JP2003137161A - 携帯無線端末装着車両およびその携帯無線端末 - Google Patents

携帯無線端末装着車両およびその携帯無線端末

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 携帯無線端末を車両に装着し、その表示部に
車両情報を表示させる携帯無線端末装着車両およびその
携帯無線端末を提供する。 【解決手段】 ディスプレイを備えた携帯無線端末が着
脱自在に装着される携帯無線端末装着車両およびその携
帯無線端末において、携帯無線端末装着車両は、携帯無
線端末を保持する端末ホルダと、携帯無線端末と通信す
る通信手段と、車両情報を前記通信手段を介して携帯無
線端末へ提供する制御手段とを含む。携帯無線端末は、
二輪車から提供される車両情報を取得する制御手段と、
取得した車両情報を表示するディスプレイとを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話、ＰＨＳ
あるいはＰＤＡ（personal digital assistants）など
の携帯無線端末を車両に装着し、その表示部に車両情報
を表示させて車両メータとして機能させる携帯無線端末
装着車両およびその携帯無線端末に関する。
【０００２】
【従来の技術】携帯電話やＰＨＳあるいはＰＤＡなどの
携帯無線端末を、電話機として機能させるのみならず、
これに測位機能を付加すると共に地図情報を配信あるい
は予め内蔵メモリに記憶させることにより、簡易的なナ
ビゲーションシステムとして機能させる利用形態が普及
している。これらの携帯無線端末を車両に装着すれば、
例えば二輪車のように、カーナビゲーションシステムを
搭載させることが難しい車両でも、ナビゲーションのサ
ービスを享受できるようになる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】小型あるいは廉価版の
二輪車のメータパネルでは、その大きさに制約があるこ
とや、表示の簡単化による視認性の向上の観点から、速
度計のみか、あるいは速度計と燃料計、オドメータなど
の必要最小限の情報しか表示されないことが多い。した
がって、エンジン回転計、水温計あるいはトリップメー
タなどの他の車両情報を表示させたい場合には、各種の
計器類を別途に購入して車両に取り付け、さらに配線を
引き回すなどの加工が必要であった。
【０００４】本発明の目的は、上記した従来技術の課題
を解決し、携帯無線端末を車両に装着し、その表示部に
車両情報を表示させて車両メータとして機能させること
のできる携帯無線端末装着車両およびその携帯無線端末
を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明は、ディスプレイを備えた携帯無線端末
が着脱自在に装着される携帯無線端末装着車両およびそ
の携帯無線端末において、以下のような手段を講じた点
に特徴がある。
【０００６】(1)本発明の携帯無線端末装着車両は、携
帯無線端末を保持する端末ホルダと、携帯無線端末と通
信する通信手段と、車両情報を前記通信手段を介して携
帯無線端末へ提供する制御手段とを含み、車両情報が携
帯無線端末のディスプレイに表示されるようにしたこと
を特徴とする。
【０００７】(2)本発明の携帯無線端末は、車両から提
供される車両情報を取得する制御手段と、取得した車両
情報を表示するディスプレイとを含むことを特徴とす
る。
【０００８】上記した特徴によれば、車両のメータパネ
ルに表示されない車両情報を携帯無線端末のディスプレ
イに表示させることができるので、計器類を別途に追加
することなく、運転者に対して多くの車両情報を提供で
きるようになる。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施の形態について詳細に説明する。図１は、本
発明の一実施形態である自動二輪車の要部断面側面図で
あり、ここでは、スクータ型車両を例にして説明する。
【００１０】車体フレームＦはアルミ合金等で鋳造され
る前部フレーム１１およびその後端に締結される後部フ
レーム１２と、金属製のパイプを加工して形成され、後
部フレーム１２の後端に締結されるサブフレーム１３と
を備える。前部フレーム１１は、ヘッドパイプ１４およ
び当該ヘッドパイプ１４から後下がりに延びるダウンフ
レーム１５と、ダウンフレーム１５の下端から後方に延
びる左右一対のフロア支持フレーム１６とを一体に有し
ている。後部フレーム１２は両方のフロア支持フレーム
１６の後端に締結される。
【００１１】ヘッドパイプ１４には、前輪ＷＦを跨ぐフ
ロントフォーク１７が回動自在に支承される。フロント
フォーク１７の下端は前輪ＷＦの車軸１８よりも前方に
配置されており、フロントフォーク１７の下端に一端が
連結されるリンク１９の他端が前記車軸１８に連結さ
れ、フロントフォーク１７の上下方向中間部およびリン
ク１９の中間部間にフロントクッション２０が設けられ
る。フロントフォーク１７の上端にはハンドル２１が連
結される。
【００１２】後輪ＷＲの前方に配置されるエンジンＥお
よび後輪ＷＲの左側方に配置される無段変速機Ｍからな
るパワーユニットＰが、後部フレーム１２の前後方向中
間部に、防振リンク２２を介して揺動可能に支承され
る。エンジンＥは、例えばシリンダを車体前方に向けて
ほぼ水平に配置した水冷式の単気筒４サイクルエンジン
であり、無段変速機Ｍは、例えばベルト式のものであ
る。
【００１３】パワーユニットＰの後部には後輪ＷＲが軸
支され、パワーユニットＰの後部および後部フレーム１
２間にはリヤクッションユニット２３が設けられる。パ
ワーユニットＰの後部には、後輪ＷＲの上部側方に配置
されるエアクリーナ２４が取付けられており、このエア
クリーナ２４はキャブレタ２５を介してエンジンＥに接
続される。エンジンＥからの排気ガスを導く排気管２６
がエンジンＥから後輪ＷＲの右側方側に延出されてい
る。この排気管２６は、後輪ＷＲの右側方に配置される
排気マフラ２７に接続される。エンジンＥにはスタンド
２８が回動可能に支持される。
【００１４】車体フレームＦの後部すなわち後部フレー
ム１２の中間部上面には、ヘルメット等を収納可能な合
成樹脂製の収納ボックス２９が、エンジンＥおよびキャ
ブレタ２５の上方に配置されるようにして固定されてい
る。サブフレーム１３上には燃料注入用のキャップ４０
ａを備えた燃料タンク３０が支持される。
【００１５】車体フレームＦは、合成樹脂製の車体カバ
ー３１で覆われ、車体カバー３１は、運転者の足の前方
を覆うレッグシールド３１ａと、運転者の足を乗せるべ
くレッグシールド３１ａの下部に連なるステップフロア
３１ｂと、ステップフロア３１ｂの下方を覆ってレッグ
シールド３１ａおよびステップフロア３１ｂに連なるア
ンダカバー３１ｃと、ステップフロア３１ｂおよびアン
ダカバー３１ｃに連なって車体後部を両側から覆うサイ
ドカバー３１ｄとを備える。
【００１６】レッグシールド３１ａの前方にはフロント
シールド３１ｅが取り付けられ、レッグシールド３１ａ
およびフロントシールド３１ｅの上部にはメータユニッ
ト９が設けられている。メータユニット９の前部には、
携帯電話、ＰＨＳあるいはＰＤＡ等の携帯無線端末１０
０を起立状態で保持する凹上の端末ホルダ９２が形成さ
れている。
【００１７】フロントシールド３１ｅ内にはホーン１０
が設けられ、ホーン１０の上方にはヘッドライト８が配
置される。サイドカバー３１ａの車体最後尾にはテール
ライトユニット４３が設けられる。このテールライトユ
ニット４３には、車体中央部に設けられるテールライト
とその左右に配置される後部ウインカが含まれる。
【００１８】後部フレーム１２上に支持される収納ボッ
クス２９の大部分、ならびに前記燃料タンク３０は、サ
イドカバー３１ｄで覆われており、収納ボックス２９を
上方から覆うことができるシート３２がサイドカバー３
１ｄの上部に開閉可能に取り付けられる。燃料注入用の
キャップ４０ａはサイドカバー３１ｄの上部から突き出
すように配置される。
【００１９】収納ボックス２９の前端上部には、前方側
に突出するようにしてブラケット３３が設けられてお
り、シート３２の前端部に締結されるヒンジ板３４が、
ヒンジピン３５を介して前記ブラケット３３に回動可能
に支承される。すなわち、シート３２は、上下に回動し
て収納ボックス２９を開閉し得るように収納ボックス２
９の前端部に支承される。シート３２の下面には、収納
ボックス２９の上端開口縁全周に接触するシールラバー
３６が接着されており、シート３２で収納ボックス２９
を閉じた状態でシート３２およびボックス２９間をシー
ルする働きをするとともに、シート３２を上方に弾発付
勢する働きをもする。したがって、シート３２は、収納
ボックス２９を閉じた状態でシールラバー３６を圧縮す
る範囲で上下動可能に収納ボックス２９に開閉可能に支
承される。シート３２の開閉は図示しないシートスイッ
チにより検知される。
【００２０】図２は上記自動二輪車の要部正面図、図３
はレッグシールド３１ａの背後から見た自動二輪車前部
の要部斜視図である。
【００２１】メータユニット９には前部ウインカ３７
Ｌ，３７Ｒが左右に張り出すよう配置され、レッグシー
ルド３１ａの車体右側には電源キーによって操作可能な
電源スイッチ３８が配置されている。
【００２２】ハンドル２１の右側グリップ２１Ｒはスロ
ットル調整用である。右側グリップ２１Ｒには前輪用ブ
レーキレバー３９が左側グリップ２１Ｌには後輪用ブレ
ーキレバー４０が設けられる。それぞれのブレーキレバ
ー３９，４０の付け根つまりブレーキレバーの回動軸近
傍にはブレーキ操作検出用のスイッチ（ブレーキスイッ
チ）が設けられる。
【００２３】ハンドル２１の左右にはそれぞれヘッドラ
イト用のスイッチ４１およびウインカ用のスイッチ４２
ならびにホーンスイッチ４４および始動スイッチ４５が
それぞれ設けられている。さらに、ハンドル２１の左右
にはそれぞれミラー４６Ｌ，４６Ｒが設けられている。
メータユニット９の端末ホルダ９２には、携帯無線端末
１００が、その正面のディスプレイ１０１が運転者と対
向する向きで挿入される。
【００２４】図４はメータユニット９の拡大正面図であ
り、その表面にはメータパネル９１が設けられている。
メータパネル９１には、車両の走行速度を電気的に検出
して表示するスピードメータ９１ａおよびオドメータ９
１ｂが設けられている。オドメータ９１ｂは液晶表示器
によるデジタル表示が可能である。
【００２５】図５は、本実施形態における二輪車および
携帯無線端末の主要部の構成を示したブロック図であ
り、前記と同一の符号は同一または同等部分を表してい
る。
【００２６】二輪車２００において、主制御部２０８に
は、走行距離計測部２１０で計測された距離や、車速セ
ンサ２０１、エンジン回転センサ（Ｎｅセンサ）２０
２、燃料残量センサ（フューエルセンサ）２０３、オイ
ル量センサ（オイルセンサ）２０４、エンジン冷却水温
度用センサ（水温センサ）２０５、バッテリ電圧計２０
６で検出された各種の車両情報が入力される。
【００２７】通信ユニット２０７は、たとえばブルート
ゥースの規格に準拠したインターフェース仕様で携帯無
線端末１００の通信ユニット１０２と無線通信する。充
電ユニット２０９は、前記端末ホルダ９２内に収容され
た携帯無線端末１００のバッテリを、電磁誘導により非
接触で充電する。
【００２８】携帯無線端末１００において、通信ユニッ
ト１０２は、ブルートゥースの規格に準拠したインター
フェース仕様で二輪車２００の通信ユニット２０７と通
信する。充電ユニット１０９は、誘導電圧を整流してバ
ッテリ（図示せず）を充電する。操作部１０４は、テン
キーおよび各種の機能キーを含む。電話機能部１０５
は、当該端末１００を携帯電話またはＰＨＳとして利用
する際に電話機能を発揮する。ナビ機能部１０６は、当
該端末１００をナビゲーションシステムとして利用する
際に、測位結果や地図情報をディスプレイ１０１に表示
させる。
【００２９】次いで、本実施形態の動作を、図６のフロ
ーチャートを参照して説明する。二輪車２００は、ステ
ップＳ１１において携帯無線端末１００を認識すると、
ステップＳ１２において、通信ユニット２０７が携帯無
線端末１００との間に無線リンクを確立する。
【００３０】携帯無線端末１００は、主電源がオンにさ
れると、ステップＳ２１において、情報表示モードへ切
り替えるか否かを使用者に選択させるメッセージがディ
スプレイ１０１に表示される。使用者が操作部１０４か
ら情報表示モードへの切り替えを指示すると、ステップ
Ｓ２２においてメニュー画面をディスプレイ１０１上に
表示する。
【００３１】図７は、メニュー画面の一例を示した図で
あり、本実施形態では、携帯無線端末１００のディスプ
レイ１０１に表示させたい情報を選択させるための画面
が表示される。使用者が操作部１０４から所望の表示項
目を入力し、これがステップＳ２３において検知される
と、ステップＳ２４において、選択された表示項目が車
両情報であるか否かが判定される。
【００３２】表示項目１の「トリップメータ」，同２の
「エンジン回転計」，同３の「燃料／水温計」，同４の
「電圧／オイル」および同５の「メンテナンス情報」の
いずれか、すなわち車両情報が選択されるとステップＳ
２５へ進み、通信ユニット１０２が二輪車２００との間
に無線リンクを確立する。表示項目６の「ナビゲーショ
ン」が選択されると所定のナビモードへ移行し、前記ナ
ビ機能部１０６がナビゲーション機能を発揮する。ステ
ップＳ２６では、前記選択された車両情報の送信を二輪
車に対して要求する。
【００３３】二輪車２００は、この要求をステップＳ１
３において受信すると、ステップＳ１４において、選択
された車両情報を収集する。ステップＳ１５では、収集
した車両情報を携帯無線端末１００へ送信する。携帯無
線端末１００は、この車両情報をステップＳ２７におい
て受信すると、ステップＳ２８において、これをディス
プレイ１０１上に表示する。
【００３４】図８は、表示項目１（トリップメータ）が
選択された場合のディスプレイ１０１の表示例である。
同様に、図９は、表示項目２（エンジン回転数）が選択
された場合の表示例であり、図１０は、表示項目３（燃
料／水温計）が選択された場合の表示例であり、図１１
は、表示項目４（電圧／オイル）が選択された場合の表
示例である。
【００３５】本実施形態によれば、二輪車のメータに表
示できない車両情報を、当該二輪車に装着された携帯無
線端末のディスプレイに表示させることができるので、
運転者に対して多くの車両情報を提供できるようにな
る。
【００３６】なお、上記した実施形態では携帯無線端末
１００と二輪車２００とがブルートゥースを利用した無
線リンクを介して通信するものとして説明したが、他の
無線通信方式や有線通信を採用しても良い。但し、本実
施形態のように無線通信を利用すれば、二輪車と無線端
末とが無接点で通信できるので、屋外に放置されること
の多い二輪車でも、経年劣化が無く信頼性の高い通信を
長期にわたって維持できるようになる。
【００３７】
【発明の効果】本発明によれば、以下のような効果が達
成される。 (1)請求項１、５の発明によれば、二輪車のメータに表
示できない車両情報を、当該二輪車に装着された携帯無
線端末のディスプレイに表示させることができるので、
計器類を別途に追加することなく、運転者に対して多く
の車両情報を提供できるようになる。 (2)請求項２、６の発明によれば、携帯無線端末のディ
スプレイに、表示させる車両情報を選択させるメニュー
画面が表示されるので、運転者は所望の車両情報のみを
選択的に表示させることができる。 (3)請求項３の発明によれば、携帯無線端末のディスプ
レイに車両情報を表示させながら、これを充電すること
ができる。 (4)請求項４，７の発明によれば、二輪車と無線端末と
が無接点で通信できるので、屋外に放置されることの多
い二輪車でも、経年劣化が無く信頼性の高い通信を長期
にわたって維持できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明を一実施形態である無線端末装着車両
の側面図である。
【図２】 図１の二輪車の要部正面図である。
【図３】 図１の二輪車をレッグシールドの背面から見
た斜視図である。
【図４】 メータユニットの上面図である。
【図５】 二輪車および無線端末の構成を示したブロッ
ク図である。
【図６】 本実施形態の動作を示したフローチャートで
ある。
【図７】 メニュー画面の一連を示した図である。
【図８】 トリップメータの表示例を示した図である。
【図９】 エンジン回転数の表示例を示した図である。
【図１０】 燃料および水温の表示例を示した図であ
る。
【図１１】 電圧およびオイルの表示例を示した図であ
る。
【符号の説明】
８…ヘッドライト、９…メータユニット、１０…ホー
ン、２１…ハンドル、３２…シート、３７Ｌ，３７Ｒ…
ウインカ、３８…電源スイッチ、３９，４０…ブレーキ
レバー、９２…端末ホルダ、１００…携帯無線端末、１
０１…ディスプレイ、２００…二輪車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０４Ｑ 7/38 Ｈ０４Ｂ 7/26 １０９Ｔ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ディスプレイを備えた携帯無線端末が着
    脱自在に装着される携帯無線端末装着車両において、 携帯無線端末を保持する端末ホルダと、 前記携帯無線端末と通信する通信手段と、 車両情報を前記通信手段を介して携帯無線端末へ提供す
    る制御手段とを含み、 前記車両情報が携帯無線端末のディスプレイに表示され
    ることを特徴とする携帯無線端末装着車両。
  2. 【請求項２】 前記制御手段は、携帯無線端末から要求
    された車両情報を選択的に提供することを特徴とする請
    求項１に記載の携帯無線端末装着車両。
  3. 【請求項３】 前記端末ホルダは、車両の電源で携帯無
    線端末を充電する充電手段を含むことを特徴とする請求
    項１または２に記載の携帯無線端末装着車両。
  4. 【請求項４】 前記通信手段は、ブルートゥース規格に
    準拠したインターフェース仕様を満たすことを特徴とす
    る請求項１ないし３のいずれかに記載の携帯無線端末装
    着車両。
  5. 【請求項５】 車両と通信する通信手段を備えた携帯無
    線端末において、 前記車両から提供される車両情報を取得する制御手段
    と、 前記取得した車両情報を表示するディスプレイとを含む
    ことを特徴とする携帯無線端末。
  6. 【請求項６】 前記ディスプレイにメニュー画面を表示
    させて表示対象の車両情報を選択させるアプリケーショ
    ンを具備し、 前記制御手段は、メニュー画面で選択された表示対象を
    車両へ通知し、これに応答して車両から提供される車両
    情報を前記ディスプレイに表示させることを特徴とする
    請求項２に記載の携帯無線端末。
  7. 【請求項７】 前記通信手段は、ブルートゥース規格に
    準拠したインターフェース仕様を満たすことを特徴とす
    る請求項５または６に記載の携帯無線端末。
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