JP2003134403A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JP2003134403A
JP2003134403A JP2001324771A JP2001324771A JP2003134403A JP 2003134403 A JP2003134403 A JP 2003134403A JP 2001324771 A JP2001324771 A JP 2001324771A JP 2001324771 A JP2001324771 A JP 2001324771A JP 2003134403 A JP2003134403 A JP 2003134403A
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Hideki Dobashi
英記 土橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学系との適正な位置・姿勢関係が事後的に
崩れてしまわないような形で撮像素子を取付ける。 【解決手段】 撮影レンズとして、熱変形し難いガラス
レンズを使用する場合は、撮像素子の位置・姿勢を調整
可能に支持部材に取付けるための2つの調整部材を、支
持部材に形成された穴部と1面だけを接着した状態で挿
入することにより、調整部材が動き易くなるようにする
と共に、穴部の近傍の壁部にスリットを形成し、このス
リットにより支持部材の変形分を吸収するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮像素子の取付け
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、撮像素子を取付位置・姿勢を調整
して本体に固定する方法として、特開平10−2538
71号公報で開示された焦点検出装置が知られており、
その構成図を図21に示す。
【0003】本焦点検出装置は、結像レンズ21によっ
て物体像が投影される受光素子62と、受光素子62を
保持するセンサ保持部材10を有しており、受光素子6
2をセンサ保持部材10上で回転移動させることによっ
て、光軸周り(第1の軸方向)の傾きを調整できるよう
になっている。
【0004】また、受光素子62をセンサ保持部材10
上で平行移動させることによって、結像レンズ21の光
軸に対して略垂直な面上であって互いに直交する第2、
第3の軸方向のずれを調整できるようになっている。
【0005】さらに、センサ保持部材10は、第1の軸
と平行に並びかつセンサ保持部材10と回転可能に取付
けるためのヒンジ部9aを設けたアジャスター9を配
し、このアジャスター9は、ホルダー8に対して第1の
軸と略平行に進退可能に取付けられている。
【0006】センサ保持部材10は、その切り欠き部1
0aがヒンジ部9aに接することで回転可能に取付けら
れ、受光素子62における第2の軸回りの傾き調整を可
能とし、アジャスター9の少なくとも一方が光軸方向に
進退することにより、該受光素子が第3の軸回りの傾き
調整を可能としている。
【0007】加えて、アジャスター9が略同一量ずつホ
ルダー8に対して進退することによって、第1の軸方向
のずれを調整することが可能である。これにより、第
1,第2,第3の軸方向及び軸周りの回転の計6軸の調
整を行うことができる。
【0008】このような機構の下で、軸の調整を行った
後、受光素子62とセンサ保持部材10の間、センサ保
持部材10とアジャスター9の間、アジャスター9とホ
ルダー8の間をそれぞれ接着することによって、受光素
子62をホルダー8に対して固定している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の取
付方法では、結像レンズ21として、熱変形し難いガラ
ス、樹脂を用いており、レンズ部分では温度変化が生じ
ても位置・姿勢変化が生じ難くなっている。
【0010】そこで、受光素子62の方も温度変化に伴
う位置・姿勢変化を生じ難くするために、受光素子62
をホルダー8に対して強固に固定するという構成をとっ
ている。
【0011】しかし、このように受光素子62を強固に
固定しても、温度変化によるホルダー8の変形は受光素
子62に伝わるため、ホルダー8がプラスチックのよう
に熱変形し易い材料で構成されている場合には、受光素
子62の位置・姿勢が、光軸に対する正規の位置・姿勢
からずれてしまうことがあった。
【0012】換言すれば、従来技術では、撮像素子を取
付位置・姿勢を調整して本体に固定しても、その後の温
度変化により、光学系と撮像素子との相対的な位置・姿
勢関係が、適正な位置・姿勢関係からずれてしまう場合
があった。
【0013】本発明は、このような従来技術の問題に鑑
みてなされたもので、その課題は、光学系との適正な位
置・姿勢関係が事後的に崩れてしまわないような形で撮
像素子を取付けることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る撮像装置は、被写体からの光束を撮像
手段に結像させるための光学部材と、前記光学部材を固
定状態で支持する支持部材と、前記撮像手段の位置・姿
勢を調整可能に前記支持部材に取付けるための複数の調
整部材とを有し、前記複数の調整部材は、それぞれ前記
支持部材に形成された穴部に2面が接触し、1面だけが
固着された状態で挿入され、該穴部の壁部は、光軸に対
して略垂直な方向に変形しやすい構造となっている。
【0015】また、本発明に係る撮像装置は、被写体か
らの光束を撮像手段に結像させるための光学部材と、前
記光学部材を固定状態で支持する支持部材と、前記撮像
手段の位置・姿勢を調整可能に前記支持部材に取付ける
ための複数の調整部材とを有し、前記複数の調整部材
は、それぞれ前記支持部材に形成された穴部に2面が接
触し、該2面で異なる接着強度の接着材で接着された状
態で挿入され、該穴部の壁部は、光軸に対して略垂直な
方向に変形しやすい構造となっている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0017】図1は、本発明を適用した撮像装置を分解
して光軸方向に展開した状態を斜め上方(レンズ側)か
ら見た図、図2は、図1の撮像装置を斜め下方(撮像素
子側)から見た図、図3は、図1,2の撮像装置の断面
図、図4は、図1〜3の撮像装置内のレンズユニットの
斜視図である。
【0018】図1〜4において、1は光学部材(撮影レ
ンズ等)および撮像素子6を保持し外部との遮光を行う
ための支持部材、2は被写体からの光束を予定結像面に
対して焦点を結ばせるための撮影レンズである。なお、
撮影レンズ2は、後述するように、4つのレンズ部を有
している。
【0019】3(3a,3b)は支持部材1および撮像
素子6と接触していて、撮影レンズ2に対する撮像素子
6の位置を調整可能な調整部材、4は撮影レンズ2を保
護するためのカバーガラス、5は撮像素子6を保護する
ためのキャップガラス、6は画像を撮像するための撮像
素子である。
【0020】ここで、図1〜4に示した本発明に係る撮
像装置を詳細に説明する前に、撮像装置の一般的な撮像
原理を説明しておく。
【0021】図17に示したように、被写体からの像は
撮影レンズ2によって撮像素子61上に結像され、その
光学像を撮像素子61によって光電変換することによっ
て画像データを得ることができる。
【0022】撮像素子61は、図18に示すように構成
されている。すなわち、図18において、61mngは
第1のグリーンの画素、61mnbはブルーの画素、6
1mnrはレッドの画素、61mng2は第2のグリー
ンの画素である。上記符号中の「m」は横方向の画素の
配列番号を示し、「n」は縦方向の画素の配列番号を示
している。
【0023】撮像素子61は、これら画素が図18に示
すように規則正しく配列され、この配列は一般的にベイ
ヤー配列と呼ばれている。このような画素配列では、グ
リーンの画素はブルーやレッドに比べて2倍の画素数を
持つことになる。基本的には、3色の画素が同数ずつ有
ればカラー画像を作り出すことができるが、比較的視感
度の高いグリーンの画素を増やすことで、画質を向上さ
せることができるため、このようなベイヤー配列の撮像
素子を用いることが多い。
【0024】次に、本発明の撮像装置による撮像原理を
説明する。撮影レンズ2は、図4に示すように、4つの
レンズ部202g,202b,202r,202g2に
より構成されている。レンズ部202gだけに着目する
と、被写体からの光束はレンズ部202gを通ってキャ
ップガラス5へと進む。
【0025】キャップガラス5は、図5に示すように、
RGB3色のカラーフィルタを備えており、5gが第1
のグリーン領域、5bがブルー領域、5rがレッド領
域、5g2が第2のグリーン領域であり、レンズ部20
2gからの光束はグリーン領域5gを通過する。
【0026】キャップガラス5を通過した光束は、撮像
素子6上に投影される。撮像素子6は、図6に示すよう
に、60g、60b、60r、60g2という4つの撮
像領域が設けられており、レンズ部202gからの光束
は、カラーフィルタの領域5gを通って撮像素子6の領
域60gに結像される。同様に、レンズ部202bから
の光束は、カラーフィルタの領域5bを通って撮像素子
6の領域60bに結像され、レンズ部202rからの光
束は、カラーフィルタの領域5rを通って撮像素子6の
領域60rに結像され、レンズ部202g2からの光束
は、カラーフィルタの領域5g2を通って撮像素子6の
領域60g2に結像される。
【0027】このようにして得られた4色の画像を合成
して、1枚のカラー画像にする訳である。この時、4つ
のレンズ部202g、202b、202r、202g2
の形状を微妙に異ならせることによって、4色の画像
は、それぞれ半画素ずつずらしたような画像となる。
【0028】図7は、各色用の撮像領域の画素に係る画
像を部分的に抜き出して重ねた時の状態を示した図であ
る。図7では、分かり易くするために、各画素に係る画
像の大きさを異ならせて表現してあるが、実際はほぼ同
一の大きさ・形状である。
【0029】第1のグリーンの画素である6013gに
係る画像を中心に考えると、ブルーの画素6012bに
係る画像は右側に0.5画素分ずれており、レッドの画
素6012rに係る画像は下側に0.5画素分ずれてお
り、第2のグリーンの画素6012g2に係る画像は右
側および下側にそれぞれ0.5画素分ずつずれている。
【0030】すなわち、第1のグリーンの画素6012
gに係る画像と画素6013gに係る画像の間にレッド
の画素6012rに係る画像が挿入され、第1のグリー
ンの画素6013gに係る画像と画素6023gに係る
画像の間にブルーの画素6012bに係る画像が挿入さ
れている。
【0031】また、第1のグリーンの画素6012gに
係る画像、画素6022gに係る画像、画素6013g
に係る画像、画素6023gに係る画像の接点部には、
第2のグリーンの画素6012g2に係る画像が挿入さ
れている。従って、あたかも図8に示すような画素配列
をしたかのようになり、図18に示すようなベイヤー配
列の撮像素子と等価の画像が得られることになる。
【0032】次に、撮像素子6の調整に関して説明す
る。前述の通り、4つの画素領域によって3色4枚の画
像を得て、これら画像を重ね合わせて1枚の画像にする
訳であるが、撮影レンズ2(レンズ部202g,202
b,202r,202g2)と撮像素子6の位置が大き
く狂うと、画像を重ね合わせるために目標としていた位
置の画像が撮影できなくなる。そのため、撮影レンズ2
と撮像素子6の位置は十分正確に調整して取付けると共
に、取付けた後も温度変化等によった撮影レンズ2と撮
像素子6との相対的な位置・姿勢関係が崩れないように
する必要がある。
【0033】そこで、本実施形態においても、撮像素子
6を光軸方向(第1の軸方向)及び光軸に対して垂直な
面上であって、互いに直行する2軸(第2,第3の軸方
向)の3軸の方向に対するずれ、及び第1,第2,第3
の軸回りの回転方向のずれの合計6軸について調整する
ことができ、その調整した状態で取付けた後も、温度変
化等によって温度変化等によった撮影レンズ2と撮像素
子6との相対的な位置・姿勢関係が崩れないように構成
している。
【0034】次に、このような取付機構について、図
3、図9を主として参照しながら説明する。なお、図9
は、図3の調整部材3aの部分を図3の左側から見た断
面図である。
【0035】撮像素子6は、キャップガラス5に接着さ
れて固定されることによって、撮像モジュールを形成し
ている。キャップガラス5は、調整部材3a,3bと接
触していて、調整前は固定されていない。従って、図3
における水平方向の軸(第2軸)方向および紙面に対し
て垂直な軸(第3軸)方向について、撮像素子6の位置
ずれを調整でき、また、光軸(第1軸)回りの回転方向
についても、撮像素子6の位置(姿勢)ずれを調整でき
る状態となっている。
【0036】調整部材3a,3bは、変形し易くするた
めの円弧部と、この円弧部(アーチ部)の両側に互いに
平行する形で形成され、支持部材1に設けられた穴部1
02a、102bの壁と接触させるための平板状の接触
部とを有している。
【0037】この調整部材3a、3bは、穴部102
a、102bにそれぞれ嵌合状態で挿入されており、調
整部材3aは、穴部102aの側壁102afおよび1
02anの2面に接触している。これによって、穴部1
02aは、調整部材3aが紙面の上下方向(光軸方向)
にスライドする際のガイドとなっている。調整部材3b
についても、同様に、調整部材3bも穴部102bに嵌
合して側壁102bfおよび102bnに接触し、調整
部材3bは、紙面の上下方向(光軸方向)にスライドす
る際に穴部102bによってガイドされる。
【0038】従って、調整部材3a、3bが同一量ずつ
上下することによって、光軸方向(第1軸方向)につい
て、撮像素子6の位置ずれを調整することが可能とな
り、調整部材3a、3bが異なる量ずつ上下することに
よって、図3における紙面に対して垂直な軸(第3軸)
回りの回転方向について、撮像素子6の位置ずれを調整
することが可能となる。
【0039】また、図9に示すように、調整部材3aは
長手方向(第3軸方向)には嵌合しておらず、第3軸方
向については、穴部102aの長さの方が調整部材3a
の長さより十分長くなっている。調整部材3bについて
も同様である。
【0040】従って、調整部材3aは、図9における紙
面に対して垂直な軸(第2軸)回りの方向に回転するこ
とができ、第2軸回りの回転方向について、撮像素子6
を調整することが可能となる。
【0041】このような調整機構によって、撮像素子6
は、6軸の位置調整が可能となり、撮影レンズ2との相
対的な位置関係が調整されることとなる。その後、支持
部材1に対して撮像モジュール(撮像素子6とキャップ
ガラス5)を固定するために、キャップガラス5と調整
部材3a、3bの接触部を接着し、さらに支持部材1と
調整部材3a、3bの接触部のうち、撮影レンズ2の光
軸から遠い接触部である側壁102af,102bfを
それぞれ接着する。これによって、撮像モジュールは、
支持部材1に固定されることとなる。
【0042】撮影レンズ2は、図4に示すように、位置
決め用のダボ穴201ha、201hbを有し、ダボ穴
201haは長穴で、ダボ穴201hbは嵌合穴であ
る。これに対して、支持部材1には、図3に示すよう
に、位置決め用のダボ101a、101bが設けられて
おり、ダボ101aがダボ穴201haに、ダボ101
bがダボ穴201hbにそれぞれ嵌って、撮影レンズ2
を支持部材1に対して位置決めするようになっている。
【0043】そして、図10に示すように、支持部材1
と撮影レンズ2を接着剤7によって固定する。なお、接
着剤7としては、支持部材1の変形による影響を受け難
くするために、弾性係数の比較的低い接着剤(シリコン
系接着剤等)を使用している。
【0044】このようにして組立てられた撮像装置(す
なわち上記調整後の撮像装置)に対して温度変化が生じ
た時の変形様相を、図11に示す。この変形様相は、前
記調整構造を持つ撮像装置について、有限要素法を用い
た熱変形解析を行った場合の結果であり、各部材の特性
は、図12に示すようなものとした。
【0045】図11は、常温で撮像装置を組み立て、そ
の撮像装置を70℃の温度環境下に晒した状態で熱変形
解析を行った場合の変形様相を示している。また、熱変
形解析による変形量は非常に小さいため、変形状態の図
(図11,13,19)は、変位量のみ50倍に拡大し
て表現している。
【0046】図19は、接着部の壁部を変形し易くして
いない従来形態の支持部材を用いた場合の熱変形解析の
結果であり、各部材の特性は図20に示すようなものと
した。すなわち、図19の変形様相は、撮影レンズとし
て、線膨張係数が比較的大きいプラスチックレンズを用
いた場合に対応している。
【0047】従来形態の場合、支持部材1と撮影レンズ
2の線膨張係数を比較すると、撮影レンズ2の方がかな
り大きな線膨張係数を持っているため、撮影レンズ2
は、支持部材1より大きく伸びようとする。しかし、撮
影レンズ2の外周部は、接着により押さえ込まれている
ことで長手方向の伸びに制約を受ける。
【0048】このため、従来形態では、図19に示した
ように、撮影レンズ2の中央が膨らみ、撮影レンズ2は
撮像素子6から離れるような変形様相となっている。
【0049】一方、撮像素子6側について見てみると、
キャップガラス5および撮像素子6は、線膨張係数が小
さな温度変形し難い材料により構成されている。なお、
調整部材3a,3bは、弾性係数が大きな材料により構
成されている。
【0050】そのため、調整部材3aの接触面である側
壁102afおよび102an、調整部材3bの接触面
である側壁102bfおよび102bnの4面が強固に
固定されてしまうと、支持部材1が変形しても、調整部
材3aは、自身の弾性変形を抑制する方向に働いてしま
い、結局、撮像素子6は、光軸方向にほとんど変位しな
くなる。そうすると、前述の通り撮影レンズ2は、撮像
素子6から離れる方向に動くため、ピントがずれてしま
う。
【0051】そこで、本実施形態では、調整部材3a,
3bを穴部102a,102bに固定する際に、接着面
を側壁102afと102bfの2面だけにして、調整
部材3a,3bを動き易くしている。
【0052】そうすると、図13に示すように、支持部
材1の変形を受けて、調整部材3a,3bが撮影レンズ
2側に移動するように変形する。この際、調整部材3
a,3bに接着された撮影モジュールは、調整部材3
a,3bの変形に伴って光軸方向に移動する。
【0053】これによって、撮影レンズ2の変形量と撮
像モジュールの移動量が打ち消し合うようになり、ピン
トがほとんどずれなくなる。
【0054】しかし、撮影レンズ2としてガラスを用い
た場合、ガラスの線膨張係数が小さいため、温度が70
℃になっても、撮影レンズ2は、図19に示したような
アーチ状の変形を生じず、光軸方向にはほとんど変位し
ない。
【0055】前述の通り、調整部材3aの接触面である
側壁102afおよび102an、調整部材3bの接触
面である側壁102bfおよび102bnの4面が強固
に固定する方法を採ると、調整部材3a,3bの変位量
を小さくできる。しかし、調整部材3a,3bの変位量
を小さくできても、その変位量自体は、撮影レンズ2の
変位量に比べると非常に大きいため、調整部材3a,3
bの変位量(すなわち撮像素子6の変位量)と撮影レン
ズ2の変位量とに差が生じ、結局、ピントがずれてしま
う。
【0056】そこで、本実施形態では、調整部材3a,
3bを穴部102a,102bに固定する際に、接着面
を側壁102afと102bfの2面だけにして、調整
部材3a,3bを動き易くすると共に、図3に示したよ
うに、支持部材1の接着面側の壁部104a,104b
に、それぞれスリット103a,103bを形成するこ
とによって壁厚を薄くし、強度を弱めるようにしてい
る。
【0057】このように構成すると、図11に示すよう
に、温度変化が生じて支持部材1が水平方向(光軸に対
して垂直方向)に伸縮しても、壁部104a,104b
が緩衝作用を果たすため、撮像素子6は光軸方向に変形
しなくなる。
【0058】この原理を図13に基づいて詳細に説明す
る。なお、図13は、光軸方向から見た変形様相を示し
たものである。また、図13は、スリット103a,1
03bによる変形様相を分かり易くするために、調整部
材3a,3bの長さを、通常より短くして示している。
【0059】図13に矢印で示すように、支持部材1の
上下部が、温度上昇により左右方向に伸びると、調整部
材3a,3bが固定されている支持部材1の壁部104
a,104bが、光軸と略垂直方向、すなわち、支持部
材1の上下部が伸びる方向とは逆の方向に撓むことによ
って、支持部材1の変形分を吸収するようになってい
る。これによって、撮影レンズ2と撮像素子6の距離は
変化しないため、ピントずれが生じないことになる。
【0060】このように、本実施形態では、撮影レンズ
2として、熱変形し易いプラスチックレンズを使用する
場合は、撮像素子6の位置・姿勢を調整可能に支持部材
1に取付けるための2つの調整部材3a,3bを、支持
部材1に形成された穴部102a,102bと1面だけ
を接着した状態で挿入することにより、調整部材3a,
3bが動き易くなるようにして、温度変化時の撮影レン
ズ2の変形量と撮像ユニットの移動量が打ち消しあうよ
うにして、ピントずれを防止している。
【0061】また、撮影レンズ2として、熱変形し難い
ガラスレンズを使用する場合は、上記と同様の構成の他
に、壁部104a,104bにスリット103a,10
3bを形成し、このスリット103a,103bにより
支持部材1の変形分を吸収するようにして、ピントずれ
を防止している。
【0062】[他の実施形態]なお、支持部材1の接着
部側の壁部104a、104bに緩衝作用を持たせる方
法として、上記のようなスリット103a,103bを
形成する以外に、図14に示したように、壁部104
a,104bに切り欠き105a,105bを形成する
方法が考えられる。
【0063】また、図15に示したように、壁部104
a,104bの付け根部だけにスリット106a,10
6bを形成する方法、図16に示したように、壁部10
4a,104bの付け根部だけに切り欠き107a,1
07bを形成する方法も考えられる。さらに、単純に壁
部104a,104bの壁厚を薄くする方法も考えられ
る。
【0064】また、上記実施形態では、調整部材3a,
3bは、光軸から遠い方の穴部102a,102bの側
壁102af,102bfと接着剤で接着しているが、
光軸から遠い方の穴部102a,102bの側壁102
an,102bnと接着剤で接着してもよい。
【0065】さらに、上記実施形態とは異なり、2つの
調整部材3a,3bを、穴部102a,102bの2面
で接着させるようにするが、この接着に使用する接着剤
の接着強度が異なるようにしてもよい。
【0066】また、本実施形態では、被写体像を撮像す
る撮像装置に適用しているが、従来例に示したような焦
点検出装置においても、同様の構成によって温度補償の
効果が得られるのは言うまでもなく、さらに、本撮像装
置を撮像目的ではなく、検出したコントラストによって
焦点検出を行うコントラスト検出方式の焦点検出装置と
して用いる場合にも適用することも可能である。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被写体からの光束を撮像手段に結像させるための光学部
材と、光学部材を固定状態で支持する支持部材と、撮像
手段の位置・姿勢を調整可能に支持部材に取付けるため
の複数の調整部材とを有し、複数の調整部材は、それぞ
れ支持部材に形成された穴部に2面が接触し、1面だけ
が固着された状態で挿入され、穴部の壁部は、光軸に対
して略垂直な方向に変形しやすい構造となっているの
で、光学系との適正な位置・姿勢関係が事後的に崩れて
しまわないような形で撮像素子を取付けることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る撮像装置を上方
(レンズ側)から見た分解斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る撮像装置を下方
(撮像素子側)から見た分解斜視図である。
【図3】上記撮像装置の断面図である。
【図4】上記撮像装置中の撮影レンズの斜視図である。
【図5】上記撮像装置中のカラーフィルタの配色を示す
図である。
【図6】上記撮像装置中の撮像素子における各色対応の
画素配列を示す図である。
【図7】上記撮像素子、カラーフィルタから得られる各
色の画像を合成する際の各色(画素)の重畳状態を説明
するための図である。
【図8】上記撮像素子、カラーフィルタから得られる各
色の画像を合成した場合の見かけの画素配列を示す図で
ある。
【図9】図3の調整部材を図3の左側から見た場合の断
面図である。
【図10】撮影レンズの接着状態を示す図である。
【図11】熱変形シミュレーションによる変形様相を示
す断面図である(スリット有)。
【図12】図11の熱変形シミュレーション時における
各材料の特性を示す図である。
【図13】熱変形シミュレーションによる変形様相を示
す上面図である(スリット有)。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る撮像装置を上
方(レンズ側)から見た分解斜視図である。
【図15】本発明の第3の実施形態に係る撮像装置を上
方(レンズ側)から見た分解斜視図である。
【図16】本発明の第4の実施形態に係る撮像装置を上
方(レンズ側)から見た分解斜視図である。
【図17】一般的な撮像原理を説明するための図であ
る。
【図18】従来のベイヤー配列を示す図である。
【図19】熱変形シミュレーションによる変形様相を示
す断面図である(スリット無、プラスチックレンズ)。
【図20】図19の熱変形シミュレーション時における
各材料の特性を示す図である。
【図21】従来例(焦点検出装置)を示す図である。
【符号の説明】
1…支持部材 101…位置決めダボ 102a,102b…調整部材挿入穴 102af,102an,102bf,102bn…側
壁 103a,103b,106a,106b…スリット 104a,104b…壁部 105a,105b,107a,107b…切り欠き 2…撮影レンズ 201…位置決め穴 202g,202b,202r,202g2…撮影レン
ズのレンズ部 3a,3b…調整部材 4…カバーガラス 5…キャップガラス 6…撮像素子 7…接着剤

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体からの光束を撮像手段に結像させ
    るための光学部材と、前記光学部材を固定状態で支持す
    る支持部材と、前記撮像手段の位置・姿勢を調整可能に
    前記支持部材に取付けるための複数の調整部材とを有
    し、 前記複数の調整部材は、それぞれ前記支持部材に形成さ
    れた穴部に2面が接触し、1面だけが固着された状態で
    挿入され、該穴部の壁部は、光軸に対して略垂直な方向
    に変形しやすい構造となっていることを特徴とする撮像
    装置。
  2. 【請求項2】 前記調整部材は、円弧部と、該円弧部の
    両側に互いに平行する形で形成され前記穴部の壁と接触
    する接触部とを有することを特徴とする請求項1に記載
    の撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記調整部材は、弾性係数が大きい部材
    により構成されていることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記穴部は、光軸と平行する方向に形成
    され、前記各調整部材は、光軸から遠い方の該穴部の壁
    と固着されていることを特徴とする請求項1〜3の何れ
    かに記載の撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記穴部は、光軸と平行する方向に形成
    され、前記各調整部材は、光軸から近い方の該穴部の壁
    と固着されていることを特徴とする請求項1〜3の何れ
    かに記載の撮像装置。
  6. 【請求項6】 前記穴部の壁部は、スリットが形成され
    ることにより、光軸に対して略垂直な方向に変形しやす
    い構造となっていることを特徴とする請求項1〜5の何
    れかに記載の撮像装置。
  7. 【請求項7】 前記スリットは、前記穴部の壁部とほぼ
    同等の面積を有することを特徴とする請求項6に記載の
    撮像装置。
  8. 【請求項8】 前記スリットは、前記穴部の壁部の付け
    根部に形成されていることを特徴とする請求項6に記載
    の撮像装置。
  9. 【請求項9】 前記穴部の壁部は、切欠部が形成される
    ことにより、光軸に対して略垂直な方向に変形しやすい
    構造となっていることを特徴とする請求項1〜5の何れ
    かに記載の撮像装置。
  10. 【請求項10】 前記切欠部は、前記穴部の壁部とほぼ
    同等の面積で前記支持部材の外周部に形成されているこ
    とを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
  11. 【請求項11】 前記切欠部は、前記穴部の壁部の付け
    根部に対応する前記支持部材の外周部に形成されている
    ことを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
  12. 【請求項12】 前記支持部材は、前記撮像手段よりも
    線膨張係数が大きい部材で構成されていることを特徴と
    する請求項1〜11の何れかに記載の撮像装置。
  13. 【請求項13】 被写体からの光束を撮像手段に結像さ
    せるための光学部材と、前記光学部材を固定状態で支持
    する支持部材と、前記撮像手段の位置・姿勢を調整可能
    に前記支持部材に取付けるための複数の調整部材とを有
    し、前記複数の調整部材は、それぞれ前記支持部材に形
    成された穴部に2面が接触し、該2面で異なる接着強度
    の接着材で接着された状態で挿入され、該穴部の壁部
    は、光軸に対して略垂直な方向に変形しやすい構造とな
    っていることを特徴とする撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011018080A (ja) * 2010-10-08 2011-01-27 Casio Computer Co Ltd 固体撮像素子ユニット及びその製造方法並びに撮像装置

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