JP2003137931A - ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 - Google Patents
ポリビニルアセタール樹脂の製造方法Info
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- JP2003137931A JP2003137931A JP2001334563A JP2001334563A JP2003137931A JP 2003137931 A JP2003137931 A JP 2003137931A JP 2001334563 A JP2001334563 A JP 2001334563A JP 2001334563 A JP2001334563 A JP 2001334563A JP 2003137931 A JP2003137931 A JP 2003137931A
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- acetal resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】樹脂粒子の凝集、合着が防止され、粗大粒子の
発生が無いポリビニルアセタール樹脂を製造することが
でき、更に、樹脂粒子を良好な析出状態とすることによ
って反応性が促進される、ポリビニルアセタール樹脂の
製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリビニルアルコールとアルデヒドとを
酸触媒を用いて反応させてポリビニルアセタール樹脂を
製造する方法において、酸触媒として硝酸を用いること
を特徴とするポリビニルアセタール樹脂の製造方法。ポ
リビニルアルコールとアルデヒドとを酸触媒を用いて反
応させてポリビニルアセタール樹脂を製造する方法にお
いて、ポリビニルアセタール樹脂が析出する前までは酸
触媒として硝酸を用いることを特徴とするポリビニルア
セタール樹脂の製造方法。
発生が無いポリビニルアセタール樹脂を製造することが
でき、更に、樹脂粒子を良好な析出状態とすることによ
って反応性が促進される、ポリビニルアセタール樹脂の
製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリビニルアルコールとアルデヒドとを
酸触媒を用いて反応させてポリビニルアセタール樹脂を
製造する方法において、酸触媒として硝酸を用いること
を特徴とするポリビニルアセタール樹脂の製造方法。ポ
リビニルアルコールとアルデヒドとを酸触媒を用いて反
応させてポリビニルアセタール樹脂を製造する方法にお
いて、ポリビニルアセタール樹脂が析出する前までは酸
触媒として硝酸を用いることを特徴とするポリビニルア
セタール樹脂の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリビニルアセター
ル樹脂の製造方法に関する。更に詳しくは、透明性及び
溶解性に優れた微粒子状ポリビニルアセタール樹脂を工
業的に有利に製造する方法に関する。
ル樹脂の製造方法に関する。更に詳しくは、透明性及び
溶解性に優れた微粒子状ポリビニルアセタール樹脂を工
業的に有利に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアセタール樹脂は合わせガラ
ス用中間膜をはじめ塗料、接着剤、バインダー等の原料
樹脂として広く利用されている。この種のポリビニルア
セタール樹脂製造方法の一つとして沈殿法がある。
ス用中間膜をはじめ塗料、接着剤、バインダー等の原料
樹脂として広く利用されている。この種のポリビニルア
セタール樹脂製造方法の一つとして沈殿法がある。
【0003】沈殿法は、例えば、特開2000−384
56号公報に記載されているように、ポリビニルアルコ
ールを水に加熱溶解させた後に酸触媒とアルデヒドとを
加えて比較的低温(約30℃以下)で縮合反応を行って
ポリビニルアセタール樹脂を粉粒状に析出沈殿させる方
法である。この沈殿法によると単一工程で水溶液から粉
末製品ができる。このため、反応後に溶液中からポリビ
ニルアセタール樹脂を析出させて分離する必要がある溶
解法に比べ、工程が簡単で生産費も安く、工業的に有利
な方法である。
56号公報に記載されているように、ポリビニルアルコ
ールを水に加熱溶解させた後に酸触媒とアルデヒドとを
加えて比較的低温(約30℃以下)で縮合反応を行って
ポリビニルアセタール樹脂を粉粒状に析出沈殿させる方
法である。この沈殿法によると単一工程で水溶液から粉
末製品ができる。このため、反応後に溶液中からポリビ
ニルアセタール樹脂を析出させて分離する必要がある溶
解法に比べ、工程が簡単で生産費も安く、工業的に有利
な方法である。
【0004】しかし、沈殿法においては、一般に、反応
温度が高いと沈殿析出に要する時間は短くなるが、析出
粒子が粗大化し、場合によっては沈殿した粒子同士が凝
集、合着することがある、又は反応容器壁面に大きなブ
ロック状付着物を形成することがあるなどの問題が生じ
る。更に、析出粒子が粗大化することにより、反応液面
との接触面積減少による反応性低下や、粗大化した粒子
内部に取り込まれた酸触媒が洗浄工程後も残留し樹脂の
着色・熱安定性不良という問題を生じる。従って、通常
反応媒体の温度を20℃以下に保って反応析出させ、微
小な粉末状の沈殿を得ている。
温度が高いと沈殿析出に要する時間は短くなるが、析出
粒子が粗大化し、場合によっては沈殿した粒子同士が凝
集、合着することがある、又は反応容器壁面に大きなブ
ロック状付着物を形成することがあるなどの問題が生じ
る。更に、析出粒子が粗大化することにより、反応液面
との接触面積減少による反応性低下や、粗大化した粒子
内部に取り込まれた酸触媒が洗浄工程後も残留し樹脂の
着色・熱安定性不良という問題を生じる。従って、通常
反応媒体の温度を20℃以下に保って反応析出させ、微
小な粉末状の沈殿を得ている。
【0005】しかし、この方法では以下のような問題点
がある。 ポリビニルアルコール水溶液を20℃以下の低温にす
るとゲル化が生じ、貧溶媒における溶解性不良が起こ
る。 高温のポリビニルアルコール水溶液を低温にするため
に冷却設備が必要となり、コストの上昇を招く。 反応工程が長くなり、コスト上昇の要因となる。
がある。 ポリビニルアルコール水溶液を20℃以下の低温にす
るとゲル化が生じ、貧溶媒における溶解性不良が起こ
る。 高温のポリビニルアルコール水溶液を低温にするため
に冷却設備が必要となり、コストの上昇を招く。 反応工程が長くなり、コスト上昇の要因となる。
【0006】この沈殿方法の改良方法として、下記のよ
うな方法が提案されている。 反応媒体中に界面活性剤を存在させることにより、析
出物界面の親水性を向上させて反応させる方法(特公昭
38−25040号公報、特公平3−50764号公
報)。 析出直前から直後にポリビニルアルコールを添加する
方法(特公昭60−56723号公報)。 析出直前から直後にかけてアセタール化されたポリビ
ニルアルコール水溶液を添加する方法(特開平10−1
58328号公報)。
うな方法が提案されている。 反応媒体中に界面活性剤を存在させることにより、析
出物界面の親水性を向上させて反応させる方法(特公昭
38−25040号公報、特公平3−50764号公
報)。 析出直前から直後にポリビニルアルコールを添加する
方法(特公昭60−56723号公報)。 析出直前から直後にかけてアセタール化されたポリビ
ニルアルコール水溶液を添加する方法(特開平10−1
58328号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記改良方法
でも下記の様な問題点がある。 界面活性剤を用いる方法では、樹脂中の界面活性剤を
完全に除去する必要があり、工程が複雑となる。また、
廃水の処理工程にも手間がかかる。更に、界面活性剤の
除去自体も非常に困難である。また、この方法では、析
出したポリビニルアセタール粒子の微粒子化が不十分で
ある。 ポリビニルアルコールを添加する方法では、分散状態
を安定化させるために界面活性剤としてポリビニルアル
コール水溶液を添加すると、析出粒子に対して保護コロ
イド的作用は見られるが極性が強すぎるため、十分な微
粒子分散効果は得られない。 アセタール化されたポリビニルアルコール水溶液を添
加する方法では、効果が見られるが、20℃以上におい
て高アセタール化が求められる反応や高粘度ポリビニル
アルコール溶液での反応などの場合、析出したポリビニ
ルアセタール粒子の微粒子化が不十分となる。
でも下記の様な問題点がある。 界面活性剤を用いる方法では、樹脂中の界面活性剤を
完全に除去する必要があり、工程が複雑となる。また、
廃水の処理工程にも手間がかかる。更に、界面活性剤の
除去自体も非常に困難である。また、この方法では、析
出したポリビニルアセタール粒子の微粒子化が不十分で
ある。 ポリビニルアルコールを添加する方法では、分散状態
を安定化させるために界面活性剤としてポリビニルアル
コール水溶液を添加すると、析出粒子に対して保護コロ
イド的作用は見られるが極性が強すぎるため、十分な微
粒子分散効果は得られない。 アセタール化されたポリビニルアルコール水溶液を添
加する方法では、効果が見られるが、20℃以上におい
て高アセタール化が求められる反応や高粘度ポリビニル
アルコール溶液での反応などの場合、析出したポリビニ
ルアセタール粒子の微粒子化が不十分となる。
【0008】本発明は以上の問題を解決するためになさ
れ、樹脂粒子の凝集、合着が防止され、粗大粒子の発生
が無いポリビニルアセタール樹脂を製造することがで
き、更に、樹脂粒子を良好な析出状態とすることによっ
て反応性が促進される、ポリビニルアセタール樹脂の製
造方法を提供することを目的とする。
れ、樹脂粒子の凝集、合着が防止され、粗大粒子の発生
が無いポリビニルアセタール樹脂を製造することがで
き、更に、樹脂粒子を良好な析出状態とすることによっ
て反応性が促進される、ポリビニルアセタール樹脂の製
造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
(以下、本発明1という)によるポリビニルアセタール
樹脂の製造方法は、ポリビニルアルコールとアルデヒド
とを酸触媒を用いて反応させてポリビニルアセタール樹
脂を製造する方法において、酸触媒として硝酸を用いる
ことを特徴とする。
(以下、本発明1という)によるポリビニルアセタール
樹脂の製造方法は、ポリビニルアルコールとアルデヒド
とを酸触媒を用いて反応させてポリビニルアセタール樹
脂を製造する方法において、酸触媒として硝酸を用いる
ことを特徴とする。
【0010】請求項2に記載の発明(以下、本発明2と
いう)によるポリビニルアセタール樹脂の製造方法は、
ポリビニルアルコールとアルデヒドとを酸触媒を用いて
反応させてポリビニルアセタール樹脂を製造する方法に
おいて、ポリビニルアセタール樹脂が析出する前までは
酸触媒として硝酸を用いることを特徴とする。
いう)によるポリビニルアセタール樹脂の製造方法は、
ポリビニルアルコールとアルデヒドとを酸触媒を用いて
反応させてポリビニルアセタール樹脂を製造する方法に
おいて、ポリビニルアセタール樹脂が析出する前までは
酸触媒として硝酸を用いることを特徴とする。
【0011】本発明で用いられるポリビニルアルコール
としては何ら限定されず、アセタール化して得られるア
セタール樹脂の用途に応じて適宜選択されて使用される
が、一般に平均重合度500〜5000であり、また残
存アセタール基を含有していても構わない。ポリビニル
アルコールの水溶液中における濃度は、アセタール化反
応ができる範囲であれば特に限定されないが、一般に1
〜15重量%である。
としては何ら限定されず、アセタール化して得られるア
セタール樹脂の用途に応じて適宜選択されて使用される
が、一般に平均重合度500〜5000であり、また残
存アセタール基を含有していても構わない。ポリビニル
アルコールの水溶液中における濃度は、アセタール化反
応ができる範囲であれば特に限定されないが、一般に1
〜15重量%である。
【0012】本発明で用いられるアルデヒドの種類とし
ては特に限定されず、具体的には、例えば、ホルムアル
デヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n
−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、バレルア
ルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、2−エチルブチル
アルデヒド、ベンズアルデヒド、シンナムアルデヒド等
が挙げられる。
ては特に限定されず、具体的には、例えば、ホルムアル
デヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n
−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、バレルア
ルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、2−エチルブチル
アルデヒド、ベンズアルデヒド、シンナムアルデヒド等
が挙げられる。
【0013】以下、本発明1について説明する。本発明
1において酸触媒として硝酸を反応系に投入する際に
は、反応液のpHが0.2〜2になるように適量を投入
するのが好ましく、必要量を一度に投入してもよく、適
宜の量に分割してポリビニルアセタール樹脂が析出する
前及び後に複数回にわたって投入してもよい。
1において酸触媒として硝酸を反応系に投入する際に
は、反応液のpHが0.2〜2になるように適量を投入
するのが好ましく、必要量を一度に投入してもよく、適
宜の量に分割してポリビニルアセタール樹脂が析出する
前及び後に複数回にわたって投入してもよい。
【0014】本発明1によりポリビニルアルコールから
ポリビニルアセタール樹脂を得る方法としては、酸触媒
として硝酸が用いられることの他は、通常の酸触媒を用
いるポリビニルアセタール樹脂の製法と同様である。例
えば、ポリビニルアルコール水溶液を所定温度に保持し
た後、酸触媒とアルデヒドとを加えアセタール化反応を
進行させ、その後、反応液を所定温度で高温保持した後
に中和、水洗、乾燥の各行程を経て樹脂粉末を得る方法
である。
ポリビニルアセタール樹脂を得る方法としては、酸触媒
として硝酸が用いられることの他は、通常の酸触媒を用
いるポリビニルアセタール樹脂の製法と同様である。例
えば、ポリビニルアルコール水溶液を所定温度に保持し
た後、酸触媒とアルデヒドとを加えアセタール化反応を
進行させ、その後、反応液を所定温度で高温保持した後
に中和、水洗、乾燥の各行程を経て樹脂粉末を得る方法
である。
【0015】反応工程での温度は、一般に0〜90℃の
範囲に設定される。アセタール化反応及び熟成時間は、
一般に1〜4時間である。樹脂のアセタール化度は、用
途により異なるが、一般に55〜75モル%とされる。
範囲に設定される。アセタール化反応及び熟成時間は、
一般に1〜4時間である。樹脂のアセタール化度は、用
途により異なるが、一般に55〜75モル%とされる。
【0016】以下、本発明2について説明する。本発明
2においては、ポリビニルアセタール樹脂が析出する前
までは酸触媒として硝酸を用いる。ポリビニルアセター
ル樹脂の析出以後に投入する酸触媒としては、例えば、
塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、パラトルエンスルホン酸等の
単独又は2種以上の混合物が挙げられる。
2においては、ポリビニルアセタール樹脂が析出する前
までは酸触媒として硝酸を用いる。ポリビニルアセター
ル樹脂の析出以後に投入する酸触媒としては、例えば、
塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、パラトルエンスルホン酸等の
単独又は2種以上の混合物が挙げられる。
【0017】本発明2によりポリビニルアルコールから
ポリビニルアセタール樹脂を得る方法としては、ポリビ
ニルアセタール樹脂が析出する前までは酸触媒として硝
酸が用いられることの他は、通常の酸触媒を用いるポリ
ビニルアセタール樹脂の製法と同様である。
ポリビニルアセタール樹脂を得る方法としては、ポリビ
ニルアセタール樹脂が析出する前までは酸触媒として硝
酸が用いられることの他は、通常の酸触媒を用いるポリ
ビニルアセタール樹脂の製法と同様である。
【0018】本発明1又は2で得られたポリビニルアセ
タール樹脂は、合わせガラス用中間膜、接着剤、各種バ
インダー等に使用される。例えば、合わせガラス用中間
膜としては、上記で得られたポリビニルアセタール樹脂
が、単独で用いられても良いし、2種以上が併用されて
も良いが、特にn−ブチルアルデヒドでアセタール化し
て得られるポリビニルブチラール樹脂が好適に用いら
れ、ブチラール化度が50〜85モル%、アセチル基量
が0.5〜30モル%、平均重合度が1000〜500
0のポリビニルブチラールが特に好適に用いられる。該
ブチラール樹脂を用いることにより樹脂層及び中間膜の
透明性、耐候性、ガラスに対する接着性等が優れたもの
となる。
タール樹脂は、合わせガラス用中間膜、接着剤、各種バ
インダー等に使用される。例えば、合わせガラス用中間
膜としては、上記で得られたポリビニルアセタール樹脂
が、単独で用いられても良いし、2種以上が併用されて
も良いが、特にn−ブチルアルデヒドでアセタール化し
て得られるポリビニルブチラール樹脂が好適に用いら
れ、ブチラール化度が50〜85モル%、アセチル基量
が0.5〜30モル%、平均重合度が1000〜500
0のポリビニルブチラールが特に好適に用いられる。該
ブチラール樹脂を用いることにより樹脂層及び中間膜の
透明性、耐候性、ガラスに対する接着性等が優れたもの
となる。
【0019】
【作用】従来、沈殿法において、反応系を20℃以上の
比較的高い温度に保ってポリビニルアセタール樹脂を沈
殿させた場合、前述のように沈殿の凝集、合着が生じや
すく、又は反応容器壁面に大きなブロック状付着物を形
成することがある。更に、析出粒子が粗大化することに
より、反応液面との接触面積減少による反応性低下や、
粗大化した粒子内部に取り込まれた酸触媒が洗浄工程後
も残留し樹脂の着色・熱安定性不良という問題を生じ
る。本発明1によると、安定的に微細粒子が析出するた
め透明性、熱安定性、溶解性などに優れた均質なポリビ
ニルアセタール樹脂が得られる。又、本発明1により得
られたポリビニルアセタール樹脂は水洗することによ
り、残留物の除去ができるので、中和工程を省いても、
極めて残留物の少ないものが得られる。従って、本発明
1によると品質、コスト、生産性の向上につながる。
比較的高い温度に保ってポリビニルアセタール樹脂を沈
殿させた場合、前述のように沈殿の凝集、合着が生じや
すく、又は反応容器壁面に大きなブロック状付着物を形
成することがある。更に、析出粒子が粗大化することに
より、反応液面との接触面積減少による反応性低下や、
粗大化した粒子内部に取り込まれた酸触媒が洗浄工程後
も残留し樹脂の着色・熱安定性不良という問題を生じ
る。本発明1によると、安定的に微細粒子が析出するた
め透明性、熱安定性、溶解性などに優れた均質なポリビ
ニルアセタール樹脂が得られる。又、本発明1により得
られたポリビニルアセタール樹脂は水洗することによ
り、残留物の除去ができるので、中和工程を省いても、
極めて残留物の少ないものが得られる。従って、本発明
1によると品質、コスト、生産性の向上につながる。
【0020】本発明2によると、上記本発明1の作用の
いずれをも奏すると共に、更に、価格の高い硝酸使用量
を減らすことができるのでコスト的により有利である。
いずれをも奏すると共に、更に、価格の高い硝酸使用量
を減らすことができるのでコスト的により有利である。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例及びこれと比較すべき
比較例をいくつか挙げる。 実施例1 ケン化度99モル%、平均重合度1800のポリビニル
アルコール250gを水2500gに溶解後、60重量
%硝酸を全系対比0.2重量%投入し、反応系を25℃
に保ち、攪拌しながら、n−ブチルアルデヒド30gを
加える。その後、更に、n−ブチルアルデヒド110g
を加えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂
が析出した。析出10分後に60重量%硝酸を全系対比
1.4重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で60
℃まで加熱した後、30℃まで冷却した。その後、常法
に従って中和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール
樹脂を得た。
比較例をいくつか挙げる。 実施例1 ケン化度99モル%、平均重合度1800のポリビニル
アルコール250gを水2500gに溶解後、60重量
%硝酸を全系対比0.2重量%投入し、反応系を25℃
に保ち、攪拌しながら、n−ブチルアルデヒド30gを
加える。その後、更に、n−ブチルアルデヒド110g
を加えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂
が析出した。析出10分後に60重量%硝酸を全系対比
1.4重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で60
℃まで加熱した後、30℃まで冷却した。その後、常法
に従って中和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール
樹脂を得た。
【0022】反応性を評価するためにポリビニルブチラ
ールのブチラール化度の測定を行った。測定方法は、J
IS K 6728「ポリビニルブチラール試験方法」
に準拠した。結果を表1に示した。
ールのブチラール化度の測定を行った。測定方法は、J
IS K 6728「ポリビニルブチラール試験方法」
に準拠した。結果を表1に示した。
【0023】粒子同士の凝集・合着、反応容器壁面への
付着によるブロック状樹脂の生成状況を評価するため
に、得られたポリビニルブチラール樹脂300gをフル
イ目の開き2mmのフルイにてふるい、フルイ上の樹脂
量を計量した。結果を表1に示した。
付着によるブロック状樹脂の生成状況を評価するため
に、得られたポリビニルブチラール樹脂300gをフル
イ目の開き2mmのフルイにてふるい、フルイ上の樹脂
量を計量した。結果を表1に示した。
【0024】ポリビニルブチラール樹脂の熱安定性を評
価するために、得られたポリビニルブチラール樹脂2g
を試験管に秤り取り、170℃で60分間加熱し、試験
管内樹脂の着色、溶融の程度を観察し下記の基準で評価
した。結果を表1に示した。 ○:樹脂の着色、溶融が見られなかった。 △:若干の溶融が見られた。 ×:着色又は溶融が見られた。
価するために、得られたポリビニルブチラール樹脂2g
を試験管に秤り取り、170℃で60分間加熱し、試験
管内樹脂の着色、溶融の程度を観察し下記の基準で評価
した。結果を表1に示した。 ○:樹脂の着色、溶融が見られなかった。 △:若干の溶融が見られた。 ×:着色又は溶融が見られた。
【0025】更に、ポリビニルブチラール樹脂のナトリ
ウムイオン含有量をICP発光分析により求め、結果を
表1に示した。
ウムイオン含有量をICP発光分析により求め、結果を
表1に示した。
【0026】実施例2
ケン化度86モル%、平均重合度2800のポリビニル
アルコール250gを水2500gに溶解後、60重量
%硝酸を全系対比0.2重量%投入し、反応系を25℃
に保ち、攪拌しながら、n−ブチルアルデヒド12gを
加える。その後、更に、n−ブチルアルデヒド130g
を加えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂
が析出した。析出10分後に60重量%硝酸を全系対比
1.4重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で60
℃まで加熱した後、30℃まで冷却した。その後、常法
に従って中和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール
樹脂を得た。
アルコール250gを水2500gに溶解後、60重量
%硝酸を全系対比0.2重量%投入し、反応系を25℃
に保ち、攪拌しながら、n−ブチルアルデヒド12gを
加える。その後、更に、n−ブチルアルデヒド130g
を加えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂
が析出した。析出10分後に60重量%硝酸を全系対比
1.4重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で60
℃まで加熱した後、30℃まで冷却した。その後、常法
に従って中和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール
樹脂を得た。
【0027】得られたポリビニルブチラール樹脂につい
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
【0028】実施例3
ケン化度99モル%、平均重合度1800のポリビニル
アルコール250gを水2500gに溶解後、60重量
%硝酸を全系対比0.2重量%投入し、反応系を25℃
に保ち、攪拌しながら、n−ブチルアルデヒド30gを
加える。その後、更に、n−ブチルアルデヒド110g
を加えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂
が析出した。析出10分後に35重量%塩酸を全系対比
1.4重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で60
℃まで加熱した後、30℃まで冷却した。その後、常法
に従って中和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール
樹脂を得た。
アルコール250gを水2500gに溶解後、60重量
%硝酸を全系対比0.2重量%投入し、反応系を25℃
に保ち、攪拌しながら、n−ブチルアルデヒド30gを
加える。その後、更に、n−ブチルアルデヒド110g
を加えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂
が析出した。析出10分後に35重量%塩酸を全系対比
1.4重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で60
℃まで加熱した後、30℃まで冷却した。その後、常法
に従って中和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール
樹脂を得た。
【0029】得られたポリビニルブチラール樹脂につい
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
【0030】実施例4
ケン化度86モル%、平均重合度2800のポリビニル
アルコール250gを水2500gに溶解後、60重量
%硝酸を全系対比0.2重量%投入し、反応系を25℃
に保ち、攪拌しながら、n−ブチルアルデヒド12gを
加える。その後、更に、n−ブチルアルデヒド130g
を加えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂
が析出した。析出10分後に35重量%塩酸を全系対比
1.4重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で60
℃まで加熱した後、30℃まで冷却した。その後、常法
に従って中和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール
樹脂を得た。
アルコール250gを水2500gに溶解後、60重量
%硝酸を全系対比0.2重量%投入し、反応系を25℃
に保ち、攪拌しながら、n−ブチルアルデヒド12gを
加える。その後、更に、n−ブチルアルデヒド130g
を加えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂
が析出した。析出10分後に35重量%塩酸を全系対比
1.4重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で60
℃まで加熱した後、30℃まで冷却した。その後、常法
に従って中和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール
樹脂を得た。
【0031】得られたポリビニルブチラール樹脂につい
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
【0032】実施例5
ケン化度98.4モル%、平均重合度800のポリビニ
ルアルコール360gを水に溶解後、60重量%硝酸を
全系対比1.5重量%投入し、反応系を冷却し、19℃
にてn−ブチルアルデヒド54gを加える。その後、更
に、冷却し5℃にてn−ブチルアルデヒド195gを加
えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂が析
出した。析出120分後に、20℃/時間の昇温速度で
35℃まで加熱した後、冷却した。その後、常法に従っ
て中和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール樹脂を
得た。
ルアルコール360gを水に溶解後、60重量%硝酸を
全系対比1.5重量%投入し、反応系を冷却し、19℃
にてn−ブチルアルデヒド54gを加える。その後、更
に、冷却し5℃にてn−ブチルアルデヒド195gを加
えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂が析
出した。析出120分後に、20℃/時間の昇温速度で
35℃まで加熱した後、冷却した。その後、常法に従っ
て中和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール樹脂を
得た。
【0033】得られたポリビニルブチラール樹脂につい
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
ポリビニルブチラール樹脂のナトリウムイオン含有量は
4ppmであり、極めて小さいものであった。
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
ポリビニルブチラール樹脂のナトリウムイオン含有量は
4ppmであり、極めて小さいものであった。
【0034】実施例6
ケン化度98.4モル%、平均重合度800のポリビニ
ルアルコール360gを水に溶解後、60重量%硝酸を
全系対比1.5重量%投入し、反応系を冷却し、19℃
にてn−ブチルアルデヒド54gを加える。その後、更
に、冷却し5℃にてn−ブチルアルデヒド195gを加
えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂が析
出した。析出120分後に、20℃/時間の昇温速度で
35℃まで加熱した後、冷却した。その後、中和をせず
に、水洗、乾燥のみを実施し、ポリビニルブチラール樹
脂を得た。
ルアルコール360gを水に溶解後、60重量%硝酸を
全系対比1.5重量%投入し、反応系を冷却し、19℃
にてn−ブチルアルデヒド54gを加える。その後、更
に、冷却し5℃にてn−ブチルアルデヒド195gを加
えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂が析
出した。析出120分後に、20℃/時間の昇温速度で
35℃まで加熱した後、冷却した。その後、中和をせず
に、水洗、乾燥のみを実施し、ポリビニルブチラール樹
脂を得た。
【0035】得られたポリビニルブチラール樹脂につい
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
更に、得られたポリビニルブチラール樹脂の残留硝酸N
イオン量を測定したところ20ppmであり、極めて小
さいものであった。
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
更に、得られたポリビニルブチラール樹脂の残留硝酸N
イオン量を測定したところ20ppmであり、極めて小
さいものであった。
【0036】比較例1
ケン化度99モル%、平均重合度1800のポリビニル
アルコール250gを水2500gに溶解後、35重量
%塩酸を全系対比0.2重量%投入し、反応系を25℃
に保ち、攪拌しながら、n−ブチルアルデヒド30gを
加える。その後、更に、n−ブチルアルデヒド110g
を加えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂
が析出した。析出10分後に35重量%塩酸を全系対比
1.4重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で60
℃まで加熱した後、30℃まで冷却した。その後、常法
に従って中和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール
樹脂を得た。
アルコール250gを水2500gに溶解後、35重量
%塩酸を全系対比0.2重量%投入し、反応系を25℃
に保ち、攪拌しながら、n−ブチルアルデヒド30gを
加える。その後、更に、n−ブチルアルデヒド110g
を加えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂
が析出した。析出10分後に35重量%塩酸を全系対比
1.4重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で60
℃まで加熱した後、30℃まで冷却した。その後、常法
に従って中和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール
樹脂を得た。
【0037】得られたポリビニルブチラール樹脂につい
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
【0038】比較例2
ケン化度86モル%、平均重合度2800のポリビニル
アルコール250gを水2500gに溶解後、35重量
%塩酸を全系対比0.2重量%投入し、反応系を25℃
に保ち、攪拌しながら、n−ブチルアルデヒド12gを
加える。その後、更に、n−ブチルアルデヒド130g
を加えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂
が析出した。析出10分後に35重量%塩酸を全系対比
1.4重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で60
℃まで加熱した後、30℃まで冷却した。その後、常法
に従って中和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール
樹脂を得た。
アルコール250gを水2500gに溶解後、35重量
%塩酸を全系対比0.2重量%投入し、反応系を25℃
に保ち、攪拌しながら、n−ブチルアルデヒド12gを
加える。その後、更に、n−ブチルアルデヒド130g
を加えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂
が析出した。析出10分後に35重量%塩酸を全系対比
1.4重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で60
℃まで加熱した後、30℃まで冷却した。その後、常法
に従って中和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール
樹脂を得た。
【0039】得られたポリビニルブチラール樹脂につい
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
【0040】比較例3
ケン化度86モル%、平均重合度2800のポリビニル
アルコール250gを水2500gに溶解後、93重量
%硫酸を全系対比0.2重量%投入し、反応系を25℃
に保ち、攪拌しながら、n−ブチルアルデヒド12gを
加える。その後、更に、n−ブチルアルデヒド130g
を加えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂
が析出した。析出10分後に93重量%硫酸を全系対比
1.4重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で60
℃まで加熱した後、30℃まで冷却した。その後、常法
に従って中和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール
樹脂を得た。
アルコール250gを水2500gに溶解後、93重量
%硫酸を全系対比0.2重量%投入し、反応系を25℃
に保ち、攪拌しながら、n−ブチルアルデヒド12gを
加える。その後、更に、n−ブチルアルデヒド130g
を加えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂
が析出した。析出10分後に93重量%硫酸を全系対比
1.4重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で60
℃まで加熱した後、30℃まで冷却した。その後、常法
に従って中和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール
樹脂を得た。
【0041】得られたポリビニルブチラール樹脂につい
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
【0042】比較例4
ケン化度98.4モル%、平均重合度800のポリビニ
ルアルコール360gを水に溶解後、35重量%塩酸を
全系対比0.5重量%投入し、反応系を19℃に冷却
し、n−ブチルアルデヒド54gを加える。その後、更
に、冷却し5℃にてn−ブチルアルデヒド195gを加
えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂が析
出した。析出120分後に、35重量%塩酸を全系対比
3.1重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で35
℃まで加熱した後、冷却した。その後、常法に従って中
和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール樹脂を得
た。
ルアルコール360gを水に溶解後、35重量%塩酸を
全系対比0.5重量%投入し、反応系を19℃に冷却
し、n−ブチルアルデヒド54gを加える。その後、更
に、冷却し5℃にてn−ブチルアルデヒド195gを加
えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂が析
出した。析出120分後に、35重量%塩酸を全系対比
3.1重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で35
℃まで加熱した後、冷却した。その後、常法に従って中
和、水洗、乾燥を行いポリビニルブチラール樹脂を得
た。
【0043】得られたポリビニルブチラール樹脂につい
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
ポリビニルブチラール樹脂のナトリウムイオン含有量は
75ppmと大きな値を示した。
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
ポリビニルブチラール樹脂のナトリウムイオン含有量は
75ppmと大きな値を示した。
【0044】比較例5
ケン化度98.4モル%、平均重合度800のポリビニ
ルアルコール360gを水に溶解後、35重量%塩酸を
全系対比0.5重量%投入し、反応系を19℃に冷却
し、n−ブチルアルデヒド54gを加える。その後、更
に、冷却し5℃にてn−ブチルアルデヒド195gを加
えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂が析
出した。析出120分後に、35重量%塩酸を全系対比
3.1重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で35
℃まで加熱した後、冷却した。その後、中和をせずに、
水洗、乾燥のみを実施し、ポリビニルブチラール樹脂を
得た。
ルアルコール360gを水に溶解後、35重量%塩酸を
全系対比0.5重量%投入し、反応系を19℃に冷却
し、n−ブチルアルデヒド54gを加える。その後、更
に、冷却し5℃にてn−ブチルアルデヒド195gを加
えたところ白色微粒子のポリビニルブチラール樹脂が析
出した。析出120分後に、35重量%塩酸を全系対比
3.1重量%分投入し、20℃/時間の昇温速度で35
℃まで加熱した後、冷却した。その後、中和をせずに、
水洗、乾燥のみを実施し、ポリビニルブチラール樹脂を
得た。
【0045】得られたポリビニルブチラール樹脂につい
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
更に、得られたポリビニルブチラール樹脂の残留塩酸C
Lイオン量含有量を測定したところ2000ppmであ
り、極めて大きな値であった。
て実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
更に、得られたポリビニルブチラール樹脂の残留塩酸C
Lイオン量含有量を測定したところ2000ppmであ
り、極めて大きな値であった。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明の構成は上記の通りであり、本発
明1によると、樹脂粒子の凝集、合着が防止され、粗大
粒子の発生が無いポリビニルアセタール樹脂を製造する
ことができる。更に、樹脂粒子を良好な析出状態とする
ことができるので反応性が促進される。本発明1により
得られたポリビニルアセタール樹脂は水洗により残留物
の除去ができ、中和工程を省いても、極めて残留物の少
ないものが得られるので、本発明1によると、品質、コ
スト、生産性の向上につながる。
明1によると、樹脂粒子の凝集、合着が防止され、粗大
粒子の発生が無いポリビニルアセタール樹脂を製造する
ことができる。更に、樹脂粒子を良好な析出状態とする
ことができるので反応性が促進される。本発明1により
得られたポリビニルアセタール樹脂は水洗により残留物
の除去ができ、中和工程を省いても、極めて残留物の少
ないものが得られるので、本発明1によると、品質、コ
スト、生産性の向上につながる。
【0048】本発明2によると、上記本発明1の効果の
いずれをも奏すると共に、更に、価格の高い硝酸使用量
を減らすことができるのでコスト的により有利である。
いずれをも奏すると共に、更に、価格の高い硝酸使用量
を減らすことができるのでコスト的により有利である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリビニルアルコールとアルデヒドとを
酸触媒を用いて反応させてポリビニルアセタール樹脂を
製造する方法において、酸触媒として硝酸を用いること
を特徴とするポリビニルアセタール樹脂の製造方法。 - 【請求項2】 ポリビニルアルコールとアルデヒドとを
酸触媒を用いて反応させてポリビニルアセタール樹脂を
製造する方法において、ポリビニルアセタール樹脂が析
出する前までは酸触媒として硝酸を用いることを特徴と
するポリビニルアセタール樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001334563A JP2003137931A (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001334563A JP2003137931A (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003137931A true JP2003137931A (ja) | 2003-05-14 |
Family
ID=19149672
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001334563A Pending JP2003137931A (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003137931A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012043455A1 (ja) * | 2010-09-28 | 2012-04-05 | 株式会社クラレ | 熱成形用ポリビニルアセタール樹脂 |
KR20170129092A (ko) * | 2015-03-20 | 2017-11-24 | 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 | 리튬 이차 전지 전극용 조성물 |
CN116159178A (zh) * | 2023-04-18 | 2023-05-26 | 上海汇禾医疗器械有限公司 | 一种小粒径栓塞微球及其制备方法 |
-
2001
- 2001-10-31 JP JP2001334563A patent/JP2003137931A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012043455A1 (ja) * | 2010-09-28 | 2012-04-05 | 株式会社クラレ | 熱成形用ポリビニルアセタール樹脂 |
JP5940301B2 (ja) * | 2010-09-28 | 2016-06-29 | 株式会社クラレ | 熱成形用ポリビニルアセタール樹脂 |
KR20170129092A (ko) * | 2015-03-20 | 2017-11-24 | 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 | 리튬 이차 전지 전극용 조성물 |
KR102566074B1 (ko) * | 2015-03-20 | 2023-08-10 | 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 | 리튬 이차 전지 전극용 조성물 |
CN116159178A (zh) * | 2023-04-18 | 2023-05-26 | 上海汇禾医疗器械有限公司 | 一种小粒径栓塞微球及其制备方法 |
CN116159178B (zh) * | 2023-04-18 | 2023-07-04 | 上海汇禾医疗器械有限公司 | 一种小粒径栓塞微球及其制备方法 |
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