2または3に記載の蓄電素子。
  5. 【請求項5】 貫通孔を有する容器に電極体が収容され
    ており、その貫通孔が容器内側に弾性変形可能な弁体に
    より閉じられている蓄電素子中間体を作製する工程と、 蓄電素子中間体の充電を行う工程と、 充電後に弁体を容器内側に弾性変形させることにより貫
    通孔を開いて容器内外を連通させる工程と、 を包含する蓄電素子製造方法。
  6. 【請求項6】 前記容器内外を連通させる工程の後、前
    記貫通孔を密閉する封止部材を取り付ける工程を行う請
    求項5に記載の蓄電素子製造方法。
  7. 【請求項7】 前記容器内外を連通させる工程は、貫通
    孔に押圧部材を挿入して貫通孔内に露出されている弁体
    を押圧することにより行われる請求項5または6に記載
    の蓄電素子製造方法。
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