JP2003134643A - 電気接続箱 - Google Patents

電気接続箱

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JP2003134643A
JP2003134643A JP2001330996A JP2001330996A JP2003134643A JP 2003134643 A JP2003134643 A JP 2003134643A JP 2001330996 A JP2001330996 A JP 2001330996A JP 2001330996 A JP2001330996 A JP 2001330996A JP 2003134643 A JP2003134643 A JP 2003134643A
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grommet
case body
cover
electric
junction box
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JP2001330996A
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Mamiko Nakamura
真美子 中村
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Yazaki Corp
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Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイヤハーネスの接続信頼性を維持すること
ができ、電気接続箱の小型化を図ることができ、グロメ
ットの防水シール性が損なわれることがなく確実に止水
することができる電気接続箱を提供する。 【解決手段】 ケース本体11に電線を案内する電線案
内部15を設け、カバー20に電線案内部15に対向し
て位置する電線引出部24を設け、電線案内部15と電
線引出部24との間にグロメット30を挟着し、グロメ
ット30の内部を挿通させてワイヤハーネスを縦方向に
引出す。グロメット30を、電線案内部15に係合させ
て位置決めする。グロメット30に、補強部材42を備
え、その補強部材42を電線案内部15に係合させる。
補強部材42に、電線案内部15の係止部17に係合す
る被係止部48を形成する。グロメット30に、ケース
本体11の孔部18に差し込まれる差込片35を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等のエンジ
ンルームに配置され、リレー、ヒューズ、制御ユニット
その他の電気部品を収容し、ケース本体の外側に引き出
されるワイヤハーネスの出口を塞ぐグロメットを備えた
電気接続箱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、この種の電気接続箱に関連する
技術の一例として、先に本願出願人によって提案された
実開昭63−146916号公報に記載の電気接続箱で
ある。
【0003】図示するように、電気接続箱60は、電気
部品が収容されるケース本体61と、ケース本体61に
覆設されるカバー67と、ケース本体61に装着される
グロメット70とからなっている。ケース本体61の側
壁には、グロメット70の一側に設けられた厚肉周壁部
71のU字形状と同形状の切込部62が形成されてい
る。切込部62の内周面には、内周面に沿う一条の突起
63が立設されている。切込部62には、樹脂ロック部
材80に形成されたストッパー84及びロックアーム8
2が挿入される溝64が形成されている。この溝64に
は、ロックアーム82の係止突起83が係入する係止孔
65が設けられている。
【0004】ワイヤハーネス88が挿通するグロメット
70は、可撓性のチューブ74と、チューブ74に繋が
る厚肉周壁部71とからなっている。チューブ74は、
屈曲自在の蛇腹部75aと、蛇腹部75aに続く筒部7
5bとからなっている。筒部75bは、内周面に複数の
環状のリップ75cを有しており、筒部75bに挿入さ
れるワイヤハーネス88を弾性圧縮して密接にシールす
る。
【0005】厚肉周壁部71は、U字状の断面を成し、
上壁を除く外周面に薄肉の溝部72が形成されている。
厚肉周壁部71の内周面には全周に連なる凹溝73が形
成され、凹溝73には樹脂ロック部材80の外周側面に
設けられた鍔部81が嵌入する。樹脂ロック部材80の
端部には、ケース本体61に向けて突出するロックアー
ム82が設けられている。ロックアーム82の先端部に
は、係止突起83が形成されており、この係止突起83
がケース本体61の係止孔65に係入することにより、
グロメット70がケース本体61に係止されるようにな
っている。
【0006】樹脂ロック部材80の端部には、グロメッ
ト70の移動防止用のストッパー84が形成されてい
る。このストッパー84は、翼状をなし、ケース本体6
1の溝64に挿入するようになっている。
【0007】このようにして構成されたグロメット70
をケース本体61に組み付けるには、溝64にロックア
ーム82及びストッパー84を挿入しつつ、厚肉周壁部
71を下降させる。そして、厚肉周壁部71が切込部6
2の内周面に当接すると、ロックアーム82の係止突起
83がケース本体61の係止孔65に係入して、厚肉周
壁部71がケース本体61にロックされる。また、切込
部62に突設された突起63は溝部72を押圧して、溝
部72は弾性変形を伴いながら突起63と密着する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電気接続箱では、解決すべき以下の問題点がある。
一つには、ケース本体61内においてワイヤハーネス8
8が繰り返し折り曲げられて、ケース本体61の側壁か
ら横方向に引き出されるために、屈曲部88aに曲げ応
力(引張応力)が働き、ワイヤハーネス88が途中で断
線したり、電気部品(図示せず)との接続が切れたりし
て、接続不良になる虞がある。
【0009】また一つには、ケース本体61内にワイヤ
ハーネス88の屈曲スペース66が必要になるため、電
気接続箱60を小型化できないという問題がある。すな
わち、図示しない自動車等のエンジンルームのスペース
は狭小化の傾向にあり、電気接続箱60にあっても小型
化が要請されているにも拘わらず、ケース本体61内に
ワイヤハーネス88の屈曲スペース66を形成したので
は、電気接続箱60の小型化の要請に応じることができ
なくなる。
【0010】複数の電線がテープ巻き等により集束され
たワイヤハーネス88は、その外径が太くなるほど曲げ
難くなり、無理に屈曲させると弾性復元力が大きくな
り、そして、ケース本体61の切込部62を塞ぐグロメ
ット70がこの弾性復元力を受けて、ケース本体61か
ら外れたり、グロメット70の防水シール性が悪くな
り、ケース本体61内に水が浸入する心配がある。
【0011】本発明は、上記した点に鑑み、ワイヤハー
ネスの引き出す方向を変えることにより、繰り返しの折
り曲げを防止してワイヤハーネスの接続信頼性を維持す
ることができ、ワイヤハーネスの無駄な屈曲スペースを
無くして電気接続箱の小型化を図ることができ、また、
ワイヤハーネスが太い場合であってもグロメットの防水
シール性を損なうことなく確実に止水をすることができ
る電気接続箱を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、電気部品を収容するケース
本体と、該ケース本体の外側に引き出されるワイヤハー
ネスの出口を塞ぐグロメットと、該ケース本体の開口部
に覆設されるカバーと、を備えた電気接続箱において、
前記ケース本体に前記ワイヤハーネスを案内する電線案
内部を設け、前記カバーに該電線案内部に対向して位置
する電線引出部を設け、該電線案内部と該電線引出部と
の間に前記グロメットを挟着し、該グロメットの内部を
挿通させて該ワイヤハーネスを縦方向に引出すことを特
徴とする。
【0013】上記構成のように、ケース本体に電線案内
部を設け、カバーに電線引出部を設け、電線引出部と電
線案内部との間にグロメットを挟着することで、ワイヤ
ハーネスは、ケース本体の底壁および側壁に沿いながら
L字状に屈曲し、電線案内部を通過することにより弛み
なく真っ直ぐ縦方向に案内され、グロメットの内部を挿
通して、カバーの電線引出部から外側へ引き出される。
【0014】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の電気接続箱において、前記グロメットが、前記電線
案内部に係合して位置決めされることを特徴とする。
【0015】上記構成のように、グロメットが電線案内
部に係合することで、ケース本体に対するグロメットの
位置決めが行われ、電気接続箱の組付作業性が向上す
る。
【0016】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は請求項2記載の電気接続箱において、前記グロメット
は、該グロメットを補強する補強部材を備え、該補強部
材が前記電線案内部に係合することを特徴とする。
【0017】上記構成のように、グロメットに補強部材
を備えることで、グロメットの形状安定性が向上して、
ケース本体の電線案内部およびカバーの電線引出部の開
口が確実に塞がれて、防水シール性が向上する。
【0018】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の電気接続箱において、前記補強部材に、前記電線案
内部の係止部に係合する被係止部が形成されていること
を特徴とする。
【0019】上記構成のように、補強部材に被係止部を
設けることで、その被係止部を電線案内部の内側面に設
けられた係止部に係合させることにより、グロメットが
ケース本体に固定される。
【0020】また、請求項5記載の発明は、請求項1〜
請求項4の何れか1項に記載の電気接続箱において、前
記グロメットは、前記カバーと前記ケース本体との間に
挟まれる挟着部と、該挟着部の表面に突出して形成され
る電線引出用のチューブと、該表面から垂直に立ち上が
る止水壁とを備えたことを特徴とする。
【0021】上記構成のように、グロメットに挟着部を
備えることで、グロメットはケース本体とカバーとの双
方に密着した状態で挟まれて、電線案内部および電線引
出部の開口が塞がれ、挟着部にチューブを設けること
で、ケース本体内のワイヤハーネスがチューブの内部を
通って外側に引き出され、また、挟着部の表面に止水壁
を備えることで、この止水壁がカバーに当接して、ケー
ス本体への水の浸入を防止する。
【0022】また、請求項6記載の発明は、請求項5記
載の電気接続箱において、前記カバーに仕切壁で区画形
成された止水溝が設けられ、該止水溝に前記止水壁が嵌
入することを特徴とする。
【0023】上記構成のように、カバーに止水溝を設け
ることで、この止水溝にグロメットの止水壁が嵌入し、
グロメットとカバーとの間の隙間がなくなり、ケース本
体内への水の浸入が防がれる。
【0024】また、請求項7記載の発明は、請求項1〜
請求項6の何れか1項に記載の電気接続箱において、前
記グロメットに、前記ケース本体の孔部に差し込まれる
差込片が設けられたことを特徴とする。
【0025】上記構成のように、グロメットに差込片を
設けることで、この差込片がケース本体の孔部に入り、
ケース本体に対するグロメットの位置決めが行われ、組
付作業性が向上する。
【0026】また、請求項8記載の発明は、請求項1〜
請求項7の何れか1項に記載の電気接続箱において、前
記ケース本体と前記カバーとには、相互に繋がるねじ止
部が設けられ、該ねじ止部に雄ねじを螺合させることに
より、該ケース本体に該カバーが固定されることを特徴
とする。
【0027】上記構成のように、ケース本体とカバーと
にねじ止部を設けることで、このねじ止部に雄ねじを所
定の締付力で螺合させることにより、ケース本体にカバ
ーが覆設される。雄ねじの締付力を任意に調整すること
によりグロメットの接圧を変えることができ、電気接続
箱とグロメットの防水シール性が保持される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の具
体例を図面を用いて詳細に説明する。図1〜図3は、本
発明に係る電気接続箱の一実施形態を示すものである。
【0029】図1に示すように、電気接続箱10は、合
成樹脂製のケース本体11と、ケース本体11の開口部
14に覆設されるカバー20と、ケース本体11に収容
される制御ユニット50、リレー52、ヒューズ53そ
の他の電気部品と、電気部品に接続される各電線49a
を集束した状態で外部へ引き出すグロメット30と、か
ら構成されている。
【0030】ケース本体11の側壁13にはハーネス案
内部(電線案内部)15が設けられ、カバー20にはハ
ーネス案内部15と対向して位置するハーネス引出口
(電線引出部)24が設けられ、ハーネス案内部15と
ハーネス引出口24との間にはグロメット30が挟着さ
れている。ハーネス案内部15とハーネス引出口24と
は、グロメット30を介して相互に連通し、ワイヤハー
ネス49がグロメット30の内部を通過して縦方向に引
き出されるようになっている。
【0031】制御ユニット50は、箱状をなし、ケース
50aと、プリント回路板(図示せず)と、プリント回
路板に実装される電子デバイス(図示せず)と、からな
っており、ケース本体11の内部空間11aに収納され
ている。
【0032】この制御ユニット50は、アンチロックブ
レーキシステム(ABS)、電子燃料噴射装置、オルタ
ネータ等の制御を行う、いわゆるECU(電子制御装
置)に相当するものである。ECUは、入力信号処理回
路、演算回路、出力信号回路(駆動回路)、及び電源回
路等で構成されている。制御ユニット50の上面には、
電線付き端子を収容するコネクタ51が装着されてい
る。
【0033】コネクタ51は、合成樹脂製のコネクタハ
ウジング51aと、コネクタハウジング51aに収容さ
れる直付け端子(図示せず)とからなっている。直付け
端子の一側には、電線49aが接続されており、コネク
タハウジング51aの後方から外部に引き出されてい
る。直付け端子毎に電線49aが接続されているため、
複数本の電線49aが配索される格好になり、各電線4
9aはテープ巻き等により集束されてワイヤハーネス4
9を構成している。
【0034】カバー20は、全体として従来技術の欄で
示したカバー67とほぼ同様の形状をなしており、天井
壁21と、天井壁21の縁部に垂設される縁壁22とか
らなっている。天井壁21の一側端部には、ケース本体
11寄りに一段低い段部23が形成されている。この段
部23に、ケース本体11から引き出されたワイヤハー
ネス49のハーネス引出口24がコの字状の輪郭を描い
て開口形成されている。カバー20端部の縁壁22に
は、ケース本体11のねじ止部19と連通するねじ止部
27(図2)が形成されている。
【0035】図2に示すように、段部23の下面24a
には、後述するグロメット30の止水壁33が嵌入する
止水溝25が仕切壁29によって形成されている。この
止水溝25には、ウレタン樹脂製のパッキン28が付着
されている。
【0036】図3に示すように、ケース本体11にカバ
ー20を覆設した際に、止水壁33がパッキン28に密
着した状態になり、これにより、カバー20とグロメッ
ト30との隙間が塞がれて、水の浸入が防止されるよう
になっている。
【0037】再び図1に示すように、ケース本体11
は、上部が開口する箱形を成し、底壁12と、底壁12
の縁部から垂直に起立する側壁13とからなっている。
一側の側壁13内面には、ワイヤハーネス49をグロメ
ット30に案内する枠状のハーネス案内部15が形成さ
れ、ハーネス案内部15と対向する側壁13外面には差
込枠16が形成されている。
【0038】図2に示すように、ハーネス案内部15
は、ケース本体11の縦方向に延びている。ハーネス案
内部15の内側面には、一対の係止溝(係止部)17が
形成されている(片方しか図示せず)。この係止溝17
には、インナー部材(補強部材)42の係止突起(被係
止部)48が係合するようになっている。
【0039】差込枠16は、側壁13の外側に膨出して
おり、側壁13に対し平行に設けられた平行壁16a
と、側壁13に対し垂直に設けられ平行壁16aの両側
端部に連接する一対の垂直壁16bと、からなってい
る。
【0040】図3に示すように、差込枠16の内部空間
には、孔部18が貫通形成され、グロメット30の差込
片35が入るようになっている。一方、差込片35とフ
ック36の隙間37には、平行壁16aが挟まるように
なっている。このように、差込片35と差込枠16とが
互い違いに噛み合うことで、ケース本体11にグロメッ
ト30が取付けられる。
【0041】図2に示すように、側壁13の外面には、
一対のねじ止部19が形成されている。このねじ止部1
9は、カバー20のねじ止部27と相互に連通するよう
になっており、ケース本体11とカバー20とを重合さ
せた状態で、図示しない雄ねじ(タッピングねじ)をね
じ止部19,27に螺合させることにより、グロメット
30を挟んでケース本体11とカバー20とが固定する
ようになっている。
【0042】グロメット30は、グロメット本体31
と、グロメット本体31に嵌着されるインナー部材42
とで構成されている。グロメット本体31は、ゴムや樹
脂等の弾性軟質材を構成材料とし、インナー部材42は
弾性硬質材を構成材料としている。
【0043】グロメット本体31とインナー部材42
は、別部材で構成された別体物であり、後述する方法で
一体化されたものを使用するのが一般的であるが、一体
化する他の方法として、嵌着にて一体化する方法の他
に、インサート成形法や接着方法にて一体化することも
できる。
【0044】グロメット本体31は、カバー20とケー
ス本体11との間に挟まれる板状の挟着部34と、挟着
部34の上面(表面)31a中央部に突出して形成され
たワイヤハーネス49引出用のチューブ32と、挟着部
34の上面31aから垂直に立ち上がり、カバー20に
形成された止水溝25に当接する止水壁33と、止水壁
33の端部に続き、下向きに折り返す差込片35とを備
えている。
【0045】挟着部34は、ケース本体11のハーネス
案内部15とカバー20のハーネス引出口24の開口を
塞ぎ、電気接続箱10に対する水の浸入を防止するため
に設けられたものであり、カバー20とケース本体11
の双方から押圧されるようになっている。挟着部34の
板厚は防水シール性に影響するため、所定の板厚に設定
されている。
【0046】挟着部34の下面(裏面)31bには、イ
ンナー部材42が嵌着される嵌合部39が凹設されてい
る。インナー部材42はグロメット本体31を補強する
別部材である。嵌合部39の内側には、インナー部材4
2の外縁部46が嵌合する内溝(図示せず)が全周に亘
り形成されている。インナー部材42は、嵌合部39を
押し広げるようにして嵌着される。
【0047】軟質のグロメット本体31が硬質のインナ
ー部材42により補強されることにより、グロメット3
0の形状安定性が維持されて、ケース本体11のハーネ
ス案内部15と、カバー20のハーネス引出口24の開
口を確実に塞ぐことができるようになっている。
【0048】インナー部材42は、上述したように合成
樹脂等の弾性硬質材を構成材料とし、中央部に孔部47
を有する矩形輪状をなしている。ワイヤハーネス49
は、この孔部47を通ってケース本体11の外側に引き
出されるようになっている。インナー部材42の上面4
3と外側面45とが交差する稜線部には、外側面45の
外側に出っ張る外縁部46が全周に亘り形成されてい
る。このため、インナー部材42の外側面45は段状に
なっており、外縁部46がグロメット30の嵌合部39
に引っかかることで、インナー部材42がグロメット3
0から抜け出さないようになっている。
【0049】インナー部材42は、ケース本体11のハ
ーネス案内部15の内側に係合し、位置決めされるよう
になっている。そして、インナー部材42の外側面45
には、係止突起48が設けられており、この係止突起4
8をハーネス案内部15に形成された係止溝17に係入
させることにより、インナー部材42が固定されるよう
になっている。上述したように、インナー部材42は、
グロメット本体31と一体化して使用されるものであ
り、グロメット本体31の補強を行うとともに、ケース
本体11に対するグロメット30の位置決めも兼ねてい
る。
【0050】なお、インナー部材42の外側面45の中
央部には、ハーネス案内部15の内側面15bに凹設さ
れた係止溝17に係合する係止突起48がそれぞれ設け
られているが、外側面45の中央部に係止溝(図示せ
ず)又は係止孔(図示せず)を設けて、ハーネス案内部
15の内側面に係止突起を設けてもよい。
【0051】チューブ32は、全体として円筒状をなし
ている。チューブ32先端側の内面には、環状のリブ
(図示せず)が設けられており、ワイヤハーネス49を
挟持できるようになっている。これにより、不用意なワ
イヤハーネス49の引張りに対する位置ずれが防止され
ている。また、チューブ32の端部32aは、ワイヤハ
ーネス49の外径より細く狭まっており、水の浸入が防
止されている。なお、チューブ32の形状は、円筒状に
限定するものではなく、根本側を蛇腹状とし先端側を円
筒状としてもよく、また、チューブ32全体を蛇腹状と
してもよい。
【0052】止水壁33は、グロメット30の上面31
aから垂直に立ち上がる立壁であり、ハーネス引出口2
4の輪郭形状とほぼ同様の輪郭形状に形成されている。
この止水壁33は、カバー20の下面24aに仕切壁2
9で区画形成された止水溝25に入り、止水溝25の奥
側に付着されたウレタン樹脂製のパッキン(封止材)2
8を押圧する。このため、グロメット30とカバー20
との隙間が塞がり、防水シール性が向上して、電気部品
が保護される。
【0053】止水壁25に繋がる差込片35は、グロメ
ット30の端部に下向きに一対形成されている。差込片
35の板厚は、差込枠16の孔部18を塞ぐことができ
る程度の寸法に設定され、差込片35の長さは孔部18
の深さに相当する程度に設定されている。差込片35の
外面35aには、L字状のフック36が差込片35と平
行に形成されている。差込片35とフック36との隙間
37は、差込枠16の平行壁16aを挟持することがで
きる寸法に形成されている。
【0054】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、ケース本体に電線案内部が設けられ、カバーに電線
引出部が設けられ、電線引出部と電線案内部との間にグ
ロメットが挟着しているから、ワイヤハーネスは、ケー
ス本体の底壁および側壁に沿いながらL字状に屈曲し、
電線案内部を通過することにより弛みなく真っ直ぐ縦方
向に案内され、グロメットの内部を挿通し、カバーの電
線引出部から外側へ引き出される。これにより、ワイヤ
ハーネスが繰り返し折り曲げられることが防止されると
ともに、ケース本体内にワイヤハーネスの無駄な屈曲ス
ペースが不要となる。従って、電気接続箱の小型化を図
ることができ、ワイヤハーネスの接続信頼性を維持する
ことができ、また、ワイヤハーネスが太い場合であって
もグロメットの防水シール性を損なうことなく確実に止
水することができる。
【0055】また、請求項2記載の発明によれば、グロ
メットが電線案内部に係合するから、ケース本体に対す
るグロメットの位置決めが行われ、電気接続箱の防水シ
ール性が維持されるとともに電気接続箱の組付作業性が
向上する。
【0056】また、請求項3記載の発明によれば、グロ
メットに補強部材が嵌着されるから、弾性軟質材料を構
成材料とするグロメットの形状安定性が向上して、ケー
ス本体の電線案内部およびカバーの電線引出部の開口を
確実に塞ぐ。従って、電気接続箱への水の浸入が防止さ
れて、請求項2または請求項3記載の発明の効果が保障
される。
【0057】また、請求項4記載の発明によれば、補強
部材に係止突起が設けられているから、その係止突起を
ケース本体の電線案内部の内側面に設けられた係止溝に
係合させて、グロメットがケース本体に固定される。従
って、ケース本体に対するグロメットの取付けを容易に
行うことができる。
【0058】また、請求項5記載の発明によれば、グロ
メットに挟着部が備わり、挟着部に電線引出用のチュー
ブが備わり、挟着部の表面に止水壁が備わることで、グ
ロメットは、ケース本体とカバーとの双方に密着した状
態で挟まれて、電線案内部および電線引出部の開口を塞
ぎ、止水壁はカバーに当接してケース本体への水の浸入
を防止し、ケース本体内のワイヤハーネスはチューブの
内部を通って外側に引き出される。従って、電気接続箱
の防水シール性が維持されて電気部品が保護される。
【0059】また、請求項6記載の発明によれば、カバ
ーに止水溝が設けられているから、この止水溝にグロメ
ットの止水壁が嵌入して、グロメットとカバーとの間の
隙間が塞がる。従って、請求項2記載の防水シール性が
より一層向上して、電気接続箱への水の浸入が確実に防
止される。
【0060】また、請求項7記載の発明によれば、グロ
メットに差込片が設けられているから、この差込片がケ
ース本体の孔部に入り、ケース本体に対するグロメット
の位置決めが行われる。従って、電気接続箱の組付作業
性が向上する。
【0061】また、請求項8記載の発明によれば、ケー
ス本体とカバーとにねじ止部が設けられているから、こ
のねじ止部に雄ねじを所定の締付力で螺合させることに
より、グロメットがケース本体とカバーとの間に適切な
接圧で挟まれる。従って、電気接続箱の防水シール性を
維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気接続箱の一実施形態を示す全
体斜視図である。
【図2】図1に示す電気接続箱の要部を示す分解斜視図
である。
【図3】図1に示す電気接続箱の要部を示す断面図であ
る。
【図4】従来の電気接続箱の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 電気接続箱 11 ケース本体 15 ハーネス案内部(電線案内部) 17 係止溝(係止部) 18 孔部 19,27 ねじ止部 20 カバー 24 ハーネス引出口(電線引出部) 25 止水溝 30 グロメット 31 グロメット本体 32 チューブ 34 挟着部 33 止水壁 42 インナー部材(補強部材) 48 係止突起(被係止部) 49 ワイヤハーネス
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 5/02 H05K 5/06 E 5/06 7/00 M 7/00 H02G 3/28 F Fターム(参考) 4E352 AA09 BB02 BB05 BB10 BB15 CC12 CC20 CC32 CC56 DD06 DD12 DR09 DR14 DR43 GG04 GG10 GG12 GG17 4E360 AB02 AB08 AB12 AB23 AB33 AB34 AB54 BC05 EA03 EC05 ED02 ED03 ED23 ED27 FA08 GA06 GA29 GA53 GB93 GB94 5G333 AA09 AB16 AB28 CB04 CB19 EA02 5G361 AA06 AB09 AC02 AC05 AC11 AD01 AE01 5G363 AA01 BA02 CB08 DC02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気部品を収容するケース本体と、該ケ
    ース本体の外側に引き出されるワイヤハーネスの出口を
    塞ぐグロメットと、該ケース本体の開口部に覆設される
    カバーと、を備えた電気接続箱において、 前記ケース本体に前記ワイヤハーネスを案内する電線案
    内部を設け、前記カバーに該電線案内部に対向して位置
    する電線引出部を設け、該電線案内部と該電線引出部と
    の間に前記グロメットを挟着し、該グロメットの内部を
    挿通させて該ワイヤハーネスを縦方向に引出すことを特
    徴とする電気接続箱。
  2. 【請求項2】 前記グロメットが、前記電線案内部に係
    合して位置決めされることを特徴とする請求項1記載の
    電気接続箱。
  3. 【請求項3】 前記グロメットは、該グロメットを補強
    する補強部材を備え、該補強部材が前記電線案内部に係
    合することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電
    気接続箱。
  4. 【請求項4】 前記補強部材に、前記電線案内部の係止
    部に係合する被係止部が形成されていることを特徴とす
    る請求項3記載の電気接続箱。
  5. 【請求項5】 前記グロメットは、前記カバーと前記ケ
    ース本体との間に挟まれる挟着部と、該挟着部の表面に
    突出して形成される電線引出用のチューブと、該表面か
    ら垂直に立ち上がる止水壁と、を備えたことを特徴とす
    る請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の電気接続
    箱。
  6. 【請求項6】 前記カバーに仕切壁で区画形成された止
    水溝が設けられ、該止水溝に前記止水壁が嵌入すること
    を特徴とする請求項5記載の電気接続箱。
  7. 【請求項7】 前記グロメットに、前記ケース本体の孔
    部に差し込まれる差込片が設けられたことを特徴とする
    請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の電気接続箱。
  8. 【請求項8】 前記ケース本体と前記カバーとには、相
    互に繋がるねじ止部が設けられ、該ねじ止部に雄ねじを
    螺合させることにより、該ケース本体に該カバーが固定
    されることを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか1
    項に記載の電気接続箱。
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