JP2003137350A - 包装体とそれを使用した包装用容器及び包装体を備えた構造体 - Google Patents

包装体とそれを使用した包装用容器及び包装体を備えた構造体

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JP2003137350A
JP2003137350A JP2001338493A JP2001338493A JP2003137350A JP 2003137350 A JP2003137350 A JP 2003137350A JP 2001338493 A JP2001338493 A JP 2001338493A JP 2001338493 A JP2001338493 A JP 2001338493A JP 2003137350 A JP2003137350 A JP 2003137350A
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Masakazu Kondo
正和 近藤
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KONDO MACHINERY CO
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Abstract

(57)【要約】 【課題】包装体または包装用容器を繰り返し使用する場
合の利便性(物品の搬送後に送り返す場合の輸送コスト
の低減、未使用時の保管しやすさ等)を向上させた包装
体とそれを使用した包装用容器を提供する。 【解決手段】包装体A1は一対の保持体1,1aを備え
ている。保持体1,1a同士は、柔軟性または可撓性を
有する帯状のシート状連結体3によって、折り曲げ可能
に連結または結合されている。保持体1,1aは、ほぼ
中央に方形状の開口部2,2を備え、板状に形成された
基体20,20を備えている。基体20,20の開口部
2,2の内側には、収容する物品Bの挟持面を構成する
柔軟性、可撓性または変形性を有するシート4,4が緊
張させた状態で張設してある。包装体A1によれば、一
対の保持体1,1aを向かい合わせに配置することによ
り、シート4,4間で物品Bを挟んで保持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は包装体とそれを使用
した包装用容器及び包装体を備えた構造体に関する。更
に詳しくは、包装体または包装用容器を繰り返し使用す
る場合の利便性(物品の搬送後に送り返す場合の輸送コ
ストの低減、未使用時の保管しやすさ等)を向上させた
包装体とそれを使用した包装用容器に関する。また、包
装目的に適合した外容器を包装体と組み合わせることに
よって、様々な包装形態を構成できるようにした包装体
とそれを使用した包装用容器に関する。更に、繰り返し
の使用に適した耐久性を備えた包装体とそれを使用した
包装用容器に関する。また更に、包装体を立てた状態で
保持することができる包装体を備えた構造体に関する。
【0002】
【従来技術】外部からの衝撃に弱い物品を搬送するに
は、物品の包装に十分な配慮が必要である。物品に衝撃
を与えないような包装形態としては、剛性または準剛性
の外容器に物品を収容し、物品と外容器の間にできる空
隙部を各種の発泡緩衝材で埋めるという方法が一般的で
ある。
【0003】その具体例として、空隙部に発泡プラスチ
ック製のチップを密に詰め込む方法、あるいは物品を隙
間なく固定できる枠体を発泡スチロールで成形し、枠体
ごと物品を外容器に収容する方法などが挙げられる。
【0004】しかしながら、発泡プラスチック製のチッ
プを空隙部分に密に詰め込む包装形態では、相当な量の
チップが必要となり、包装時の作業性が悪かった。ま
た、発泡スチロール製の枠体を使用した場合では、枠体
を物品の形状に合わせて成形しなければならず、異なる
形状の物品を同一の枠体で包装することはできなかっ
た。
【0005】そこで、上記した問題を解決する包装用容
器が例えば特開平8-183564号公報に開示されている。こ
の包装用容器は、図13に示すように、折り線81を中
心として二つに折り曲げることにより、向かい合わせに
配置できる一対の保持体82,82を備えており、保持
体82,82は収容凹部を有する硬質容器83,83
と、収容凹部の開口側に緊張して張設された柔軟性また
は可撓性のプラスチックシート84,84を有してい
る。
【0006】そして、保持体82のいずれか一方のプラ
スチックシート84の上に物品Bを載置し、更にその上
から他方の保持体84を折り重ね、接着やステープル等
で保持体同士を固定する。このようにすれば、向かい合
う二つの収容凹部によって一つの収容空間が構成され、
且つプラスチックシート84,84は物品の外形に沿っ
て引き延ばされると共に、緊張を維持しながら物品を収
容空間の中空位置に保持する。
【0007】このように、可撓性のプラスチックシート
84,84を用いた包装用容器によれば、物品を簡単に
包装でき、しかも異なる形状の物品を同一の包装用容器
で包装することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図13に示した包装用
容器によれば、従来の包装用容器が有する課題は一応解
決できる。しかしながら、この包装用容器には次のよう
な更なる課題があった。
【0009】例えば工場と納入先との間で部品の運搬に
繰り返し使用される、いわゆる「通い箱」として、上記
包装用容器を使用した場合、運搬後の包装用容器は空の
状態で送り返される。しかしながら、従来の包装用容器
は、折り畳んだり重ねたりしてその容積を小さくするこ
とはできないので、特に遠隔地から大量の包装用容器を
送り返す場合、その輸送コストは極めて高額なものとな
る。
【0010】また、折り畳んだり重ねたりして小さくす
ることはできないので、包装用容器を大量に保管する場
合は、広い保管スペースも必要となる。
【0011】更に、従来の包装用容器は、物品の大きさ
が変わると(大きくなると)、より厚みの深い収容凹部
を備えた包装用容器を別途製造する必要があった。
【0012】また更に従来の包装用容器では、一対の硬
質容器の間に折り線を形成し、その折り線を中心として
硬質容器を折り曲げ可能としている。このため、硬質容
器の素材として例えばプラスチックを採用した場合、硬
質容器を何回も閉じたり開いたりしていると、上記折り
線部分に負荷が集中して亀裂が入り、連結構造が破損す
る可能性が高かった。
【0013】また、向かい合わせに配置した硬質容器の
固定に接着やステープルを使用しているので、硬質容器
の開閉を繰り返し行うことは容易ではなく、いわゆる
「通い箱」のような使い方には不向きであった。
【0014】(発明の目的)そこで本発明の目的は、包
装体または包装用容器を繰り返し使用する場合の利便性
(物品の搬送後に送り返す場合の輸送コストの低減、未
使用時の保管しやすさ等)を向上させた包装体とそれを
使用した包装用容器を提供することにある。
【0015】また本発明の他の目的は、包装目的に適合
した外容器を包装体と組み合わせることによって、様々
な包装形態を構成できるようにした包装体とそれを使用
した包装用容器を提供することにある。
【0016】更に本発明の他の目的は、繰り返しの使用
に適した耐久性を備えた包装体とそれを使用した包装用
容器を提供することにある。また更に本発明の他の目的
は、包装体を立てた状態で保持することができる包装体
を備えた構造体を提供することにある。その他の本発明
の目的は、以下の説明によって明らかになるであろう。
【0017】
【課題を解決するための手段】第1の発明にあっては、
柔軟性、可撓性または変形性を有するシートが張設され
た少なくとも一対の保持体を有し、上記シートを向かい
合わせに配置して上記シート間で物品を挟んで保持する
ようにした包装体であって、上記保持体は、一または複
数の開口部を備えた板状の基体を有し、上記シートは上
記開口部を塞ぐように張設してあることを特徴とする、
包装体である。
【0018】第2の発明にあっては、柔軟性、可撓性ま
たは変形性を有するシートが張設された少なくとも一対
の保持体を有し、上記シートを向かい合わせに配置して
上記シート間で物品を挟んで保持するようにした包装体
であって、上記保持体は、複数の開口部を備えた板状の
基体を有し、上記シートは上記各開口部を塞ぐように張
設してあり、上記保持体の少なくとも一方は、隣り合う
開口部と開口部の間の位置で基体を折り曲げて、物品の
保持あるいは物品の取り出しができるように構成してあ
ることを特徴とする、包装体である。
【0019】第3の発明にあっては、柔軟性、可撓性ま
たは変形性を有するシートが張設された少なくとも一対
の保持体を有し、一方の保持体に対して他方の保持体を
一つまたは複数向かい合わせに配置して上記シート間で
物品を挟んで保持するようにした包装体であって、上記
一方の保持体は、複数の開口部を備えた板状の基体を有
し、上記シートは上記各開口部を塞ぐように張設してあ
り、上記保持体の他方は、少なくとも一の開口部を備え
た板状の基体を有し、上記シートは上記開口部を塞ぐよ
うに張設してあることを特徴とする、包装体である。
【0020】第4の発明にあっては、向かい合わせに配
置した両方の保持体を相互に固定または固定解除するた
めの係止手段を備えていることを特徴とする、第1,2
または第3の発明に係る包装体である。
【0021】第5の発明にあっては、向かい合わせに配
置される両方の保持体は、柔軟性または可撓性を有する
シート状連結体によって折り曲げ可能に連結または結合
されており、上記保持体とシート状連結体の連結または
結合は縫うことによって行われていることを特徴とす
る、第1,2,3または第4の発明に係る包装体であ
る。
【0022】第6の発明にあっては、吊下部材に吊すこ
とができる手段を備えていることを特徴とする、第1,
2,3,4または第5の発明に係る包装体である。
【0023】第7の発明にあっては、第1,2,3,
4,5または第6の発明に係る包装体と、該包装体を着
脱可能に収容する外容器とを備えたことを特徴とする、
包装用容器である。
【0024】第8の発明にあっては、外容器には、包装
体で保持した物品が外容器と接しないように包装体を保
持する手段が設けてあることを特徴とする、第7の発明
に係る包装用容器である。
【0025】第9の発明にあっては、外容器が折畳み可
能に構成されていることを特徴とする、第7または第8
の発明に係る包装用容器である。
【0026】第10の発明にあっては、第1,2,3,
4,5または第6の発明に係る包装体と、該包装体を立
てた状態で保持することができるスタンドとを備えてい
ることを特徴とする、包装体を備えた構造体である。
【0027】 本明細書中でいう「シート」
の用語は、フィルムも含む広い概念として使用してい
る。
【0028】「柔軟性、可撓性または変形性のシート」
の材料としては、プラスチックや、布、皮革、ゴム、多
数の密閉された気泡構造を有する緩衝体(商標名:エア
キャップなど)、ウレタンフォーム等を挙げることがで
きるが、特にこれらに限定されない。
【0029】プラスチックとしては、ポリエチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコ
ール、ポリスチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂など
のビニル系プラスチックや、ポリカーボネート,ポリエ
チレンテレフタレートなどのポリエステル系プラスチッ
ク、またポリアミド、ポリイミド、ポリウレタンなどの
それ以外のプラスチックを挙げることができるが、特に
これらに限定されない。布としては、織布、不織布、編
布を挙げることができるが、特にこれらに限定されな
い。
【0030】なお、柔軟性、可撓性または変形性を有す
るシートは、シート間で物品を挟持した際に、物品を保
持できる強度を有するものが選択される。
【0031】(作 用)本発明に係る包装体は、板状の
基体の開口部を塞ぐように柔軟性、可撓性または変形性
を有するシートが張設された保持体を少なくとも一対有
しているので、保持体を向かい合わせに配置すれば、上
記シート間で物品を挟んで保持することができる。そし
て、外容器と組み合わせることで、外部からの衝撃に対
して物品を保護できる包装用容器を構成できる。また、
包装用容器の未使用時には、包装体と外容器との組み合
わせを解除し、構成部材ごとに分けて保管することがで
きる。しかも、包装体は主に板状の基体から構成されて
いるので、未使用時には多数の包装体を重ね合わせて、
その容積を小さくすることができる。
【0032】また、包装目的に適合した外容器を包装体
と組み合わせることによって、様々な包装形態に対応可
能な包装用容器を構成できる。
【0033】基体が複数の開口部を備えており、保持体
の少なくとも一方が、隣り合う開口部と開口部の間の位
置で基体を折り曲げることができるものでは、複数の開
口部のうちの少なくとも一方のシート側だけを開いて物
品の保持あるいは物品の取り出しができる。
【0034】シートが張設された複数の開口部を備えた
一方の保持体に対して、シートが張設された少なくとも
一の開口部を備えた他方の保持体を一つまたは複数向か
い合わせに配置し、上記シート間で物品を挟んで保持す
るようにしたものでは、一方の保持体から他方の保持体
を一つずつ取り外すことで、シートで挟んで保持した物
品の中から、必要な物品だけを選択して一つずつ取り出
すことができる。
【0035】向かい合わせに配置した両方の保持体を相
互に固定または固定解除するための係止手段を備えてい
る包装体では、粘着テープなどで封をする場合に比べ
て、繰り返しの使用に適している。
【0036】両方の保持体が柔軟性または可撓性を有す
るシート状連結体によって折り曲げ可能に連結または結
合されており、保持体とシート状連結体の連結または結
合は縫うことによって行われているものでは、例えばプ
ラスチック製の基体に形成した折り線によって保持体を
連結または結合したものに比べ、保持体を繰り返し開閉
しても負荷が部分的に集中しにくく、保持体の連結構造
は破損しにくい。
【0037】吊下部材に吊すことができる手段を備えて
いるものでは、包装体を吊り下げてディスプレー用(展
示用)として使用することができる。
【0038】本発明に係る包装体を備えた構造体では、
スタンドによって包装体を立てた状態で保持することが
できる。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明を図面に示した実施の形態
に基づき更に詳細に説明する。 [実施の形態1]図1ないし図3は本発明に係る包装体
の第1の実施の形態を示し、図4ないし図7は包装体を
外容器と組み合わせて使用した場合を示している。図1
は包装体の斜視説明図、図2は包装体を開いた状態を示
す平面視説明図、図3は包装体で物品を保持した状態の
断面を示す側面視説明図である。
【0040】図4は図1に示す包装体を外容器に収容し
て、全体として包装用容器を構成した状態を示す斜視説
明図、図5は図4に示す外容器から包装体と保持部材を
それぞれ取り出し、各構成部材ごとに積み重ねた状態を
示す斜視説明図である。図6は図1に示す包装体を他の
形態の外容器に収容して、全体として包装用容器を構成
した状態を示す斜視説明図、図7は図6に示す包装用容
器を断面して内部構造を表した側面視説明図である。
【0041】なお、図3、図4及び図7(後述する図
8)では、収容する物品としてデジタルカメラを一つの
例として挙げているが、特にこれに限定されない。ま
た、デジタルカメラなどの最終製品だけでなく、レンズ
や半導体基板などの部品類を収容できることは言うまで
もない。
【0042】「包装体」図1及び図3を参照し、包装体
A1について説明する。包装体A1は、図3に示すよう
に、一対の保持体1,1aを向かい合わせに配置するこ
とにより、シート4,4間で物品Bを挟んで保持できる
ようにしたものである。以下、包装体A1の各構成部材
について、順を追って詳しく説明する。
【0043】包装体A1は、上記したように一対の保持
体1,1aを備えている。保持体1,1a同士は、柔軟
性または可撓性を有する帯状のシート状連結体3によっ
て、折り曲げ可能に連結または結合されている。
【0044】本実施の形態では、柔軟性または可撓性を
有するシート状連結体3の素材として、布(ポリプロピ
レンやポリエステルを素材としたもの)が使用されてい
るが、柔軟性または可撓性を有するならば他の織布、不
織布、編布、あるいは合成樹脂シートや皮革、ゴム等の
他の素材などを使用することができる。これについて
は、後述する他の実施の形態についても同様である。
【0045】保持体1,1aとシート状連結体3の連結
または結合は、ミシンを使用して糸で縫った縫着による
ものである。これによって機械的に相互に連結または結
合される。符号100は縫い合わせ糸を示している。
【0046】なお、本実施の形態では、図1で上下に位
置する保持体1,1aの外面側をそれぞれシート状連結
体3で縫い合わせているが、保持体1,1aの内面側同
士をシート状連結体3で縫い合わせても良い。
【0047】保持体1,1aは、ほぼ中央に方形状の開
口部2,2を備え、板状(扁平状または薄板状)に形成
された基体20,20を備えている。開口部2,2の四
隅は、円弧状または直線状に角を無くして形成されてい
る。
【0048】本実施の形態において、基体20の素材
は、発泡ポリプロピレン製の中実なプラスチック板(例
えば、商品名「スミセラー」、住化プラステック株式会
社製)を使用したが、その他のプラスチック材料を使用
することもできる。また、間隔があけられて面と面が向
き合った関係にあるプラスチック製の板をプラスチック
製の連結体(ウェブ)で連結して構成された板状物(プ
ラスチック段ボールとも称される。例えば商品名「サン
プライ」、住化プラステック株式会社製)を使用しても
良いし、紙製の段ボールでも良い。また、プラスチック
板の厚みは5mmのものを使用したが、厚みについては
特に限定されるものではない。
【0049】基体20,20の開口部2,2の内側に
は、収容する物品Bの挟持面を構成する柔軟性、可撓性
または変形性を有するシート4,4が緊張させた状態で
張設してある。以下、本実施の形態の説明においては、
「挟持面を構成するシート」を「挟持シート」と略称す
る。
【0050】本実施の形態では、挟持シート4,4は、
プラスチック製のシートを使用しているが、特にこれに
限定されない。プラスチック製のシートとしては、伸縮
性(復元性)に富み、突起物で衝いても破れにくい等の
利点を備えたポリウレタンフィルム(例えば商品名「DU
S202-CR」、シーダム株式会社製)を好適に使用できる
が、特にこれに限定されない。
【0051】また、挟持シート4,4として透明のシー
トを使用しているが、特にこれに限定するものではな
く、半透明のシート、透明部分または半透明部分を有す
るシート、あるいはその他透視性を有しない有色のシー
トを使用することもできる。これについては、後述する
他の実施の形態についても同様である。
【0052】図2で各挟持シート4,4は各開口部2を
覆うように設けてあり、各挟持シート4の周縁部分は、
両面テープや接着剤等による接着または粘着によって各
開口部2の外縁部分に固着されている。
【0053】更に、図2で左側の基体20に固着された
挟持シート4の周縁部分の上から面ファスナーの一方
5,5,5,5が設けられ、挟持シート4と面ファスナ
ーの一方5,5,5,5は、ミシンを使用した縫着によ
り基体20に一緒に縫い付けてある。本実施の形態で
は、二本の面ファスナー5,5で図2に示す開口部の左
右両側を固定し、やや幅が広い二本の面ファスナー5,
5で開口部2の上下両側を固定している。なお、保持体
1,1aへの面ファスナーの固定を接着剤や粘着剤を使
用して行うこともできる。
【0054】各面ファスナーの一方5は、後述する各面
ファスナーの他方5aと共に、保持体1,1aを向かい
合わせに配置した状態で固定する係止手段を構成する。
各面ファスナーの他方5aは、図2で右側に位置する他
方の基体20の周縁部内側に、同様に設けてある。な
お、面ファスナーの配置や使用する本数は、特にこれに
限定されない。
【0055】また、基体20,20への挟持シート4,
4の固着は、布などの帯状体を使用した縫着によって行
うこともできる。この場合、面ファスナーは帯状体の上
から縫着したり、帯状体を避けて縫着しても良い。帯状
体は、ポリプロピレンやポリエステルを素材とした布
や、他の織布、不織布、編布、あるいは合成樹脂シート
や皮革、ゴム等の他の素材などを使用することができ
る。
【0056】符号12は、向かい合わせに配置した保持
体1,1aを開く際に使用する把手を示している。把手
12は、例えば布製の帯状体であり、両端部が保持体
1,1aの表裏面にそれぞれ縫着されて、環状に形成さ
れている。そして、包装体A1を閉じた図1の状態か
ら、把手12を上下方向(反対方向)に引っ張ること
で、面ファスナーによる保持体1,1aの固定を解除し
て、包装体A1を容易に開くことができる。
【0057】「包装体を使用した包装用容器」図4及び
図5を参照して、図1で示す包装体A1を外容器C1と
組み合わせて使用した場合について説明する。なお、図
4では説明の関係上、内フラップ21,22と外フラッ
プ23,24を下斜め方向に開いた状態で表している。
【0058】図1で示した包装体A1は、図4で示す折
り畳み可能な外容器C1と組み合わせ、全体として包装
用容器を構成する。
【0059】外容器C1について説明する。外容器C1
は、四つの側壁101,102,103,104から構
成され、外形が四角形の筒状本体10を有している。筒
状本体10は、蓋側の端の周縁から、連続して延びる四
つの壁部である内フラップ21,22と外フラップ2
3,24を有している。なお、本実施の形態では、長尺
なフラップが外フラップ23,24であるが、組み立て
時に内フラップ21,22を外側になるように構成する
こともできる。
【0060】また筒状本体10は、底側の端の周縁か
ら、連続して延びる四つの壁部である内フラップ21
a,22aと外フラップ23a,24a(各フラップ2
1a,22a,23a,24aは、それぞれ内フラップ
21,22と外フラップ23,24と上下に対応した位
置関係にあり、図1では外フラップ23aしか見えず)
を有している。
【0061】そして、蓋側及び底側の各フラップを内側
に折り曲げることによって、これらのフラップは包装用
容器の端部閉鎖要素を構成する。
【0062】筒状本体10の蓋側に位置する内フラップ
21,22と外フラップ23,24は、それぞれ筒状本
体10とは別体に形成されている。
【0063】筒状本体10と内フラップ21,22と外
フラップ23,24は、それぞれ柔軟性または可撓性を
有するシート状連結体30,・・・によって連結または
結合されている。シート状連結体30は、各側壁10
1,102,103,104の外面と各フラップ21,
22,23,24の外面にそれぞれ縫着されている。こ
れにより、内フラップ21,22と外フラップ23,2
4を外側に開くと、各フラップは横方向に張り出さず重
力で垂れ下がり、筒状本体10と並行(平行)に収ま
る。なお、上記したように、符号100は縫い合わせ糸
を示している。
【0064】蓋側の外フラップ23,24には、それぞ
れ内面の先部側に沿って面ファスナーの一方231,2
41が縫着されている。面ファスナーの他方211,2
22は、内フラップ21,22の外面の対応する位置に
縫着されている。面ファスナーの一方231,241の
幅は、面ファスナーの他方211,222の幅の約半分
であり、面ファスナーの一方231,241の長さは、
面ファスナーの他方211,222の長さの約二倍であ
る。
【0065】上記した各面ファスナー211,222,
231,241の掛止によって、内側に閉じた状態の内
フラップ21,22と外フラップ23,24は固定され
る。
【0066】更に、外フラップ24には、外面の二箇所
に面ファスナーの一方242,242が縫着されてい
る。面ファスナーの他方232,232は、外フラップ
23の外面の対応する位置に二箇所縫着されている。こ
の面ファスナーの一方242,242及び面ファスナー
の他方232,232の掛止により、閉じた状態の外フ
ラップ23,24を強固に固定できる。
【0067】また、底側の内フラップ21a,22aと
外フラップ23a,24aは、蓋側と同様に、筒状本体
10と別体に形成している。各フラップ22a,24
a,21a,23aと筒状本体10は、それぞれシート
状連結体30,・・・で縫着され連結または相互に結合さ
れている。
【0068】底側の各フラップ21,22a,23a,
24aには、蓋側の各フラップと同様に、面ファスナー
(図示省略)がそれぞれ縫着され、閉じた状態の各フラ
ップを固定できる。
【0069】更に、外容器C1には、包装体A1で保持
した物品Bが外容器C1の内面側と接しないように、包
装体A1を保持する手段である一対の保持部材40,4
0が設けてある。保持部材40,40は、外容器C1の
内部に、対向する側壁101,103の内面に接した状
態で取り外し可能に設けてある。なお、保持部材40
は、段ボールやプラスチック等で形成することができる
が、特にこれらに限定されない。
【0070】この保持部材40,40により、包装体A
1を複数並設させた状態で外容器C1内に収容でき、且
つ、上記したように、包装体A1に保持された物品Bが
外容器C1の内面や隣り合う包装体A1と接しないよう
に収容できる。
【0071】保持部材40,40の形状と大きさは、側
壁101,103と同じか大体同じである。保持部材4
0,40には、包装体A1を保持するスライド溝40
1,・・・が、包装体A1の出し入れ方向と本質的に平行
に所定の間隔で並設されている。スライド溝401,・・
・は、図4で各保持部材40の上端部から下端部まで連
続して設けてあり、各保持部材40の高さは包装体A1
の幅方向の高さと同じか大体同じである。
【0072】図4に示すように、保持部材40,40を
外容器C1の内側に向かい合うようにして配置し、保持
部材40,40のスライド溝401,・・・に物品Bを保
持した包装体A1,・・・を差し入れて収容する。包装体
A1,・・・を収容後、蓋側の各フラップ21,22,2
3,24を閉じることにより、保持部材40,40は外
容器C1内で保持・固定され、包装体A1,・・・は動か
ない。よって、物品Bを安全な状態で搬送または保管で
きる。
【0073】また外容器C1は、保持部材40,40を
取り外して底側のフラップを外側に開くことで、図5に
示すように小さく折り畳むことができる。よって、包装
用容器の使用前あるいは使用後は、各構成部材(包装体
A1,外容器C1,保持部材40)ごとに積み重ねて、
小さく保管できる。
【0074】なお、本実施例に係る包装用容器では、一
対の保持部材40,40は外容器C1から着脱可能であ
るが、取り外しができないように予め外容器C1に固着
することもできる。この場合、外容器C1の折り畳みに
支障が生じないように、例えば図4で保持部材40,4
0の左右両端部を少し短くしたり、側壁101,10
2,103,104同士の連結または結合をシート状連
結体30で行うことが望ましい。
【0075】「他の形態の包装用容器」図6及び図7を
参照して、包装体を図4とは別の形態の外容器C2と組
み合わせて使用した場合について説明する。図1で示し
た包装体A1は、図6で示すような別の形態の外容器C
2と組み合わせて、包装用容器を構成できる。なお、外
容器C2に包装体A1を収容した際に、図1で示した把
手12が邪魔になるような場合は、把手12は設けない
方が望ましい(図7では省略)。
【0076】外容器C2について説明する。外容器C2
は、ヒンジ501によって開閉可能に連結されている一
対の容器本体50,50aを備えている。容器本体5
0,50aには、物品を収容する空間部を構成する収容
凹部51,51aを備えている。本実施の形態では、容
器本体50,50aはプラスチック製の硬質(剛性)容
器となっているが、特にこれに限定されない。
【0077】符号502は、容器本体50,50aを向
かい合わせにした状態で(蓋側の容器本体50を閉めた
状態で)、容器本体50,50a同士を固定する係止部
材を示している。
【0078】各容器本体50,50aの開口側には、図
7に示すように、包装体A1を上下から挟んで保持でき
るように、一部が凹んで構成される受部503,503
aが周縁部内側に沿って連続して設けてある。
【0079】以上のような構成により、蓋側の容器本体
50を開いて、物品Bを保持した状態の包装体A1を底
側の容器本体50aの受部503a上に置く。そして、
蓋側の容器本体50を閉じて包装体A1を挟み込み、包
装体A1を固定する。物品は、容器本体50,50aの
内面に接しないで保持される。
【0080】なお、使用する包装体A1は、シート状連
結体3で保持体1,1aを連結または結合したものに限
定されず、シート状連結体3を使用せず、保持体1,1
aをそれぞれ独立して形成したもの(図示省略)を使用
することもできる。この場合、蓋側の容器本体50を開
いて、一方の保持体1aを底側の容器本体の受部503
a上に置き、その上に物品Bを載置する。そして、物品
Bの上から他方の保持体1を向かい合わせに配置し、面
ファスナー5,5aで固定する。その後、蓋側の容器本
体50を閉じて、保持体1,1aを上下から挟み込み、
包装体A1を固定した状態で収容する。
【0081】このように、保持体1,1aをシート状連
結体3で連結または結合せずに、それぞれ独立して使用
すれば、どちらか一方の保持体の挟持シート4が破れた
らその保持体だけを簡単に交換して使用することができ
る。
【0082】更に、保持体1,1aをそれぞれ独立した
状態で使用する場合、保持体の一方を締付ネジ等によっ
て底側の容器本体50aに予め固定し、また保持体の他
方も同じく締付ネジ等によって蓋側の容器本体50に予
め固定して使用することもできる。
【0083】この保持体の固定方法は、締付ネジに限定
されず、例えば容器本体50,50aの幅方向の一側面
に開口部(図示省略)をそれぞれ設け、その各開口部か
ら保持体1,1aをそれぞれ差し入れて固定するように
しても良い。この場合は、例えば各容器本体50,50
aの内面の側壁に、保持体1,1aをスライド可能に固
定するガイド溝を設ける。
【0084】(作 用)図1ないし図7を参照して、包
装体A1及びそれを使用した包装用容器の作用を説明す
る。図4及び図7に示すように、包装体A1を外容器C
1,C2と組み合わせて使用することで、物品Bは包装
体A1の挟持シート4,4間に挟まれて保持され、外容
器C1,C2の内面には接触しない。このため、外部か
ら外容器C1,C2に衝撃が加えられた場合でも、その
衝撃の一部は挟持シート4,4で吸収され、外容器C
1,C2から物品Bに直接的に伝わることはない。この
ように、包装体A1を使用した包装用容器は、衝撃吸収
性に優れている。
【0085】また、図4及び図5で示した包装用容器
は、外容器C1の各フラップの固定に面ファスナーを使
用しているので、粘着テープなどで封をする場合に比べ
て、繰り返し使用する場合に便利である。したがって、
例えば工場と納入先や工場内などで最終製品や部品の運
搬などに繰り返し使用される、いわゆる「通い箱」とし
て使用するのに好適である。
【0086】しかも、図5に示すように、包装用容器の
使用前あるいは使用後は、構成部材ごとに積み重ねてコ
ンパクトにできるので、特に遠隔地から大量の包装用容
器を送り返す場合に輸送コストを大幅に抑えることがき
る。また、保管時のスペースも最小限で済む。
【0087】なお、包装体A1だけを搬送先から送り返
してもらい、包装体A1のみを繰り返し使用するように
してもよい。この場合、例えば外容器として段ボールを
使用し、段ボールは送り返さずに搬送先で再利用しても
よい。
【0088】また一対の保持体1,1aは、図1に示す
ように、柔軟性または可撓性を有するシート状連結体3
で連結または結合されている。したがって、図13に示
す従来の包装用容器のように、プラスチック製の硬質容
器に形成した折り線81部分で折り曲げ可能にした場合
と比べ、保持体1,1aを繰り返し開閉しても負荷が部
分的に集中しにくく、保持体1,1aの連結構造は破損
しにくい。つまり、包装体A1は、繰り返して使用でき
る耐久性を備えている。
【0089】更に、図13に示す従来の包装用容器で
は、物品の大きさが変わると(大きくなると)、より深
い凹部を備えた包装用容器を別途製造する必要がある。
しかし、図4に示す包装用容器では、スライド溝401
に差し入れる包装体A1の位置を変えて隣り合う包装体
A1,A1の間隔をあければ、大きさの異なる物品Bで
も収容できる。
【0090】また、図7に示した外容器C2と組み合わ
せれば、物品Bを単独で収容できる包装用容器を構成で
きる。このように、包装目的に適合した外容器を包装体
A1と組み合わせることによって、様々な包装形態に対
応可能な包装用容器を構成することができる。
【0091】なお、物品を単に保管する場合は、外容器
(箱体)という概念に捕らわれず、包装体A1を収容棚
などに収容しても良い。この場合は、例えば包装体A1
を出し入れできるスライド溝を収容棚に設ければよい。
【0092】図8は図1で示した包装体をディスプレー
用として吊して使用した場合の斜視説明図である。図1
に示した包装体A1の所定の位置に(図4では基体2
0,20の幅方向のほぼ中央の位置に)吊下用の孔13
を設ける。挟持シート4,4は、収容した物品Bが外部
から特定できるように、透明または半透明などの透視性
を有するものを使用する。
【0093】そうして、上記した孔13に吊下部材であ
る棒状のフックFを引っ掛けて包装体A1を吊せば、包
装体A1をそのままディスプレー用(展示用)として使
用することができ、例えば展開会等での商品説明等に便
利である。しかも、物品Bはあたかも空中に浮いたよう
な状態に見えるので、物品Bを単に台の上に並べた場合
と比べ、参観者の注目度を高めることができる。
【0094】なお、本実施の形態では包装体A1に孔1
3を設けているが、包装体を吊すことができれば、包装
体A1に紐を環状に設けたり、フックを設けたりするこ
ともできる。
【0095】また、例えば図4で示した外容器C1を使
用して物品を展示会場に搬送すれば、搬送後、他の吊下
容器などを使用することなく直ちに展示でき、大量の物
品を吊り下げ展示するような場合に有用である。
【0096】[実施の形態2]図9は本発明に係る包装
体の第2の実施の形態を示しており、上部側に位置する
保持体の一部を開いた状態を示す斜視説明図である。な
お、第1の実施の形態と同一または同等箇所には同一の
符号を付して示している。また、第1の実施の形態で示
してある箇所については、説明を省略し、主に相異点を
説明する。これについては、後述する他の実施の形態に
ついても同様である。
【0097】包装体A2では、第1の実施の形態に係る
包装体A1(図1参照)と相違して、上下に位置する保
持体1c,1dのぞれぞれに開口部2,2が並設してあ
る。そして、各開口部2にそれぞれ挟持シート4が緊張
させた状態で張設してある。向かい合って配置される保
持体1c,1dのうち、図9で下部側の保持体1dは、
一枚の基体20aによって構成されているが、上部側の
保持体1cは、主に二枚の基体20b,20bから構成
される保持体1e,1fが、シート状連結体3によって
折り曲げ可能に連結または結合されることで構成され
る。これにより、上部側の保持体1cは、開口部2と開
口部2の間の位置で基体20b,20bを折り曲げるこ
とができる。
【0098】(作 用)以上のような構成により、図9
で上部右側の保持体1fのみを外側に開くことで、並設
された開口部2,2のうちの一方の挟持シート4だけを
開いて、物品の収容あるいは取り出しができる。なお、
図9に示すように開口部2の挟持シート4を分けて開く
ことはできないが、上部側の保持体1e,1fを一枚の
板状体で一体に形成することもできる。また、本実施の
形態では、二枚の基板20b,20bで保持体1cを構
成しているが、三枚以上の基板を連結して構成すること
もできる。
【0099】また包装体A2は、図8に示すように、吊
下用の孔13を設ければ展示用として使用できるし、図
4及び図7に示すように、外容器C1,C2と組み合わ
せて使用することができることは言うまでもない。これ
については、後述する他の実施の形態についても同様で
ある。その他の構成及び作用は、第1の実施の形態に係
る包装体A1と大体において同じであるため、説明を省
略する。
【0100】[実施の形態3]図10は本発明に係る包
装体の第3の実施の形態を示し、上部右側に設けてある
保持体を開いた状態を示す斜視説明図である。
【0101】包装体A3では、第2の実施の形態に係る
包装体(図9参照)と相違して、図10で一枚の基体2
0cで形成された保持体1hに対し、上部側の保持体
は、挟持シート4が張設された開口部2が三箇所設けら
れた保持体1k,・・・を縦横方向に並設し(本実施の形
態では計4つ)、各保持体1k,・・・同士をシート状連
結体3,3,3で相互に連結または結合することで構成
されている。
【0102】(作 用)包装体A3では、挟持シート4
が張設された開口部2,・・・が多数設けられているの
で、特に半導体基板やアンプル(ガラス製の首のくびれ
た、注射液などを封入した小型の容器)などの小さな物
品の収容に便利である。なお、連結または結合する保持
体の組み合わせ数は、上記したものに限定されない。そ
の他の構成及び作用は、既に説明した包装体と大体にお
いて同じであるため、説明を省略する。
【0103】[実施の形態4]図11は本発明に係る包
装体の第4の実施の形態を示し、上部右端に設けられた
保持体を開いた状態を示す斜視説明図である。
【0104】包装体A4では、第3の実施の形態に係る
包装体(図10参照)と相違して、図11で一枚の基体
20cで形成された保持体1hに対し、多数並設された
保持体1nは、シート状連結体3によって連結または結
合しておらず、それぞれが独立して分離可能(着脱可
能)となっている。
【0105】以上のような構成により、一方の保持体1
hに対して他方の保持体1nを複数向かい合わせに配置
することで挟持シート4,4間で物品B,・・・を保持で
きるので、保持体1hから保持体1n,・・・を一つずつ
取り外すことで、挟持シート4,4で挟持した物品B,
・・・の中から必要な物品だけを選択して一つずつ取り出
すことができる。よって、第3の実施の形態と相違し
て、物品を一つだけ取り出す場合に、他の物品が包装体
から落ちてしまう不都合は生じにくい。
【0106】なお、保持体1nを二つあるいは三つ以上
一体に連結して形成し、全体で一つの保持体を構成する
こともできる。その他の構成及び作用は、既に説明した
包装体と大体において同じであるため、説明を省略す
る。
【0107】[実施の形態5]図12は本発明に係る包
装体の第5の実施の形態を示し、包装体をディスプレー
用として立てて使用した場合の斜視説明図である。
【0108】包装体A5は、格子状に組み立て可能なス
タンドSと共に使用して、全体として包装体を備えた構
造体する。
【0109】図12で包装体A5の下端部(保持体1,
1aの下端部)に、直線状の切欠部6,・・・を所要の間
隔で複数並設する。挟持シート4,4は、収容した物品
が外部から特定できるように、透明または半透明などの
透視性を有すものを使用する。
【0110】そして、同じく直線状の切欠部7,・・・が
所要の間隔で並設された板状のスタンドSを複数使用
し、図12のように切欠部7,・・・を互いに嵌め合わせ
て格子状に組み合わせる。
【0111】そうして、包装体A5の切欠部6の例えば
二箇所を、格子状に組み合わせたスタンドSの切欠部7
の二箇所に嵌め込むことで、包装体A5を立てた状態で
保持することができる。よって、例えば飲食店や酒屋等
でワインボトル等のディスプレー用(陳列用)として、
好適に使用できる。
【0112】使用するスタンドSの長さを変えて自由に
組み合わせることで、設置目的や設置スペースに応じた
好適なディスプレーが可能である。また、図12に示す
ように、包装体A5をそれぞれ異なる向きで保持するこ
ともできるので、斬新さや遊び心にも富み、消費者の注
目度も高い。
【0113】なお、本実施の形態では、スタンドSとし
て格子状に組み合わせ可能な板状体を例に挙げたが、包
装体A5を立てた状態で保持できるものであれば、特に
これに限定するものではない。例えば、一枚の板体に、
包装体の下端部をきつく嵌め入れて固定できる溝を多数
設けた形態なども採用できる。
【0114】更に、図12に示す下端側に設けた切欠部
6,・・・を包装体A5の上端側にも同じように設け、更
に格子状に組み合わせた板状のスタンドSで包装体A5
を上下方向から挟み込みんで固定し、この状態で図4に
示す外容器C1に収容して包装用容器を構成することも
できる。この場合、図4で説明したスライド溝401を
備えた一対の保持部材40,40は不要である。
【0115】なお、本明細書で使用している用語と表現
はあくまで説明上のものであって、限定的なものではな
く、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するもの
ではない。また、本発明は図示の実施の形態に限定され
るものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形
が可能である。
【0116】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)本発明に係る包装体によれば、向かい合わせに配
置した保持体の開口部を塞ぐように張設された柔軟性、
可撓性または変形性を有するシート間で物品を挟んで保
持することができ、外容器と組み合わせて使用すること
で、外部からの衝撃に対して物品を保護できる包装用容
器を構成できる。そして、包装用容器の未使用時には、
包装体と外容器との組み合わせを解除し、構成部材ごと
に分けて保管することができる。しかも、包装体は主に
板状の基体から構成されているので、未使用時には多数
の包装体を重ね合わせて、その容積を小さくすることが
できる。したがって、いわゆる「通い箱」として、折り
畳み可能な外容器と組み合わせて使用すれば、搬送先か
ら大量の包装用容器を送り返す場合でも、構成部材ごと
に積み重ねてコンパクトに搬送できる。よって、特に遠
隔地から大量の包装用容器を送り返す場合に輸送コスト
を大幅に抑えることができ、保管時のスペースも最小限
で済む。
【0117】(b)また、包装目的に適合した外容器を
包装体と組み合わせることによって、様々な包装形態に
対応可能な包装用容器を構成できる。
【0118】(c)基体が複数の開口部を備えており、
保持体の少なくとも一方が、隣り合う開口部と開口部の
間の位置で基体を折り曲げることができるものでは、複
数の開口部のうちの少なくとも一方のシート側だけを開
いて物品の保持あるいは物品の取り出しができる。
【0119】(d)シートが張設された複数の開口部を
備えた一方の保持体に対して、シートが張設された少な
くとも一の開口部を備えた他方の保持体を一つまたは複
数向かい合わせに配置し、上記シート間で物品を挟んで
保持するようにしたものでは、一方の保持体から他方の
保持体を一つずつ取り外すことで、シートで挟んで保持
した物品の中から必要な物品だけを選択して一つずつ取
り出すことができる。
【0120】(e)向かい合わせに配置した両方の保持
体を相互に固定または固定解除するための係止手段を備
えている包装体では、粘着テープなどで封をする場合に
比べて、繰り返しの使用に適している。
【0121】(f)両方の保持体が柔軟性または可撓性
を有するシート状連結体によって折り曲げ可能に連結ま
たは結合されており、保持体とシート状連結体の連結ま
たは結合は縫うことによって行われているものでは、例
えばプラスチック製の保持体に形成した折り線によって
保持体を連結または結合したものに比べ、保持体を繰り
返し開閉しても負荷が部分的に集中しにくく、保持体の
連結構造は破損しにくい。
【0122】(g)包装体を吊下部材に吊すことができ
る手段を備えているものでは、包装体を吊り下げてディ
スプレー用(展示用)として使用することができる。し
たがって、例えば展開会等での商品説明等に便利であ
る。
【0123】(h)本発明に係る包装体を備えた構造体
では、スタンドによって包装体を立てた状態で保持する
ことができるので、例えば展示用として使用すれば、斬
新さや遊び心にも富み、消費者の注目度も高い。
【0124】
【図面の簡単な説明】
【図1】包装体の斜視説明図。
【図2】包装体を開いた状態を示す平面視説明図。
【図3】包装体で物品を保持した状態の断面を示す側面
視説明図。
【図4】図1に示す包装体を外容器に収容して、全体と
して包装用容器を構成した状態を示す斜視説明図。
【図5】図4に示す外容器から包装体と保持部材をそれ
ぞれ取り出し、各構成部材ごとに積み重ねた状態を示す
斜視説明図。
【図6】図1に示す包装体を他の形態の外容器に収容し
て、全体として包装用容器を構成した状態を示す斜視説
明図。
【図7】図6に示す包装用容器を断面して内部構造を表
した側面視説明図。
【図8】図1で示した包装体をディスプレー用として吊
して使用した場合の斜視説明図。
【図9】本発明に係る包装体の第2の実施の形態を示し
ており、上部側に位置する保持体の一部を開いた状態を
示す斜視説明図。
【図10】本発明に係る包装体の第3の実施の形態を示
し、上部右側に設けてある保持体を開いた状態を示す斜
視説明図。
【図11】本発明に係る包装体の第4の実施の形態を示
し、上部右端に設けられた保持体を開いた状態を示す斜
視説明図。
【図12】本発明に係る包装体の第5の実施の形態を示
し、包装体をディスプレー用として立てて使用した場合
の斜視説明図。
【図13】従来の包装用容器の使用状態を示す斜視説明
図。
【符号の説明】
A1,A2,A3,A4,A5 包装体 B 物品 1,1a,1c,1d,1e,1f,1h,1n 保持
体 2 開口部 20,20a,20b,20c 基体 3 シート状連結体 4 挟持シート 5 面ファスナーの一方 5a 面ファスナーの他方 12 把手 100 糸 C1 外容器 101,102,103,104 側壁 10 筒状本体 21,22,21a,22a 内フラップ 23,24,23a,24a 外フラップ 30 シート状連結体 231,241 面ファスナーの一方 211,222 面ファスナーの他方 232 面ファスナーの一方 242 面ファスナーの他方 40 保持部材 401 スライド溝 C2 外容器 50,50a 容器本体 51,51a 収容凹部 501 ヒンジ 502 係止部材 503,503a 受部 13 孔 F フック S スタンド 6 切欠部 7 切欠部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柔軟性、可撓性または変形性を有するシ
    ートが張設された少なくとも一対の保持体を有し、上記
    シートを向かい合わせに配置して上記シート間で物品を
    挟んで保持するようにした包装体であって、 上記保持体は、一または複数の開口部を備えた板状の基
    体を有し、上記シートは上記開口部を塞ぐように張設し
    てあることを特徴とする、 包装体。
  2. 【請求項2】 柔軟性、可撓性または変形性を有するシ
    ートが張設された少なくとも一対の保持体を有し、上記
    シートを向かい合わせに配置して上記シート間で物品を
    挟んで保持するようにした包装体であって、 上記保持体は、複数の開口部を備えた板状の基体を有
    し、上記シートは上記各開口部を塞ぐように張設してあ
    り、 上記保持体の少なくとも一方は、隣り合う開口部と開口
    部の間の位置で基体を折り曲げて、物品の保持あるいは
    物品の取り出しができるように構成してあることを特徴
    とする、 包装体。
  3. 【請求項3】 柔軟性、可撓性または変形性を有するシ
    ートが張設された少なくとも一対の保持体を有し、一方
    の保持体に対して他方の保持体を一つまたは複数向かい
    合わせに配置して上記シート間で物品を挟んで保持する
    ようにした包装体であって、 上記一方の保持体は、複数の開口部を備えた板状の基体
    を有し、上記シートは上記各開口部を塞ぐように張設し
    てあり、 上記保持体の他方は、少なくとも一の開口部を備えた板
    状の基体を有し、上記シートは上記開口部を塞ぐように
    張設してあることを特徴とする、 包装体。
  4. 【請求項4】 向かい合わせに配置した両方の保持体を
    相互に固定または固定解除するための係止手段を備えて
    いることを特徴とする、 請求項1,2または3記載の包装体。
  5. 【請求項5】 向かい合わせに配置される両方の保持体
    は、柔軟性または可撓性を有するシート状連結体によっ
    て折り曲げ可能に連結または結合されており、 上記保持体とシート状連結体の連結または結合は縫うこ
    とによって行われていることを特徴とする、 請求項1,2,3または4記載の包装体。
  6. 【請求項6】 吊下部材に吊すことができる手段を備え
    ていることを特徴とする、 請求項1,2,3,4または5記載の包装体。
  7. 【請求項7】 請求項1,2,3,4,5または6記載
    の包装体と、該包装体を着脱可能に収容する外容器とを
    備えたことを特徴とする、 包装用容器。
  8. 【請求項8】 外容器には、包装体で保持した物品が外
    容器と接しないように包装体を保持する手段が設けてあ
    ることを特徴とする、 請求項7記載の包装用容器。
  9. 【請求項9】 外容器が折畳み可能に構成されているこ
    とを特徴とする、 請求項7または8記載の包装用容器。
  10. 【請求項10】 請求項1,2,3,4,5または6記
    載の包装体と、該包装体を立てた状態で保持することが
    できるスタンドとを備えていることを特徴とする、 包装体を備えた構造体。
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