JP2003136073A - 中和方法および中和装置 - Google Patents

中和方法および中和装置

Info

Publication number
JP2003136073A
JP2003136073A JP2001336070A JP2001336070A JP2003136073A JP 2003136073 A JP2003136073 A JP 2003136073A JP 2001336070 A JP2001336070 A JP 2001336070A JP 2001336070 A JP2001336070 A JP 2001336070A JP 2003136073 A JP2003136073 A JP 2003136073A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon dioxide
dioxide gas
wastewater
waste water
tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001336070A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4314629B2 (ja
Inventor
Akira Wakasa
暁 若狭
Hiroaki Fujiwara
浩昭 藤原
Toshito Watabe
敏人 渡部
Osamu Tanaka
収 田中
Takashi Shindo
貴志 新藤
Soji Sumi
宗司 角
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miura Co Ltd
Original Assignee
Miura Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Miura Co Ltd filed Critical Miura Co Ltd
Priority to JP2001336070A priority Critical patent/JP4314629B2/ja
Publication of JP2003136073A publication Critical patent/JP2003136073A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4314629B2 publication Critical patent/JP4314629B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭酸ガスをアルカリ性の排水へ有効に溶
解させ、排水を効率的に中和するとともに、炭酸ガスの
供給を自動化することである。 【解決手段】 排水を炭酸ガスにより中和する方法であ
って、排水へ炭酸ガスを加圧溶解することを特徴として
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アルカリ性の排
水を炭酸ガスにより中和処理する方法および装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】アルカリ性の排水,たとえば水を加熱し
て蒸気を発生させる蒸気ボイラの缶体内の缶水は、給水
される水の中に含まれている不純物,特に炭酸イオン等
の濃縮および分解により強アルカリ性となる。近年、こ
のような業務用の機器から排出する排水は、環境を守る
ために所定の排水処理を行ってから工場外へ排出しなけ
ればならない。すなわち、これらの排水作業の際には所
定の排水基準に適合するように、中和処理を行う必要が
ある。この中和処理には、例えば塩酸等による化学的中
和方法もあるが、取り扱い作業が危険である。
【0003】一方、炭酸ガスを排水に注入して中和処理
する装置においては、炭酸ガスのランニングコストが大
きくなる。そこで、炭酸ガスによる中和装置において
は、ランニングコストを低減するため、前記炭酸ガスを
有効に前記排水へ作用させる必要がある。すなわち、前
記炭酸ガスを前記排水へ有効に溶解させ、反応させるこ
とが重要である。さらに、使用する炭酸ガスの供給を効
率的に行う必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、炭酸ガスをアルカリ性の排水へ有効に溶
解させ、排水を効率的に中和するとともに、炭酸ガスの
供給を自動化することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を
解決するためになされたものであって、請求項1に記載
の発明は、排水を炭酸ガスにより中和する方法であっ
て、排水へ炭酸ガスを加圧溶解することを特徴としてい
る。
【0006】請求項2に記載の発明は、排水を炭酸ガス
により中和する方法であって、排水源からの原排水と炭
酸ガス供給手段から供給される供給炭酸ガスと処理タン
ク内において処理作用に使用した残りの残留炭酸ガスと
を混合することを特徴としている。
【0007】請求項3記載の発明は、排水を炭酸ガスに
より中和する方法であって、排水源からの原排水と処理
タンク内において処理作用を受けた中処理排水と炭酸ガ
ス供給手段から供給される供給炭酸ガスとを混合するこ
とを特徴としている。
【0008】請求項4に記載の発明は、排水を炭酸ガス
により中和する方法であって、排水源からの原排水と処
理タンク内において処理作用を受けた中処理排水と炭酸
ガス供給手段から供給される供給炭酸ガスと前記処理タ
ンク内において処理作用に使用した残りの残留炭酸ガス
とを混合することを特徴としている。
【0009】請求項5に記載の発明は、排水を炭酸ガス
により中和する装置であって、炭酸ガス供給手段を備え
るとともに、排水源からの原排水と前記炭酸ガス供給手
段から供給される供給炭酸ガスとを混合する混合手段を
備えたことを特徴としている。
【0010】請求項6に記載の発明は、排水を炭酸ガス
により中和する装置であって、処理タンクと炭酸ガス供
給手段を備えるとともに、排水源からの原排水と前記炭
酸ガス供給手段から供給される供給炭酸ガスと前記処理
タンク内において処理作用に使用した残りの残留炭酸ガ
スとを混合する混合手段を備えたことを特徴としてい
る。
【0011】請求項7に記載の発明は、排水を炭酸ガス
により中和する装置であって、処理タンクと炭酸ガス供
給手段を備えるとともに、前記処理タンク内において処
理作用を受けた中処理排水を前記処理タンクの下部から
前記処理タンクの上部へ循環させる循環経路を備え、こ
の循環経路に排水源からの原排水と前記中処理排水と前
記炭酸ガス供給手段から供給される供給炭酸ガスとを混
合する混合手段を備えたことを特徴としている。
【0012】請求項8に記載の発明は、排水を炭酸ガス
により中和する装置であって、処理タンクと炭酸ガス供
給手段を備えるとともに、前記処理タンク内において処
理作用を受けた中処理排水を前記処理タンクの下部から
前記処理タンクの上部へ循環させる循環経路を備え、こ
の循環経路に排水源からの原排水と前記中処理排水と前
記炭酸ガス供給手段から供給される供給炭酸ガスと前記
処理タンク内において処理作用に使用した残りの残留炭
酸ガスとを混合する混合手段を備えたことを特徴として
いる。
【0013】請求項9に記載の発明は、前記処理タンク
は、上部が開放した外側槽と下部が開放した内側槽とに
より構成されていることを特徴としている。
【0014】さらに、請求項10に記載の発明は、前記
処理タンクは、上部が開放した外側槽と下部が開放した
内側槽とにより構成されており、前記循環経路に前記原
排水の流入を制御する流入制御手段を備えるとともに、
前記外側槽にこの外側槽内の水位レベルを制御する水位
制御手段と前記外側槽からの処理済排水の排出を制御す
る排出制御手段と前記外側槽内の排水の性状検出手段と
を備え、この性状検出手段および前記水位制御手段の検
出結果に基づいて、前記流入制御手段と前記排出制御手
段とを制御する制御器を備えたことを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態に
ついて説明すると、この発明は、アルカリ性排水の炭酸
ガスによる中和処理において好適に実施される。すなわ
ち、排水源からの原排水,たとえば蒸気ボイラからの排
水のアルカリ度を炭酸ガスにより効率良く低下させ,す
なわち中和処理を行い、排水基準に適合した処理水とし
て排出するものである。
【0016】まず、第一の実施の形態について説明する
と、この形態は、アルカリ性の排水を中和するとき、排
水中へ炭酸ガスを加圧溶解,すなわち加圧しながら混合
することにより、前記排水と炭酸ガスとの両者を効率良
く接触させ、前記排水への炭酸ガスの溶解効率を向上さ
せる。
【0017】つぎに、第二の実施の形態について説明す
ると、この形態は、排水源からの原排水中へ炭酸ガス供
給手段から供給される供給炭酸ガスと処理タンク内にお
いて処理作用に使用した残りの残留炭酸ガス,すなわち
処理作用において未反応のままで使用されなかった炭酸
ガスとの両炭酸ガスを加圧しながら混合することによ
り、前記原排水と前記両炭酸ガスとの3者を効率良く接
触させ、排水への炭酸ガスの溶解効率を向上させる。
【0018】つぎに、第三の実施の形態について説明す
ると、この形態は、排水源からの原排水中および処理タ
ンク内において処理作用を受けた中処理排水中の両排水
中へ炭酸ガス供給手段から供給される供給炭酸ガスを加
圧しながら混合することにより、前記両排水と前記供給
炭酸ガスとの3者を効率良く接触させ、排水への炭酸ガ
スの溶解効率を向上させる。
【0019】つぎに、第四の実施の形態について説明す
ると、この形態は、前記第二および前記第三の実施の形
態の変形例である。炭酸ガス供給手段から供給される供
給炭酸ガスおよび処理タンク内において処理作用に使用
した残りの残留炭酸ガスとの両炭酸ガスと、排水源から
の原排水および前記処理タンク内において処理作用を受
けた中処理排水との両排水とを加圧しながら混合するこ
とにより、前記両排水と前記両炭酸ガスとの4者を効率
良く接触させ、排水への炭酸ガスの溶解効率をさらに向
上させる。
【0020】つぎに、第五の実施の形態について説明す
ると、この形態は、中和処理に使用する炭酸ガスの供給
手段を備え、さらに排水源からの原排水と前記炭酸ガス
供給手段から供給される供給炭酸ガスの両者を吸引して
混合する混合手段,たとえばポンプを備えている。ここ
において、前記ポンプは、このポンプの吸込口から気体
と液体をともに吸引し、このポンプ内部で前記両者をと
もに混合しながら加圧する構造のポンプである。
【0021】このような構成の中和装置の作用について
説明する。前記両者は、前記吸込口から前記ポンプ内へ
導入される。前記ポンプ内において、前記両者が混合さ
れた流体は、前記ポンプの吐出口まで流れるときの圧力
抵抗の損失,すなわち圧損分だけ加圧された状態とな
る。したがって、前記ポンプ内において、前記供給炭酸
ガスは、加圧されることにより、前記原排水の中へ溶解
する。そして、前記吐出口にさらに吐出配管を接続して
いる場合には、前記両者が混合された流体は、前記吐出
配管まで流れるときの圧損分も加えて加圧された状態と
なる。したがって、前記供給炭酸ガスは、前記ポンプ内
および前記吐出配管内において、加圧されることによ
り、前記原排水の中へ溶解する。すなわち、加圧しなが
ら混合することにより、前記原排水と前記供給炭酸ガス
との両者を効率良く接触させ、前記原排水中への前記供
給炭酸ガスの溶解効率を向上させる。
【0022】ここにおいて、前記混合手段の下流側に絞
り手段,たとえばオリフィスを備えることも、実施に応
じ、好適である。これにより、加圧圧力を高くした状態
を維持しながら前記原排水中へ前記供給炭酸ガスを溶解
させることができる。したがって、前記原排水中への前
記供給炭酸ガスの溶解効率をさらに向上させ、前記原排
水を効率的に中和することができる。
【0023】つぎに、第六の実施の形態について説明す
ると、この形態は、前記第五の実施の形態の第一変形例
である。処理タンクと前記炭酸ガス供給手段を備え、さ
らに前記処理タンク内において処理作用に使用した残り
の残留炭酸ガスを回収する回収経路を備え、この回収経
路を前記吸込口へ接続している。これにより、前記混合
手段は、前記原排水と前記供給炭酸ガスと前記残留炭酸
ガスとの3者を吸引して混合する構成となっている。
【0024】このような構成の中和装置の作用について
説明する。前記混合手段により、前記原排水中へ前記供
給炭酸ガスおよび前記残留炭酸ガスの両炭酸ガスを効率
的に加圧溶解する。すなわち、加圧しながら混合するこ
とにより、前記原排水と前記両炭酸ガスとの3者を効率
良く接触させ、前記原排水中への前記両炭酸ガスの溶解
効率を向上させる。
【0025】つぎに、第七の実施の形態について説明す
ると、この形態は、前記第五の実施の形態の第二変形例
であり、さらに前記第六の実施の形態の変形例でもあ
る。前記処理タンクと前記炭酸ガス供給手段を備え、さ
らに前記処理タンク内において処理作用を受けた中処理
排水を前記処理タンクの下部から前記処理タンクの上部
へ循環させる循環経路を備え、この循環経路に前記原排
水と前記中処理排水との両排水と、前記供給炭酸ガスと
の3者を吸引して混合する混合手段を備えている。
【0026】このような構成の中和装置の作用について
説明する。前記混合手段により、前記両排水中へ前記供
給炭酸ガスを効率的に加圧溶解する。すなわち、加圧し
ながら混合することにより、前記両排水と前記供給炭酸
ガスとの3者を効率良く接触させ、前記両排水中への前
記供給炭酸ガスの溶解効率を向上させる。
【0027】つぎに、第八の実施の形態について説明す
ると、この形態は、前記第五の実施の形態の第三変形例
であり、さらに前記第六の実施の形態および前記第七の
実施の形態の変形例でもある。前記処理タンクと前記炭
酸ガス供給手段を備え、さらに前記回収経路および前記
循環経路を備え、この循環経路に前記原排水と前記中処
理排水と前記供給炭酸ガスと前記残留炭酸ガスとの4者
を吸引して混合する前記混合手段を備えている。
【0028】このような構成の中和装置の作用について
説明する。前記混合手段により、前記両排水中へ前記両
炭酸ガスを効率的に加圧溶解する。すなわち、加圧しな
がら混合することにより、前記両排水と前記両炭酸ガス
との4者を効率良く接触させ、前記両排水中への前記両
炭酸ガスの溶解効率を向上させる。
【0029】つぎに、第九の実施の形態について説明す
ると、この形態は、前記第六〜前記第八の実施の形態に
おいて、前記処理タンクを上部が開放した外側槽と下部
が開放した内側槽とにより構成したときのそれぞれの第
一変形例である。
【0030】この形態にあっては、前記内側槽内の圧力
値は、前記外側槽内の水面と前記内側槽内の水面との水
頭差による圧力値としている。この水頭差による圧力値
は微圧であるので、前記内側槽内の排水に溶存する炭酸
ガスを少なくすることができる。したがって、前記内側
槽の下部で連通している前記外側槽から排出される前記
処理済排水に含まれたままの状態で排出される炭酸ガス
を少なくできる。すなわち、中和処理において、前記原
排水と未反応のまま排出される炭酸ガスを少なくできる
ようにしている。ここにおいて、前記水頭差による圧力
値は、前記内側槽内の圧力値が1000mmH2O以下で
あることが好ましい。
【0031】つぎに、第十の実施の形態について説明す
ると、この形態は、前記第七および前記第八の実施の形
態におけるそれぞれの第二変形例である。前記処理タン
クは、上部が開放した外側槽と下部が開放した内側槽と
により構成されており、前記循環経路に前記原排水の流
入を制御する流入制御手段を備えるとともに、前記外側
槽にこの外側槽内の水位レベルを制御する水位制御手段
と前記外側槽からの処理済排水の排出を制御する排出制
御手段と前記外側槽内の排水の性状検出手段とを備え、
さらにこの性状検出手段および前記水位制御手段の検出
結果に基づいて、前記流入制御手段と前記排出制御手段
とを制御する制御器を備えている。ここにおいて、前記
性状検出手段は、その検出結果,たとえば前記排水のp
H値や温度等の測定を行い、これらの検出結果を前記制
御器3へ出力するものである。
【0032】前記制御器は、前記水位検出手段により、
前記外側槽内の水位レベルが高水位レベルに達したこと
が検出されると、前記流入制御手段を閉じ、前記外側槽
内の水位レベルが低水位レベルに達したことが検出され
ると、前記流入制御手段を開とする制御を行うようにな
っている。また、前記制御器は、前記性状検出手段によ
り、前記外側槽内の排水の性状が排水基準値に達してい
ないことが検出されると、前記排出制御手段を閉じ、ま
た前記外側槽内の排水の性状が排水基準値に達している
ことが検出されると、前記排出制御手段を開とする制御
を行うようになっている。
【0033】このような構成の中和装置の作用を説明す
る。まず、前記第七の実施の形態における第二変形例の
作用について説明する。前記流入制御手段を開とし、前
記供給炭酸ガスを供給しながら前記混合手段を作動させ
る。すなわち、前記原排水と前記供給炭酸ガスとの両者
をまず混合する。そして、この炭酸ガスが混合された前
記原排水(以下、「炭酸ガス混合排水」と云う)は、前
記内側槽内へ導入される。この内側槽内で前記炭酸ガス
混合排水は、前記残留炭酸ガスと前記中処理排水とに分
離される。つぎに、前記流入制御手段の開を維持し、前
記供給炭酸ガスの供給も継続しながら前記混合手段を作
動させる。すると、前記処理タンクの下部の前記循環回
路から前記中処理排水も前記混合手段へ吸引混合され
る。すなわち、前記両排水と前記供給炭酸ガスとの3者
を混合する。そして、この炭酸ガスがさらに混合された
前記炭酸ガス混合排水は、前記内側槽内へ導入される。
これを繰り返すと、この内側槽内で前記炭酸ガス混合排
水は、前記残留炭酸ガスとさらに中和処理された中処理
排水とに分離される。
【0034】この中処理排水により、前記外側槽内の排
水の水位レベルは、上昇し、高水位レベルになる。この
高水位レベルになると、前記流入制御手段を閉とする。
そして、前記性状検出手段による検出結果が前記排水基
準値となっていれば、前記混合手段の作動を停止する。
前記性状検出手段による検出結果が前記排水基準値に達
していなければ、前記混合手段の作動を中和処理完了と
なるまで継続する。中和処理が完了すると、前記混合手
段の作動を停止し、前記排出制御手段を開き、中和処理
が完了した処理済排水を排出する。ここにおいて、前記
水位制御手段により、前記外側槽内の排水の水位レベル
を低水位レベルに維持し、つぎの中和処理作業へ移行す
ることも実施に応じ、好適である。すなわち、加圧しな
がら混合することにより、前記両排水と前記供給炭酸ガ
スとの3者を効率良く接触させ、前記両排水中への前記
供給炭酸ガスの溶解効率を向上させる。
【0035】つぎに、前記第八の実施の形態における第
二変形例の作用について説明する。前記流入制御手段を
開とし、前記供給炭酸ガスを供給しながら前記混合手段
を作動させる。すなわち、前記原排水と前記供給炭酸ガ
スとの両者をまず混合する。そして、この炭酸ガスが混
合された前記原排水(以下、「炭酸ガス混合排水」と云
う)は、前記内側槽内へ導入される。この内側槽内で前
記炭酸ガス混合排水は、前記残留炭酸ガスと前記中処理
排水とに分離される。つぎに、前記流入制御手段の開を
維持し、前記供給炭酸ガスの供給も継続しながら前記混
合手段を作動させる。すると、前記処理タンクの下部の
前記循環回路から前記中処理排水も前記混合手段へ吸引
混合される。そして、前記回収経路から前記残留炭酸ガ
スも前記混合手段へ吸引混合される。すなわち、前記両
排水と前記両炭酸ガスとの4者を混合する。そして、こ
の炭酸ガスがさらに混合された前記炭酸ガス混合排水
は、前記内側槽内へ導入される。これを繰り返すと、こ
の内側槽内で前記炭酸ガス混合排水は、前記残留炭酸ガ
スとさらに中和処理された中処理排水とに分離される。
【0036】この中処理排水により、前記外側槽内の排
水の水位レベルは、上昇し、高水位レベルになる。この
高水位レベルになると、前記流入制御手段を閉とする。
そして、前記性状検出手段による検出結果が前記排水基
準値となっていれば、前記混合手段の作動を停止する。
前記性状検出手段による検出結果が前記排水基準値に達
していなければ、前記混合手段の作動を中和処理完了と
なるまで継続する。中和処理が完了すると、前記混合手
段の作動を停止し、前記排出制御手段を開き、中和処理
が完了した処理済排水を排出する。ここにおいて、前記
水位制御手段により、前記外側槽内の排水の水位レベル
を低水位レベルに維持し、つぎの中和処理作業へ移行す
ることも実施に応じ、好適である。
【0037】この場合、前記残留炭酸ガスは、再度前記
混合手段により混合されるので、より効率的に炭酸ガス
を溶解させることができる。この溶解効率の向上によ
り、炭酸ガスを効率的に溶解させて排水を中和するとと
もに、使用した炭酸ガスの量だけ炭酸ガスが供給される
ので、炭酸ガスの供給の自動化ができる。
【0038】以上のように、前記原排水への炭酸ガスの
溶解効率を向上させることにより、炭酸ガスをアルカリ
性の排水へ有効に溶解させ、排水を効率的に中和すると
ともに炭酸ガスの供給を自動化することができる。
【0039】
【実施例】以下、この発明の具体的実施例について、図
面に基づいて詳細に説明する。まず、第一実施例につい
て説明する。図1は、この発明を適用する第一実施例の
中和装置を説明する概略的な説明図である。
【0040】図1において、この発明を適用する中和装
置1は、アルカリ性の排水と炭酸ガスを混合する混合手
段2(以下、「ポンプ2」と云う)と、前記中和装置1
の制御を行う制御器3とを備えている。
【0041】前記ポンプ2は、このポンプ2の吸込口4
から気体と液体をともに吸引し、このポンプ2内部で気
体と液体をともに混合しながら加圧する構造のポンプで
ある。すなわち、排水源(図示省略)から供給された排
水を貯留する原水タンク5内の原排水と炭酸ガスの両者
を前記吸込口4から吸引して混合するようになってい
る。前記吸込口4は、原水配管6を介して前記原水タン
ク5と接続されており、また炭酸ガスを供給するガス供
給配管7と接続されている。前記ポンプ2の吐出口8
は、混合された流体を吐出する吐出配管9と接続されて
いる。
【0042】前記制御器3は、前記ポンプ2と回線(符
号省略)を介して接続されている。
【0043】このような構成の前記中和装置1の作用に
ついて説明する。前記両者は、前記吸込口4から前記ポ
ンプ2内へ導入される。前記両者が混合された流体は、
前記ポンプ2から前記吐出配管9まで流れるときの圧損
分が加圧された状態となるので、炭酸ガスは、前記ポン
プ2内および前記吐出配管9内において、加圧されるこ
とにより、前記原排水の中へ溶解する。すなわち、加圧
しながら混合することにより、前記両者を効率良く接触
させ、前記原排水中への炭酸ガスの溶解効率を向上させ
た状態で前記原排水を中和する。そして、処理済排水と
して、前記吐出配管9から排出する。
【0044】ここにおいて、前記中和装置1は、中和処
理に使用する炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給手段10
を備え、さらに前記ポンプ2の下流側に絞り手段11
(以下、「オリフィス11」と云う)を備えることも、
実施に応じ、好適である。
【0045】前記炭酸ガス供給手段10は、炭酸ガスを
貯留する炭酸ガスボンベ12と、炭酸ガスを前記ポンプ
2へ供給する前記ガス供給配管7と、このガス供給配管
7に設けられている炭酸ガスの供給を制御するガス制御
弁13と、炭酸ガスの供給圧力を調節するガバナ14
と、炭酸ガスの供給圧力を表示する圧力計15とにより
構成されている。前記ガス制御弁13は、前記制御器3
と回線(符号省略)を介して接続されている。
【0046】前記オリフィス11は、前記吐出配管9に
設けられており、流体の流量を制限するものであり、実
施に応じ、バルブやノズル等でも好適である。前記オリ
フィス11により、加圧圧力を高くした状態を維持しな
がら前記原排水中へ炭酸ガスを溶解させることができ
る。したがって、前記原排水中への炭酸ガスの溶解効率
をさらに向上させた状態で前記原排水を効率的に中和す
ることができる。ここにおいて、前記オリフィス11
は、前記吐出口8に近接して設けることも実施に応じ、
好適である。
【0047】つぎに、第二実施例について説明すると、
この第二実施例は、前記第一実施例の第一変形例であ
る。図2は、この発明を適用する第二実施例の中和装置
を説明する概略的な説明図である。前記第一実施例と同
一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略
する。
【0048】図2において、この発明を適用する中和装
置1は、前記ポンプ2と、前記制御器3とを備え、さら
に中和処理に用いる供給炭酸ガスを供給する炭酸ガス供
給手段10と、前記原排水と前記供給炭酸ガスの両者が
混合された流体を貯留する処理タンク16と、この処理
タンク16内において、処理作用に使用した残りの残留
炭酸ガスを回収する回収経路17とにより構成されてい
る。
【0049】前記処理タンク16は、上部が開放した外
側槽18と下部が開放した内側槽19とにより構成され
ている。前記内側槽19の上部には、前記オリフィス1
1および前記回収配管17がそれぞれ接続されており、
前記内側槽19の天井部20において、前記内側槽19
内とそれぞれ連通している。すなわち、前記回収配管1
7および前記オリフィス11から下流側の前記吐出配管
9は、前記天井部20から前記内側槽19内においてそ
れぞれ開口しており、その各開口端は、それぞれ前記内
側槽19内の下方へ適宜下がった地点となっている。こ
の第二実施例にあっては、前記内側槽19内の圧力値
は、前記外側槽18内の外側水面21と前記内側槽19
内の内側水面22との水頭差による圧力値となってい
る。さらに、前記処理タンク16は、前記外側槽18の
下部に処理済排水を排出する排出配管23を備えてい
る。
【0050】前記回収経路17は、前記吸込口4と接続
されている。この第二実施例においては、簡便のため、
前記回収経路17は、前記ガス供給配管7と合流させた
後、前記吸込口4と接続させている。これにより、前記
ポンプ2は、前記原排水,前記供給炭酸ガスおよび前記
残留炭酸ガスの3者を吸引して混合する構成となってい
る。
【0051】このような構成の前記中和装置1の作用に
ついて説明する。前記3者は、前記吸込口4から前記ポ
ンプ2内へ導入される。前記3者が混合された流体は、
前記ポンプ2から前記オリフィス11まで流れるときの
圧損分が加圧された状態となるので、前記両炭酸ガス
は、前記ポンプ2内および前記吐出配管9内において、
加圧されることにより、前記原排水の中へ溶解する。前
記3者の混合された排水は、前記内側槽19内で前記残
留炭酸ガスと、前記炭酸ガスにより中和処理作用を受
け、中和された処理済排水とに分離される。そして、前
記残留炭酸ガスは、前記回収経路17から前記ポンプ2
へ繰り返し回収を行うようになっている。すなわち、加
圧しながら混合することにより、前記原排水と前記両炭
酸ガスとの3者を効率良く接触させ、前記原排水中への
前記供給炭酸ガスの溶解効率を向上させた状態で前記原
排水を中和する。そして、処理済排水として、前記排出
配管23から排出する。
【0052】ここにおいて、前記内側槽19内の前記水
頭差による圧力値は、1000mmH 2O以下の微圧に設
定してあるので、前記内側槽19内の排水に溶存する炭
酸ガスを少なくすることができる。したがって、前記内
側槽19の下部で連通している前記外側槽18から排出
される前記処理済排水に含まれたままの状態で排出され
る炭酸ガスを少なくできる。すなわち、中和処理におい
て、前記原排水と未反応のまま排出される炭酸ガスを少
なくできる。
【0053】つぎに、第三実施例について説明すると、
この第三実施例は、前記第一実施例の第二変形例であ
り、さらに前記第二実施例の変形例でもある。図3は、
この発明を適用する第三実施例の中和装置を説明する概
略的な説明図である。前記第一実施例および前記第二実
施例と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説
明は省略する。
【0054】図3において、この発明を適用する中和装
置1は、前記ポンプ2と、前記制御器3と、前記炭酸ガ
ス供給手段10と、前記処理タンク16とから構成され
ており、さらに前記処理タンク16内において処理作用
を受けた中処理排水を前記外側槽18の下部から前記内
側槽19の上部へ循環させる循環経路24を備えてい
る。これにより、前記ポンプ2は、前記原排水,前記中
処理排水および前記供給炭酸ガスの3者を吸引して混合
する構成となっている。
【0055】前記循環経路24は、その一端が前記外側
槽18の下部(符号省略)と接続されている。また、そ
の他端は、前記ポンプ2の上流側において、前記原水配
管6と合流するように接続され、さらに前記ガス供給配
管7および前記吸込口4と接続されている。すなわち、
前記循環経路24は、前記外側槽18の下部と、前記ポ
ンプ2,前記吐出配管9および前記オリフィス11を介
して、前記内側槽19の上部とを接続している。
【0056】このような構成の前記中和装置1の作用に
ついて説明する。前記原排水と前記中処理排水とを前記
原水配管6および前記循環経路24との第一合流地点2
5で合流させる。この第一合流地点25の下流側の第二
合流地点26において、さらに前記供給炭酸ガスを前記
ガス供給配管7から供給し、前記両排水へ混合する。そ
して、この3者を前記吸込口4へ導入する。前記ポンプ
2により、前記両排水中へ前記供給炭酸ガスを効率的に
加圧溶解し、この3者の混合された排水を前記吐出配管
9および前記オリフィス11を介して前記内側槽19内
へ吐出する。
【0057】前記3者の混合された排水は、前記内側槽
19内で前記残留炭酸ガスと前記中処理排水とに分離さ
れ、前記中処理排水は、前記循環経路24から前記ポン
プ2へ繰り返し循環を行うようになっている。すなわ
ち、加圧しながら混合することにより、前記両排水と前
記供給炭酸ガスとの3者を効率良く接触させ、前記両排
水中への前記供給炭酸ガスの溶解効率を向上させた状態
で前記原排水を中和する。そして、処理済排水として、
前記排出配管23から排出する。
【0058】つぎに、第四実施例について説明すると、
この第四実施例は、前記第一実施例の第三変形例であ
り、さらに前記第二実施例および前記第三実施例の変形
例でもある。図4は、この発明を適用する第四実施例の
中和装置を説明する概略的な説明図である。前記第一実
施例〜前記第三実施例と同一の部材には同一の符号を付
し、その詳細な説明は省略する。
【0059】図4において、この発明を適用する中和装
置1は、前記ポンプ2と、前記制御器3と、前記炭酸ガ
ス供給手段10と、前記処理タンク16とから構成され
ており、さらに前記回収経路17と前記循環経路24と
の両経路を備えている。これにより、前記ポンプ2は、
前記原排水,前記中処理排水,前記供給炭酸ガスおよび
前記残留炭酸ガスの4者を吸引して混合する構成となっ
ている。
【0060】このような構成の前記中和装置1の作用に
ついて説明する。まず、前記原排水と前記中処理排水と
を前記第一合流地点25で合流させる。つぎに、前記残
留炭酸ガスを前記回収経路17と前記ガス供給配管7と
の第三合流地点27で前記供給炭酸ガスと合流させる。
そして、前記第二合流地点26において、前記供給炭酸
ガスおよび前記残留炭酸ガスの両炭酸ガスを前記ガス供
給配管7から供給し、前記両排水へ混合する。そして、
この4者を前記吸込口4へ導入する。前記ポンプ2によ
り、前記両排水中へ前記両炭酸ガスを効率的に加圧溶解
し、この4者の混合された排水を前記吐出配管9および
前記オリフィス11を介して前記内側槽19内へ吐出す
る。
【0061】前記4者の混合された排水は、前記内側槽
19内で前記残留炭酸ガスと前記中処理排水とに分離さ
れ、前記残留炭酸ガスは、前記回収経路17から前記ポ
ンプ2へ繰り返して回収されるようになっており、一方
前記中処理排水は、前記循環経路24から前記ポンプ2
へ繰り返し循環を行うようになっている。すなわち、加
圧しながら混合することにより、前記両排水と前記両炭
酸ガスとの4者を効率良く接触させ、前記両排水中への
前記両炭酸ガスの溶解効率を向上させた状態で前記原排
水を中和する。そして、処理済排水として、前記排出配
管23から排出する。
【0062】さらに、第五実施例について説明すると、
この第五実施例は、前記第一実施例の第四変形例であ
り、さらに前記第二実施例〜前記第四実施例の変形例で
もある。図5は、この発明を適用する第五実施例の中和
装置を説明する概略的な説明図である。前記第一実施例
〜前記第四実施例と同一の部材には同一の符号を付し、
その詳細な説明は省略する。
【0063】図5において、この発明を適用する中和装
置1は、前記ポンプ2と、前記制御器3と、前記炭酸ガ
ス供給手段10と、前記処理タンク16と、前記回収経
路17と、前記循環経路24とから構成されており、さ
らに前記循環経路24と合流する前記原水配管6に前記
原排水の流入を制御する流入制御手段28を備えるとと
もに、前記外側槽18にこの外側槽18内の水位レベル
を制御する水位制御手段29と、前記外側槽18からの
前記処理済排水の排出を制御する排出制御手段30と、
前記外側槽18内の排水の性状検出手段31とを備えて
いる。さらに、この性状検出手段31および前記水位制
御手段29の検出結果に基づいて、前記制御器3が前記
流入制御手段28と前記排出制御手段30とを制御する
構成となっている。
【0064】これにより、前記ポンプ2は、前記原排
水,前記中処理排水,前記供給炭酸ガスおよび前記残留
炭酸ガスの4者を吸引して混合する構成となっている。
【0065】前記制御器3は、前記流入制御手段28,
前記水位制御手段29,前記排出制御手段30および前
記性状検出手段31とそれぞれ回線(符号省略)を介し
て接続されている。前記制御器3は、前記水位検出手段
29により、前記外側槽18内の水位レベルが高水位レ
ベルに達したことが検出されると、前記流入制御手段2
8を閉じ、前記外側槽18内の水位レベルが低水位レベ
ルに達したことが検出されると、前記流入制御手段28
を開とする制御を行うようになっている。また、前記制
御器3は、前記性状検出手段31により、前記外側槽1
8内の排水の性状が排水基準値に達していないことが検
出されると、前記排出制御手段30を閉じ、また前記外
側槽18内の排水の性状が前記排水基準値に達している
ことが検出されると、前記排出制御手段30を開とする
制御を行うようになっている。
【0066】前記流入制御手段28は、前記原水配管6
に設けられており、前記原水タンク5内に前記原排水が
あるときのみ、前記制御器3により開くことができるよ
うになっている。
【0067】前記水位制御手段29は、前記外側槽18
内に挿入された2本の電極棒32,33をもって構成さ
れている。そして、所定の制御幅で前記排水の水位レベ
ルを制御できるように、前記両電極棒32,33のそれ
ぞれの長さは、異なる長さをもって構成されている。す
なわち、前記第一電極棒32の長さは、前記排水の高水
位レベルを検出して制御できるように、前記第二電極棒
33より短く構成されており、また前記第二電極棒33
の長さは、前記排水の低水位レベルを検出して制御でき
るように、前記第一電極棒32より長く構成されてい
る。ところで、前記水位制御手段29は、2本の電極棒
32,33をもって構成するものとして説明したが、前
記水位制御手段29を構成する電極棒は、2本に限定さ
れるものではなく、1本でも良いし、あるいは3本でも
よい。
【0068】前記排出制御手段30は、前記排出配管2
3に設けられている。前記排出制御手段30は、前記制
御器3により、前記外側槽18内の中和処理が完了した
処理済排水を排出するとき開くように制御される。
【0069】前記性状検出手段31は、pHセンサであ
り(以下、「pHセンサ31」と云う)、前記外側槽1
8の下部に設けられており、前記外側槽18内の排水の
pH値を測定し、その検出結果を前記制御器3へ出力す
る。
【0070】このような構成の前記中和装置1の作用を
説明する。まず、第一段階の工程として、前記処理タン
ク16内に前記原排水がないときは、前記流入制御手段
28と前記ガス制御弁13とを開とし、前記原排水と前
記供給炭酸ガスを供給しながら前記ポンプ2を作動させ
る。すなわち、前記原排水と前記供給炭酸ガスとの両者
をまず混合する。そして、この炭酸ガスが混合された原
排水(以下、「炭酸ガス混合排水」と云う)は、前記内
側槽19内へ導入される。この内側槽19内で前記炭酸
ガス混合排水は、前記残留炭酸ガスと前記中処理排水と
に分離される。
【0071】つぎに、第二段階の工程として、前記流入
制御手段28および前記ガス制御弁13の開の状態を維
持し、前記ポンプ2を作動させる。すると、前記循環経
路24から前記中処理排水も前記ポンプ2へ吸引混合さ
れる。
【0072】さらに、第三段階の工程として、前記回収
経路17から前記残留炭酸ガスも前記ガス供給配管7を
経由して、前記ポンプ2へ吸引混合される。そして、前
記両炭酸ガスがさらに混合された前記炭酸ガス混合排水
は、前記内側槽19内へ導入される。すなわち、前記ポ
ンプ2は、前記両排水と前記両炭酸ガスとの4者を混合
する。
【0073】ここにおいて、前記回収経路17は、前記
内側槽19内の圧力が所定圧力より低いときは、前記ガ
バナ14の作動により、前記供給炭酸ガスを前記内側槽
19内へ供給する経路である。また、前記回収経路17
は、前記内側槽19内の圧力が前記残留炭酸ガスにより
前記所定圧力より高くなったときは、前記残留炭酸ガス
を前記内側槽19内から前記ガス供給配管7を介して、
前記ポンプ2へ移送する経路となる。
【0074】つぎに、第四段階の工程は、前記第二段階
と前記第三段階の工程を繰り返す工程である。この第四
段階の工程においては、前記中処理排水は、さらに中和
される。ここで、中和処理に使用した炭酸ガスの量だけ
前記炭酸ガスボンベ12から炭酸ガスが供給される。そ
して、前記両排水を中和処理しながら前記内側槽19内
へ導入することにより、前記外側槽18内の排水の水位
レベルは、上昇する。
【0075】つぎに、第五段階の工程として、前記第一
電極棒32が前記高水位レベルを検出すると、前記制御
器3は、前記流入制御手段28を閉とする。
【0076】つぎに、第六段階の工程として、前記pH
センサ31により前記外側槽18内の排水のpH値を測
定する。前記pHセンサ31による検出結果が排水基準
値となり、中和処理が完了すると、前記ポンプ2の作動
を停止する。前記pHセンサ31による検出結果が排水
基準値となっていなければ、前記pHセンサ31による
検出結果が排水基準値に達し、中和処理完了となるま
で、前記ポンプ2の作動を継続する。
【0077】さらに、第七段階の工程として、前記排出
制御手段30を開き、前記中和処理が完了した処理済排
水を前記外側槽18内から完全に排出する。
【0078】ここにおいて、前記第六段階の工程におい
て、排水のpH値を測定し、前記第七段階の工程におい
て、前記処理済排水を排出することが好適であるが、実
施に応じ、前記第一段階の工程から前記第五段階のいず
れかの工程あるいは複数の工程においても、前記pHセ
ンサ31により、中和処理された排水のpH値を測定
し、前記排水基準値に達していれば、前記外側槽18か
ら処理済排水として排出することもできる。
【0079】また、前記第七段階の工程において、前記
外側槽18内を空にすることも好適であるが、実施に応
じ、前記第二電極棒33が前記低水位レベルを検出した
時点で、前記排出制御手段30を閉じることも好適であ
る。すなわち、前記第七段階の工程において、前記外側
槽18内の排水の水位レベルを前記低水位レベル以上に
維持し、その後前記第二段階の工程へ戻り、つぎの中和
処理作業を連続して行うこともできる。
【0080】これにより、前記残留炭酸ガスは、繰り返
して、前記ポンプ2により前記原排水へ混合されるの
で、より効率的に,すなわち余ることなく、炭酸ガスを
溶解させることができる。この溶解効率の向上により、
炭酸ガスを効率的に溶解させた状態で排水を中和すると
ともに、使用した炭酸ガスの量だけ炭酸ガスが供給され
るので、炭酸ガスの供給の自動化ができる。
【0081】
【発明の効果】以上のように、排水への炭酸ガスの溶解
効率を向上させることにより、炭酸ガスをアルカリ性の
排水へ有効に溶解させ、排水を効率的に中和するととも
に、炭酸ガスの供給を自動化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例の中和装置を説明する概略的な説明
図である。
【図2】第二実施例の中和装置を説明する概略的な説明
図である。
【図3】第三実施例の中和装置を説明する概略的な説明
図である。
【図4】第四実施例の中和装置を説明する概略的な説明
図である。
【図5】第五実施例の中和装置を説明する概略的な説明
図である。
【符号の説明】
2 ポンプ(混合手段) 3 制御器 10 炭酸ガス供給手段 16 処理タンク 18 外側槽 19 内側槽 24 循環経路 28 流入制御手段 29 水位制御手段 30 排出制御手段 31 pHセンサ(性状検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/66 C02F 1/66 530Q (72)発明者 田中 収 愛媛県松山市堀江町7番地 株式会社三浦 研究所内 (72)発明者 新藤 貴志 愛媛県松山市堀江町7番地 株式会社三浦 研究所内 (72)発明者 角 宗司 愛媛県松山市堀江町7番地 株式会社三浦 研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排水を炭酸ガスにより中和する方法であ
    って、排水へ炭酸ガスを加圧溶解することを特徴とする
    中和方法。
  2. 【請求項2】 排水を炭酸ガスにより中和する方法であ
    って、排水源からの原排水と炭酸ガス供給手段10から
    供給される供給炭酸ガスと処理タンク16内において処
    理作用に使用した残りの残留炭酸ガスとを混合すること
    を特徴とする中和方法。
  3. 【請求項3】 排水を炭酸ガスにより中和する方法であ
    って、排水源からの原排水と処理タンク16内において
    処理作用を受けた中処理排水と炭酸ガス供給手段10か
    ら供給される供給炭酸ガスとを混合することを特徴とす
    る中和方法。
  4. 【請求項4】 排水を炭酸ガスにより中和する方法であ
    って、排水源からの原排水と処理タンク16内において
    処理作用を受けた中処理排水と炭酸ガス供給手段10か
    ら供給される供給炭酸ガスと前記処理タンク16内にお
    いて処理作用に使用した残りの残留炭酸ガスとを混合す
    ることを特徴とする中和方法。
  5. 【請求項5】 排水を炭酸ガスにより中和する装置であ
    って、炭酸ガス供給手段10を備えるとともに、排水源
    からの原排水と前記炭酸ガス供給手段10から供給され
    る供給炭酸ガスとを混合する混合手段2を備えたことを
    特徴とする中和装置。
  6. 【請求項6】 排水を炭酸ガスにより中和する装置であ
    って、処理タンク16と炭酸ガス供給手段10を備える
    とともに、排水源からの原排水と前記炭酸ガス供給手段
    10から供給される供給炭酸ガスと前記処理タンク16
    内において処理作用に使用した残りの残留炭酸ガスとを
    混合する混合手段2を備えたことを特徴とする中和装
    置。
  7. 【請求項7】 排水を炭酸ガスにより中和する装置であ
    って、処理タンク16と炭酸ガス供給手段10を備える
    とともに、前記処理タンク16内において処理作用を受
    けた中処理排水を前記処理タンク16の下部から前記処
    理タンク16の上部へ循環させる循環経路24を備え、
    この循環経路24に排水源からの原排水と前記中処理排
    水と前記炭酸ガス供給手段10から供給される供給炭酸
    ガスとを混合する混合手段2を備えたことを特徴とする
    中和装置。
  8. 【請求項8】 排水を炭酸ガスにより中和する装置であ
    って、処理タンク16と炭酸ガス供給手段10を備える
    とともに、前記処理タンク16内において処理作用を受
    けた中処理排水を前記処理タンク16の下部から前記処
    理タンク16の上部へ循環させる循環経路24を備え、
    この循環経路24に排水源からの原排水と前記中処理排
    水と前記炭酸ガス供給手段10から供給される供給炭酸
    ガスと前記処理タンク16内において処理作用に使用し
    た残りの残留炭酸ガスとを混合する混合手段2を備えた
    ことを特徴とする中和装置。
  9. 【請求項9】 前記処理タンク16は、上部が開放した
    外側槽18と下部が開放した内側槽19とにより構成さ
    れていることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項
    に記載の中和装置。
  10. 【請求項10】 前記処理タンク16は、上部が開放し
    た外側槽18と下部が開放した内側槽19とにより構成
    されており、前記循環経路24に前記原排水の流入を制
    御する流入制御手段28を備えるとともに、前記外側槽
    18にこの外側槽18内の水位レベルを制御する水位制
    御手段29と前記外側槽18からの処理済排水の排出を
    制御する排出制御手段30と前記外側槽18内の排水の
    性状検出手段31とを備え、この性状検出手段31およ
    び前記水位制御手段29の検出結果に基づいて、前記流
    入制御手段28と前記排出制御手段30とを制御する制
    御器3を備えたことを特徴とする請求項7または請求項
    8に記載の中和装置。
JP2001336070A 2001-11-01 2001-11-01 中和装置 Expired - Fee Related JP4314629B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001336070A JP4314629B2 (ja) 2001-11-01 2001-11-01 中和装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001336070A JP4314629B2 (ja) 2001-11-01 2001-11-01 中和装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003136073A true JP2003136073A (ja) 2003-05-13
JP4314629B2 JP4314629B2 (ja) 2009-08-19

Family

ID=19150964

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001336070A Expired - Fee Related JP4314629B2 (ja) 2001-11-01 2001-11-01 中和装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4314629B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5765384A (en) * 1980-10-06 1982-04-20 Takenaka Komuten Co Ltd Neutralization of alkaline waste water
JP2001170659A (ja) * 1999-12-17 2001-06-26 Nippon Sanso Corp 炭酸ガス中和装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5765384A (en) * 1980-10-06 1982-04-20 Takenaka Komuten Co Ltd Neutralization of alkaline waste water
JP2001170659A (ja) * 1999-12-17 2001-06-26 Nippon Sanso Corp 炭酸ガス中和装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4314629B2 (ja) 2009-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1960814B (zh) 排水管清洗方法和排水管清洗装置
KR102024871B1 (ko) 잉여 오존가스 제거장치
JP2004188246A (ja) オゾン水製造システム
EP0915060B1 (en) Method and apparatus for supplying ozonated ultrapure water
KR100625320B1 (ko) 기판 세정 설비의 기능수 공급 장치
JP2003136073A (ja) 中和方法および中和装置
CN106395954A (zh) 无压力的臭氧化去离子水(dio3)的再循环回收系统和方法
JP2003170035A (ja) バブル発生装置、バブル発生制御装置およびバブル発生制御方法ならびに情報記憶媒体
KR20170072577A (ko) 악취제거장치
JPH04104895A (ja) 有機性汚水の生物処理装置
JP2005211858A (ja) 間欠式洗浄方法、および、間欠式洗浄装置
JP4577608B2 (ja) 中和装置
JPH10216750A (ja) オゾン水生成システム
JP2003225681A (ja) ボイラ排水の中和装置
CN205115169U (zh) 一种乳化液废水成套处理装置
JP2003220373A (ja) 給水配管の洗浄方法及び給水配管の洗浄装置及びオゾン水供給装置
KR102229940B1 (ko) 오존수 공급 시스템
JP4596970B2 (ja) 窒素除去システム
JP4446240B2 (ja) ボイラシステム
JP4217836B2 (ja) 汚染土壌浄化装置
JP2003136071A (ja) 中和方法および中和装置
JP4244001B2 (ja) 膜式活性汚泥処理装置の膜洗浄方法
JP5224905B2 (ja) アルカリ排水中和装置
JP6887574B1 (ja) 膜洗浄装置および膜分離活性汚泥システム、並びに膜洗浄方法
US10792622B2 (en) Gas dissolving system with two mixers

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080909

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090427

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090510

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120529

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees