JP2003139811A - インピーダンス測定方法、インピーダンス測定装置およびインピーダンス測定システム - Google Patents

インピーダンス測定方法、インピーダンス測定装置およびインピーダンス測定システム

Info

Publication number
JP2003139811A
JP2003139811A JP2001337364A JP2001337364A JP2003139811A JP 2003139811 A JP2003139811 A JP 2003139811A JP 2001337364 A JP2001337364 A JP 2001337364A JP 2001337364 A JP2001337364 A JP 2001337364A JP 2003139811 A JP2003139811 A JP 2003139811A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
measurement
measuring
measurement target
signal
impedance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001337364A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4163865B2 (ja
Inventor
Tsutomu Yamaguchi
力 山口
Akihiko Miki
昭彦 三木
Hideaki Wakamatsu
英彰 若松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hioki EE Corp
Original Assignee
Hioki EE Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hioki EE Corp filed Critical Hioki EE Corp
Priority to JP2001337364A priority Critical patent/JP4163865B2/ja
Publication of JP2003139811A publication Critical patent/JP2003139811A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4163865B2 publication Critical patent/JP4163865B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)
  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 環状接続された複数の電子部品のインピーダ
ンスを短時間で測定する。 【解決手段】 コンデンサC1を測定する測定装置1−
1の出力部と、コンデンサC1に対して1のコンデンサ
C4を介して隣り合うコンデンサC3を測定する測定装
置1−2の出力部とが1のコンデンサCのみで形成され
る経路で接続され、かつコンデンサC1を測定する測定
装置1−1における入力部と、コンデンサC1に対して
1のコンデンサC2を介して隣り合うコンデンサC3を
測定する測定装置1−2の入力部とが1のコンデンサC
3のみで形成される経路で接続されるように、測定装置
1−1,1−2を各コンデンサC1,C3に接続し、測
定装置1−1,1−2から出力される各測定用信号の各
周波数を互いに等しくした状態において、測定装置1−
1,1−2を用いて各コンデンサC1,C3の容量を測
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の電子部品を
環状接続して構成されたネットワーク素子におけるその
電子部品各々の各インピーダンスを測定するインピーダ
ンス測定方法、インピーダンス測定装置およびインピー
ダンス測定システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6に示すように複数の電子部品(一例
として8個のコンデンサC1〜C8、以下、区別しない
ときには、「コンデンサC」ともいう)を環状接続して
構成されたネットワーク素子NC2における各コンデン
サCのインピーダンスを測定するインピーダンス測定方
法として、以下に説明する測定方法が従来から一般的に
用いられている。
【0003】この従来の測定方法では、LCR測定装置
1−1(以下、後述するLCR測定装置1−2〜1−4
を含めて、区別しないときには「測定装置1」ともい
う)を一台使用して、コンデンサC1〜C8の容量を一
つずつ順に測定する。具体的には、まず、測定装置1の
出力端子に接続されたプローブPHと入力端子に接続さ
れたプローブPLとを電子部品同士が相互接続された電
極T1〜T8(以下、区別しないときには、「電極T」
ともいう)のいずれか隣り合う2つに接続する。一例と
してコンデンサC1を測定対象電子部品とするときに
は、コンデンサC1の一端に接続された電極T1と他端
に接続された電極T2とにそれぞれ接続する。この場
合、測定装置1の入力端子は基準電位(以下、一例とし
てグランド電位GLとする)に仮想接地されている。ま
た、コンデンサC2〜C8間における電極T3〜T8の
うちのいずれか一つの電極T(一例としてコンデンサC
7,C8間の電極T8)をグランド電位GLに接続す
る。
【0004】次に、測定装置1を起動して、プローブP
Hから交流電圧の測定用信号を電極T1に出力し、この
ときに、電極T2を介してプローブPLに流れ込む電流
IとコンデンサC1の両端電圧V(電極T1,T2間の
電圧)とを測定する。この場合、測定装置1の入力端子
(プローブPL)と、電極T8とが共に基準電位に維持
されている。したがって、測定装置1のプローブPHか
ら出力されてコンデンサC1通過する電流Iは、コンデ
ンサC2〜C7には流れずに、コンデンサC1のみを流
れる。したがって、測定装置1では、測定した両端電圧
Vと電流Iとに基づいて、並列接続されたコンデンサC
2〜C8の影響を受けずに、コンデンサC1のみの容量
を算出することが可能となる。次いで、プローブPH,
PLの接続を変えながら、同様にして他のコンデンサC
2〜C8の容量を一つずつ順に測定することにより、す
べてのコンデンサC1〜C8の容量を個別的に測定す
る。以上の測定処理により、環状に接続された他のコン
デンサCの影響を受けることなく、すべてのコンデンサ
C1〜C8の容量が正確に測定される。
【0005】ところが、上記のインピーダンス測定方法
には、1台の測定装置1を使用して、環状接続された複
数のコンデンサCに対して一つずつその容量を順次測定
しているため、すべてのコンデンサCの容量を測定する
のに長時間を要するという問題点がある。
【0006】そこで、出願人は、ネットワーク素子内の
各コンデンサCに対する容量測定に要する時間を短縮す
るために、以下に説明するインピーダンス測定方法を開
発している。このインピーダンス測定方法は、6つ以上
の電子部品を環状接続して構成されたネットワーク素子
内の各電子部品のインピーダンスを測定する際に、複数
の測定装置1を使用して、複数の電子部品の各インピー
ダンスを同時に測定することにより、インピーダンス測
定に要する時間を短縮している。以下にその概要を説明
する。
【0007】一例として、図7に示すように、9個のコ
ンデンサC1〜C9を環状接続して構成されたネットワ
ーク素子NC3内の各コンデンサCの容量を測定する例
について説明する。このインピーダンス測定方法では、
最初に、1回の測定において測定対象とする隣り合うコ
ンデンサC,C間にその測定の際に測定対象としないコ
ンデンサCが少なくとも2つ以上常に存在するように測
定装置1−1,1−2を接続する。この例では、9個の
コンデンサが環状接続されているため、コンデンサC1
に測定装置1−1を接続し、2つのコンデンサC2,C
3を挟んでコンデンサC4に測定装置1−2を接続し、
コンデンサC5,C6を挟んでコンデンサC7に測定装
置1−3を接続する。
【0008】次いで、測定対象としないコンデンサC
2,C3間の電極T3、コンデンサC5,C6間の電極
T6およびコンデンサC8,C9間の電極T9をそれぞ
れグランド電位GLに接続する。また、各測定装置1の
基準電位をグランド電位GLに共通接続する。次いで、
この状態で、各測定装置1のプローブPHから測定用信
号を出力し、測定対象のコンデンサC1,C4,C7の
各容量を同時に測定する。この場合も、上記した容量測
定方法と同じ測定原理によって、測定対象のコンデンサ
C以外のコンデンサCの影響や、他の測定装置1が出力
する測定用信号との周波数差などに起因する影響を受け
ることなく測定対象のコンデンサC1,C4,C7の各
容量を正確に測定することができる。このようにして、
1回の測定で、3つのコンデンサCの容量を同時に測定
することができるため、この測定をさらに2回繰り返す
ことにより、すべてのコンデンサC1〜C9の各容量を
正確に測定することができる。したがって、上記した従
来の測定方法では、容量測定を9回行う必要があるのに
対して、3回の測定ですべてのコンデンサC1〜C9の
容量を測定することができる結果、容量測定に要する時
間を大幅に短縮することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したイ
ンピーダンス測定方法には以下の改善すべき点がある。
すなわち、この出願人の開発しているインピーダンス測
定方法では、1回の測定に使用する測定装置1の数と同
数の電極Tをグランド電位GLに接続する必要がある。
したがって、その分、1回の測定に使用可能な測定装置
1の数が少なくなる。このため、すべてのコンデンサC
の容量を測定するために必要とされる測定回数が依然と
して多く、そのために測定時間がある程度長くなり、こ
れを改善するのが好ましい。また、電極Tをグランド電
位GLに接続する必要があるため、この接続作業にある
程度の時間を要し、この点も改善するのが好ましい。
【0010】本発明は、かかる改善すべき点に鑑みてな
されたものであり、環状接続された複数の電子部品各々
のインピーダンスを短時間で測定し得るインピーダンス
測定方法、インピーダンス測定装置およびインピーダン
ス測定システムを提供することを主目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載のインピーダンス測定方法は、その出力部が
測定対象電子部品の一端に接続されて当該測定対象電子
部品に測定用信号を出力する信号出力部と、基準電位に
仮想接地された入力部が前記測定対象電子部品の他端に
接続されて当該測定対象電子部品に流れる電流を検出す
る電流検出部と、前記測定対象電子部品の両端電圧を検
出する電圧検出部と、前記検出した電流および両端電圧
に基づいて前記測定対象電子部品のインピーダンスを算
出するインピーダンス算出部とを備えた測定装置を偶数
台使用して、環状接続された4つ以上の電子部品のうち
の複数を前記測定対象電子部品として前記各測定装置を
それぞれ接続してその各インピーダンスを同時に測定可
能なインピーダンス測定方法であって、任意の1の前記
測定対象電子部品を測定する前記測定装置における前記
出力部と、当該任意の1の測定対象電子部品に対して1
または複数の前記電子部品を介して隣り合う他の1の前
記測定対象電子部品を測定する前記測定装置における前
記出力部とが当該1または複数の電子部品のみで形成さ
れる経路を介して接続され、かつ任意の1の前記測定対
象電子部品を測定する前記測定装置における前記入力部
と、当該任意の1の測定対象電子部品に対して1または
複数の前記電子部品を介して隣り合う他の1の前記測定
対象電子部品を測定する前記測定装置における前記入力
部とが当該1または複数の電子部品のみで形成される経
路を介して接続されるように、前記各測定装置を前記各
測定対象電子部品にそれぞれ接続し、前記出力部が前記
1または複数の電子部品のみで形成される経路を介して
互いに隣り合う前記一対の測定装置における前記各信号
出力部から出力される前記各測定用信号の各周波数を互
いに等しくした状態において、当該各測定装置を用いて
前記各測定対象電子部品のインピーダンスをそれぞれ測
定する。
【0012】請求項2記載のインピーダンス測定装置
は、環状接続された4つ以上の電子部品の各インピーダ
ンスを測定可能に構成されたインピーダンス測定装置で
あって、測定用信号を生成すると共にその出力部が測定
対象電子部品の一端に接続されて当該測定対象電子部品
に当該測定用信号を出力する信号出力部と、基準電位に
仮想接地された入力部が前記測定対象電子部品の他端に
接続されて当該測定対象電子部品に流れる電流を検出す
る電流検出部と、前記測定対象電子部品の両端電圧を検
出する電圧検出部と、前記検出した電流および両端電圧
に基づいて前記測定対象電子部品のインピーダンスを算
出するインピーダンス算出部と、基準信号を生成して装
置外部に出力可能に構成された基準信号生成部とを備
え、前記信号出力部は、前記基準信号生成部によって生
成された前記基準信号、および装置外部から入力される
基準信号のいずれか一方を分周して所定周波数の前記測
定用信号を生成する。
【0013】請求項3記載のインピーダンス測定装置
は、請求項2記載のインピーダンス測定装置において、
同期信号を生成して装置外部に出力可能に構成された同
期信号生成部を備え、前記信号出力部は、前記同期信号
生成部によってされた前記同期信号、および装置外部か
ら入力される同期信号のいずれか一方に同期して前記測
定用信号の生成を開始する。
【0014】請求項4記載のインピーダンス測定システ
ムは、環状接続された4つ以上の電子部品のうちの複数
を測定対象電子部品として当該複数の測定対象電子部品
の各々に測定装置をそれぞれ接続してその各インピーダ
ンスを同時に測定可能なインピーダンス測定システムで
あって、偶数台の前記測定装置と、前記各電子部品同士
の各接続点にそれぞれ接触させられた複数のプローブか
ら制御信号に従っていずれかのプローブを選択すると共
に当該選択した各プローブと前記偶数台の測定装置とを
接続する選択接続装置とを備え、前記選択接続装置は、
前記制御信号に従い、任意の1の前記測定対象電子部品
を測定する前記測定装置における前記出力部と、当該任
意の1の測定対象電子部品に対して1または複数の前記
電子部品を介して隣り合う他の1の前記測定対象電子部
品を測定する前記測定装置における前記出力部とが当該
1または複数の電子部品のみで形成される経路を介して
接続され、かつ任意の1の前記測定対象電子部品を測定
する前記測定装置における前記入力部と、当該任意の1
の測定対象電子部品に対して1または複数の前記電子部
品を介して隣り合う他の1の前記測定対象電子部品を測
定する前記測定装置における前記入力部とが当該1また
は複数の電子部品のみで形成される経路を介して接続さ
れるように、前記各プローブを前記測定装置にそれぞれ
接続する選択接続処理を実行可能に構成され、前記測定
装置は、その出力部が前記測定対象電子部品の一端に接
続されて当該測定対象電子部品に測定用信号を出力する
信号出力部と、基準電位に仮想接地された入力部が前記
測定対象電子部品の他端に接続されて当該測定対象電子
部品に流れる電流を検出する電流検出部と、前記測定対
象電子部品の両端電圧を検出する電圧検出部と、前記検
出した電流および両端電圧に基づいて前記測定対象電子
部品のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部
とを備えると共に前記選択接続装置によって前記選択接
続処理が実行された状態において前記測定対象電子部品
のインピーダンスを測定可能に構成されている。なお、
本発明において、「インピーダンス」には、容量、抵抗
およびインダクタンスが含まれる。また、「接続部」に
は、電極、接続端子およびリード線などが含まれる。
【0015】請求項5記載のインピーダンス測定システ
ムは、請求項4記載のインピーダンス測定システムにお
いて、前記制御信号を前記選択接続装置に出力する制御
装置を備えて構成されている。
【0016】請求項6記載のインピーダンス測定システ
ムは、請求項5記載のインピーダンス測定システムにお
いて、前記制御装置は、前記制御信号を出力すると共に
測定開始信号を出力可能に構成され、前記各測定装置
は、前記測定開始信号を入力したときに前記インピーダ
ンスの測定をそれぞれ開始する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係るインピーダンス測定方法、インピーダンス測定
装置およびインピーダンス測定システムの実施の形態に
ついて説明する。
【0018】最初に、図1,2を参照して、本発明に係
るインピーダンス測定装置に相当する測定装置1の構成
を説明する。なお、測定対象のネットワーク素子におけ
る同一の構成要素については同一の符号を付して重複す
る説明を省略する。
【0019】図1に示すように、測定装置1−1,1−
2は、後述する測定装置1−3,1−4も含めて互いに
同一に構成されている。これらの測定装置1は、出力端
子2、入力端子3、信号生成部4、電流検出部5、電圧
検出部6、インピーダンス算出部7、基準クロック生成
部(基準信号生成部)11およびスイッチ12,13を
備えている。この場合、出力端子2および入力端子3に
は、測定用のプローブPH,PLがそれぞれ接続され
る。このプローブPH,PLは、測定対象としての電子
部品の一端および他端に接続された一対の電極T,Tに
接続される。
【0020】信号生成部4は、本発明における信号出力
部に相当し、図2に示すように、測定用信号として所定
周波数(例えば10KHz)の交流信号を生成する信号
源4aと出力抵抗4bとを備えている。この場合、信号
源4aは、DDS(Direct Digital Synthesizer)で構
成され、図1に示すように、基準クロック生成部11に
よって生成された基準信号Sr、または他の測定装置1
の基準クロック生成部11から出力される基準信号Sr
をN分周することにより、基準信号Srによって指定さ
れた所定周波数の測定用信号を生成する。この場合、信
号源4aとして、予め設定された所定周波数の測定用信
号を生成する構成を採用することもできる。また、信号
源4aは、同図に示すように、演算制御部7cから出力
される同期信号Ss、または他の測定装置1の演算制御
部7cから出力される同期信号Ssに同期して測定用信
号の生成を開始する。一方、出力抵抗4bは、図2に示
すように、一端が信号源4aに接続され、他端が出力部
4cを介して出力端子2に接続されている。
【0021】電流検出部5は、同図に示すように、一例
としてオペアンプ5aとフィードバック用の抵抗5bと
を備えて構成されている。この場合、抵抗5bは、その
抵抗値Rが既知であって、オペアンプ5aの出力端子と
反転入力端子との間に接続されている。また、オペアン
プ5aの反転入力端子は、出力部5cを介して入力端子
3に接続され、オペアンプ5aの非反転入力端子は基準
電位(一例としてグランド電位GL)に接地されてい
る。この場合、オペアンプ5aの反転入力端子と非反転
入力端子とは仮想的に短絡状態となるため、入力部5c
は基準電位としてのグランド電位GLに仮想接地され
る。この構成により、電流検出部5は、プローブPHを
介して電子部品に測定用信号が印加された際に、測定対
象電子部品としてのコンデンサCおよびプローブPLを
流れる電流Iを電圧(R×I)に変換して出力する。
【0022】電圧検出部6は、図2に示すように、出力
端子2と入力端子3との間の電位差、つまりプローブP
H,PLが接続された電子部品の両端電圧Vを検出す
る。インピーダンス算出部7は、一対のA/D変換器7
a,7b、および演算制御部7cを備えている。この場
合、A/D変換器7aは、電圧検出部6によって検出さ
れた両端電圧Vを基準信号Srに同期してサンプリング
することによってディジタルデータに変換して電圧デー
タDvとして出力する。また、A/D変換器7bは、電
流検出部5によって検出された電圧(R×I)を基準信
号Srに同期してサンプリングすることによってディジ
タルデータに変換して電流データDiとして出力する。
演算制御部7cは、例えばCPUで構成され、概念的に
は、A/D変換器7bから出力される電流データDiに
基づく電流値を抵抗5bの抵抗値Rで除算することによ
って電子部品に流れる電流Iの値を求め、求めた電流値
で電圧データDvに基づく電圧値を除算することによ
り、電子部品の抵抗、容量(キャパシタンス)およびイ
ンダクタンスなどのインピーダンスを算出する。より具
体的には、容量やインダクタンスを求めるときには、電
圧検出部6によって検出される両端電圧Vの位相と、電
流検出部5によって検出される電流の位相との位相差に
も基づいて、そのインピーダンスを算出する。また、演
算制御部7cは、本発明における同期信号生成部に相当
し、図1に示すように、同期信号Ssを生成して、スイ
ッチ13を介して、信号生成部4内の信号源4aに出力
すると共に装置外部にも出力する。また、演算制御部7
cは、演算した容量値をインピーダンスデータとして図
示しない表示部に表示させると共に装置外部に測定デー
タとして出力する。
【0023】基準クロック生成部11は、図1に示すよ
うに、基準信号Srを生成して、スイッチ12を介し
て、信号生成部4内の信号源4aに出力すると共に装置
外部にも出力する。スイッチ12は、装置内部の基準ク
ロック生成部11によって生成された基準信号Srに基
づく周波数の測定用信号を生成する際には、オン状態に
制御され、他の測定装置1の基準クロック生成部11に
よって生成された基準信号Srに基づく周波数の測定用
信号を生成する際には、オフ状態に制御される。この場
合、複数の測定装置1で同時にインピーダンス測定を行
う際には、いずれか任意の1台の測定装置1のスイッチ
12がオン状態に制御され、かつ他の測定装置1のスイ
ッチ12がオフ状態に制御される。この際には、その任
意の測定装置1内部の基準クロック生成部11によって
生成された基準信号Srがすべての測定装置1内部の信
号源4aに出力されるため、各信号源4aは、同一周波
数の測定用信号を生成する。また、同様にして、いずれ
か任意の1台の測定装置1のスイッチ13がオン状態に
制御され、かつ他の測定装置1のスイッチ13がオフ状
態に制御されることで、各測定装置1の信号源4aは、
その任意の1台の測定装置1の演算制御部7cから出力
された同期信号Ssに同期して測定用信号の生成を開始
し、かつ出力する。したがって、各測定装置1は、スイ
ッチ12,13のオン/オフを制御することで、互いに
同一周波数で、しかもその位相が互いに同期する測定用
信号を各測定対象電子部品に出力可能となる。
【0024】次に、ネットワーク素子内の各電子部品各
々のインピーダンスを測定するインピーダンス測定方法
の測定原理について、図1〜3を参照して説明する。な
お、一例として4個のコンデンサC1〜C4を環状接続
して構成されたネットワーク素子NC1を測定する例に
ついて説明する。
【0025】まず、測定装置1−1,1−2のプローブ
PH,PLを測定対象のコンデンサCの両端に形成され
ている電極T,Tにそれぞれ接続する。この場合、各測
定装置1−1,1−2の接続条件として、任意の1の測
定対象のコンデンサCを測定する測定装置1における出
力端子2(つまり信号生成部4の出力部4c)と、その
コンデンサCに対して1または複数のコンデンサCを介
して隣り合う他の1の測定対象のコンデンサCを測定す
る測定装置1における出力端子2(つまり信号生成部4
の出力部4c)とが1または複数のコンデンサCのみで
形成される経路を介して接続され、かつ任意の1の測定
対象のコンデンサCを測定する測定装置1における入力
端子3(つまり電流検出部5の入力部5c)と、そのコ
ンデンサCに対して1または複数のコンデンサCを介し
て隣り合う他の1の測定対象のコンデンサCを測定する
測定装置1における入力端子3(つまり電流検出部5の
入力部5c)とが1または複数のコンデンサCのみで形
成される経路を介して接続されるようにそれぞれ接続す
る。この場合、「1または複数のコンデンサCのみで形
成される経路を介して接続される」とは、「1または複
数のコンデンサCのみで形成される経路を少なくとも介
して接続される」との意味であり、他の経路を介して接
続されてもよいことを意味する。また、他の接続条件と
して、両測定装置1−1,1−2の基準電位をグランド
電位GLに共通接続する。
【0026】したがって、この例では、例えば、図3に
示すように、測定装置1−1のプローブPH,PLをコ
ンデンサC1の両端に形成されている電極T1,T2に
それぞれ接続し、測定装置1−2のプローブPH,PL
をコンデンサC3の両端に形成されている電極T4,T
3にそれぞれ接続する。この際の両測定装置1−1,1
−2の接続状態を図2に示す。この接続状態では、測定
装置1−1の出力部4cと測定装置1−2の出力部4c
とが1の電子部品としてのコンデンサC4のみからなる
経路を介して接続されている。また、測定装置1−1の
入力部5cと測定装置1−2の入力部5cとが1の電子
部品としてのコンデンサC2のみからなる経路を介して
接続されている。この場合、測定装置1−1から出力さ
れる測定用信号の周波数および位相と測定装置1−2か
ら出力される測定用信号の周波数(正確には位相も)が
一致しているときには、互いの測定用信号同士の干渉が
生じないが、その周波数や位相が一致していないときに
は、互いの測定用信号同士が干渉を引き起こし、それに
起因してインピーダンス測定に誤差が生じる。一方、こ
のインピーダンス測定方法では、いずれか一方の測定装
置1から他方の測定装置1に基準信号Srおよび同期信
号Ssが出力されているため、両測定用信号の周波数お
よび位相が互いに一致している。この場合、両測定装置
1,1の各測定用信号同士の電圧は、互いに等しいのが
好ましいが、必ずしも等しくする必要はなく、一定の電
圧差であればよい。また、両測定装置1の入力部5c,
5c同士がコンデンサC2を介して互いに接続され、か
つその入力部5c,5cが共に仮想接地されている。こ
のため、一方の測定装置1から出力される測定用信号が
他方の測定装置1に回り込んで互いに干渉し合うことに
起因する弊害が防止される。したがって、このインピー
ダンス測定方法によれば、精度よくインピーダンスを測
定することができる。
【0027】次に、図4を参照して、ネットワーク素子
NC2内の電子部品各々のインピーダンスを測定するイ
ンピーダンス測定方法について説明する。
【0028】最初に、上記した2つの接続条件を満たす
ように偶数台の測定装置1を測定対象のコンデンサCに
接続する。具体的には、任意の1の測定対象電子部品
(同図ではコンデンサC1とする)に形成された電極T
1に、プローブPHを介して測定装置1−1における信
号生成部4の出力部4cを接続し、そのコンデンサC1
に対して1または複数の電子部品(同図では1つのコン
デンサC8とする)を介して隣り合う他の1の測定対象
電子部品(同図ではコンデンサC7とする)に形成され
た電極T8に、プローブPHを介して測定装置1−4に
おける信号生成部4の出力部4cを接続する。同様にし
て、任意の1の測定対象電子部品(同図ではコンデンサ
C7とする)に形成された電極T7に、プローブPLを
介して測定装置1−4における電流検出部5の入力部5
cを接続し、そのコンデンサC7に対して1または複数
の電子部品(同図では1つのコンデンサC6とする)を
介して隣り合う他の1の測定対象電子部品(同図ではコ
ンデンサC5とする)に形成された電極T6に、プロー
ブPLを介して測定装置1−3における電流検出部5の
入力部5cを接続する。さらに、同様にして、コンデン
サC3に形成された電極T4にプローブPHを介して測
定装置1−2における信号生成部4の出力部4cを接続
し、コンデンサC5に形成された電極T5にプローブP
Hを介して測定装置1−3における信号生成部4の出力
部4cを接続し、コンデンサC1に形成された電極T2
にプローブPLを介して測定装置1−1における電流検
出部5の入力部5cを接続し、コンデンサC3に形成さ
れた電極T3にプローブPLを介して測定装置1−2に
おける電流検出部5の入力部5cを接続する。次いで、
各測定装置1−1〜1−4の基準電位を共にグランド電
位GLに共通接続する。
【0029】この接続状態では、測定装置1−1,1−
4における両測定用信号の周波数およびその位相を一致
させ、かつ測定装置1−2,1−3における両測定用信
号の周波数およびその位相を一致させる限り、すべての
測定装置1−1〜1−4は、他の測定装置1の測定用信
号による干渉等の影響を受けることなく、精度よく容量
(インピーダンス)を測定することができる。
【0030】このように、このインピーダンス測定方法
によれば、上記の接続条件に従って各測定装置1を測定
対象電子部品としての各コンデンサCに接続し、その状
態において各測定装置1を用いて各コンデンサCの容量
をそれぞれ測定することにより、いずれかの電極Tをガ
ード電極としてグランド電位GLに接地することなく、
1回の測定で複数のコンデンサCの容量を同時に測定す
ることができるため、複数のコンデンサCの容量を測定
するのに要する測定時間を大幅に短縮することができる
と共に精度よく測定することができる。また、上記の接
続条件において、任意の1の測定対象のコンデンサCに
対して1のコンデンサCを介して隣り合う他の1のコン
デンサCを測定対象とすることにより、最も少ない測定
回数でネットワーク素子内のすべての電子部品のインピ
ーダンスを測定することができる。
【0031】次に、複数の測定装置1を使用して、ネッ
トワーク素子内の各電子部品各々のインピーダンスを測
定するインピーダンス測定システムSYS1(以下、
「測定システムSYS1」ともいう)について、図5を
参照して説明する。なお、一例として、4個のコンデン
サC1〜C4を環状接続して構成されたネットワーク素
子NC1を2台の測定装置1−1,1−2を使用して測
定するのに適したシステム例について説明する。
【0032】図5に示すように、この測定システムSY
S1は、2台の測定装置1−1,1−2と、本発明にお
ける選択接続装置に相当するスキャナ装置21と、制御
装置22と、複数の接触型のプローブP1〜P4(以
下、区別しないときには、「プローブP」ともいう)と
を備えて構成されている。
【0033】スキャナ装置21は、制御装置22から出
力される制御信号Scに従ってネットワーク素子の各電
極T1〜TN(Nは2以上の自然数)に接続されたプロ
ーブP1〜PNのうちのいずれか4つを選択すると共
に、選択した各プローブPと各測定装置1の各プローブ
PH,PL,PGとを接続可能に構成されている。この
例では、スキャナ装置21は、制御信号Scに従ってネ
ットワーク素子NC1の各電極T1〜T4に接続された
プローブP1〜P4のすべてを選択して、各プローブP
と各測定装置1の各プローブPH,PLとを接続可能に
構成されている。具体的には、一例として、スキャナ装
置21は、連動して切り替えが可能に構成された4つの
スイッチS1〜S4(以下、区別しないときには、「ス
イッチS」ともいう)を備えている。この場合、スイッ
チS1のa接点およびスイッチS2のb接点が互いに共
通接続されて接続端子11aに接続され、スイッチS2
のa接点およびスイッチS4のb接点が互いに共通接続
されて接続端子11bに接続され、スイッチS3のa接
点およびスイッチS1のb接点が互いに共通接続されて
接続端子11cに接続され、スイッチS3のb接点およ
びスイッチS4のa接点が互いに共通接続されて接続端
子11dに接続されている。さらに、各スイッチS1〜
S4の各c接点は、それぞれプローブP1〜P4に接続
され、各プローブP1〜P4は、図外のプローブ自動接
続機構によってネットワーク素子NC1の電極T1〜T
4に接続される。
【0034】制御装置22は、スキャナ装置21および
各測定装置1−1,1−2の測定を制御する装置であっ
て、制御信号Scを出力して各スイッチS1〜S4の切
替を制御すると共にスタート信号Stを出力して各測定
装置1の測定を開始させる。一方、測定装置1−1のプ
ローブPL,PHは、スキャナ装置21の接続端子11
a,11bにそれぞれ接続され、測定装置1−2のプロ
ーブPL,PHは、スキャナ装置21の接続端子11
c,11dにそれぞれ接続される。
【0035】この測定システムSYS1では、インピー
ダンス(容量)測定の際に、プローブ自動接続機構が、
図外の搬送機構によって測定位置まで搬送された測定対
象のネットワーク素子NC1における各電極T1〜T4
にスキャナ装置21の各プローブP1〜P4をそれぞれ
自動接続する。次いで、制御装置22が、制御信号Sc
を出力することにより、各スイッチSを切り替え制御し
てc接点とa接点とを接続する。この際には、プローブ
P1が測定装置1−1のプローブPHに接続されると共
にプローブP2が測定装置1−1のプローブPLに接続
され、かつプローブP3が測定装置1−2のプローブP
Hに接続されると共にプローブP4が測定装置1−2の
プローブPLに接続される。したがって、コンデンサC
1,C3が測定対象電子部品として自動選択され、上記
した接続条件が満たされる。次いで、制御装置22は、
スタート信号Stを両測定装置1−1,1−2に出力す
る。これにより、両測定装置1−1,1−2は、容量測
定を開始し、容量測定を終了した時点で、制御装置22
に対して測定終了信号Seを出力する。
【0036】続いて、制御装置22は、制御信号Scを
出力することにより、各スイッチSを切り替え制御して
c接点とb接点とを接続する。この際には、プローブP
2が測定装置1−1のプローブPHに接続されると共に
プローブP4が測定装置1−1のプローブPLに接続さ
れ、かつプローブP1が測定装置1−2のプローブPH
に接続されると共にプローブP3が測定装置1−2のプ
ローブPLに接続される。したがって、コンデンサC
2,C4が測定対象電子部品として自動選択され、上記
した接続条件が満たされる。次いで、上記の処理と同様
にして、両測定装置1−1,1−2によって容量測定が
開始され、その後に測定が終了する。
【0037】このように、この測定システムSYS1に
よれば、スキャナ装置21が制御装置22によって制御
されることによって測定装置1のプローブPH,PLと
ネットワーク素子NC1の各電極Tとを上記の接続条件
を満たすように自動接続することにより、1回の測定時
間内で複数のコンデンサCの容量を同時に測定すること
ができるため、ネットワーク素子NC1内の複数のコン
デンサCの容量を測定するのに要する測定時間を大幅に
短縮することができる。したがって、数多くのネットワ
ーク素子NC1内の各コンデンサCの容量を測定する際
には、その測定時間を格段に短縮することができる。ま
た、ネットワーク素子NC1の各電極Tと各プローブP
とを自動接続し、かつ各測定装置1が制御装置22の制
御に従って容量を自動測定することにより、人件費が不
要となる結果、ネットワーク素子NC1に対する測定コ
ストを格段に低減することができる。
【0038】なお、本発明は、上記した実施の形態に示
した構成に限定されず、適宜変更することが可能であ
る。例えば、測定システムSYS1では、4個のコンデ
ンサC1〜C4を環状接続して構成されたネットワーク
素子NC1を2台の測定装置1−1,1−2を使用して
測定するのに適した構成が採用されているが、本発明に
係る測定システムの構成は、これに限らない。例えば、
5個以上の電子部品を環状接続して構成されたネットワ
ーク素子を2台以上の測定装置1を使用して測定する際
には、上記の接続条件を満たすようにスキャナ装置内の
スイッチSの数やプローブPの数、およびこれらの接続
関係を変更するなど、各構成要素を適宜変更して構成す
ることができる。また、ネットワーク素子内の各電子部
品を測定する順序を問わないのは勿論である。
【0039】なお、本発明は、上記した実施の形態に示
した構成に限定されず、適宜変更することが可能であ
る。例えば、ネットワーク素子内の素子の種類はコンデ
ンサCに限らず、抵抗やインダクタなどであってもよ
い。また、コンデンサ、抵抗およびインダクタが混在し
ているネットワーク素子であってもよいのは勿論であ
る。また、本発明におけるインピーダンス測定装置はL
CR測定装置1に限らず、ネットワーク素子内の電子部
品を測定するのに適した各種測定装置を用いることがで
きる。例えば、ネットワーク素子として、複数の抵抗を
環状接続したタイプのものであれば、インピーダンス測
定装置として、抵抗計を使用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るインピーダ
ンス測定方法および測定装置によれば、任意の1の測定
対象電子部品を測定する測定装置における出力部と、任
意の1の測定対象電子部品に対して1または複数の電子
部品を介して隣り合う他の1の測定対象電子部品を測定
する測定装置における出力部とが1または複数の電子部
品のみで形成される経路を介して接続され、かつ任意の
1の測定対象電子部品を測定する測定装置における入力
部と、任意の1の測定対象電子部品に対して1または複
数の電子部品を介して隣り合う他の1の測定対象電子部
品を測定する測定装置における入力部とが1または複数
の電子部品のみで形成される経路を介して接続されるよ
うに、測定装置を各測定対象電子部品にそれぞれ接続
し、隣り合う一対の測定装置における各信号出力部から
出力される各測定用信号の各周波数を互いに等しくした
状態において、各測定装置で各測定対象電子部品のイン
ピーダンスをそれぞれ測定することにより、各電子部品
相互間の接続点を接地させる作業を行うことなく、1回
の測定で複数の測定対象電子部品のインピーダンスを同
時に測定することができるため、その測定時間を大幅に
短縮することができると共に精度よく測定することがで
きる。
【0041】また、本発明に係る測定装置によれば、同
期信号を生成して装置外部に出力可能に構成された同期
信号生成部を備え、信号出力部が、同期信号生成部によ
ってされた同期信号、および装置外部から入力される同
期信号のいずれか一方に同期して測定用信号の生成を開
始することにより、各測定装置から出力される各測定用
信号の各周波数を確実に互いに等しくさせることができ
るため、その測定の信頼性を高めることができる。
【0042】さらに、本発明に係る測定システムによれ
ば、選択接続装置が、制御信号に従い、任意の1の測定
対象電子部品を測定する測定装置における出力部と、任
意の1の測定対象電子部品に対して1または複数の電子
部品を介して隣り合う他の1の測定対象電子部品を測定
する測定装置における出力部とが1または複数の電子部
品のみで形成される経路を介して接続され、かつ任意の
1の測定対象電子部品を測定する測定装置における入力
部と、任意の1の測定対象電子部品に対して1または複
数の電子部品を介して隣り合う他の1の測定対象電子部
品を測定する測定装置における入力部とが1または複数
の電子部品のみで形成される経路を介して接続されるよ
うに、各プローブを測定装置にそれぞれ接続する選択接
続処理を実行することにより、1回の測定時間内で複数
の測定対象電子部品のインピーダンスを同時に測定する
ことができるため、ネットワーク素子内の複数の電子部
品のインピーダンスを測定するのに要する測定時間を大
幅に短縮することができる。したがって、数多くのネッ
トワーク素子内の各電子部品のインピーダンスを測定す
る際の測定時間を大幅に短縮することができる。また、
選択接続装置が制御信号に従って選択接続処理を自動実
行し、かつ各測定装置が選択接続装置によって選択接続
処理が実行された状態においてインピーダンスを自動測
定することにより、人件費が不要となる結果、ネットワ
ーク素子に対する測定コストを格段に低減することがで
きる。
【0043】また、本発明に係るインピーダンス測定シ
ステムによれば、制御信号を選択接続装置に出力する制
御装置を備えたことにより、選択接続装置による選択接
続処理を自動的に実行させるシステムを構築することが
できる。
【0044】さらに、本発明に係るインピーダンス測定
システムによれば、制御装置が制御信号を出力すると共
に測定開始信号を出力し、測定装置が測定開始信号を入
力したときにインピーダンスの測定を開始することによ
り、測定装置による測定を自動的に実行させるシステム
を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る測定装置1−1,1
−2の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るインピーダンス測定
方法の測定原理を説明するための回路図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るインピーダンス測定
方法の測定原理を説明するための接続例を示す接続図で
ある。
【図4】ネットワーク素子NC2内の各コンデンサCの
容量を測定する際の測定系を示す回路図である。
【図5】測定システムSYS1の構成を示す構成図であ
る。
【図6】ネットワーク素子NC2内の各コンデンサCの
容量を測定する際の従来の測定系を示す回路図である。
【図7】ネットワーク素子NC3内の各コンデンサCの
容量を測定する際の出願人が既に開発している測定系を
示す回路図である。
【符号の説明】
1,1−1〜1−4 LCR測定装置 2 出力端子 3 入力端子 4 信号生成部 4c 出力部 5 電流検出部 5c 入力部 6 電圧検出部 7 インピーダンス算出部 7c 演算制御部 11 基準クロック生成部 21 スキャナ装置 22 制御装置 C1〜C8 コンデンサ GL グランド電位 I 電流 NC1,NC2 ネットワーク素子 PH,PL,P1〜P4 プローブ SYS1 測定システム T1〜T8 電極 V 両端電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若松 英彰 長野県上田市大字小泉字桜町81番地 日置 電機株式会社内 Fターム(参考) 2G014 AB34 AC18 2G028 AA02 BB10 CG08 CG20 DH05 FK01 GL07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その出力部が測定対象電子部品の一端に
    接続されて当該測定対象電子部品に測定用信号を出力す
    る信号出力部と、基準電位に仮想接地された入力部が前
    記測定対象電子部品の他端に接続されて当該測定対象電
    子部品に流れる電流を検出する電流検出部と、前記測定
    対象電子部品の両端電圧を検出する電圧検出部と、前記
    検出した電流および両端電圧に基づいて前記測定対象電
    子部品のインピーダンスを算出するインピーダンス算出
    部とを備えた測定装置を偶数台使用して、環状接続され
    た4つ以上の電子部品のうちの複数を前記測定対象電子
    部品として前記各測定装置をそれぞれ接続してその各イ
    ンピーダンスを同時に測定可能なインピーダンス測定方
    法であって、 任意の1の前記測定対象電子部品を測定する前記測定装
    置における前記出力部と、当該任意の1の測定対象電子
    部品に対して1または複数の前記電子部品を介して隣り
    合う他の1の前記測定対象電子部品を測定する前記測定
    装置における前記出力部とが当該1または複数の電子部
    品のみで形成される経路を介して接続され、かつ任意の
    1の前記測定対象電子部品を測定する前記測定装置にお
    ける前記入力部と、当該任意の1の測定対象電子部品に
    対して1または複数の前記電子部品を介して隣り合う他
    の1の前記測定対象電子部品を測定する前記測定装置に
    おける前記入力部とが当該1または複数の電子部品のみ
    で形成される経路を介して接続されるように、前記各測
    定装置を前記各測定対象電子部品にそれぞれ接続し、 前記出力部が前記1または複数の電子部品のみで形成さ
    れる経路を介して互いに隣り合う前記一対の測定装置に
    おける前記各信号出力部から出力される前記各測定用信
    号の各周波数を互いに等しくした状態において、当該各
    測定装置を用いて前記各測定対象電子部品のインピーダ
    ンスをそれぞれ測定するインピーダンス測定方法。
  2. 【請求項2】 環状接続された4つ以上の電子部品の各
    インピーダンスを測定可能に構成されたインピーダンス
    測定装置であって、 測定用信号を生成すると共にその出力部が測定対象電子
    部品の一端に接続されて当該測定対象電子部品に当該測
    定用信号を出力する信号出力部と、基準電位に仮想接地
    された入力部が前記測定対象電子部品の他端に接続され
    て当該測定対象電子部品に流れる電流を検出する電流検
    出部と、前記測定対象電子部品の両端電圧を検出する電
    圧検出部と、前記検出した電流および両端電圧に基づい
    て前記測定対象電子部品のインピーダンスを算出するイ
    ンピーダンス算出部と、基準信号を生成して装置外部に
    出力可能に構成された基準信号生成部とを備え、前記信
    号出力部は、前記基準信号生成部によって生成された前
    記基準信号、および装置外部から入力される基準信号の
    いずれか一方を分周して所定周波数の前記測定用信号を
    生成するインピーダンス測定装置。
  3. 【請求項3】 同期信号を生成して装置外部に出力可能
    に構成された同期信号生成部を備え、前記信号出力部
    は、前記同期信号生成部によってされた前記同期信号、
    および装置外部から入力される同期信号のいずれか一方
    に同期して前記測定用信号の生成を開始する請求項2記
    載のインピーダンス測定装置。
  4. 【請求項4】 環状接続された4つ以上の電子部品のう
    ちの複数を測定対象電子部品として当該複数の測定対象
    電子部品の各々に測定装置をそれぞれ接続してその各イ
    ンピーダンスを同時に測定可能なインピーダンス測定シ
    ステムであって、 偶数台の前記測定装置と、前記各電子部品同士の各接続
    点にそれぞれ接触させられた複数のプローブから制御信
    号に従っていずれかのプローブを選択すると共に当該選
    択した各プローブと前記偶数台の測定装置とを接続する
    選択接続装置とを備え、 前記選択接続装置は、前記制御信号に従い、任意の1の
    前記測定対象電子部品を測定する前記測定装置における
    前記出力部と、当該任意の1の測定対象電子部品に対し
    て1または複数の前記電子部品を介して隣り合う他の1
    の前記測定対象電子部品を測定する前記測定装置におけ
    る前記出力部とが当該1または複数の電子部品のみで形
    成される経路を介して接続され、かつ任意の1の前記測
    定対象電子部品を測定する前記測定装置における前記入
    力部と、当該任意の1の測定対象電子部品に対して1ま
    たは複数の前記電子部品を介して隣り合う他の1の前記
    測定対象電子部品を測定する前記測定装置における前記
    入力部とが当該1または複数の電子部品のみで形成され
    る経路を介して接続されるように、前記各プローブを前
    記測定装置にそれぞれ接続する選択接続処理を実行可能
    に構成され、 前記測定装置は、その出力部が前記測定対象電子部品の
    一端に接続されて当該測定対象電子部品に測定用信号を
    出力する信号出力部と、基準電位に仮想接地された入力
    部が前記測定対象電子部品の他端に接続されて当該測定
    対象電子部品に流れる電流を検出する電流検出部と、前
    記測定対象電子部品の両端電圧を検出する電圧検出部
    と、前記検出した電流および両端電圧に基づいて前記測
    定対象電子部品のインピーダンスを算出するインピーダ
    ンス算出部とを備えると共に前記選択接続装置によって
    前記選択接続処理が実行された状態において前記測定対
    象電子部品のインピーダンスを測定可能に構成されてい
    るインピーダンス測定システム。
  5. 【請求項5】 前記制御信号を前記選択接続装置に出力
    する制御装置を備えて構成されている請求項4記載のイ
    ンピーダンス測定システム。
  6. 【請求項6】 前記制御装置は、前記制御信号を出力す
    ると共に測定開始信号を出力可能に構成され、前記各測
    定装置は、前記測定開始信号を入力したときに前記イン
    ピーダンスの測定をそれぞれ開始する請求項5記載のイ
    ンピーダンス測定システム。
JP2001337364A 2001-11-02 2001-11-02 インピーダンス測定方法およびインピーダンス測定システム Expired - Fee Related JP4163865B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001337364A JP4163865B2 (ja) 2001-11-02 2001-11-02 インピーダンス測定方法およびインピーダンス測定システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001337364A JP4163865B2 (ja) 2001-11-02 2001-11-02 インピーダンス測定方法およびインピーダンス測定システム

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008042840A Division JP4634470B2 (ja) 2008-02-25 2008-02-25 インピーダンス測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003139811A true JP2003139811A (ja) 2003-05-14
JP4163865B2 JP4163865B2 (ja) 2008-10-08

Family

ID=19152015

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001337364A Expired - Fee Related JP4163865B2 (ja) 2001-11-02 2001-11-02 インピーダンス測定方法およびインピーダンス測定システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4163865B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005033057A (ja) * 2003-07-08 2005-02-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置
JP2017096733A (ja) * 2015-11-24 2017-06-01 日置電機株式会社 測定装置および測定方法
CN109765429A (zh) * 2017-11-09 2019-05-17 日置电机株式会社 阻抗测量系统和阻抗测量方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005033057A (ja) * 2003-07-08 2005-02-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置
JP4593891B2 (ja) * 2003-07-08 2010-12-08 パナソニック株式会社 半導体装置
JP2017096733A (ja) * 2015-11-24 2017-06-01 日置電機株式会社 測定装置および測定方法
CN109765429A (zh) * 2017-11-09 2019-05-17 日置电机株式会社 阻抗测量系统和阻抗测量方法
JP2019086474A (ja) * 2017-11-09 2019-06-06 日置電機株式会社 インピーダンス測定システムおよびインピーダンス測定方法
CN109765429B (zh) * 2017-11-09 2023-02-24 日置电机株式会社 阻抗测量系统和阻抗测量方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4163865B2 (ja) 2008-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4695920B2 (ja) インピーダンス測定装置
US8521442B2 (en) Method and device for measuring the electrical conductivity and/or resistivity of a solution
JP7154958B2 (ja) インピーダンス測定装置
JP2003028900A (ja) 非接触電圧測定方法およびその装置
JP4816346B2 (ja) 容量変化検出装置およびその方法
JP2003139811A (ja) インピーダンス測定方法、インピーダンス測定装置およびインピーダンス測定システム
EP0706663B1 (en) Electrical test instrument
US8477057B2 (en) Systems, methods, and apparatus for sensing AC voltage
JPH09292453A (ja) 回路素子の定数測定装置
JP4634470B2 (ja) インピーダンス測定装置
JP7009025B2 (ja) 電圧測定装置、電圧測定方法
CN108874021B (zh) 一种线路压降的动态补偿电路
JP2003139805A (ja) インピーダンス測定システムおよびインピーダンス測定方法
JP2004177310A (ja) 誘電正接測定器およびそれを用いた非接触電圧測定装置
JP2012108007A (ja) 測定装置
JP2007121125A (ja) 電流検出装置および静電容量測定装置
JP5626869B2 (ja) 測定装置
JP2738828B2 (ja) 静電容量測定方法およびその装置
JP2004184374A (ja) インピーダンス測定装置
JP2573789B2 (ja) 絶縁抵抗測定装置
JPH07234102A (ja) 変位測定装置
JP2003315394A (ja) 交流インピーダンスのマルチ測定装置及びそのマルチ測定方法
RU2209440C2 (ru) Способ измерения параметров комплексных сопротивлений и устройство для его осуществления
JP6625422B2 (ja) 測定装置
JP2003185686A (ja) インピーダンス測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080722

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080725

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110801

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130801

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees