JP2003139869A - 電波時計の外装およびその製造方法 - Google Patents

電波時計の外装およびその製造方法

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次郎 松尾
Kenji Hanai
花井  賢司
Yukio Miya
宮  行男
Koichi Naoi
直井  孝一
Yoshiya Tanaka
義哉 田中
Kenichi Yoshioka
憲一 吉岡
Ienobu Ikeda
家信 池田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電波時計のアンテナが時計ケースの内部に配
設されても、時報信号の電波を高感度で受信でき、しか
も高級感が有り且つ耐久性も高く、装飾性豊かな色調が
得られるようにする。 【解決手段】 アンテナ8が時計ケース1の内部または
外部に配設される電波時計の外装であり、その時計ケー
ス1または時計ケース1および裏蓋2の基材がセラミッ
クスからなり、その基材の表面に乾式メッキによる中間
層と、その中間層の表面に乾式メッキによる装飾被膜層
とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンテナが時計ケ
ース内部または外部に配設された電波時計の外装及びそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電波時計は、標準時報局から発せられる
時報信号の電波を受信して時刻表示を自動的に修正し、
常に秒単位まで正確な表示を行えるようにした時計であ
る。したがって、時報信号の電波を受信するためのアン
テナと受信回路を備えている。腕時計のように、一般に
時計ケースと裏蓋からなる時計外装が金属でできている
時計を電波時計とする場合には、そのアンテナを時計ケ
ース内に配設すると、アンテナがシールドされて電波が
到達できなくなってしまうため、アンテナを時計ケース
の外部に配設しなければならなかった。しかし、腕時計
等において、アンテナを時計ケースの内部に配設した電
波時計もあり、その場合には、時報信号の電波をその時
計ケースの内のアンテナで受信できるようにするため、
時計ケースや裏蓋を不導体であるプラスチック(樹脂)
またはセラミックスで形成している。そのセラミックス
製の時計ケースには、加工性がよく、素材の耐衝撃性が
高く、比較的安価なジルコニアセラミックスが一般に使
用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のアンテナが時計ケースの内部に配設される電
波時計の外装は、時計ケースあるいは時計ケースと裏蓋
がプラスチック(樹脂)で形成された場合、次のような
問題があった。 重厚感に欠け、高級感のない時計外装となる。 表面にキズ等が入り易く、耐久性に問題がある。
【0004】また、時計ケースあるいは時計ケースと裏
蓋がジルコニアセラミックスで形成された場合も、次の
ような問題があった。 一般的に色調がグレーであり、金属感がなく装飾性に
欠けていた。 時計ケースがセラミックスであるため、バンドが金属
製であると違和感があり、結局バンドとして皮バンドま
たは樹脂バンドが多く使用されることになる。従って、
いろいろなデザインを有する金属バンドの使用が難し
く、時計のデザインバリエーションの拡大ができない。 時計ケースの色調の拡大ができない。
【0005】この発明はこのような問題を解決するため
になされたものであり、電波時計のアンテナが時計ケー
スの内部に配設される場合も外部に配設される場合で
も、その時計外装をセラミックス製にして、しかも高級
感が有り且つ耐久性も高く、装飾性豊かな色調を得るこ
とによってデザインバリエーションの拡大が図れる電波
時計を提供できるようにすることを目的とし、そのため
の電波時計の外装とその製造方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明による電波時計
の外装は、アンテナが時計ケースの内部または外部に配
設される電波時計の外装であって、上記の目的を達成す
るため、時計ケースまたは該時計ケースおよび裏蓋の基
材がセラミックスからなり、その基材の表面に乾式メッ
キによる中間層と、その中間層の表面に乾式メッキによ
る装飾被膜層とを有することを特徴とする。その時計ケ
ースまたは該時計ケースおよび裏蓋の基材が、ジルコニ
アセラミックスからなるとよい。
【0007】そのジルコニアセラミックスとして、その
組成が酸化イットリウム(Y)等の安定剤を3〜
7重量%含んだ安定化ジルコニアで、白色色調を呈して
いるものを用いることができる。あるいは、その組成が
酸化イットリウム(Y)等の安定剤を3〜7重量
%含んだ安定化ジルコニアで、クロム(Cr),ニッケ
ル(Ni),コバルト(Co),鉄(Fe),マンガン
(Mn),ハフニウム(Hf)等の金属酸化物の少なく
とも2つを5〜7重量%含み、黒色色調を呈しているも
のを用いてもよい。上記時計ケースまたは該時計ケース
および裏蓋は、粉末射出成形法によって成形することが
でき、射出成形時にはジルコニア粉末100重量部に対
してバインダーを20〜25重量部含んでおり、そのバ
インダとしては、ポリエチレン,ポリプロピレン、ポリ
スチレン,エチレンビニルアセテート,ブチルメタクリ
レート,ポリアセタール,ワックス,ステアリン酸の中
の少なくとも2つからなるものを用いるとよい。
【0008】上記中間層は、装飾被膜層の密着性を高め
るために設ける層であり、乾式メッキで形成されたチタ
ン被膜またはクロム被膜からなる中間層、あるいは同じ
く乾式メッキで形成されたチタン被膜とシリコン被膜の
2層構造の中間層、さらには基材側の面から装飾被膜層
側の面に向かって金属から窒化物、炭化物または窒炭化
物と変化する傾斜被膜構造をなす中間層などとすること
ができる。上記装飾被膜層は、チタン,ハフニウム,タ
ングステン,クロム,タンタル,ジルコニウム,ステン
レススチールの中の一つの金属、またはこれらの金属の
窒化物,炭化物,酸化物,窒炭化物,窒炭酸化物からな
るとよい。あるいは、この装飾被膜層がダイヤモンドラ
イクカーボン被膜であると耐久性が飛躍的に高まるので
望ましい。
【0009】また、この装飾被膜層を2層構造にし、そ
の上層が金,金合金,プラチナ,プラチナ合金,パラジ
ウムの中の少なくとも一つからなり、下層がチタン,ハ
フニウム,タングステン,クロム,タンタル,ジルコニ
ウム,ステンレススチールの中の一つの金属、またはこ
れらの金属の窒化物,炭化物,酸化物,窒炭化物,窒炭
酸化物からなるようにしてもよい。さらに、この装飾被
膜層が、窒化チタン,窒化ジルコニウム,窒化ハフニウ
ムのうちのいずれかによる金色色調をなす硬質被膜であ
ってもよい。あるいは、窒化クロム,窒化タンタル,炭
化タンタル,窒炭チタンのうちのいずれかによるグレー
色調をなす硬質被膜や、窒炭酸チタンまたはダイヤモン
ドライクカーボンによる黒色色調をなす硬質被膜であっ
てもよい。上記中間層と装飾被膜層との厚みの和は、
0.15μm〜3.0μmの範囲であるのが望ましい。
その中間層と装飾被膜層が、それぞれ乾式メッキである
スパッタ法,イオンプレーティング法,アーク法,プラ
ズマCVD法のうちのいずれかによって形成された被膜
層であるとよい。
【0010】また、この発明による電波時計の外装の製
造方法は、上記外装を製造する方法であって、工程順に
次各工程からなる。ジルコニアおよびバインダーを主成
分とする素材を用いて射出成形により時計ケース又は裏
蓋の成形体を作る工程、該成形体を機械加工により粗加
工する工程、該成形体を脱脂及び焼成して時計ケース又
は裏蓋の粗基材を作る工程、該粗基材を研削および研磨
等の機械加工してセラミックス時計ケース又はセラミッ
クス裏蓋の基材を作る工程、該基材の表面に乾式メッキ
により中間層を形成する工程、該中間層の表面に乾式メ
ッキにより装飾被膜層を形成する工程、
【0011】上記射出成形により時計ケース又は時計裏
蓋の成形体を作る工程で使用するジルコニアおよびバイ
ンダーを主成分とする素材は、酸化イットリウム(Y
)等の安定剤を3〜7重量%含んだ安定化ジルコニ
ア粉末100重量部に対してバインダーを20〜25重
量部含んでおり、焼成後に白色色調を有する素材である
とよい。あるいは、そのジルコニアおよびバインダーを
主成分とする素材として、酸化イットリウム(Y
)等の安定剤を3〜7重量%と、クロム(C
r),ニッケル(Ni),コバルト(Co),鉄(F
e),マンガン(Mn),ハフニウム(Hf)等の金属
酸化物の少なくとも2つを5〜7重量%とを含んだ安定
化ジルコニア粉末100重量部に対してバインダーを2
0〜25重量部含んでおり、焼成後に黒色色調を有する
素材を使用してもよい。これらの素材中のバインダー
は、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレン,エ
チレンビニルアセテート,ブチルメタクリレート,ポリ
アセタール,ワックス,ステアリン酸の中の少なくとも
2つを混合したものであるとよい。
【0012】上記中間層を形成する工程で、乾式メッキ
によりチタン被膜またはクロム被膜からなる中間層を形
成するか、同じく乾式メッキによりチタン被膜とシリコ
ン被膜の2層構造の中間層を形成するとよい。あるい
は、その中間層を形成する工程で、基材側の面から装飾
被膜層側の面に向かって金属から窒化物,炭化物または
窒炭化物と変化する傾斜被膜構造をなす中間層を形成し
てもよい。
【0013】上記装飾被膜層を形成する工程で、乾式メ
ッキによりチタン,ハフニウム,タングステン,クロ
ム,タンタル,ジルコニウム,ステンレススチールの中
の一つの金属、またはこれらの金属の窒化物,炭化物,
酸化物,窒炭化物,窒炭酸化物からなる装飾被膜層を形
成するとよい。あるいは、その記装飾被膜層を形成する
工程で、乾式メッキによりダイヤモンドライクカーボン
被膜からなる装飾被膜を形成すれば、外装の耐久性を飛
躍的に高めることができる。
【0014】さらに、この装飾被膜層を形成する工程
で、上層が金,金合金,プラチナ,プラチナ合金,パラ
ジウムの中の少なくとも一つからなり、下層がチタン,
ハフニウム,タングステン,クロム,タンタル,ジルコ
ニウム,ステンレススチールの中の一つの金属、または
これらの金属の窒化物,炭化物,酸化物,窒炭化物,窒
炭酸化物からなる2層構造の装飾被膜層を形成するよう
にしてもよい。これらの中間層と装飾被膜層とを、その
厚みの和が0.15μm〜3.0μmの範囲になるよう
に形成するのが好ましい。その中間層と装飾被膜層を形
成する乾式メッキは、それぞれスパッタ法,イオンプレ
ーティング法,アーク法,プラズマCVD法のうちのい
ずれかであるとよい。
【0015】上記装飾被膜層を形成する工程で、窒化チ
タン,窒化ジルコニウム,窒化ハフニウムのうちのいず
れかによる金色色調の硬質被膜を装飾被膜層として形成
することができる。あるいは、窒化クロム,窒化タンタ
ル,炭化タンタル,窒炭チタンのうちのいずれかによる
グレー色調の硬質被膜や、窒炭酸チタンまたはダイヤモ
ンドライクカーボンによる黒色色調の硬質被膜を装飾被
膜層として形成することもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面を参照して具体的に説明する。 〔外装の第1の実施形態〕まず、この発明による電波時
計の外装の第1の実施形態について、図1乃至図3によ
って説明する。図1はその外装を用いた電波時計の概略
構成を示す断面図、図2と図3はそれぞれ図1における
時計ケースと時計裏蓋の一部拡大断面図である。
【0017】図1に示す電波時計は腕時計であり、時計
ケース1と裏蓋2とガラス3等によって外装を構成して
いる。裏蓋2には内面に中子凸部2aがリング上に形成
されており、時計ケース1の内周後段部1bにシール材
であるゴム又は樹脂製のパッキン4を介して圧入され
る。また、ガラス3も時計ケース1の内周前段部1aに
同様なパッキン5を介して圧入されれる。このようにし
て、防水構造の時計外装を構成している。この外装の内
部に、文字盤6とムーブメント7とアンテナ8等を配設
している。これらを外装内に固定するための部材につい
てはその図示を省略している。
【0018】文字盤6は、硬質樹脂やセラミックス等の
非金属板の表面に時を表わす文字等が印刷あるいは浮き
出し形成されている。この文字盤6を太陽電池で構成す
ることにより、電池交換が不要な電波腕時計とすること
もできる。ムーブメント7は、文字盤6を貫通させて多
重の指針軸71をガラス3側へ突設し、秒針72と時針
73と分針74をそれぞれ文字盤6上で回転するように
支持しており、その内部に計時回路と秒針72,時針7
3,および分針74をそれぞれ運針するためのステップ
モータと輪列、その他この時計に備える機能に応じた回
路と、アンテナ8を介して時報信号の電波を受信する受
信回路とその受信信号に基いて時刻合わせ(時刻表示の
誤差修正)を行うための表示修正回路等を設けている。
アンテナ8は、端子板9を介してムーブメント7内の受
信回路に接続されている。
【0019】この電波時計の外装を構成する時計ケース
1と裏蓋2はいずれもその基材がセラミックスで形成さ
れており、時計ケース1は図2に示すように、セラミッ
クスからなる基材10の表面に、乾式メッキによる中間
層11と、その中間層11の表面に乾式メッキによる装
飾被膜層12とを有している。また、裏蓋2も図3に示
すように、セラミックスからなる基材20の表面に乾式
メッキによる中間層21と、その中間層21の表面に乾
式メッキによる装飾被膜層22とを有している。したが
って、時計ケース1の内部にアンテナ8が配設されてい
ても、その周囲に金属部材が殆ど存在しないので、時報
信号の電波が遮られることなく、全方位で感度よく受信
することができる。なお、時計ケース1と裏蓋2の表面
に乾式メッキによる中間層21と装飾被膜層22とを有
しているが、その層が非常に薄い薄膜であり、その膜が
柱状に成長して形成され、且つその膜に目に見えない超
微細な孔を有していることにより、受信障害を受けにく
いと推測される。
【0020】しかも、外装を構成する時計ケース1と裏
蓋2のセラミックスからなる基材10,20表面には中
間層11,21を介して密着性よく装飾被膜層12,2
2を形成しているので、金属調を含む種々の色調と光沢
に仕上げることができ、高級感がでる。また、装飾性豊
かな色調を得ることによって電波時計のデザインバリエ
ーションの拡大を計ることができる。装飾被膜層として
硬質膜を形成することにより、外装の耐久性が大幅に向
上する。そして、アンテナ8が時計ケース1の内部に配
設されているため、外観を損なうこともない。しかし、
アンテナを時計ケースの外部に配設した場合でも、その
アンテナの周囲に金属部材が殆ど存在しないので、時報
信号の電波が遮られることなく、全方位で感度よく受信
することができるという効果は同様に得られる。また、
この実施形態のように、時計ケース1と裏蓋2の両方を
セラミックスで形成するのが望ましいが、いずれか一方
のみをセラミックで形成し、他方は金属で形成してもよ
い。
【0021】〔外装の第2の実施形態〕次に、この発明
による電波時計の外装の第2の実施形態について、図4
および図5によって説明する。図4はその外装を用いた
電波時計の概略構成を示す部分的な断面図、図5は図4
における時計ケースの拡大断面図である。これらの図に
おいて、図1と対応する部分には同一の符号を付し、そ
れらの説明は省略する。この図4に示す電波時計も腕時
計であり、時計ケース1′とガラス3とガラス縁31等
によって外装を構成している。その時計ケース1′は前
述した実施形態における裏蓋2に相当する部分を一体に
形成したワンピース型の時計ケースである。この時計ケ
ース1′の外周部付近貫通穴1c′を設けており、そこ
に金属バンド32の止めネジ33を通して、ガラス縁3
1にその止めネジ33をねじ込んで、時計ケース1′と
金属バンド32とガラス縁31を一体に固着する。
【0022】ガラス3はそのガラス縁31の内周段部に
パッキン5を介して圧入して固着される。こうして、時
計ケース1′とガラス3とガラス縁31等によって防水
構造の時計外装を構成している。この外装内に、第1の
実施形態と同様に文字盤6とムーブメントと図示してい
ないアンテナを配設している。この電波時計の外装を構
成する時計ケース1′もその基材がセラミックスで形成
されており、図5に示すように、その基材10′の表面
に、乾式メッキによる中間層11′と、その中間層1
1′の表面に乾式メッキによる装飾被膜層12′とを有
している。
【0023】ガラス縁31はネジ穴を形成するため金属
製にした方がよい。しかし、時計ケース1′の内部に配
設されたアンテナの周囲には金属部材は殆どないので、
時報信号の電波が遮られることはなく、やはり全方位で
感度よく受信することができる。そして、時計ケース
1′のセラミックスからなる基材10′表面には中間層
11′を介して装飾被膜層12,22を形成しているの
で、前述した第1の実施形態の場合と同様な種々の効果
が得られる。また、いろいろなデザインの金属バンドを
使用することができる。この実施形態の場合は、ワンピ
ース型の時計ケースを用いるので、裏蓋を別に作成する
必要がなく、基材の成形およびその基材の表面に中間層
と装飾被膜層を形成するのが時計ケースだけ(1部品)
で済むので、安価に製造できる。
【0024】〔外装の材質および被膜構成〕次に、上述
した第1の実施形態における時計ケース1と裏蓋2、お
よび第2の実施形態における時計ケース1′の材質およ
び中間層と装飾被膜層の被膜構成の詳細について、図6
から図9によって説明する。時計ケース1と裏蓋2、ま
たは時計ケース1′の基材10,20,10′はセラミ
ックスからなるが、特にジルコニアセラミックスを用い
るとよいので、以下の説明ではジルコニアセラミックス
からなる例について説明する。図6から図9はその基材
の一部とその表面に形成された中間層と装飾被膜層の構
成を大幅に拡大して示す模式図であり、時計ケース1と
1′および裏蓋2の材質ならびに被膜構成は同様である
ので、これらの図では代表して時計ケース1の場合の符
合を付して説明する。
【0025】これらの図に示す基材10のジルコニアセ
ラミックスは、その組成が、酸化イットリウム(イット
リア)等の安定剤を3〜7重量%含んだ安定化ジルコニ
ア(ジルコニアセラミックスが93重量%以上)で、白
色色調を呈している。あるいは、その組成が、酸化イッ
トリウム(イットリア)等の安定剤を3〜7重量%含ん
だ安定化ジルコニアで、クロム(Cr),ニッケル(N
i),コバルト(Co),鉄(Fe),マンガン(M
n),ハフニウム(Hf)等の金属酸化物の少なくとも
2つを5〜7重量%含み(ジルコニアセラミックスが8
6重量%以上)、黒色色調を呈しているものでもよい。
そして、この基材10は粉末射出成形法によって成形さ
れたものであり、射出成形時にはジルコニア粉末100
重量部に対してバインダーを20〜25重量部含んでお
り、そのバインダは、ポリエチレン,ポリプロピレン、
ポリスチレン,エチレンビニルアセテート,ブチルメタ
クリレート,ポリアセタール,ワックス,ステアリン酸
の中の少なくとも2つからなる。
【0026】そして、その基材10の表面に形成された
中間層11は、ジルコニアセラミックスからなる基材1
0と装飾被膜層12との密着性を高めるために形成した
層であり、図6および図9に示す例では、乾式メッキで
形成されたチタン(Ti)被膜またはクロム(Cr)被
膜からなる。図7に示す例では、中間層11が、乾式メ
ッキで形成されたチタン(Ti)被膜の下層11aとシ
リコン(Si)被膜の上層11bからなる2層構造であ
る。図8に示す例では、中間層11が、傾斜被膜構造を
なし、基材10側の面から装飾被膜層12側の面に向か
って、金属11mから窒化物11n、炭化物または窒炭
化物11cと無段階的に変化している。例えば、金属1
1mがチタン(Ti)である場合、基材10側の面から
装飾被膜層12側の面に向かって、金属11mのチタン
(Ti)からその窒化物11nの窒化チタン(TiN)
に変化し、さらにその炭化物又は窒炭化物11cの炭化
チタン(TiC)又は窒炭化チタン(TiCN)に変化
する。
【0027】この中間層11の表面に形成された装飾被
膜層12は、図6から図7に示す例では、チタン(T
i),ハフニウム(Hf),タングステン(W),クロ
ム(Cr),タンタル(Ta),ジルコニウム(Z
r),ステンレススチールの中の一つの金属、またはこ
れらの金属の窒化物,炭化物,酸化物,窒炭化物,窒炭
酸化物からなる。あるいは、ダイヤモンドによく似た性
質を持つ水素化アモルファスカーボンによる超硬質被膜
であるダイヤモンドライクカーボン(DLC)被膜でも
よい。
【0028】この装飾被膜層12の表面の色調との関係
について説明すると、窒化チタン,窒化ジルコニウム,
窒化ハフニウムのうちのいずれかにより、金色色調をな
す硬質被膜を形成することができる。また、窒化クロ
ム,窒化タンタル,炭化タンタル,窒炭チタンのうちの
いずれかにより、グレー色調をなす硬質被膜を形成する
ことができる。さらに、窒炭酸チタンまたはダイヤモン
ドライクカーボンにより、黒色色調をなす硬質被膜を形
成することができる。
【0029】図9に示す例は、装飾被膜層12が2層構
造をなし、その上層12bが金,金合金,プラチナ,プ
ラチナ合金,パラジウムの中の少なくとも一つからな
り、下層12aがチタン,ハフニウム,タングステン,
クロム,タンタル,ジルコニウム,ステンレススチール
の中の一つの金属、またはこれらの金属の窒化物,炭化
物,酸化物,窒炭化物,窒炭酸化物からなる。これらの
中間層11と装飾被膜層12の厚みの合計は、0.5μ
m〜3.0μmの範囲であるのが望ましい。合計の厚さ
が0.15μm以下では磨耗等の耐久性の面で実用上問
題が生じる。3.0μm以上にすると実用上過剰膜厚と
なりコスト高を招く。ここで、中間層11は装飾被膜層
12の密着性を高めるためのものであり、その膜厚は薄
くてよいので、0.05〜1.0μm程度でよい。装飾
被膜層12の下層12aは、耐磨耗性が要求される層で
あるため、用途により0.1〜1.5μmの範囲で膜厚
が設定される。その上層12bは色調調整のための装飾
被膜であり、その膜厚は下層12aの表面に一様に被覆
されればよく、0.05〜0.5μmの範囲に設定され
る。
【0030】また、これらの中間層11と装飾被膜層1
2は、それぞれ乾式メッキであるスパッタ法,イオンプ
レーティング法,アーク法,プラズマCVD法のうちの
いずれかによって形成された被膜層である。図6から図
8に示した中間層11と装飾被膜層12の組み合わせ
は、適宜変更することができる。中間層11には、基材
10と装飾被膜層12との密着性を高める材料を選択す
る必要がある。図7に示した2層構造の中間層11の場
合は、下層11aのチタン被膜はジルコニアセラミック
スからなる基材10との密着性がよく、上層11bのシ
リコンは装飾被膜層12(特にDLC被膜)との密着性
がよい。
【0031】第1の実施形態の裏蓋2の基材20、中間
層21、および装飾被膜層22、あるいは第2の実施形
態のワンピース型の時計ケース1′の基材10′、中間
層11′、および装飾被膜層12′の構成及び材料、膜
厚等も上述した例と同様であるので、その説明は省略す
る。
【0032】〔外装の製造方法〕次に、この発明による
電波時計の外装の製造方法について説明する。この製造
方法は、前述したようにアンテナが時計ケースの内部ま
たは外部に配設される電波時計の外装を構成する時計ケ
ース(ワンピース型のものも含む)および/または裏蓋
の製造方法であるが、時計ケースの製造方法も裏蓋の製
造方法も殆ど同じであるから、まず時計ケースの製造方
法について説明する。この発明による時計ケース1の製
造方法は、次の(1)〜(6)の各工程を順次実行す
る。なお、各工程中の時計ケース、中間層、および装飾
被膜層には図2に示した符合を付記する。
【0033】(1)ジルコニアおよびバインダーを主成
分とする素材を用いて射出成形により時計ケース1の成
形体を作る工程、(2)該成形体を機械加工により粗加
工する工程、(3)該成形体を脱脂及び焼成して時計ケ
ース1の粗基材を作る工程、(4)該粗基材を研削およ
び研磨等の機械加工してセラミックス時計ケース1の基
材10を作る工程、(5)該基材10の表面に乾式メッ
キにより中間層11を形成する工程、(6)該中間層1
1の表面に乾式メッキにより装飾被膜層12を形成する
工程、ワンピース型の時計ケース1′の製造方法も、基
材10′の形状が基材10とは異なるだけで、順次実行
する各工程の内容は全く同じである。裏蓋2の製造方法
も、上記の各工程で作るものが時計ケース1に代えて裏
蓋2になる以外は同じである。
【0034】(1)の時計ケース1の成形体を作る工程
で使用するジルコニアおよびバインダーを主成分とする
素材は、酸化イットリウム(イットリア)等の安定剤を
3〜7重量%含んだ安定化ジルコニア粉末100重量部
に対してバインダーを20〜25重量部含んでおり、焼
成後に白色色調を有する素材であるとよい。あるいは、
そのジルコニアおよびバインダーを主成分とする素材と
して、酸化イットリウム(イットリア)等の安定剤を3
〜7重量%と、クロム(Cr),ニッケル(Ni),コ
バルト(Co),鉄(Fe),マンガン(Mn),ハフ
ニウム(Hf)等の金属酸化物の少なくとも2つを5〜
7重量%とを含んだ安定化ジルコニア粉末100重量部
に対してバインダーを20〜25重量部含んでおり、焼
成後に黒色色調を有する素材を使用してもよい。これら
の素材中のバインダーは、ポリエチレン,ポリプロピレ
ン,ポリスチレン,エチレンビニルアセテート,ブチル
メタクリレート,ポリアセタール,ワックス,ステアリ
ン酸の中の少なくとも2つを混合したものであるとよ
い。
【0035】このようにジルコニアセラミックスに酸化
イットリウム(イットリア)を3〜7重量%含んでいる
理由について説明する。イットリアが3重量%より少な
くなると、成形したジルコニアセラミックスの耐衝撃性
が低下し(もろくなる)、外部からの衝撃で割れ等が発
生しやすくなり、7重量%より多くなっても耐衝撃性が
低下し、外部からの衝撃で割れ等が発生しやすくなる。
この理由は、上記範囲内であると、結晶構造が立方晶と
単斜晶の2相混合組織となっているため、耐衝撃性が安
定している(よい)と考えられる。また、ジルコニア粉
末に100重量部に対してバインダーを20〜25重量
部含んでいるのは、バインダーが20重量部より少なく
なると射出成形性が悪くなり、金型内に素材が完全に充
填されにくくなり、25重量部より多くなると脱脂工程
に時間がかかり量産性が悪くなると共に、成形された形
が壊れやすくなるからである。
【0036】上記(1)の工程では、上述した素材のう
ちバインダーを除く成分の微粉末とバインダーとを混合
して成形材料とし、プラスチックの射出成形と同様に時
計ケースの形状のキャビティを有する金型内に射出充填
して、時計ケース1の成形体を作成する。その後、上記
(2)の工程でその成形体を機械加工によりバリ取り等
の粗加工した後、(3)の工程でその成形体を大気又は
窒素中で400〜500℃まで48〜72時間かけてゆ
るやかに昇温して脱脂(バインダー成分を除去)し、次
いで大気中で焼成して時計ケース1の粗基材を作る。こ
の時の最高保持温度は、1450〜1500℃である
が、その保持時間は3時間程度でよく、昇温時間と降温
時間も含めて30〜40時間程度にする。その後、
(4)の工程でその粗基材に対して細部の研削および表
面の研磨等の機械加工をして、セラミックス時計ケース
1の基材10を作る。
【0037】(5)の中間層11を形成する工程では、
スパッタ法,イオンプレーティング法,アーク法,プラ
ズマCVD法のうちのいずれかの乾式メッキにより、チ
タン被膜またはクロム被膜からなる中間層を形成する。
また、基材10の表面に上記乾式メッキによりチタン被
膜の下層11aを形成し、その下層11a上に同じく乾
式メッキによりシリコン被膜の上層11bを形成して、
図7に示した2層構造の中間層11を形成するようにし
てもよい。あるいは、基材10の表面にチタン又はクロ
ム等の金属膜を形成し、それを窒素ガスによって表面側
から窒化して、窒化チタン又は窒化クロム等の窒化物を
生成し、さらにその表面側を炭素を含むガスによって炭
化して炭化チタン又は炭化クロム等の炭化物あるいは窒
炭化チタン又は窒炭化クロム等の窒炭化物を生成し、図
8に示したように、基材10側の面から装飾被膜層12
側の面に向かって金属11m,窒化物11n,炭化物ま
たは窒炭化物11cと無段階的に変化する傾斜被膜構造
をなす中間層11を形成してもよい。
【0038】(6)の装飾被膜層12を形成する工程で
は、スパッタ法,イオンプレーティング法,アーク法,
プラズマCVD法のうちのいずれかの乾式メッキによ
り、中間層11の表面に、チタン,ハフニウム,タング
ステン,クロム,タンタル,ジルコニウム,ステンレス
スチールの中の一つの金属、またはこれらの金属の窒化
物,炭化物,酸化物,窒炭化物,窒炭酸化物からなる装
飾被膜層を形成する。あるいは、上記乾式メッキ(好ま
しくはプラズマCVD)によりダイヤモンドライクカー
ボン(DLC)被膜からなる装飾被膜を形成してもよ
い。さらに、図9に示したように、中間層11の表面に
チタン,ハフニウム,タングステン,クロム,タンタ
ル,ジルコニウム,ステンレススチールの中の一つの金
属、またはこれらの金属の窒化物,炭化物,酸化物,窒
炭化物,窒炭酸化物からなる被膜による下層12aを形
成し、その上に金,金合金,プタチナ,プラチナ合金,
パラジウムの中の少なくとも一つらなる被膜により上層
12bを形成して、2層構造の装飾被膜層12を形成す
ることもできる。
【0039】なお、時計ケース1の外観色調を金色にし
たい場合は、装飾被膜層12として窒化チタン,窒化ジ
ルコニウム,窒化ハフニウムのうちのいずれかによる金
色色調の硬質被膜を形成するとよい。時計ケース1の外
観色調をグレー色にしたい場合は、装飾被膜層12とし
て窒化クロム,窒化タンタル,炭化タンタル,窒炭チタ
ンのうちのいずれかによるグレー色調の硬質被膜を形成
するとよい。また、時計ケース1の外観色調を黒色にし
たい場合は、装飾被膜層12として窒炭酸チタンまたは
ダイヤモンドライクカーボンによる黒色色調の硬質被膜
を形成すればよい。これらの中間層11と装飾被膜層1
2は、その厚さの和が0.1μm〜2.0μmの範囲に
なるように形成する。
【0040】ここで、さらに具体的な実施例を示す。 (実施例1) 基板の素材:白色色調のジルコニアセラミックス(時計
ケース及び裏蓋) 中 間 層:チタン(イオンプレーティング法) 装飾被膜層:2層構造(下層:窒化チタン、上層:金) 色 調:金色
【0041】(実施例2) 基板の素材:白色色調のジルコニアセラミックス(時計
ケース) 中 間 層:チタン(イオンプレーティング法) 装飾被膜層:2層構造(下層:炭化チタン、上層:プラ
チナ) 色 調:白色(シルバー色)
【0042】(実施例3) 基板の素材:黒色色調のジルコニアセラミックス(時計
ケース及び裏蓋) 中 間 層:クロムの傾斜構造膜(スパッタ法) 装飾被膜層:1層構造(窒化クロム) 色 調:グレー色
【0043】(実施例4) 基板の素材:黒色色調のジルコニアセラミックス(時計
ケース) 中 間 層:2層構造(下層:チタン、上層:シリコ
ン)(スパッタ法) 装飾被膜層:1層構造(DLC)(プラズマCVD法) 色調 :黒色
【0044】実施例1について、その中間層と装飾被膜
層の形成工程を具体的に説明する。図10はその中間層
と装飾被膜層の形成工程を実施するためのイオンプレー
ティング装置の概要を示す図であり、時計ケースの基材
表面に中間層と装飾被膜層を形成する場合の例を示して
いる。まず、前述した(1)〜(4)の工程で作成した
セラミックス時計ケースの基材10を有機溶剤で洗浄す
る。次に、その洗浄した基材10を、図10に示すよう
に、ガス導入口30aと排気口30bを備えた真空槽3
0内に導電材からなるスタンド32に取り付けられた導
電材の支持具31によって支持して設置し、真空槽30
内の圧力が1.33×10−3Pa(パスカル)になる
まで排気口30bから排気する。スタンド32は、絶縁
材47によって真空層30の基部に絶縁して貫通固定さ
れている。
【0045】そして、ガス導入口30aから不活性ガス
のアルゴン(Ar)ガスを真空槽30内の圧力が4.0
×10−1Paになるまで導入する。そして、スイッチ
33をONにして電源34から熱電子フィラメント35
に7Vの電圧を印加すると共に、スイッチ36をONに
して電源37からプラズマ電極38に50Vの電圧を印
加して、アルゴン(Ar)のプラズマを形成する。この
時、スイッチ39もONにして、時計ケースの基材10
を支持する支持具31に電源40から、スタンド32を
通して−50Vの電位を印加して、アルゴンのイオンに
よる約10分間のボンバードクリーニングを行う。真空
槽30は金属製であり、接地されている。
【0046】次いで、スイッチ43のa側をONにし、
高圧電源44から第1の電子銃41に直流高電圧を印加
して、蒸発材45として装填されているチタン(Ti)
を蒸発させて基材10の表面にチタン被膜による中間層
を膜厚0.1〜0.2μm程度に形成する。基材10は
セラミック製であるから絶縁体であるが、電子銃41と
プラズマ電極38との間のプラズマ領域内に配置されて
いるので、イオン化したチタン粒子が加速されて表面に
密着し、チタンの被膜が薄く形成されるとそれが導電性
を有するため、支持具31に印加されている負電圧が基
材10の表面にも印加され、基材の全面に密着性のよい
チタン被膜が形成される。
【0047】その後、ガス導入口30aから真空槽30
内に窒素(N)ガスを導入して真空槽30内の圧力が
2.66×10−1Paになるようにし、引き続き第1
の電子銃41でチタンを10分間蒸発させ、チタン被膜
の中間層の表面に窒化チタンによる装飾被膜の下層を
0.5μm厚に形成する。次いで、スイッチ43をb側
に切り換えて第1の電子銃41を止め、高電圧源44か
ら第2の電子銃42に直流高電圧を印加して、蒸発材4
6として装填されている金(Au)を蒸発させ、窒化チ
タンの表面に金被膜による装飾被膜の上層を0.1〜
0.2μmの膜厚に形成する。実施例1における裏蓋の
基材表面に中間層と装飾被膜層を形成する場合の工程
も、上述の時計ケースの基材10を裏蓋の基材20に代
えるだけで全く同じである。
【0048】次に、前述の実施例2について、その中間
層と装飾被膜の形成工程を具体的に説明する。この実施
例においても、図10に示したのと同様なイオンプレー
ティング装置を使用して時計ケースの基材の表面に中間
層と装飾被膜層を形成するので、図10を参照してその
工程を説明する。但し、装飾被膜層の形成材料が前述の
第1実施例と相違する。
【0049】まず、第1実施例の場合と同様に、前述し
た(1)〜(4)の工程で作成したセラミックス時計の
基材10を有機溶剤で洗浄する。次に、その洗浄した基
材10を、図10に示すように、ガス導入口30aと排
気口30bを備えた真空槽30内に導電材からなるスタ
ンド32に取付けられた導電材の支持具31によって支
持して設置し、真空槽30内の圧力が1.33×10
−3Paになるまで排気口30bから排気する。スタン
ド32は、絶縁材47によって真空槽30の基部に絶縁
して貫通固定されている。
【0050】そして、ガス導入口30aから不活性ガス
のアルゴン(Ar)ガスを真空槽30内の圧力が4.0
×10−1Paになるまで導入する。そして、スイッチ
33をONにして電源34から熱電子フィラメント35
に7Vの電圧を印加すると共に、スイッチ36をONに
して電源37からプラズマ電極38に50Vの電圧を印
加して、アルゴン(Ar)のプラズマを形成する。この
時,スイッチ39もONにして、時計ケースの基材10
を指示する支持具31に電極40から、スタンド32を
通して−50Vの電位を印加して、アルゴンのイオンに
よる約10分間のボンバードクリーニングを行う。真空
槽30は金属製であり、接地されている。
【0051】そして、スイッチ43のa側をONにし、
高圧電源44から第1の電子銃41に直流高電圧を印加
して、蒸発材45として装填されているチタン(Ti)
を蒸発させて基材10の表面にチタン被膜による中間層
を膜圧0.1〜0.2μm程度に形成する。基材10は
セラミックス製であるから絶縁体であるが電子銃41と
プラズマ電極38との間のプラズマ領域内に配置されて
いるので、イオン化したチタン粒子が加速されて表面に
密着し、チタンの被膜が薄く形成されるとそれが導電性
を有するため、支持具31に印加されている負電圧が基
材10の表面にも印加され、基材の全面に密着性の良い
チタン被膜が形成される。ここまでの工程は、前述した
第1実施例の場合と同じである。
【0052】その後、ガス導入口30aから真空管槽3
0内にエチレン(CH)等の炭化水素系ガスを導入し
て真空槽30内の圧力が1.86×10−2Paになる
ように、アルゴンガスとエチレンガスを調整し、引き続
き第1の電子銃41でチタンを30分間蒸発させ、チタ
ン被膜の中間層の表面に炭化チタンによる硬質装飾被膜
の下層を0.5μm厚に形成する。さらに、スイッチ4
3をb側に切り換えて第1の電子銃41を止め、高圧電
源44から第2の電子銃42に直流電圧を印加して、蒸
発材46として装填されているプラチナ(Pt)を蒸発
させ、炭化チタンの表面にプラチナ被膜による装飾被膜
の上層を0.1〜0.2μm厚に形成する。これによっ
て、白色(シルバー色)の装飾被膜層を施した時計ケー
スが得られる。
【0053】次に、前述の実施例3について、その中間
相と装飾被膜層の形成工程を具体的に説明する。図11
はその中間層と装飾被膜層の形成工程を実施するための
スパッタリング装置の概要を示す図であり、時計ケース
の基材表面に中間層と装飾被膜層を形成する場合の例を
示している。まず、第1,第2実施例前述した(1)〜
(4)の工程で作成したセラミックス時計ケースの基材
10を有機溶剤で洗浄する。
【0054】次に、その洗浄した基材10を、図11に
示すように、ガス導入口48aと排気口48bを供えた
真空槽48内に導電材からなるスタンド50に取り付け
られた導電材の支持具49によって支持して設置し、真
空槽内の圧力が1.33×10−3Paになるまで排気
口48bから排気する。スタンド50は、絶縁材47に
よって真空槽48の基部に絶縁して貫通固定されてい
る。そして、ガス導入口48aから不活性ガスのアルゴ
ン(Ar)ガスを真空槽48内の圧力が4.0×10
−1Paになるまで導入する。そして、流入口56aか
ら流入して流出口56bから流出する冷却水によって冷
却されるマグネット54を有するカソードにバッキング
プレート55を配置し、その上にクロムターゲット53
を貼り付けたスパッタリングカソード57に、−400
Vの電圧を印加してプラズマを発生させ、アルゴンイオ
ンでクロムターゲット53をスパッタリングする。この
スパッタリングカソード57への負電圧の印加は、スイ
ッチ51をONにして電源52によって行う。
【0055】この時、スイッチ58をONして、時計ケ
ースの基材10を支持する支持具49に電源59からス
タンド50を通して−50Vの電圧を印可し、その基材
10の表面に、クロムターゲット53からスパッタリン
グされたクロムの被膜を形成する。基材10は、セラミ
ックス製であるから絶縁体であるが、クロムの被膜が薄
く形成されると、それが導電性を有するため、支持具4
9に印加されている負電圧が基材10の表面にも印加さ
れ基材全面に密着性の良いクロム被膜の中間層が形成さ
れる。
【0056】その後、ガス導入口48aから真空槽48
内に窒素(N)ガスを導入して、真空槽48内の圧力
が6.65×10−1Paになるようにアルゴンガスを
調整する。引き続きスパッタリングを20分間行なう
際、徐々にアルゴンガスと窒素ガスの比率を変えて、最
終的に窒化クロムの膜になるようにガス分圧を調整し、
傾斜構造の窒化クロム膜を0.5μm厚に形成する。こ
れにより、クロムの傾斜構造の中間層と、その最外層に
窒化クロムによるグレー色の装飾被膜層が形成される。
裏蓋2の基材に関しても、上述と同様な工程によってそ
の表面に中間層と装飾被膜層を形成する。
【0057】次に、前述の実施例4について、その中間
層と装飾被膜の形成工程を具体的に説明する。この実施
例においても、その中間層の形成工程には図11に示し
たようなスパッタリング装置を使用する。但し、この実
施例ではスパッタリングカソード57をもう一つ設置し
た装置を使用するのが望ましい。すなわち、図7に示し
た中間層の下層(Ti)11aと中間層の上層(Si)
11bの形成を同一チャンバー(真空槽)内で行なうこ
とにより、密着性がより向上するためである。また、図
12は表面に中間層形成した基材に、装飾被膜層として
硬質カーボン膜を形成するためのプラズマCVD装置の
概略を示す図であり、時計ケースの中間層形成した基材
の表面に装飾被膜層を形成する場合の例を示している。
【0058】まず、上述した各実施例と同様に前述した
(1)〜(4)の工程で作成したセラミックス時計の基
材10を有機溶剤で洗浄する。次に、その洗浄した基材
10を、図11に示すようにガス導入口48aと排気口
48bを備えた真空槽48内に導電材からなるスタンド
50に取り付けられた導電材の支持具49によって支持
して設置し、真空槽内の圧力が1.33×10 −3Pa
になるまで排気口48bから排気する。スタンド50
は、絶縁材47によって真空槽48の基部に絶縁して貫
通固定されている。
【0059】そして、ガス導入口48aから不活性ガス
のアルゴン(Ar)ガスを真空槽48内の圧力が4.0
×10−1Paになるまで導入する。そして、前述の第
3実施例の場合と同様な手順で、スパッタリングカソー
ド57に−400Vの電圧を印加し、チタンターゲット
53からチタン(Ti)粒子をスパッタリングさせ、基
材10表面にチタン被膜を0.1μ〜0.5μm程度の
膜厚で形成した後、スパッタリングカソード57の印加
電圧をOFFにする。
【0060】次に、図示していないシリコンターゲット
を装着したもう一つのスパッタリングカソードに−40
0Vの電圧を印加し、同様にシリコンターゲットがシリ
コン(Si)粒子をスパッタリングさせ、チタン被膜上
にシリコン被膜を0.1μm〜0.5μmの膜厚に形成
する。このようにして、図7に示したように、時計ケー
スの基材10の表面にチタン被膜による下層11aとシ
リコン被膜による上層11bによる2層構造の中間層1
1を形成することができる。
【0061】次に、この中間層11の上に装飾被膜層1
2として硬質カーボン(DCL)膜を形成する工程を図
12を用いて説明する。図12の断面図に示すプラズマ
CVD装置の真空槽60内部に、表面に中間層を形成し
た時計ケースの基材10を、導電材の支持具65と絶縁
材の支柱66とによって支持して配置し、直流電源67
の陰極に接続する。その直流電源67の陽極は金属製の
真空槽60と共に接地されている。そして、真空槽60
内を1.33×10−3Paになるまで排気口60bか
ら排気する。その後、ガス導入口60aから炭素を含む
ガスとしてベンゼン(C)を真空槽60内に導入
して、真空槽60内の圧力を6.6×10−1Paにな
る様に制御する。
【0062】そして、基材10には直流電源67から負
の直流電圧を印加し、さらにアノード63にはアノード
電源64から正の直流電圧を印加し、フィラメント62
にはフィラメント電源61から交流電圧を印加する。こ
のとき直流電源67から基材10に印加する直流電圧は
−3KV、アノード電源64からアノード63に印加す
る直流電圧は+50Vとし、フィラメント電源61から
フィラメント62に印加する電圧は30Aの電流が流れ
るように10Vの交流電圧とする。すると、基材10の
近傍領域を含む真空槽60の内部領域にプラズマが発生
して、基材10の表面に中間層を介してダイヤモンドラ
イクカーボン(DLC)膜が1〜2μmの膜厚に密着性
よく形成される。
【0063】なお、前述した各実施例のように中間層を
形成した時計ケースおよび/または裏蓋に、アーク法に
よって窒化ジルコニウム膜等の装飾被膜層を形成するこ
ともできる。また、中間層と装飾被膜層は、時計ケース
および/または裏蓋の表側(外表面)にのみ形成するよ
うにしてもよい。その方がアンテナの感度を低下させな
い点では望ましい。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による電
波時計の外装を使用すれば、アンテナを時計ケースの内
部あるいは外部のいずれに配設しても、時刻信号の電波
を全方位に亘って感度よく受信できるので、常に正確な
時刻合わせがなされる。そのために、外装を構成する時
計ケースおよび/または裏蓋をセラミックで成形してい
るが、その表面に装飾被膜を有するので高級感のある各
種色調の電波時計を提供できる。しかも、セラミックか
らなる基材とその装飾被膜との間に密着性を高める中間
層を設けているので、基材に対する装飾被膜の密着性が
優れ、耐久性も充分なものとなる。各種色調を有する電
波時計の外装ができるので、いろいろなバンドを取付け
ることができ、時計としてのデザインバリエーションの
拡大が図れる。この発明による外装の製造方法によれ
ば、上述した高級感のある各種色調の装飾被膜を有する
電波時計の外装を比較的容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による外装の第1の実施形態を説明す
るための電波時計の概略構成を示す断面図である。
【図2】図1における時計ケースの一部拡大断面図であ
る。
【図3】図1における時計裏蓋の一部拡大断面図であ
る。
【図4】この発明による外装の第2の実施形態を説明す
るための電波時計の概略構成を示す部分的な断面図であ
る。
【図5】図4における時計ケースの拡大断面図である。
【図6】時計ケースの基材の一部とその表面に形成され
た中間層と装飾被膜層の構成の第1の例を大幅に拡大し
て示す模式図である。
【図7】同じくその第2の例を大幅に拡大して示す模式
図である。
【図8】同じくその第3の例を大幅に拡大して示す模式
図である。
【図9】同じくその第4の例を大幅に拡大して示す模式
図である。
【図10】この発明による電波時計の外装の製造方法の
実施例1と実施例2を説明するためのイオンプレーティ
ング装置の概要を示す図である。
【図11】この発明による電波時計の外装の製造方法の
実施例3と実施例4を説明するためのイオンプレーティ
ング装置の概要を示す図である。
【図12】この発明による電波時計の外装の製造方法の
実施例4における装飾被膜層としてDLC被膜を形成す
るためのプラズマCVD装置の概要を示す図である。
【符号の説明】 1,1′:時計ケース 2:裏蓋 3:ガラス 4,5:パッキン 6:文字盤 7:ムーブメント 8:アンテナ 9:接続端子 10,10′:時計ケースの基材 11,11′:時計ケースの中間層 12,12′:時計ケースの装飾被膜層 20:裏蓋の基材 21:裏蓋の中間層 22:裏蓋の装飾被膜層 30,48,60:真空槽 31,49,65:支持具 32,50:スタンド 33,36,39,43,51,58:スイッチ 34,37,40,44,52,59,61,64,6
7:電源 35:熱電子フィラメント 38:プラズマ電極 41:第1の電子銃 42:第2の電子銃 53:クロムターゲット 54:マグネット 55:バッキングプレート 57:スパッタリングカソード 62:フィラメント 63:アノード 71:指針軸 72:秒針 73:時針 74:分針
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年11月29日(2001.11.
29)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項15
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項27
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】そのジルコニアセラミックスとして、その
組成が酸化イットリウム(Y)等の安定剤を3〜
7重量%含んだ安定化ジルコニアで、白色色調を呈して
いるものを用いることができる。あるいは、その組成が
酸化イットリウム(Y)等の安定剤を3〜7重量
%含んだ安定化ジルコニアで、クロム(Cr),ニッケ
ル(Ni),コバルト(Co),鉄(Fe),マンガン
(Mn),ハフニウム(Hf)等の金属酸化物の少なく
とも2つを5〜7重量%含み、黒色色調を呈しているも
のを用いてもよい。上記時計ケースまたは該時計ケース
および裏蓋は、粉末射出成形法によって成形することが
でき、射出成形時にはジルコニア粉末100重量部に対
してバインダーを20〜25重量部含んでおり、その
インダーとしては、ポリエチレン,ポリプロピレン、ポ
リスチレン,エチレンビニルアセテート,ブチルメタク
リレート,ポリアセタール,ワックス,ステアリン酸の
中の少なくとも2つからなるものを用いるとよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】この電波時計の外装を構成する時計ケース
1と裏蓋2はいずれもその基材がセラミックスで形成さ
れており、時計ケース1は図2に示すように、セラミッ
クスからなる基材10の表面に、乾式メッキによる中間
層11と、その中間層11の表面に乾式メッキによる装
飾被膜層12とを有している。また、裏蓋2も図3に示
すように、セラミックスからなる基材20の表面に乾式
メッキによる中間層21と、その中間層21の表面に乾
式メッキによる装飾被膜層22とを有している。したが
って、時計ケース1の内部にアンテナ8が配設されてい
ても、その周囲に金属部材が殆ど存在しないので、時報
信号の電波が遮られることなく、全方位で感度よく受信
することができる。なお、時計ケース1と裏蓋2の表面
に乾式メッキによる中間層11,21と装飾被膜層1
2,22とを有しているが、その層が非常に薄い薄膜で
あり、その膜が柱状に成長して形成され、且つその膜に
目に見えない超微細な孔を有していることにより、受信
障害を受けにくいと推測される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】ガラス縁31はネジ穴を形成するため金属
製にした方がよい。しかし、時計ケース1′の内部に配
設されたアンテナの周囲には金属部材は殆どないので、
時報信号の電波が遮られることはなく、やはり全方位で
感度よく受信することができる。そして、時計ケース
1′のセラミックスからなる基材10′表面には中間層
11′を介して装飾被膜層12′を形成しているので、
前述した第1の実施形態の場合と同様な種々の効果が得
られる。また、いろいろなデザインの金属バンドを使用
することができる。この実施形態の場合は、ワンピース
型の時計ケースを用いるので、裏蓋を別に作成する必要
がなく、基材の成形およびその基材の表面に中間層と装
飾被膜層を形成するのが時計ケースだけ(1部品)で済
むので、安価に製造できる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】これらの図に示す基材10のジルコニアセ
ラミックスは、その組成が、酸化イットリウム(イット
リア)等の安定剤を3〜7重量%含んだ安定化ジルコニ
ア(ジルコニアセラミックスが93重量%以上)で、白
色色調を呈している。あるいは、その組成が、酸化イッ
トリウム(イットリア)等の安定剤を3〜7重量%含ん
だ安定化ジルコニアで、クロム(Cr),ニッケル(N
i),コバルト(Co),鉄(Fe),マンガン(M
n),ハフニウム(Hf)等の金属酸化物の少なくとも
2つを5〜7重量%含み(ジルコニアセラミックスが8
6重量%以上)、黒色色調を呈しているものでもよい。
そして、この基材10は粉末射出成形法によって成形さ
れたものであり、射出成形時にはジルコニア粉末100
重量部に対してバインダーを20〜25重量部含んでお
り、そのバインダーは、ポリエチレン,ポリプロピレ
ン、ポリスチレン,エチレンビニルアセテート,ブチル
メタクリレート,ポリアセタール,ワックス,ステアリ
ン酸の中の少なくとも2つからなる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】図9に示す例は、装飾被膜層12が2層構
造をなし、その上層12bが金,金合金,プラチナ,プ
ラチナ合金,パラジウムの中の少なくとも一つからな
り、下層12aがチタン,ハフニウム,タングステン,
クロム,タンタル,ジルコニウム,ステンレススチール
の中の一つの金属、またはこれらの金属の窒化物,炭化
物,酸化物,窒炭化物,窒炭酸化物からなる。これらの
中間層11と装飾被膜層12の厚みの合計は、0.15
μm〜3.0μmの範囲であるのが望ましい。合計の厚
さが0.15μm以下では磨耗等の耐久性の面で実用上
問題が生じる。3.0μm以上にすると実用上過剰膜厚
となりコスト高を招く。ここで、中間層11は装飾被膜
層12の密着性を高めるためのものであり、その膜厚は
薄くてよいので、0.05〜1.0μm程度でよい。装
飾被膜層12の下層12aは、耐磨耗性が要求される層
であるため、用途により0.1〜1.5μmの範囲で膜
厚が設定される。その上層12bは色調調整のための装
飾被膜であり、その膜厚は下層12aの表面に一様に被
覆されればよく、0.05〜0.5μmの範囲に設定さ
れる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】なお、時計ケース1の外観色調を金色にし
たい場合は、装飾被膜層12として窒化チタン,窒化ジ
ルコニウム,窒化ハフニウムのうちのいずれかによる金
色色調の硬質被膜を形成するとよい。時計ケース1の外
観色調をグレー色にしたい場合は、装飾被膜層12とし
て窒化クロム,窒化タンタル,炭化タンタル,窒炭チタ
ンのうちのいずれかによるグレー色調の硬質被膜を形成
するとよい。また、時計ケース1の外観色調を黒色にし
たい場合は、装飾被膜層12として窒炭酸チタンまたは
ダイヤモンドライクカーボンによる黒色色調の硬質被膜
を形成すればよい。これらの中間層11と装飾被膜層1
2は、その厚さの和が0.15μm〜3.0μmの範囲
になるように形成する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】そして、スイッチ43のa側をONにし、
高圧電源44から第1の電子銃41に直流高電圧を印加
して、蒸発材45として装填されているチタン(Ti)
を蒸発させて基材10の表面にチタン被膜による中間層
膜厚0.1〜0.2μm程度に形成する。基材10は
セラミックス製であるから絶縁体であるが電子銃41と
プラズマ電極38との間のプラズマ領域内に配置されて
いるので、イオン化したチタン粒子が加速されて表面に
密着し、チタンの被膜が薄く形成されるとそれが導電性
を有するため、支持具31に印加されている負電圧が基
材10の表面にも印加され、基材の全面に密着性の良い
チタン被膜が形成される。ここまでの工程は、前述した
第1実施例の場合と同じである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮 行男 東京都西東京市田無町6丁目1番12号 シ チズン時計株式会社内 (72)発明者 直井 孝一 東京都西東京市田無町6丁目1番12号 シ チズン時計株式会社内 (72)発明者 田中 義哉 東京都西東京市田無町6丁目1番12号 シ チズン時計株式会社内 (72)発明者 吉岡 憲一 東京都西東京市田無町6丁目1番12号 シ チズン時計株式会社内 (72)発明者 池田 家信 東京都西東京市田無町6丁目1番12号 シ チズン時計株式会社内 Fターム(参考) 4G031 AA08 AA10 AA12 AA16 AA19 AA21 AA22 AA23 GA04 GA06 GA15 GA18

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンテナが時計ケースの内部または外部
    に配設される電波時計の外装であって、前記時計ケース
    または該時計ケースおよび裏蓋の基材がセラミックスか
    らなり、該基材の表面に乾式メッキによる中間層と、該
    中間層の表面に乾式メッキによる装飾被膜層とを有する
    ことを特徴とする電波時計の外装。
  2. 【請求項2】 前記時計ケースまたは該時計ケースおよ
    び裏蓋の基材が、ジルコニアセラミックスからなること
    を特徴とする請求項1記載の電波時計の外装。
  3. 【請求項3】 前記ジルコニアセラミックスは、その組
    成が酸化イットリウム(Y)等の安定剤を3〜7
    重量%含んだ安定化ジルコニアで、白色色調を呈してい
    ることを特徴とする請求項2記載の電波時計の外装。
  4. 【請求項4】 前記ジルコニアセラミックスは、その組
    成が酸化イットリウム(Y)等の安定剤を3〜7
    重量%含んだ安定化ジルコニアで、クロム(Cr),ニ
    ッケル(Ni),コバルト(Co),鉄(Fe),マン
    ガン(Mn),ハフニウム(Hf)等の金属酸化物の少
    なくとも2つを5〜7重量%含み、黒色色調を呈してい
    ることを特徴とする請求項2記載の電波時計の外装。
  5. 【請求項5】 前記時計ケースまたは該時計ケースおよ
    び裏蓋は、粉末射出成形法によって成形されたものであ
    り、射出成形時にはジルコニア粉末100重量部に対し
    てバインダーを20〜25重量部含んでおり、そのバイ
    ンダは、ポリエチレン,ポリプロピレン、ポリスチレ
    ン,エチレンビニルアセテート,ブチルメタクリレー
    ト,ポリアセタール,ワックス,ステアリン酸の中の少
    なくとも2つからなることを特徴とする請求項3または
    請求項4記載の電波時計の外装。
  6. 【請求項6】 前記中間層が、乾式メッキで形成された
    チタン被膜またはクロム被膜からなることを特徴とする
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電波時計の外
    装。
  7. 【請求項7】 前記中間層が、乾式メッキで形成された
    チタン被膜の下層とシリコン被膜の上層からなる2層構
    造であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一
    項に記載の電波時計の外装。
  8. 【請求項8】 前記中間層が、傾斜被膜構造をなし、前
    記基材側の面から前記装飾被膜層側の面に向かって金属
    から窒化物、炭化物または窒炭化物と変化していること
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電
    波時計の外装。
  9. 【請求項9】 前記装飾被膜層が、チタン,ハフニウ
    ム,タングステン,クロム,タンタル,ジルコニウム,
    ステンレススチールの中の一つの金属、またはこれらの
    金属の窒化物,炭化物,酸化物,窒炭化物,窒炭酸化物
    からなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一
    項に記載の電波時計の外装。
  10. 【請求項10】 前記装飾被膜層が、ダイヤモンドライ
    クカーボン被膜であることを特徴とする請求項1乃至8
    のいずれか一項に記載の電波時計の外装。
  11. 【請求項11】 前記装飾被膜層が2層構造をなし、そ
    の上層が金,金合金,プラチナ,プラチナ合金,パラジ
    ウムの中の少なくとも一つからなり、下層がチタン,ハ
    フニウム,タングステン,クロム,タンタル,ジルコニ
    ウム,ステンレススチールの中の一つの金属、またはこ
    れらの金属の窒化物,炭化物,酸化物,窒炭化物,窒炭
    酸化物からなることを特徴とすることを特徴とする請求
    項1乃至8のいずれか一項に記載の電波時計の外装。
  12. 【請求項12】 前記装飾被膜層が、窒化チタン,窒化
    ジルコニウム,窒化ハフニウムのうちのいずれかによる
    金色色調をなす硬質被膜であることを特徴とする請求項
    1乃至8のいずれか一項に記載の電波時計の外装。
  13. 【請求項13】 前記装飾被膜層が、窒化クロム,窒化
    タンタル,炭化タンタル,窒炭チタンのうちのいずれか
    によるグレー色調をなす硬質被膜であることを特徴とす
    る請求項1乃至8のいずれか一項に記載の電波時計の外
    装。
  14. 【請求項14】 前記装飾被膜層が、窒炭酸チタンまた
    はダイヤモンドライクカーボンによる黒色色調をなす硬
    質被膜であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれ
    か一項に記載の電波時計の外装。
  15. 【請求項15】 前記中間層と前記装飾被膜層との厚み
    の和が、0.1μm〜2.0μmの範囲であることを特
    徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の電波
    時計の外装。
  16. 【請求項16】 前記中間層と前記装飾被膜層が、それ
    ぞれ前記乾式メッキであるスパッタ法,イオンプレーテ
    ィング法,アーク法,プラズマCVD法のうちのいずれ
    かによって形成された被膜層であることを特徴とする請
    求項1乃至15のいずれか一項に記載の電波時計の外
    装。
  17. 【請求項17】 アンテナが時計ケースの内部または外
    部に配設される電波時計の外装の製造方法であって、工
    程順に、 ジルコニアおよびバインダーを主成分とする素材を用い
    て射出成形により時計ケースの成形体を作る工程、 該成形体を機械加工により粗加工する工程、 該成形体を脱脂及び焼成して時計ケースの粗基材を作る
    工程、 該粗基材を研削および研磨等の機械加工してセラミック
    ス時計ケースの基材をの作る工程、 該基材の表面に乾式メッキにより中間層を形成する工
    程、 該中間層の表面に乾式メッキにより装飾被膜層を形成す
    る工程、からなることを特徴とする電波時計外装の製造
    方法。
  18. 【請求項18】 アンテナが時計ケースと裏蓋からなる
    外装の内部または外部に配設される電波時計の外装の製
    造方法であって、工程順に、 ジルコニアおよびバインダーを主成分とする素材を用い
    て射出成形により裏蓋の成形体を作る工程、 該成形体を機械加工により粗加工する工程、 該成形体を脱脂及び焼成して裏蓋の粗基材を作る工程、 該粗基材を研削および研磨等の機械加工してセラミック
    ス裏蓋の基材を作る工程、 該基材の表面に乾式メッキにより中間層を形成する工
    程、 該中間層の表面に乾式メッキにより装飾被膜層を形成す
    る工程、からなることを特徴とする電波時計外装の製造
    方法。
  19. 【請求項19】 前記ジルコニアおよびバインダーを主
    成分とする素材として、酸化イットリウム(Y
    等の安定剤を3〜7重量%含んだ安定化ジルコニア粉末
    100重量部に対してバインダーを20〜25重量部含
    んでおり、焼成後に白色色調を有する素材を使用するこ
    とを特徴する請求項17または請求項18記載の電波時
    計の外装の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記ジルコニアおよびバインダーを主
    成分とする素材として、酸化イットリウム(Y
    等の安定剤を3〜7重量%と、クロム(Cr),ニッケ
    ル(Ni),コバルト(Co),鉄(Fe),マンガン
    (Mn),ハフニウム(Hf)等の金属酸化物の少なく
    とも2つを5〜7重量%とを含んだ安定化ジルコニア粉
    末100重量部に対してバインダーを20〜25重量部
    含んでおり、焼成後に黒色色調を有する素材を使用する
    ことを特徴とする請求項17または請求項18記載の電
    波時計の外装の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記バインダーが、ポリエチレン,ポ
    リプロピレン,ポリスチレン,エチレンビニルアセテー
    ト,ブチルメタクリレート,ポリアセタール,ワック
    ス,ステアリン酸の中の少なくとも2つを混合したもの
    であることを特徴とする請求項19または請求項20記
    載の電波時計の外装の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記中間層を形成する工程で、乾式メ
    ッキによりチタン被膜またはクロム被膜からなる中間層
    を形成することを特徴とする請求項17乃至21のいず
    れか一項に記載の電波時計外装の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記中間層を形成する工程で、乾式メ
    ッキによりチタン被膜の下層とシリコン被膜の上層から
    なる2層構造の中間層を形成することを特徴とする請求
    項17乃至21のいずれか一項に記載の電波時計外装の
    製造方法。
  24. 【請求項24】 前記中間層を形成する工程で、前記基
    材側の面から前記装飾被膜層側の面に向かって金属から
    窒化物,炭化物または窒炭化物と変化する傾斜被膜構造
    をなす中間層を形成することを特徴とする請求項17乃
    至21のいずれか一項に記載の電波時計の外装の製造方
    法。
  25. 【請求項25】 前記装飾被膜層を形成する工程で、乾
    式メッキによりチタン,ハフニウム,タングステン,ク
    ロム,タンタル,ジルコニウム,ステンレススチールの
    中の一つの金属、またはこれらの金属の窒化物,炭化
    物,酸化物,窒炭化物,窒炭酸化物からなる装飾被膜層
    を形成することを特徴とする請求項17乃至24のいず
    れか一項に記載の電波時計の外装の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記装飾被膜層を形成する工程で、乾
    式メッキによりダイヤモンドライクカーボン被膜からな
    る装飾被膜を形成することを特徴とする請求項17乃至
    24のいずれか一項に記載の電波時計の外装の製造方
    法。
  27. 【請求項27】 前記装飾被膜層を形成する工程で、上
    層が金,金合金,プタチナ,プラチナ合金,パラジウム
    の中の少なくとも一つらなり、下層がチタン,ハフニウ
    ム,タングステン,クロム,タンタル,ジルコニウム,
    ステンレススチールの中の一つの金属、またはこれらの
    金属の窒化物,炭化物,酸化物,窒炭化物,窒炭酸化物
    からなる2層構造の装飾被膜層を形成することを特徴と
    する請求項17乃至24のいずれか一項に記載の電波時
    計の外装の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記中間層と前記装飾被膜層とを、そ
    の厚みの和が0.15μm〜3.0μmの範囲になるよ
    うに形成することを特徴とする請求項17乃至27のい
    ずれか一項に記載の電波時計の外装の製造方法。
  29. 【請求項29】 前記中間層と前記装飾被膜層を形成す
    る乾式メッキが、それぞれスパッタ法,イオンプレーテ
    ィング法,アーク法,プラズマCVD法のうちのいずれ
    かであることを特徴とする請求項17乃至24のいずれ
    か一項に記載の電波時計の外装の製造方法。
  30. 【請求項30】 前記装飾被膜層を形成する工程で、窒
    化チタン,窒化ジルコニウム,窒化ハフニウムのうちの
    いずれかによる金色色調の硬質被膜を前記装飾被膜層と
    して形成することを特徴とする請求項17または請求項
    18記載の電時計の外装の製造方法。
  31. 【請求項31】 前記装飾被膜層を形成する工程で、窒
    化クロム,窒化タンタル,炭化タンタル,窒炭チタンの
    うちのいずれかによるグレー色調の硬質被膜を前記装飾
    被膜層として形成することを特徴とする請求項17また
    は請求項18記載の電時計外装の製造方法。
  32. 【請求項32】 前記装飾被膜層を形成する工程で、窒
    炭酸チタンまたはダイヤモンドライクカーボンによる黒
    色色調の硬質被膜を装飾被膜層として形成することを特
    徴とする請求項17または請求項18記載の電時計外装
    の製造方法。
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