JP2003139438A - 冷媒凝縮器 - Google Patents

冷媒凝縮器

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JP2003139438A JP2001333030A JP2001333030A JP2003139438A JP 2003139438 A JP2003139438 A JP 2003139438A JP 2001333030 A JP2001333030 A JP 2001333030A JP 2001333030 A JP2001333030 A JP 2001333030A JP 2003139438 A JP2003139438 A JP 2003139438A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過冷却部が上側に配置されるものにおいても
安価に対応でき、且つ、受液器内のメンテナンス性を向
上できる冷媒凝縮器を提供する。 【解決手段】 過冷却部110bが凝縮部110aの上
側に配置される冷媒凝縮器において、受液器140の内
部空間を下側の第1空間140aおよび上側の第2空間
140bに分割する仕切り板144と、凝縮部110a
および第1空間140aが連通する第1連通路151
と、第2空間140bおよび過冷却部110bが連通す
る第2連通路152と、第1空間140aの底部近傍か
ら第2空間140b内に連通する吸上げ管146とが設
けられ、フィルタ145は、受液器140の上側で開口
する開口部142から挿入されると共に、吸上げ管14
6と繋がるように第2空間140bに配置され、開口部
142は、着脱可能な蓋部材147によって閉塞される
ようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷媒を凝縮する凝
縮部と、受液器で分離された液冷媒を過冷却する過冷却
部とを一体に構成した冷媒凝縮器に関するものであり、
車両用空調装置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来の冷媒凝縮器として、特開平11−
304293号公報に示されるものが知られている。こ
の冷媒凝縮器は、冷媒を凝縮する凝縮部と、受液器で分
離された液冷媒を過冷却する過冷却部とが一体に構成さ
れるものであって、過冷却部が凝縮部の上側に配置され
るものとしている。
【0003】これにより、車両の信号待ち等のアイドリ
ング時に高温空気の巻込みが発生する場合の過冷却部の
冷却性能の低下を防止するようにしている。即ち、アイ
ドリング時において、冷媒凝縮器およびラジエータを通
過した高温の空気が冷媒凝縮器の下側を通って再び冷媒
凝縮器の上流側に逆流する現象が発生する場合には、過
冷却部を凝縮部の上側に配置することでこの高温空気の
影響を受けないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、凝縮部
から受液器に流入した冷媒が更に過冷却部に流入するた
めの冷媒通路を、ヘッダタンクあるいは受液器に設けら
れた長手方向に延びる凹状部によってヘッダタンクと受
液器との接合面に形成するようにしているので、凹状部
を形成するための専用の型やその加工工数を必要とし、
加工コストの高いものとなっている。
【0005】また、通常、受液器内には冷媒中の異物を
除去するためのフィルタや冷媒中の水分を吸収するドラ
イヤが配設されるようにしているが、受液器内の液冷媒
は当然のことながら、この受液器内の底部側に溜められ
ることになり、冷媒流れの中でフィルタやドライヤの機
能を発揮させるには、受液器内の下側に配置される必要
がある。よって、フィルタやドライヤを受液器内に配設
するための開口部は、受液器の下側に設けられる場合が
多く、冷媒凝縮器を車両に搭載した後のフィルタやドラ
イヤのメンテナンス性が非常に悪いという問題もある。
【0006】本発明の目的は、上記問題に鑑み、過冷却
部が上側に配置されるものにおいても安価に対応でき、
且つ、受液器内のメンテナンス性を向上できる冷媒凝縮
器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、以下の技術的手段を採用する。
【0008】請求項1に記載の発明では、受液器(14
0)内に液冷媒中の異物を除去するフィルタ(145)
が設けられ、少なくとも凝縮部(110a)と過冷却部
(110b)とが一体で形成され、過冷却部(110
b)が凝縮部(110a)の上側に配置される冷媒凝縮
器において、受液器(140)の内部空間を下側の第1
空間(140a)および上側の第2空間(140b)に
分割する仕切り板(144)と、凝縮部(110a)お
よび第1空間(140a)が連通する第1連通路(15
1)と、第2空間(140b)および過冷却部(110
b)が連通する第2連通路(152)と、第1空間(1
40a)の底部近傍から第2空間(140b)内に連通
する吸上げ管(146)とが設けられ、フィルタ(14
5)は、受液器(140)の上側で開口する開口部(1
42)から挿入されると共に、吸上げ管(146)と繋
がるように第2空間(140b)に配置され、開口部
(142)は、着脱可能な蓋部材(147)によって閉
塞されるようにしたことを特徴としている。
【0009】このように、過冷却部(110b)を上側
に配置する冷媒凝縮器において、受液器(140)の底
部側に溜まる液冷媒を過冷却部(110b)側に流出さ
せる流通路を吸上げ管(146)として構成しており、
管材をベースにして形成できるので、従来技術で説明し
たような高価な型やその加工工数を廃止して安価に対応
できる。
【0010】そして、蓋部材(147)を取外せば受液
器(140)の上側からフィルタ(145)の交換等が
可能となり、冷媒凝縮器が車両に搭載された後のメンテ
ナンス性を向上することができる。
【0011】請求項2に記載の発明では、第1空間(1
40a)内には冷媒中の水分を吸収するドライヤ(14
9)が設けられており、仕切り板(144)は、受液器
(140)に対して着脱可能となるようにしたことを特
徴としている。
【0012】これにより、蓋部材(147)と共に仕切
り板(144)を取外せば、フィルタ(145)と合せ
てドライヤ(149)も受液器(140)の上側からメ
ンテナンス可能となる。
【0013】請求項3に記載の発明では、仕切り板(1
44)、フィルタ(145)、吸上げ管(146)、蓋
部材(147)は、共に樹脂材より成り、一体で形成さ
れるようにしたことを特徴としている。
【0014】これにより、各部材(144、145、1
46、147)の加工工数を低減して更に安価にできる
と共に、組付け性の向上がはかれる。
【0015】請求項4に記載の発明では、ドライヤ(1
49)は、仕切り板(144)に一体で形成されるよう
にしたことを特徴としている。
【0016】これにより、請求項3に記載の発明と同様
に加工工数を低減して安価にでき、合せてドライヤ(1
49)の組付け性およびメンテナンス性も向上できる。
【0017】請求項5に記載の発明では、仕切り板(1
44)と受液器(140)内壁との間にはシール部材
(148a)が介在されるようにしたことを特徴として
いる。
【0018】これにより、第1空間(140a)内のガ
ス冷媒が第2空間(110b)、更には過冷却部(11
0b)に流出することを確実に抑制でき、過冷却部(1
10b)での性能低下を防止できる。
【0019】尚、請求項6に記載の発明のように、受液
器(140)は、凝縮部(110a)および過冷却部
(110b)に一体で形成される冷媒凝縮器に適用して
好適である。
【0020】尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述す
る実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもので
ある。
【0021】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下本発明を図
に示す実施形態に基づいて説明する。図1、図2は第1
実施形態を示しており、本発明の冷媒凝縮器100を車
両用空調装置における受液器一体型冷媒凝縮器に適用し
た例を示している。この車両用空調装置の冷凍サイクル
装置200は、圧縮機210、冷媒凝縮器100、膨張
弁220および蒸発器230が、金属製パイプまたはゴ
ムホースより成る冷媒配管240によって順次接続され
た閉回路より構成される。
【0022】圧縮機210は電磁クラッチを介して図示
しない車両エンジンにより駆動され、冷媒を吸入、圧縮
し、吐出する。冷媒凝縮器100は、圧縮機210から
吐出された高温高圧の過熱ガス冷媒を冷却して凝縮し、
過冷却するものである。冷媒凝縮器100は周知のよう
に、車両エンジンルーム内において最前部(エンジン冷
却用ラジエータの前側)に配置されて、エンジン冷却用
ラジエータと共通のクーリングファンにより送風される
冷却空気(外気)にて冷却される。
【0023】膨張弁220は、冷媒凝縮器100で過冷
却された液冷媒を減圧膨張させる減圧手段としての役割
を果たす。蒸発器230はこの膨張弁220で減圧され
た気液2相冷媒を空調空気から吸熱して蒸発させるもの
であって、空調空気の冷却手段としての役割を果たす。
【0024】次に、冷媒凝縮器100の具体的構造を詳
述すると、冷媒凝縮器100は、所定間隔を開けて配置
された一対のヘッダタンク、すなわち、左ヘッダタンク
120と右ヘッダタンク130とを有し、左右のヘッダ
タンク120、130は上下方向に略円筒状に延びる形
状になっている。そして、左右のヘッダタンク120、
130の間に熱交換用のコア部110を配置している。
【0025】本実施形態の冷媒凝縮器100は、一般に
マルチフロータイプと称されているものであって、コア
部110は、左右のヘッダタンク120、130の間
で、水平方向に冷媒を流す偏平チューブ112を上下方
向に多数本積層し、この多数の偏平チューブ112の間
にコルゲートフィン111を介在して接合している。そ
して、上下の最外方のコルゲートフィン111の更に外
方には強度部材としてのサイドプレート113が接合さ
れている。偏平チューブ112の一端部は左ヘッダタン
ク120内に連通し、他端部は右ヘッダタンク130内
に連通している。そして、左ヘッダタンク120の下端
側に冷媒が流入する入口ジョイント122を、また、上
端側に冷媒が流出する出口ジョイント123をそれぞれ
配置し接合している。
【0026】一方、左ヘッダタンク120内の上方側に
セパレータ121を配置すると共に、右ヘッダタンク1
30内にもセパレータ121と同一高さ位置になるよう
にセパレータ131を配置している。これにより、左右
のヘッダタンク120、130の内部をそれぞれ上下方
向に複数の空間120a、120b、130a、130
bに仕切っている。入口ジョイント122は左ヘッダタ
ンク120内の下側の空間120aに連通し、また、出
口ジョイント123は左ヘッダタンク120内の上側の
空間120bに連通している。
【0027】コア部110において、セパレータ12
1、131下方側の部位は凝縮部110aを構成してお
り、圧縮機210から吐出されるガス冷媒を冷却ファン
(図示せず)により送られてくる冷却空気と熱交換させ
て、冷却、凝縮させる。また、コア部110において、
セパレータ121、131より上方側の部位は、後述す
る受液器140内部において気液分離された液冷媒を冷
却空気と熱交換させて過冷却する過冷却部110bを構
成している。
【0028】右ヘッダタンク130には、冷媒の気液を
分離して液冷媒を溜める受液器140が一体に構成して
ある。この受液器140は、略円筒形状を成す受液タン
ク141をベースに形成される容器体であり、右ヘッダ
タンク130よりも高さが若干量低くしてあり、右ヘッ
ダタンク130の外面側方に配置され、右ヘッダタンク
130の外面に接合されている。
【0029】この受液器140内部の空間と右ヘッダタ
ンク130との連通構造は図2に示すごとく構成してあ
る。即ち、受液器140の内部に溜められる液冷媒の液
面高さよりも高い位置となる部位で受液タンク141の
内周面に圧入される仕切り板144を設け、内部を下側
の第1空間140aと上側の第2空間140bとに分割
している。そして、右ヘッダタンク130の下側の空間
130aと受液器140の下側の第1空間140aとが
第1連通路151によって連通している。また、受液器
140の上側の第2空間140bと右ヘッダタンク13
0の上側の空間130bとが第2連通路152によって
連通している。尚、図2中、第1連通路151は、第1
空間140a上方に設けているが、液冷媒の液面の安定
化をはかるために、液面より下側となるように下方に設
けるようにしても良い。
【0030】更に、受液器140の上側となる第2空間
140bにはフィルタ145が、配設されている。フィ
ルタ145は、冷媒中の塵等の異物を除去するものであ
り、冷凍サイクル内を流通する圧縮機潤滑オイルおよび
冷媒に対する耐劣化性、耐熱性等に優れた樹脂、例えば
ナイロン、ポリエステル等から成り、全体形状としては
略円筒状に成形されている。この円筒状の上側は一体成
形される閉塞部材によって閉塞され、また下側も仕切り
板144によって閉塞されており、内部空間は円周方向
に複数分割されている。また、円周面は冷媒中の塵等の
異物を除去するためのフィルタ面を構成する細かい網目
状部材(メッシュ部材)が備えられている。
【0031】フィルタ145の上側には、蓋部材147
が設けられ、シール部材としてのOリング148を介し
て受液タンク141の上側で開口する開口部142を着
脱可能に閉塞している。そして、仕切り板144、蓋部
材147は、共にフィルタ145と同一の樹脂製として
おり、これらは一体で形成されている。更に、同一の樹
脂材から成り、第1空間140aの底部近傍から延びて
仕切り板144に設けられた孔に溶着によって接合され
る吸上げ管146が設けられている。吸上げ管146は
成形容易な管材をベースに形成されている。この吸上げ
管146によって、第1空間140aとフィルタ145
の内部空間とが連通し、更にフィルタ145の円周面の
網目状部材を通して第2空間140b内に連通する。
【0032】そして、蓋部材147、仕切り板144、
吸上げ管146が一体で形成されたフィルタ145は、
開口部142から第2空間140b内に挿入されて、こ
の開口部142の内周面に形成された雌ネジ部143に
蓋部材147の外周面に形成された雄ネジ部147aが
螺合されて、着脱可能に固定されている。
【0033】尚、受液器140の第1空間140a内に
は、冷媒中の水分を吸収するドライヤ149が配設され
ている。これは、冷媒中の水分により冷凍サイクル装置
200を構成する各機能部品が腐食したり、膨張弁22
0の細孔で凍結して冷媒流れが滞ったりするのを防止す
るために冷媒中の水分を吸収するものであり、容器とし
ての袋体149aの内部に顆粒状ゼオライトから成る乾
燥剤149bが収納されたものである。
【0034】以上のように冷媒凝縮器100は、冷媒流
れの上流側から順次、凝縮部110a、受液器140、
および過冷却部110bを構成するとともに、これらを
一体に設けた構成となっている。尚、本実施形態では、
冷媒凝縮器100の各部材は受液器140内の樹脂部材
およびドライヤ149を除いて、アルミニウム材で成形
され、一体ろう付けにて組付けられている。
【0035】次に、上記構成に基づく作動について説明
する。圧縮機210から吐出された過熱ガス冷媒は入口
ジョイント122から冷媒凝縮器100の左ヘッダタン
ク120の下側の空間120aを経て、図1中矢印Aの
ごとく凝縮部110aのチューブ112群を通過した
後、右ヘッダタンク130の下側の空間130aに流入
する。この間に、冷媒は冷却空気と熱交換して冷却さ
れ、ガス冷媒を一部含む飽和液冷媒となる。この飽和液
冷媒は下側の空間130aから第1連通路151を通っ
て、図1、図2中矢印Bのごとく受液器140の第1空
間140a内に流入し、ここで冷媒の気液が分離され、
液冷媒が溜められる。また、ドライヤ149によって余
分な水分が吸収される。第1空間140a内の液冷媒
は、図2中矢印Cのごとく吸上げ管146から第2空間
140bに設けられたフィルタ145内に流入し、異物
が除去される。更に、フィルタ145から第2空間14
0bを経て、図1、図2中矢印Dのごとく右ヘッダタン
ク130の上側の空間130bに流入し、図1中矢印E
のごとく過冷却部110のチューブ112群を通過す
る。この過冷却部110bにおいて、液冷媒は再度冷却
されて過冷却状態となり、この過冷却液冷媒は左ヘッダ
タンク120の上側の空間120bを通って出口ジョイ
ント123から冷媒凝縮器100外へ流出する。そし
て、過冷却液冷媒は膨張弁220に流入する。
【0036】この冷媒凝縮器100は、車両の信号待ち
等のアイドリング時に熱交換された高温の空気が下側を
逆流する場合の過冷却部110bでの性能低下を防止す
るために、この過冷却部110bを凝縮部110aの上
側に配置するものをベースとして構成しているが、本発
明では受液器140の底部側に溜まる液冷媒を過冷却部
110b側に流出させる流通路を吸上げ管146として
管材をベースに形成できるので、従来技術で説明したよ
うな高価な型やその加工工数を廃止して安価に対応でき
る。また、仕切り板144、吸上げ管146、蓋部材1
47をフィルタ145と共に一体で成形するようにして
いるので、加工工数を低減して更に安価にでき、各部材
の組付け性の向上がはかれる。
【0037】そして、蓋部材147を取外せば一体成形
された仕切り板144も同時に取外され、受液器140
の上側からフィルタ145およびドライヤ149の交換
等が可能となり、冷媒凝縮器100が車両に搭載された
後のメンテナンス性を向上することができる。
【0038】尚、蓋部材147、フィルタ145、仕切
り板144、吸上げ管146は全てが一体となるように
形成する必要はなく、その成形性に応じて、図3に示す
ように分割された状態でも良い。例えば、仕切り板14
4と吸上げ管146とは一体成形品とし、図3(a)に
示すように、蓋部材147、フィルタ145、仕切り板
144を共に分割したり、図3(b)に示すように、フ
ィルタ145と蓋部材147とを一体成形し、仕切り板
144を分割するようにしても良い。この時、仕切り板
144は、受液タンク141の内周面に設けた凸部14
1aによって上下方向に位置決め固定されるようにす
る。
【0039】また、本発明の冷媒蒸発器100において
は、図4に示すように、受液器140内の吸上げ管14
6を廃止して天地方向を反転することで、基本部材の構
造や製造工程等を変更することなく過冷却部110bが
凝縮部110aの下側に配置される冷媒凝縮器100a
とすることができる。熱交換された高温の空気が車両の
下側から逆流する場合には、過冷却部110bが上側に
配置された冷媒凝縮器100が性能向上のために有利と
なるが、すべての車両が一概にこのような通風系の特性
を持つとは限らず、上側程空気温度が高くなる場合には
下側に過冷却部110bを配置する方が有利になる場合
もある。このように、2種類の冷媒凝縮器のニーズを考
え合わせれば、本発明はその構造上、容易に両者に対応
できるというメリットも有している。
【0040】(第2実施形態)本発明の第2実施形態を
図5に示す。第2実施形態は、上記第1実施形態に対し
て受液器140内の第1空間140aに配設されるドラ
イヤ149を仕切り板144に一体で形成されるものと
している。
【0041】ここでは、ドライヤ149の袋体149a
をメッシュ状の容器体となるように一体に設けて、内部
に乾燥剤149bを封入している。
【0042】これにより、上記第1実施形態と同様に加
工工数を低減して安価にでき、合せてドライヤ149の
組付け性およびメンテナンス性も向上できる。
【0043】(第3実施形態)本発明の第3実施形態を
図6に示す。第3実施形態は、上記第1実施形態に対し
て、仕切り板144と受液タンク141の内壁との間に
シール部材としてのOリング148aを介在させてい
る。
【0044】受液器140内の第1空間140aにおい
て気液分離されたガス冷媒は、飽和蒸気圧力を有してお
り、上記第1実施形態のように仕切り板144が圧入の
みで固定されていると、この圧力に対してガス冷媒のシ
ールが不充分な場合が考えられる。仮にガス冷媒が第2
空間140b側に漏れたすると、過冷却部110bにガ
ス冷媒が混入して過冷却部110bでの冷却性能が低下
することになる。
【0045】しかしながら、本第3実施形態では、この
ガス冷媒の漏れをOリング148aによって確実にシー
ルできるので、過冷却部110bでの冷却性能を低下さ
せることが無い。
【0046】(その他の実施形態)上記第1〜第3実施
形態では、受液器140が右ヘッダタンク130に接合
されて、凝縮部110a、過冷却部110bと一体に形
成されたものとして説明したが、これに限らず、第1、
第2連通路151、152を冷媒配管として形成して、
別体配置とするようにしても良い。
【0047】また、受液器140は、凝縮部110a、
過冷却部110b内にUターン流れを設けて、冷媒が流
入、流出する入口ジョイント122、出口ジョイント1
23を有する左ヘッダタンク120側に設けるようにし
ても良い。
【0048】また、本発明は車両用空調装置以外の用途
の冷凍サイクル装置においても同様に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における冷媒凝縮器の全
体構成を示す正面図である。
【図2】図1における受液器の内部構造を示す断面図で
ある。
【図3】受液器内の蓋部材、フィルタ、仕切り板、吸上
げ管の構造における(a)は変形例1、(b)は変形例
2を示す断面図である。
【図4】過冷却部が下側に配置される場合の冷媒凝縮器
を示す(a)は正面図、(b)は(a)の受液器の内部
構造を示す断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態における受液器の内部構
造を示す断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態における仕切り板のシー
ル構造を示す断面図である。
【符号の説明】
100 冷媒凝縮器 110a 凝縮部 110b 過冷却部 140 受液器 140a 第1空間 140b 第2空間 142 開口部 144 仕切り板 145 フィルタ 146 吸上げ管 147 蓋部材 148a Oリング 149 ドライヤ 151 第1連通路 152 第2連通路 210 圧縮機

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(210)から吐出された過熱ガ
    ス冷媒を冷却して凝縮する凝縮部(110a)と、 前記凝縮部(110a)で凝縮された冷媒を気液分離
    し、液冷媒を内部に溜める受液器(140)と、 前記受液器(140)内に設けられ、前記液冷媒中の異
    物を除去するフィルタ(145)と、 前記フィルタ(145)からの前記液冷媒を過冷却する
    過冷却部(110b)とを備え、 少なくとも前記凝縮部(110a)と前記過冷却部(1
    10b)とが一体で形成され、前記過冷却部(110
    b)が前記凝縮部(110a)の上側に配置される冷媒
    凝縮器において、 前記受液器(140)の内部空間を下側の第1空間(1
    40a)および上側の第2空間(140b)に分割する
    仕切り板(144)と、 前記凝縮部(110a)および前記第1空間(140
    a)が連通する第1連通路(151)と、 前記第2空間(140b)および前記過冷却部(110
    b)が連通する第2連通路(152)と、 前記第1空間(140a)の底部近傍から前記第2空間
    (140b)内に連通する吸上げ管(146)とが設け
    られ、 前記フィルタ(145)は、前記受液器(140)の上
    側で開口する開口部(142)から挿入されると共に、
    前記吸上げ管(146)と繋がるように前記第2空間
    (140b)に配置され、 前記開口部(142)は、着脱可能な蓋部材(147)
    によって閉塞されるようにしたことを特徴とする冷媒凝
    縮器。
  2. 【請求項2】 前記第1空間(140a)内には前記冷
    媒中の水分を吸収するドライヤ(149)が設けられて
    おり、 前記仕切り板(144)は、前記受液器(140)に対
    して着脱可能となるようにしたことを特徴とする請求項
    1に記載の冷媒凝縮器。
  3. 【請求項3】 前記仕切り板(144)、前記フィルタ
    (145)、前記吸上げ管(146)、前記蓋部材(1
    47)は、共に樹脂材より成り、一体で形成されるよう
    にしたことを特徴とする請求項1または請求項2のいず
    れかに記載の冷媒凝縮器。
  4. 【請求項4】 前記ドライヤ(149)は、前記仕切り
    板(144)に一体で形成されるようにしたことを特徴
    とする請求項2または請求項3のいずれかに記載の冷媒
    凝縮器。
  5. 【請求項5】 前記仕切り板(144)と前記受液器
    (140)内壁との間にはシール部材(148a)が介
    在されるようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項
    4のいずれかに記載の冷媒凝縮器。
  6. 【請求項6】 前記受液器(140)は、前記凝縮部
    (110a)および前記過冷却部(110b)に一体で
    形成されるようにしたことを特徴とする請求項1〜請求
    項5のいずれかに記載の冷媒凝縮器。
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