JP3673729B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度変化などの外的要因におけるピントずれの補償構造を持った撮像素子を有する撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、撮像素子を調整して固定する方法として、特開平10-253871号公報に焦点検出装置として示されている。この装置の構成を図18に示す。これは結像レンズ110によって物体像が投影される受光素子111と、受光素子111を保持するセンサ保持部材112を有している。受光素子111がセンサ保持部材112上を回転移動することによって、光軸まわり(第一の軸方向)の傾きが調整可能となっている。また、受光素子111がセンサ保持部材112上を平行移動することによって、結像レンズ110の光軸に対して略垂直な面上であって互いに直交する第二および第三の軸方向のずれを調整可能としている。
【0003】
さらに、センサ保持部材112には第一の軸と平行に並び、かつセンサ保持部材112に回転可能に取り付るためのヒンジ部113aを設けたアジャスタ113が配される。アジャスタ113はホルダ114に対して、第一の軸と略平行に進退可能に取り付けられている。センサ保持部材112はその切欠き部112aがヒンジ部113aに接することで回転可能に取り付けられ、受光素子111における第二の軸まわりの傾き調整を可能とする。アジャスタ113の少なくとも一方が光軸方向に進退することにより、受光素子111が第三の軸まわりの傾き調整を可能としている。加えて、アジャスタ113が略同一量ずつホルダ114に対して進退することによって、第一の軸方向のずれを調整することが可能である。これにより第一、第二および第三の軸方向、さらに各軸まわりの回転を合わせ、計6軸の調整を行うことができる。
【0004】
このような機構によって6軸の調整を行った後、受光素子111とセンサ保持部材112の間、センサ保持部材112とアジャスタ113の間、アジャスタ113とホルダ114の間をそれぞれ接着する。そしてこれにより、受光素子111をホルダ114に対して固定するというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の固定方法では、構成部材に温度変化が生じても受光素子111の位置変化が起き難い構成をとっている。このため光学部材自体の位置変化も生じ難いようなものでなければならない。従来のような構成において結像レンズ110の材料としてプラスチックを使うと、線膨張係数が大きい(表1参照)ため温度変化が生じたときに位置がずれてしまう。
【0006】
【表1】
【0007】
そのため、結像レンズ110の線膨張係数を下げるためにガラスを用いることで、性能を満足するようにしていた。ところがガラスレンズはコストが高いため、機器のコストダウンのためにはプラスチックレンズを用いて、性能を満足する構造が必要とされていた。
【0008】
本発明はかかる実情に鑑み、つねに適正な撮像性能を保証する撮像装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による撮像装置は、被写体からの光束を光学部材により集光して、光軸後方に配置される撮像手段に結像させる撮像装置であって、前記撮像手段を支持部材に対して、前記光軸を挟んで両側に配置された複数の調整部材を介して位置調整して接着固定し、プラスチック製の前記光学部材を前記支持部材に対して、位置決め手段を介して位置決めして接着固定し、各調整部材における前記支持部材との複数の接触部が前記光軸から異なる距離に配置され、これらの接触部を接着する際、前記光軸から遠い側の接触部に対して、近い側の接触部の接着強度を小さく設定し、温度変化による前記光学部材の変形に対して前記支持部材が追従変形し、前記光学部材と前記撮像手段が前記光軸に沿って同一方向に変形するようにしたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の撮像装置において、前記撮像手段からの信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換部と、前記アナログデジタル変換部からの信号を処理する信号処理部とを有することを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、光学部材の変形と同じ方向に撮像手段側を変形させる手段を設けたことで、光学部材が変形し易いものであっても、撮像手段が同じ方向に変形するため光学部材と撮像手段の距離変化を小さく抑えることができる。すなわちピントのずれを軽減することができる。
また、調整部材と支持部材はそれぞれ複数の接触部で接触し、複数の接触部を接着する際に接着状態を異ならせたことによって撮像手段の光軸方向の変形量を制御できる。
【0020】
さらに、接触部を接着する際に光学部材の光軸から遠い接触部に対して、近い接触部の接着状態を異ならせたことによって、光学部材の光軸方向の変形に対して撮像手段が同じ方向に変形するようにできる。
【0021】
また、構成部材の温度変化によって撮像手段が光軸方向に変形する際、撮像手段の変形と同じ方向に光学部材を変形させる手段を設けることによっても同様に、ピントずれを軽減することを可能にする。
【0022】
加えて、光学部材は支持部材よりも大きな線膨張係数であり、かつ支持部材は撮像手段に対して大きな線膨張係数であるように構成することによって、光軸方向の変形を同じ方向にすることができる。
【0023】
また、調整部材と支持部材はそれぞれ複数の接触部で接触・保持しており、複数の接触部を接着する際に一部を接着、他の一部を非接着とすることで、簡単に接着状態を変化させることができる。
【0024】
さらに、調整部材と支持部材はそれぞれ複数の接触部で接触しており、複数の接触部を接着する際に接着剤の材質を異ならせるということで、接着剤の組み合わせにより比較的容易に変化を付けることができるため、簡単に変形の制御を可能にする。
【0025】
そして、複数の調整部材は光学部材の光軸を挟んで両側に配置され、複数の接触部は光学部材の光軸から異なる距離に設けられており、接触部を接着する際に光学部材の光軸から遠い接触部を接着し、近い接触部を非接着としたことで撮影レンズと撮像素子の光軸方向の変形を同じ方向にすることができる。
【0026】
さらに、複数の調整部材は光学部材の光軸を挟んで両側に配置され、複数の接触部は前記光学部材の光軸から異なる距離に設けられており、接触部を接着する際に光学部材の光軸から遠い接触部と近い接触部の接着剤の材質を異ならせたことで、光軸方向の変形を同じ方向にし、かつ変形量を制御することができるため温度変化による撮影レンズと撮像素子の間隔変化をほぼなくすことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき、本発明による好適な実施の形態を説明する。
(第1の実施形態)
【0028】
図1〜図3は、本発明の第1の実施形態を示している。図1は、本発明の撮像装置を光軸方向に展開したものをレンズ側から見た分解斜視図である。図において、1は光学部材および撮像手段を保持し、外部との遮光を行うための支持部材、2は被写体からの光束を予定結像面に対して焦点を結ばせるための撮影レンズ、3は支持部材1および撮像手段と接触していて、撮像手段が撮影レンズ2に対して位置調整を可能とする調整部材、4は撮影レンズ2を保護するためのカバーガラス、5は撮像手段を保護するためのキャップガラス、6は画像を撮像するための撮像手段である撮像素子である。
【0029】
ここで、本実施形態に係る撮像装置の形態の簡略図を図9に示す。被写体からの像は撮影レンズ2の撮影レンズ郡によって撮像素子61上に結像され、その像を撮像素子61によって撮像することによって画像を得ることができる。
【0030】
撮像素子61は、図10に示すような構造を有する。図において、61mngは第1のグリーンの画素、61mnbはブルーの画素、61mnrはレッドの画素、61mng2は第2のグリーンの画素である。なお、mは横方向の画素の配列番号を示し、nは縦方向の画素の配列番号を示している。これらの画素が、図10に示すように規則正しく配置された構造であり、一般的にベイヤー配列と呼ばれるものである。
【0031】
このような画素配列では、グリーンの画素はブルー、レッドに比べて2倍の画素数を持つことになる。基本的には3色が同数ずつあればカラーの画像を作り出すことができるが、比較的視感度の高いグリーンの画素を増やすことで画質を向上させることができるため、このようなベイヤー配列の撮像素子を用いることが多い。
【0032】
つぎに、本発明の撮像装置による撮像原理に関して説明をする。図4に示すように撮影レンズ2は、4つのレンズ部202a〜202dを備えている。レンズ202aにのみ着目すると、被写体からの光束はレンズ部202aを通ってキャップガラス5へと進む。キャップガラス5は図6に示すようにRGB3色のカラーフィルタを備えており、5gが第1のグリーン、5bがブルー、5rがレッド、5g2が第2のグリーンの領域であり、レンズ部202aからの光束は撮像領域60gを通過する。キャップガラス5を通過した光束は、撮像素子6上に投影される。
【0033】
撮像素子6には図5に示すように、4つの撮像領域60g、60b、60r、60g2が設けられる。レンズ部202aからの光束は、撮像領域60g上に結像される。同様に、レンズ部202bからの光束はブルー領域5bを通って撮像領域60bに、レンズ部202cからの光束はレッド領域5rを通って撮像領域60rに、レンズ部202dからの光束は第2のグリーン領域5g2を通って撮像領域60g2にそれぞれ結像されるようになっている。
【0034】
このようにしてできた4つの画像を合成して、1枚のカラー画像が形成される。この場合、4つのレンズ部202a〜202dの形状を微妙に異ならせることによって、4つの画像はそれぞれ半画素ずつずらしたような画像となる。
【0035】
各色の画素を部分的に抜き出して重ねたときの状態を図7に示す。分かり易くするために画素の大きさを異ならせて表現してあるが、実際にはほぼ同一の大きさと形状である。第1のグリーンの画素6013gを中心に考えると、ブルーの画素6012bは右側に1/2画素分ずれており、レッドの画素6012rは下側に1/2画素分ずれている。また、第2のグリーンの画素6012g2は、右側および下側にそれぞれ1/2画素ずつずれている。すなわち、第1のグリーンの画素6012gと6013gの間にレッドの画素6012rが挿入され、第1のグリーンの画素6013gと6023gの間にブルーの画素6012bが挿入される。そして、さらに第1のグリーンの画素6012g、6022g、6013g、6023gの接点部に、第2のグリーンの画素6012g2が挿入される。これはあたかも、図8に示すような画素配列となり、図10に示すようなベイヤー配列の撮像素子と等価の画像が得られることになる。
【0036】
つぎに、撮像素子6の調整に関して説明する。前述の通り4つの撮像領域によって3色4枚の画像を得て、これらを重ね合わせて1枚の画像にする。この場合、撮影レンズ2と撮像素子6の位置が大きく狂うと、重ね合わせる際に目標としていた位置の画像が撮影できなくなる。そのため撮影レンズ2と撮像素子6の位置は十分正確に調整されていなければならない。
【0037】
そこで、光軸方向(第一の軸方向)と光軸に対して垂直な面上であって互いに直交する2軸(第二、第三の軸方向)の3軸の方向に対するずれ、さらにこれら第一、第二、第三軸まわりの回転方向のずれの合計6軸について、撮像素子6を調整する。その調整機構に関して、図3および図11の断面図を用いて説明する。撮像素子6はキャップガラス5に接着され固定されることによって、撮像モジュールを形成している。キャップガラス5は調整部材3aおよび3bと接触していて、調整前は固定されていない。したがって、図3における水平方向の軸(第二の軸)方向と紙面に対して垂直な軸(第三の軸)方向のずれに対して、撮像素子6は調整可能である。また、光軸(第一の軸)まわりの回転方向の調整が可能である。
【0038】
調整部材3a、3bは、支持部材1に設けられた穴部102a、102b(図1)にそれぞれ嵌合している。調整部材3aは穴部102aの側壁102afおよび102anの2面に接触し、これにより調整部材3aが紙面の上下方向にスライドする際のガイドとなっている。また、調整部材3bについても同様に、穴部102bに嵌合して側壁102bfおよび102bnに接触している。したがって、調整部材3a、3bが同一量だけ上下することによって光軸方向(第一の軸方向)の調整が可能となり、異なる量上下することによって図3における紙面に対して垂直な軸(第三の軸)に対する回転方向の調整が可能となる。
【0039】
また、図11に示すように調整部材3aは長手方向には嵌合しておらず、穴部102aの長手方向の寸法が調整部材3aの寸法よりも十分大きくなっている。調整部材3bについても同様である。したがって、調整部材3aは図11における紙面に対して垂直な軸(第二の軸)に対して回転移動することができるため、第二の軸に対する撮像素子6の調整が可能となる。このような機構によって撮像素子6は6軸の調整を可能とし、撮影レンズ2との位置調整がなされる。その後、支持部材1と撮像モジュールを固定するためにキャップガラス5と調整部材3a、3bの接触部を接着する。さらに支持部材1と調整部材3a、3bの接触部のうち撮影レンズ2の光軸から遠い接触部である側壁102afおよび102bfをそれぞれ接着する。これによって撮像モジュールは支持部材1に固定されることとなる。
【0040】
撮影レンズ2は図4に示すように位置決め用のダボ穴201a、201bを有し、ダボ穴201aは長穴であり、ダボ穴201bは嵌合穴である。これに対して支持部材1には位置決め用のダボ101a、101bが設けられており、ダボ101aがダボ穴201aに、またダボ101bがダボ穴201bにそれぞれ嵌って、撮影レンズ2を支持部材1に対して位置決めするようになっている。そして、図12に示すように支持部材1と撮影レンズ2を接着剤7によって固定する。この場合、接着剤としては支持部材1の変形による影響を受け難くするために、比較的弾性係数の低い接着剤(シリコン系接着剤等)を使用している。
【0041】
以上のような構成の撮像装置に対して温度変化が生じたときの変形様相について、図13に示す。この変形様相は上述した構造を持つ撮像装置を有限要素法を用いた熱変形解析を行った時の結果であり、各構成部材の特性は表1に示したようなものとした。温度条件としては常温で部品を組み付け、それを70℃まで上げた時の変形状態である。また、熱変形解析による変形量は極めて小さいため、変形状態を示す図(図13および図14)は変位量のみ50倍に拡大して表現されいる。
【0042】
図14は、撮影レンズ2のみを取り出したものである。支持部材1と撮影レンズ2の線膨張係数を比較すると、撮影レンズ2の方がかなり大きな線膨張係数を持っているため、撮影レンズ2は支持部材1よりも大きく伸びようとする。ところが、撮影レンズ2は接着により押さえ込まれていることで長手方向の伸びに制約を受け、撮影レンズ2の中央部が膨らむ変形様相となっている。したがって、撮影レンズ2は撮像素子6から離れるような方向に動くということが分かる。
【0043】
撮像素子6について見てみると、キャップガラス5および撮像素子6は線膨張係数が小さく、弾性係数が大きいため比較的変形し難い材料である。そのため調整部材3aの接触面である側壁102afおよび102an、あるいは調整部材3bの接触面である側壁102bfおよび102bnの4面が強固に固定されてしまうと、支持部材1が変形しても自身の変形を抑制する方向に働いてしまい、撮像素子6はほとんど動くことがなくなってしまう。そうすると、前述の通り撮影レンズ2は撮像素子6から離れる方向に動くため、間隔が長くなりピントがずれてしまう。そのため、撮像ユニットを固定する際に接着面を側壁102afと102bfのみにして動き易くすることによって、図13に示すように支持部材1の変形を受けて、撮影レンズ2側に変形するようになる。これによって撮影レンズ2の変形量と撮像ユニットの変形量が打ち消し合うようになるため、ピントがほとんどずれることはない。
【0044】
また、撮像装置を構成する材料などの条件によっては、撮像ユニットが撮影レンズ2の変形量以上に変形してしまう。逆に撮影レンズ2と撮像素子6の間隔が短くなってしまってピントがずれてしまうこともある。このような場合には調整部材3aの接触面である側壁102an、調整部材3bの接触面である側壁102bnも固定する。このときの固定は側壁102afおよび側壁102bfの接着に比べて、十分小さな接着強度で接着を行う。そうすることで側壁102afおよび側壁102bfのみを接着したときと同様に、撮像素子6は撮影レンズ2側に変形するが、変形量を小さくすることができる。このようにして撮影レンズ2と撮像素子6の間隔を制御することができる。
【0045】
本実施形態においては被写体の像を撮像する撮像装置として説明したが、従来例に示したような焦点検出装置においても、同様の構成によって温度補償の効果が得られる。また、本撮像装置を撮像としての目的ではなく、コントラストを検出することによって焦点検出を行うコントラスト検出方式の焦点検出装置として用いる場合も同様の効果が得られる。
【0046】
(第2の実施形態)
つぎに、本発明による第2の実施形態を説明する。なお、第1の実施形態の場合と同一記号のものは、同一の機能を果たすものとする。
第1の実施形態で示した通り、撮像モジュールは調整部材3a、3bを介して支持部材1に固定される。この場合、キャップガラス5と調整部材3a、3bを接着し、調整部材3aと光軸から離れた接触面である側壁102af、および調整部材3bと側壁102bfのみを接着すると、部材の温度変化が生じたときに支持部材1の変形を受けて撮影レンズ2側に変形するようになる。このような場合、撮影レンズ2との間隔が変化しないようにするためには、撮影レンズ2が同一方向(光軸方向で撮像素子6から離れる方向)に変形しなければならない。そのために撮影レンズ2は支持部材1よりも大きな線膨張係数の材料を用いて、支持部材1に固定するようにする。これにより部材の温度が上がると、撮影レンズ2は支持部材1よりも大きく伸びようとするため、基本的には図に示すような形態の反りを生じる。
【0047】
これに対して、本実施形態では支持部材1が撮影レンズ2に比べてかなり大きな部材であるため、撮影レンズ2の変形の影響を受け難く、単純に貼り合わせるだけでは同様に効果は期待できない。そこで、位置決めのダボ101bの嵌合ガタをなくす、すなわち撮影レンズ2のダボ穴201bとダボ101bを軽圧入にすることで、撮影レンズ2のみが同様の変形様相をとるようにする。
【0048】
通常の嵌合の場合、図15(a)に示すように穴に対して軸は細くなるように形成する。このため軸と穴の間には数μm〜数10μmの隙間が存在する。このような隙間が存在すると、部材の温度が上がって支持部材1と撮影レンズ2が伸びた場合、この隙間内で相対的な変化が起こる。そして撮影レンズ2は単純に横方向(光軸と垂直な面上)に伸びるだけで、光軸方向の変形が生じない。
【0049】
これに対して図15(b)に示すようにダボを軽圧入にすると嵌合ガタがなくなるため、撮影レンズ2のみが変形するようになる。また、撮影レンズ2が変形し易くするために、撮影レンズ2を支持部材1に固定する際には第1の実施形態で示したように弾性係数の低い接着剤を用いて、図12に示すように接着を行う。このようにして撮像素子6が光軸方向に変形するような場合には、撮影レンズ2の固定方法を工夫することで間隔が生じない構造をとることができる。
【0050】
つぎに、本発明に係る固体撮像素子をスチルカメラに適用した場合の実施形態を説明する。
図17は、本発明の固体撮像素子をスチルビデオカメラに適用した場合を示すブロック図である。図17において、11はレンズ12の保護とメインスイッチを兼ねるバリア、12は被写体の光学像を固体撮像素子14に結像させるレンズ、13はレンズ12を通った光量を可変するための絞り、14はレンズ12で結像された被写体像を画像信号として取り込むための固体撮像素子、16は固体撮像素子14より出力される画像信号のアナログ−デジタル変換を行なうA/D変換器、17はA/D変換器16から出力された画像データに各種の補正を行ない、あるいはデータを圧縮する信号処理部である。
【0051】
18は固体撮像素子14、撮像信号処理回路15、A/D変換器16および信号処理部17に対して各種タイミング信号を出力するタイミング発生部、19は各種演算とスチルビデオカメラ全体を制御する全体制御・演算部、20は画像データを一時的に記憶するためのメモリ部、21は記録媒体に対して記録または読出しを行なうための記録媒体制御インタフェース部、22は画像データの記録または読出しを行なうための半導体メモリ等の着脱可能な記録媒体、23は外部コンピュータ等と接続するための外部インタフェース部である。
【0052】
つぎに、上記構成におけるスチルビデオカメラの撮影時の動作を説明する。
バリア11が開けられるとメイン電源がオンされ、つぎにコントロール系の電源がオンし、さらにA/D変換器16などの撮像系回路の電源がオンされる。つぎに、固体撮像素子14から出力された信号はA/D変換器16で変換された後、信号処理部17に入力される。そのデータに基づき、全体制御・演算部19が露出の演算を行なう。
【0053】
この測光を行なった結果により明るさを判断し、その結果に応じて全体制御・演算部19はシャッタースピードを制御する。
【0054】
そして、露光が終了すると、固体撮像素子14から出力された画像信号は、A/D変換器16でA/D変換され、信号処理部17を経て全体制御・演算部19によってメモリ部20に書き込まれる。つぎに、メモリ部20に蓄積されたデータは全体制御・演算部19の制御により、記録媒体制御インタフェース部21を通り、記録媒体22に記録される。また、外部インタフェース部23を通り直接コンピュータ等に入力して、画象の加工を行なってもよい。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、この種の撮像装置において光学部材の変形と同じ方向に撮像手段側を変形させる手段を設けたことで、光学部材が変形しても撮像手段も同じ方向に変形するため、光学部材と撮像手段の距離変化を小さく抑えることができるためピントのずれを軽減することができた。このように温度変化などの外的要因におけるピントずれの補償構造を持つことで、つねに適正な性能を保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を表す分解斜視図(上方視)である。
【図2】本発明の第1の実施形態を表す分解斜視図(下方視)である。
【図3】本発明の第1の実施形態を表す断面図である。
【図4】本発明に係る撮影レンズを表す図である。
【図5】本発明に係る撮像素子の構造を表す図である。
【図6】本発明に係るキャップガラスを表す図である。
【図7】本発明の実施形態における画像合成時の画素配置を示す図である。
【図8】本発明の実施形態における画像合成時の見かけの画素配置を示す図である。
【図9】撮像系の概略構成を示す模式図である。
【図10】撮像素子の構造例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態における調整部材の配置を示す断面図である。
【図12】本発明の実施形態における撮影レンズの接着状態を示す図である。
【図13】本発明の実施形態における熱変形シミュレーションによる変形様相を示す図である。
【図14】本発明の実施形態における熱変形シミュレーションによる撮影レンズの変形様相を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施形態を表す図である。
【図16】本発明の実施形態における線膨張係数の異なる材料を貼り合わせたときの変形を示す図である。
【図17】本発明に係る撮像システムの例を示すブロック図である。
【図18】従来例を表す図である。
【符号の説明】
1 支持部材
101 位置決めダボ
102 調整部材挿入穴
102af,102an,102bf,102bn 側壁
2 撮影レンズ
201 位置決め穴
202a,202b,202c,202d レンズ部
3 調整部材
4 カバーガラス
5 キャップガラス
6 撮像素子
60g 第1のグリーンの撮像部
60b ブルーの撮像部
60r レッドの撮像部
60g2 第2の撮像部
60mng 第1のグリーンの撮像素子
60mnb ブルーの撮像素子
60mnr レッドの撮像素子
60mng2 第2のグリーンの撮像素子
61 ベイヤー配列形式の撮像素子
61mng 第1のグリーンの撮像素子
61mnb ブルーの撮像素子
61mnr レッドの撮像素子
61mng2 第2のグリーンの撮像素子
Claims (2)
- 被写体からの光束を光学部材により集光して、光軸後方に配置される撮像手段に結像させる撮像装置であって、
前記撮像手段を支持部材に対して、前記光軸を挟んで両側に配置された複数の調整部材を介して位置調整して接着固定し、プラスチック製の前記光学部材を前記支持部材に対して、位置決め手段を介して位置決めして接着固定し、
各調整部材における前記支持部材との複数の接触部が前記光軸から異なる距離に配置され、これらの接触部を接着する際、前記光軸から遠い側の接触部に対して、近い側の接触部の接着強度を小さく設定し、
温度変化による前記光学部材の変形に対して前記支持部材が追従変形し、前記光学部材と前記撮像手段が前記光軸に沿って同一方向に変形するようにしたことを特徴とする撮像装置。 - 請求項1に記載の撮像装置において、
前記撮像手段からの信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換部と、前記アナログデジタル変換部からの信号を処理する信号処理部とを有することを特徴とする撮像装置。
Priority Applications (3)
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---|---|---|---|
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